指栞(ゆびしおり)

前にも書いたかも知れないけど。

アイスティーが飲みたい。

 何週か続けて日曜日の朝食をとりに池袋のカフェヴェローチェへ行き寒い頃はホットの少し暖かくなってからはアイスの紅茶を注文していた。それで改めてあー紅茶ってほんとにおいしいなと感じた。このブログの長ーい読者の方ならご存じと思うけど僕はもともと紅茶が好きだ。学生の頃行きつけの喫茶店でバイトしてコーヒーと紅茶の淹れ方は基本から教わった。それでよくわかったことがひとつあってそれはお店のコーヒーの味を家庭で再現するのは難しい(か不可能だ)けど紅茶は家庭でもかなりおいしいのが飲めるということだった。それで一時期何種類かの茶葉を試してみたことがあった。そのお店は確かロイヤルコペンハーゲンの茶葉を使ってたと思う。でも当時はそれが市販されてるのに出くわしたことがなくて(スマホどころかケータイすらなかった時代で調べようがなかった。)フォーションとかフォートナムアンドメイソンとかも飲んでみたけど言うほどおいしいとは思わなかった。いちばん気に入ったのはトワイニングスのヴィンテージダージリンという茶葉で結局何缶か続けてそれを買って飲んだ。コアな紅茶好きの友だちが当時いて彼はラプサンスーチョンとか飲んでた。僕の下宿にその茶葉を持って来て淹れてくれたけど申し訳ないけど僕には合わなかったとかいう思い出もある。懐かしいな。二十代前半の頃の話だ。あの頃ってそれなりにつらい思いをしながら生きてたに違いないんだけど思い出になってしまうとどこか甘やかで牧歌的な印象をつくり出す。どうしてだろうね。じゃなかった。紅茶の話だった。荻窪に住んでたからその友だちに誘われてふた駅先の吉祥寺にある多奈加亭にも度々行った。この店には何年か前にも家人と一緒に行ったことがありそれについてはこのブログでも触れてると思う。そのときはピーナツのスプレッドかなんかがおいしくて買って帰って来たんじゃなかったっけ。忙しいので吉祥寺にももう何年も行ってない。会社勤めの頃は得意先があったので二週に一遍くらいは行ってたけどね。じゃなくて紅茶の話。同じ頃ガラス製のポットをアマゾンで買ってトワイニングスのヴィンテージダージリンの茶葉も成城石井だったかなで買って家人と何回か紅茶を淹れて飲んだ。昔通りとてもおいしくてうれしかった記憶がある。でもそんなつい数年前まであったおいしさへのこだわりみたいなものはいつの間にか消え去りそこそこのものでいいから手軽に楽しみたいと思うようになってきた。正直やろうと思えばチェーンの喫茶店よりおいしい紅茶を淹れることはできる。でもそこまでの手間暇はかけたくない。昨日またアイスティーが飲みたくなったのでそれほど好みの味じゃないことはわかっていながら「午後の紅茶」のストレートティーのペットボトルを買いグラスに氷をたくさん入れて飲んだ。でも「午後の紅茶」ってよくも悪くも「午後の紅茶」の味でしかないんだよね。僕が求めるアイスティーとは明らかに輪郭が異なる。それで今日家人が洋服が見たいと言うので(近々また作家仲間さんとお茶する予定らしい。)一緒に池袋に行ったときカルディーで一リットルの紙パック入りセイロンティーを見つけて買った。うちに帰って飲んだらこれがなかなかおいしい。若干甘すぎる気がするけどそれはまあ好みにもよる。香りとほのかな渋みがいい。常備するほどじゃないけどたまにまたアイスティーが飲みたくなったら買いに行こうと思う。
 今日のスイムは千メートルを25分14秒の新記録。五十メートルにつき一秒ずつ縮めることができれば25分を切れる計算だ。少しずつ進んで行く。

