ウクライナのカディロフツィに大損害

ヘルソン近くのウクライナの攻撃で40人以上のチェチェンの戦闘員が死亡

meduza.io

2022年10月26日

メデューサ

 

10月24日のウクライナ軍によるヘルソン地域のチェチェンの部隊「石油連隊」基地に対する 攻撃の結果、40 人以上のチェチェン兵が死亡し、約 200 人が負傷した。ヘルソンのウクライナ軍の責任者であるセルゲイ・クランが報告した。

 

10月24日の夕方の報告で、ウクライナ参謀本部は、カイリ村の校舎に対するウクライナの攻撃で最大30人のチェチェン兵が死亡したと述べた。チェチェンの野党テレグラム チャンネル「1ADAT」は、石油連隊に対する攻撃の結果、少なくとも100人が死亡したと主張した。

 

この報告の直後、ラムザン・カディロフウクライナの攻撃への「ロシアの反撃が弱い」と批判した。「テレグラム」の録音音声で、カディロフは、「もし砲弾が私たちの土地に落ちたら、都市全体を一掃するところだ」と答えた。チェチェン連隊の損失について、これ以上の言及はしなかった。

 

カディロフ、ウクライナの部隊の大きな損失を認める

www.aljazeera.com

アルジャジーラ
2022年10月28日

 

 チェチェンの親ロシア派指導者ラムザン・カディロフは、ウクライナ軍による砲撃により、彼の隊列が大損害を受けたことを認めた。

 

 プーチン大統領の著名な同盟者であり、チェチェン共和国の支配者であるカディロフ氏は、10月27日遅くにテレグラムで、「今週の初めに、チェチェン軍の部隊の1つがヘルソン地域で砲撃された」と語った。「23人の兵が死亡し、58人が負傷した」カディロフが敗北を明らかにすることはめったにない。

 

 ウクライナの情報筋は今週初め、ヘルソン地域にあるチェチェンの部隊がソーシャルネットワーク上に(自分たちの位置情報を類推させる)写真を公開してしまったので、それを目標に砲撃を行ったと公表していた。

 

 ロシアの当局は自軍の死傷者数を公表しておらず、カディロフも戦場での損失をめったに認めることがない中、今回のコメントは例外的。

 

 しかしカディロフはその際に、同胞にウクライナでの戦争に参加するよう、動員を呼びかけた。

 

 ロシアがウクライナに侵攻して以来、カディロフは紛争の最も強力な支持者の 1 人としての地位を確立しており、ウクライナにも部隊を派遣している。

 

 しかし、彼は定期的にロシア軍の指導部を批判しており、しばしば民間軍事会社ワグナー部隊の資金提供者であるエフゲニー・プリゴジンと一緒に、ロシア政府の弱腰を批判している。カディロフはまた、ウクライナに対する核兵器の使用を要求している。

 

 一方、ゼレンスキー大統領は、第二次世界大戦中にウクライナで起きたナチスドイツとロシアの戦争を比較し、現在のロシア政府は、ナチスがかつて行ったのと同じ目標を追求していると述べた。

 

 27日のビデオメッセージで、ゼレンスキーは「悪の形は変わったが、本質は変わっていない。ロシアは隣国から侵略者へ、そしてテロリストへと変貌を遂げ、戦争犯罪の罪を犯している」と述べた。

RTの司会者、「ウクライナの子どもたちを川で溺死させろ」と発言して解雇

https://news.yahoo.com/rt-expels-propagandist-tv-host-233603120.html


ウクライナスカヤ・プラウダ

RTの司会者、「ウクライナの子どもたちを川で溺死させろ」と発言して解雇

2022年10月24日

 ロシアの国営チャンネルRT(旧ロシア トゥデイ)は、司会者のアントン・クラソフスキーが、「ウクライナの領土がロシアに占領されているなどと信じているウクライナの子どもたちは、溺死させるべきだ」と発言した後、解雇した。

