GブレイカーのSpecNote

日々の雑記とメモ。スペックがわかるほど量を書いてませんがね。

【お知らせ】

当ブログは、2019年にサービスを終了した『はてなダイアリー』からデータを移行したブログです。
以前とは記事の作成形式が異なるため、公式の移行システムを使ったにもかかわらず完全な形での移行はできていません。

読者様から頂いたコメントも移植されているのですが、形式が変わった都合で別の記事に移植されてしまっています。
人気があったらしい一部の記事についたコメントは、日付が同じ『雑記』タグの方にあるので、日付の部分をクリックして、そちらもご覧ください。

といっても古いブログですし、更新も止まってますし、用件のある方などいないでしょうけども。
整理しようかと思っていましたが手は付けられておりません。

人気があったタグは、『Windows7』『PCメモ』の二種類ですので、そちらからお探しください。
たしかYahoo知恵袋か何かにリンク貼られて、これが一番参考にされっぽい。

Realtek Digital output(Realtek High Definition Audio)の音量調整機能の話
g-breaker.hatenablog.com

・それへのコメント
g-breaker.hatenablog.com



あとシュタインズ・ゲート劇場版の感想が人気だったようですね。古い内容だから書き直したいのですが…。
リンクを貼っておきます。
g-breaker.hatenablog.com

エクスペンダブルズ 感想

 あらすじにも触れときましょ。
 
 凄腕の荒くれ傭兵団「エクスペンダブルズ」は仕事の依頼で中南米の島国の独裁者・ガルザ将軍の排除を依頼される。案内役の娘が拉致されたが、その娘こそがガルザ将軍の一人娘だった。将軍の背後には元CIAの謎の男の影があり、陰謀を企てていることが判明する。
 というわけで、スタローン率いる傭兵団は一人娘の救助と同時に敵を粉砕するのであった。
 
 というお話。
 微妙だった。
 全体的に夜のシーンが多くて暗い。僕は基本的に画面が暗い映画は見にくいから嫌いだ。映画館で見るともう少しよく見えるのかもしれないが……。
 
 ストーリーが何をしたいのかよくわからなかった。仕事引き受けるのやめるといったり、やっぱやると言ったり。行ったり来たりしてなんかグダグダしてんなと。
 ジェイソン・ステイサムのナイフアクションかっけー、ジェット・リーのKARATEアクションかっけーできたからそれでいいのか? まぁ80~90年代のシュワルツェネッガー映画とかこんな感じだったけども。
 ジェイソン・ステイサムの彼女のシーン、そんなに尺は必要か?とか、彼は掘り下げられたが他はあんまりだなとか、せっかく大物俳優いるのにキャラの個性が薄いなとか。
 俳優を見れればそれでいいって映画なのか? まぁわかるけど。たぶんわざとそういう作りになってるのは感じてるけど。
 しかしスタローンがあんまり活躍しないのは謎。ジェイソンの方がよっぽど活躍してるぞ。俺、主人公が活躍しない話はテレビだろうが映画だろうが、その時点で嫌いだぞ。
 
 全体的にノーテンキというかバカばっかりな感じだが、もっとプロフェッショナルな部分というか、兵士的な部分というか、ストイックな部分を見せるような会話とか見たかったかなぁ。まぁわざとなんだろうけどね。凄腕感があんまりなくてね。強いのはわかるんだけど、勢いだけというか、結局個人の集団というか。チームワーク的なものはほとんどなかった。
 わかるけど、うーん……といまいち乗り切れない映画だった。
 
 でも散々CMで昔見たけどシュワとウィリスとスタローンが並んでるシーンは、感慨深いものがあるよね。ここは感動する。僕はまぁギリギリこの人たちの世代の後なんで、もう少し上の人たちならウヒョー(゜∀゜)できる映画なのかもしれない。

引っ越し完了

 映画の感想を書いていこうと思った矢先にはてなダイアリーに書きこめねぇ! となり、四苦八苦した結果、はてなダイアリー終わる!ということで、引っ越してきました。
 引っ越し作業をしてファイル化しても一部の記事やコメントが移行できず、相変わらずずさんで扱いにきーなオイって感じですが、はてなはてな移行は普通にできたので、めんどくさいのでこのままはてなで行きます。
 いやまぁコメントの紐づけができてないんですがね。あっちは日記形式だったんだけど、引っ越したら記事形式にコンバートされたからコメントが全部その日の記事に付いてしまった。
 
