「表現の自由」が作り出した状況に関して知っている二三の事柄

Togetter - 「未成年用マンガなどにおける「表現の自由」がどのような状況を作り出しているか?に対して突発的に怒ってみました。」
上記のリンク先を読んでみましたが、どうなんでしょ。ざっくりした印象でしかないのですが、発端のmami_nonさんはもちろんこの意見に賛同する人も批判する人も「最近、未成年の中絶が増加してる」という前提で話をしているように見えるんですが。気のせいでしょうか。

−人口統計資料集(2008)− ?.出生・家族計画 表4−21 人工妊娠中絶数および不妊フニン手術数:1949〜2006年

この統計を見てもわかるとおり日本国内における中絶数は50年代にピークを迎えてからは一貫して減少傾向にあります。2008年には新聞記事にもなりましたが

はてなブックマーク - asahi.com(朝日新聞社):人工妊娠中絶が過去最少 08年度、24万2292件 - 社会
(元記事は消えてます)

たいして話題にもならないばかりか、本来めでたい話である「中絶が過去最少」という事実が「性行動の停滞傾向」なんて文脈であたかも「憂うべき事柄」であるかのように語られたりしてました。普段悪いことはなんでも個人のモラルの問題に落とし込んで「モラルの崩壊」なんて煽りがちなマスコミなんだから、こういうことこそ「個々人の性モラルが向上した」なんて素直に喜んでもよさそうなもんだと思ったりもしましたが。ちなみに記事によると未成年の中絶件数のピークは2001年でその後は減少傾向だそうです。

なんにせよ未成年の中絶件数は減少してるわけですから「最近の漫画、アニメの『表現の自由』が未成年の性行動、中絶に大きな影響を与えている」と主張される方であればあるほど「ひょっとして漫画、アニメの『表現の自由』って守ったほうが良いの?」みたいな疑問が湧いてきたりしませんか?しないんだろうなあ。

あと性教育に関して「学校がまったく機能していない」なんて意見も散見されますが減ってるってことはちょっとは機能してるんじゃないですかね。

議員ウソツカナイ

観察映画の周辺 Blog by Kazuhiro Soda: 尖閣諸島「流出ビデオ」について
リーク映像に先行して尖閣ビデオをみた議員の発言がバラバラで「誰が嘘つきだ?」とネットでは盛り上がっています。しかし国会議員はもちろん一般人でも公で発言するときはそうそうあからさまな嘘はつかないものです。
ではなぜ発言がこうもバラバラに見えるのかというと、公の発言の場合、人は「嘘を言う」のではなく「自分の主張に都合の悪い事は言わない」という選択をするからなのです。ですからこういう所謂「藪の中」状態になったときは「誰かか嘘をついている」と考えて事実を探るよりも「皆が本当のことを言っている」と仮定して推理していくほうが有効だったりします。
リーク映像をみた後、議員たちの発言をあらためてみると一見バラバラにみえる発言に共通してとても不自然に感じるところがあります。それは巡視船の右舷に漁船が衝突する場面の衝撃の大きさに誰も触れていない点です。このシーン、衝撃の大きさもさることながら巡視船の船尾から立ち上る黒煙が内燃機関へのダメージ、爆発等の危険もあったのではないかと想像させ衝突が相当危険なものであったという強烈な印象を観る者にあたえます。しかし議員の発言には「悪質」「故意」という言葉はあっても衝突時の衝撃の大きさへの感想がありません。自民の田村憲久衆院議員の「思ったよりは激しくないが、意図的にぶつけてきているのは読み取れる」という発言も重要です。
多分彼らが見たビデオ、巡視船船尾への衝突はリーク映像と同じもので右舷への衝突は別のカメラからの映像ではなかったかと自分は考えます。
槍玉にあがっている福島瑞穂社民党党首の「車が道路でちょっとコツンとぶつかるような、あてて逃げるという映像だ」小林興起衆院議員の「衝撃があるような当たり方じゃない。ぶつかる瞬間はカメラの位置からして見えない」という発言はリーク映像と同じ「船尾への衝突」を見ての感想だと考えれば納得がいきます。あとは「右舷への衝突」の別カメラからの映像の存在する可能性ですが、ほぼ間違いないのではないでしょうか。あのリーク映像と同じものをみて自民党議員が「思ったよりは激しくない」と発言するとも思えませんので。

自衛する社会

被害者が被害を訴え出やすい社会、泣き寝入りをしないですむ社会こそが本当の意味で防犯意識の高い社会だと思う。
警察に話を聞いてみれば良いんじゃないかな。彼らが例えば性犯罪と戦うためにどういう努力をしてきたか、「セカンドレイプ」と呼ばれるものをなくそうとしてきたか。それは被害者がかわいそうだからという情緒的な理由?「人権派」「フェミニスト」の圧力?どちらも違うと思うんだけどね。

