いろんな人から「あいつはしょうがないけど助けてやらないとなー」と思われる仕事をする人の13の特徴
単なるプロフェッショナルを超える、「感動を生む仕事」をする人の13の特徴 - 分裂勘違い君劇場 by ふろむだ
プロと呼ぶには照れる程度の仕事をする人の13の特徴 - finalventの日記
なんかこのへんがすごい面白くてしょうがないんです。どれも元記事*1の13の特徴をうまく改変しながらも、それぞれの作者の仕事観や性格がにじみ出ていてとても面白いなーと思いました。
これは、"13の特徴"というとことに意味を出すわけではないんでしょうね。13個条件をひねり出す過程で、日ごろから考えている事が、自然と言葉になってあらわれてくる。そういう思考プロセスを得られるんならば、ぜひ自分もやってみようかな!というわけで、書いてみましたー
題して、いろんな人から「あいつはしょうがないけど助けてやらないとなー」と思われる仕事をする人の13の特徴ー
アマ | プロ | 風呂無駄先生 | 助けてもらえる人 |
---|---|---|---|
1. 現状に甘える | 1. 人間的成長を求め続ける | 1. 人間と社会に対する容赦のない洞察を積み重ね、結果として人間的に成長する | 1.「人間、現状維持が一番気持ちいい」という事を理解し、相手のほんのちょびっとずつ変えてみようとする |
2. ぐちっぽい | 2. 自信と誇り | 2. 自信や誇りにとらわれず、現実をありのままに直視する | 2.愚痴だってコミュニケーションの潤滑油。弱い自分を見せつつ「まー僕らも頑張らなきゃいけませんね!」で締める |
3. 目標が漠然としている | 3. 常に明確な目標を指向 | 3. 目標よりも目的にこだわり、より本質的な目的とは何か?と問い直し続ける | 3.「目標とかもいいけど、疲れちゃうよねー。昨日より、ちょっといい自分になるぐらいでいいんじゃない?」 |
4. 自分が傷つく事は回避する | 4. 他人の幸せに役立つ喜び | 4. 人々の幸せとは何か?役立つとは何か?について洞察を重ね、より本質的なレベルでの幸せを追求する | 4.人々の幸せとは何か?役立つとは何か?について洞察を重ねてはみたものの、よくわからないのでとりあえず目の前のあの人の笑顔を見たいのでもうちょっと頑張ろうかな |
5. 経験に生きる | 5. 可能性に挑戦し続ける | 5. 目の前の可能性に安易に飛びつかず、より優先して挑戦すべき可能性を見極めて挑戦する | 5.可能性を模索し、見極めて飛び込む。失敗しても経験でフォローできるように代替案は用意しておく |
6. 不信が先にある | 6. 思い信じ込むことができる | 6. それが仮説でしかないことを骨の髄まで自覚しながら、渾身の一撃を打ち込む | 6.自分の思いを全部届けられないことを知っている。だからできるだけわかるように、噛み砕いて話してやる |
7. 気まぐれ | 7. 自己訓練を習慣化 | 7. 生きる姿勢が優れているために、自然体の行動が、結果として高度な自己鍛錬になっている | 7.気まぐれに無駄な事をしちゃったとしても、「ま、これも勉強だったよな」と前向きに振り返る |
8. 時間の観念がない | 8. 時間を有効に習慣化 | 8. 無理のない自然体の行動が、結果として、高いレベルで最適化されている | 8.時間の観念はあるが、有効活用しようとするあまりに相手を焦らせたりはしない |
9. 失敗を恐れる | 9. 成功し続ける | 9. 単なる成功ではなく、成功の質にこだわる | 9.成功した時「やったな!おめでとう!」と心から喜んでくれる人がたくさんいる |
10. 享楽的資金優先 | 10. 自己投資を続ける | 10. 気の向くまま自然に行動しているが、結果として効率のよい自己投資になっている | 10.享楽の中にでも成長の源があるものと認識しているし、気づける |