 前のはてなダイアリーは終了後も残っているのかしらね?
 なんかPCメモの一部がYahoo知恵袋とかにリンクされてるらしいんですけどね。ありがたい話ですわい。

サマーウォーズ 感想

 実写映画ばっか見てたからアニメ映画がたまってきた。一気に見ていく。まずはコレ。いつだったかに録画したサマーウォーズを見る。見るのは二回目かな。たぶん10年ぶり。ずっと見たかったんだ。
 相変わらずおもしろかった。今更過ぎるあらすじはこうだー。

国際数学オリンピックの代表におしくもなれなかった高校生・健二は、片思いの先輩・夏希に誘われて彼女の実家へと赴く。夏希の目的は病気で倒れたという祖母を元気づけるため健二に恋人のふりをしてほしいと頼まれ、一族大勢に婚約者として紹介されてしまう。
 
その夜、見知らぬアドレスから数字の羅列のみが書かれたメールが送られてくる。健二はひとめで数学の暗号問題だと見抜き、興味本位から解答して送り返す。
 
翌朝、全世界のあらゆる電子機器に接続されるネットワークシステム・OZが何者かにクラッキングされインフラが崩壊、世間は大混乱に陥っていた。ニュースでは既に首謀者と思しき人間の写真――健二が公表されていた。昨晩解いた暗号はOZのセキュリティを突破するためのものだったのである。同時に恋人ではないこともバレてしまった。
 
踏んだり蹴ったりな健二の運命は果たして。

  
 なんかこうやってあらすじ書いただけでも、健二くんのツキの無さがよくわかる(笑)。
 簡単に言うと、登場人物は全て善人で悪人はいないのだが『善意でやったことが全て裏目に出る』というのがこのお話のベースにある。
 
・夏希は倒れたおばあちゃんを元気づけようと思って善意で偽の恋人を用意する。
・健二は興味本位ではあるが善意から問題を解いてしまいOZがクラッシュする引き金を引く。(実際は彼のせいではなかったが)
・おばあちゃんは養子で肩身の狭い侘助(ただすけ)おじさんに善意で活動資金を与え援助、その善意に応えようとした侘助おじさんは結果OZ事件の遠因を作ってしまう。
・ヤンキー警察官は亡くなったおばあちゃんの遺体を冷やそうと高熱を放つワークステーションの冷却に用意した氷を知らずに拝借してしまい、健二たちの窮地を招く。
 
 こじつければもっとあるだろうね。ことごとくみんなツキがない。
 しかし粘りに粘った結果の勝利である。しかし粘りに粘った結果の勝利である。侘助おじさんが凄くいいキャラしてる。和みやすい空気が作られる中こういうピリッとしたキャラは内容が引き締まる。でもちゃんとおばあちゃんが好きだという。
 おばあちゃんも良い。あんたならできる、という言葉は嬉しいよね。きっとおじさんも言われ続けたんだろうね。
 
 男どもは闘志を捨てない、女は粛々にととても対照的。しかし意図せずして役割分担ができているという。ご都合主義的だがそのぶんテンポがいい。ありえねーだろ、と思うが突き抜ければそれはエンターテイメントになるのである。例えばインフラを一元化するなんて!と思う話だが、一元化してるから最後のアカウント譲渡展開があるという見事な世界観構造なのだ。
 リアルなことだけ気にするなんてくだらねぇ!とはこのことである。このへんがスカッとして見てて爽快感があるし、気持ちいい。
 以前にも思ったがやはりキングカズマとのコンビはいい。主人公は中盤まで完全に空気なんだけど、年齢に関係なく野郎同士でだんだん仲良くなってスケールが広がっていくところは、これを男の子映画とするならこうでねーと!と思ったりもするw いや、真面目に考えれば家族の仲間入りを始めたってことなんだけど。
 
 大昔の軍事作戦にこういうのがあったぞ! → 採用!
 ハイエンドマシンが必要だ → あるよ!
 高速回線が必要だ → 持ってきたぞ!
 あとは電源だ! → さぁ使え!
 
 た ま ら ん (笑) やっぱ男の子はDIY精神ですよ!
 
