コーチェラ

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いやーコーチェラ面白い。良い時代になったねえ。こんなの無料で見られるなんて。信じられん。


とか言いながら、今まではそんなに見てなかったんです。ネットで見てもなぁーとか思ってて。前で覚えてるのはボーイジーニアスくらいかなぁ。実際今回もそんなにハマって見てなかったんだけど、昨日はラナデルレイのステージに釘付け。ビリーアイリッシュとのデュエットなんて、2人とも歌上手くて死ぬかと思った。


その流れで今日も沢山見た。何よりも楽しみにしてたBLEACHERS。ジャックアントノフが好きすぎる。ルックスも冴えない感じだし、音楽性も凄くシンパシー。こんなに自分と重ねて見ちゃうのはコステロイールズのE以来かな。しかもステージングが大暴れなの。暴れ過ぎなの。良い大人が(笑)そこも自分と同じだから重ねて見ちゃう。そしてギターもちゃんと弾かないくせに、ラストの盛り上がる曲で何故かベース弾きながら歌う困った人。ベースはちゃんと弾いてくれる人に任せた方が!って見ながら叫んじゃったわ。しかし演奏しながら退場していくエンディングも最高でした!


あとはジョンバティステね。あのオープニングのギター弾きながら入って来るのかっこよかったなぁ。プリンスよりももっとルーツに忠実で、オーソドックスな感じはあるかな。才能爆発なのは同じなんだけど。


そしてLE SSERAFIM。完全にアメリカ仕様のステージ。特に前半はガールクラッシュを押し出してて、やっぱりこっちの音が合うなと再認識。強くても可愛さが消えないのがLE SSERAFIMの良い所。

今回はアメリカンなユンジンが中心のとにかくロック色強めの音で、これにチェウォンもしっかりと対応してた。しかし1番びっくりしたのがサクラの安定感。歌が上手いタイプじゃなかったはずなのに、全く弱さは見えなかった。あの「夢でkiss me」って歌ってた日本のアイドルの人が、コーチェラのステージで堂々たる姿を見せるなんて!これは現代の成り上がりですよ!サクラ、現代の永ちゃん説を唱えたい!素晴らしい。

ウンチェとカズハはもうちょっと頑張れたかなぁ。特にウンチェ。まあ2人ともまだキャリアが浅いからしょうがないけどね。


あとはヴァンパイアウィークエンド 、ジャングル、ブラーなどを見ました。ジャングルが良かったな。あ、あと何と言ってもタイラーザクリエイターのわけわからん爆発登場シーンね。あれは笑った。


配信でライブを見るって行為の楽しさも良く分かってなかったんだけど、これ楽しいかも。鍵盤が目の前にあるので、一緒に演奏しながら見ちゃった。ドラムの音で演奏に参加。また新しい楽しみを見つけた気分です。はい。来年はもっと見よう。

楽しいお酒

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昨日はジュン君とサシ飲み。焼きトンとワインバー的なお店を梯子。楽しかったなぁ。2人でいて気詰まりになる事は無いし、話題は尽きる事は無い。大人になってから出来た友達って良いよね。


基本的に1人飲み生活の人ですが、誰かと飲むのは嫌いじゃないです。誘ってもらえて時間さえ合えば、大体出て行きます。

ただ、自分から誘うのって意外と少ない。これは、基本衝動が好きな人なので、今!ってタイミングにならないと誘いたい気分にはならないってのが原因。それでいて意外に人に迷惑かけないタイプなので、いきなり誘ってもなぁーなんて事も考えちゃう。そして1人飲み嫌いじゃ無いから、結局は1人で飲む。それが日常。


基本的に人嫌いでは無いし、人懐っこいタイプだと思います。そんな自分の理想の飲み方は、たまたま隣にいた人と話をしながら飲む事。それが1番楽しいかな。知らない人の話って好き。でもその呼吸が合う事ってなかなか無い。隣のおじさん、話しかけたいんだろうなぁーと思ってもブロックしちゃう時もある。こっちの心構えのコンディションが合わない時。隣が女の人だと変に警戒されても嫌だから、なかなか話しかけられないし。ナンパした事がない、真面目なおじさんなんで。女の人に話しかけられたらすぐ扉は開くんですけどね。苦笑


