今月の道楽  前半と言うか半分程度...←追加しました 5/10修正

先月四月は14本と少なく、今月も同程度の本数を予定していましたが、「もっと観たい」病が疼いてしまい、急遽新たに三本追加。この分では、五月に入ってからも増えそうなので、取り敢えず、前半をUPします。

左端の数字は、“今年の通し番号”に成っています。
 

68.  4日 ロック・ミュージカル 『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』 (二回目)  新宿FACE
        一回目から三週間経っているので、その進化振りを観たい。
69.  5日 アトリエ・ダンカンプロデュース 『空中ブランコ』 前楽  東京芸術劇場 中ホール
        迷っていたけれど、観る事にしました。
70.  7日 『日本語を読む 〜 【A】『星の王子さま』』  シアタートラム
        文学座今井朋彦さんの演出作品。
71. 10日 オペラ 『軍人たち』  新国立劇場 オペラパレス
        新国立初登場作品。これは聴かないと。
72. 11日 『五月大歌舞伎 夜の部』  新橋演舞場
        『東海道四谷怪談』ですよ。
73. 14日 『HYMNS』 青山円形劇場
        “鈴木勝秀×佐藤アツヒロ”三部作のいよいよ最終作。観逃せないよね。
74. 15日 モダンスイマーズ 『夜光ホテル』  下北沢OFFOFFシアター
        萩原聖人くんが客演。津村知与支くんの本拠地公演。一度は観たかった。
75. 17日 『五月大歌舞伎 夜の部』  歌舞伎座
        『白浪五人男』、これも観ないと。
76. 18日 新宿梁山泊 『リュウの歌』 千穐楽  紀伊國屋ホール
        実は初めて観る。昔から気に成っていた劇団なのに。 


前半は仕事上での大行事が入っているし、おまけに後半には怒濤の九連荘道楽が待ち構えているので、18日まではかなり控え目な予定です(そうとも言えない数だけど...)。

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案の定、一本追加で〜す。

 今月の道楽

公的に、思い掛けないしかも急進的変動が有った三月。年初に思い描いた今年の生活が、大きく揺らぎ、そして否応無く変化してしまいました。
そんな訳で、直近の今月来月は新たな道楽を入れられなくなってしまい、観たかった或いは聴きたかった舞台・ステージを幾つも諦めました...。はぁぁ〜〜、なんだかなぁ〜〜。

まぁ、気を取り直して、四月分スケジュールをUPします。

54.  5日 『「身毒丸」 復活』  さいたま芸術劇場 大ホール
        これが本当の観納めね... 
55. 12日 『四月大歌舞伎 夜の部』  歌舞伎座
56. 13日 ロック・ミュージカル 『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』  新宿FACE
        山本耕史くんの上手い歌にケバケバ化粧姿、そしてラストの...
57. 15日 『49日後・・・』  PARCO劇場
58. 17日 『バーム・イン・ギリヤド』  新宿シアターモリエール
        ベニサンではなく新宿で公演するアッカーマン
59. 18日 オペラ 『魔弾の射手』  新国立劇場 オペラパレス
60. 19日 『四月大歌舞伎 昼の部』  歌舞伎座
61. 19日 『風林火山 ー晴信燃ゆー』  日生劇場
62. 20日 『どん底』  シアターコクーン
        ケラの新演出
63. 21日 “デジレ・ランカトーレ ソプラノ・リサイタル”  東京文化会館 大ホール
        脅威の超絶技巧! 100年に一人の逸材と言われる、世界が注目のコロラトゥーラ・ソプラノの日本初リサイタル!
64. 24日 『DIAMOND☆DOGS 2008 ーSWANー』 博品館劇場
65. 25日 日韓合同公演 『焼肉ドラゴン』  新国立劇場 小劇場
66. 27日 『どん底』 千穐楽 (二回目)  シアターコクーン
67. 30日 ミュージカル 『火の鳥 〜鳳凰編〜』  新宿文化センター 大ホール

 今月の道楽

実際時間では、観たり聴いたり...を既に終えてしまった道楽の数々ですが、年初の約束通りに、記載だけでもして行きたいと思い、今更ながらにUPします。
三月は26本の道楽です。

