秋です。

 食欲の秋で芸術の秋な、私です。いや、私のヴァイオリンは芸術にはほど遠いのですが、それはさておいて。

 日記を放置したまま一月以上が経過し、その間にレッスンは着実に進んでおりました。ホーマンの1巻で、あと1ページでA線の練習に入れる、というところまできています。わぁい。いや、並行しているスズキ1巻ではさんざっぱらA線を鳴らしまくっているんですが、今のところメインはホーマンなので。

 松脂も順調に減り、肩当て無しでもこの重たいスズキ君を構えられるようになる、という進歩を遂げております。というか、肩当て無いほうが弾くのが楽なんですね、私。そのほうが、音がよく聞こえます(自分にね)。首が短いので、肩当てが苦手だというのも実は重大な理由の一つなのですが…。肩当てを付けて3時間練習したら、翌日首がこって仕事にならない(私のバイトはデータ入力)ので、練習の際は肩当て無しでやっています。レッスンの時は楽器を下ろす暇が無いので、さすがに無理ですが。

 そんな感じで、大分ヴァイオリンにも慣れてきて、ちょっと欲が出てきたところです。そう、本当に弓を買い換えたくなってきたんです。
 反りが戻っているので重量バランスがかなり悪くなっているようで、移弦の時、しょっちゅう引っ掛けているんです…。自分の腕のせいだろうと思っていたんですが、楽器屋さんで(楽器の方を)試奏させてもらって気が付きました。弓に問題があるということに。

 期間限定バイトをちょこちょこ詰め込んでいるおかげで、弓を買い換えるぐらいの余裕は出てきたので、真剣に検討中です。
 スギトウジロウ君になるか、アルシェアン君になるかは未定ですが…。

 M楽器のスギトウ君が気になる、今日この頃。

初レッスン。

 今日はさぼてん先生(HN)の初レッスンの日。前日から興奮して部屋中を走り回り(やや嘘)、相方に頑張れと叱咤激励を受けて爆睡(実話)。
 まるで遠足前の小学生のようですが、本当にこの日を楽しみにしていたんです私。
 先生ご指定の教則本2冊をトートバッグに入れ、先生がメールで送ってくださったご自宅までの地図をプリントアウトしてさあ出かけよう、というその時。プリンタが動かない。動いてくれない。
 やむなく頭の中に地図を叩き込んで、楽器を抱えて家を出ました。

 先生のお宅までは、たったの3駅でした…。
 
 
 

練習室

 自室は楽器演奏禁止のため、練習場所の確保に急ぐ私。
 近所のスタジオは安いんですが、個人練習は当日予約のみのため、区内のホールに隣接する練習室を借りることになりました。安いしね(本音)。1時間250円で借りられるので、貧乏学生にはありがたい話です。
 ただ、土曜日日曜日は事前予約でかなりきちきちで、2ヶ月前ぐらいでも予約を取るのは微妙な感じ。安くて広いので、区内の音楽関係団体が集中してしまう様子です。場所も便利ですしねぇ。うーむ。

 そんな某ホールに、予約代金を支払うため(ここは事前支払)出向くと…。
 なんと端末がストップして、ネット予約の確認はおろか、入金も不可能!半分やけくそ状態で、当日予約を入れ、2時間練習することにしてしまいました。肩当ても無いというのに2時間。正直厳しいです。鎖骨の上に構えられないんですよ、痛くて…。
 でも金を払ったからには元を取らねばと、きっちり弾きました、2時間。いや、ほぼボーイングだけで終わりましたけど。後半、きらきら星など弾いて遊んでおりましたが、それはご愛嬌。
 帰り道、早くも筋肉痛に襲われ、参りましたけど…。
 運動不足な自分を実感しました。うう。 

騒音公害

 さて、今日はスズキ君と遊ぶ日です(誤・遊んでもらう日です)。決めました。朝出かけるときからそう決まっていました。

 という訳で、今日もいつもの如く、御茶ノ水SVnへ。部屋で練習するために、金属製の消音器を買うためです。
 うちのアパートは楽器禁止、そのうえ私の部屋は大家さんちのすぐ隣です。ヴァイオリンのように大きな音がする楽器をそのまま演奏していたら、しかもまったくの初心者が演奏していたら、間違いなく怒られます。初心者のヴァイオリン(しかもまだボウイングもまともにできない)なんて、騒音公害以外の何物でもありません。

 という訳で、ミュートを買い、ついでにKVnでローンを組みそうになって我に返り(ほんとにいい音だったんですが、40万のローンは無理…)よぼよぼと帰宅。
 あのクレモナのヴァイオリンを忘れようとするかのように、スギトウ君に必死に松脂を塗り(松脂って新品だと塗りにくいですねー)、弓毛を張ってみると…弓がまっすぐに。嗚呼。スギトウ君の引退の日は近いようです。
 バイト増やして、スギトウジロウ君を買わないとなぁ…。

