ゾルダックの「第48装甲軍団の死闘」のセルフリメイクだそうです。それがどうしてBANZAIの付録なのかは中黒さんの人脈なのでしょう。
DRAGOONさんの地雷ゲーマー日記で、世評の極めて悪い「ブラインドフェイス」が☆になっているのを見て驚愕しました。競技ゲームとして成立していなくとも一度自分でもやってみなくてはいけないかと思わされそうで怖いですが回避予定です。
大富豪同心24です。TVのシーズン3部分に相当します。
江戸の市中に偽小判が流通し、それによる通貨不信から来る不景気が深刻になります。一方、卯之吉は幸千代君の替え玉で藩邸に。幸千代は逆に卯之吉の代わりで同心の勤めに勤しみます。
この巻では幸千代の婚約者の真琴姫の護衛に上京した三人の美人武芸者が大活躍します。
まずおゆきこと吹雪は、同心の尾上に見初められ、尾上は彼女に会うために熱心に藩邸の見回りに通います。
しかし、彼女の幼馴染のトキゾウが現れ、なんと甲府金山伝統の穴掘り術で藩邸の地下に横穴を掘り、幸千代を爆殺しようとします。
p118
「とうとう見つけたぜ悪党! 手に手を取っての道行きもこれまでだッ。観念しやがれッ」
荒海の三右衛門と子分衆が駆け寄ってきて、トキゾウと吹雪を取り囲んだ。
トキゾウも吹雪も短刀を握って身構える。決死の形相だ。
黒巻羽織の同心がフラリと現れた。
「両人とも神妙にいたせ。刃物を捨てよ」
吹雪がハッと息をのむ。
「尾上様!」
「どうか、お見逃しください!」
尾上は首を横に振る。
「それはできぬ」
トキゾウが吹雪に囁いた。
「どうやらこれまでだぜ。長老たちに迷惑はかけられねぇ」
「トキゾウさん‥」
二人は向かい合うと、互いの胸に短刀の先を向けた。一瞬、見つめ合った後、互いの胸を貫き合った。
三右衛門が「あっ!」と叫ぶ。
「馬鹿な真似をしやがって!」
という悲劇で終わります。吹雪も尾上も非常に魅力的に描かれていて、この第一部だけで一冊分の満足感がありました。
第三部では、今まで語られなかった水谷弥五郎の過去が明かされます。
p327
「拙者も十八年前の件について恨みがましい文言を並べるつもりはござらぬ。
ただひとつだけ、お聞きしたいことがござる」
「なんじゃ」
「拙者の子についてでござる」
「お前の子とは?」
「拙者の妻、ミツは、拙者が出奔したおりに懐妊しておりました」
植竹は「ふんっ」と鼻を鳴らした。
「お前の子ではあるまい。お前の従兄弟、水谷郁太郎の子じゃ。お前が斬り殺した郁太郎の子だぞ」
水谷弥五郎は無視して話を進める。
「妻の腹中にあった子は、その後いかに相成りましたでしょうか」
「無事に生まれた」
「男児でござったか、それとも娘でござったか」
「娘じゃ」
「娘‥」
「お前のせいで母子ともに不幸であったぞ。お前は、水谷家を継ぐはずであった従兄弟を殺して逃げた。かくして水谷家は断絶じゃ、母も娘も行き場がなくなったのだ」
この娘が先に紹介した三人の美人武芸者の一人、松葉であったらしいのですが、藩の追っ手に切られて水谷が見守る中で落命します。
ほかに松葉と美鈴の美人武芸者の稽古対決とか、サービス満点の巻でした。
TVシーズン3には、この美人武芸者トリオは出てこなかったのですが、非常に残念な気がします。ちなみに最後の一人は紅葉です。赤、白、緑のイタリアントリコロール。
ヴェネツィアです。新婚旅行で行ったので個人的には思い入れがあります。S&Tの地中海帝国が好きなのもそこに一因あります。ユーロゲームの「サンマルコ」も好きです。
高野史緒さんを読むのは「アイオーン」以来だと思うのですが、本ブログを検索しても出てきませんので、開設前に読んだのかと。実家を発掘しても出てこないので、図書館で借りたのかと思います。調べると同書は2002年刊行だそうですので、割とタイムリーに読んだのですね。
高野先生は土浦出身だそうで、茨城会にも比較的近い人物の一人とも言えます。
本書のあとがきによれば修論がフランス革命だったそうなので、その意味でも非常に親近感を覚えます。
巻頭の「ガスパリーニ」は、イタリアの古宿に泊まったヴァイオリニストが、宿主のヴァイオリンコレクションを自慢される話し。名器は持ち主を選びヴァイオリニストを誘惑します。高野先生もヴァイオリンをやっていたそうなのですが、あとがきに曰く「自分は楽器に選ばれなかった方だった」とのこと。
二作目の「錠前屋」は、ご本人曰くフランス革命はわたしのホーム(グラウンド)ということで、ルイ16世処刑直後のノルマンディーで、ルイにそっくりの錠前屋を見掛ける話しです。あまりに似ているので主人公は錠前屋の仕事場を覗きに行くのですが、覗いてみると錠前屋はなんと精巧なからくり人形だという。異形コレクションのロボット編に寄せた作品ということで、なるほどそういうことかと納得しました。近世のゴーレム(自動人形)ものとしては、歴史に残る佳作かと思います。
三本目は「スズダリの鐘つき男」で、舞台は今度はロシアです。
視点人物は彼の地にある精神病患者の隔離施設に診察に訪れるのですが、同地の教会の複数の鐘を一人で捜査して見せる男と知己を得ます。患者たちは最初は扱いにくいのですが鐘つき男のお陰で親しみやすくなります。しかし、医師はそれは自分が医者だと知って「患者」というペルソナを付けただけなのではないかと疑います。異形コレクションの仮面編に寄せた作品だそうですが、いわゆる仮面ではなくペルソナについて書いているのが捻っています。