自己肯定感。

 自己肯定感の強そうな人より自分は間違ってるかも知れないと考えがちな人の方に好感を持つ。常に後者でありたいと望むし実際前者よりは後者寄りに生きてきたと思う。自己肯定の逆の自己否定という言葉もとても好きだ。だって自己を否定しなければほとんどどんな場面でも世界の実像に迫っては行けないから。世界を自分の思うがままに解釈したい自分から世界の実情にどこまでも肉薄したい自分にシフトしたいと望むなら手段は絶えざる自己否定しかない。誤解のないように言い換えると自己否定というのは突き詰めれば死への意志に行き着くようなおどろおどろしいものではない。もっとずっとささいなことだ。今の僕で言うならたとえばスイム九百メートルでつらくてやめたい自分を否定して千メートルまで泳ぐ。とかそういうのがここで言う自己否定だ。簡単に言うと現状でよしとする自分を許さないということになるんだろうか。でも最近気づいたんだけど運動というのは自己肯定感を高める。たとえば千メートル泳いでプールから上がったときは気分としては「この人を見よ」というくらいオラついてる。ただこのオラついてる自分はあまり好きではないな。結論が出ないまま明日も泳ぐ。
 書き忘れてた。今日のスイムは26分42秒で千。ただ止めたつもりのアップルウォッチが何秒かカウントを続けてたのでもう少し短いタイムだったはず。

昨日のこと。

 昨日はバイトの最後に全然別の部署の仕事に初めて入って慣れてなくてすごく疲れた。人にものを教わらなくちゃならないって場合によっては結構ストレスだよね。僕も何回か新人さんに仕事を教えて来たし感触としては割に好評で僕に教えられてとてもわかりやすかったとか言ってくれる学生さんなんかもいる。でもそのためには人知れずものすごく心を砕いてる気がする。これほど露骨に想像力というものが試される機会というのもあまりないかも知れないからだ。もちろん教えるのが本職なのでわかりやすくて当たり前。でもわかりやすく教えるということが人をとても疲弊させるというのもまた事実だ。だから最近は新人さんに教える役は極力避けるようにしている。という前置きで何が言いたいかと言うと昨日僕に仕事を教えてくれた学生さんは明らかに人にものを教え慣れてなかったということだ。悪気も悪意もない。逆に親切な人だということは充分に伝わって来る。でも教えるためのスキルが決定的に足りない。それが想像力の不足を意味するのか単なる経験不足なのかははっきり言って判断が難しい。その学生さんが後者であることを願うことはできるけど。特に個人的に彼に小さな好感を持ってただけに。
 まったくのビギナーに対して教えなければならないなら僕なら初めにゴールを示すと思う。ゴールはこれこれこういうことでそのためにこれだけの作業をします。最初にゴールを設定することでビギナーが陥るエンドレス感を軽減することができる。結末を知ればそれまでの時間を物語化することが容易になるからだ。教える側がこれをしないのは教えることに不慣れでテンパってるか教えることの本質をわかってないかのどちらかだ。これができないなら教えるには不向きだと言ってしまっていい気がする。
 という訳で生温かい違和感に包まれながら時間まで仕事をした。時間は前後するけど最近よく行くパスタハウスで昼食をとってすごくおいしかった。
 今日のスイムは27分20秒で千五十メートルと相変わらずの距離数え間違い。最後の五十メートルにかかった時間を引くと26分01秒で千。これでいいのかも知れない。大切なことは続けることだ。

食べてますよ。

今週のお題「お弁当」
 嘘だと思うならこのブログ読んで下さい。
 追記。今日のスイムは26分03秒で千と一ヶ月前なら夢のようなタイムながら今となってはまあまあ。コンスタントに25分台でありたい。