 マルガリータ・シモニャンの発言:「(クラソフスキーとの)協力関係を終了します。私もRTの他のメンバーも、このようなナンセンスは共有できません。何と言えばいいのか。ただ、驚きです」

 同時にシモニャンは、「クラソフスキーが子どもを溺死させるべきだと心から信じていたとは考えがたい」と述べていた。彼女はクラソフスキーの言葉を「ワイルドで嫌なもの」と呼んだが、「おそらくアントンは、一時的な気の迷いであったことを説明するだろう」とも書いている。

 RTの司会者であり、RTのロシア語版の放送局長であるアントン・クラスノフキーは、作家のセルゲイ・ルキャネンコとの会話で、ウクライナの領土がロシアの占領下にあると信じているようなウクライナの子どもたちを溺死させることを提案しました。ルキャネンコは、1980年に子どもの頃にウクライナを訪れ、ロシア語を話すウクライナ人の子どもたちが、ウクライナはモスカリ(ロシア人に対する蔑称)に占領されていると彼に話した。

 「そんな子どもたちは、アヒルが漂う川で溺死したはずです(ウクライナの民謡に元ネタがある)。モスカリがウクライナを占領したなどと彼らが言うなら、すぐに、流れの早い川に放り込んでしまいましょう」と司会者は提案した。クラソフスキーはまた「子どもたちはカルパティア山脈の小屋に詰め込まれ、火をつけられるべきです」と述べた。

 こうした動きを受けて、ウクライナのドミトロ・クレバ外相は、世界の国々にRTの放送を禁止するよう呼びかけた。

 

(英紙デイリー・テレグラフの記事から、情報を追記します)

 

RTをまだ禁止していない国の政府は、この動画の抜粋を見る必要があります。あなたの国がでRTを許可するなら、このようなものを支持しているのと同じです。言論の自由とはなんの関係もない、大量虐殺の扇動にほかなりません。今後われわれは、この人物を訴追します。。全世界でRTの禁止を!


    — ドミトロ・クレバ (@DmytroKuleba) 2022年10月23日
https://twitter.com/DmytroKuleba/status/1584161496086417409

 

 

 ロシアのテレビは、クラソフスキー氏のようなプロパガンダトーク番組であふれ、何十万人もの人々が視聴している。プーチン大統領は、こうした国営テレビのプロパガンダに依存してウクライナでの戦争を推進しており、そもそも戦争を、ウクライナ人をネオナチから救うための救援活動として正当化している。
 10月10日、ロシアのミサイルがウクライナ全土の都市を攻撃し、クリミアとロシア本土を結ぶ橋での爆発に対する報復として23人が死亡した後、クラソフスキー氏は自分が笑ったり踊ったりするビデオを放送した。「幸せなんて表現じゃ足りません。いま、ロシア軍のパジャマを着てバルコニーで踊っています」
 もと「ロシア・トゥデイ」と呼ばれていたRTについて、EUはロシアのフェイクニュースサイトとして禁止している。


https://www.telegraph.co.uk/world-news/2022/10/23/rt-presenter-says-just-drown-children-promotes-genocide-ukraine/
  

 

 

「子どもたちがロシアに誘拐されている」ウクライナ政府が非難

https://www.cbsnews.com/news/ukraine-news-russia-war-kyiv-says-moscow-kidnapping-children/

 

2022年8月8日 CBSニュース

 

 

 ウクライナ政府は、ロシアが何千人もの子どもを誘拐し、子どもたちを強制的にロシアに帰化させようとしていると非難している。そんな中、CBSニュースのクリス・ライブセイ特派員は、子どもたちをロシアから救出し、ウクライナの家に連れ戻した人物に取材した。

 マキシムとイヴァンの部屋の壁には、誇らしげにウクライナの旗が掛けられている。彼ら二人の少年はウクライナの音楽を聴き、伝統的なウクライナの服を着ているが、少し前にはロシア人になることを強いられていた。(写真)

