SVVCF

ca30802009-03-20

できました。SVVCF。カタカナで書くとステートバリアブルボルテージコントドールドフィルタ。日本語にすると状態変数型電圧制御フィルタ。フィルタは何と訳せばいいんだ? とにかくVCFです。OTAを2つ使った2次フィルタで、takedaさんの回路図(http://www.aleph.co.jp/~takeda/radio/SVVCF.html)を参考にタピオカ鍋さん(http://blog.livedoor.jp/tapiokasan/)が焼いた基板を頂いて作りました。僕はただパーツをハンダづけしただけです。長いハンダごてブランクのリハビリにはちょうどいいボリュームの制作でした。なんとか1発で動作。よかった。
音のほうですが、12db/Octフィルタのお手本のような音、レゾナンス上げたときのカットオフ周辺のネチっこさはクセになりますね。音も安定してそうだし、カットオフとレゾナンスの幅を使用目的に合わせてカスタマイズすれば非常に利用価値のありそうな回路だと思いました。カットオフの周波数が上がったときに綺麗に発振しない気がするんだけど、調整かなそれとも作り間違いかな仕様かな。
回路はフィルターが2つ並んだ形で、僕が見てもなんとなく動作原理がわかるのですが、細かい挙動の仕組みについてはタピオカさんに細かく説明してもらったんだけどなにぶん酔っ払っていたのでおまり覚えていません(涙)。居酒屋でいきなり数式を書き出すタピオカさんはちょっとカッコ良かったです。
では、音を置いておきます。SH101のシーケンスで自作パッチシンセを鳴らしています。カットオフの入力を作っていないのでツマミを手で回しています。同じくHPとBPのアウトもまだつけていないのでLPの音だけです・・・
http://www.chienowa.org/ca3080/svvcf.mp3

帰ってきた僕

気づいたら3年も放置していました…。
その間もずっとアナログシンセサイザービルダーズサミットなどには参加していたのですが、半田ごてはほとんど握っていませんでした。
そんなある日、タピオカ鍋さんとお会いしたときにtakedaさんのページにあるステートバリアブルVCFのプリント基板を頂いたのでリハビリがてら追試してみることにしました。
いやー、PNPとNPN、どっちがCでどっちがAかも忘れていましたよ…
現在パーツを一通りハンダづけ終わったところです。これから可変抵抗つけたり電源引っ張ってきたりしなければなりません。近日中に音付でリポートできると思うので、とりあえずは復活の挨拶ということで。
今後ともなにとぞよろしくお願いします。

スプリングリバーブユニット

ca30802006-03-28

大学のころ軽音楽系のサークルにいたのですが、そこで壊れたアンプを捨てるというのでなんとなくバラして取り出してあったスプリングリバーブユニット。当時はまだ自作なんてしていなかったのに、こんな後になって役立つとは。ともかくずっと部屋の隅に保管されていたそれを再利用すべくリバーブ駆動回路を組み立ててみた。

http://www.chienowa.org/ca3080/sprev.gif

回路図は上の通りです。山下春生さんの記事、「ミュージックシンセサイザーの回路から製作」のミキサー部分からリバーブ駆動ユニットを取り出したものです。オリジナルではリバーブ前にハイパス(C2&R2)とローパス(C1&R1)、リバーブ後にはハイパス(C4&R6)のフィルタ構成でしたが、いろいろやってみた結果、出力側にもローパス(C3&R5)を追加してあります。ちゃんとシールドされた箱につめれば出力のローパスはいらないかもです。とにかくノイズを拾いやすいのでリバーブユニットをちゃんとシールドすることが大事っぽいです。出力側でノイズを拾いやすいのでオペアンプはシングルにして出力側になるべくノイズが飛び込まないように配置などを工夫したほうが良いのかも。
さて音のほうですが、いやはや、やった、バンザイという音、思わず赤飯を炊きたくなります。やはりスプリングリバーブはいいですねぇ。強めにかけちゃっても恥ずかしくならないし(下品にはなるけど)、デジタルのスプリングリバーブシミュレーションとは存在感が全然違います。使ったユニットがけっこうリバーブタイム長めのものらしく、ちょっと使いづらいのですが、これはぜひ他のユニットも入手していろいろ試してみたいですね。
やはりキモは低音をいかにカットするかってところでしょうか。ハイパスを入れないとドロドロとしたいわゆる怨念がかった音になってしまいます。リバーブユニットの前と後でそれぞれフィルタの聞こえ方が違うので、いろいろ調整しながら自分に合った音を探り出すと良いでしょう。ちなみに今回の回路ですと、そのままだとややドロドロ、ミキサーなどで低音を削るなどして調整するのであれば出音としてはちょうどいい感じでしょうか(あくまで主観)。