友情再び?シフト久々の午後勤務と追加バイト応募。

 今日のスイムは泳いだ距離を数え間違えて27分10秒で千五十メートル。アップルウォッチによると最後の五十メートルのタイムは1分18秒ということだからそれを引くと25分52秒で千メートル泳いだことになりまた少し記録を更新した。泳ぎながらなんか今日はきついな調子悪いのかなと思ってたけど逆に調子がよくていつもよりちょっとだけペースが速かったようだ。まあ少しずつでもタイムが縮められるようならモチベーションも上がるだろう。こうなると次は25分を切りたいと思うもんだしね。50分で二千メートル泳げるようなら二十五年前のペースに追いつけそうな気もする。少なくともそれはまったく不可能という訳でもないところまで来ている。
 バイトの昨日の朝のミーティングでシフト係のしーちゃんからいきなり今日の分のシフトを延長できないかと打診を受けた。実はずっと良好な関係を保ってきた彼女とは年末にラインでのちょっとしたやりとりが原因で疎遠になっていた。それについては書こうかどうしようか随分迷った。でもいきさつが複雑だしたぶん書いたら彼女にとっては不名誉な話になっちゃうような気がして書くのをやめていた。すごく単純に言うと彼女は明らかに僕に謝らなければならないのに謝ろうとしなかった。それで僕は結構がっかりしたという訳だ。以来彼女に向けて言葉を発しようとするとわだかまりに阻まれて何も言えなくなってしまった。すごく信頼してただけにそれが崩壊したショックは想像以上に大きかったということだと思う。でももちろんたいていのことは時が解決してくれる。最近は以前ほどじゃないけど少しはやりとりができるようになってきた。ところで僕はシフトのことで具体的な日にちと時間帯を指定されてここが人数足りないから入ることはできないかと社員から打診されるということがほとんどない。学生さんのバイトの中にはピンポイントでここに入って欲しいと打診されるケースも割とあると聞く。僕は時間が空いてれば積極的に追加のシフトにも入るし逆に言うと自分から申し出ない限りその時間帯は空いてないと思われてる節があってそのせいでそういう打診が来ないんだろう。だから昨日しーちゃんから打診を受けたのはこう言ってよければ異例の事態だった。以前よく追加のシフト募集に手を挙げてたのはしーちゃんを助けるためという側面が確かにあったし今回は面と向かって依頼を受けたことでもあるからと思って即座にいいですよと答えた。面と向かって頼まれたら断れませんと軽口のつもりで言うとじゃあ毎回こうしてお願いすれば入ってもらえるんですねと返して彼女は笑った。もちろんあのときのわだかまりが雲散霧消した訳じゃない。でも彼女の方が現状を修復したいと考えていることは少なくとも伝わって来る。まあもしかしたら僕がわだかまりを持ってることに彼女が全然気がついてない可能性もゼロではない気もするけど。という訳で今日は久々に午後までシフトに入った。そのせいで家人と買い物には行けなかった。でも四月はちょっとバイトしなさ過ぎだったのでまあいいか。それと昨日の夜しーちゃんからグループラインに送られて来た追加のシフトの募集に応じることにしたので明日も最近より長めにバイトに入る。(タイトルはAIによる候補のうちもっとも混乱してそうなのを選び絵文字を消した上句点を付しました。)

還付金が振り込まれる。

 今日スマホで銀行口座を確認したら(毎日一回は確認するようにしている。)税務署から源泉徴収されてた分の還付金が振り込まれていた。約九万円で結構大きい。確定申告しなかったらこれがすべてチャラになっちゃうんだから考えてみれば恐ろしい。それって全額税金に充てられるってことでしょ。しかも言い方によっては「不当」に。冗談じゃない。すべて老後のために貯金しとこうと思っている。具体的には年金をもらう用の口座に移す。
 ガルシア=マルケスを読み終えた後なかなかコーマック・マッカーシーに手が着かない。長編を読むときの初日には最低必ず百ページ以上読むという自分しばりがある。でないと世界観がはっきりしないままに初日が終わってしまうことがありそれは後日の読みに対してあまりいい影響を与えないと考えているからだ。だから充分な時間の取れる日でなければ長編は読み始めない。今は比較的時間に余裕がある時期ながら細切れの時間は腰を据えた読書には不向きだ。でもその日がやって来るのを虎視眈々と狙ってはいる。
 今朝のスイムは千メートルを27分14秒と昨日と比べると五十秒ばかり後退してるけど充分に満足している。消費カロリーが日に日に減っているのは泳ぐのにちょっと楽し過ぎということなのかも知れない。でもそれだけ楽な泳ぎ方を自分なりに「発見」したことの方が重要だと思っている。それがなければ千メートルを無休で泳ぐという目標も達成されることがなかった。明日もゆっくり泳いで軽めの千メートルを目指す。