11. 途中で投げ出す | 11. 使命を持つ | 11. 使命に縛られずに、その時々で、最も意味のあることを成し遂げようとする | 11.うだうだ言いながらもやるべきことはやる |
12. できない言い訳が口に出る | 12. 出来る方法を考える | 12. そもそもの目的を問い直し、「出来る方法を考える」必要自体を無くしてしまう方法を考える | 12.非現実的な"できる方法"をあえて提案し、妥協案に持ち込む |
13. 他人のシナリオが気になる | 13. 自分のシナリオを書く | 13. 大木の枝のように広がる、無数に分岐するシナリオが絡み合う森が、脳の中でダイナミックに組み変わりながら蠢いている | 13.自分のシナリオの中に「他人のシナリオにうまく乗る」項目を盛り込んでおく |
どうでしょう?この手の条件で、気になっていたのは、仕事は他者との関わり合いの中で行っていくもの、という考えが欠落しているのでは?ということなんです。例えば"プロ"の人なんて、僕は絶対に働きたくないし、「こいつやなやつだなー」と思ってしまうのです。
もっとうまく仕事をやってくのには、「ゆるふわ愛され」な部分が必要なんじゃないの?それを自然と出すか、意図的に出すかは別として、そうやって仕事を乗り切っていく、という姿勢も必要なんじゃないかと思うのです。
自分がマッチョであり続けるのは大いに結構ですが、マッチョでない人とも気持ち良く仕事ができるようにならないと、でっかくなりません。なぜなら、世の中マッチョでない人がほとんどだから。
というような僕の仕事の価値観でした。
ビジネス"消費財"本を読むぐらいならこれを読め
意外と本屋によって違っていたようで安心した。
まず前回のエントリの続きから。ぶっちゃけてしまうと、先日のエントリーで頭がくらくらするような光景に出会った本屋は、「三省堂書店神保町店」である。
今日オススメ書のエントリを書くにあたって、ちょっと調べ物をしようと、「丸善丸の内店」に行った。この本屋のビジネス書コーナーは、軽ーい本ばかりでもなく、おっと思うような本も平積みされていて、少し安心した。
本屋によって、だいぶ注目させたい本も違う傾向があるんだなあ、と今回つぶさに観察して良くわかった。いずれその辺の本屋ごとの色の違いについても何か書いたら面白いかもしれない。
"消費財本"たちの傾向
それでも、先日僕をくらくらさせたような薄っぺらい"消費財本"たちは、結構な数並んでいた。まずは、これら並んでいる"消費財本"たちのリストを作り、その傾向を見てみた。
ここに、実際本屋を見てきて、「こりゃひでーなー」と思った本20冊あまりの書籍リストがある。だらーっと並べてもいいけど、一応伏せておく。著者の名誉のために(そして降臨とか勘弁という意味で)。
で、これらの本の傾向を見てみたところ、大体5種類ぐらいに分類された。これらの分類を、情報のインプット、プロセス、アウトプットという仕事の段取り順に並べてみた。
- インプット
- 情報収集術:これはもうそのまま、どうやったら効率的に情報を集められるか?というテーマ
- 個別機能の入門:「よくわかる!xx」シリーズのこと
- プロセス(思考)
- アウトプット
- 書き方、話し方:どうやって相手に伝えましょうかねー
- 心理ハック:交渉術とか、一発で気に入られる!とか相手に優位に立つ!とか
というわけで、これらの傾向ごとに、源流となるというか、「これ1冊だけ読んでおけばとりあえず大丈夫だろ!」という本を紹介しようと思う。(良くわかる!xxだけは、そのxxを1個ずつやってかなきゃいけないので今回は省略。そこで残る4カテゴリー分ということで。)
情報収集術
- 作者: J・モーティマー・アドラー,V・チャールズ・ドーレン,外山滋比古,槇未知子
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1997/10/09
- メディア: 文庫
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一言で言うと、「本を読む前に頭を使って考えろ、本を読みながら頭を使って考えろ、本を読んだら頭を使って考えろ」ということが書いてある。
