つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

しつこい「カスハラ」は止めてもらいたい

 昔、ステージで歌い終わったあと、「お客様は神様です」と大声で叫んだ浪曲・演歌歌手がいました。三波春夫です。彼は戦争中中国にいたそうで、終戦ソ連軍によってシベリアに抑留された経験があるようです。それで、戦後満州などに残された日本人孤児、いわゆる残留孤児に同情的で、1980年代前半、肉親捜しのために来日した残留孤児のところにも慰問に来ていました。小生はずっとこの肉親捜しの取材をやらされていたので、代々木のオリンピック青少年センターに通っていて三波春夫にも遭遇しました。彼の孤児への接し方を見て、なかなか立派な人だなと感じ入りました。

 で、三波が言ったので、「お客様は神様です」は有名なフレーズになりました。小生は1980年代初めに北京で生活していた時、当時の国営商店の店員は、お客に対し商品やお釣りをむすっとした顔で投げつけるように渡すのが当たり前だったので、日本人の感覚からすると「随分乱暴だな」と思いました。ですから、三波の言葉を聞いて、やはりお客様は大事にした方がいいよねと同感しました。でも、最近はそのお客様の方が乱暴三昧になっているというのですから、訳が分かりません。

 カスハラというから、「かす」みたいな男がハラスメントするのかと思ったら、そうではなく「カスタマーズ・ハラスメント」という意味なんですね。パワハラとかセクハラとかは分かりやすいのですが、カスハラ、マタハラというのは分かりにくい。「カスタマーズ(顧客)」とか「マタニティー(妊婦)」とかという英語はまだ日本で一般的でないからでしょうから。で、カスハラについては、政府、自民党も対策に動きだしました。

 確かに、小生も以前、馬鹿みたいに店員に文句をつけている顧客を見かけたことはあります。そのケースとは、ラーメン店で調理をしている前の席に座った男がたまたま炊事場から調理の水か油が少量飛んできたということにいちゃもんを付け、ねちねちと店員を指弾していたこと。油が大量に飛んできてやけどをしたというのならまだしも、ほとんど実害がないようなことにでも文句をつけるのはどういうことかとその時は感じました。で、同時に、文句、クレームを言う人はいったい何が目的なんだろうとしみじみ考えてしまいました。

 そのクレームの理由について小生はまず3つの原因が考えられると思います。一つ目は、クレーマーの彼、あるいは彼女自身の性格、性分。ともかく他人のやることに文句を付けないといられない人がいます。世の中自分中心に回っていると考えている人は待ち時間が少しでも遅いと文句をつけたり、コンビニで「年齢は20歳以上ですか」の質問にイエスと答えてくださいと指示が出ると、「私を見れば分かるでしょう。なんでこんなことを聞くの」とばかりにクレームを付けます。会社組織や団体の中にもそういう性格的に問題がある「文句言い」がいますから、組織の会合ではまとまるものもまとまらなくなります。

 2つ目は、普段は温厚な人であっても、その時だけ別の件で不愉快なことがあって、たまたま自分への不十分な態度、行動があった時に許容できない場合。些細なことでもクレームをつけたくなります。まあ、人間いつも幸せ、楽しい時とは限らないのでそういうこともままあるでしょうね。でも、一番目の性悪人間はネチネチと嫌味を続け、なかなか終わらないのとは対照的に、2番目のケースは、クレーマーが一度文句を吐き出し、相手も謝ると、すっきりした気分になり、比較的短時間で終わることが多いようです。

 3つ目はいわゆるゆすり、たかりの理由付けに使う場合。これだけの”被害”を受けたのだから、商品をただにしろとか負けろとか言いたいのです。小生が見たラーメン店でのクレーマーも食べている時には何も言わないのに、帰りのレジのところで文句を言っていました。ですから、このタイプのクレーマーだと思います。

 食べ物屋で一番多いクレームは、注文の順番と料理の配膳の順番に前後がある時でしょうね。「日高屋」や「餃子の王将」などはあらかじめ順番の前後があることを店内アナウンスしていますが、多くはそれがないので、遅れて出された人は文句の一つも言いたくなるのかも知れません。でも一時間も差があるわけではないのですから、もっとおおらかになれないものか。