 「ロシア軍は私たちを連れ去ったんです」と16歳のイヴァンは特派員に語った。

 二人はロシア軍が来たとき、ウクライナ南部の都市マリウポリの孤児院に住んでいた。少年たちは逃げようとしたが、ロシア軍に捕らえられ、8歳の子どもも含めて約20人の子どもたちと一緒に拘束されたという。

 「家に帰れないかと心配になりませんでしたか?」と尋ねると、イヴァンは「18歳になるまでウクライナに戻れないと思っていました」と答えた。

 ウクライナの当局者は、ロシアが子どもたちを組織的に誘拐し、彼らの身元を剥奪していると非難している。

 「ロシアはウクライナの子どもたちの誘拐を続けています」と、ウクライナ国連大使であるセルギー・キスリツァは5月に国際機関に語った。「ロシアに強制連行された後、子どもたちはロシア国民に不法に養子に出されました」

 ロシアのテレビは、「誘拐」ではなく「救出」だと主張し、ロシアの支配地域にいるウクライナの子どもたちの画像を放映した。ある動画では、ロシアの子どもの権利委員がウラジーミル・プーチン大統領に、「ロシア市民は大きな心を持っており、子どもたちを引き取るために並んでいる」と語っている。「それは非常に良いことだ」とプーチンは答え、そのための法的プロセスを早めることを誓った。

 国営テレビの別のニュースでは、ロシアの高官が、イヴァンやマキシムのような子どもたちをロシア軍の寄宿学校に入れることを提案している。これについてウクライナのイリナ・ヴェレシュチュク副首相は「皮肉なプロパガンダです」とCBSニュースに語った。

 彼女は「ロシアに連行された子どもたちことを思うと、とてもつらい。この子たちの両親は、ロシア軍によって両親を殺された可能性があります。彼らを連れ戻すのが私の使命です」と語る。ヴェレシュチュクは、親戚や保護者が子どもたちを追跡するのを支援し、その後、彼らの帰国についての交渉を行っている。多くの子どもは計り知れないトラウマを負っている。

 「ある12歳の少女は、母親を埋葬するために穴を掘らなければなりませんでした。彼女は兄弟も埋葬しようとしましたが、遺体が重すぎて引きずることができませんでした。髪の白い小さな子どもを見たこともあります。この戦争中に白髪になってしまったんです」

 しかしイヴァンやマキシムは、なんとか逃げ出すことができた幸運な子どもたちだった。マリウポリの孤児院の保護者であるアントン・ビレイのおかげである。「彼らを置き去りにすることはできませんでした」と彼は語った。

 救出のためとはいえ、危険な前線を横断することはできず、ポーランドリトアニアラトビアを経由してロシアに侵入する必要があった。バスで70時間かけて、夜明けにロシアに到着した。

 「ロシアに入る時、拘束される心配があった。多くのウクライナ人がいわゆる『フィルトレーション=ろ過』を通過できず、捕まっているし、私もそうなる可能性があった。でも、子どもたちはウクライナに戻りたがっていたんです」

 マキシムは、アントンを乗せたバスが着いたとき、寝ていたと言った。「アントンに会ったとき、私は彼を抱きしめました。幸せでした。とても長い間会っていなかったし」(訳注:おそらく安全のため、救出の詳細は語られていない。ロシア側の関係者に手引きを依頼したのかもしれない)

 2か月以上の監禁の後、少年たちはウクライナの西部の都市フメリニツキーまで無事に戻ってきた。特派員はイヴァンが、まだ救出されていない友人のフィリップにメッセージを送るのを見せてもらった。彼はモスクワの孤児院にいる。

 イヴァンは友人に、「まだウクライナに帰りたいかい?」と尋ねた。「もちろん帰りたいよ」とフィリップは答えた。

 だが、彼を家に連れ戻してくれる人はいない。強制連行された多くの子どもたちと同じように。

国連、ウクライナの子どもたち強制連行の情報は「信頼できる」と言及

https://www.aljazeera.com/news/2022/9/8/un-says-credible-reports-ukraine-children-transferred-to-russia

 

 

アル・ジャジーラ 2022年9月8日

 

