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audio&visual, headphone&earphone, bicycle, music, animation, book, wine...趣味領域の外部記憶装置です。 <since 10 aug 2006>

ネットワークオーディオの最終調整を実施し、やっと納得のいく音になりました♪

briareos.hatenablog.jp

WiFiルーターをリニア電源化したことで、ネットワークオーディオ関連機器からスイッチング電源を排除することができました。
これで過去最高の音になったかと言うと、そうは問屋が卸さないのがオーディオの難しい(でも面白い)ところ。

この時点での音の不満点は2つありました。

  • 高音が少しおとなしい(特に金属系の音)
  • 音の勢いが以前より弱くなった

アコースティック系の楽曲はすこぶる気持ち良く聴くことができるけど、ロックは耳あたりが優しすぎて物足りない感じです。

と言うことで、13日から今日まで4日間かけて最終調整を行いました。
以下は時系列での実施記録です。

⒈ クロックケーブルの変更
U18(DDC)へのリファレンスクロック供給に使っていたオヤイデ DB-510をAET URDG Spec.2004に変更しました。
DB-510は銀線を使っているせいか音が少し柔らかいので、キッチリカッチリした音のAETに変えた次第。
結果、高音がちょっとだけ立ってきたけど、まだまだです。

電源ケーブルの変更
SW-6(スイッチ)に使っていたCARDAS Golden Reference Power(これも音が少し柔らかい)を外し、代わりにNBS OMEGA0を導入。
それに伴ってケーブルアロケーションも変更したのですが(R26、SW-6、OCK-2、U18の115V機器4台で色々入れ替えてみた)、これまた多少の改善に留まりました。
実は内心これでうまく行くと思っていたので、この結果は結構ショックでした。

⒊ R26(DAC)とU18(DDC)のクロックケーブルの入れ替え
R26に使っていたAET SIN DGとU18に使っていたAET UR DGを入れ替えました。
比較すると UR DGの方が音が固いのでそれをR26の方に使えば高音が改善されるのではという目論見でしたが、しなやかさが減って少し固い音になっただけで高音は改善されませんでした。

⒋ DCA-12VHCのヒューズをIsoClean Powerに変更
多少の高音対策になるかと思い、ZEN StreamとSoundgenic用リニア電源 DCA-12VHCのヒューズを私御用達のIsoClean Powerに変更しました。


DCA-12VHCの出力は最大2Aなので2Aのヒューズが入っているかと思いきや、1Aのヒューズが2本使われていました。
IsoClean Powerの1Aは1本持っていたので、追加で3本購入。
結果、音の木目が細かくなって高音に若干の華やかさが付加されたものの、高音の改善には至らず。
もう少し効果があるかと期待していたのでガッカリだったけど、音の質感は良くなったから良しとしました。

⒌ Petit Susie&Petit Tank LEの撤去
高音対策の良いアイデアが思い浮かばなかったので一旦保留とし、音の勢いを上げる対策に着手。
原因かどうか定かではないけど、WiFiルーターに使用していたPetit Susie&Petit Tank LEと、光LANのMC(メディアコンバーター)用リニア電源2台に使用していたPetit Susie2個を撤去。
電源フィルターって使いすぎると音が死ぬ(勢いが無くなる)ことが多いからだけど、結果としてあまり効果はなかったかな。
とりあえず外したままにしておくこととし、再度使うかどうかは後で考えることに。

⒍ ZEN StreamとSoundgenic用リニア電源の電源ケーブル入れ替え
ZEN Stream用のDCA-12VHCに使用していた自作ケーブル(PC-TripleC)と、Soundgenic用のDCA-12VHCに使用していたAET SIN ACを入れ替えてみました。
自作ケーブルの方が元気で高音が強い(という認識だった)のでトランスポートに使用してたんだけど、ものは試しに入れ替えてみたら、これが大正解!
金属系の音が金属っぽい音になり、音の勢いも出てきました!
上手くいかないと思っていた対策が奏功したわけで、思い込みの怖さを改めて感じた次第。

