正義もなめるな!この蛇口野郎!

 今週のキン肉マン、最高に盛り上がったところで二週休載とは、とんだ地獄のコンビネーションですね。ゆで中井先生の急病とあらば仕方ないのですが、これはもう休載明けでネメシスの足が上がりっ放しになっていてロビンがハンモックで寝てるぐらいの展開があるに違いありませんよ。
 等という冗談は置いといて、あの白い羽は間違いなくザ・ペンタゴンでしょう。これでザ・ニンジャの水鳥羽輪の術だったら笑いますし、まさか縁もゆかりもないザ・ホークマンが助けにくるわけはありませんから、ここから先はペンタゴンが来たものとして書きます。どうでもいいですけど「ザ」ばっかりですね。


 ペンタゴンが来るというのは前々から言われていました。まあ「ゆで先生がインタビューで匂わせていたから」という身も蓋もない理由もあるのですが、新シリーズが始まってから今までの展開を読み直してみるに、ペンタゴンが出場する土台は十分出来上がっていたように思えます。
 まず、新シリーズが始まってからペンタゴンが姿すら見せない。これはゆで先生に忘れられたかというとそんなわけもないでしょうし、正直タイルマンやカレクックにも見せ場があったのに隠れた人気を持つペンタゴンが出ない理由は「後で見せ場があるから」以外に考えられません。……となると、二回もかませにされたジェロニモがひたすらに可哀想なのですが。
 そして対戦相手になるであろうジャック・チー。一件蛇口超人というわけのわからないタイプですが、こいつは戦いが始まってから特に必要でもないのに空を飛んでいます。これはアクロバット超人選手権のタイトルホルダーであるペンタゴンとぶつけるにおいて、空を飛べないのは不利になるし完璧超人の名折れにもなるから、今のうちに飛ばせておいたという推測ができるのではないでしょうか。もちろん、超人は皆空を飛んでいたから今更気にするものでもないというツッコミはありますし、新シリーズで久しぶりに空を飛んでいたので設定が無かったことになったわけではないとわかったのですが、それ以降も空を飛べるはずの超人はみんな地に足着いているので、超人は恐らく舞空術があまり得意ではないものがほとんどなのでしょう。ペンタゴンのように「鳥人」と言われるぐらい得意でないと、戦いの中で飛行を活かせないから飛んでいないのでしょう。その辺り、ジャック・チーは完璧超人ですから飛行も完璧なんでしょうね。
 ジャック・チーとペンタゴンがぶつかるであろう理由はもう一つあって、ジャック・チーはその名の通り蛇口から水やお湯を出す能力で戦っていますが、その際には必ず自分の蛇口をひねっています(腹の蛇口は飾り?)。これはペンタゴンがクロノス・チェンジやストップ・ザ・タイムを行う際に自分の顔面の☆を回転するのに合わせているからとは考えられないでしょうか。かつてペンタゴンキン肉マンに☆をひねられてクロノス・チェンジを逆発動されて敗北しましたが、ジャック・チーも同じように蛇口をひねられて逆転されたり、あるいはペンタゴンの弱点をジャック・チーが突こうとしてペンタゴンが何らかの対策を打っている、といった展開が予想できます。
 そして、ペンタゴンが参戦する理由が「ブラックホールがピンチだから」以外に考えられないというものがあります。アイドル超人入りしていなくてもタイルマンのように出番があったりする新シリーズですから、ペンタゴンが出る理由は十分にあるのですが、しかしアイドル超人でない以上ロビンマスクラーメンマンに混じってしれっと参戦するのは不自然ですし、アイドル超人じゃないのに一人だけ立ち上がってやられるのはしょっぱいですし、ましてや善戦したらジェロニモの立場がますますありません。すると、かつてタッグを組んだ相方であるブラックホールが重傷にもかかわらず連戦することで、「やっぱり連戦は無謀だったか」という空気を作るぐらいでしか出るタイミングが無いのです。負傷なんかは話を跨いだらしれっと治っていたりするキン肉マンの連載において、ブラックホールに前の戦いの傷を丁寧に残していたこと、それ自体が助っ人フラグというわけです。


