妄想特急 books & music

読んだ本と聴いた音楽のメモ

おもしろかった

 

朝日新聞政治部がどういうところか取材して書いてあると思って読んでみたら、内部にいた著者が辞めた後にこれまでのことを書いた内部暴露本だった。

それはそれでおもしろいから全然OK!出てくる人は全部実名だしむしろリアルでいい。

著者は「吉田調書」報道でクビ同然になって、ほぼ辞めさせられたみたいなもんらしく、辞めるにあたって書かずにはいられなかったんだろうなと思った。

しかし、新聞記者ってなんというか、恐ろしい職業だな。これだけの激務を何十年もやるなんて考えただけで震える。特殊な人間しかできない仕事だ。これを今現在やっている人が何百人もいるのだなと本当に恐ろしい気持ちになる。

いいね

 

2022年3月に死去した著者の、死後編まれたエッセイ集。

ロッキング・オンはほとんど読んでなかったので、この人の文章を読むこともほぼなかったのだが、なんとなく手に取った。

ビートルズに人生を狂わされた、と言っているように、ビートルズを始めとした昔のロックが大好きで、それが文章にガンガン出ているので読んでて嬉しくてしょうがない。

しかも評論家的な文章じゃなくて、酒を飲みながらビートルズ好きの仲間と語り合っているような、中学生かと思うような気軽な調子だから最高である。

ところどころ思わず笑ってしまうし、死ぬまでこうやって音楽を楽しみたいなと思う。

タイトルはストロベリー・フィールズ・フォーエバーだね。

校正の仕事

 

校正の仕事をしている著者の仕事エッセイ本。

校正の仕事がどんなものなのか、よくわかる。

でもまったく関係ない仕事の人だったらあまりわからないかも(どっちだよ)。

自分はこんな専門家ではないけど、似たような仕事を30年くらい続けてきたから、身につまされることばかり。

校正の(フリーの)専門家の仕事ぶりは昔テレビでもやっていたのを見た覚えがある。ここまでやるのかと驚いた。

しかし、校正の仕事は間違っているものを直すだけではない。直せばいいってもんじゃない。それはこの30年で痛いほどわかった。

雑学

 

これは日本語についての雑学本だな。

手軽に読めて人に話したくなる知識を知ることができる。

たしかにおもしろいんだけど、読んだ端から忘れてしまうのは歳だからか。

暇つぶしには最適。続編も読んでみるか、

いい会話

 

前作『本と鍵の季節』がおもしろかったので続編を。

殺人などは出てこない〈日常の謎〉がメイン。とはいっても物騒な話ではある。

図書委員の高校生2人が主役なんだけど、こいつらの会話がまあかっこいい。かっこいいと言ってはおかしいか。こんな高校生の会話は小説の中だけだろう。

事件の真相はなんか曖昧な感じがしたけど、話自体はおもしろかった。

シリーズ化するらしいので次作を楽しみにしている。

すごいな

 

M資金と言えば田宮二郎くらいしか知らないし、大昔の詐欺話としか思わなかったので、どういう経緯でこんな詐欺ができてきたのか、というのを知りたいそれだけで読んでみた。

そしたら現在でもM資金詐欺はずーっと続いていて、さまざまな名だたる企業経営者が騙されていると初めて知った。

よくこんな詐欺に騙されるなと思う。金持ちだとこういう思考回路になってしまうんだろうか。

◯ーソンとかエイ◯アイエスとかみんな騙されてた。突然辞任とか交替とかしたら怪しいということはわかった。

ま、この本が本当かわかんないけど。俺も騙されてるのか?

楽しかったー!

 

発売当時買って積読にしていたものをやっと読み終わった。

ビートルズが来日してコンサートをやったそのことに絞っていろんなことを研究する本。

当時関わったいろんな人にインタビューを行っている。飛行機の添乗員、ホテル従業員、運転手、放送したテレビ局の人、美術商の人、とかもう様々。

これが笑ってしまうほど細かい。50年もたっているのでみんな記憶が薄れてきているのがまたおもしろい。でもこれが最後のチャンスだとは思う。みんな歳を取ってきてるからね。

ビートルズ来日」だけでこれだけの本を作ってしまうのはもう脱帽である。