⒎ 入れ替えたR26(DAC)とU18(DDC)のクロックケーブルを元に戻す
ヴァイオリンの音が少し固いので、一旦は入れ替えたクロックケーブルを元に戻しました。
音にしなやかさのあるAET SIN DGをDACに使用する形ですが、これは上手く行き、ヴァイオリンの音にしなやかさが戻りました♪

⒎ 室内AV用スイッチとオーディオ用スイッチ(SW-6)の間の光LANを一部変更
2台のスイッチの間に光LANを入れてWiFiルーターWiFi AP他の機器からのノイズアイソレーションを図っていますが、その光LANのAV用スイッチ側のMCに接続してある光ファイバーを、ダイレクトにSW-6に接続する形にしました。
SW-6にはSFPポートがあり、これまではRJ45用のトランシーバーを挿してメタルLANケーブルを接続していました。
このトランシーバーをMCに挿してある光ファイバー用のトランシーバーに入れ替え、光ファイバーを直接接続した次第。
実はこれは音への対策ではなく、オーディオスイッチ側のMCがたまにトラブって接続が切れることがあったのでその対策でした。

LAN構成的にはMC1台とメタルLANケーブル(5m)を取り払った形になるのですが、これによってサウンドステージがさらに少し広がって音のクリアさも上がったのです!
ここは音楽信号は通らないんだけど、やっぱり音への影響があるんですよね...。
結果として高音の質感も良くなったので、一石二鳥という感じです♪


と言うことで、4日間に渡って試行錯誤した結果、ようやく納得できる音にはなったのですが、残念な事実を再認識させられることにもなりました。

以前も感じたことですが、Arya Organicはロック向きでは無いですね。
大きな不満は無いんだけど、アコースティック系の楽曲を聴いた時の素晴らしさ〜「あぁ良い音だなぁ」という感動は感じられません。

恐らくArya Organicでこれを両立させるのは困難だと思うし、仮に可能だとしても今のシステムでは難しい(アンプとDACを変えれば可能かも)と思うので、安易な方法を選択することにしました。

その方法とは...?

WiFiルーター リニア電源化の結果

briareos.hatenablog.jp

先日のブログに書いた通り、WiFi-APに引き続き、洗面所天井裏に設置してあるWiFiルーターをリニア電源化しました。

昼頃に作業を行い、約12時間後の就寝時に最初の試聴を行った結果はこんな感じ。

  • ピアノソロ、ヴァイオリンソロの響きの量が少し増え、消え際の響きがこれまでよりもハッキリと聴き取れるようになった
  • 高音が少し強くなり、音の実体感が強くなった

「もう少しだけ高音にシャープさがあった方が楽しい気がする」と思っていたので、この音は願ったり叶ったりだったのですが、翌日の就寝時に試聴した時には高音の変化は綺麗さっぱり無くなってしました...( ; ; )

ELSOUNDのリニア電源を天井裏(普通の2Pのコンセントしかない)で使用するにあたり、機器側はIEC(3P)でコンセント側が2Pの電源ケーブルamazonで購入したんだけど、恐らくそのケーブルのエージング不足の影響で高音が強目に出ていたのだと思われます。

正直なところガッカリしましたが、響きが増えた(ノイズフロアが下がった)ことは翌日も同様だったので、これがリニア電源化の正味の効果なのでしょうね。

WiFi-APとWiFiルーターにPetit Susieをつけた時もノイズフロアを下げる方向での効果がありましたが、比較するとリニア電源化の方が音がナチュラルに感じます。

またPetit SusieはWiFi-APとWiFiルーターの両方につけるよりも片方だけの方が音が良かったですが(使い過ぎると副作用がある?)、リニア電源化は両方で実施した方が音が良かったです。


今回の実験で得られた知見としては、ネットワークオーディオに使用するすべての機器(オーディオ機器はもちろんのこと、ネットワークを構成する機器も含め)からスイッチング電源を排除することが極めて重要だと言うこと。

その場合リニア電源化がベストだけど、費用的にスイッチング電源を使わざるを得ない場合はPetit Susieを併用するのが効果的でした。

ただしPetit Susieは使い過ぎると副作用(空間情報が減る)が起こる場合もありそうなので、スイッチング電源が複数ある場合はPetit Susie1個から始めて、試聴しながら徐々に増やしていくのが良さそうですね。