 小生がもし店員だとして、こつまらないことで文句を言われたら、それもネチネチと長く言われたら、「うるせーこの野郎」と言って相手の胸倉をつかんでしまうかも知れません。だれでも、相手のことも考慮すべきです。相手にも道理と感情があるのですから。クレームが一概に悪いとは思いませんが、しつこいのは良くありません。

 上の写真は、伊勢佐木町商店街近くの韓国レストラン店頭にある飾り付け。この店の小動物にはいつも癒される。下の方はみなとみらい地区の公園で見かけた白いランタナ。これも小生の好きな花です。

殺しの請負人がすぐに自首した不可解さ

 栃木県那須の山林で上野の飲食店経営者夫妻が焼き殺された事件は、久しぶりにショッキングな印象を受けました。なぜなら、この経営者殺しを依頼した張本人は経営者の娘婿であったこと、さらに、この娘婿が大金を用意して殺人を知り合いAに依頼し、そのAが友人の男Bに殺人の実行を指示。Bは具体的な計画を立て、その他2人の若者とともに殺人を実行したこと。つまり、この殺人事件は被害者に対する恨みを持つ者、殺しの計画を立てる者、さらに殺しの実行者と完全と”分業化”されており、推理小説にも出てきそうにない構図であることに驚いてしまいました。

 まずこの事件で「へー」と思ったのは、内容そのものより、被害者の姓です。宝島さんという姓が現実にあるんですね。随分おめでたい名前であり、とても殺人事件の被害者になるようには思えないのです。しかも夫の名は「龍太郎」でとりわけ意外性はないのですが、妻は「幸子」というこれまたおめでたい名。もし、初対面の相手から「宝島幸子」などという名刺を出されたら、本名とはにわかに信じられない。「随分おめでたい名前。これは芸名ですか、ペンネームですか」などと思わず聞き、名刺を幸運のカードのように財布の中にしまい込みそうです。

 それはともかく、この事件では、殺人を計画し、実行したBが真っ先に自首したというのが意外でした。AにしろBにしろ宝島夫妻の知り合いでなく、関係がないようなので、もしBが警察に行かなければ、捜査は相当難航したと思われます。警察はまず被害者の”鑑(関係)”がある人間、特に怨恨を持つような人を調べるのですが、娘婿は金を出しているものの犯行には関わっていないので、アリバイもあるでしょう。周辺捜査で娘婿の義父母への怨恨が明らかになったとしても、徹底してシラを切れば、AやBには行きつきません。

 ちなみに、事件が未発覚の時や犯人がまだ不明な時に「私が犯人だ」と警察に名乗り出るのが「自首」、犯人と分かった以降に警察に出向くのが「出頭」と言って区別されますが、Bの場合は明らかに自首でしょう。Bは宝島夫妻とはかかわりがなく、怨恨関係はない。金をもらって殺しの計画を立て、実行し、焼却まで関わった、いわば殺しの請負人にすぎません。被害者との関係が自分に及ばないと判断するなら、本来、捜査を高見の見物していれば済む話なのです。なのに、なんで真っ先に名乗り出たのかが分からりません。

 殺人事件の裁判では、殺しの動機がある程度考慮されます。つまり被害者にも瑕疵がある場合、それで被告の量刑がある程度減らされることもあります。しかし、Bは金だけで動いた冷徹で残酷なプロの殺し屋なのですから、その手の考慮は一切されないでしょう。主犯格であり、2人も殺しているんですから、自首してもうまくいって無期懲役、最悪の場合死刑にもなる恐れもあります。

 最初からそういう状況が予期される中、Bがそもそもなんで1000万円にも及ばない金で軽々にこの手の殺人に加担したのか、それは恐らく自分は被害者と関係ないので自分の犯行とは悟られないだろうとの読みがあったからでしょう。それなのに、なんですぐに自首してしまったのか。それが今回最大の謎。そういう疑問点を見ると、この事件にはわれわれが知らないようなもっと深い闇の世界があるように思えてなりません。