 それでもペンタゴンが「出ない」というパターンも実はちょっと考えていました。なぜなら今回のシリーズのテーマは正義・悪魔・完璧の対立であり、ペンタゴンは正義超人であってブラックホールは悪魔超人です。ですから、かつてタッグを組んだとはいえ、ブラックホールがピンチになっても「正義超人の手を借りるぐらいなら死を選ぶわ、カカカー」ぐらいは言うんじゃないかという予想が私の中でありました。もちろん、バッファローマンが正義と悪魔をフラフラしてるところに四次元殺法コンビの絆を見せることで、超人としてのお互いのあり方を説いていくという感動的な展開も考えられるのですが、そんな大事なことのきっかけが四次元殺法コンビで良いのかというツッコミもまたあるわけで、そんなややこしいことになるぐらいならペンタゴンを出さずにお茶を濁すという方法も十分に考えられたでしょう。
 しかし、今週の展開を見てまた別の流れに思い至りました。今週は恐らくペンタゴンが突然乱入してジャック・チーもろともブラックホールの中に入っていったと考えられます。しかも周囲は温泉の湯気で影が無くなるほど視界が悪い……これはつまり、外から見ればペンタゴンは参戦しておらず、試合自体は至高のブラックホールによるジャック・チーのリングアウト負けになりつつも、ブラックホールの中で人知れずジャック・チーとペンタゴンの戦いが行われると思われます。ブラックホールペンタゴンの存在に気づくでしょうが、そこで黙ってペンタゴンに感謝するのか、それとも自分も四次元空間に入り込んで共闘するのか、それとも正義超人の助太刀が悪魔六騎士辺りにバレて処刑されるかはわかりませんが、これが一番後腐れない展開ではないでしょうか。


 その上で一つ気になるのは、結局ペンタゴンは正義なのか悪魔なのかというところです。上の方ではとりあえず正義超人として書きましたが、ペンタゴンは実際どっち側なのかよくわからないのです。ペンタゴンが初登場した超人オリンピックは正義超人(と残虐超人)しか参加できないのでその時は確実に正義超人なのですが、後にブラックホールとタッグを組んだ時は性格も若干悪っぽくなっていましたし、その頃に作られたキャラソンでも「心には悪の華咲かせて」とか謳われて、「悪魔超人に影響されてグレたんじゃね?」という説が結構根強いのです。
 一方でそのタッグ編でははぐれ悪魔超人コンビであるアシュラマンとサンシャインが出場する際に「以前は悪魔だったという理由だけで参加拒否するのか」と言った件を考えると、バッファローマンが正義超人入りしているから何も言わなかったのと同様にブラックホールも悪魔から抜けて正義に転向したと考えられるのですが、今回の新シリーズでそれは無いということに落ち着いたと思われます。たぶん……。
 また、ブラックホールペンタゴンは実はいとこ同士という後付け設定があるのですが(だから正義と悪魔でもタッグを組めたんだとか)、じゃあその親世代はどうなのかというと、実はペンタゴンブラックホールの一族は元々悪魔超人であり、ペンタゴンはそこから抜けて正義になったはぐれものという設定があります(ちなみにペンタゴンの弟にエイプゴンという超人もいて、彼もペンタゴンと共に正義入りしたのですが、ペンタゴンウォーズマンに惨殺されたのを見て力を求めて悪魔に出戻ったという複雑な経歴の持ち主です)。
 また、週プレモバイルで配信されている小説「ディープオブマッスル」では、一族ではブラックホールのような黒い超人の方が異次元に住む「本家」であり(かの「バミューダ3」も本家の一族として登場します)、その一部が地球に移り住んで体が白くなり、異次元を操る力を無くした代わりに時を操る力を身につけたのがペンタゴンのような「分家」という風に設定され、子供の頃は正義も悪魔も無く交流していましたが、やがて争いと無くし人をまとめる力を欲した二人は、それを恐怖に求めたブラックホールとスター性に求めたペンタゴンという風に、お互いに友情を感じながらも正義と悪魔に別れたという流れでつじつまを合わせています。
 これら二つの「設定」は漫画の本編中では語られていませんが、どちらも共通するのは「悪魔超人ないしブラックホールの方がメイン」である事実です。つまりこのコンビはどちらかというとペンタゴンの方が異端とする説が強いと考えられます。そう考えると、ペンタゴンは「悪魔寄りの正義超人」であり、現在のバッファローマンが「正義寄りの悪魔超人」なのとは対照的な存在と言えるのではないでしょうか。