ZEN Stream用 DCA-12VHC導入とWiFiルーターのリニア電源化


Soundgenic用のリニア電源に引き続き、ZEN Stream用として注文したオーディオデザインDCA-12VHCが昨日午前中に到着したので、早速インストールしました。

昨日の就寝時(エージング13時間)に試聴した感想はこんな感じ。

  • 無音時の静けさがより深くなった
  • 高音が少しだけスッキリした
  • ピアノやヴァイオリンの響きに含まれていた僅かなモヤつきが薄くなり、響きが明瞭になった

DCA-12VHCを1台導入しSoundgenicとZEN Streamのそれぞれで試した時の印象は、どちらに使用した場合も「女性ボーカルがややスッキリして聴きやすくなり、空間表現がやや濃くなった(空間の存在感がやや強くなった)」というもので、強いて言うならZEN Streamに使用した場合の方がスッキリ感がやや強いかなという印象でした。

その後、WiFi-APの電源をリニア電源(ELSOUND)に変更したことにより「音の厚みが出て、音が少し濃くなった」という変化がありましたが、今回2台目のDCA-12VHCを導入したことで、ベクトル的には再びスッキリ方向にシフトした感じです。
尤も耳を凝らして聴くと「ちょっと変わったかな...」と感じる程度の変化ですけどね。

それよりも「無音時の静けさがより深くなった」ことの方が変化としてはわかりやすく、こちらの方は無音になった瞬間に「あれっ、違う!」と感じるくらいの変化がありました。

現時点での音について特段の不満はないのですが、もう少しだけ高音にシャープさがあった方が楽しい気がするので、例によってDCA-12VHCのヒューズを交換してみる予定。


でもその前に、今回の計画の目標の1つである"WiFiルーターWiFi-APのリニア電源化"を果たすべく、洗面所天井裏に設置してあるWiFiルーターのスイッチング電源をELSOUNDのリニア電源に置き換えることにしました。

先日リニア電源に置き換えたWiFi AP(Synology WRX560)のスイッチング電源が12V/2.5Aだったので少し嫌な予感がしたのですが、案の定WiFiルーター(RT6600ax)の方は12V/3.5Aで、ELSOUNDの12V/2.5Aでは容量が足りません。

ただし3.5Aというのは最大電力消費時に必要な値(しかもある程度の余裕を持たせた値のはず)であり、常に3.5Aを必要としているわけではないので、実際には2.5Aもあれば十分足りるのではないかと思います。
※ちなみにRT6600axの仕様は消費電力 11.11 W (アクセス)/6.77 W (無作動)なので、アクセス時でも0.93Aしか流れていないことになります。

もしELSOUNDの電源に2.5Aを超える負荷が継続的にかかった場合はヒューズが切れる(過負荷で回路が発熱して発火したりはしない)はずなので、とりあえず使ってみることにしましたが、気休めにコンデンサバンク(実際にはPetit Susie&Petit Tank LEのセット)をつけて瞬間的な電力消費に対応できるようにしておきました。
※音が気に入らなければPetit Susie&Petit Tank LEは外しますが、スイッチング電源につけるわけではないので音への影響は極僅かだと思っています。

今晩の試聴で結果を確認するつもりだけど、果たして吉と出るか凶と出るか、少しドキドキです。

WiFi-APのスイッチング電源をリニア電源に変えてみた

briareos.hatenablog.jp

ネットワークオーディオで使用しているDC電源4台すべてをリニア電源にするという計画の第1弾として、まずはSoundgenic用にオーディオデザインDCA-12VHCを導入し、現在使用しているELSOUNDのリニア電源(12V/2.5A)とリプレイスしました。

結果は前回のブログに上げた通りで、ELSOUNDを使用した音と大きくは変わりませんでしたが、女性ボーカルがややスッキリして聴きやすくなり、空間表現がやや濃くなった(空間の存在感がやや強くなった)と言うものでした。

