麦汁を飲みながら。

すっかりブログの存在を忘れている自分。

これでは忘備録にならないのですが、Facebookなるものを初めてからというもの、何のために書いていたのかなブログって、と思ってしまいます。
淘汰されるのも悪くはないのですが、長い文章をますます書かなくなるので、くだらないものでも、書かないと日本語忘れるなーとうっすら心配になる今日この頃です。
時間のあるうちにまた少し書こうかな、だれも読まないし。



ということで、台湾で見かける(外人には)珍しいもの。

台湾にいらしたことのある方はご存知の通り、ここには「ビンロウ(檳榔)」という嗜好品があり、水で練った石灰を割った実に一塗りし、ガムのように噛むのですが、植物と石灰が混じり合い、(癌を引き起こすともいわれる)朱色の苦渋い液体が出て来てそれを吐くため、道端は結構きったないことになっています。

で、特にビンロウ率の高い田舎のカルフール(フランス系スーパー)にて、ビンロウの唾&カス吐き用ゴミ箱発見。前からあったっけか?

台北などにもあるのかどうかは、今度機会があったら調べてみたいです。

台湾留学生事情(ダークサイド)

留学生会を主催して色々な国から来た学生と付き合うようになり、この半年間勉強になることがたくさんありました。

はじめは自分のいる学校があまりにも留学生に対して配慮がない、これではいくら台湾の片田舎とはいえ、国立大学としてどうかと思うことだらけで、学生の側から意見を言いやすい環境を作りたいと思ってがらにもなく始めたのですが、こういった組織運営の難しさは、学生たちの方にも原因があるのかもしれないと思うようになりました。以下、忘備録として問題を整理します。

<学校(台湾)側の事情と問題>

  • 台湾社会の少子化が深刻(台湾はドイツと並んで世界最悪の出生率)で、入学者が減少しているため、その穴埋めとして留学生を盛んにリクルート。教育部も将来各大学の1割を外国人学生にする目標を掲げて「国際化」をアピールしたいねらいで奨励。
  • 台湾大学など都市部のトップクラスの大学にはもともと留学希望者が多いし、受け入れ側にも経験があるが、地方となるとやって来る外人そのものが少ないので、大学側の経験ゼロ。
  • うちの大学の留学生はここ三年で急激に増加し、今後更に増加の一途が予測されている。現時点でモンゴル人とインドネシア人が三割づつ、あとはマレーシア人、インド人、ベトナム人が分け合い、3人以下の国の合計が16%で、その内訳はアフリカと南米各国、イラン、アメリカなどなど。ちなみに日本人は自分のみ。ようは大半が台湾より経済的に弱いアジアからの学生で、大学から授業料免除とぎりぎり食費程度の奨学金でつられてきた子たちである。
  • 学校側はもともと準備なしで受け入れを始めたため、食堂にも英語メニューなどなし(要求しても未だにない)、学校が発信する講演会や学生寮などの生活情報はすべて中国語。職員もほぼ英語が通じず、台湾人学生たちの英語能力もかなり限定されているせいか、外人を見るとみんな急に「恥ずかしがり屋さん」になるため、コミュニケーションが困難。
  • 英語で授業できる教授が少なく、取れるクラスの選択肢がない。無理矢理専門外のクラスを教える先生もいるため、質が保てない。
  • 英語圏でもないのに英語を中心とすることが「国際化」と誤解している節があり、重要なはずの中国語教育に対する支援はかなり限られている。現在100人近い生徒に対して、専任の中国語講師一人。週1で無料の授業があるが、0から始めて卒業までの2から4年で中国語の基礎会話ができるようになる生徒がいたら、それは個人的な努力によるところが大きい。
  • 教授陣の対応に関しては人によりけりだが、少なくとも英語が通じる点で救いがある。学生以上に職員にとりわけ異文化交流の意識とスキルが欠けていて、言葉も絶望的な場合が多い。面倒な仕事が増えたぜ、と思っている職員は多いことだろう。
  • などなど。。。