 国連当局は、ロシア軍が大規模な強制移住および国外追放の一環として、ウクライナの子どもたちを養子縁組のためにロシアに送ったという情報は信頼できると述べた。

 国連のイルゼ・ブランズ・ケリス人権担当事務次長補は、9月20日の国連安全保障理事会の会合で、ロシア軍は組織的な「選別(フィルトレーション)」行為を実行しており、これによって占領地の多数のウクライナ人が人権侵害に直面していると語った。

 「ロシア当局が、保護者のいない子どもたちを、ロシアの占領地域または本国に強制的に連行したという信頼できる申し立てがある」とケリス氏は述べた.

 「私たちは、ロシア当局が親の孤児たちにロシア市民権を付与するための手続きを簡素化したこと、そして子どもたちがロシア人の家族の養子縁組の対象になっていることを懸念している」と彼女は言いった。

 ウクライナ政府や軍に関係がある判断されたウクライナ人に対する選別行為には、拷問、強制退去、ロシアの流刑地や、その他の収容センターへの移送が含まれている、とケリス氏は述べた。

 「国連当局の記録した事例では、選別を行うロシア軍とその関連武装勢力が、容疑者を裸にするなどして身体検査し、個人情報、家族関係、知人の政治的見解、忠誠心を聞く詳細な尋問を行いっている。私たちは、女性と少女が選別中に性的虐待にさらされることを特に懸念している」と彼女は言った。

 

●家族と離れ離れに

 

 米国のリンダ・トーマス・グリーンフィールド国連大使は、ロシア政府を含むさまざまな情報源からの推定では、ロシア当局は90万人から160万人のウクライナ人を尋問し、拘束し、強制連行をしていると語った。

 大使によると、すでに数千人もの子どもたちが選別の対象となっており、「一部は家族と引き離され、または孤児院から連れ出された後、ロシアで養子に出されたと推定されている。7月には1,800人以上の子どもたちが、ウクライナのロシア支配地域からロシアに移送された」と彼女は述べた。

 ロシア側の狙いとしては、選別行為を通じて、支配に従順ではないウクライナ人を特定しようとしていると彼女は述べた。

 「親ウクライナの傾向があり、ロシアの支配を脅かしていると見なされた人々は、失踪したり、拘束が長引いたりしているという、信頼できる証拠が増えている」と彼女は言った。

 一方、ロシアのネベンジャ国連大使は、こういった主張を「根拠がない」と一蹴し、選別と呼ばれているものは、単にロシアに来る人々の登録手続に過ぎないと述べ、「同様の手続きは、ポーランド欧州連合の他の国々で、ウクライナ難民に対して行われているはずだ」と語った。

 またネベンジャ大使は、「60万人の子どもを含む370万人以上のウクライナ人が、ウクライナ東部またはロシアに移動したが、彼らは勾留されてはいない。今回の非難は、西側諸国による偽情報キャンペーンに他ならない」と述べ、「移送された難民のためのあらゆる支援を提供している」と述べた。

 

●「人道に対する犯罪」の可能性

 

 しかし、人権団体のヒューマン・ライツ・ウォッチは先週、ロシアへの強制連行に関する報告書を発表した。同組織はこの行為を「戦争法への重大な違反行為であり、戦争犯罪のみならず、人道に対する罪を構成する可能性がある」と記述している。

 安保理でグリーンフィールド米国大使は、ロシアをはじめとする各国の使節に対して「ロシアは国連(の調査団)を受け入れ、NGOなどの独立したオブザーバーや人道援助活動にアクセスを許可するべきだ」と述べた。

 国連のローズマリー・ディカルロ政治問題担当事務次長は、ロシア軍によるウクライナ人の強制連行に関する報告は「必ず調査されなければならない」と述べた。

 「ロシア軍と武装勢力による、いわゆる選別収容所についての告発が続いていることは、非常に憂慮すべきである」と彼女は言いました。

 またディカルロ事務次長は、ロシア支配地域に住むウクライナ人への国連のアクセスを要求し、赤十字国際委員会と、ウクライナにおける国連人権監視ミッションは「拘留されたすべての人にアクセスする必要がある」とした。

