『「逆張り」の研究』刊行のお知らせ

 

 

 

 6月28日に新刊『「逆張り」の研究』を筑摩書房から刊行します。版元のページはまだですが、Amazonでは書影が公開されていました。
 タイトルの通り、「逆張り」というネットスラングを考えた本です。
 本書の執筆のきっかけは、昨年4月に朝日新聞の記者から「逆張りをする立場を取材させてほしい」という依頼がきたことでした。「え、ぼくって逆張りなの?」とはじめは驚いたのですが、むかし勤めていた太田出版の元社長に「きみは逆張りくんだねえ」と言われたことを思い出して、そこから興味が湧いて「逆張り」についていろいろ考えました。
逆張り」はもともと相場の流れにさからって売買する投資手法のことでした。しかし、いまでは人気作品に乗れない「逆張りオタク」、リベラルに否定的な「逆張り冷笑おじさん」という使われ方をインターネットでよく見かけます。主流派に対する「アンチ」や「少数派」という悪い意味のネットスラングとして使われています。
 そういった「逆張り」というスラングを手がかりにしつつ、社会の変化やらインターネットの風景やらなんやらを書いていったという感じの本です。
 今回の本はいままでの本とガラリと変わっています。表紙もそうですし、文体も。内容もめちゃくちゃ個人的なことを書いています。高校時代の思い出とか。
 これから「まえがき」や「目次」なども公開していきたいと思いますので、よろしければ、お近くの書店やネット書店でご予約お願いします。

9/28に『みんな政治でバカになる』(晶文社)を刊行します!

9月28日に晶文社より『みんな政治でバカになる』を刊行します。二年ぶりの新刊です。よろしくお願いいたします。 

帯文は橘玲、千葉雅也の両氏にいただきました。感謝申し上げます。

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『「差別はいけない」とみんないうけれど。』(平凡社)正誤表

『「差別はいけない」とみんないうけれど。』(平凡社、2200円)ですが、おかげさまで発売後即重版が決まりました。

以下の間違いが見つかりましたので、訂正します。

 

正誤表(2019/7/24時点)

310頁13行目 ×「西ドイツ」→ ◯「東ドイツ」(2刷分から修正予定)

 

 

「差別はいけない」とみんないうけれど。

「差別はいけない」とみんないうけれど。

 

 

『「差別はいけない」とみんないうけれど。』(平凡社、7月18日)刊行のお知らせ

7月18日に平凡社から初単著『「差別はいけない」とみんないうけれど。』を刊行します。よろしくお願いします。興味を持たれた書店員や編集者の皆様はお気軽にご連絡ください。

www.heibonsha.co.jp

 

 

「差別はいけない」とみんないうけれど。

「差別はいけない」とみんないうけれど。

 

 

以下、目次です。

 

第1章ポリティカル・コレクトネスの由来
PCという言葉はどこから来たのか
多民族国家アメリカの危機――ブルームとシュレージンガー
トランプを予言したローティ――リベラルは復活できるか
リベラル・デモクラシーの危機――似て非なる二つの政治
PCという汚名をそ のまま肯定すること

第2章 日本のポリコレ批判
日本のポリコレ批判――内田樹『ためらいの倫理学
シティズンシップの不在――加藤典洋敗戦後論』と歴史主体論争
シティズンシップとアイデンティティの克服できない対立ーー『帝国の慰安婦』をめぐって
人民の不在ー吉本隆明加藤典洋の差異

第3章 ハラスメントの論理
ハラスメント――ポルノとヘイト規制の論理
ポリティカル・コレクトネスはブルジョワ道徳である

第4章 道徳としての差別
道徳としての「現代的レイシズム
人間という差別的動物――認知バイアスについて
アイデンティティ・ポリティクスとエビデンス主義の結託

第5章 合理的な差別と統治功利主義
フェイクと黙説法
差別的な言説はしばしば合理的である
差別は差異を根拠とするのか
統治功利主義の台頭

第6章 差別は意図的なものか
グローバル資本主義のモラル
ポリコレはなぜうっとうしいのか
応報主義と帰結主義
言語にできる残されたこと

第7章 天皇制の道徳について
立憲君主制としての天皇
京大天皇事件と皇后美智子
君主制と民主主義のパラドックス
リベラル・デモクラシーの象徴

『民主主義は不可能なのか?: コモンセンスが崩壊した世界で』(宮台真司、苅部直、渡辺靖著)

たいしたものではないですが、注作成しました。
『民主主義は不可能なのか?: コモンセンスが崩壊した世界で』(宮台真司苅部直渡辺靖著)(宮台真司苅部直渡辺靖著)10年にわたる鼎談を読むと、サンデル、脱原発運動、ピケティ、SEALDsなどいろいろ思い出されます。わたしも昔は若かった(遠い目)。

 

 

時代は「上」か「下」だ 立憲民主党とドゥルーズ=ガタリ

「時代は「上」か「下」だ 立憲民主党ドゥルーズ=ガタリ」が週刊読書人webで公開されています。
http://dokushojin.com/article.html?i=2820

米「昨年、あるジャーナリストが、ビッグデータやAIを駆使して国民と経済を統制しようとする習近平思想を「デジタル・レーニン主義」と名づけた。」とありますが、最初に用いたSebastian Heilmannは政治学者でした。訂正します。