念願の新しいヨーグルトメーカーを買いました。

タニカ製ヨーグルトメーカー YM-1200-ST。タニタではありません。タニカです。
タニカはヨーグルトメーカーの大手で、東芝にもこれのOEM品がありますね。
買おうと思ったのは、ひとえに温度調整機能がついているから、これにつきます。


いままで持っていたヤマゼンのは温度調整がきかず、50℃近くまで保温温度が上がってしまいました。
しかも気温にも左右されてしまいます。ヨーグルトはこれでも普通に出来ますが、
ヨーグルト実験をしたい僕には不十分でした。せめて発酵する温度条件ぐらい、設定できないと。

ありがたいのは、予備容器があること。
それと容器のふたが2重構造になっていて、かつネジブタで、
ある程度の密閉状態を維持できること。使い勝手がいい。
以前使っていたものよりも値段も高いだけにその辺は工夫されています。


今後やろうとしているのは、容器の中に、細長いコップを3本入れ、
同じ温度・発酵時間で3条件を比較すること。
まあ、たいした比較は出来ないけれど、以前よりかはいろいろ広がります。
今、プレ実験的にいろいろ試しているので、またこちらで報告します。

12月後半に再開する、とかいいながら既に1ヶ月。
有言不実行で本当にすみません。


ヨーグルト作りを再開し、そろそろこのブログも再起動しようと思います。
状況的や心境的にちょっと毎日はやれないので、今後は不定期更新になりますが、
ヨーグルト作りや、ヨーグルトに対する理解を深めたいという思いは変わっていないので、
このブログは細々ながら必ず継続・維持していきたいと思っています。
取り急ぎ。

半月振りです。
ですが、もうしばらくブログをお休みします。
忙しくて手が回りません。

このブログで積み残した宿題がいろいろありますが、なかなか手が進みません。
今は中途半端な状態なので、もう少し納得できるまで調べるつもりです。
再開は12月後半ぐらいでしょうか・・・

究極のヨーグルト健康法―ここまでわかった乳酸菌パワー (講談社プラスアルファ新書)

究極のヨーグルト健康法―ここまでわかった乳酸菌パワー (講談社プラスアルファ新書)

僕がヨーグルトを愛好するひとつのきっかけがこの本です。


このなかの第4章「注目される新しい乳酸菌の機能」には、最近わかってきたといわれる
乳酸菌の機能について書かれています。目次の内容をそのまま書くと


病気予防のプロバイオティクス
がんのリスクを低減する
アレルギー低減効果
アトピー性皮膚炎への乳酸菌効果
免疫活性を活発にする
ヘリコバクター・ピロリを減少
コレステレロールを下げる効果
ヨーグルトは血圧を下げる
ヨーグルトの腸内環境改善作用
ヨーグルトで超便秘の解消
ヨーグルトの整腸作用
老人性痴呆症を予防する
ヨーグルトで歯周病をなおす
ヨーグルトの美容効果
にんにくのあとにヨーグルトを


歯周病からがんまで、なんでもあり。
乳酸菌ってすごいですね。


でも、ニセ科学フォーラムをきいた影響で、ここまでなんにでも効くとちょっと怪しいんじゃないか?
という気分が出てきます。本の中では各メーカーのヨーグルトの紹介もしっかり細かくしているし、
弁野先生自身、乳業会社とヨーグルトの研究を一緒にやっていたり、全国はっ酵乳・乳酸菌飲料協会の
理事なんかもしている。
ニセ科学のパターンからすれば、なんか癒着があったりするんじゃないの?と斜め目線で見てしまいます。


僕自身はヨーグルトや乳酸菌が健康をもたらすだろうと信じていますが、根拠の十分ではないことや、予想に過ぎないことまで
妄信するつもりはありません。効果がはっきりしていることと単なる推定とは区別すべきです。