去る者は追わず。

 今日のスイムは26分15秒で千と記録更新。いつもより特にきついともつらいとも思わなかったのでやはり体が変わって行きつつあるのかも知れない。ノンストップでの千メートルは四半世紀前に集中的に泳いでいたときにもできるようにならなかった。今より二十五才も若くて毎日二千メートル以上泳いでいてもこのノンストップというのは無理で二十五メートル毎に一回立って休まなければならなかった。その頃と今の決定的な違いは何かと言えばこれはもう煙草を吸ってるか否かに尽きる。要するにあの頃は肺が汚れてて酸素が今ほど効率的に取り込めず息が続かなかったということになると思う。煙草がそれほど足を引っ張ってたなんてあの頃の自分に言い聞かせても聞く耳持たなかったんじゃないかという気もするけど。禁煙するつもりなんてまったくなかったから。
 今日のバイトはちょっと訳ありで一時間だけ四人態勢になった。二人態勢も休む時間がなくて困る。でも四人態勢も余ってるひとりをどう使えばいいのか頭を悩まさなければならないのでそれはそれで困る。人数が多けりゃいいってもんじゃないので。それで通常の業務を他の三人に任せてデッキブラシでプールサイドの掃除をすることにした。こういうところ古参は自由が利く。バケツをプールに突っ込んで水をくんでまきデッキブラシでこする。頑固な汚れもあるけど赤いカビや緑の藻などはそれだけでまあまあ落ちる。ただし力いっぱいこすればの話だ。バケツだって結構重い。プールの室内は気温がすでに三十二度あるので三十分も掃除すると顔を汗が流れ落ちる。それで顔を洗って受付にいるグレートマザーまーさんのところへ行きデッキブラシも三十分が活動限界ですと言うとじゃあ一緒に受付やろうと言うので残りの時間はふたりで受付にいた。でも何もしない訳にも行かないので簡単な手仕事を見つけて来てそれをやりながらまーさんや通りがかるお客さんと話をする。それで三十分はあっという間に過ぎてバイトは上がり。塾で待ち合わせてた家人と合流してお弁当屋さんへ行ってから最寄りのスーパーで買い物して帰る。シャワーを浴びて飲んで食べて昼寝。すると小四のお母さんから今月で塾を辞めるというメールが来る。小四が辞めるのは四月に入ってすでにふたり目。小四になると学習内容が高度になるので塾に来る回数も増える。当然月謝も上がる。生徒さんが通塾回数に着いて行けないか親御さんが月謝の上げ幅に着いて行けないかどっちかは知らないけど辞めるケースも出て来る。でも小四から塾に入りたいという親御さんも多くて昨日も電話が来て来週体験授業が決まった。失った分を取り戻せたらいいなと考えている。夕方から夜にかけては普通に授業。この筋肉痛は泳いだせいじゃなくデッキブラシのせいだなきっと。

たぶんもう少し磨き上げられるべきお話だった気がする。

 ガブリエル・ガルシア=マルケスの未完の遺作。一応お話としては終わってるように見える。でもたぶんもう少し手間暇かけて磨き上げられるべきお話だった気がする。分量としては似てるんじゃないかと思われるたとえば「予告された殺人の記録」なんかと比べても物語の完成度と言うかもうちょっと肌感覚に近い言い方をすると硬度みたいなものが足りないように感じられる。もちろんそれが作者にこの作品の完成を断念させた理由だろうと推測される。晩年の作者は記憶力が低下していた上に認知症の兆候もあったと言う。でも一文一文を丹念にたどって行けばこの作者が捺した文体という刻印をほとんどすべての行から読み取ることができる。文を書くための前提となる世界観もしくは発想の次元が我々のものとは決定的に異なってることがどの行からも感じ取れる。それは往年のファンからすればやはりひとつのとてつもなく大きな喜びと言っていい。そしてそれを喜びと捉えるならこの本を手にする意義は充分過ぎるほどあると思う。ひとつだけあまり大したことじゃないかも知れないんだけど気づいたことを書き留めておく。主人公の女性が不倫相手の性器について自分の「夫ほど恵まれていない」と評するくだりがある。これは作者がこの作品は実は不倫小説なんかじゃないんだと宣言してる証のように読める。官能小説的な世界観なら不倫相手の性器は常に夫のものより恵まれていなくてはならないからだ。それをわざわざ「恵まれていない」とするところに作者の譲れない何かを目の当たりにした気がした。
 今日のスイムは千を27分23秒で昨日より遅いものの満足の行く結果。ゴーグルに水が入っちゃったので二百メートルのところで一回泳いだ距離を数え間違えて九百メートルのところで一回それぞれ短い休みを取ったけどまあほぼ千メートルを無休で泳いだ。お昼は子供が出かけてたのでおにぎりセットとカップ麺で簡単に済ます。これから夜の授業。

いけるかも知れない。

 今日のスイムは千メートルをノンストップで26分48秒。五十メートルを1分20秒ほどというとてもゆっくりしたペースながらタイムとしては昨日より50秒縮めた。それよりもとにかく休みなしに千メートル泳げるようになったことが個人的には本当にうれしい。還暦でも四ヶ月ほぼ毎日泳ぐと千メートルを三十分以内に泳げるようになる。・・・と定式化していいかどうか個人差もあるのでよくわからないけど(つか四ヶ月もかかってその程度かよというご意見もあるかも知れないけど)二十五年ぶりに泳ぎ始めた野良スイマーの自分としてはひとつの達成だと考えている。でももう少しはいけるかも知れないね。もう少しならタイムを縮められるかも知れない。でもまあ無理はしない。
 昨日だったか衣替えをしたらユニクロの村上RADIOコラボTシャツの「1973年のピンボール」表紙バージョンが出てきた。1973年生まれの家人も今年は五十才。僕はこの一致を単なる偶然とは思ってないんだけどそういうことを公言すると危ないヤツと思われても仕方ない気がする。でもまあ人っていろいろ根拠のないことによかったり悪かったりするつながりをその都度思い入れながら生きてるもんじゃないですか。家人の生年とこの小説のタイトルの一部が一致してることは少なくともThe World according to Meにおいては必然だったと思いなされている。カラスの勝手でしょ