アカい仮面のV3

まあよく言われてることだけど「ネット」ってアカいっすよね。

http://d.hatena.ne.jp/kyoumoe/20071220#1198087105

しかし相変わらず金儲けに対して嫌悪感持ちすぎのお子様が多いのな。

アイマスPのツンデレカルタ騒動とか見てるとすごいよ。

なんつーの、そりゃ格差社会にもなるわって感じで。

はるか上の見えないところの金儲けには目もくれず、ひたすら下から上がっていく人間の足を引っ張って潰してしまうという。

日本人って何でこう小物潰しが好きなんだろうね。

とか読んでて…アカいなあと。
2chとかね「ネット」って団塊の世代のこと嘲るような言説が目立つけどこれって
団塊の世代がどんなにあがいてもなしえなかった共産主義革命を俺達はあっさり達成しちゃったもんね。てか『革命』しようにも最初っから共産主義だぜアカぜ、ざまあみろ」
っていう優越感の表れなんじゃないか。なんて妄想が頭をよぎったりして…
それにしても朝日新聞のこと「アカヒ」なんて言ってる人たちのほうが傍から見てると朝日新聞なんかよりもよっぽどアカい。というのは皮肉というかなんというか、わざとなんでしょうか。
そんでもってそういうアカい人たちの上のほうにいる人たちが実は自分達のお金儲けに人一倍熱心、という構図がこれまたいかにも共産主義って感じでアカいアカい。
なんでこの際「2ちゃんねる」とかも「アカちゃんねる」に改名したりしませんかね。
で「2ちゃんねらー」も「アカちゃんねらー」ってことにすると昨今の「炎上」とかも
「いやあブログで失言したらアカちゃんがいっぱい来ちゃってさー」
とかなんか可愛くてよくないですか。

すこし激怒

検定撤回は将来禍根…米軍施政下「沖縄戦の真実」封印   
産経新聞 2007年10月16日)
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/natnews/91304/

また、泣き声で米軍に見つからないよう、「日本軍により幼児が殺された」とする教科書記述にも異説がある。
 匿名を条件に取材に応じたある地方議員は「老人会でのひそひそ話に耳を疑ったことがある。子供が軍命令で殺されたとして遺族年金をもらっている人について『あの人、本当は自分で殺したんだよね』と話し合っていた」と語る。

産経新聞といえば「不確かな情報*1をもとに我々の祖父母の名誉を毀損することは許さない」というのがポリシーだと自分は認識していましたが、なんなんでしょうこれは。
「老人会のひそひそ話」要するに噂話を聞いたことがあるっていう匿名希望の地方議員ってどんだけ不確かな情報ソースなんですか。
そんなものを根拠に沖縄戦で子供を亡くした人をうそつき扱いするってこれはもう単なる誹謗中傷でしょう。
結局産経が守りたいのは「当時の日本人の名誉」なんかじゃなくて「大日本帝国軍の名誉」ってことなんでしょうね。

*1:産経基準による

日本民主主義人民共和国化計画

在留特別許可:高崎イラン人一家…法相が認めない意向示唆 (毎日新聞 2006年11月21日)
http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20061121k0000e040046000c.html

「人道、人権だと言えば、何でも法律を破っていいということにはならない」

えーどこの民主主義人民共和国の幹部の発言かと思ったら我が日本国の法務大臣の発言ですかイタタタ・・・
自分は、そもそも日本の法律ってのは人道、人権にもとづいて作られたもので、最高裁は人道、人権的に問題ないと判断したからこそ、そういう判決をだしたんだと思ってたんですけど、法相の認識はなんか全然違うようで。
この場合「最高裁の判断は人道、人権的にも問題ないと考えております」って言うのがスジでしょ。法相の言い方だと「人道、人権的には問題アリだけど法律だからしようがないっしょ」ってふうにとれちゃうよ。
最高裁を擁護してるようにみえて結果的に法相の発言は最高裁の判断(というか日本の法律そのもの)を貶めてるってことに気が付いてるのかなあ。
というか実は法相の言いたい事は全然違ってて多分「人道、人権」のとこには別の言葉が入るのが適当なんだと思う(例えば「人情」?)。だけど公の場での法務大臣としての発言としてはいくらんなんでもうかつすぎっていうか大臣の「人道、人権」に対しての認識が透けて見えるっていうか。
いややばいでしょこれまんま翻訳されたら海外の人とかどう思うんでしょうね。
「何でもいいから日本でだけは裁判とかうけたくねー」とか?それはそれで不良外国人が入国しなくなって万歳!なーんてまともな人も来日しなくなりそうですけど。
へたしたらこの間の外相の「核議論発言」なんかよりよっぽどやばいんじゃないかと思ったんだけど、なんか世間の反応、全然うすいような・・・

レイプ被害の女性を罪に問う「悪法」改正へ パキスタン (2006年11月21日)
http://www.asahi.com/international/update/1121/014.html

この記事のイスラム原理主義政党の人とかが言いそうなんですけど
「人道、人権だと言えば、何でも法律を破っていいということにはならない」