自意識がずっとおかしい。気づいていないふうに話したらいいのか、気づいていることを全部詳らかにして話したらいいのか、何が失礼で何が失礼じゃないのか、失礼なほうがむしろいいのか、なんにもわからない。何を優先して考えたらいいのかいつもわからない。相手の気持ちもわかるはずがなくて、正解があるのかもわからない。できるだけ何気なく、自然に、微笑むように、って何をしても好ましくなく厚かましく醜い所作に見える。それは嫌。こんな自分は嫌。じゃあどんな自分ならいいの?って思い浮かぶのは、もう、じゃあわたしじゃなくてもいいよねって思うような集合体。わたしは誰にも発見されていないような気がする、わたしにすら見つかっていない。ずっと泣き声だけが細く細く響いている。

 

醜いことを書きたくないvs吐き出さないと腹抱え続ける羽目になるんじゃないvs吐瀉物さえ抱えるんじゃないの、なら体内外に大した差はないのではvs酔うな、酔うならやめなよvs

そんなの全部遅すぎる

暗いイチジク

 

寸分変わることなく重ねることのできる葬列。つやをもたせた唇の桜色が非現実的だったからわたしはいつだって紅を引いていたい。腕を失くしたほとけさま。

わたしの頬の輪郭を見て。

頭の中に入れたものだけはどこにでも持ち歩けるって知ってるから。

そのふたつくらい。あとは胡散臭いまでに片栗粉でとろみを付けたコンソメスープに泳がせるロールキャベツとかね。昨日はあった現実味が今日は乏しい。2ヶ月前には抱かれていた子どもが今日もう歩いてた。