四本目は「空忘の鉢」です。舞台はカザフスタン。
シルクロード時代の未調査文明、黄華文明の文字に関する調査許可を求めて同地を訪れた教授。ところが、同地のロシア中将に白磁の鉢を見せられ覗き込むと異常を感じます。
その昔に覗き込むと記憶を失ってしまう鉢というのが同地にはあったという話しです。覗き込むと吸い込まれてしまうとか、記憶を吸われて失ってしまうとか、なんか妖怪譚で聞いたことのあるような話しなのですが何処で聞いたか思い出せません。これも鉢のせいか? ブラウンの「六本足の催眠術師」ですかね?
五本目は表題作の「ヴェネツィアの恋人」です。
かつての可憐なプリマドンナも貫禄がついて王女役を演じるように。しかし、それはそれで往年の彼女からファンのものにとっては魅力的な演者だという話しです。表題作にしては少し線が細いでしょうか。
六本目は本集最長の「白馬の騎士」。
バイエルン王ルートヴィッヒ2世がワグナーになんとしても逢いたいと願う話しと、ワグナーの下請け編曲家が成り上がろうとする話しが交錯する中編です。
ルートヴィッヒが無類の芸術好きだったのは史実。彼のノイシュバンシュタイン城を作った人としても有名です。舞台となる祝祭大劇場もルートヴィッヒ2世が作ったもので、そのこけら落としがワグナーの「ニーベルングの指輪」だったそうです。
高野先生のデビュー作「ムジカマキーナ」の返歌らしいのですが、同作を読んだことがないので良く判りません。
巻末は「マルガリータ」です。
スターリン時代末期のソビエトを舞台にグルジアの中年女教師が突然に音楽院の夏合宿に抜擢される話し。そこで同じく理科教師兼任の付き添い医務員に口説かれるのですが、その彼に目を付けた妖艶系の姪と競合するという話しです。
全体として近代欧州が舞台なので佐藤亜紀と近いテイスト。音楽ガジェットが多いのは高野先生独特ですが。
最後の2本が非常に良かったので☆にしました。近い内にまた高野作品を読む日が来ることでしょう。
当日のNHKのトレーラーを見て、急遽、生放送で見ました。途中で寝落ちしたような気がしたのでプラスで見逃し視聴しましたが、特に新しいシーンはなかったので眠いながらもちゃんと見ていたようです。
主演の童顔の子が可愛いと思ったら、これもまた乃木坂OGの伊藤万理華。不本意ながらバラエティのADをやっていますが、少し前に出したドラマの企画書が通ったと言われてドラマ部に異動。しかし、企画書について主人公を障碍者にせよという指示を受けてシナリオハントに出ます。障碍者のいるプロダクションを当りますがピンと来ないので、障碍者の夫婦がやっているカフェに行ったり、障碍者のいる劇団に当ったり。そこで出会った車椅子の女子高生に感じるものがありましたが、「障害を都合よく利用するような起用の仕方ならやりたくない」と強烈な拒否反応に合います。
同棲している脚本家志望の彼氏に「なにか感じるものがあったなら当たって砕けたら、難しいこと考える前に」と言われ同期のADと二人で再訪問。そこで、逆に劇団員側からオーディションで決めて欲しいと言われ、彼女の演技を見て、その演技が自分に刺さるのを感じて「一緒にドラマを作ってください」と直訴してしまいます。彼女は「ほかの劇団員も一緒なら」と条件を出しますが、帰社すると編成部長に「どうやってサポートするねん。予算も納期もかつかつなんやぞ!」と怒鳴りつけられます。
それでも、今回の採用は若い女の子の企画もバランス的に欲しいという上層部の意図が働いており、バリアフリー月間を梃子にすれば通るからプレゼンしろと指示されます。
ところがプレゼン当日、見知らぬ女性(水野美紀)から「今日のプレゼンは見送りましょう。あなたの企画には人間を描きたいという基本的な姿勢がない」と断言されてしまう所で第1回は終劇でした。
全4回しかないそうなので、ちょっと頑張って見ようかと思います。
2度目に挑戦しました。
緒戦、上海に航空支援を置いて、支援下で重慶に2歩兵で攻撃。4ステップ分のダイスを振った所、全弾命中で重慶を一撃奪取。
そこから昆明へ。航空支援が届いていないのですが、3ヒット。昆明も一撃奪取。
今回はレド公路を入れたので、昆明からカルカッタは移動成功率50%かつ制空権およばずです。なので、ラングーンへと迂回して進撃。航空支援を戦略移動で昆明へ送り込み、歩兵を完全戦力に補充した上でのラングーン攻撃。4ステップ振ったら、またしても全弾命中でラングーンも陥落。
イギリス軍も戦力を必死に寄せ集めてラングーン奪回を試みます。カルカッタに英空軍が登場して、両軍の制空権下での死闘となります。
第三次ラングーン会戦。日本軍が増援を送り込んできて、互いに負けられない戦いが続きます。
ここまで日本は対英のみの宣戦布告状態。連合軍としては最早事態を看過できなくなり米軍が対日戦線布告を前提にフィリピンに大艦隊を送り込んできました。
日本としては中国拠点(重慶)に続いて英国拠点(カルカッタ)を同時支配すればサドンデス勝ちなので、総力を振り絞ってカルカッタへ!