オーディオデザインDCA-12VHCはELSOUNDのリニア電源よりもノイズはかなり低いと思われるけど、音に関してはそれほど大きな変化がなかったと言うことです。
※Soundgenic付属のスイッチング電源をELSOUNDのリニア電源に変えた際には音がかなり良くなったので、スイッチング電源をリニア電源に変えること自体には大きな恩恵があります。
※ただELSOUNDとオーディオデザインのリニア電源を比較すると、個人的にはオーディオデザインのリニア電源の音の方が好みではあるけど、大きな違いはなかったと言うことです。

まあ、この結果は当然あり得ると思っていたので、さほど気落ちはしていません。

余ったELDOUNDのリニア電源をWIFI-APに使った時の音がどうなるのかが最大の焦点なので、それを含めていくつか実験しました。


【実験①】ZEN StreamとELSOUNDリニア電源の間にiFI iPurifier DC2を入れる
オーディオデザインのリニア電源を導入する前はSoundgenicに使っていたiPurifier DC2を、ZEN Streamに使ってみるという実験です。
結果は次の通り。

  • サウンドステージ内の楽器(音源)の立体感が少し増した
  • 音の線が少し太くなった(音の芯の周りの音が増えた?)

良くなったと思う点と悪くなったと思う点が混在していて、正直なところ判断が難しいのですが、細かな点は無視して音全体を聴いた時の印象で言うと、iPurifier DC2を使わない音の方が好きかな。


【実験②】WiFi-AP(Synology WRX560)の付属スイッチング電源をELSOUNDのリニア電源に交換する

今回の計画で一番期待していたのがAPとルーターのスイッチング電源をリニア電源に置き換えることによる音質アップです。
先日APとルーターにPetit Susie&Petit Tank LEをつけてみた際に思っていた以上の音の変化があったので、リニア電源にすれば(良い結果になるか悪い結果になるかは別として)音はかなり変わるだろうなと。
そしてその結果ですが、思っていた通り音の変化は大きかったです。

  • 音に厚みがでた(説明が難しいけど、音の線が太くなったのとは違うんですよね)
  • 音が少しだけ濃くなった

ノイズフロアが下がる方向での変化かと思いきや、予想を裏切られる方向での変化でした。
交換した直後と就寝時の2回試聴しましたが、1回目の試聴の時はちょっとびっくりして「これってどうなんだろう?」と思ったんだけど、2回目に聴いた時は「こっちの方が良いかも」と思ったので、WiFi-APの電源はELSOUNDを使うことにしました。


【実験③】オーディオデザインのリニア電源を、ZEN Streamに使ってみる(WiFi-APの電源はELSOUND)
Soundgenicの電源は必然的にELSOUNDのリニア電源を使うことになりますが、その結果はと言うと、違いがわかりませんでした...(^^;;
強いて言うなら、こちらの音の方がほんの少しだけ高音が立っているように思わなくもないけど、今回実験した中で最も変化が小さかったのは間違いないです。


音楽データの伝送に全く関与していないWiFi-APの電源が何故これほど音に影響するのか本当に意味不明なのですが、結果は結果なので、WiFiルーターの電源も当初の予定通りリニア電源(ELSOUND)化することとし、オーディオデザインDCA-12VHCをもう1台注文しました。

その結果は後日アップします。

Soundgenic用リニア電源としてオーディオデザインDCA-12VHCを導入

ハムノイズ問題にようやく片がつき、これでもうやることはないと思っていたヘッドホンシステムですが、またまた新たな好奇心が湧いてきました。

それはDC電源です。

現在システムで使用しているDC電源は、ZEN Stream(トランスポート)用とSoundgenic(サーバー)用の2つ。
そして直接的ではないけど、ネットワーク機器のWiFiルーターおよびWiFi-APもDC電源を使用しています。

システムに使っているDC電源は2台ともELSOUNDの12V/2.5Aなのですが、もう10年以上前に購入した(今となっては古い)機器なので、これを最新の機器に置き換え、ELSOUNDのDC電源はWiFiルーターWiFi-APにコンバートするというのが新たなる企みの内容。