 「くそう… できればオレがかわってリングにあがってやりたい!!」
 かつて、ブラックホールが初登場し、キン肉マンとの試合が始まる時に観戦していたペンタゴンはこう言いました。この時は仲間思いなペンタゴンに少し感動したものですが、こうやってブラックホールとの関係性を洗ってみると、この言葉もまた意味深なものになります。先の「ディープオブマッスル」では、正義超人として成り上がって超人オリンピックのチャンピオンになれば、ブラックホールと改めて勝負ができ、正義超人の素晴らしさも説くことができたのに……といった悔しさも含んだ発言だったと補足されていますし、もしかするとかわってやりたいのはキン肉マンではなくいとこのブラックホールの方だったのではないかという解釈すらできてしまいます。
 ゆで先生がその場の勢いで考えていたからこそ、こんなに深読みもできる作品になってしまいました。だからキン肉マンは大好きです。
 続きは三週間後、それまでは名曲「ストップ ザ タイム」と、来月発売の41巻を読んで過ごすしかありません。

大人になると物事を大局的に見るようになってしまう

 キン肉マン、毎週毎週面白いですね。ゆでたまご先生はここへ来て漫画家としてさらにランクを上げていると思います。
 そんなキン肉マン、今週のラストでようやくスプリングマンが参戦しましたが、あのラストカットを見た時にドキッとしてしまいました。どうやら私は自分の思っていた以上にスプリングマンが好きだったようです。これが恋なのかと。しかしこれからの展開を見るに、スプリングマンが勝つ姿がどうしても想像できません。なので、すっかり放置していたこの日記でスプリングマンの勝利を妄想してみることにしました。