体調不良も完全になくなったかな。昨日はけっこう飲んだけど二日酔い無し。またバリバリ飲みに行きたいです。はい。

スターの代償

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沢山のお金がある所には、欲望が渦巻き、そこには不信が生まれる。一平さんの一件を見ると、そんな事を考えちゃう。結局自分も含め、みんなが一平さんを良い人だと思いたかったけれど、そういう事ではなかったんだね。勿論依存症はあっただろうし、マフィアに狙われたのは間違いないけれど、もう通訳として、マネージャーとして優秀なだったとか、大谷さんも世話になったんだからとか、そんな話はぶっ飛ぶ金額。


ミュージシャンを目指し始めた頃、頭の中に描いてたのはスター街道であり、アリーナを埋める観客の前で歌う自分だった。でも今考えると、本当に自分の求めるものがそんなものだったとは思えないし、ただの夢物語のテンプレだったと思う。本当にやりたいのは音楽を作る生活で、スターになる事ではなかった。でも、もし万が一にもそんな境遇になっていたら、そこにはスターの代償もやって来て、人間不信になっていたかもしれない。この柔いメンタルで、そんなものは乗り切れたとは思えない。考えただけで恐ろしい。成功とは、それに値する欲望を持つ人以外には、危険なものだと思う。


今の自分の音楽生活に満足してるわけではないけれど、音楽をただ作る事に集中出来ているのは本当にありがたい。今日も曲を退出した。もっと採用されないといけないし、もっともっと売れたいけれど、それはスポットライトを意味してはいない。ステージで歌う事も嫌いじゃないけれど、それが何より求めるものではない。足るを知る。自分が何を求めているのか、それを知るのはとても大事な事だと思う。欲望には忠実にいるべきだ。でも無駄に膨らませない事も大事なんだなと、この歳になると思います。欲望がないのも問題だとは思うけどね。ほどほどにだね。何事にも。

ゆらゆら帝国で考え中

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ゆらゆら帝国のベーシストだった亀川さんが亡くなってしまった。個人的な繋がりは無いし、ただのいちファンでしか無いけれど、ゆらゆら帝国の音楽をこの世界に産み落としてくれた事にとにかく感謝したい。あんな音楽はどこにも無い。日本のロックンロールを誇らしく思えた瞬間。


やってる事は3コードのロックンロールのはずなのに、どこかはみ出して行くその音楽に僕らの世代は完全にやられた。世代的には自分のちょっと上だから、もう少し下の世代はさらに衝撃だったと思う。


センスが良いとかカッコいいというのが、海外の音楽にどこまで迫れるか?みたいな観点だった時代に、そもそも海外にも存在しないし、どこにも無いロックンロールを提示してくれたのがゆらゆら帝国。そこからくるりコーネリアスなど海外追従じゃ無い日本の音楽は増え始め、今の藤井風、米津玄師など、みんな今の人達は海外に似てるとかなんて意識もしてない。その種子としてゆらゆら帝国は大きかったと思う。


そしてそんなアングラ臭漂う音楽をお茶の間に引っ張り出しためちゃイケの功績もここでは触れておきたい。ああいう事がたまに起きるのが面白いよね。


あの独特なロックンロールは、「空洞です」まで行って、もはやロックンロールでもない、誰も知らないムードミュージックになった。そしてゆらゆら帝国は役割を終えた。独特な楽器の音色と声、コードワークとグルーヴが醸し出すムード、そして普通の言葉を普通じゃない場所に置いた歌詞。そんなものが一体となって、ゆらゆら帝国という音楽は奏でられていた。ゆらゆら帝国が流れると、その場所は特別な場所になる。その不思議な現象について、ずっと考えている。


まさにゆらゆら帝国で考え中。亀川さんのご冥福をお祈りします。

球体

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昨日は病み上がりのリハビリを兼ねて、外に出た方が良いという判断で下北モナレコードへ。ポプシとブロークンTVが出るって事で。


まあ色々あって早めに着いて、全バンド見れた。1組目はSAKU君という弾き語りの人。めちゃ歌上手い。90年代UK節が染み付いた歌の人。英詞って事もあるけど、それを差し引いてもだね。90年代に下北にいたら絶対人気者。