ELSOUNDのDC電源の音が気に入らないと言うわけではなく、むしろ信頼しているし音も良いと思っているけど、ノイズ性能が高い(ノイズが少ない)最新のDC電源の音ってどうなんだろうという興味と、ネットワークオーディオの音に大きく影響を及ぼすことがわかったルーターとAPの電源を、ノイズが多いスイッチング電源からリニア電源に変えた音を聴いてみたい、と言う2つが理由です。

ただしルーターとAPのDC電源をリニア電源に置き換えることについては若干の疑念もあります。
確かにノイズ対策的にはその方が良いのは間違いないのだけど、音的にどうなのかが気になるんですよね。

実際、ルーターとAPにFX AudioのPetit Susie&Petit Tank LEを取り付けてノイズ対策をしてみた結果、両方に使うよりも片方だけに使った音の方が好みだったので、現在はルーターにのみ使用しているということもありますから。

とは言え気に入らなければスイッチング電源に戻せば良いだけなので、まずは試してみることにしました。


新たに導入するDC電源ですが、理想的にはFerrum Audio HYPSOS(5〜30V可変出力1系統:連続6A、最大瞬間9A)の2台導入なんだけど、それだとヘッドホンアンプ(PRELUDE)以上の費用が必要なので流石にそれはないなと。

悩んだ結果、EDISCREATION LPS JPSM(LOW NOISE LINEAR POWER SUPPLY JAPAN STANDARD MODEL:12V出力2系統、合計10A)と、

Audio Design DCA-12VHC(12V/2A出力1系統)の2機種が最終候補として残りました。




ちなみに価格はEDISCREATIONが実売13万円強(希望小売価格 148500円)、Audio Designは直販サイト価格 60500円×2台=121000円 となります。

最初は出力アンペアが高いEDISCREATIONの方が使い勝手的に良いかなと思ったんだけど、ノイズ性能を見るとAudio Designの方が圧倒的に高いようなのでAudio Designを選択。

  • EDISCREATION:リップル&ノイズ(20Hz-20MHz) 0.2mVrms
  • Audio Design:出力電圧のAC成分(ノイズ)の電圧値 2uV(IHF-A)

最終的に2台導入するつもりではいますが、とりあえず1台導入して効果検証をすることに。

付属DCケーブルの出力プラグ形状と長さは選べるのでSoundgenic用のEIAJ4プラグ/50cmとし、追加でZEN Stream用の5.5mm/2.1mm(ストレートプラグ)/1mも購入。
SoundgenicとZEN Streamでの効果をそれぞれ確認してみるつもりです。

金曜の昼過ぎに直販サイトで注文し、土曜午前中に到着。素晴らしい!

直ぐにSoundgenic用のDC電源と入れ替えて、昨晩そして本日昼過ぎの2回試聴しましたが、ELSOUND(+ iPurifier DC2)の音と大きくは変わりませんでした。

とは言え、女性ボーカルがややスッキリして聴きやすくなり、空間表現がやや濃くなった(空間の存在感がやや強くなった)ので、どちらの音の方が良いかと問われるとAudio Designの方が良い(好き)と思います。

この後、AP用電源の置き換えを含めていくつか実験をしてみました。
結果として、その実験の方が音の変化は大きかったのですが、その話は次回に。

ハムノイズが再発したので撲滅作戦第3弾を実施。そしてついに原因を突き止めた!

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3月14日に実施したヘッドホンオーディオのハムノイズ撲滅作戦第2弾によって無くなったと思われたハムノイズですが、ブログには書かなかったけど実は数日後に再発していました。

ただ、日によって出たり出なかったりという状況だったこと、また2回に渡って撲滅作戦をしたけど何が原因なのかさっぱりわからない状態だったので、我慢して使っていた次第。

それが数日前からノイズが大きい状況が連日続くようになり、毎日何かしらの対策をしては就寝時に確認するということを繰り返し、思いつく対策は全てやってみたもののハムノイズは無くなりませんでした。

ただその試行錯誤の過程で気がついたことがありました。
具体的にはこの2つ。

  • ハムノイズはベットに寝た状態が一番大きく聞こえ、上半身を起こすと小さくなり、ベットから降りると消える
  • ベットに寝た状態で、素手でアンプもしくはDACの筐体を触るとハムノイズは小さくなるが、ヘッドホンケーブルの金属部(アンプ側のプラグもしくはヘッドホン側のプラグ)を触った時のノイズ低減効果が最も大きい

これって何かおかしくないですか?