サンプルサウンドです。SSM2040 FILTERの製作(http://d.hatena.ne.jp/ca3080/20051230)のときに作ったサンプルサウンドにリバーブをかけてみました。元音はこれ(http://www.chienowa.org/ca3080/20051223a.mp3)ですので、聴き比べてみてください。

http://www.chienowa.org/ca3080/revtest001.mp3
単にリバーブをかけただけの音です。雰囲気あるでしょ。

http://www.chienowa.org/ca3080/revtest002.mp3
バーブを2回録音して左右に振り分けてステレオ感を出しました。リバーブ音は多少ローカットしてあっさり目にしてあります。ヘッドフォンで聴くといいじゃん?

+5V電源ユニット

ca30802006-03-21

とりあえず9V電池から5Vを作り出すユニットを製作。回路図は省略。7805の入出力に0.1uのパスコン。それと、勢いで出力に47uのパスコンをつけちゃったけど、マイコンには無いほうがいいんでしたっけ? パスコンに残った電力で誤動作をするとか、どっかで読んだような気が・・・。まぁ後で悩みます。ユニット化しとくと後々便利。なはず。

AVRプログラマの製作

ca30802006-03-20

出来上がりました。ネット上の標準プログラマとなっておりますChaNさんのページ(http://elm-chan.org/index_j.html)のCOMポート制御ISPアダプタ(http://elm-chan.org/works/avrx/report.html)です。ありがとうございます。引越しの後片付けが終わっていないので(あと三年くらいかかる予定)段ボールを机代わりにしての工作です。しかしいやはや、2ヶ月のDIYブランクは思ったよりデカく、こんな小規模の回路にけっこう時間がかかってしまいました。しかも基板裏はかなり見せたくない状態です。まぁ、なんとなくこれぞDIYって感じの外観のものが出来上がりましたね。マイコン周りも組み立ててプログラム送ってみないと動作確認がができないのがもどかしいです。
さてこれからどうしましょ? 例によって初めてのマイクロコントローラーでして、右も左もわかりません。とりあえずマイコンはなんとなくATTINY26LとAT90S1200を買ってみたのですが、データシートを見るとピン配置が全然違うっぽいですね。しかもTINYは内部発振器で動くんだけれども、AT90S1200のほうは外部にセルロックが必要みたい。共通の基盤で実験はできなそうですね。1200は作例が多いんだけれども、TINYのほうがADCが沢山ついてるっぽくて楽しそうなんだよなぁ。9V電池から5Vを取り出すユニットも作らなきゃ。
まずはLEDチカチカさせるべきなんですかね??

昨年のまとめと今年の抱負(おい!)

あれ? 気がつけばもう3月じゃないですか。桜が咲いてしまいますね。

引越しやら長期プロジェクトの仕事が始まったりやらで1月2月と自作ライフをサボってしまいました。正確には年末にライブをしたとき、エフェクタ類をどこかで紛失してしまい(酔っ払っていたのでよく覚えていない)、緊急にファズフェイスとブースターを作りましたが、まぁその程度です。現在の一番の問題点としては、引越しで段ボールに詰め込んでしまった自作工具の数々をいかに発掘して環境を整えるか、というところです。これがまた難航しそうなのですが。