 スプリングマンが勝てないという根拠ですが、まずこのステージが始まってから既に二連勝しているという事実があります。バッファローマンは「正悪連合としては二連勝だが、悪魔としてはまだ勝負がついてない」とフォローしているものの、ここでスプリングマンが勝つと完璧超人が三連敗になってしまい、さすがに「完璧」としての格が落ちてしまいます。ドラマの流れとしても面白くないので、ここで「誰か」には負けてもらわないといけないのです。
 理由はまだあります。それは、正義超人側の層の薄さ。ジェロニモを二回もかませ犬にしていることからもわかるように、正義超人はまともに戦えるメンツが非常に少ないのです。現状からさらに追加できるとすれば、せいぜいウルフマンかジェシー・メイビアぐらいでしょう(なんでウルフマンは国技館に来なかったの?)。少数精鋭と言えば聞こえは良いですが、要はそれだけ一人ひとりが負けられないということです。たとえ勝ったとしても、ここで下手に負傷すると次の戦いでリタイアしてしまいます。今のメンバーで言えば、見るからに重要人物である完肉マンことネメシスと当たっているロビンマスクは負けてしまうかもしれませんが、(まだ迷路から出てこれない)ウォーズマンまで負けてしまうと後々の流れに支障をきたしてしまいます。というかウォーズマンは制限時間の関係で、初戦で勝っておかないと見せ場無しで終わってしまう可能性があります(初代の時点ではロクな扱いされてないし、勝ってほしい)。なので、やっぱり勝敗のバランスを取るために悪魔超人側が負けるのは自然な流れと言えます。
 じゃあその悪魔超人はどうなのかと言えば、こちらはまだ悪魔六騎士が控えているので、単なるヒラ悪魔があんまり出番を引っ張ると不都合が生じます。まあ普通に生き残って六騎士登場の流れでも良いんでしょうが、二ステージ目に来ても全く現れない以上、ここへ来てもう一人ぐらいは犠牲者が出ないと六騎士さらには将軍様の重い腰も上がらないように思えるのです。じゃあそこで誰が犠牲者になるかと言えば、正義と悪魔のどっちにも立てるという意味で重要なバッファローマンはありえないわけで、特にドラマも無いスプリングマンは丁度良い存在なのです。
 もう一人、既に一勝してボロボロのブラックホールの存在もありますが、ゆで先生のインタビューによると四次元殺法コンビの相方であるペンタゴンの登場が内定しているので、ブラックホールは負けつつもペンタゴンにクロノスチェンジして続行、みたいな流れがあるような気がしてなりません。タイルマンなんかよりもよっぽど有名なペンタゴンが今まで姿すら見せないのはそれを狙ってるとしか思えませんので。ていうかペンタゴンは正義なのか悪魔なのかいい加減ハッキリ決めてほしいところです。
 まだ忘れてはいけないところに、ネプチューンマンのような「親正義超人派閥」というべき存在もあります。かつてネプチューンマンを蘇生させたグレイト・ハリケーン、フィッシングマン、キャッチマンのように、完璧超人も一枚岩ではなく何者かがネプチューンマンを救出して参戦という可能性もありますし、まだ新・超人大全集の中でしか登場していない王位争奪編に登場した超人も参戦の可能性はあります。ただ王位争奪編の超人に関しては所属が曖昧なので、今回の話に絡むかどうかは微妙なんですが(設定では決まっていても本編で設定が出ていなければ反映させない可能性大)。
 スプリングマン自身にも負けそうな要素はあります。まず、見せ場自体はスプリングバズーカで既にあったということ。これはゆで先生のさじ加減(スプリングマンに対する思い入れ)にもよるのですが、あれだけカッコよく描かれたスプリングバズーカが見れればもう良いやと思っている自分もちょっといるので、ここで負けてしまうのはありうる気もするのです。ちょっと前まではスプリングマンが出てくるだけ、試合になるだけで驚愕だったんですから、若干贅沢になっているのかもしれません。
 もう一つは、相手であるグリムリパーのこと。マッチョあるいは異形だらけの肉世界において珍しい紳士的な出で立ちを一回で殺すのは惜しいというのもありますし、投げ技関節技無効というプロレスにおいて絶対的な強みがあるスプリングマンに対し、グリムリパーが使うのはキル・ハットなる斬撃技であり、その異名は何が出るかわからない「完幻」。こんな相性の悪さですから、グリムリパーがデビル・トムボーイでバラバラ死体になるよりは、スプリングマン自身がバラバラにされる方が可能性が高いと思うのです。10日以内にくっつければ復活するでしょうか。


