エキサイトシート観戦記
東京ドームで今年新設された「エキサイトシート」のチケットを入手したので、観戦してきました。
ただし、巨人戦でなく、日本ハムの今年最初の東京３連戦「ハム対楽天」(４月中旬）の、しかも三塁楽天側です。
この座席、新規導入だけに人気の席になっています。
私的結論でいえば「さすがに、ぜひまた座りたいと思う魅力的で刺激的な席。ただし、プレミアがついてペア数万円もする今の状況が続くとしたら、バックネット裏の方が上で、熱心なリピーターにまではなる気はしない」といった印象でした。
１３時試合開始で、１１時１５分に開場。２３ゲートから入り、フェンス方向に降りていくと、係員が簾のようなネットをあげてくれて、エキサイトシートへ。
シートそれぞれに、ヘルメットと「シート外への持ち出し禁止」と書かれたグローブ、「ボールから目を離さないでください」などと書かれた説明書が置いてありました。
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エキサイトシートの魅力といえば（１）目線が低く、迫力がある（２）ファールボールなどをゲットできる（３）選手のサインを気軽にもらえる、といったことがあげられるかと思います。
パリーグだし、三塁側なので巨人戦一塁側などとは比較にならないかもしれませんが、今後の参考までに振り返っておきます。
（１）については、文句なしの迫力。日本ハムライトの坪井選手、三塁手の小笠原選手らが、とても近く感じます。楽天の選手がレフトポール際に本塁打を打ったときも、これまでと全く違った角度で本塁打を見ることができて、面白いものでした。
また、センターの新庄選手の守備（この日は１回ファインプレーがあった）なども低い位置から見るだけに、いつもと違った迫力を感じることができました。
試合中は、一球たりとも、ボールから目を離せません。飛んでくるファールはゴロがほとんどではありますが、シートにもフライやライナーが４、５球飛び込んできました（意外と少ないものです。一塁側はもっと少なかったような）。ただ、この時はかなり危険（エキサイティング！）です。
ひとつライナー性の鋭い当たりが入ってきて私達より５席ほど隣の若者がダイレクトキャッチで満場の拍手を浴びていましたが、考えていたより、相当速い！（当たり前か）
子供同士だけでの観戦ははっきり言って勧められません。大人が隣に座ってあげるべきだと思います。あのライナーが、たとえばうちの息子にきたらと思うと、彼は彼なりに鍛えているものの、割とぞっとします。危険性があるという点では、食事なども、のんびりとっていられないという感じです。（ちなみにシートまで物売りは来てくれません。ビールなどはみんなコンコースに買いに出かけていたようです）。でも、まあその興奮が、一番の魅力なわけですが。
この席はＡ列（最前列）とＢ列（２列目）の２列になっているのですが、ＡとＢでは、やはり大きな差があります。Ｂは、すぐ後ろの指定席最前列とほぼ同じ目線ですが、Ａはさらに目線が低く、フェンスなど防御ネットがないという斬新さが−−−。
次に（２）ですが、上記の通り、ファールボールが飛び込んでくることは思ったより少なく、試合中の選手によるボール投げ入れも、むしろダッグアウト裏の普段の席の方が多いのが事実です。
私のみた範囲内では、試合中には、楽天の控え選手が２度、イニングごとのキャッチボールのボールを、エキサイトシート内の子供さんらに投げたり渡したりしていたのが目立ったぐらいです。
また、試合前の練習中には、楽天の平石選手、三塁守備練習中の日本ハム小笠原選手が、やはり子供さんに練習ボールを投げていました。一塁側はもっと頻繁なのかもしれません。
それにしても、さすがにプロの選手ですね。あくまでも小さな子供さん優先で球を渡していて、とても暖かい気持ちになりました。大リーグ風というのでしょうか？ 逆にいえば、熱狂的な大人がいくら選手ユニホームなどを来て「ボールくれ」と叫んでも、ここはそういう席ではない、という雰囲気なのです。
（３）の「サイン」では、エキサイトシートから名前を呼ぶと（やはり子供が呼ぶと目を向けてくれる）、寄ってくれることもある、という形です。実際にサインをしてくれたのは、昔ホークスにいたスクルメタ投手と、新人の一場投手の二人でした。彼らはエキサイトシートでサインしてから、指定席のお客さんにも防御ネット越しに何人かにサインしてました。
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さて、「定価」が同程度と思われるネット真裏と比べ、私なりに総括しますと。
エキサイトシートの利点は以上に加えて、開放感がある、簾を入るときに優越感も味わえるなど様々あるでしょう。逆にデメリットや今一点としては、当然ながらネット裏に比べればバッテリーとバッターが遠すぎる嫌いがある、思ったよりファールがこない、ファールへの臨場感だったら通常のスタンド席でも十分に味わえる、といったところでしょうか。