帰ってきたスズキ君

 約二週間にも及ぶ入院生活(すいませんHさん)から、ようやくスズキ君が帰ってきました。すいません、貧乏で弦と弓毛の張替代が出なかったもので…。

 神田の某弦楽器店に入院させていたのですが、その入院生活の間に表板にこびりついていた松脂(前の持ち主の方がヴァイオリンの扱いを知らなかったらしく、いじるだけいじって放置しておいた様子…)をきれいに除去していただいて、駒の調整までしていただいて、張替の実費のみ。弦の張替代、ほぼサービスじゃないですかHさん。
 その2週間の間に修理控えを無くし(鳥頭ですから)、ふらっと財布だけ持って行ったのですが、Hさん、こちらの顔を覚えていてくださったので、すぐにスズキ君が現れました。わぁい♪というか、こちらのお店に4/4の№280を持ち込む人が少ないのかも…。うちのスズキ君はケースもスズキ純正のままなので、ぱっと見№200のアウトフィットみたいな感じなんですが、中身はれっきとした№280です。しかも最初の持ち主の方が練習熱心な方だったようで、良く鳴ります。
お店に行った時は、隣のウクレレコーナーでウクレレを試奏している方がいて、「ああ、夏だなぁ」としみじみしました。今年は葛飾の花火も足立の花火も行けない夏でしたが、ヴァイオリンを始められたので、まあいい夏です。

 スズキ君と再会の後、予備を持たずに練習はできないそうなので(調弦で切れたりすることもあるそうなので…高いのに)ドミナントの替えを一セット購入して、Hさんに「きれいにしていただいてありがとうございました」とお礼を言いました。さあスズキ君のケースを閉め、帰ろうかとしたその時。
「タオル挟まってますよ」
と、Hさん。
 ケースの蓋にタオル(保護用)を挟んだまま閉めようとしていた、アホな私でした。

 始めにお会いしたときは、商売っ気の薄い愛想の無い人だなーと思ったのですが、一見のアホに怯えてたのでは…と反省しきりの私です。
 でも、素人目にも丁寧だなーと分かる作業をしてくれる方なので、これからもスズキ君ともども宜しくお願いします、と心の中でお願いしつつ、御茶ノ水へと戻る今日の私でした。
 さあ早くミュートを買って、おうちで弾こうっと。

弓貯金 

 スズキ君と一緒に我が家にやってきたスギトウ君は、重体でした。
 本当に初歩の練習用ならともかく、早いうちに買い換えたほうがいいとのこと…。

 まあ弓ぐらい新品を買ってもいいかなぁとは思ったものの。弓も、結構高いんですよ。本当の入門用ですら、日本のメーカー品だったら1万円以上。上を見ればきりがありません。しかもこれ、楽器本体とは違って「消耗品(by B楽器のCさん)」。

 消耗品…?
 一本うん十万の消耗品…?
(庶民な私はこの時点で貧血)

 そりゃあピアノだって、定期的な調律に始まるメンテナンスでそれなりにお金はかかりますが、防音室で湿度温度を管理していれば、諭吉様一個中隊レベルの請求なんか、鍵盤の張替でもやらない限りはあり得ません。確かに初期投資自体は、ヴァイオリンより巨大かつ頑健な防音室と、平均価格帯の高い楽器を必要とするので、高いことは高いですが。
 ※私の家は昔のカワイグランドを維持しているため、維持費にかなりつぎ込んでいます。かつて私が鍵盤を割ってしまった時、ついでに全張替しようかと見積もりを出してもらったところ、諭吉様一個中隊ぐらいの金額が…。ていうかスタインウェイより維持費の高いカワイってどうなんですかねそれは…。
 でもトータルでの出費はヴァイオリンより安い。多分安い。
 ヴァイオリンってそのほかにも、松脂だの弦だの細かい出費が多いですから…。

 などとぼやきつつ、弓貯金を始めた今日の私です…。

 バックのマウスピースも欲しいんだけどなぁ。

鈴木の一巻。

 ヴァイオリンをやったことがある人ならご存知でしょう、鈴木の一巻。篠崎と並んでポピュラーな、初心者向けの教則本です。
 私の師匠となるさぼてん(HN)先生より、レッスンを始めるに当って、鈴木の一巻とホーマンの一巻を用意してください、とご連絡を頂いたので、件の御茶ノ水・SVnに行きまして、用意しました。しかしヴァイオリンって、意外にマイナーなんですねぇ。鈴木の一巻はヴァイオリンの譜面を置いている店には大抵あったんですが、ホーマンの一巻が無い。ヴァイオリン用品を満遍なく揃えている店って、結局御茶ノ水でもSVnくらい、でした。うーむ。ピアノの教本なら、どこでもチェルニー50番だの平均律クラヴィーアだの、平然と揃えてくれているのですが…。

 楽器街として有名な御茶ノ水より、実は後楽園周辺の方が、ストラディヴァリのディーリングで有名なB楽器を始め、弦楽器専門店が多いんですよね…。そういえばこのB楽器、私ごとき初心者貧乏学生にも非常に親切で、ありがたかったです。でも結局、デリウス君ではなく、スズキ君にしてしまいましたが…。だって続くかどうか分からない(結構熱しやすく醒めやすい性格なもので)貧乏学生に、16万の出費は無茶です…。

 そういえばこの鈴木指導曲集の鈴木鎮一先生(スズキメソードの生みの親)、スズキバイオリン創業者のご次男なんだそうです。うーむ何やらスズキとは縁があるのでしょうか。
 それはさておき、久々に教則本の類を開いて、愕然としました。
 私、ピアノを3歳からやっておりまして、ツェルニー30番辺りをふらふらしていたので、まあ普通に譜面ぐらいは読めるだろ、と思っておりました。ところが。
 鈴木の一巻で早くも卒倒(やや誇張あり)。
 音楽から離れて時間が経ってしまうと、ピアノを始めた頃に習っていた曲(鈴木の一巻は子供のバイエル辺りとかぶっている曲が多いです)すら、読譜に時間がかかるんですね…。脱力。

 衰えてゆく自分にめげず、まずは17日のレッスンに向けて、目を譜面に慣らします。
 頑張れ自分。