まずは今僕がとても気にしている「コレステロールを下げる効果」から検証します。

ニセ科学フォーラムの話、もういい加減飽きてきましたけど意地で完結させます。


第3部は「ニセ科学健康情報の見方考え方」の講演でした。
この講演が個人的に一番面白かったです。まあこんな、ほぼヨーグルトだけのブログをやっているぐらいなので・・・
情報量がとても多かったので、個人的に面白かった内容を箇条書きにしてみました。


◎薬剤の研究開発においては、基礎科学(物理・化学)→基礎医学(生理学・生化学)→基礎医学(病理学・病態学)→臨床医学(内科・外科)と段階を踏んで効果を検証するが、ニセ科学的な健康情報がこれらのどの段階があやしいか、分けてみると見分けやすい。


ホメオパシープラセボプラシーボ効果)ではない、という研究論文がネイチャーやランセントといった権威ある雑誌に掲載されたが、(よく載りましたよね・・・)その論文の追試をして再現性が得られなかったという論文も、その後同じ雑誌に掲載されている。


◎”血液さらさら”をはじめに言い出したのは、NHKためしてガッテン '99年11月24日の放送である。ただし番組で検証した、たまねぎが血液をさらさらにする効果の確認方法は、科学的に正しいとはいえないものだった。そののち同番組で同様のテーマを2度扱っているが、たまねぎの血液さらさら効果は、他の食品より低いと放送している。


◎血液さらさらの証明によく使用されるMCFANは、血液の固まりやすさ、赤血球の変形などを確認するための機器だが、まだ検証途上であり、実際の臨床には使われていない。


◎そもそも”血液さらさら”とはなんだろう。真のエンドポイント(目的)は病気にならないことであるはずであり、血液さらさらは代用エンドポイントにすぎない。


◎抗酸化作用を謳うβカロチンサプリメントを、18000人というとても大規模な人数で効果を検証した論文がある。検証した結果、飲んでいない人に対し、飲んだ人のほうが死亡率が高いという結果であった。βカロチン同様に研究がすすんでいるビタミンEにおいても、むしろ害があるという結果が出た。


コエンザイムQ10では今のところ人間を対象にした検証が行われていない。


◎今ある健康情報が将来も正しいとは限らない。


とても刺激的な内容でした。
サプリメントは実は害かもしれない。たまねぎの血液さらさらもうそ!?
これだけメジャーになっている健康情報でさえ間違っているとなると、世の中に出回るあらゆる健康情報が実際どうなのか、ひとつひとつ検証してみないといけないのでは?と思ってしまいます。
僕が健康にいいと信じて毎日食べているヨーグルトは、どの程度厳密な検証が進められているのだろう?
なんだか不安になってきたので、論文を漁って、”そういう目線で”確かめてみようと思っています。


演者の小内氏のホームページにも健康情報の見分け方についていろいろ掲載されています。掲載日をみると情報が古いようですが、あまり古さを感じなかったところをみると、ニセ科学な健康情報を取り巻く環境は、いっこうに改善されていないということなんでしょうね。
健康情報の読み方

ニセ科学の概説に続き、第2部では「科学を教えること・伝えること、そして「ニセ科学」」という講演。
数年前の小学校指導要領理科編の中にある、相対主義的な科学観を取り上げ、その危険性について講じていました。

相対主義的な科学観とは、絶対主義的な科学観、すなわち今ある科学的な理論が絶対的に正しいという考えに対し、それらの既存の科学をあくまで相対的にただしいっぽいものと考える考え方です。要するに今の科学理論は歴史の中のひとつの通過点にすぎないので、それ絶対と考えるべきでないというもの。


僕は相対主義的な科学観自体は、否定すべきではないと思います。科学は未知の新しい発見の連続で発展していることは間違いないからです。追求する過程で現状の理論では説明できない事象がみつかり、科学の常識が大転換するような大発見に繋がることだって、今後もあるかもしれません。そういう点に注目すれば必要な考え方だと思います。理科の教育要領に載せたのも、そういう探究心を養わせなさい、という意味なんでしょう。
フォーラムで指摘していたのは、指導要領にある相対主義的科学観のひどく偏った考え方で、それがニセ科学をうむ温床にもなるんですよ、という点で批判していたのだと思います。たとえば水からの伝言の、水にばかやろうといえば汚い結晶ができ、ありがとうといえば整然としたきれいな結晶ができるのは、正当な科学であるとか、そういうわけのわからんものも肯定しうるのですよ、という危うさの指摘だと理解しました。