<留学生側の問題>

  • 簡単に入学できて、金がかからないという理由でこの学校に来ている学生も多いので、卒業さえできればよいという態度。学業も生活も手を抜けるところは抜きまくり、更に現地の言葉や文化をを学ぼうという気もさらさらない。
  • 留学生から聞いたところによると、入学資格にトフルなどの制限もなく、英語で授業を受けるのに、英語のレベルが低すぎて授業についていくのが困難な学生が少なくない。
  • 学校などに対する不満があっても、事務所を通して改善を促す、提言する。といった行動にでるものが極端に少ない。これでは自分たちの権利が守れないのだが、文化や習慣の違いがあり、「権利」や「公共」という意識が薄いのかもしれない。
  • では実際、問題発生時にどう対処するかと言うと、人数の多いモンゴル人やインドネシア人は同国人のネットワークで解決する。だから問題が表面化せず、学校も先生も知らずに終わるので、教訓が生きない。助けてくれる人が見つからない学生や、来たばかりの学生は困りっぱなし。
  • などなど。。。

国立なのだから、教育部がちゃんとした受け入れコードを設定して、留学生を受け入れる前に、語学センターの設置や、プログラムの中身に一定の基準を設け学校側にクリアさせるべきなのだ。各校に任せておいて、たまに官僚が予告ありの「検査」で形式的なインタビューをしても無意味に決まってる。

学生の質が悪い、と書いたが、もちろんやる気のある学生もいて、そういう子たちはかなり「騙された」と感じている。期待はずれでがっかりな良い学生が母国に帰って後輩に台湾を勧めるかどうか疑問である。
しかも、学生の質を問わず、頭数だけ揃えようというのはむしろ学校の方なので、しょうがない。誰を責めれば良いのか?という先生もいるけれど、わたしはやはりリクルートしてきた学校の自己責任の方が重いと思う。

親サイト引っ越しました。

親サイトのback garden lab.引っ越しました。

アップルの.mac時代から使っていますが、mobilemeに替るときも有無を言わせずで、今回もicloudに移行するのにしかたなく、という感じです。

親サイトはRapidWeaverで作り、mobilemeを使って公開していました。で、別のホスティングサービスを見つけないといけないし、何がいいのやら、と思っていたところ、Dropboxでいいじゃん、という記事を見つけ、やってみました。URLが長くなるけど、まあいいや。(ありがとう、ライフハッカー、もっと詳しい説明

やってみるととても簡単。「早くicloudに移行してください」というアップルからの催促に悩まされている方は試してみたら良いのでは?そもそも得意な人には問題にならないかもしれないこの手の作業ですが、わたしには悩みの種なのです。(ありがとう、Dropbox

だって今回、mobileme終了の為にMacのOSもtigerからlionに(snow leopardですらなかったので)換え、RapidWeaverのサイトとiwebの引っ越し、「どうしよー!」とどんよりした数日間を思うとAppleめ。。。

”unomeni” japanese


さて、問題です。
これは何屋さんの看板でしょう?

近所の不味くて、接客態度の悪いラーメン屋(それ自体は珍しくない)が改装。
そして看板がこれ。

看板メニューの「うノメニ」は日本語で「ラーメン」と書きたかった、んだね。
ちなみに自分は連れに解説(「う」は「ラ」に似てて、「ノ」は一本線などなど)されて初めて納得。へーそうか。

こーらー!!!!!

日本語学習者の認知の仕方を垣間見た、と思うとこういうケースは面白いのですが、時々ひとつの段落くらいの長さで、機械翻訳には見えないのに徹頭徹尾意味不明の広告とかを見かけると、さすがにネイティヴチェックなど念頭にない仕事人たちであふれる「ここ」にため息をつく日本人ビジネスマンの方達の気持ちも察してあまりあるというもの。

そしておそらくこのラーメン屋、看板変えただけで、中身は相変わらずなのです。ちっ。

台湾総統選挙、雑感

総統選挙が終わりました。
昨日は夫について初めて「投票所」へ行ってみました。もちろん選挙権はないので外で待っているだけですが。

日本では考えられないくらい、台湾の選挙は熱狂的です。投票率は総統選になると80%くらいに上り、みんな戸籍の住所へ戻るために民族大移動。直接選挙であることは、自分で国の代表を選んでいる感じが強くするので、いい制度かも、と毎回思います。