 それから、ここで指摘しておかなければならないのは、20歳やそこいらのガキが数百万円程度の金でまったく関係ない人間を殺し、焼却するという残忍な行動に出たこと。大河ドラマで子役の出演経験がある元俳優と在日韓国人の若者ですが、今時の若者は多少の金が入るとなれば、人殺しなど平気なのか。そういえば、かつて闇バイト募集で集まった若者が確か狛江市の老人宅に押し入り、殺人を犯したケースもありました。凶悪犯罪の損得、将来への懸念も考えない今の若者には本当に驚きます。

 彼らは主犯格でないとはいえ、十年以上は刑務所の塀の中にいなくてはなりません。これから人生で一番いい時の20歳台や、油の乗り切る30歳台に青春を謳歌することができません。出てきた後も殺人者として後ろ指を指され、もうまともな人生を送れないでしょう。2人の若者はそんな損得の計算ができなかったのか、”はした金”で人生を台無しになる先行きが読めなかったのか。悲しくて余りあります。

 上の写真は、横浜・伊勢佐木町の歓楽街にある飲み屋の店頭風景。下の方は、今冬の旧正月のころ、みなとみらいショッピングセンターでの飾り付け。

「武力で平和は守れない」なら何で守るのか

 先日、5月恒例のメーデー集会の模様をテレビのニュース番組が伝えていました。まあ、参加者はいわゆる労組の人、左翼系の人が多いのでそれほど意外ではなかったのですが、「武力で平和は守れない」というプラカードを持っていた人がいたので一言いいたくなりました。正直、この人に改めて問いたい「では、平和は何で守ったらいいんですか」と。「憲法9条があれば平和が永久に望めるのですか」と。ウクライナ人は戦争など少しも望んでいなかったでしょうが、ある日突然ロシアに侵略されたんです。

 侵略国は相手の国の人民の意思、憲法など忖度しません。で今回、ウクライナ人が武力で対抗しなかったら、首都キーウが占領され、全土をロシアに蹂躙され、人民は奴隷状態に置かれるんです。キーウ近郊のブチャがロシア軍に占領され、略奪、強姦された事実をお忘れか。いわゆる「ブチャの虐殺」です。武力で抵抗しなければ、永遠にロシアの圧政的支配が続いたのです。「武力で平和は守れない」と言う人はこの現実をどう説明するつもりですか。もろ手を挙げれば、平和が来るというのは幻想です。”降伏”しても”幸福”にはなれません。略奪、強姦は続くのです。

 残念ながら、自民党と連立政権を組む公明党も「平和を望む者が武器を持っていいのか」という観念的な平和主義者が多いようです。もっと近現代史を勉強して欲しいと思います。公明党系じゃないけど、同じ日蓮宗系の団体ではうちわ太鼓をたたいて「ナムミョウ…」と拝んでいれば、平和が来ると信じている人たちもいる。なんとおぞましいことか。現在進行中の情勢を見て欲しい。一般人は普通平和を希求するけど、プーチンなど好戦的なロシア人、ハマスイスラエルの戦争好きがいる限り、祈念するだけでは平和はやってきませんよ。

 では、どうしたら平和が来るのか。それはあなた方が攻めてきたら、こちらもそれ相応の武力を持っていますから、それで抵抗します、そちらにも相当な被害が出ますよという「武力の均衡」が必要なのです。国際関係論で言うところの、パワーバランスが平和を維持するのです。馬鹿な観念的平和主義者は「武力を持つことは危険だ、すぐに使うから」と考えるのですが、それこそ危険な考え方。武力を持つことは相手に使わせないという抑止的効果の意味合いが大きいのです。一方的に武力保持を止めたら、他国に影響力を発揮しようとする国家に蹂躙され、国家の独立性は保てません。

 こうした国家の安全保障感覚は、ウクライナ戦争でロシアの侵攻を見た今、日本人の8割以上の人が共有、非武装なるものの危険性を感じ、一定の武力の必要性を認識しているものと思われます。でも、一部には相変わらず、「武力で平和は守れない」という類いのおめでたい人たちがいることも事実。立憲民主党は恐らく7割以上はパワー均衡論を支持し、武力の保持を認めていましょうが、まだ2割以上は旧社会党の「非武装国家論」を引きずって軍事力悪、自衛隊悪と言い続けている人がいると思われます。