要するに問題は相対主義的な科学観自体ではなく、科学に対する正しい理解をしなくてもいいというような、最近の風潮なんでしょうね。正しいことを噛み砕いて説明する機会の圧倒的な不足が問題なんじゃないでしょうか。
そういう意味では(金がらみや倫理上?の問題で)ニセ科学を指摘できなかったり、変な思想の自由を容認するマスコミも悪いんだと思います。あるある大辞典があんなにわかりやすく頓挫したのに、結局その教訓はまったく生かされていませんよね。今のままではニセ科学は、宗教と同じように個人の経験や価値観や、現実逃避的な発想などによって、今後も発展していくんでしょう。

そういう意味でこのニセ科学フォーラムはとても重要ですよね。
なんでニセ科学フォーラムは、ここでしかやられていないのでしょうか?危ないからほかではやりたがらないのでしょうか?それとも知られていないだけでよそでもやっているのかな?
なんだか、だんだんこのニセ科学フォーラムのような試みが世の中にとても少ないことが、相当不自然なことのように思えてきました。



遅くなってきたので、3部目についてはまた次で書きます。

宣言どおりニセ科学フォーラム2008の報告。


刺激的なタイトルに引かれ、このフォーラムには昨年から参加しています。
参加費無料、テーマ的にも全ての一般人が自己防衛や向学のために聴いておきたいと思われますが、
参加しているのは理科の先生や研究者、ニセ科学批判マニアな方が多い印象。一般のおばちゃんとかはほとんどいません。
さほど難しい内容ではありませんが、まあ確かに科学に無関心だったり、アレルギーのあるひとにはちょっときついところもあるかもしれません。


ニセ科学とは、みかけは科学的だけど、実は科学を装うだけで科学ではないもの、あるいは科学の手続きを踏んでいないのに科学を騙るものをいいます。
宗教やイデオロギーで捻じ曲げられた科学思想や、妄想や雰囲気だけの科学っぽいもの、もちろん、根拠がでたらめだったり不十分なのに、商売のためにでっち上げられた科学っぽいだけの詐欺紛いの売り文句も、ニセ科学です。
フォーラムの第一部では「ニセ科学問題の見取り図」として、そんなニセ科学全般を概説しました。


ニセ科学として取り上げられていたのは、水からの伝言マイナスイオンゲルマニウム/EM菌/ゲーム脳買ってはいけない/エコ/バイオシーパルス浄水器ものなどなど。血液型性格判断ニセ科学として取り上げられています。
マイナスイオンゲルマニウム浄水器ものなどはあやしさもあって、すぐにニセ科学として思いつきますが、血液型性格判断やエコといった、いまの生活に当たり前に浸透しているものもニセ科学なんですよね。
ちょっと偏った理科学者目線だなと違和感を感じましたが、よくよく考えれば確かに科学的な根拠は不十分です。


血液型と性格に関係なんてないという話は、一般にもよく知られていながら経験的にそこに関係はあるだろう、ということは世の中であまりにひろく常識になっているし、僕自身もまんざら間違っていない気がしています。
そのあたりは今後何かしら科学的な解明がされるかもしれませんが、それとは別に、知識として知っていながらも、科学的なものをなんとなく軽視したり無視して思い込みで判断していることは案外あるのかも、という危険さに気づかされました。
そんなあやふやさの延長上に、かつてのスピリチュアルブームがあり、EM菌を妄信するひとの存在があるとすれば、僕らはもう少し意識的に科学というめんどくさそうなものを理解する意識が必要そうですね。
ありきたりですがそんな感想を持ちました。

3に続きます。