 
 まずしっかり飯を食え、というのはとても大切なんだよね。団欒という意味もあるけど、活力の基本はまずは飯なんだよね。気分が落ち込んだ時はまず食え!というのはたぶん精神医学的にもあってる。少なくとも経験がある。
 野郎が戦ってる時は女は黙って口を挟まない。飯だけ出す! 男にとってはこれで十分。最大の支援なのである。
 
 個人的なベストシーンはラスト、時間が無く鍵をかけられて「もうダメだー!」って健二が諦めかけた時、ずっと感じの悪くて足まで引っ張った警察官のニーチャンが真っ先に駆け寄ってきて「大丈夫だ、俺たちがついてる! おまえならできる!」って背中を叩くシーン。ばあちゃんの象徴たる台詞が、この男から飛び出す。ここで毎回涙腺が壊れる。なんていいやつなんだ……!
 
 どっか昭和か!みたいな空気を感じるが、まぁ狙ってるんだろうな。アニメだとギャグにできたり、記号的なわかりやすさのある漫画絵のキャラクターデザインなどが符合するから意外とマッチするんだよね。
 暗くなりすぎず、シリアスだけど笑いもある。エンターテイメントはこうだ!というオススメしたい映画ですね。毎年夏に見ても良いと思うよ。今は冬!
  

サマーウォーズ

サマーウォーズ

Androidから共有フォルダにアクセスできない・開かない

 Androidアプリの『X-plore』や『ESファイルエクスプローラー』から共有できるフォルダを作ってあるのだが、今月の頭からアクセスできない。パスワードもあってるはずなのに「authentication failed」と表示されてダメ。
 
 原因を調べても見つからないし、古いOSなので似た症状を持っている人もヒットもしない。とりあえずIPが変わってからということはわかってるので待っていたら見つかった。やはりWindows Update が原因だったようだ。この手のトラブルは久しぶりなので探し方を忘れていた。Twitterで調べればよかった。
 
参考URL:情報科学屋さんを目指す人のメモ さん
https://did2memo.net/2019/01/10/windows-update-kb4480970-unable-to-access-shared-network-folders-bug/
 
 ここ(http://www.catalog.update.microsoft.com/Search.aspx?q=KB4487345)にアクセスして自分のOSのbit数に合うもの(32bit版ならx86 64bit版ならx64)をダウンロードして実行、インストールした後再起動すればよい。
 
 自分のOSのbit数が不明なら(Win7でノートならほぼ間違いなく32bit、デスクトップなら64bitだと思うが)、
 画面左下のスタートメニュー → ファイル名を指定して実行(見当たらないなら[Windows]+[R]キーでもOK) → 「dxdiag」と入力 → DirectX診断ツールが表示されたらシステムタブに表示されている。
 
 いい加減、Win7変えろって話だがあんまり困ってないので。いや、今回困ったか。また(マイナートラブル)だよ(苦笑)
 
 

今日の挨拶

 新年一発目。今年はどれだけ更新するのか。
 ブログに書きたいこと自体は山ほどあるけど、書きたい文章は他にもたくさんあるのでなかなか。もうここも辞めても良いと言えばいいのだが……吐き出し口は必要だ。
 

劇場版 艦これ 超今更感想

 過去の感想を振り返ってみると、劇場版の感想書いてないじゃん(^^;)と今気づく。まぁテレビシリーズもそんなに書いてませんでしたけど……PCでブルーレイ見れなくなったのが悪い。あと友達と見に行ってから書こうとか考えていたような気がする。
 
 先に言っておくと僕はアニメ版が好きなのでそういう立ち位置側で書く。まぁ今更検索して読むやつもおるまいが。僕はアニメ版については好きな人としか会話したくないスタンスです。好きな人はどうぞ気軽にお声がけください。嫌いな人やネガティブコミュニケーションだけをとりたい人はお引き取り下さい。「この内容ならこういうシーンも見たかったね」とか、そのくらいなら全然かまわないですけど。
 