ハムノイズって大体は機器(アンプ)側に原因があるので、筐体を手で触ると身体がアースになり筐体電位が下がってノイズが減るのは理解できるけど、ヘッドホン側のプラグを触ってもノイズが低減する(しかも筐体を触る以上に低減する)のは理解に苦しみます。

さらにわからないのが、ベッドに寝た状態がノイズが一番大きく、上半身を起こすとそれが小さくなり、ベッドから降りるとノイズが消えること。
ちなみにベッドフレームは木製です。

ハムノイズが出るようになったのはミュージックサーバーとスイッチをベッド横に移設してからで、この2台は元々別の電源〜ミュージックサーバーはメインシステム用のP10(電源リジェネレーター)から、スイッチは室内家電用コンセントから電源を取っていたけど、ベッド横に移設するにあたりヘッドホンオーディオ用電源(アイソレーショントランス)から電源を取ることにしました。

故にハムノイズの原因は、この2台をヘッドホンオーディオ用電源に組み入れたことだと思っていました。

しかしながら視点を変えてみると、ヘッドホンオーディオと直接関係しないのでブログには書かなかったけど、実はもう一つ変更したことがあります。
それはベッド周りの他の家電機器(時計、読書灯、Bluetoothスピーカー、ネットワークオーディオ操作用iPad充電器(USB-A〜Lightning)、電気敷毛布、ホットカーペット)の電源を整理統合したこと。

それまでは2口と4口の電源タップ、Ankerの6口+USB-A*2/USB-C の電源タップ(Anker PowerPort Strip PD 6)を組み合わせて電源を取っていました。
ベッド周りの機器が増える度に増設していった結果です。

実はコンセントの口数だけで言うなら上記の6口と、MacBook ProiPad Pro、電話子機、インターホン子機などの充電器(1つの電源タップにまとめて挿してラック下段の電源目隠し用Boxに入れてある)用の1口を合わせた計7口で足りるのですが、普通の電源タップだとACアダプタを並べて挿せなかったりするので、電源タップに電源タップを繋いで対応してきたわけです。

でもミュージックサーバーとスイッチ移設に伴いヘッドホンオーディオの電源環境を整備した際、Ankerの電源タップはコンセント口同士の間隔が広いので、もしかしたら6つのAC電源 +USB-Aの全てがAnkerの電源タップで賄えるかもしれないと思い試してみたところACアダプタも含めて全て挿すことができたので、これ幸いとベッド周りの家電機器の電源をAnkerのタップ一つに整理統合していたのです。


※Anker PowerPort Strip PD 6には、6つのACコンセント(しかも3極)と2つのUSB-A端子&1つのUSB-C端子がついているので滅茶苦茶便利なのです。

そしてそのAnkerの電源タップはノイズフィルターを経由して室内家電機器用の壁コンから電源を取っているのですが、実は上記の電源整理をした後でAnkerのプラグをノイズフィルター(壁コン)に挿す際に極性を間違えており、それが原因の半分でした。

そしてもう半分の原因というのが、意外や意外、電気敷毛布だったのです。

この2つが原因だということに気がついたのは、ヘッドホンオーディオの電源に対して思いつく限りの対策をしても一向にハムノイズが無くならないので、もしかしたら原因は他にあるのではないかと思い始めたから。

すぐにヘッドホンオーディオ機器以外のベッド周りの機器の電源プラグ極性を確認したところ、Ankerの電源プラグが逆相になっていることを見つけました。

でもそれだけが原因とは思えません。
何故ならベッドに寝た状態だとハムノイズが大きくなり、上半身を起こすとノイズは小さくなり、ベッドから降りるとノイズがなくなるからです。
つまりハムノイズの原因はベッドにあるとしか思えないのです。

「でも、ベッド上にある電気機器は電気敷毛布しかないよなぁ...」と考えた瞬間ピンと来ました。

電気敷毛布ってこの図のように敷毛布の中を発熱体が通っています。

発熱体って導体ですから、もしかしてこいつが悪さしているのではないかと。

ベッドに寝た状態だと身体と発熱体が被さる面積が一番大きくなり、上半身を起こすと面積は減り、ベッドから降りると被さる面積はゼロになるので、ハムノイズの大きさとの辻褄が合うのです。

そこで電気敷毛布本体とコントローラーを繋ぐケーブルを外してみたところ、見事にハムノイズが消えました!