 まあ、日本は中国、ロシア、北朝鮮などと違って、自由な考え方、思想を持つのが許される国ですから、いろいろな考え方があっていいのでしょう。でも、パワー均衡論の思想を持たない政党、いや少しでもそういう均衡論に反対で、非武装信仰の議員がいる政党が政権を取るのだけは止めて欲しい。彼らは確実に独裁大国になびき、かの国の独裁者の言うなりになってしまう恐れがありますから。

 そこで、本題に入りますが、先日、どこかの世論調査で、「自民党政権に代わって立憲民主党が主体となった政権が望ましい」と回答した人が5割近くいたとか。立民議員の中には、旧社会党系もいて、パワー均衡論にくみしない議員がいます。加えて、選挙で、武力保持を考えない、いや否定的でもある共産党などの支援を受けたのであれば、彼らの意向も汲む政権となり、大変恐ろしい事態になってしまうでしょう。

 政権交代では、あくまで国家の安全保障で共通認識を持つ政党の中から考えて欲しい。単に、自民党は裏金をネコババしてけしからんという視点だけでの自民党拒否、それだけでの政党選択は危ないです。自民党を嫌うなら同じ保守系政党はいくらでもあるのですから、即オータナティブに立民を選択するのはいかがなものかと思います。

 上の写真は、小生の自宅近く野毛山動物園前の歩道橋から撮った富士山。下の方は先般関西方面に行く時に新幹線の窓から撮った一枚。

国会議員は怒鳴る、威張れるほどの高級地位なのか

 裏金問題で自民党議員の評判は極力悪くなってしまったのですが、気まずいことに裏金でなく評判を落としている議員もいます。何やら、航空機のキャビンでスチワーデスに怒鳴り散らしたり、選挙区の北海道、札幌市の職員にやたら威張り散らしたりしている人がいるとか。長谷川岳とかいう参院議員です。この男の経歴を調べると、もともと愛知県の出身ですが、北海道大学に入学したのでこの地に縁ができたようです。大学時代に、「よさこいソーラン祭り」なるイベントを企画してそこそこ有名になり、その勢いで国会議員にまでなってしまったのです。

 つまり、弁護士とか税理士とか独別な資格を持つわけでなく、経歴には「起業家」などとなっているけど、事業で経営的に成功しているようには見えない。なんでこんな奴が生まれ故郷でもないところで担がれるのかはまったく不明です。まあ、だれか北海道の地元の有力政治家、あるいは東京にも名が売れた経済人をバックに付けたのかも知れません。すでに6年任期の参院議員に2回当選し、3期目に入っているので、それなりに北海道に根を張り、地元に貢献しているのでしょうか。

 でも、愚かな人間は何期議員に当選しても、ずっと愚かなまま。いや、当選を重ねて長く国会議員をやる分、却ってだんだん自らの地位、能力を過大評価し、居丈高になってしまうものかも知れません。北海道地盤の議員なので飛行機には何度も乗る、だから航空会社の職員は全員俺のことを知っているだろうとでも思ったのか。スチワーデスに対し、「ビジネス席に乗っているこの名前、この顔を知らないのか」「もっとサービスしろ」などと言ったようです。成り上がり者のばかにつける薬はない。

 道や札幌市の職員から事情説明を受けるため、恣意的に何度も東京に呼び寄せ、そして怒鳴り散らすとか。自分を何様だと思っているのか。議員というのは所詮人気商売、何万人という有権者に自分の名前を書かせなればならないので、好印象を持たれ続けなけれならない。少なくても嫌われることは絶対に避けなければならないのですが、それが分かっていない。スチワーデスならいいだろう、自治体職員なら我慢するだろうとでも思ったのか。SNS主流の時代、こうしたパワーハラスメントはすぐに拡散されるんです。これだけ悪評判が立つと、恐らく、次の選挙は厳しいものになりそうです。