 *
  
 劇場で二回、ブルーレイを購入して四回かな? こうして数えると結構見ましたね。4DXは見ませんでしたが。ではまずストーリーを振り返りましょう。
 
 深海から現れた謎の敵対勢力『深海棲艦』に対する唯一の対抗手段である第二次世界大戦当時に活躍した艦船の魂を持つ『艦娘』。その特型駆逐艦一番艦・吹雪の成長と戦いを描いたテレビシリーズから少し時間が経過し、第二次世界大戦の激戦区のひとつであり多くの艦船が沈んだソロモン諸島方面――通称・鉄底海峡(アイアンボトムサウンド)での吹雪たち艦娘の新たな戦いを描く。
 物語は重巡洋艦・鳥海率いる第六戦隊が敵泊地に夜襲をしかけ、テレビシリーズでその命を失った駆逐艦・如月が発見されるところからスタート。艦娘たちの運命と、戦いの根底にある真相に近づいていく。
 

 
 とまぁ、ファンからすれば説明不要のお話でございます。
 
 まずは軽く雑学から。ソロモン諸島の位置は世界地図を見ていただくとして、舞台の名前である鉄底海峡という呼び方がなぜあるのかというと、このあたりで戦闘で艦船がたくさん沈んで、海の底は鉄だらけ(アイアン・ボトム)だから、ということですね。それほどの激戦区だったという表現ですね。
 実際の現実問題として船のエンジンを動かす重油なども残されたまま沈没し、経年劣化でタンクが破損して垂れ流しになっているため環境問題になっているそうです。
 
 ではサウンドとはなんじゃい?ということですが、まぁそのまんま「海峡」の英語です。勉強になりましたね。
 ……が、ちょっと待てと。なんでそんなんで皆納得できるんだ、と思った2014年くらいの僕が調べてみたところ、サウンド(Sound)とはスウェーデンデンマークにある「エーレスンド海峡」が語源らしく、そこから英語圏に伝わる際に「サウンド海峡」という名称が生まれ、後に海峡=サウンドになった、ということみたいです。
 つづりは同じですが「音(Sound)」ではないんですね。まぁそもそもスンドが海峡って意味みたいですけどね。日本語に訳す際に「エーレ海峡・海峡」になってしまった、あるいは誤用が広がってしまった、というところでしょうか。よくある話です。
 改めて検索したら、僕より少し早い時期に似たようなことを調べている人がいたようです(笑)のでペタリ。
 
 URL:https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q13130427838
 
 以上雑学終わり。
 映画自体はおもしろかったというのが僕の評価です。ブルーレイ買ってますし、映画館にも二回行ってますしね。4DXも見てみたかったです。
 

■バトルシーンについて
 まずはおもしろかったところからいきましょう。
 
 バトルアニメですのでやはりそのあたりは見応えがあります。TVシリーズでは第3話でのW島攻略戦は本来夜戦による奇襲の予定でしたが、敵に発見されたため昼の戦いなり、以降は夜戦はありませんでした。なのでまず最初の六戦隊の戦いは新しい戦いが始まった表現として、夜という舞台が選ばれたのは正解ですね。大戦時に吹雪が沈んだのも夜戦ですし、早くも因縁を予感させますね。
 隠密行動、照明弾、探照灯と戦術がバラエティ豊かで敵もそれへの対策をして、と解説を絵で含めつつ、ケレン味のきいた天龍ちゃんの刀剣による防御とか、回避行動などで隊列が崩れたところを逆に利用して回り込んだり、旗艦の鳥海が被弾したらすかさず古鷹が庇う位置に移動し、加古がしとめる……などなど戦術描写は細かいところで見ごたえあります。
 この戦いに限らず、バトルシーンは大半が手描き作画で行われているのもポイントです。テレビシリーズではさすがにキャラも一部CGで描写していましたからね。
 これは艤装のみが3D、あるいは上から手描きでなぞる、などをやっているかもしれません。古鷹あたりは描くの間違いなく大変ですからね。
 テレビアニメもそうですが、基本的に映画も序盤のシーンに最高のパフォーマンスを投入するのでかなりレベルの高い戦闘シーンになっていると思います。
 鳥海の最初の「撃ち方、はじめ!」のシーンは初期のPVから実は描き直されていたりとかね。まぁ宣伝用に先に上げただけなのかもですが。
 