28.  1日 こまつ座 『人間合格』 (二回目)  紀伊國屋サザンシアター
29.  2日 『三月大歌舞伎 昼の部』  歌舞伎座
30.  3日 Studio Life 『カリフォルニア物語』  天王洲 銀河劇場
31.  5日 ミュージカル 『ベガーズ・オペラ』 初日  日生劇場
32.  7日 文学座 『長崎ぶらぶら節』  東京芸術劇場 中ホール
33.  8日 『三月大歌舞伎 夜の部』  歌舞伎座
34.  9日 ミュージカル 『ベガーズ・オペラ』 (二回目)  日生劇場
35. 10日 MONO 『なるべく派手な服を着る』  ザ・スズナリ
36. 12日 加藤健一事務所 『思い出のすきまに』 初日  本多劇場
37. 13日 『中川晃教 コンサート2008 〜終わらないクリスマス〜』  中野サンプラザ
38. 14日 『中川晃教 コンサート2008 〜終わらないクリスマス〜』 (二回目)  中野サンプラザ
39. 15日 スーパー歌舞伎 『ヤマトタケル』  新橋演舞場
40. 15日 こまつ座 『人間合格』 前楽 (三回目)  紀伊國屋サザンシアター
41. 16日 ミュージカル 『ベガーズ・オペラ』 (三回目)  日生劇場
42. 16日 『ラヴ・レターズ 三谷幸喜八木亜希子』  PARCO劇場
43. 19日 二兎社 『歌わせたい男たち』  紀伊國屋ホール
44. 21日 演劇集団キャラメルボックス 『きみがいた時間 ぼくのいく時間』  サンシャイン劇場
45. 22日 東京都交響楽団 “作曲家の肖像シリーズ” 演奏会  東京芸術劇場 大ホール
46. 22日 ミュージカル 『ベガーズ・オペラ』 (四回目)  日生劇場
47. 23日 『MIDSUMMER CAROL 〜ガマ王子vsザリガニ魔人〜』  PARCO劇場
48. 24日 『狂言劇場 その四』  世田谷パブリックシアター
49. 25日 加藤健一事務所 『思い出のすきまに』 前楽 (二回目)  本多劇場
50. 28日 『さらぱ、わが愛 覇王別姫』  シアターコクーン
51. 29日 ミュージカル 『ベガーズ・オペラ』 前楽 (五回目)  日生劇場
52. 30日 ミュージカル 『ベガーズ・オペラ』 大千穐楽 (六回目)  日生劇場
53. 31日 『4×4』  サントリーホール ブルーローズ

 二月分のまとめ書き その一


 9.  1日 『チェーホフ短編集』  あうるすぽっと

初めての劇場なので早目の到着を心掛け、目論見通りに開場前に到着。地下鉄に直結したビルの階上に劇場が入っているので便利だし、出来たばかりでとても綺麗な建物。開場時間まで、ロビーに設えられた椅子に座っていると、背後で聞き慣れた声。『あっ、『IZO』に出ている木場さん!? でも、まだ公演中じゃないの?』と振り返ると、間違い無く、木場さんご本人。後で確認したら、金曜日夜公演は初めから無い。珍しいね。折角の週末公演なのに。

前置きが長くなった。
舞台は、チェーホフの短編戯曲の幾本かを組み合わせての上演。でも、それぞれの物語が少しずつリンクする構成にオリジナル編集がなされ、最後のシーンが最初に戻る創りに成っていた。

 < 演 目 >
『ドラマ』
『外国もの』
『たばこの害悪について』
白鳥の歌
『熊』
『プロポーズ』

新国立劇場でも短編集を纏めた作品を観ているので、抵抗感は全く無かったし、重なっている作品も有り、演じる役者や演出家が違うと、印象がこうも変わるものかと感じながら観た。特に、最後の『プロポーズ』は、新国立で演じた麻実れいさんの物凄く可愛かった印象が強烈に残っていて、ワタシ的には、それが“最強”の決定版という評価は今回も変わらなかった。相手役は今回の戸谷昌弘さんが良かったけど。
良く出来た良質の作品ではあったが、参加役者と演出家が「子どものためのシェイクスピアシリーズ」の常連達なので、全体の空気感と言うか作品の質感に、それらの派生作品という印象以上のものを感じられなかったのは、少し残念。


10.  2日 Inouekabuki☆號 『IZO』 (三回目)  青山劇場

主役の拙さも含めて、この作品はやはり好きだった。モノトーンの墨絵にも似た哀切感がいつまでも心に痛かったし、いとおしかった。幕切れとその前のお白州シーンでの、以蔵の心からの叫びと独白の、一つ一つの台詞が格別。秀逸。いつかまた観たい。


