あけましておめでとうございます。
放置もいいところのこのブログだが、つねぞう0歳の時から幾星霜(正確にはもうすぐ9年)、当初寝返りもできなかったつねぞうはすくすく成長した。もちろん良いことばかりではなく、「いらん知恵をつけおって…」と思うこともある。
今日は、「お母さんのお料理はとっても美味しいんだけど、たまには違うものが食べたいなぁ」と言い出した。あからさまなゴマすりモードで、母の機嫌を良くしようという意図が見え見えだ。「元日にはおばあちゃんの手料理食べたじゃん」「うん、あれも美味しかったんだけど…」「美味しいならいいじゃん」「でも美味しい料理ばっかりじゃなくて、たまには平凡な料理が食べたいのよ」
おばあちゃんはともかく、母の手抜き料理は平凡そのものじゃないか? と思いつつ「平凡な料理って?」と聞くと、「ほら、以前みんなで行ったプリンスホテルのビュッフェとかぁ〜」
それは無理がある!!
速攻却下してしまったが、母乳欲しがって本能のままに泣いてた赤子が、小知恵をまわして頼みごとをするようになったか〜、と思うと感慨深い。成長にともなって、最近はあきぞうと喧嘩ばかりなのが親の悩みの種だが、今年も元気に仲良く過ごしてほしいなぁ。

実に半年以上も放置してしまったが、今日は自分の誕生日なので久しぶりに書いてみる。
誕生日とは言え平日なので出勤だったが、早めに帰って夕食を作った。自分の好みから言えば、サンマやアジの新鮮なお刺身が食べたいところだが、朝その希望を伝えると「何かお祝いっぽくない・・・」と却下されたので、リクエストのビーフシチューを煮込んだ。いまいち釈然としない。
ケーキは、夫が美味しいケーキ屋さんで注文してくれたし、つねぞうは靴下、あきぞうは手書きのバースデーカードをくれた。小さなお花も添えて、3人で「ハッピーバースデー」を歌ってくれるという、至れりつくせりの祝いっぷり。何だかんだ自分も幸せだなあとしみじみした。
実家の母からも「あなたを育てるのは大変だったけど立派に成長しました」というメールを貰った。立派かどうかは微妙だけれど、同じ言葉を将来つねぞうあきぞうに渡せるように精進しよう。

この頃、週末となるとお天気が崩れるので、小学校や保育園でのシーツ・体操服・給食セットといった洗濯物を乾かすのに苦労する。室内干しと昼食作りを並行してやっていたら、何と、消したつもりでガスの火をつけっぱなしにして、お鍋を盛大にこげつかせてしまった。
一歩間違えれば大火事だ。自分の迂闊さに気持ちが沈んで、暗くなっていたところ、表情を読んだのか、つねぞうが声をかけてきた。「お母さん、元気出して。そんなに気にしないのよ」「ありがとう。でも、うっかりしてたのが情けなくてねぇ・・・」「もー、お母さんてば。反省なんて、ちょっとだけして、あとは忘れとけばいいんだって!!」
笑顔で言い切られた。つねぞうの忘れ物がなかなか直らない理由を、明白に見せ付けられた気がする。

冬のあいだ、子供たちは電気毛布を使っている。「熱くしすぎないようにしなさい」と注意はしているのだが、そこは子供、目先の欲には弱い。こっそり温度メモリをいじって最大にしては、寝ている途中で暑くなって毛布を蹴飛ばす、というお約束をやらかしてくれるので、夜中の見回りが必須である。
今夜も、みごとに布団を蹴飛ばしているあきぞうに毛布を掛けなおしてあげていたら、何の夢を見ていたのか、顔をしかめながらこう言われた。「やめてよ、やめてよ、だるまちゃん〜〜
・・・だるまちゃん? 『だるまちゃんとてんぐちゃん』の? じゃあお前はてんぐちゃんか? さぞ愉快な夢を見ていたようだが、翌朝あきぞうに聞いてみても、全く覚えていなかった。何なのだろう。

2週連続の大雪。ここは雪国だったかしら?という位の積雪に雨まで混じって路上は氷水で冠水中、電車は止まるわバスも止まるわ、最悪の状況の中で、それでもつねぞうはこう言った。「今日、寄席に行く約束だったよね!?」
・・・確かに。以前もらった池袋演芸場の招待券、使うとしたら今日しかないんである。だけど、この状況で行くのか!? 
大人しく家で寝ていたい私だったが、とうとう折れて出発することに。シャーベット状の氷雪を踏み分けながら、よろよろと池袋演芸場に辿りついてみると、何と客は我々を入れて5人(!)という大惨事。以前ここに来た時は、柳家喬太郎師匠が主任の回で大入満員だったので落差が酷い。「うわぁ〜空いてる!」と嬉しそうに最前列ど真ん中に居座るつねぞう。いや、もはや空いてるとかいう問題じゃないよコレ。噺家さんも「貸切状態、ですね・・・皆様」と、さすがに微妙な空気。そんな中始まった〈昼の部〉は以下の通り。