昨年はなんとかモジュールシンセサイザーのシステムを完成させることができました。右も左もわからないところからのスタートでしたが、とりあえず一通りのモジュールは揃い、なかなかいい音がしております。スタートしたときは電子工作を始めて1年、ギター用のエフェクターを数台(いや、数十台くらいは)作ったことがある程度の初心者だったわけですが、さすがにシンセをまるまる1台つくると「回路図を見てどこで何をやっているのかわかる」「ここをこうしたらこうなるんじゃないか、くらいの予測はできる」「計算する根性がないのでトライ&エラーの連続にはなるが、一応理想の音に近づくように改造ができる」「合っているかどうかは別問題として、なんとなく回路のアイデアを思いつく」くらいに進歩はしたようです。元々アナログシンセサイザーの知識は人並み以上にありましたので理解も早かったのかと思います。ともあれ、シンセサイザーという楽器を自分でつくれた、という感動はとても言葉では言い表せないというか、未だに自分でも信じられなかったりします。

で、実際やってみた自作シンセサイザーですが、非常に大変だったとも言えるし、とても楽しかったとも言えます。例えば思春期にエレキギターを始めて、全くの初心者だったのがいつの間にかバンドでブイブイ言わせている、そこまで到達する過程での練習というのは、客観的にいえば厳しいもので大変なことだと思います。しかしやってる本人はなによりギターを弾くことが楽しいからやっているわけで、練習の段階で「これはツラい」と感じるひとは結局ギターをインテリアにしたまま「俺も若いころはギターやってたんだよ、今は全然弾けないけどね」とか嘯くオヤジになるわけです(一度身についた楽器はそう簡単には忘れません)。自作に興味のあるひとは、とりあえずやってみてはいいのではないでしょうか。途中で挫折したのならばそれは向いていないという事で。今はWebというすごい参考書があるので、やる気さえあれば大抵のことは調べられます。幸せな時代だと思います。


そんなこんなで今年の目標というか、まずは挑戦したいことが2つほどあります。
プリント基板デビュー
マイコンデビュー
おいおい! と言いたくなりますが、プリント基板って手を出したことがないんです。今までは蛇の目基板にハンドワイアリングでなんとかなっていましたが、さすがにこれ以上回路の規模が大きくなってくるとそれじゃぁ無理かなと。あとは例えばADSRを4台つくりたい、なんてときに蛇の目基板だとそれはそれは意気喪失しますからね。ちなみに学生時代は版画部という部活でエッチングをしていました。プリント基板もなんとかなりそうです。
マイコンに関してはいままで全くノータッチだったのですが、なんとなくWebでいろいろ調べてみたところ、ぼんやりとその構造が理解できてきたので、興味があるうちに始めてしまおうという魂胆です。マイコン少年あがりなのでアセンブラは書いていましたから(Z80でしたが)、マイコンでのカツカツプログラミングはCを使った余裕のあるWindowsプログラミングよりは馴染めそうです。


具体的に作りたいもののリスト
VCFをたくさん
・ワンボードでVCFだけ入れ替えられるようなベーシックなシンセサイザーのシステム
・全鍵発音のストリングスシンセ
・スプリングリバーブ
MIDI>CVコンバータ
とりあえず作ってみたいVCFが沢山あるので、何も考えずガシガシやってみようと思います。
モジュールシンセは自由度があるのですが、やはり電源入れてすぐ使えるパッチドシンセは便利です。VCF部分だけ外部モジュールにして色々付け替えて遊べるようなシステムができれば、と思っています。
全鍵発音も興味があります。興味があるというか音楽を作る上であると便利かなぁ、と。ここらへんでマイコンが役に立つのかな。
スプリングリバーブは、学生時代に軽音楽系サークルのスタジオのアンプからこっそり抜き出してきた(おいおい)リバーブユニットがあるので、こいつを復活させたいと思っております。やっぱアナログシンセにはスプリングリバーブでしょう。工作部分がめんどいかな。
MIDI>CVコンバータは一番難関っぽいですが、いつかは自分でデザインできるようになりたいです。とりあえずはRJBさんのAVRプロジェクトに期待してたりして。


みたいな感じです。何から手をつけるかは全く未定ですが、がんばってみようと思います。
では、みなさま今年もよろしくお願いします。