2組目のポプシは平田さんお休みで、ゲスト交えながら基本2人編成。

美音子ちゃんはちゃんと歌が上手いなぁ。味とかもちゃんとあるけど、前提として歌い手として上手い。それでいて歌い上げに行かない塩梅が素晴らしい。そして昨日はしまっちの声の良さも際立ってた。なんか歌い手として覚醒した感じ。2人のハーモニーは絶品。ギターも良い音だし、良い曲を良い音で、良い声で歌う。これ正義なり。


中村ジョーさんと北山ゆう子さんはベテランの余裕。阿吽で全て進む。北山さんのドラム良かったなぁ。ドラムの音がハーモニー奏でてる感じがした。


そして今回見たかったブロークンTV。ボーカルがソイチャンネルになって初。ずっと見たかった。ソイチャンネルの事はまあまあ前から知ってるし、加入にはびっくりした。前任が濃い味のリカチャンネルだったのでどうなるか?

結果から言えばベストチョイスだね。バッチリ。昔から居たみたいな感じがする。リカチャンネルの異物感の面白さではなく、スッポリブロークンTVのインディーポップに収まる歌。無理がない。元々の感覚が近いんだろうね。穏やかにも、強くも行けるし、これはこの先が楽しみになった。それぞれのメンバーの味の濃さも上手く引き出すような、そんな触媒としての能力も感じる。

良い音楽ってとても美しい球体のようになる。無駄がなく、すべてがそこに収まるような感覚。ブロークンTVって沢山の無駄を貼り付けて、そのゴテゴテ感で勝負するような音楽に聴こえるけど、ソイチャンネルの歌が入って、その要素が無駄に感じなくなった。面白い。カラフルな事は変わらないけど、ビビッドなリカチャンネルから、パウルクレーみたいな淡いカラフルさのソイチャンネルへ進化した感じ。少し大人になったとも言えるのかな。でもブロークンTVってずっと生き物感あるから、これも完成ではないんでしょうね。面白いバンドだ。ずっと楽しめる。


ラストのバンド、睡眠船のドラムの子が、若き頃のミッキーみたいで笑ってしまった。音楽はまずはみ出して、その後に収まる所に収まって美しき球体を目指す。ポプシみたいな老練な球体だけじゃなく、色んな球体があっていい。でも良い音楽は球体。それは間違いない。最終的にみんなそこを目指すんだと思う。

仮歌詞

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作曲家として作曲コンペに挑戦する時、大体のコンペでは仮の歌詞を書きます。その方が聞く方もイメージしやすいって事で求められる事が多く。まあそれもわかるので、特に要求がなくても書いてます。歌詞があると邪魔!ってパターンもありますけどね。


あくまで仮の歌詞なので、そんなに入魂の必要はないはずですが、ある作家さんから、そういう時も本気で書いた方が採用されやすいよと言われた事がありました。仮なのに?とも思ったけど、自分は音楽は熱量と考えてる所もあり。確かに熱の無い歌詞が乗ったデモは弱いよなと思って、それ以降は本気で書くようにしています。


川村カオリさんに書いた「miss you」では、仮に書いたサビの歌詞の「泳げない魚のように漂ってる 飛べない小鳥のように彷徨ってる」って所が気に入られて、そこだけ採用になりました。なので作詞は共作扱いになってます。自分でも気に入ってたから、嬉しかった事を思い出す。


この間ちょっと触れたNGT48の「春はどこから来るのか?」は秋元先生が素晴らしい歌詞を書いてくれましたが、これにも仮の歌詞は付いてました。その歌詞は、水のないプールで水面を見上げるように星を見ているシーンの歌詞でした。春へと駆け上がるような歌詞の曲になってますが、仮の歌詞では夜に漂うような歌詞だったわけです。

あ、ちなみにこの曲を作る時に意識してたのは多人数感や多幸感で、ポリフォニック・スプリーや、ゴーチーム、そしてスマパンなどでした。これ覚えててくれてる人がいたのでもう一回触れておきます。


1番面白いのはAKB48の「スクラップ&ビルド」の仮歌詞。あれサビ以外は全部サッカー選手の名前の羅列だったんです。ビリージョエルの「ハートにファイア」の有名人羅列のイメージで。意味を超えた歌詞にしてました。あの歌詞は書きにくかったと思うなぁ。変なリズム多かったし。ジョー・コールランパードリオネル・メッシジャンルカ・ザンブロッタエルナン・クレスポって歌詞。よく採用されたもんだ。笑