このあたりの質問はしっかりおさえておこう。
- 全体として何に関する本か
- 何がどのように詳しく述べられているか
- その本は全体として真実か、あるいはどの部分が真実か
- それにはどんな意義があるのか
地頭系
まず、言っておく。「地頭力を鍛える」は、そんなに悪い本でもない。単なるフェルミ推定のやり方の解説書、というわけではなくて、思考・考え方のくせとか、具体論・抽象論の行き来とか、そういうところにも焦点を当てていて、よくよく読み込んでいくと、結構勉強になるところも多い。
しかし、この「地頭力」という言葉。これって、ちょっと前までは問題解決とか言われてたり、ロジカルシンキングとかクリティカルシンキングとかと言われていたものの焼き直しだよね。古い酒を新しい皮袋に入れる手法。
問題解決っていう全体のプロセスの中の、一部分だけを抜き出して地頭って言っちゃったので、「ふーん、だから何?」ってことになったのかなーと思っている。実際に商売をやる上では、具体的な施策に落とし込んでいかなきゃ駄目で、頭の中で考えているだけでは不十分というところが出ちゃったのかなーと。
というわけで、問題解決全体にわたる本としてはこれ
- 作者: 齋藤嘉則,グロービス
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 1997/01/01
- メディア: 単行本
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知的複眼思考法 誰でも持っている創造力のスイッチ (講談社+α文庫)
- 作者: 苅谷剛彦
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2002/05/20
- メディア: 文庫
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どうしても2冊から絞れなかった。
なんで問題解決・ロジカル本がここ10年わんさかと出てきちゃったかというと、すべて「問題解決プロフェッショナル」"不親切"な出来になっているから。そのため、この本の各章を丁寧に解説しなおしてあげるだけで、"ロジカル本"が一冊できちゃう。例えば、上記の地頭力に出てくる"フェルミ推定"についても言及はあるんだけど、ホンの1ページ程度でさらっと流されて書いてある。普通に読んでいたのでは、読み飛ばしてしまう程度の分量。
だから、本当はこの本が、3倍ぐらいの分量で書かれていれば、後の雨後の筍のような問題解決書は生まれなかったと思っている。そういう本。
ただまあ、確かにわかりにくい本なので、複眼思考を鍛えるためのトレーニング方法が徹底的に並んでいる「知的複眼思考法」も本当にお勧め。まずは、なんとなく"当たり前"だと思っていることを疑って、本当はどうなんだ?と考えること。これが複眼思考。視野を広く持ち、当たり前を疑うこと。これをひたすら繰り返す。
心理ハック系
特に、この手の本に結構うんざりしている。このあたりののマニュアルでがちがちに固まったコミュニケーションをしてくる人を逆に信用できないなーと思ってしまうのは僕だけでしょうか。。。
というわけで、逆に「だまされないために!」という銘打ち方で出しているこの名著
- 作者: ロバート・B・チャルディーニ,社会行動研究会
- 出版社/メーカー: 誠信書房
- 発売日: 2007/09/14
- メディア: 単行本
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これはすごいよーいつの間にか第2版が出てたんだねー。もう余計な解説はいらないから読め!って感じですよ。
次点は無し。このジャンルではこの本が強すぎる。
書き方、話し方
- 作者: D.カーネギー,Dale Carnegie,市野安雄