 「これには、ロシア連邦内のウクライナ人捕虜や、その抑留場所へのアクセスが含まれます。紛争当事者の双方は、国際法の下での義務を完全に遵守しなければならない」

 これまでも、米国務省はロシアのプーチン大統領の周辺が、選別行為と数千人のウクライナ人のロシアへの強制移住を直接管理していると発表していた。

 「ロシア政府はこうした選別行為を、ウクライナの占領地域を支配するための重要な手段とみなしている」と、アメリ国務省のヴェダント・パテル副報道官は述べた。

反カディロフのテレグラム管理者が、行方不明のち死亡

theins.ru

2022 年 8 月 24 日

 

 反虐待チームの弁護士であるオルガ・サドフスカヤは、反カディロフのテレグラムチャンネル「1ADAT」のモデレーターであるサルマン・テプスルカーエフが殺害されたと、カテリーナ・ゴルダーエヴァによるインタビューで述べた。「彼が亡くなったことは確かです。救うことはできませんでした」とサドフスカヤは言った。

 テプスルカエフは、2020年9月にゲレンジークで誘拐された。目撃者が誘拐犯から彼を助けようとしたが、犯人の1人はチェチェン共和国内務省職員のIDカードを見せた。テプスルカエフはチェチェンに連行され、カメラの前で拷問され、瓶の上に座らされた。拷問のビデオはオンラインに投稿された。

 サドフスカヤの声明の後、テプスルカエフの殺害に関する情報が「1ADAT」で公開された。それによると、彼は9月に誘拐された直後、口に手榴弾を入れて殺害された.

 「サルマンが誘拐された後、カディロフツィは彼をカメラの前で瓶に座らせ、その後、サルマンがグロズヌイを自由に歩き回っている様子を映したビデオを撮影しました。これらのクリップはすべて、2020 年 9 月 7 日に撮影されました。??

    彼は9月15日、下院議員のアダム・デリムハノフの先祖代々の家であるジャルカ村近くの軍の射撃場で殺害されました。彼らはそれまで1週間にわたってサルマンを拷問し、屈辱を与え、ついには身の毛もよだつような方法で殺害しました。犯人たちはテプスルカエフを縛り、手榴弾を口に入れて吹き飛ばしましたが、卑劣なカディロフツィにとっては、まだ足りませんでした。彼らは遺体を親戚に引き渡すとき、〈犬のように埋葬しろ〉と言いました。それで、サルマンの遺体は何も印のついていない墓に埋葬されました」

 

●アダット運動

 

 今年7月、ロシア司法省は、「1ADAT」チャンネルを通じてチェチェンの指導者ラムザン・カディロフを非難している「アダート人民運動」を過激派組織のリストに追加しました。

 地元の活動家は、運動との関係が疑われた人が、誘拐や拷問を繰り返し受けていると報告している。2021年、元判事だったチェチェン人、サイディ・ヤングルバエフの息子であるアブバカル・ヤングルバエフは、拷問禁止委員会に対し、約40人のチェチェン人の親族が「カディロフツィに誘拐された」と語った。アブバカルの兄弟イブラギムは、彼がチャンネルの創設者の 1 人であることを認めた。イブラヒム自身も誘拐され、ラムザン・カディロフが、彼の拷問に直接関与した。

 今年1月20日、ロシアの地方都市ニジニ・ノヴゴロドに住んでいたサイディ・ヤングルバエフ元判事のアパートにチェチェン人の警官が乱入した。彼は病気のために誘拐は免れたが、妻のザレマが誘拐された。彼女は2型糖尿病を患っており、1日5回のインスリン注射が必要である。警官たちは、彼女が防寒着、薬、さらにはパスポートを携帯することさえ許可しなかった。彼女はこの記事の執筆時点で、まだ拘留されている。