自分は中森明菜さんやCHAGEさんにも作詞家として詩も書いてるし、最近だとアイドルの未来サプライズとかには詩曲でも曲提供してます。なので詩を書くことは得意だし好きです。それでも誰にも公開されない詩を書き続ける人生。不思議な仕事をしてるなとよく思います。流れ着いた場所はそんな場所。思えば遠くへ来たもんだ。


多分あんまり書いてる人はいないであろう、仮歌詞の話でした。

protools迷宮脱出

 

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今、過去イチくらい解き放たれた気分になっている。いやーやっと終わった。本当にキツかった。このprotools暗黒時代。その顛末を同じ境遇になる人の為に記しておく。長いけど。


1週間前くらいから、ディスクの断片化とかのエラーメッセージが出るようになる。まあそれは度々あったし、それほど気にしてなかったのだけど、その回数が増え、それどころか固まって動かない事が増えた。何回強制終了したかわからない。PC自体も。


そしてキャッシュを消したり、FIRST AIDを試したり、色々施すけど普通に動く時もあれば、すぐ固まる時もあって。そんな悪戦苦闘する姿を見て、僕のprotoolsの師匠、録音の世界の親鳥とも言えるOさんが心配してくれて連絡をくれる。そしてまず初期設定の削除じゃない?とのアドバイスを貰う。そうか!それか!と昔やった事を思い出し、早速実行。その後動きは悪くなかったので、これで終わりかと安堵していた。


しかし翌日、また動きがおかしくなる。そして色々調べて、初期設定の削除の仕方が間違ってたのかな?ともう一度行う。すると、今度はprotoolsが立ち上がらなくなる…。こ、これは何か必要なものを消してしまったのでは?と焦り始める。まず削除したものを戻したりしたけれど、何を削除したのかが正確にはわからない上に、症状はさらに悪化。protoolsは動く気配すら無くなった。


これはもうタイムマシーンしかない。タイムマシーンで動きが悪くなかった1週間くらい前に戻る事にした。タイムマシーンのやり方も色々調べる。このやり方がわかるのにも半日かかった。そして実行。復旧するデータの保存先を聞かれる。保存先のハードディスクの元データは全て消えますと言われ、起動ディスクに保存するのが怖くなる…。それで外付けのハードディスクに保存。8時間くらいかけて。


タイムマシーン終了。しかし!内蔵ではない起動ディスクで立ち上げるには色々やらなければいけない事がわかる。がやり方がわからない!そうか、そもそも起動ディスクに保存して良かったのかと理解して、またタイムマシーンに戻る。また8時間。でもこれで終わるんだ。そんな事を夢見て,タイムマシーンにお願いして眠りについた。


翌朝、ってか今日。PCは起動画面になっている。問題なく起動した。オッケー!これでもう大丈夫!と意気揚々とprotoolsを立ち上げると…。うんともすんとも言わない…。地獄継続。迷宮の出口はそこにはなかった…。そして僕は途方に暮れる。見慣れない服を着た、君は今出て行った…。


これはもうしょうがない。アンインストールして、インストールし直しだ。とAVID LINKを立ち上げる。サインインをしようとすると…パスワードが違う…。マスターアカウントって書いてある。これは普通のアカウントと違うのか?AVIDのページにいってサインインする。こっちは出来る。あれ?マスターアカウントとホームページのアカウントは違うの?色々調べたらそれは同じだと言う事がわかる。さらに色々調べた結果、このAVID LINKが古いという事がわかる。原因はこれ!なので新しいバージョンをインストール!するとprotoolsのバージョンアップが出来てない事がわかる!こ、これか!金脈発見!そしてprotoolsのバージョンアップをしてみたら!たちまち立ち上がりました!やった!モーゼのように海が開きました!世界が一変した瞬間!良かった!


という情熱的な朝を過ごしておりました。地獄から天国。kiss…いきなり天国です。今、とても充実した気分です。protools画面が急に真っ黒になって全く慣れませんがね。でも良い。これで今日は作業出来る。本当にどうしようかと思ったよ。この1週間気分が晴れなかった。本当に疲れました。仕事が切羽詰まった時じゃなくて本当に良かった。


これが音楽制作者が大なり小なり経験するドタバタ悲劇。本当にPCの世界は面倒だ。