 長々と敗因を予想してみましたが、一方で勝因もあります。それは、今回のテーマが単なる勝敗ではなく、イデオロギーの対立を描いている面が強いということです。昔の完璧超人は「完璧ゆえに敗北は許されない」というものでしたが、今回の完璧・無量大数軍は「敗北した者は自害する」という掟に若干変わっています。これは似ているようで全然違って、無量大数軍はたとえ負けても自害すれば完璧超人として失格ではなく、その格は守られると解釈されています。それは最初に自害したマックス・ラジアルとそれを評価したストロング・ザ・武道によって証明されています。そして今回のラーメンマンマーベラスにしても、マーベラスを失神させて自害させないように倒したラーメンマンという辺りに正義超人なりの戦い方を描いています。ブロッケンJr.のことはわすれろ、そうすればおまえはつよくなる…。だからこそ、自害する前に惨殺したブラックホールが悪魔超人として相応しいキャラになっているのであり、完璧超人にしてみれば連敗しても他の超人を抹殺できれば良いと考えることができるのです。まあ、あんまり負けると「完璧」の名が泣きますが。
 また、完璧超人自体が1000人の本隊がいたという設定ですから、ドンドン負けても次々と投入できます。武道やネメシスに並ぶような幹部クラスあるいは強烈な因縁を持つキャラはなかなか使い回しできませんが、他の連中ならばそうでもありませんから、グリムリパー程度なら負けても良いという風に考えることも可能です。
 あと、これは特にひどい妄想なんですが、マーベラスの肩の竜がサタンクロスのような合体超人である可能性。竜が別の意思を持っているのは今週はおろか先週から描かれていますし、一方で修行時代には竜がいないことから、何らかの理由でマーベラスが肩に竜を住ませていたところ、今回マーベラスが死んだことで改めて竜がマーベラスを乗っ取ってラーメンマンを倒すという展開も無くはないと思うのです。ラーメンマンが負ける姿自体あまり想像できないという難点はあるのですが、割とキャラが立っていたマーベラスをこのまま死なせるのも惜しいですし、何しろ竜を「自害のギミック」にしか使わないのも変なので、ここで何かしら波乱があればその分他が勝利してもバランスは取れるのではないかと思ったりなんかしちゃったりして。
 あと単純な話、せっかくバッファローマンと一緒に大物の風格を漂わせて登場し、他の仲間を観戦するという一段上の立場を得て、しかもずっと勝負の時を焦らしていたので、勝ってくれないと格が大幅に落ちてしまいます。ここで負けたら鳴り物入りで登場したのに戦績はパッとしないままフェードアウト寸前のウルフマンと同格にすらなってしまうかもしれませんし、そのウルフマンはスプリングマンに一度殺されている以上、スプリングマンが負けるということはウルフマンの格も落ちるということですから、とにかく勝ってくれないと困るのです。ラーメンマンがここに来てブロッケンマンを高く評価したように(Jr.を奮い立たせるためにだいぶ盛ってる気はしますが)、派手に勝利した上で「こんなんだったらウルフマンの方が強敵だったぜ」みたいなリップサービスを期待します。ミスター・カーメンもジェロニモを持ち上げていましたし、ジェロニモもなんか嬉しそうでしたしね。


 そんな様々な要因を考えると、スプリングマンの勝率は4割ぐらいでしょうか。ただ、アトランティスのように相討ちパターンもありますから、それを「悪魔的勝利」に含めるとするなら5割を越えるんじゃないかと思います。スプリングマンはそのビジュアルのおかげで戦わせにくいというのは読んでるだけでもわかるのですが、そんな奴がウルフマンを惨殺したという辺りに悪魔超人としての恐ろしさがあったので(同じ色物系のステカセキングは能力は恐ろしくても試合は色物系の流れでしたし)、たとえ試合では負けてもグリムリパーをボロボロで自害不能なまでに追い込むなどして「勝負で勝って」ほしいものです。

特に書くことは無いんだけど

 奇妙な箱を番台に見せるとイベントがあるってことを今日知りました。もう20年ぐらい前のゲームなのに。


 思えば、初代トルネコは逆転要素が少ない分、頑張れば確実にクリアできるタイプのゲームでしたね。シレン以降は「このアイテムを入手できれば勝ち」「このテクニックを知ってるかどうかで難易度が変わる」みたいなバランスになっていて、そっちの方も私としては十分好きなんですが、今トルネコをプレイしなおしたら結構新鮮なイメージで楽しめるかもしれません。
 でも後半のレベルの上がりにくさだけは正直勘弁してほしいです。どろ人形も途中でいなくなってほしいです。「トルネコが弱い」という意味では元ネタに忠実なのかもしれませんが、レベルが上がりにくいのはトルネコじゃなくてミネアでしょうに。むしろトルネコは早いはず……と思って調べてみたら、このバランスはFC版のみだったようで、リメイク版ではミネアがレベル99になるのに必要な経験値が200万も減っていることに驚愕。トルネコはむしろ上がりにくくなっているおかげで、ますます馬車・人質要因として確立されるという有様。成長の早さとHPだけはダントツという意味でまだ使えたのに、ライアンに負けてる……。