 もう一人、これは自民党でなく日本維新の会にも愚かな議員がいます。歌手出身の中条きよしとかいう参院議員です。「うそ」などという題名の歌をヒットさせ、その後に俳優としても活躍しましたが、有名人というだけで政治的な見識を持っているとはとても思えない。まさに、嘘と言うか騙しを続けた人。そんな奴がある日突然国会議員になってしまいました。そして議員当選後、彼が長い間社会保険料を一切払っていなかったことが明らかにされたのです。維新の会の事前の人物チェック、”身体検査”が甘かったと言わざるを得ません。

 そのことを聞かれると、中条本人は「僕は、将来年金をもらうつもりはなかったので」と答えています。社会常識が分かっていない。というか、実はそうした義務があること自体知らなかったのではないでしょうか。生活困窮者でも、ホームレスでもあるまいし、一般社会人の最低の義務だと思いますが、こんな奴が国の法律を作る国会議員になるのですから、日本は平和というか、ボケというか。

 中条きよしの話はそれで済みません。最近の週刊誌報道によれば、彼は知人に1000万円を貸し、その利息として年60%という高金利を取る契約書にサインさせていたとか。こんな高金利は今ごろ、ヤーさんがバックに付いた街金融でもないでしょう。本当に1年後の返金時に1600万円になったのか、後日談が聞きたい。そんな利息で返ってくるなら、小生も貸したいくらいです(これは冗談)。

 この報道を受けて、維新の会の松井一郎前代表は議員を辞めるよう勧告していますが、中条本人は辞めるつもりはないでしょう。なんたって、彼は再選はしない、在職6年間だけでいくら収入を得るかということばかりを考えている人だと思えるので、当面の高収入を棒に振ることなどありえない。彼に投票した選挙民は、こんな品性に欠ける人の名前を投票所でよく書いたなと思います。選挙民も反省すべきでしょう。人気投票じゃないんですから、有名な名前だからという理由だけで投票するのは止めて欲しい。少なくともその人の経歴や政見を調べて、選ぶべきです。

 上の写真は、我が家近くの美容院前に出ている案内板。お猿さんが可愛い。下の方は、京都壬生の「光縁寺」境内にある鬼瓦。

www.youtube.com嫌な話題の口直しに、最高に素晴らしいメロディーと映像を。

打席での唾吐きは止めよ、飯がまずくなる

 メジャーリーグドジャースで打順2番の大谷翔平の後の3番にはいつもフレディー・フリーマンという一塁手が入っていますが、この男、いかつい顔をしている割には紳士であることが分かりました。彼は、幼少期に母親を皮膚がんで亡くしていますが、生前その母から「お前は汚い言葉を使ってはならない、グランドで決して唾を吐いてはならない」との忠告を受けたそうです。そして、今でもその教えを忠実に守っているというのです。バッターボックスの中で何度も唾を吐く人間をいるのを見るにつけ、フリーマンや大谷(日本人は当たり前か)のようにそういうことは絶対しない選手に好感が持てます。

 小生は野球中継を見ていつも思うのですが、メジャーの選手や日本プロ野球の外国人選手はなんであんなに唾を吐くのだろう。人間ふつうアットバットなどで緊張すれば、口中は乾いてきて唾など出ないはずですから、不思議でなりません。例えば他のスポーツではどうか。土俵の中で唾など吐く力士は絶対いないし、バレーボールやバスケットボールなど床上のスポーツでもそういう行動に出る選手はいないでしょう。サッカーやラグビーなどは一人ひとりにカメラが向けられているわけではないので分かりませんが、カメラがクローズアップしている時にもあまり見かけません。

 人間、口中に唾が溜まるのは、空腹を感じたあとの食事時で、特に好きな食べ物が出された時です。さらには、デートした女性から体を押し付けられたり、「今日は帰れないわ」などの”好ましい”ニュアンスの言葉を聞いた時に往々に起きる現象です。そんな時には、溜まった唾をゴクンと飲み込んだり、知らず知らずのうちによだれを流したりすることもありましょう。それに対して、次の球種やコースを予想してどう打つかを考え、緊張している時には、逆に口中がカラカラになることが多いと思われます。つまり、打席で唾など吐く奴は緊張感が足りないのです。