- 出版社/メーカー: 創元社
- 発売日: 2000/09/10
- メディア: 単行本
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さらに言うと、もうこの本を読むまでもない。話すとか、書くとかは全部
100回練習しろ
以上、って話である。この手のテクニックは、本でもネットでも枚挙にいとまがない。それらに共通してさ、最後に必ず「練習しろ!それが一番大事だ」って書いてあるのね。だったらもうその前の1-9はいらないじゃん。結局全部"練習しろ"で終わりでしょ、と常に思っていた。
で、結局50年以上前に書かれた本でも"練習しろ"って書いてあるの。これはもう練習(リハーサル)するしかないよねー。
次点
共通のもの
とにかく、ここに挙がっている本はとっても大事なので、最低でも10回は読むべきだと思う。
読んで、ちょっとした文章のカタマリごとに、一回本を閉じて考えてみる。書き写してみたり、思考をメモにとどめていく。そうして、本を血肉にしていくと、結構すごいことになるんじゃないかなーと勝手に思っている。僕もまだまだ分かってない部分があるので、今回これを書いたのを機に、もう一回読みなおしてみるよ。。
ちなみに僕の読書法は・・・と言いだすと長いので、また次回。
ビジネス書\(^o^)/オワタ
某大手書店のビジネス書フロアに行ってきた。最近ネットの書評で面白そうだなーと思った本が結構たまってきたので、立ち読みして良ければ買ってやろうと意気込んでいた。
目当ての本たちはすぐに見つかった。フロアのど真ん中の台の上か、各コーナーの棚に派手に平積みされていたからだ。照明をガンガン当ててカバーのきらびやかさをさらに演出する。ド派手な帯には紹介文と著者の写真。ページをめくると厚手の安っぽい紙にでっかい文字。目次を見て本文をぱらっとめくっただけで、どっかで聞いたことあるような話が並んでいるだけ。
もう削除されちゃったけど、オースペさんの話で、"スパムビジネス本"という言葉があったけど、まさにその言葉にふさわしい、マーケティングのためだけに作られた本たち。はあ
以下雑感
もはやビジネス書は消費財である
と、思う。本の内容がね、単に過去に出された名著の類を、部分的に抽出し、要約して中身を薄めて出しているだけなの。だからどっかで見たことあるような話だし、それほど役に立たない。系統樹的に言えば、分化はしているけど、進化してない。1冊の本から多くのものを吸収するには、あまりに投資対効果の比率が悪いものである。おそらく丸ごと読んだって、せいぜい30分程度、後に残るものは1つあれば十分、とかそんなレベルである。
そんなレベルの読書でも、メリットがある。短い時間でサラっと読んだ気になれる。そして、1つぐらいは何か役に立つものを得られたような気になれる。気軽に消費できて体にいい健康食品みたいなもんで、消費財と同じである。
だから、マーケティングで売ろうとするんだろうな。
もったいないよ!
そんな薄っぺらい本が氾濫しているのですが、これって、読書の楽しみをかなり奪ってしまっているんじゃないか?と思っている。
モンテ・クリスト伯という大傑作の長編小説を、要約して「少年少女版岩窟王」を作っているようなもんである。おいおいそこまで翻訳してあらすじだけ紹介したって、本来の意図とは違っちゃってて面白くないだろ。しかも、先に文学全集を読んじゃうと、あとからモンテ・クリスト伯を読んだときに、ある程度後ろがわかってて、初読に比べて衝撃が半減してしまうだろう。そんな無意味な抄訳なんてやめちまえ!
ということである。どうせ本を読むならさ、もうちょっと価値のあるものを読もうよ。。
ビジネスに従事する人間として、それでいいのか?
プロだったら入門書ばっかり読んでできたつもりになるな!ってことですね。自分にとって全くの異である世界を知るのに、入門書をひもといて研究するのはいいとして、自分がビジネスやってる人間なのに、そのような口当たりの良い消費財を消化するだけでいいんだろうか?