11.  3日 彩の国シェイクスピア・シリーズ 第19弾 『リア王』  さいたま芸術劇場

平幹二朗さんが泣きながら熱演している。その事だけで充分な舞台。途中、多少だれる箇所は有るものの、そんな事はどうでもよくなる。
それにしても、主要人物の衣装が、全て超ロングの毛皮! 衣装代はどれだけ掛かっているのか。目が丸くなった。


12.  6日 ショー・劇 『Endless SHOCK』  帝国劇場

かねてからの噂の舞台を初めて観た。タッキー主演の『滝沢演舞城』を初演から観ている私にとっては、似た演出があちらこちらに使い回されているのを確認して、どちらが先かは知らないけれど、これらはジャニー喜多川氏の定番だったのかと理解した。
でも、タッキー初演幕開け時の真紅の布キレが縦横無尽に飛び交う演出以上の凄いものを期待したけれど、新たなワクワク感は殆んど無かったのはちょっと寂しい。


....続くかどうかは気分次第。

 今月の道楽予定 ・・・・ 修正しました。

今月は、今のところ、19本の鑑賞予定。
左端の数字は、“今年の通し番号”に成っています。自分でも判り易い様に、と思って。

 9.  1日 『チェーホフ短編集』  あうるすぽっと
10.  2日 Inouekabuki☆號 『IZO』 (三回目)  青山劇場
11.  3日 彩の国シェイクスピア・シリーズ 第19弾 『リア王』  さいたま芸術劇場
12.  6日 ショー・劇 『Endless SHOCK』  帝国劇場
13.  7日 『ウラノス』  青山円形劇場
14.  9日 『二月大歌舞伎 昼の部』  歌舞伎座
15. 10日 こまつ座 『人間合格』 初日  紀伊國屋サザンシアター
16. 13日 TSミュージカル 『タンビエットの唄』  東京芸術劇場 中ホール
17. 16日 『ウラノス』 (二回目)  青山円形劇場
18. 16日 『からっぽの湖』  紀伊國屋ホール
19. 17日 東京フィルハーモニー交響楽団 定期演奏会  オーチャードホール
20. 20日 『二人の約束』  PARCO劇場
21. 21日 『春琴』 プレヴュー公演  世田谷パブリックシアター
22. 23日 『わらしべ夫婦双六旅』  新橋演舞場
23. 23日 ミュージカル 『ウェディング・シンガー』  日生劇場
24. 24日 『二月大歌舞伎 夜の部』  歌舞伎座
25. 27日 『恋する妊婦』 前楽  シアターコクーン
26. 28日 『ジャックとその主人』  吉祥寺シアター
27. 29日 『春琴』 (二回目)  世田谷パブリックシアター


** 2/18 修正を入れました。 迷っていた一本を追加しました。 **

 劇団☆新感線プロデュース Inouekabuki☆號 『IZO』  青山劇場

作:青木豪
演出:いのうえひでのり

主な配役

岡田以蔵   森田剛
ミツ     戸田恵梨香
武市半平太  田辺誠一
島村源兵衛  千葉哲也
勝海舟    粟根まこと
坂本竜馬   池田鉄洋
田中新兵衛  山内圭哉
山内容堂   西岡徳馬
寅之助    木場勝己


『月刊Theatre Guide』掲載のいのうえひでのり氏のインタビューに拠ると、「いのうえ歌舞伎」は05年から“第二章”に入っているそうで、つまりは、派手なけれん味やカタルシスはもうお終いにして、“人間劇”を志向する第二段階に来ているそうだ。
その流れの中での今回の上演作、『IZO』。IZO、すなわち、幕末の京都で恐れられた“人斬り以蔵”こと岡田以蔵が主人公となる作品。
主演は、『荒神 〜Arajinn』以来の新感線出演二作品目となる、ジャニーズ所属森田剛くん。いのうえ氏が森田くんに再度出演して欲しくて、その際に浮かんだ人物が岡田以蔵だった、と言う。

ジャニーズ主演なのでチケット入手は相当難しいだろうと思っていたところ、仕事場の元後輩が事前に声を掛けてくれて、V6ファンクラブで一枚ゲット。同じ頃、新感線FCでも抽選が有り、二回分のチケットに運良く当選。しめて、三回も観劇可能と成った。

今日は、その第一回目。三回の中では、一番の良席での鑑賞。後二回観るので、今日は極々サラリと触れて終わりたい。

登場するのが幕末に実在した人物が殆どだし、史実にほぼ忠実なので、時代劇を観ている感覚。モノノケとか妖術とか、はたまた派手なオチャラケや爆笑などは皆無。言い換えれば、極彩色溢れる雰囲気のいつもの新感線の舞台とは全く違い、終始モノトーンの世界が広がる舞台上。

