ネタが無い日のネタ其の参
今日は英国陸軍Ｍｋ.Ⅲ歩兵戦車バレンタインの開発が受理された日なり。
どっかの聖人の命日とかはどうでも良し。
チョコレート？軽量かつコンパクトで登山などでの栄養補給には最適ですね('A、)
んで本日のネタ元
日本における核武装論と国民皆兵制無いし徴兵制の是非
まず我が国の核武装論について。
戦後から現在に至るまで日本は周知の通り、核兵器や核兵器に付属する技術開発を一切行っていない。
これは米国との安全保障の枠組みの中で、いわゆる核の傘の庇護下に置かれてきた事が最大の要因である。
では我が国で核武装論が唱えられるのは何故か、理由は複数上げられる。
米国側からの日本核武装論の概要は、通常戦力だけでなく核戦力でも日本に米国の一端を担わせるべきだというものが一つ。
もう一つはいい加減米国に頼らずに独立しろ、といったもの。
何れも現在の米国の東アジアにおける戦略が変わらない限り考慮外である。
不安定の弧と呼ばれる東アジアから中東地域までの戦略拠点に我が国を据えた戦略が発表されたのは、つい最近の話である。
では日本発の核武装論にはどのような物があるか。
大雑把に纏めてしまうと、米国から自立して周辺国の核の脅威に対抗すべきというものである。
周辺国がどの国を指すのか違うだけで、大体は同じである。
別の亜流として核以外の通常兵器は核の前には役に立たない、よって核を持つべきだというものもある。
では我が国が核兵器を持つ事がどのような結果を生み出すのか。
最も確実なのは日米安全保障の解消、最悪の場合には日米関係の破綻が予想される。
米国は元来これ以上核保有国が増える事を嫌っており、それは同盟国とて例外ではない。
まして自立したい、などという目的で核武装を目論むのならば、米国との敵対は当然の結果であろう。
そして核保有国が増える事を嫌っているのは米国だけではない、中国もロシアもその点については同様であり、だからこそ6者協議が成立しているのだ。
対米敵視の国となったところで、快く受け容れられるはずも無い。
北朝鮮と韓国に至っては論外である。
恐らくは自国の安全を脅かす存在として、今以上の批難を加えてくるのが目に見えている。
現在ですら公然と我が国への敵視の姿勢を隠さない両国が、日本が反米国家となったくらいで姿勢を変える筈も無いのだ。
結論を言ってしまえば、日本の核武装は即ち東アジア地域で完全に孤立するという事に他ならない。
その先にどのような結果が待っているのか、日露戦争から昭和30年までの我が国の歴史を学んだ事のある者なら容易に想像が付くであろう。
政治的問題だけではない、我が国の核武装には技術的な問題も付き纏う。
核兵器を有効な抑止力とするには、ただ核弾頭を作るだけでなく敵国領内を射程に収める運搬手段が必要不可欠となる。
核兵器が開発された当初は戦略爆撃機*1が、1960年代以降はICBM*2やSLBM*3が核兵器を有効な抑止力として働かせる運搬手段の役割を果たしてきている。
過去にも現在にも日本には、これらの運搬手段を開発するノウハウが無いのである。
ICBMの開発には信頼性の高いロケット打ち上げ技術が不可欠であるが、ただ打ち上げるだけであれば我が国にはそれなりの技術的蓄積がある。
問題は再突入時の実験データが一切無いという事である。
SLBMについても同様に、通常動力の潜水艦の技術は世界的にも高水準であるが、原子力機関についてのノウハウは無いに等しい。
SLBMは半永久的に潜航可能な原子力潜水艦で無ければ意味が無く、付け焼刃で作ったとしてもまともな戦力にもならないのは目に見えている。
そしてこれ等の技術は何処の国でもトップレベルの軍事機密であり、当然ながら他国からの技術供与など当てに出来ないのである。
そして核弾頭の小型化も同様に困難であり、戦術核*4として現行装備への搭載もまずもって不可能であろう。
何より我が国には北朝鮮を爆撃可能な航空機すら無いのであり、そのような状態で如何なる種類の核兵器を保有したところで何の戦力にもならないのである。
つい最近になってIAEAは、高度な水準の我が国の原子力政策に対して「核兵器へ転換する恐れ無し」との判断を下し、監視委員を減らしている。
日本海を隔てたすぐそばの国が核開発を疑われて制裁を加えられ、もう一つの隣国も核兵器開発を疑われるような情報が出て来たにも関わらずである。
我が国が取るべきは現在のIAEA体制を磐石な物とし、これ以上東アジア地域に核保有国を増やさない事である。
IAEA体制に逆らって核兵器に手を出し、結果として我が国を孤立化させるなどという行為は、明らかに国益を損ねるばかりでなく、世界の安定化に貢献すべき先進国としての責務を放棄する事でもある。
国連常任理事国への参入を目指し、世界に対してより貢献していこうとする我が国にとって、核武装論は邪論でしかないのだ。
国民皆兵制＆徴兵制についてはまた後日という事で。
※こっから追記(05/10/24)
24日付けで
http://frusato2.at.webry.info/200510/article_40.html
にトラバ送信。
九州を売り払う？どうやら九州在住の人間に対する宣戦布告と見た。
俺自身は一度も九州に行ったことは無いが、九州出身の知り合いも多い身としては許せん。
核武装論については真新しい事は何一つ無し。
核が無ければ日本＜韓国(+朝鮮)というのは中々面白い発想ではあろうが、願望と虚栄が入り混じった前提など前提としての用を成さない。
まず現時点においての力関係は明確に日本＞韓国(+朝鮮)であり、更に日本が核武装することによるデメリットはそのまま韓国にも当て嵌まる。
いや、現時点で既にアメから見放されかけている韓国の方が遥かにデメリットが多い。
半島を併合して北の核関連技術を手に入れようなどという甘い幻想は、真面目に言っても知識と知能の程を疑われるだけである。
現時点での北レベルの核であれば、予算を付けてやれば日本で作る事のは容易である。
日本が核武装に手を出さないのは技術的ハードル以上に、政治的ハードルが高いからでしかない。
そもそも地球の裏側にも届かないIRBMと禄に小型化出来ていない核弾頭など入手しても、米露中が目を光らせている極東アジアでは何の意味も無い。
朝鮮半島の何処にICBMやSSBNの開発技術があるというのだろうか、通常動力潜の運用や衛星打ち上げすら満足に行えていないというのに。
まぁ件のブログに関しては、具体的な反論を何一つしないまま相手にガキだの嫌韓だのとレッテルを貼るという典型的なパターンであることだし、恐らくは何も進歩するところは無いだろうが。