正直言って、これらの本が売れているという事実を「若者の方が本を読んでいる」という根拠として使っているんだとしたら、年寄りの味方になりたくなってしまうよ。
これを読めばいいんじゃないか
今日の本棚の光景を見て、「10年前に平積みになっていたのはどんな本だったのだろうか?そしてそれらはどのくらい今も並んでいるんだろうか?」ということを思った。
その意味では、良く探せば、10年前に出版されて、今でもひっそりと棚の奥におかれて、ゆっくりと版を重ねている名著があるはずである。それを読めばいい。
アナログメディアである書籍の場合、特に社会科学においては、かなり普遍的な内容を扱っており、10年はおろか、100年たっても通用するものは数多くある。そのように淘汰されて生き残った本を読めばいいと思う。
根本的な部分では、そんなに変わらないし、新しい技術的な部分、それこそGmailの使い方とかそんなレベルは、わざわざ本なんか買わなくてもウェブで十分かと。そんな意味では書籍もブログ級にグレードダウンしちゃっているのかなあ。書籍のデジタルメディア化、なんて言葉が思い浮かんだ。
本屋も商売なのわかるけど、、、
寂しいよなーと思った。そんだけ。
サブアカウント
はてなのサブアカウント設定によって、fmnaka2というIDで書いている。
元々、fmnakaというIDでやっていたんだけど、なんかちょっとあまりに日常の雑記ぽかったのと、その割には変なサイトにリンクを張られて良く知らない人が定期的に来るようになってしまったので、いったん閉鎖して、こっちに書いている。
メインアカウントからサブアカウントのブログをかけるので助かる。そうでないと、いちいちログインしなおして、ブックマークとかはてなスターをつける時にサブアカウントでやってしまうことがあって面倒だからなあ。
もう少し、汎用的な内容を、具体的に書いていくようにしたい。日常のことではなくて、世の中のこととか、勉強になったこととか、そんなことを今後ここには書いていく予定。
耐える事だって立派な選択肢でしょ。
2008-02-27 - reponの日記
http://d.hatena.ne.jp/repon/20080227#1204119760
すごい共感できる体験記。僕自身も結構アホみたいにどやされながら24時間体制で働いて、鬱5秒前とかよくやっちゃっているので、あの「あはははは」な気持ちもよくわかる。いや、もしかしたら本当はわかってないのかもしれないけど。
昔の話
それはさておき、これを読んでふと思い出したことがある。僕が昔働いてた会社でのITサービス系のプロジェクトの話だ。そこは客との関係も悪く、プロジェクトチーム内の雰囲気も最悪、仕事内容もとんでもねー雑用ばっかりで何でやってるんだかわからず、しかも予算オーバーしている状況であるため極めて長時間労働という、まあ「典型的な最悪最凶のデスマーチプロジェクト」という奴。でもう、社内にそんな評判が通っちゃっていたので、誰もそのプロジェクトに入ろうとしない。しかし、経営的には、人的資源を投入しないわけにはいかない。
経営陣の出した結論は、何も知らない新人の若い子を大量投入することだった。そのプロジェクトへの辞令は、OJTの名を借りた奴隷船にしか見えなかった。投入された子たちは、見る見るうちに表情が失われていくのがわかった。
彼らは、次々と声を上げていった。「こんなところではもうやってられない」「他の仕事に変えてくれ!でないと辞める!」「こんな身にならない仕事ではキャリアにならない!」ボロボロと抜けて行った。
その中で、1人だけ、プロジェクトを抜けない、と宣言した奴がいた。彼はこう言った。「僕は最後まで残ります。これほど大変な経験が出来ることなんて滅多に無いし、これに慣れればこの後一生『あの時はもっと辛かった』と言って頑張る事ができるから。」
彼は3年耐えた。3年後、見違えるほど成長した彼は、途中で抜けるという「合理的な」選択をした人たちを押しのけて、一番最初に昇進していった。いやホント大人で、人から何言われたってほとんどびくともしない強靭な人間になっていた。「仕事なんて、気の持ちようでなんとでも変わるよ」僕はうなった。うらやましい。
そして10年だよ10年