ちなみに電気敷毛布の電源をオフにした状態だとハムノイズが発生し、オンにするとノイズは聞こえなくなります。
ハムノイズが出たり出なかったりしたのは、電気敷毛布の使用有無によるもので、ここ数日ハムノイズが酷くなったのは夜の気温が暖かくなってきたので電気敷毛布を使わなかったから故でしょう。

電気敷毛布をオフにした際に何故ノイズが発生するのか正確なところはわからないけど、電気敷毛布と身体が何らかの電気回路を形成しているのだと思われます。

電気敷毛布のプラグの極性(正確にはAnkerのタップのプラグの極性)が逆相になっていたことで、本来は電圧がかからないはずの電気敷毛布の発熱体に電圧がかかり(ただしスイッチはオフなので電流は流れない)、その電圧が身体を経由してヘッドホンの発音回路(マグネット&コイル)に干渉し60Hzのハムノイズを発生しているのではないかと。
※極性が正しい場合、スイッチオフでは壁コンセントからコントローラーのスイッチまでの間は電圧がかかるけど、スイッチ以降の発熱体には電圧がかかりません。
※それが逆相になると、壁コンセント〜発熱体〜スイッチの間に電圧がかかってしまうのではないかと思うのです。

もしくは

  • 身体〜電気敷毛布〜室内家電用コンセント〜分電盤〜オーディオ用コンセント〜ヘッドホンアンプ〜ヘッドホンケーブル〜ヘッドホン〜身体

という大きな電気回路が形成された結果としてハムノイズが発生するのかもしれませんが、ヘッドホン機器の電源は全てアイソレーショントランスを経由しているのでこの仮説はおかしい気もします。

いずれにしても、ヘッドホンプラグに触ると身体にかかった電圧がアンプの筐体アースに流れるためヘッドホンの発音体に対する電気的干渉が無くなり(回路がショートされて)ノイズが出なくなるのでしょう。

※ただ、電気敷毛布のスイッチを入れた時も発熱体には電圧がかかる(でないと温かくならない)のにノイズが出ないのはおかしいですよね。また極性が正しい場合でもスイッチを入れると同様に発熱体には電圧がかかるはずなので仮説は間違っているのかもしれませんが、逆相状態でスイッチを切っている時のみハムノイズが発生するのは事実なのです。

この後、電気敷毛布の本体とコントローラーを接続し、Ankerの電源タップのプラグ極性を正しい状態にして試聴してみたところ、やはりハムノイズは出ませんでした。


作用機序は未だ曖昧ではあるものの、電気敷毛布の電源極性が逆相だったことが原因なのは間違いなさそうなので、半月にわたって悩まされてきたハムノイズとようやく決別することができました♪

今回は予想だにしていなかったことが原因だったために解決に至るまで時間がかかってしまいましたが、その失態を招いたのは「原因はヘッドホンオーディオ機器の電源の取り回しにある」と思い込んでしまっていたからです。

実は途中で「このハムノイズって電源プラグの極性を間違えた時に起こる現象に似ている」と思ったのですが、ヘッドホンオーディオ機器の電源ケーブルは全て3ピンプラグで極性の間違えようがないためこの説は却下しました。

この時、ヘッドホンオーディオ機器以外の家電製品にまで考えが及んでいれば(先入観に惑わされず視野を広く持っていれば)、もう少し早く解決できたかもしれません。

今後の教訓にしたいと思います。

FX-AUDIO Petit Susie & Petit Tank をリニア電源に使ってみた ②

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前回の続きです。

ZEN StreamにPetit Susieを使用した効果は全く感じられず、SoundgenicにPetit Tank LEを使用した効果は(プラセボのような気はするけど)強いて言うなら少しだけ音の粒立ちが良くなったような気がしないでもない...という結果でした。