 中盤、昼戦は空母の皆さんも活躍で。平面的な戦いになりやすい水上の戦いに、三次元を付け足す航空戦描写などは見ごたえあります。パイロットの妖精さんが「ダイブを仕掛けるぞ」と僚機に指をツンツンと下に向け合図を出して、それに了解と翼を振って応えるあたりは雰囲気あっていいですね。
 このへんは原作者の田中Pの脚本が生きているのかもしれません。
 瑞鶴が発艦させた機体に撃墜マークがたくさん付いていたり、機体が烈風?だったりと結構芸が細かい。まぁその一方で瑞鶴さんがスライディング気味なポーズで走ってたりしてなんかおもしろいですけどねw 赤城役の藤田さんだったかな? 舞台挨拶の時にこの子が、木の上でポーズとって座ってたのが気に入っている、などといって笑いを誘っていたのを覚えています。僕もなんじゃこいつはwと内心笑ったのを覚えています。瑞鶴はいるだけで笑える。ずるい。
 
 あとは大和の砲撃に使われてる火薬量が多すぎて夜空が赤く染まるシーンとか、ああ確かに大戦当時はこんな感じだったのかもなーと思わせるシーンも。無線封鎖中で判断に悩んだりとか、比叡の決死の探照灯照射とか。
 敵に囲まれても冷静な戦艦姉妹、死を覚悟する川内と、涙目になって怯んでる暁との対比とか。進軍している艦隊の方も敵に遭遇し、加古が遭遇してすぐ被弾して戦いの激しさを煽り、その一方で夕立が躍り出て魚雷を叩きこんだり(ここ3Dですけど良い動きしてます)このへんは通してBGMも良い。
 戦闘シーンのテンポや盛り上げ方は相変わらず上手だなぁと。バトルで余計な台詞はいらねぇんだよ!と、このへんはやはりバトルアニメを作ってきた草川監督ならでは、ということかもしれません。劇場版ならではのサービスシーンですね。
 艦これの戦闘シーンはテレビ版も含めてアニメ好きには結構おすすめしたいですね。次々とシーケンスが進んで行ってスピード感あって気持ちが良いです。
 
 終盤、如月が参戦した戦いは若干作画の質が落ちるのですが、たぶんこのあたりは同じアニメーターがずっとやってるのかな、と。煙や炎の目が細かい描き方が特徴的で、そのぶん動画の方に力が入ってる感じです。作画が息切れしているというよりは、癖が強めに出ているシーンと捉えた方が正しそう。
 好みは分かれるでしょうが職人芸として楽しめますね。
 ちなみにこのシーン、睦月が顔面掴まれて海面に叩き付けられるシーンの髪の毛の描き方なんかがすごく細かくて密かに気に入っています。マニアックですね。
 あとほんの数フレームだけ映る、大和が倒れ込んだ時のおっぱい!とか。このアニメ、とにかくおっぱいの主張が激しい。
 
 バトルとはちょっと離れますが、作戦会議のシーンを念入りにやっているのも好感触です。現状分析を偵察を出してまでしっかり行い、対策を講じて編成を組む。
 このあたりはまさに艦これですね。
 僕がこの映画で一番好きなシーンが出撃シーン。日の出と共に「全力出撃」とサントラにも書いてある通りの曲がガーン!と流れ、サイレンと共に名乗りを上げて出撃していく。作戦はこうだ、と説明して目標と役割をわかりやすくしているのも見やすさのひとつ。
 作戦参加艦娘の映像と共に説明されるわけですが、それぞれポーズと表情で性格を表現していたりするのもまとめて色んな子が見れてオイシイ感じ。なんか微妙にアンニュイな顔してる鈴谷とか、なぜいる敷波とか、チョイチョイわからんところありますけど、まぁそれも色々考えてみるのもおもしろいし、艦これらしいかなと。蒼龍はこの時の絵が一番のお気に入りです。
 実は那珂ちゃんがはっきり喋ってるのがわかるのはこのシーンだけというw 舞台あいさつで中の人も「台詞たくさん収録したのにカットされまくった〜」と笑っていたのを覚えています。
 
 そして終ぞ使われなかった長門の3Dモデル!(テレビシリーズでは最終話の帰還シーンでしか使われなかった)
 