いろいろよかった日。

 今日のスイムは千メートルを27分38秒とザ・ファーステスト。しかも千メートルを割にあっさりと休みなしに泳ぐ。お客さんに見受けられるノンストップスイマーにこれで仲間入りできたかも知れない。コツはなにしろ力を抜くこと。できる限りゆっくり泳いで体力(かなんかわかんないけどそんなようなもの)を温存すること。三十分を切れるようになると多少疲れが溜まっていても今日は泳ぐのやめようかなとは思わなくなる。僕にとってはもちろん千泳ぐことは容易なことではない。でも三十分で済むならそれほどきつくないなと思えて来る。今月は1日に休んで以来明日で丸二週間泳ぐことになる。なるべく長くそれを続けられたらいいなと考えている。
 帰宅後シャワーを浴びて着替えて家人と出かける。朝食はいつものカフェヴェローチェで。今回は家人が先に注文してスクラッチは五十円券。後から注文した僕は百円券が当たる。これで三回連続最低額ではない当たりで家人は本気で悔しがっている。取っ替えてあげるよと言っても首を縦に振らないくらいなので相当なんだろう。朝食後は無印良品にハンカチを買いに行く。ハンカチっていつの間にか減りますよね?うちだけなのかな。泳ぎに行くのにビニールの巾着袋みたいなのがあれば便利だなと思って探すともなく探してたらまんまと無印にあるのを家人が見つけてくれてそれも二枚買う。ハンカチはきれいな柄のを三枚。
 以下は夜になって酔っ払ってから書いてます。無印から三省堂書店へ抜けるとちょっと新刊が見たくなる。それでコミックを見ると言う家人と別れて新刊のコーナーへ。特に読みたい本が見当たらなかったので時間があると寄ることにしてる海外文学の売り場へ行くといやあ背筋が寒くなりました。黒原敏行さん訳のコーマック・マッカーシーが二冊も上梓されてるじゃないですか。奥付を見ると三月半ばの発売で一ヶ月近くまったく気づかなかったのは痛恨の極み。「最後の二部作」と帯にあるけど構想は三部作だったのに二作で亡くなったという意味じゃないといいなあと思う。いや死者をむち打つような発言であることは重々承知の上で。だってほら漱石の「明暗」の続きとかドストエフスキーの「カラマーゾフの兄弟」の続編とかさ書かれてたら世界を変えてたかも知れない永遠の未完本ってある訳だから。今読んでるガルシア=マルケスの絶筆もそうなように。でもまあそれは読んでからのお楽しみだね。とりあえずガルシア=マルケスを読んでしまわなきゃ。という訳でマッカーシー二冊で八千円弱?でもこれは図書館任せにはできない。最寄りの駅まで戻り買い物をして帰宅。あとはいつもの飲んで食べて昼寝。時節柄衣替えのため普段遣いのチェストを整理してたらユニクロ製の服でどうも今後身につけそうもないものが結構出て来る。それをいつものバックパックに入れてぱんぱんになったところで最寄りのユニクロまでリサイクルのために持って行く。小一時間の旅路。途中で家人のために酎ハイを二本買う。それ以外はひたすら歩く。でも気持ちのいい日でよかった。こんなさわやかな夕方って年にそうなんどもない気がする。夕方からバイト。最後に怒髪天つきの事態があったんだけどそれについて書くかどうかは明日の自分任せということで。