エスニシティ色も以前ほどこゆくなく、経済と対中関係が関心の的でしょうか。
院にいるせいもあって周りは熱い民進党支持者が多いので、何となく民進党今回はいけるかな?と雰囲気的に思ったのですが、残念な結果でした。蔡英文女史は、「蔡教授」と呼ばれる才女で(実際に大学教授の経歴もあり)、もともと政治家ではないところがクリーンな印象なのですが、実際にはその地盤の弱さが響いたようです。
お祭りのような選挙戦、論争より暴露合戦やら利権争いやら賄賂やら、どうも好きになれない選挙ですが、蔡英文女史はそんな選挙にうんざりして、どうにか世の中変わってほしい!という人たちにアピールしました。
涙も見せず、落ち着いた声で理性に訴えるスピーチは、実際胸を打つものがあります。

落選の挨拶をする英文女史(観衆の真剣なまなざしにも注目)

期待させる政治家、どこかの国ではもう長いことお目にかかってませんが。

選挙公報(写真)皆様これでもかという華麗なる学歴と経歴!そして住所も書くんですね(日本はないよね?)

台湾の、日本の胃薬

大好きな?大正漢方胃腸薬を初めてこっちで買ったら(売ってるの気付かず)、「かんぽう」という音を中国語の音で拾って「康保kangbao=かんばお」になってた。


日本が中国から輸入した文化である「漢方」を言葉だけ再輸入したらこうなる、という例。いいのに、そんなんしなくて。

ちなみに中国語の漢方薬は「中薬」です。

懐かしのガンボ

dislab2011-09-18

ガンボというスープがある。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AC%E3%83%B3%E3%83%9C_%28%E6%96%99%E7%90%86%29

http://www.tsuji.ac.jp/hp/dkpo/soul/homec.html

まだ高校生くらいの頃、父親が家へ連れてきたアメリカ人のたぶん研修生(獣医)とその彼女が、うちの台所で作ってくれたのが、ガンボだった。とにかくオクラのとろみが病付きになるし、初めて感じるフィレパウダー(ササフラスという植物の粉)の不思議な香が忘れられない、あの味をまだはっきり覚えてる。

彼も彼女もメキシコ系で、「おふくろの味」としてそれを作ってくれたので、メキシコに対するイメージが急によくなった。一番大きな鍋二つ満杯に作るのを見て、多過ぎると思ったのは杞憂で、みんな3杯くらいおかわりしたのだ。

あれから十数年、あの素晴らしいスープに出会うことはなくて、あとで真似して作ってみたけれどあの日のようには作れなかった。レストランで出すところも少ない。

ところが、近所にガンボを出す店が開店したのだ。台湾の、花蓮の、しかも繁華街から外れたうちの近所に!恐れる連れを言いくるめて入ってみた。(台湾の洋食屋は、日本で拉麺とオムライスだす店の看板が洋食屋なのと似ている。中華麺をケチャップで合えたらスパゲティに化けることも大有りなので注意が必要なのだ。)

失礼だけど、メニューはちゃんとしたニューオリンズ料理だった。彼らはどうやら本当にアメリカから来たらしく、詳しくは訊かなかったが、移民か、国際結婚かといったところのようだった。味も、シーフードガンボのセット(ディルのクリームドレッシングサラダ、パンプディング、珈琲付き)とビーフを挟んだタコスのようなものを頼んだけど、本格的だし値段もリーズナブル。あの日のガンボには及ばないけど、久しぶりにとろとろのオクラ入りブイヤベースを楽しんだ。

この大変アメリカ的なクロスカルチャーディッシュを、台湾の片隅で作る人がいるというのは面白かった。なにせ、クレオール+黒人+インディアン+メキシコなどなどのごった煮だ。シェフの顔はまだ見えないが、花蓮で想定できる最高峰のアメリカ料理レストランになりそうな予感がした。