 チェチェンの親ロシア派指導者ラムザン・カディロフは、ヤングルバエフの家族に対して脅迫を行った。家族を「テロリストの共犯者」と呼び、抵抗したの場合には拘留して「殲滅」するよう命じたのである。カディロフは次のようにも書いている。「いずれにせよ、この家族は刑務所か墓場に送り込む。私の責任ではない」カディロフ氏に続いて、チェチェン選出のロシア下院議員のアダム・デリムハノフ氏は、インスタグラムで演説し、サイディ・ヤングルバエフ判事の家族の首を切り落とすと約束した。

 ロシア政府の大統領報道官のドミトリー・ペスコフは、カディロフによる脅迫にかかわる市民の苦情に、政府として対処する必要はないと考えており、殺害の予告はカディロフ首長の「個人的な意見」であると繰り返し述べている。
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https://theins.ru/en/news/254342
Missing anti-Kadyrov Telegram chat moderator killed, Team Against Torture lawyer says
24 August 2022 15:41

Salman Tepsurkaev, the moderator of the 1ADAT Telegram channel, has been killed, says Olga Sadovskaya, a lawyer with the Team Against Torture, in an interview with Katerina Gordeeva.

“We know for sure that he has died. We could not save this man,” Sadovskaya said.

Tepsurkayev was kidnapped in September 2020 in Gelendzhik. Eyewitnesses tried to rescue him from kidnappers, but one of them flashed an ID card of a Chechen Republic Interior Ministry officer. Tepsurkayev was taken to Chechnya, where he was tortured on camera and forced to sit on a bottle. A video of the torture was posted online.

After Sadovskaya's statement, information about Tepsurkayev's murder was published on the 1ADAT Telegram channel. The reports says that Tepsurkayev was killed soon after he was kidnapped, in September 2020, by putting a grenade in his mouth.

    “After Salman was kidnapped, the Kadyrovites made him sit on a bottle on camera, after which they filmed staged videos depicting Salman walking freely around Grozny. All of these clips were filmed on September 7, 2020. After the filming, Salman was taken out of Grozny from the area where the 2nd Akhmat Kadyrov Regiment was stationed.

    He was killed on September 15, 2020, at a military firing range near the village of Dzhalka, the ancestral home of Adam Delimkhanov, deputy to the State Duma. They tied him up, put a grenade in his mouth and blew him up from a distance. They tortured and humiliated Salman for a week and finally murdered him in a gruesome way, but even that wasn't enough for the despicable Kadyrov criminals. They gave his body to his relatives and told them to “bury him like a dog.” Salman's body was buried in an unmarked grave.”

The Adat Movement

In July 2022, the Russian Ministry of Justice added the “Adat People's Movement,” which has been slamming Chechen leader Ramzan Kadyrov via its Telegram channel, 1ADAT, to the list of extremist organizations.

Local activists have repeatedly reported abductions and torture because of suspected ties to the movement. In 2021, Abubakar Yangulbayev, son of former Chechen judge Saidi Yangulbayev, told the Committee against Torture that “Kadyrovites had kidnapped” about forty of his Chechen relatives. Abubakar's brother Ibrahim admitted that he was one of the founders of the channel. Ibrahim himself had also been kidnapped, with Ramzan Kadyrov directly involved in his torture.

On 20 January 2022 Chechen policemen burst into the apartment of judge Saidi Yangulbayev in Nizhny Novgorod. He was not kidnapped because of his immunity status, but his wife Zarema was kidnapped. She suffers from type 2 diabetes and needs insulin injections five times a day. The law enforcers did not allow Musaeva to take warm clothes, medicines, or even her passport with her. She is still in custody.

Head of Chechnya Ramzan Kadyrov made threats against the Yangulbaev family. He called the family “accomplices of terrorists” and ordered them detained and “destroyed” in case of resistance. Kadyrov also wrote: “In any event, I declare that this family will either end up in prison or underground. And that's no longer up to me.” Following Kadyrov, Chechen State Duma deputy Adam Delimkhanov speaking live on Instagram promised to cut off the heads of Judge Saidi Yangulbayev's family members.