そこでPetit Susieをヘッドホンオーディオ機器に直接つけるのではなく、ノイズ源とされる室内のWiFiルーター(我が家ではAP機能のみ使用)に、Petit Tank LEの方はアルミホイルで巻いて簡易的な電磁波対策を施した後、Soundgenicにつけてみました。

それぞれについて試聴した結果はこんな感じ。

  • APにPetit Susieをつけるとサウンドステージの透明感が少し上がり、広がりも良くなった
  • SoundgenicにPetit Tank LEをつけると高音が僅かに丸くなった

まずPetit Susieですが、プラセボではない効果が認められました!
これはちょっと驚きです。

何故なら、電源に関しては、APは室内家電用コンセントから給電していてヘッドホンオーディオ機器の電源とは分電盤以降分離されています。
またデータ系に関しては、APがぶら下がっているスイッチとオーディオ用スイッチは光LANでアイソレーションしてあるし、そもそもAPに音楽データが流れることはありません。
勿論音楽データ以外のパケットもオーディオ用LANには流れて来ますが、それがどう言う仕組みで音に影響するのか、私にはさっぱりわかりません。

でも間違いなく効果があるんですよね...。

一方のPetit Tank LE(コンデンサバンク)については、アンプなどの消費電力変動が大きい機器には効果がある(と思う)けど、ストリーマー(トランスポート)やSSDサーバーではほとんど効果がなく、むしろコンデンサを通ることによるデメリット(高音が僅かに丸くなる)の方が気になってしまうという結果でした。
※ちなみにHDDを使用したサーバーでは効果が認められたというレビューがありました。

Petit Tank LEの使い途が無くなってしまったので、意味はほとんどないと思うけどPetit SusieとセットでAPにつけておくこととし、洗面所の天井裏にあるWiFiルーターにも同じセットをつけておくことにしました。

Petit Susieの出力をPetit Tank LEに入れる順番で接続。

スポンジを挟んで基盤同士を背中合わせにしてマスキングテープで固定。

アルミホイルでグルグル巻きにして完成。

もう1セットはケース付きなので、スポンジを挟んでケース同士を横並びにして固定。

6面に電磁波吸収シートを貼って電磁波対策。

アルミホイルで巻いて養生テープで固定して完成。

ケース無しの方を天井裏のWiFiルーターに、ケース有りの方を自室のAPに取り付けて就寝時に試聴してみたのですが、空間情報が僅かに減ってしまった感じでサウンドステージの透明感や広がりが(APだけに取り付けた時よりも)少し悪化してしまいました。
「過ぎたるは及ばざるが如し」と言うことでしょうか。

そこで翌日、APに取り付けたPetit Susie&Petit Tank LEを外して試聴してみたところ、明らかにこちらの方が透明感や広がりが良いので、WiFiルーターにのみ取り付けるという運用で行くことに決定。
※APではなくWiFiルーターに取り付けた理由は、ヘッドホンオーディオ機器から見たネットワーク上の位置関係はAPもWiFiルーターも同じ(どちらも室内家電用スイッチにぶら下がっている)だけど、APよりもWiFiルーターの方がノイズ発生量が多そうだからです。

今回の実験結果のまとめは次の通り。

  • 外部リニア電源を使っているオーディオ機器にPetit Susieを使用しても効果はほとんどなく、またPetit Tank LEについてもアンプ(およびDAC?)以外の機器ではPetit Susieと同様に効果はなくて、むしろデメリットを感じた
  • (ネットワークオーディオの場合)オーディオ機器ではないAPやルーター(おそらくはスイッチング電源を使用しているネットワーク機器全般)にPetit Susieをつける効果は間違いなくあり、サウンドステージの透明感や広がりが向上するけど、2箇所につけた時よりも1箇所につけた時の方が音は良かったので、つける機器や数は実験をして決めた方が良い

結果としてPetit Susie&Petit Tank LEが1セット余ってしまったけど、勉強代と言うことで良しとしましょう。