のび太と奇跡の島

 HUNTER×HUNTERはどこまで続くのかと先週書いたら、今週で次の話の引きを作って休載に入ったでござるの巻。


 映画ドラえもん観てきました。いや、ポケモンの映画だったのかもしれません。
 今回は原作が短編の「モアよドードーよ永遠に」とはなっているものの、絶滅動物ばかりが住む島が出てくるというモチーフを借りた、実質的なオリジナル映画でした。で、原作では「絶滅動物の行き先を自分達で作って楽園を築く」という流れになっているのに対し、映画では「絶滅動物が何故か今も生き続けている島がある」というところから話を膨らませています。まあそこに関しては特に文句は無いのですが(人型の犬とかがいる世界ですし)、何故彼らが生きられるかの理由が「宇宙からの不思議な力」と、「ゴールデンヘラクレスと呼ばれる守り神的なカブトムシ」というのがなんだかなあと。このカブトムシを「伝説のポケモン」に入れ替えてもそれほど違和感が無いというのでは、ドラえもんの映画の意味が無いと思うんですよ。
 思えば大長編ドラえもんというのは、毎回幻想的な舞台が用意されていますが、そこに生きる人々はそれほど特殊な存在ではないというところに一定のリアリティがあったと思うのです。犬から進化した知的生物や海底人、あるいは地底人や魔法の使えるパラレルワールド等など、しかしその全てにそれなりの理由付けや生活感が描かれていて、そこが藤子F不二雄的なSF(すこしふしぎ)感を作っているんですよ。なのに今回は「不思議な生物が不思議な世界を作っている」という、従来とはまるで逆の手法で舞台が作られています。しかも作中でその不思議な生物の不思議たる面が解明されるわけでもないから、最後まで世界観が宙に浮いたままです。
 それで最後までファンタジーで通してくれるのならまだしも、その奇跡の島には調査する科学者がいるというのだからまたわからない。解明する気があるのか無いのか。そして奇跡の島には原住民もいるのですが、その原住民と科学者との関係はどうなのかも最後まで全く語られませんから、科学者の科学者たる意味が全然感じられません(まあ、そんな島に原住民がいる時点でかなり怪しいんですが……)。最初に絶滅動物の解説をしただけで、正直いりませんでした。解説するだけなら山寺さんが「解説しよう!」とかナレーション入れるだけで済むというのに(山寺さんがゲスト出演してるところもポケモン映画っぽい)。大体、絶滅動物云々の話だって物語のきっかけになっているだけで、話の主軸はカブトムシの方に行ってしまっており、こっちもまたいらない子になってしまっています。
 ゲストキャラのダッケこと子供時代ののび助についても、最初にのび助として記憶を失うシーンをハッキリ描いてしまっているので、のび太と共演するシーンはそれなりに感動できても、最後に記憶が戻って「あいつ、僕のパパだったんだ!」というシーンでの感動はほとんどありません。皆知ってるし。ワスレンボーを最初にチョロッとだけ出して、ドラえもんを知ってる人はニヤリとできる、ぐらいの構成だったらまだ良かったと思います。まあ、大長編で父と子の絆を描いたことは無かったのでそれなりに面白い試みではあるんですが、それにしては舞台設定が特殊すぎますし、全体的にチグハグな印象です。
 チグハグと言えば、そういう大きな構成だけでなく、細かいシーンごとの繋ぎも非常に雑に感じました。例えば便利なひみつ道具が壊れて使えなくてのび太がうろたえ、それをしずちゃんが「道具が無いと何もできないの?」と怒るシーンがあるのですが、そこでのび太が反省するのではなく他のキャラが「俺がやる」「俺がやる」と言い出していつの間にか皆団結していたところには唖然としました。のび太さっきショボンとしてたじゃん、なんでしずちゃんと一緒に笑顔でいられるの?単なるギャグシーンだとしたらしずちゃんの説教がやけにマジっぽくない?他にもドラえもんサイドと敵サイドが交互に描写されるシーンもぶつ切りで理解しにくかったり、話が展開するというより一つひとつイベントを消化していくように見えたりで、終わった頃には全然心に残っていませんでした。


 前作の鉄人兵団リメイクの時も、元の話がかなり好きなので、オリジナル要素が出てきた時点で萎えていたんですが、それでもラストには恥ずかしながら号泣していた私ですから、今回も割と期待していたのですが、どうにも期待外れだったとしか言えません。
 じゃあなんで鉄人兵団で泣いちゃったのかなあと今回観返してみたんですが、どうもストーリーとか演出に泣かされたんじゃなく、リルル役の沢城みゆきさんの熱演に負けただけだったみたいです。思えば、沢城さんは結構好きな声優さんなので割とチェックしていたはずなんですが、最初に映画を観た時はクレジットが出るまで全く気付きませんでしたし、あの人の演技力は本当にヤバイと、改めて認識した次第です。