reponさんは、もっと強いと思う。多分いくら僕がバーカバーカ言っても、全然へこたれないと思うし、元記事のコメント欄のような揚げ足取りだって、別になんとも思わないだろう。
壮絶な環境に身をおくことって、人間を「すごい人間に」変えることなのよ。
だからね、
どこにも行くところがないから。キャリアも何もない30代に、どこに行くところがあるというのだろう?辞めさせられないだけましなのだろう。いつ肩たたきされてもおかしくないけれど。
もっと自信を持って欲しい
あのですね、僕は横から偉そうに言える立場じゃないし、reponさんを物理的に救えるような人間でもない。ましてやこんなこと言ったって「うるせーバカ」で不愉快な気分にさせるだけで終わるんじゃないかとも考えた。ただ、遠くから何か言えることだってあるだろうし、それがたまには役に立つかもしれないと思うから言ってみた。
まず、1つの会社に10年いることは間違いなくキャリアだと思う。その上、その10年で、とてつもない得がたい経験をしている。それは、希少価値である。だから、堂々とハロワでも人材紹介でも「俺ってこんなにすごいんだぜ」と言って欲しい。
首にならなかっただけましとかさ、ブラックいやだなー、そういう弱い心境になるのもわかるんだけど、多分、平気だと思うよ。わかんないけど。人が言う「合理的な選択」ってね、きわめて"短期的な視点"に立った合理性であることが多い。結局さ、「今つらいからつらくないことをする」ということが合理的である、と判断しているに過ぎない。2chでブラックブラック言ってる人はさ、そんな"合理的"な人間ばかりなのかも知れないじゃないの。*1
別にブラックに行けと言ってるわけではなくて、「自分で選んで、耐えるというものすごい選択をしたんだ」という強い気持ちで臨んで欲しいなあ、ということ。そしたらさ、どうやって自分を売り込んでやろうか考えたらいいのかもしれない。
別にさ、権利とか責任とかそんなことじゃなくて、自信もって売り込んでいく、ってことを、ゆっくり、じっくり、やっていけばいいじゃないの。
*1:そこはあくまで「可能性」だけど、、、
神は細部に宿るの巻頭言
とりあえずブログ再開。たぶん今後はいくつかに分けて書く予定。そのうち別のところも公開する機会があるかと。というわけで、今日はブログタイトル「神は細部に宿る」にした背景を簡単に。
コピーにも命がけ
X Japanが再結成し、復活コンサートを行う。解散前は何度か東京ドームに見に行ったこともあるので、是非とも行きたいと思っている。
久々に、DAHLIAを聞いた。DAHLIAを聞くと、高校生の頃の友人を思い出す。
彼は、X Japanのコピーバンドをやっていた。ドラマーだった。彼のドラムはとても丁寧で、レベルが高かった。年がら年中、授業中でも、何かを叩いていた。騒がしかった。
彼が、DAHLIAをコピーするとき、一番こだわったのは、自分のツーバスの叩き方でもなく、ギターの重ね方でもなく、Bメロからサビにかけて打ち鳴らされる、鐘の音だった。
とにかく、あれを再現したい!と、いろんなところに行っては、鐘の音を集めていた。別のジャンルの楽器ですら、叩きまくった。しまいには、何か金属棒を買ってきて、自分で共鳴させるものを作り出していた。
「何をやってるんだか。そこまでやらなくていいんじゃない?まず先にちゃんとした演奏ができないとさ」と僕は言った。
彼は言った。「この曲さ、作るの6億円かかってるんだよ。ずっとさ、何十、何百とテイクを重ねてさ、TOSHIなんて『血へど吐くまで歌え!!!』って火をつけられて歌って、1音1音を完璧に作ろうとしてるんだよ。それだけ気合いが入ってる。その曲をさ、演奏ももちろんひとつひとつ丁寧にするんだけどさ、そういう細かい所にまで、作った人の意図が現れてるんだから、コピーであっても、そこを再現しなくちゃいけないんだよ」
へーそんなもんか。としか思わなかった。
彼らのライブで演奏されたDAHLIAは、完璧なドラムと、ちぐはぐなギターと、そして正直ちょっと「間の抜けた」感じの鐘の音が鳴り響いていた。他の音はよく聞こえなかった。それでも、彼の再現したい!という執念みたいなものは感じたような気がする。
一番深いところまで潜って、そこから浮上してくることに意味がある
今になって彼の言葉はすごかったなあーと思う。僕より10年は大人だったわけだ。