森田くんの声がダミ声と言うか掠れ声なのは、デフォルトなのか、それとも今回の舞台で早くも掠れて来たのかは、普段の彼の声を知らない私には判断出来ないけれど、聞いている内に、もしかしたら岡田以蔵自身もこんな声だったのかも知れないなぁ、これも有りだなぁと思えて来た。身体をいつも前屈みに半分に折った様な姿勢で、スタスタスタッと早歩きで移動する姿も、あぁ本当にこんな姿だったのかも....と思えて来るから、彼はまさにはまり役なのかも知れない。いのうえ氏の大当たりの抜擢と言うか、観る目の正しさと言うか。芝居自体は下手だけれど、2008年現在に以蔵の姿形や声を再現出来ているとしたら、これはこれで一つの舞台として成立し得るだろう。

西岡徳馬さんや木場勝己さんが出て来ると、舞台が一気に締まり、空気感が変わる。彼らはしっかりした時代劇を演じていた。流石だ。

今回が初舞台と言う19歳の戸田恵梨香ちゃんは、初舞台とは思えない舞台度胸と演技力と舞台での居方。映像の彼女を知らない私だが、これからも舞台にドンドンと出て経験を積んだら、良い役者に成るだろう。

勝海舟役の粟根まことさんや坂本竜馬役の池田鉄洋くんが、予想以上のはまり役。醸し出す空気感がとても素敵で、出番が少ないのが勿体無い。

二回目は月末最後の週末。新感線の舞台は毎日が初日みたいに次々と演出が変わるから、どんな風になっているかが楽しみだ。

観劇後、時間が経てば経つ程に味わいが深く醸し出て来る今舞台。未見の方にも観て欲しい舞台だ。

 『壽 初春大歌舞伎 夜の部』  歌舞伎座

お正月の歌舞伎座夜の部は、舞踊二本と芝居一本の構成。

一、『鶴寿千歳(かくじゅせんざい)』
      姥  芝 翫
      尉  富十郎
      松  歌 昇
      竹  錦之助
      梅  孝太郎

歌舞伎座百二十年を祝うにふさわしい箏曲の舞踊”と説明に有る通り、舞台上はお正月らしい華やさと清々しさに溢れている。全体で十五分程度の短い舞踊。


二、『連獅子(れんじし)』
      狂言師右近後に親獅子の精  幸四郎
      狂言師左近後に仔獅子の精  染五郎
                 僧遍念  高麗蔵
                 僧蓮念  松 江

お馴染みの連獅子を、幸四郎さんと染五郎くんの親子で舞う舞台。
染ちゃん贔屓なので、親子と言えども、染ちゃんの良さばかりに目が行ってしまう。染ちゃんが至極真面目に隅々まで手抜き無く、手抜かり無く踊っているのに対し、幸四郎さんの舞踊はどう観ても省エネタイプ。毛振りの回数も、差がドンドンとついて来て、染ちゃんは最後の最後にいつも必ず一回多く回す。それとも、そういう決まりなのだろうか。

三、『歌舞伎十八番の内 助六由縁江戸桜(すけろくゆかりのえどざくら)』
         花川戸助六  團十郎
        白酒売新兵衛  梅 玉
         三浦屋揚巻  福 助
          同 白玉  孝太郎
        福山のかつぎ  錦之助
          朝顔仙平  歌 昇
   口上/くわんぺら門兵衛  段四郎
            通人  東 蔵
          髭の意休  左團次
          曽我満江  芝 翫

最後の演目は、これもお馴染みの助六
團十郎さんと福助さんの組合せは、初めて観る。
いつ観ても、傾城達の衣装の豪華さは溜め息もの。五人並ぶ傾城の中に、中村芝のぶさんが入っているのも嬉しい。
團十郎さんがお元気そうで嬉しかったが、芝居は何となくテンポが悪く感じられて、江戸っ子のシャキシャキ度が薄まっている感じがした。それから、辛口ばかりで申し訳無いが、福助さんの揚巻は仇っぽさが強く出過ぎに感じられ、ナーンカ違うんじゃないのって思ってしまったのは、玉三郎さんの揚巻ばかり観て来た所為だろうか。
お正月に相応しい華やかな舞台面だったけど、芝居的にはイマイチだったかな。