土曜日の時間。

 今年度の土曜日は今のところ塾の仕事がない。だから午前中にバイトを入れてお昼頃帰って来ても夕方まで結構時間があって昼寝をしても夕方のバイトまで余裕がある。それで昼寝からちょっと早めに起きてライオンズ対ホークス戦の中継を観たら山川穂高選手が一本目の満塁ホームランを打った直後でスコアは0-7だったっけかな?ホークスの圧倒的なリードで先発のモイネロ投手も調子よさそうだったしまず負けることはなさそうに思われた。それで観るのをやめて出かけることにした。家人はたまにはひとりで出かけたらと言って珍しく一緒じゃなかった。図書館へ行き駅前でいつものスーパーに寄ったらトマトとカップ麺が安かったので買いそれから今日はアクエリアスが安いと家人が言ってた別のスーパーまで足を延ばす。バイトの時は毎日凍らせたアクエリアスを持って行くことにしていて午前中家人が二リットル入りかなを一本買って来てくれたんだけどもう一本買っとく。あと僕の分の夕飯とか酎ハイとかレトルトのカレーとか重かったり安かったりする品物を僕が買えば家人の負担を減らせそうなのでまとめて買う。帰宅すると子供の買い物みたいだよねこれいくらだったんだ安いでしょほめてほめてほめてみたいな気持ちになる。けどまあそういうのも楽しい。
 もう酔っ払っちゃってるのでよくわかんないけど今日のスイムは27秒55秒で千。特筆すべきなのは休まずに初めて五百メートル泳げたこと。不休で千メートルを目指したくなるよね。なるよねー。

太りつつある。

 できるだけ毎日体重を計るようにしている。身長は180センチ弱でこの前まで体重は70キロを切っていた。68キロ台と69キロ台を行ったり来たりみたいな。ところがここ一週間ばかり70キロを越えてきている。今朝も71.5キロくらいあった。原因のひとつは明らかに食欲が回復したことだ。前にも書いた通り泳ぐようになって吐き気とか全然しなくなりその分食べられるようになった。おなかもよく空く。自分ではさほどとも思ってないけどこれが食べる量を増やしてることは確実な気がする。あとプロテインを飲んでることも関係あるかも知れない。ただしこちらは実感ではよくわからない。前にも書いたように二の腕に力こぶができるようにはなった。でもそれ以外に体型が変わったりとかはないような気がする。とりあえず次回の通院でどういう数値が出るかを確認するしかない。多少体重が増えても数値は悪くなければ問題はないだろう。
 今日のスイムは27分59秒で千メートルと昨日より13秒遅くなったけどギリで28分は切れた。昨日の入りで四百メートル連続で泳げたことも書いた通りで今日は調子に乗って五百メートル連続を狙ってみた。でも思ったより疲れが早く来て二百メートルで足を着いてしまった。昨日ほど体からうまく力を抜くことができなかったということのような気がする。でも残りは昨日同様百メートルずつ泳ぐことができた。消費カロリーは三百キロカロリー弱。調べるとビール中ジョッキ二杯でそれくらいのカロリーになるそうだ。ということは千メートル泳いでもそれだけ飲んだらちゃらってこと?それはちょっと実感にそぐわない気がする。