ついに米軍が参戦。サイゴンに航空支援を送り込んだ上で沖縄で日米艦隊決戦に。
米軍の6ヒットを受けますが、日本軍は8ヒットを返して辛勝。
続いてカルカッタが陥落して日本軍の勝利となりました。
「認知症時代を生き抜くヒント」という車内中吊りに惹かれて買って読みました。
意外なほどちゃんとした記事で勉強になりました。
認知症の新薬レカネマブが承認されたのはニュースなどで周知の通りです。脳内にアミロイドβが蓄積することがアルツハイマー型の原因であることから、これを除去する作用機序だそうです。
しかし、脳には脳血管関門があるため、分子量の大きい薬剤は進入しにくく、レカネマブの吸収効率は1%以下だそうです。なので、本命はレカネマブではなく、もともと生体に備わっているアミロイド分解を活性化する低分子量薬剤が本命なのだそうです。
一般週刊誌で、ここまでちゃんとしたサイエンス解説を読めるとは思わなかったので、思わずブログに採り上げることにしました。
本命薬が承認されて投与されるのはいつごろになるのでしょうね?
家内が出掛けたので、娘と二人で見ました。
淡路海峡は海流が激しいので吊り橋しか架けられないというのが出発点。吊り橋を架けるには、まず海峡をパイロットロープを渡すのですが、海上交通が混雑していて船で横断はできないのでヘリコプターでというのが最初の難題。鉄塔側で受け取る鳶が「上に持ってきてくれればなんとかしちゃる」の言葉を信じて早朝に飛び立つヘリコプター。その言葉通りに淡路側鉄塔の上でロープ端を引き渡して、一路、神戸側へ。
パイロットロープで引いてメインケーブルを渡す訳ですが、なにせ全長3kmなので自重がすごい。そのためケーブルは太くせざるを得ず、また自重が重くなるというジレンマ。普通なら鋼索を個別に引き渡してから現場で撚るのですが、事前に撚った状態の鋼索を一気に引き渡すことに。しかし、全長3kmもの鋼索を本当にリワインドできるのか?
上司に「実験しておけ」と言われた神戸製鋼の担当者、穐山。実験で鋼索をリールに巻いてリワインドすると、撚ってある鋼索がバラバラになってしまう異常事象が発生。それを上司に報告すると上司の三田村は、「なにが問題か判ったじゃないか」とだけコメントしたと言い、具体的な解決策は指示しません。
鋼索牽引の当日、穐山の秘策はリールをできるだけ大きな径で巻くことでした。鋼索のような剛性の高い線条体を小半径で巻き上げると、内外の周長差による歪で撚りが解れてしまうのですね。なるほど。
スカイツリーが工期中に東日本大震災に見舞われたように、この大吊り橋は工期中に阪神淡路震災に見舞われたそうです。しかし、幸いにも二つの主塔は転倒することもなく、主塔間の距離がわずかに1m伸びただけだったそうです。
エンディングのどなたかのコメントにもありましたが、主塔間に鋼索が渡っていたことでそれぞれの主塔が助け合って支えられたのではないかと。
この橋を悲願と主張しながら白昼夢と揶揄された原口市長は、ついに完成を見ることなく世を去り、今は本人の希望によって橋が見える丘の上で眠られているそうです。
神戸側のたもとには、原口市長の答弁にあった名言「人生すべからく 夢なくしてはかないません」が刻まれているそうです。
この橋は、完成当時は世界最長の吊り橋でしたが、現在はダーダネルス海峡を渡るチャナッカレ1915橋に抜かれているそうです。そうですか、トルコに抜かれたのなら仕方がないですかね。
初回のスカイツリーと共に金属系エンジニアとしては、非常に感銘深く見ることができました。