 
■ドラマについて
 さて、お話の部分です。
 ストーリー面においてはともかく、ドラマ面においては吹雪の出番は少なめ。主に睦月と如月との関係が描かれていましたね。
 このへんはテレビシリーズでの宿題と言いますか、睦月だけ成長しきれていなかったことへのフォローなのかなと。まぁこのへんはもともと如月は最終話で戻ってくる予定だったんじゃないか?とか僕は思ってるんですけどね。最終話は本放送時のデキが素人目に見てもおかしかったので、予定変わって急遽作り直したのかなーと。わかりませんけども。
 アニメ版のテーマの一つとして何度でも繰り返しやり直して頑張る、というところがあります。艦これはまさにそういうゲームですから、やはり艦これのアニメなんですね。吹雪は何度でも立ち上がって走ってきたように、睦月もまた如月との関係に繰り返し頑張らなければならない。
 別れて、再開して、また別れて、再開する。何度でもやるんだ、と赤城が言っていたように、最後はみんな無事一緒にいるのだ、というところで閉幕。
 ドラマ重視だったアニメ版艦これの終わり方としては納得できる落としどころです。
 
 吹雪の方はある種、成長したヒーローその後、みたいな話で。既に一人前になった吹雪には誰もあえて特に言うことは無く、大和との会話で自分の存在意義や戦う意味を確認し勝利に導くというものでした。
 これは僕の考えですが、あくまで今回の戦いは吹雪がピースだっただけで、違う戦いではまた違う艦娘が「希望」になるのかなと思います。そういった余地は残しているような気もします。なんとなくターミネーター4のラストを思い出したのは僕だけでしょうかw
「水平線の向こうから嵐がやってくる。今回の戦いは勝利したが戦いはまだ続く。私の名は吹雪、未来は自分の手で変えるものだ」
 
 僕はアニメ版最大の功績は吹雪と大和のバディを描けたことだと勝手に思っていますので、夜の砂浜のシーンだけでご飯何杯も食べられます。劇場版BDの特典のタペストリーもしっかりかざってあります!
 友人とこのシーンを見ながら、大和デケェよ!いや、吹雪がちいせぇのか?www大和の立ち膝の間に吹雪すっぽり入るぞ!wwwって話したのが楽しかったです。空を見上げ「何のために戦うのか」と語り、そして「それを希望、というのかしら」という大和の表情がとても良かったです。作画良いです。このシーンのフィルムあったら欲しいくらい。夜の海を座って眺める二人の背中はCMでも使われましたが、良い絵です。
 
 ラストは朝焼けで黄金に輝く海と吹雪の笑顔で作戦完了、というのも吹雪のお話の締めとしては良かったですね。吹雪は最後やっぱり笑顔じゃないとね。走ってるシーンも見たかったなぁ。
 
 
■サービス要素について
 まー艦これアニメの特徴のひとつといったら、背景の後ろにいる誰か探しですよ。
 ちとちよがいたり、金剛型では背景要員になりがちな榛名がいたり、実は島風もいたり、ゲスト出演の天津風がいたり(小倉唯艦は天津風だけ)。妙高型もいたり(公開当時種田さんは休業中だったけど明石などにちゃんと台詞はあった)。
 前述の出撃シーンのキャラ総出もある種サービスですよね。
  
 お色気シーンはありませんが……全体的に前半はとにかくおっぱい!って感じだったのでいいのかな。あー、翔鶴が結構な露出マッパ描写になってたか。
 
 
■不満点
 そりゃあ不満がないってことはないですよ。
 
 例えばラストバトルがちょっと食い足りないとかね。戦った末に、どう攻略すればいいのか気付いてほしかったかなと。ようはFF4ですからね。「剣を納めて耐えるのだ!」「正義より正しいことよりも、大切なことがある!」と。
 吹雪が今まで積み重ねてきたものがあるからこそ、こういう結論にたどりつくのはわかるんだけど、ならば赤城の「今までやってきたことを思い出せ」の台詞を入れるとか、回想をチラッと入れるとかあった方がもう少し呑み込みやすかったかな。砲火を交えれば「自分たちが倒れずに深海棲艦を撲滅する」という目的に一度傾くこともできただろうしね。その上で、そのやり方じゃダメだ、と気づければ吹雪なりに戦う意義を見出して逆転劇に持ちこめたと思うのだけど。
 このあたりは恐らく花田脚本の特徴である「明確な悪者を作らない」「衝突は極力避ける」というのが働いているのかな?とも思いました。無論、テレビシリーズとは別に映画館でやるということは「この映画しか見てないよ〜」というお客さんへの配慮もあるのかもしれませんが。
 単純なファンとしては赤城への呼び方は「赤城先輩」ままであってほしかったなとも思います。対等になったから「赤城さん」になったのかもしれないけど。
 