●前座 桂たか治(「子ほめ」)
●落語 三笑亭朝夢(「芋俵」)
●漫才 宮田陽・昇
●落語 三笑亭世楽(「親子酒」)
●落語 三笑亭夢花(「権助提灯」)
●江戸売り声 宮田章司
●落語 古今亭寿輔(「猫と金魚」)
●落語 三遊亭遊雀(「転失気」)
●漫才 東京太・ゆめ子
●落語 春風亭小柳枝(「時そば」)
●落語 三遊亭遊吉(「人形買い」) 【代演】
●曲独楽 やなぎ南玉
●落語 三笑亭夢丸(「小桜」)

多少の増減はあるものの、客席がツ離れしない(10人以上にならない)という実にアットホームな状態。だって首都圏の交通網、大混乱だもの。そんな中で平均年齢を思い切り引き下げている最前列のつねぞう、やはり目立つ。出てくる演者さんもいちいち声をかけてくれたり、子供向けの小話を演じてくれたり。つねぞうはとっても喜んでいたのだが、此方としては却って他のお客さんに気兼ねしてしまった。こんな悪天候の中わざわざ寄席に来るような人は、さぞ耳の肥えたプロパーばかりだろう、もっと通好みのネタを聞きたいだろうに、時そばだの禁酒話だのお子様向けの演目ばかりで、「ちっガキは来んな」と思われてたりしないかなぁと・・・(勘ぐりすぎ?)。
昼の部終了で16時半。もう帰ろうか、と水を向けてみたが、夜の部まで聞いていきたいらしい。元気だなつねぞう・・・。飲み物を買い込んで、後半に備える。

〈夜の部〉
●前座 (お名前失念・・・)「初天神
●落語 桂翔丸(「弥次郎」)
●太神楽 鏡味正二郎
●落語 桂米福(「天狗裁き」)
●落語 桂歌若(「つる」)
●歌謡漫談 東京ボーイズ
●落語 桂南なん(「道具屋」)
●落語 三遊亭遊三(「崇徳院」)
●コント チャーリーカンパニー
●落語 柳家蝠丸(「眼鏡屋泥棒」)
●落語 三笑亭夢太朗(「長屋の花見」)
●曲芸 ボンボンブラザーズ
●落語 桂歌春(「二番煎じ」)

終了時点で20時半。8時間も聞いたのか落語。椅子に座り続けで、あちこちの関節が痛い。つねぞうは、曲芸のジャグリングにも客席参加で混ぜてもらい(ほぼ突っ立ってただけだが)、DVDで見た噺家さんの高座を間近でたっぷり見られて、大満足した様子。サゲが地口落ちとなるネタは、やはりというか判りにくいようだったが(大人だって知識が無いと??になるし)、「それで面白い?」と聞くと、「何となくはわかるし、周りの雰囲気を見ているだけでも面白い」との答え。成るほど、子供には子供の楽しみ方があるもんだ。
ともあれ、8時間ぶっ続け寄席は母にはキツかった。向こう数ヶ月は、もう行かなくていいんじゃなかろうか。そしてついにこの日、客席の人数が楽屋裏の人数を上回ることはなかった(と思われる)池袋演芸場。大雪の中楽しませてくださった演者さん達、ありがとうございました。

つねぞうにせがまれて、「第十二回大山寄席」に出かけてきた。つねぞう、去年江戸東京博物館で落語上演を見て以来、なぜかトリコになってしまっているのである。落語好きのお祖父ちゃんにせがんで寄席に連れて行ってもらったり、DVDでお気に入りの噺家さんを見たりしている。この「大山寄席」は、板橋区の芸人さんを応援しよう!とのコンセプトのもと、大山商店街が開催しているもの。木戸銭500円というお手軽さの故か、小ぢんまりとした場内はぎっしり前売り組で埋まっていて、当日券を買った我々はかなり後ろの方になった。出演者は次の通り。

●前座 柳家緑太(「たらちね」)
●落語 鈴々舎八ゑ馬(「うどんや」)
●落語 柳家小せん(「ちはやふる」)
●落語 柳家右太楼(「三方一両損」)
●漫才 ホンキートンク
●落語 春風亭朝也(「やかんなめ」)
●講談 神田織音

つねぞうが落語にはまるまで、「まぁ寄席には何度か行ったかな」程度だった私、今回で講談を初めて聞きました。つねぞうは、先日DVDで「うどんや」を見たばかりだったらしく、「このネタ知ってる〜」と嬉しそうに聞いていた。午後2時開演でみっちり2時間半、お客さんも地元の人ばかりで和気藹々としたとても雰囲気の良い会だった。都合があえば、次回も来たいなぁ。

夕食作りで玉ねぎを切る時に、手元が狂って親指までザックリいってしまった。「イタタタ!」と思わず声をあげたら、飛んできたつねぞうが「お母さん、血は出た? 手を出して、消毒するから!」。手にはしっかり救急箱が抱えられている。しっかりしてきたなぁ・・・と思わず感動したのだけれど、その後ろであきぞうが「おかあさん、だいじょ〜ぶ〜? いたい〜?」と、何故かものすごく悲しそうな顔で踊りながら歌っていた。役に立たないことこの上なし。
この2人の落差は何だろう・・・年齢差だけとは到底思われないし、これが個性というやつなんだなぁ。まぁどちらも可愛いからいいか。