 こちらが食事中に野球中継を見ていて、選手が唾など吐くとうんざりします。画面の中の選手はもっと視聴者のことまで考えろと言いたい。かつて楽天から巨人に移ったウィーラーという黒人選手はアットバットで何度も唾を吐くし、しかも一回に出す量も半端でない。一見ゲロみたいな感じですから、こちらが生卵かけご飯などを食べていると思わず「きったねー」と目を背けたくなります。こんな選手の育ちや品性を疑うし、応援する気にもなりません。常識以前の問題です。ですから、幼少期にそういう態度を教えたフリーマンの母親は実に立派だと思います。

 スポーツの話ついでにもう一つ。大相撲3月春場所に新入幕で優勝した尊富士がこのほど青森県に凱旋里帰りしました。五所川原市でのパレードではなんと約5万人という市民の数を上回る5万5000人の群衆が集まり、祝福したようです。人が集まれば、屋台が出るでしょうし、交通機関、デパート、食堂も儲かる。素晴らしい光景です。で、これで小生は何を言いたいのかというと、やはり関取は郷土と切っても切り離せない。それぞれの土地が出身力士を盛り立てて一体化する、それが地方に経済効果をもたらすということです。

 外国人力士でそれができましょうや。モンゴル人力士だってウランバートルで優勝パレードなどないでしょう。外国人力士の優勝では盛り上げりませんし、日本の地方では経済効果は出ません。これまでモンゴル人関取が100回以上優勝していますが、これによって本来それが契機となるべき地方の活性化は阻害されてきました。なんともったいないことか。という意味で、もう外国人力士は要らない、日本人だけにして欲しい。

 大の里が優勝すれば、地震で被害を受けた石川県、能登地方が大喝采し、勇気付けられるし、熱海富士が優勝すれば、熱海温泉への観光客は激増します。地方巡業だって、郷土力士がいれば、それだけ観客も多くなるはずです。日本の地域と結びついた大相撲、小生はそうなって欲しいと願っています。

 上の写真は、東京・日野市の「新選組ふるさと歴史館」で土方歳三のパネルと一緒に。下の方は京都・壬生の「光縁寺」にある新選組隊士の山南敬助松原忠司らの墓。

www.youtube.comラテンの歌はいい。

3補選で自民党が負け、関心は「who is the next?」

 昨日、投開票が行われた長崎、島根、東京の衆院補選で、いずれも野党・立憲民主党候補が勝ち、自民党勝利者はゼロでした。世間はやはり自民党の派閥パーティーに絡む裏金問題に厳しい目を向けており、有権者がお灸を据えたのだとの見方がメディアで共通していました。確かに、そうした面は否めません。ただ、一部には「これでひとまず禊(みそぎ)は済んだ」とむしろ、有権者の怒りを吐き出させたことで一安心している他の自民党議員もいるでしょう。選挙とは魑魅魍魎です。

 一応自民党の”党友”でもある小生の目から見ると、長崎3区の結果はある程度予想の範囲内でした。なぜ自民党が候補者を立てなかったと言えば、実はこの選挙区は次期衆院選で隣区と合併して定数減となるので、なまじ自民候補者が当選すると、合区になる自民党議員とのコスタリカ方式などの調整が強いられ、面倒になるのです。ですから、自民党にとってはむしろ勝たない方がいいのです。自民党は次回の衆院選で合区となる新選挙区で、今回勝った立民の議員を破る戦略を考えていることでしょう。

 東京15区で自民党は最初から候補者を立てなかったのは、裏金と関係ない他の事件で立件された自党候補者がいたので、状況悪しと考えたからでしょう。それで「五体不満足」の乙武洋匡を推薦する予定でしたが、「汚れた自民の世話などになれない」とばかりに乙武だか支持母体の都民ファースト党だかが断ったもようで、結果、自民党はまったくの自主投票になってしまいました。乙武が5位と低迷したのは都民ファーの党首である小池百合子都知事学歴詐称問題も影響したのかも知れません。ちなみに、詐称問題は法廷にまで落ち込まれる見込みで、7月都知事選での小池の3選は無理でしょうね。