Presidential press secretary Dmitry Peskov has repeatedly stated that the Kremlin did not consider it necessary to deal with complaints about Kadyrov's threats and that the promises of death were the “personal opinion” of the Chechen leader.
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ウクライナ議会、イチケリア・チェチェン共和国を「ロシアに一時的に占領されている」と確認

ウクライナ議会、イチケリア・チェチェン共和国を「ロシアに一時的に占領されている」と確認


2022年10月18日
https://theins.ru/en/news/256149

 

 10月18日、ウクライナ最高議会はイチケリア・チェチェン共和国の主権を認め、現在の同国は、国連憲章に違反して行われた武力侵略の結果として「ロシアが一時的に占領している領土」と認めた。この決議は287人の議員が賛成して成立した。

 決議は、イチケリア・チェチェン共和国の主権を認め、チェチェン人に対するジェノサイドを非難している。提案者のオレクシイ・ホンチャレンコ議員は、「自由コーカサス」国際協会の会長として、これは非常に重要な決定だと述べた。

 「プーチンは非常に長い間、チェチェンの人々を奴隷にしようとしてきました。彼はカディロフをガウレイター※に任命し、いまはチェチェン人をウクライナ人と戦わせています。これは他国に対する、典型的なロシアの帝国主義的政策です」(※ナチス・ドイツの管区指導者を意味するドイツ語)

 同議員は、ロシアは植民地主義を脱し、イチケリアを解放するべきだと述べた。また、イチケリアの独立を承認する決議案を議会に提出したと述べている。「私たちはこの一歩を踏み出し、ロシアの帝国主義政策を最終的に終わらせなければならない」

 9月、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、ロシアの先住民族に対してロシア語で呼びかけた。sそのなかで述べられたのは、「ダゲスタン人、チェチェン人、イングーシ人、オセチア人、チェルケス人、および現在ロシアの旗の下にいる人々は、ロシアの「卑劣で恥ずべき戦争」で死ぬべきではない」ということである。彼は、ダゲスタンとチェチェンの英雄であり、北コーカサス民族解放運動のリーダーであったイマーム・シャミーリが1860 年代に住んでいたキエフから、コーカサスの人々へのビデオメッセージを発信した。ビデオには、シャミルのレリーフや、真実が無敵であることを宣言するシャミーリの言葉が刻まれたプレートが映っていました。ゼレンスキーは、「ウクライナは英雄を称える」と強調した。

 


 今年1月、ラジオ・リバティのKavkaz.Realiiというサイトで、若者の衣服や私物にオオカミの絵が描かれいないかを確認しようとして行われたチェチェンでの家宅捜索について報告しました。オオカミのシルエットは、イチケリア・チェチェン共和国の紋章だからである。しかし、ロシアの法律ではそのシンボルそのものは禁止されていないため、衣料品の没収に法的根拠はなかった。シャミル・バサイエフとモヴラディ・ウドゥゴフによって1998年に設立されたイスラム分離主義組織である「イヒケリアン・ダゲスタン人民会議」だけが、公式にテロリストとして認められ、ロシアで活動を禁止されている。

 「イチケリア・チェチェン共和国」は、旧チェチェン・イングーシ民族自治共和国の一部に、ソビエト連邦の崩壊から1994年1月14日までの間、存在していた。イチケリア・チェチェン共和国は、1991年7月にソ連からの独立を宣言しました。最初の大統領は、チェチェン人民全国民会議の執行委員会の委員長であったジョハル・ドゥダーエフ。ロシア当局は、1993年1月9日以降、チェチェン共和国の領土をロシア連邦内のチェチェン共和国と見なした。独立宣言は軍事衝突を引き起こし、ロシア政府と、独立したチェチェンの間で第一次チェチェン戦争が勃発しました。ロシア軍は力ずくでイチケリアをロシアに返還させようとしたが、1996年に軍隊をチェチェンから撤退させ、第一次戦争が終わった。

 