仕事をしていて、そういう局面にぶつかることがある。それこそ今の仕事は、純粋な知的労働であり、正解なんてないし、何を出しても納得さえされりゃいい。すると、ともすると手を抜いてもどうにかなる側面はある。
しかし、それじゃあいけないんだと思う。たとえば、組織を変えましょう!というアドバイスをするとき、同じ概念図でも、概念レベルだけで考えたものと、実際に現場の誰がどういう風に動くのか?まで練ったうえで、概念図にまで抽象化するのとでは、厚みと、説得力が、全然違うと思う。
それは別に今の仕事じゃなくたってなんだって一緒だ。国を動かすのだって、たとえ戦争をするのだって、どこまで細部にわたってイメージし、検討と可能性を探り、深く潜って潜ったうえで、大方針を決めたり、何かを動かしたり、物事を作り上げていけるかどうか、というのがカギになる。
どこまで、深く潜れるか?それを、これからここで考えていきたいと思う。
ちなみに、DAHLIAの彼は、今でもセミプロ?か何かでドラムを叩いている。今は全然違うものを叩いているけど、とても楽しそうだ。
お勧めシリーズ2 10大小説だなんて言われても全然思い出せないけど無理やり出してみる
非公開にした旧ブログからの転載-トラバは削除
毎日毎日飽きもせず、はてブのホットエントリーをチェックしているわけですが。今日はいつものネットの中の嵐と比べて落ち着いた話題を発見。
私家版世界十大小説 - 「石版!」
ttp://d.hatena.ne.jp/Geheimagent/20071020/p3
ぼくの十大小説 - 愛・蔵太の少し調べて書く日記
ttp://d.hatena.ne.jp/lovelovedog/20071024/juudai
私家版世界十大小説 - 世界の果てのクロエの祈り
ttp://d.hatena.ne.jp/natume_yo/20071020/1192882574
私家版世界十大小説 - チャトランガ夫人の恋人
ttp://d.hatena.ne.jp/chaturanga/20071021/p1
こんなの。世界十大小説ですか。まず思うのは、その場ですげえ!世界最強!といえるような小説を10個も一気に思いつくことなんて無理!ということだ。
そもそも、そんな世界の名作といわれるような小説をそれほど網羅して読んでいるわけではない。加えて、読んだそばから忘れていく非常に損な記憶力の持ち主。さらに、日ごろから「他人は他人」を貫きすぎているせいで、何事であっても別に人にオススメしないので、ぱっと自分のお気に入り、オススメを思いつかないことが多い。
最近は特に3にこだわっている。だから先日も国際政治ならこの3冊(http://d.hatena.ne.jp/fmnaka2/20071013/1207323171)を書いたわけで、せっかくこういう流れなので小説でも紹介してみる。ファーストネームのありなしはご愛敬。
著者名「タイトル」(コメント)
1.ドストエフスキー「カラマーゾフの兄弟」(越えられない壁)
2.スターツ「トリストラム・シャンディ」(アホ過ぎて笑う)
3.ガルシア・マルケス「百年の孤独」(大河1)
4.デュマ「モンテ・クリスト伯」(大河2)
5.ウンベルト・エーコ「薔薇の名前」(歴史が好きだから)
6.J・P・ホーガン「星を継ぐもの」(SFが好きだから)
7.パール・バック「大地」(女性作家も入れようと思って)
8.村上春樹「世界の終りとハードボイルドワンダーランド」(日本人もいれようとおもって)
9.白井喬二「富士に立つ影」(なぜ大菩薩峠はいまでも売ってるのにこっちは売ってないの?)
10.半村良「妖星伝」(日本人のSFの傑作)
こんなもんだろうか。意外と6〜7個まではあっさりと決まったなあ。ケン・フォレット「大聖堂」とかか。まあ銀英伝にはかないませんけどね。なーんて。7の大地だけちょっとランクは落ちるかなあ。代わりに入れるならなんだ?樋口一葉?マーガレットミッチェル?うーんいまいち。
あとはまだお会いできてない名作にこれから会えるのが楽しみ。最初のほうのエントリーを参考に読ませてもらおうっと。そしたらこのリストもまた変わることでしょう。むしろ気分・時期によって変わってくことが大事なのかもしれない。
ちなみに、最近ビジネス書なんて全然読んでません。