現存!古代生物史パッキー

 パッキーが毎回毎回面白いです。ギャグも面白いのですが、なんというか感心させられます。
 恐竜を始めとした古代生物が現代にいるだけならよくあるギャグマンガですし、一話で頭突き云々の話が出た時は、これからいろんな古代生物が出てくるとしたらあんまり面白くなさそうだと思っていたのですが、回が進むに連れてどんどん面白さが増してきました。生物ごとの価値観の違いと現代社会への適応、モダン社会における頭突きの存在意義とその展望といった知的なギャグは特に秀逸です。パッキー達は知識は無くとも知性は非常に高いので、現代社会を恐竜的に頭突き的にどう解釈するかは毎週気になってしまいます。
 今週も「花は草食動物にとって食糧」という人間との価値観の違いがまずあって、じゃあ花屋はどういう意味があるのかと考えた結果、「食べられるものを敢えて食べないという心の余裕」といった結論に落ち着く流れは、素直に感心してしまいました。わからないなりに結論を出そうとするパッキーはカッコ良い。そして結果的に現代社会における花屋の役割にも通じているというギャグにもなっているのがまた面白い。肉食動物は花を食べず人間と同じように愛でようとしていて、しかし花を食べようとするのが許せないから草食動物を食べるという流れも、現代社会における食物連鎖のようで妙に笑ってしまいました。
 そんな恐竜達の間で知的なギャグが作られている一方で、人間関係が妙に力に偏ったものが多いというのはギャップを狙っているんでしょうか?母親が生物最強で、しかし父親の殴り心地に惚れて結婚したとか、文化の真逆ですよ。それとも「恐竜にもわかる価値観で二人は繋がっている」という意味なのでしょうか?


 最近ジャンプは長期連載枠が増えているおかげで新人の入る隙間が無くなっているのですが、パッキーはもっと続いてほしいと思います。
 それとHUNTER×HUNTERはそろそろ一旦休みに入っても良いと思うのですが、いつまで連続掲載を続けるのでしょうか。絵が荒れているのを見ると休みを入れてほしいと思いつつ、しかし荒れていたらいたで味のある表現もいっぱいあるし、何より話が十分面白いので、続いてくれるならそれでも良いんですがね。

人生はGAMEに似ている

 久しぶりにザ・グレイトラグタイムショーをゲーセンで見つけたので数クレジットプレイ。終始馬鹿笑いしながらバリバリ撃墜していきました。結局サンタのボスに辿り着く前に全滅したんですが、もうちょっと真面目にやれば辿り着けてた気もします。でもこのゲームを真面目にやるなんて無理です。どうしても楽しい方向にプレイしてしまうので、わざとやられて次の乗り物に移ったりとか。
 しかし、なんでホッピングを乗り物にしようと考えたんでしょうか?自転車に乗りながら銃を撃つだけでもかなり怪しいのに。

冗談じゃねえ……

 ……亜空大作戦スラングルのBGMが何時になっても出てこない……、
 …………今回のために温存していたってことか……。
D
 TitleはHighSpeedDrivingRPG「RacingLagoon」からだが……、
 LastNightの先にFinalNightがあるから、まだ最終話じゃないって山田から聞いた……。