チェチェンニュース#465 プーチン訪日抗議行動と要請書

 読者のみなさまへ

 先日から呼びかけていた、プーチン大統領訪日対抗キャンペーンについての報告です。予定どおり12月7日に青山学院大学の新倉修さんをお迎えしての集会、そして15日の外務省前での抗議行動、および16日日中に官邸前抗議行動を、短時間ですが行いました。

 外務省前での行動については、ジャーナリストの志葉玲さんの記事に写真や要点がまとまっておりますので、ぜひご一読ください。

  「プーチンを逮捕しろ!」人々が叫ぶ理由と法的根拠ー「戦争犯罪人」と馴れ合う安倍政権の愚
 http://bylines.news.yahoo.co.jp/shivarei/20161216-00065524/

 15日の抗議行動では、ツイッターで見た方を中心に70人の方々が参加してくださいました。また、先週末は都内の各所でシリアへの空爆抗議や追悼の街頭活動が行われ、これまでの運動の枠に収まらない、多様な人々の参加が見られました。

 最初、チェチェンのための抗議行動をと、考えていたのですが、その過程でシリアの現状について調べているうち、本当にひどい人道危機を、世界は放置しているということを感じました。これまで地道に調査や支援運動をされてきた個人、団体に敬意を表したいと思います。

 そして、私たち市民に出来ることは、まず声を上げること、世論を動かしていくことだと、あらためて認識しました。今後も機会を捉えて行動していきます。

 最後に、外務省に送付した、私たちの要請書を紹介します。ぜひお読みください。

 (大富亮/チェチェンニュース)

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 戦争犯罪人プーチンを逮捕せよ!
 ウラジーミル・プーチン大統領の訪日に関する要請書

 2016年12月15日

 外務大臣 岸田文雄 様

 ご承知の通り、シリアでは、2200万人の人口の半分が国内外の難民となって故郷を追われており、世界はこの史上空前の破局的な人道危機に注目しています。しかし、この危機を作り出している張本人の一人であるロシア連邦ウラジーミル・プーチン大統領が、きょう、日本政府の招待によって平然と来日し、安倍晋三首相らによって歓待されていることを、私たちは強く憂慮しています。

 国連総会では12月9日に「アレッポでの即時停戦と救援物資の搬入」を要求する決議が可決されましたが、安保理での停戦決議は、ロシアと中国の拒否によって否決されています。ロシアの拒否権発動は6回目です。このように、ロシア軍・アサド政権軍によるシリアでの非人道的な空爆に、まったく歯止めがかかっていません。12月13日の国連高等人権弁務官事務所の発表によれば、ロシアが支援するアサド政権側の部隊は女性や子供を含む市民少なくとも82人を殺害したとのことです。

 国際刑事裁判所条約(ローマ規程)に代表される国際人道法に照らせば、プーチン氏はシリアならびに、過去にはチェチェンで、大規模な殺戮・文民への非人道行為に関わる「人道に対する罪」と、国民・民族集団を破壊、殺害する「ジェノサイドの罪」、さらには「戦争犯罪」にあたる行為を、ロシア連邦の指導者として計画・指導したと考えられます。人権、人道を重んじる国々の政府は、プーチン氏のような人物を逮捕し、起訴しなければならない義務があると、私たちは信じます。

 私たちは次のことを、日本政府・外務省に要請します。

1.プーチン氏を戦争犯罪容疑者として逮捕し、国際刑事裁判所ICC)に引き渡すこと。

2.人道に対する罪を犯した者を逮捕するため、普遍的管轄権を行使する法律を作ること。

3.人道危機を引き起こした国(この場合ロシア、シリアなど)の指導者に対して、人権・人道の原則に則って厳しく対処すること

4.少なくとも今回の日露首脳会談において、プーチン氏に対してシリアでの破局的な人道危機について批判し、空爆とアサド政権に対する軍事支援をやめるよう要求すること。

以上

戦争犯罪人プーチンを逮捕しろ! 日露首脳会談に異議ありキャンペーン/チェチェンニュース編集室

連絡先 チェチェンニュース編集室
電話070-6564-5675
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