 東京15区補選の投票順位で小生が驚いたのは、2位に元プロレスラー(格闘家)の須藤元気が入ったこと。この男、れいわ新選組の推薦を受けたようですが、ある意味まったくの無所属で素人政治家。であるのに「えー、次点になるのか」と驚きました。現職の参院議員の地位を捨てて挑戦した須藤に世間は同情したのかも知れませんが…。でも、石川県知事といえ、須藤といえ、なんでプロレスラーばかりに政治人気が集まるのか不思議です。

 小生は、2位に「維新の会」の金沢結衣候補が入るのかと思っていました。でも、同じ保守系として日本保守党の飯山陽、参政党の吉川里奈と2人の女性候補や元汚職議員がいたため、保守票が分散されてしまいました。そこでメディアでは、もともとの自民党支持票の行方はどうだったかの分析もありました。やはり、保守系の金沢、飯山、吉川、乙武に分散されているんですが、驚いたのは2割くらいが立民酒井に行っているんですね。安全保障政策にいい加減な立民候補に、どうしてもともとの自民支持者が投票するのか、理解に苦しみます。

 さらに驚くことは、補選3つの区の中で一番注目されたにもかかわらず、東京15区の投票率は40%強という低率だったんですね。前回総選挙では6割以上あったのになぜという感じ。この理由として考えられるのは、まずゴールデンウイーク真っ最中、しかも天気がいい絶好の行楽日和であったため、選挙などに行きたがらなかったこと。2つ目はもともとこの選挙区は自民党議員の地盤であり、保守系が強い。ですが、自民党が候補者を出さなかったことで、一定の有権者は、投票する気が起きなったのではないかと考えられます。

 さらには、保守系候補が乱立したことでだれに入れるかで迷い、結局棄権してしまったのではないか。立民の候補者は元江東区議で以前の衆院選でもこの選挙区で立候補した経験があり、その意味では見知った顔。他の候補者は汚職の元自民議員を除いてすべてよそ者。投票した有権者は一番その辺の事情を考慮したのでしょう。でも、ここはもともと保守の地盤、裏金のほとぼりが冷めた次回選挙でどうなるかは分かりません。

 自民党にとって一番ショックだったのは島根1区補選の結果でしょう。勝利した女性候補は元議員であり同情が集まったこと、元津和野藩の殿様の家系であり、田舎特有の貴人への尊敬心があったことが大きかったと思います。で、自民候補は地元出身の錦織とかいう元官僚。裏金問題で大変な時に、当たり障りのない無難な官僚などを候補者にしてどうするのか、小生には信じられなかったし、この候補者の顔、姿は官僚そのもので庶民的なイメージは微塵もない。

 自民候補に比べれば、貴人とはいえ、丸顔で愛嬌のある立民の亀井亜紀子候補の方が魅力的に感じられます。自民側はIT関係者とか、面白い起業家とか、ユニークな学者とかの担ぎ出しを考えなかったのか。結果は僅差どころか亀井の圧勝でした。保守王国にとっては予想外のことで、島根県連は、次期総選挙でよほど良い玉を考えないとストライクバックはできないかも知れません。

 でも、今回の3補選で裏金問題に対する庶民の怒りがある程度具体化されたことで、次回総選挙まで残らないと思っている自民関係者も少なくありません。自民党は裏金問題のほとぼりが冷めるのをじっと待っています。ですから、当分解散・総選挙はできない。しかも、岸田首相下での総選挙は絶対無理と多くの議員が思っているでしょう。つまり、岸田の命運は今秋総裁選までで、そこで新しい総裁を選び、その新政権下で総選挙を行うことになるんでしょうね。で、われわれの関心は「who is the next?」。

 上の写真は、4月末、桜木町・野毛地区で行われた大道芸フェスの一場面。 

後妻業の女と頂き女子りりちゃんの共通性

 最近の国内ニュースで面白なと思ったのは、「頂き女子りりちゃん」というのがいて、ネットで知り合った男性から合計1億5000万円をだまし取ったという話。正直、この一報を聞いたとき、「本当かよ」と思いました。ネットで流れた動画を見ると、りりちゃんは言ったら悪いが、見た目は顔も並み、いやそれ以下かも知れない。そしてしゃべり方がガキっぽくてとても成人男子の話し相手、男女関係の相手になりそうにない感じ。そんな女に対し男どもがよくもそんな大金をつぎ込んだなーと思います。