 とうとう黒井社長登場ですね。風野君の書くお話は偉い人が相応に強いので見てて結構痛快です。現実もこんなのだったら良いのに。いや、でも「この黒井崇男」はゲームの彼よりもっと厄介そうなので現実にはいりませんが。
 TheLongGood-Bye(そんなタイトルの小説もありましたね)のタイトル通り、今回は「別れ」がテーマのようです。前話で家族としての絆を感じ取った愛ちゃんのライブから引き継いでの千早から象徴的に始まり、表面的には黒井社長と響の再会と決別を語りつつ、それらをプロデューサー独自の家族観が見届けるという構成。さすがかなり前から完成していただけあって上手くまとまっています。ただ、動画としては淡々と繋がっているだけで、いつも入ってるアイキャッチ的な一枚絵が無かったのがちょっと残念。あれを入れて区切りを作ったらより読みやすかったと思います。文章がずっと続くとどうしても読み疲れちゃいますからね。
 でもね、これ風野君自身も言ってますが、シュールギャグと紙一重のシリアスだと思います。パックマンがプロデューサーをやってるというだけなら「まあナムコならありそう」という程度ですが、そこに同族がいないという孤独設定を付けてギャグだけでなくシリアス路線もいけるキャラに仕立て上げたのがまずスゴイ。さらに高木順一朗社長に某銀河烈風隊総局長の格好をさせて強キャラにしてしまった辺りで「ん?」と引っかかりを感じるものの、なんかカッコいいから許せてしまう感じになって(この辺は私の主観が入ってます)、そして今回の黒井崇男ですよ。もうパックマンとディーゴ・近藤のおかげで「割となんでもありな世界」だということはわかっていますから、黒井崇男が御大将でも特別違和感は無いんですが、ちょっと作品世界から離れると失礼ながら大爆笑ですな。
 そのシュールさは、最終話で唐突にファルコンパンチを放ちブラックシャドーと共に消滅していったキャプテンファルコンの如し。F-ZEROを最初から観てるとあれはもう感動以外の何者でもないんですが、あのシーンだけを切り出すとまるでネタアニメかのような扱いになってしまうという悲しさ。でもあれ、何度観ても泣けるんですよ。


 話を戻して。今回の主役であるプロデューサー(響のつもりで書いてたらごめんなさい)はやっぱり良いキャラクターをしているというのが再確認できました。冒頭では千早に「家族にはなれない」と千早の成長を思ってか突き放すような発言をしつつも、響に何かあったら困るという理由で出歯亀をして、でも「人間の女性はシュミじゃない」と言い切ってしまう、この捻くれっぷりは、表情が読めないのも合わさって良い味を出しています。家族にはなれないけど、独りは寂しすぎる、この微妙な距離感は、ゲームのプロデューサーがアイドルと良い感じになりつつもくっ付くのは自制しているのを、全く逆の形で表現しているんじゃないでしょうか。
 そういえば、パックマンPはゲームと違う点として、真を「真君」、響を「響ちゃん」と呼んでいますよね。真君については風野君自身のお気に入りだからという理由が多分に含まれていそうですが、響ちゃんについては5話Cパートの中で「本人がそう呼んで欲しいと言った」と語られているんですよね。ここでもPの孤独さがちょっと書かれていましたし、そこでの響ちゃんの友好的な対応を受けてずっと「響ちゃん」と呼んでいるのだとしたら、随分と深い絆が感じられるというか、黒井社長とも今回で決別したのでまさかの響ちゃんメインヒロイン確定でしょうか?いや、まさかとか言ったら響好きから刺されますね。まさかでもなんでもなく、響ちゃんはかわいいです!当たり前すぎる事実ですが、ここで再確認しておきましょう。響ちゃんはかわいい。
 それにしても、「響ちゃん」というと単なる愛称ですが、「響ちゃぁ〜ん」とちょっと伸ばすと途端に業界人っぽくなりますよね。「響ちゃぁ〜んは最近どうなの?今度ボクの番組に出てみない?」とか、若干下世話な口調にするとものすごくプロデューサーらしい感じに聞こえます。「我那覇ちゃぁ〜ん」と苗字で呼べばもっとそれっぽいでしょうか。パックマンPがそんな口調で言ってたら嫌だなあ。


 そして、次回最終話ですか。私の記憶の限りでは伏線はそんなに残ってないんですが、今回ではアイマス2を意識した発言がちょいちょい出てましたね。響のスリーサイズが縮んでる話とか、亜美真美が成長期でいきなり伸びた話とか。ちなみに「マイアス2」をやる予定は、今のところ無いそうです。作るとしたらこんなのだろうといった話は幾つか聞かせてくれたんですが、忙しいみたいですからね。
 あれ、この話前にしましたっけ。よくわかんない。もう覚えてないや。