なんだかよくわからない話。

 去年の十一月なのでもう随分前のこと。オックスフォード大学を出たとかいう同じバイトに入ってるおじさんの話をした。英語はもとよりフランス語とドイツ語とイタリア語ができて中国語も少しわかって大学かなんかでスポーツ心理学とか水泳とかを教えていると言う。僕はその人のことをかなり初めの段階から薄っぺらくて胡散臭いヤツだと思ってあまり近寄ろうとはしなかったんだけど向こうから近づいて来ては話しかける。いつだったか僕はあなたのようなタイプじゃないので他人とそうたくさん話をしたりしないという意味のことをやんわり言って以来話しかけて来る頻度や内容が変わってやれやれ助かったと思ってた。オックスフォードだから敬称抜きのオックスと呼ぶことにする。その人がもう口にするのもめんどくさいんだけどオックス派閥というのをバイトの学生たちの中でつくり始めていてそれに入らないかと学生バイトから誘われたとラインで知らせて来てくれたのはボランティアのために一度はバイトを辞めたんだけど夢破れて(?)戻って来てくれた女子学生さんだった。彼女にも名前をつけておく。サコちゃんにしよう。サコちゃんは気立てがよくてまじめで仕事もきっちりするのでグレートマザーまーさんの他うっちゃんやもちろん僕もとても親近感を持っている。ただ彼女は割に独立心が強く人が訳もなく群れることをあまりよしとしない。という点で僕とはすごく話が合う。だからオックス派閥の話を聞いて即座に「気持ち悪い」と思った彼女はどうしたらいいんでしょうと僕にラインしてきた訳だ。なんでもバイトの中には最長老のデタさん擁するデタさん派閥とオックス派閥があって構図としては対立してるらしい。でもサコちゃんの考えではデタさんは超温厚な人だから派閥をつくるなんて信じられないということで僕もまったく同感だ。オックスが派閥をつくるにあたり結束を強めるための仮想の敵としてデタさんを選んだだけなんじゃないかと思われた。しかしまあなんだって派閥なんてつくる必要があるんだ?無意味なだけにかえってグロテスクに思える。それで前から言ってるようにオックスは胡散臭いと僕は思ってるからその取り巻き連中(というのが本当にいればの話だけど)とは距離を置いた方がいいと返した。もちろんサコちゃんもそれでいったん納得した。そのサコちゃんから今日またラインが来て仕事のやり方についてこの施設のは間違ってるとオックスがサコちゃんに直に言ったということでその話の中にはデタさんや僕のことも触れられていたと言う。具体的に何を言ったかサコちゃんは伝えて来なかったがどうせろくでもないことに決まってる。オックスがことある毎にデタさんのことを悪く言うのは僕も直に聞いて知ってたし。でも仕事のやり方が間違ってるなら女子学生のバイトなんかじゃなく社員でもなんでもしかるべき人にそう言えばいいだけの話だ。サコちゃんの感じたところに拠るとオックスの目的はデタさんや僕のことを悪く言うことによって学生バイトを自分の陣営に取り込むことにあるらしい。さすがにそれはサコちゃんの考え過ぎなような気がするけどたとえそうであったとしてそれで僕が被る被害なんてたかが知れてる。まーさんやうっちゃんやサコちゃんのような誠実に仕事をする仲間がいる限り僕も誠実に仕事をこなすだけだしあることないこと言われて学生さんたちからうとまれて仕事がやりにくくなるのなら辞めてしまえばいいだけの話だ。それでオックスの取り分が増える訳じゃあるまいし誰の得にもならないとは思うが。というようなことをサコちゃんには答えてとりあえず安心してもらった。ちょっとナーヴァスな女の子なんだからヘンな風にいじらないで欲しいとオックスに対しては思う。
 五十メートル泳いだとき休まずにまだ行けると思った。百メートルでも百五十メートルでもそう思った。腕に力を込めずにとにかく楽に泳ごうとした。二百メートルでも三百メートルでも休む必要を感じなかった。それで結局四百メートルまで一度も休まずに泳げた。タイムを見るとその間五十メートルあたり1分17秒ちょっとかかってるのでいつもより十秒くらいはゆっくりなペースだ。それからは一回の休憩を三十秒以内に収めるよう気をつけながら昨日までの五十メートルずつじゃなく百メートルずつ泳いだ。六百メートル泳いだところで33秒休んでしまったのを除けば休みは三十秒以下に抑えることができた。最後の百メートルがもっともペースが上がって五十メートルあたり1分10秒。合計27分46秒で千メートルを泳ぎ切る。初の20分台で先週の金曜日と比べると一週間でなんと十分以上もタイムを縮めている。自分の分析(もっともそれが可能だったのはアップルウォッチのデータがあってこそだったんだけど)と方法が間違ってなかったのもうれしいしそれに体が着いて行けたというのもうれしい。次の目標はなんだ?千メートル無休かなあ。とりあえず五百メートル無休を目指すか。