 最後の帰還した吹雪の気怠さを感じるテンションも、わかるような気もするけどちょっとよくわからなかったという状態だったんですけど、吹雪の視点では自分の気持ちが相手に届いたかわからないままの勝利だったのかな?と、何度か見てようやく落としどころを見つけました。
 
 仲間のみんなが死ぬビジョンを見て、場合によっては仲間を死なせるためにここへ導いたともいえ、そして自分も死に、如月のように繰り返す。
 その中で大和の言葉であった「私たちの戦いには意味がある。それを見つけること自体が、希望なのだ」という本当の意味に気づき、敵からも「役に立たなかった特型駆逐艦だったが、それを拒んだからおまえが生まれた」と凄まじいヒントをもらい、艦娘の存在そのものが希望なのだ、と気づく。その希望の根底にあるもの自己否定という悲しみなのだ、と。
 そして何度でも立ち上がってまた歩き出せるのだ、と吹雪が歩んで来た人生そのものを伝えることで撃破するわけですが――
 しかし、深海吹雪側の視点では受け入れてもらえたことがわかっても、吹雪本人は本当に希望になれたかどうかはわからないわけで。深海吹雪に受け入れてもらえたのかもわからない。
 だけど、加賀や赤城、生きていた仲間たちに迎えられ、そして呪われた海が輝かしい海になることで、「ああ、ちゃんと前へ進んだ意味はあったな」と認識してようやく笑顔を向ける。
 
 とまぁこんなところでしょうか。感覚ではわかっても言葉にするのはなかなか難しいです。
 
 あとは、まぁ欲張りを言うと。吹雪の沈没には古鷹が関係しているので、二人の会話が見たかったなぁとか。キャラ紹介している時間は無いからしょうがないのかな。テレビシリーズで睦月と如月の話が片付いていたら、あるいはあったかもしれませんね。
 続き物として見るのが正しいけど、そのわりには結構独立した部分も多く、ちょっとどう見たらいいのだろうか、と悩むことがちらほらと。
 吹雪の前の鎮守府の回想とかテレビシリーズの頃にありましたけど、矛盾までは行かないにしてもちょっと怪しかったりとか。
 このあたりはドラマが得意だけど、世界観や設定、はては過去の描写のフォローが苦手な花田先生の部分なのかな、という気もします。下手とかではなく、気遣いが足りていない。
 もちろん気付いていたけど今は他に手段が無い! そこに尺割いても意味がない!ってこともありえますけどね。
 
 *
 
■最後に
 こんなところでしょうか。
 他にもたくさん思ったことあります。
 やっぱ背景が凄い綺麗、特に空と海の青が凄く良いよなーとか。
 BGMはいい仕事してるなー、でもテレビシリーズで散々聞いた例のテーマ曲はやっぱり入れてほしかったぞ、とか。
 おい、榛名全然喋ってねーぞ! 暴動起こすぞコラ!! PVで会話シーンあったじゃねーか!とか。
 他の特I型も見たかったなーとか。
 僕はこれを見てイケメン加古の魅力に気付きました!とか。
 撃沈の際のお約束の目へのズームが大和で起こったときはヒヤッとしたぞとか。
 
 元々映画好きなこともありますので、とにかく楽しかったです。テレビシリーズも見てて色々考えたり、隅々まで探したりと楽しい作品でしたので、お金を払った以上に楽しかったです。
 
 いつか続編が見れたらいいなーと思います。今すぐやってもいいのよ。何度でも、何度でも。繰り返しやるがよい。いつか好きな人と出会えたら良いなぁ。
 
 
 
 
■おまけ
 実はBD発売日に届いたはいいんですが、ケースのメッキ処理?の部分がガリッと剥げてて悲しいことになってたりと、変な思い出もあります(苦笑)
 DMM通販に電話して交換してもらいましたが、損傷の説明が難しいのなんの。あれからもう一年ですね。
 一七式の追加シーンは、ほんと追加シーンでしたね。まぁ終盤の仲間が沈むビジョンが微妙に違ったりするんですが……気付かねーだろコレw