 りりちゃんはいわゆる「頂き女子の手引書」みたいなものを作っていたもよう。ネットで連絡してきた男性からいかに金を搾り取るかの方法を順序だって事細かに書いた騙しの手引書をネット上で販売していたというのです。それによれば、彼女の手口は、自分がひどい親の下に育ち、いかに虐待されていたかなどをるる説明、お涙を誘うところから始まるらしいのです。男性はその言葉に騙されて最初は数万円、そして数十万円、そして数百万円と貢いでいったという。それも一人でなく、同時並行的に複数の男性が彼女の”金主”になっていたというから、なおさら驚きです。

 記者であった小生の立場から言えば、その金主たちは何を目的に数百万円、数千万円を払ったのか。彼女が可哀そうだと感じての同情心か、辛い境遇から早く立ち直って欲しいという親心か、それとも単に将来なんとかなるのではないかというスケベ心か。その目的が知りたい。それにしても、女性と付き合いたい、金もそれなりに用意できるという男性なら、正直、りりちゃんよりはもっとましな美人の女性に接近できたはずだと思います。

 その辺が”事件”の謎なのですが、以前、一人暮らしの老人に近づき、その後妻に入り、毒薬やトリカブトで殺してしまい、財産を分捕るといういわゆる「後妻業」の女たちがいました。こうした犯罪はこれまで何度もありましたが、こう言っては失礼ながら、容疑者は小太り小柄で顔も並み(それ以下の場合も)の女性が多かったのです。普通、街で逢ってもだれも振り向かないごく普通のおばさんです。ですから、どうして世間の独居老人はこんな普通のおばさんにほだされて後妻に迎え、財産を託してしまうのか、実に不思議でした。

 でも、よくよく考えれば、一般の男性で、特別カッコよくもない老人であれば、逆に美女が近づいてきたら、大いに警戒するでしょうね。ある意味、普通のおばさんであるからこそ、安心するし、ひょっとしたら、再婚してもうまくいくのではと思ったのかも知れません。美人でもなく、ガキっぽいりりちゃんが受けたのも普通の女の子というところが奏効したのでしょう。

 りりちゃんは稼いだ金をホスト通いに使っていたらしいけど、後妻業のおばさんも将来のために貯めるとかではなく、博打や男に使っていたようです。悪銭身に付かず。その点では、後妻業のおばさんとりりちゃんは共通性があります。違いは一つ、りりちゃんは人殺しまではしていないところですか。

 で、この事件を振り返ってみます。りりちゃんは金の提供相手に結婚をちらつかせていたわけではないのでしょう、単に同情心を誘って金を振り込ませていただけのようですね。りりちゃんの容疑は「詐欺罪」となっていますが、何か見返りに提供するものを用意していないのでしょうから、厳密に言ってりりちゃんの「詐欺罪」って成立するのかな。単なる贈与を受けた金の税法上の未申告、所得税法違反に過ぎないのではないでしょうか。

 正直、だまされて貢ぐ男性の方にも大いに問題があるような気がします。りりちゃんは相手に借金の返済に充てたいという理由を付けたらしいけど、そんなことで見も知らずの人に大金を提供する心理が分かりません。でも、ここでは男性側の“瑕疵”には敢えて触れません。名古屋地裁の一審は、彼女に懲役9年、罰金800万円の判決を言い渡しました。ちょっと重すぎる感じがしますが、裁判所は、女が詐欺の手引書を書いていたのが悪質と問題視したようです。確かに、この女の量刑を軽くすると、同種事件が多発する危険性もありますから。

 小生も老人(金はないが)ですから、ネット上でこの種の誘いが多く来ます。特にSNSの「フェースブック」などで、まったく知りもしない美人の女性から「友達になりませんか」との誘いが来ます。彼女らが何を目的にしているのか。ちょっと知りたいなという思いもあり、対応したい誘惑にもかられますが、止めておきます。無視が一番です。

 上の写真は、小生のマンション入り口に生えている雑草。この橙色の花は外来種で猛毒があるとか、テレビでやっていました。下の方は、良く行く歯医者の診察台の前につるされているフクロウ。フクロウのように賢い人間でありたい。