その一秒を削り出せ。

 お客さんのワミさんがプールサイドに姿を見せたので近寄って行って半月振りに挨拶したらお体でも壊されてたんですかと言う。塾やってるんですけど春期講習だったんですよと答えると一瞬の間の後にああそうだったんですかと言う。ワミさんが心配なさってるかと思ってと言うとほんっとに心配してたんですよ私と答えるのですいませんと言うと逆に恐縮したようにいえいえそういうことではないんですけどと答える。この人はプールサイドのような他に人がいるところでは話したくないみたいで長いお話をするのは決まって僕が受付にいてふたりきりで話せるときだけだ。それが他に人がいても話し込むなんて今日はほんとに相当話したかったんじゃないかと思う。一時間ちょっと後で受付の仕事をやってると更衣室から彼女が出て来て何かつぶやきながらバッグをごそごそやってたと思ったらどこぞの消印の捺された何も書いてない葉書を取り出すとそれを差し出して何か曰くを話し始めた。ところが結構忙しい時間帯だったので集中して耳を傾けることができず何を言ってるのかがよくわからない。なんでも消印が美しいのでわざわざ局員さんに捺してもらったということらしい。それでも彼女は言いたいことを言ってしまうと満足したように挨拶をして帰って行った。まあそれで気が済んだのならよかった。
 受付にいるといろいろ話す機会が増える。早稲田の学生さんを息子さんに持つお母さんがスタッフさんにいてたまにしか勤務に入らないんだけど大学のことや奨学金のことなんかで相談を受けたりしたことがあってとても仲よくさせてもらってる。そのスタッフさんが通りがかったとき息子さんが確か一年くらい留学すると聞いた覚えがあったのでその後どうですかと水を向けると六月末でちょうど一年経つのでもうすぐ帰ってくると言う。早いなあ。息子さんは就活ですかと尋ねられたのでそれが大学院に行きたいと言い出しましてとこの前書いたようにあと一年で肩の荷が下りると思ってたのに延びそうで困ったという話をすると素敵じゃないですかお勉強お好きなんですかと尋ねる。確かに勉強は好きみたいで毎晩遅くまで塾にこもってるし資料や参考書の類いも目に見えて増えて行ってる。だからまあ初めはちょっとショックだったけどやりたいことをやらせてやりたいという方向に気持ちが傾いてると言えば言える。家人なんか始めから手放しで賛成してるし。でも少子化は進んで行く一方だろうしたとえ大学に職を得たとしても一生安泰ということになるんだろうかとか親の心配の種は尽きない。でもまあ親を簡単に安心させないというのも考えてみれば一種の親孝行なのかも知れませんねと自分でもいささかひねくれてる気がすることを言ったら相手はそうですよーと答えたのでそういうもんなのかも知れない。もうひとり今年娘さんが医学部に合格した五十代女性のお客さんがいてたまに話すんだけどその人にも同じ悩みを打ち明けたら行かせて上げて下さいよーということだった。娘さんはまだ大学一年なのにもう院に進みたいと言ってるらしい。医学部はただでさえ六年なのに博士課程まで含めたらプラス五年で計十一年。それに比べりゃうちの方がまだマシかという気にもなる。
 今日のスイムは昨日考えたことをできる限り守ろうと思ってまず休憩は三十秒以内に収め泳ぐときに意識して力を抜くことを心がける。時間を確認するにはアップルウォッチよりもプールサイドの文字盤の大きな時計(ラップカウンターと呼ばれている)の方が便利なので五十メートル泳ぎ切る毎にすばやくそれを見て今の時間を確認し三十秒過ぎたら秒針がどこまで行くのか計算する。そしてその時間が来る前には必ず次のスタートを切るようにする。タイムは常に五分間で百五十メートルの最低ラインを上回っていて半分の五百を折り返したときには合計15分と数秒しかかかってなかった。このペースなら30分と数秒で千を泳ぎ切れるかも知れない。体がつらいかと言うといつも通りにはつらいけど特にすごくつらいという訳でもない。それで九百五十メートルを折り返すときにアップルウォッチを確認すると三十分までに1分ちょっと残ってる。五十の平均ラップは昨日の計算では1分7秒。こりゃ夢の三十分切りかと思ってほとんど休憩せずに泳ぎ始める。実際アップルウォッチのログでは最後は五十メートルじゃなく百メートルまとめて泳いだという風にカウントされていた。ほとんど休まずに最後の五十メートルに挑んだということを意味してる気がする。泳ぎ終えて計測を止めると・・・30分01秒。その一秒を削り出せ。明日まだ今日のモチベーションを保てるなら。

辞めたのかと思った。

 十五日ぶりの午前中のバイト。常連のお客さんの二、三人から辞めたのかと思ったと言われた。まあ半月も顔を出してなかったんだからそう思われてもしかたない。ほぼ同じ期間グレートマザーまーさんもお休みしててふたりはどうしたんだというお客さんの声が結構あったと他のバイトが言う。それほど人気があるとは思わなかった。まーさんはさておき僕なんかはね。前と同じように体が動かせるかやや不安だったけど特に問題なし。間違いもなし。明日はたぶんワミさんも来るだろうから元気な顔を見せられたらいいなと考えている。今日のスイムは33分3秒で千メートル。昨日よりやや後退したけどまあまあかな。ということにしておく。アップルウォッチによるログを確認すると秒針を見ながらお休みを三十秒以内に抑えてるつもりでもたいていの場合数秒から十数秒超過して休んでいる。おかしいなあ。でも目標の三十分で千メートルに到達するためにはこの3分3秒をどうにかして縮めるしかない。五十メートルを二十本ということは休みは十九回ということになるから93秒÷19で一回の休みを5秒弱縮めればたどり着ける。すぐには無理としても徐々に削って行けるといいなあ。明日はそれを意識してみよう。