フリーランスマッチングサイトの厳しさ、酷さ

先日、私も利用しているnanapiというサイトで副業としてイラスト・デザインで稼ぐ5つの方法はてブで注目を集めてたんですが、ちょっと誤解されて捉えられてるようなフシがあったので、この記事にまとめておこうと思います。
ちなみに、当該記事や拙ブコメでも警鐘を鳴らしたつもりですが、当記事はその補足を含め、より精査した内容でお伝えしたいと思います。

Lancersで当選経験があります

当該記事を読んでもらえればわかりますが、趣旨としては以下のようなものです。

  • 昨今不況なので、デザインが出来る人はSOHO募集サイトで仕事が得られる
  • ただし副業として得られる程度の報酬
  • コンペ形式が多いので、当選しないと収入にはならない

といった内容です。
当該記事そのものへの異論はありません。というのも、私自身、記事で紹介されたサイトのひとつ、Lancersでの投稿と当選経験があるからです。
ただ、当事者として敢えて当該記事への文句をつけるとすれば「副業」ではなく「お小遣い稼ぎ」として認識してほしい、ということです。
私自身のLancersにおける実績として、10数件応募して、当選がたったの1件という事実があります。もっとも、これは私の実力がその程度であって、実際にはもっと勝率の高い人もいらっしゃるかもしれません。しかし、この程度の当選率では、費用対効果は「副業」としてはあまりにも効率が悪く、「当たればラッキー」=「お小遣い稼ぎ」的なシステムとしか私には考えられませんでした。
nanapi当該記事では複数サイトが紹介されていますが、私の経験はLancersのみですので、以下記事はLancersに焦点をあてた内容でお伝えします。

個人的にLancersはイケてないと思う点

まあ、色々あるんですが、箇条書きにすると以下な感じです。

  1. コンペなのに公開される
  2. 当選=採用ではない
  3. 単価が安い
  4. クライアントのデザイン意識が低い

先に述べたものほど理不尽さが大きいと感じてる点です。個別に見ていきたいと思います。

コンペなのに公開される

もっとも私自身大企業などが行うコンペなどに参加した経験があるわけではないのですが、そもそもコンペとはプレゼンテーションであり、本来納品物をそのまま提出するものではないと考えています。
例えば大規模プロジェクトなどのコンペなどでは、その納品イメージに近いものを提出してクライアントのイメージに一番近いモノが選ばれるという認識でいます。ところがLancersでよく募集されるロゴやネーミングといったものは、提案=即採用できるクオリティのモノが多いということです。

建築などは実際作るにあたっては莫大な金額がかかるのでコンペという手段を踏んで優秀作を選ぶのが効率的ではあるのですが、昨今デザインがデジタル化された現代においてはロゴやイラストといった分野においては、デジタルデータで作成されてさえいれば、そのまま実際の成果物として利用が可能になってしまいます。
Lancersは非常に多機能なサイトで、それ自身は素晴らしい出来だとは思うのですが、クライアント側の設定次第で、コンペの途中経過を公開するか非公開にするか選べてしまうという大きなポイントがあります。
本来のコンペであれば、締め切り後に公開し、その結果をもってクライアントが選ぶべきなのでしょうが、募集中も公開であれば、後から参入する企業・ユーザーなどがそれを参考、パクられてしまう危険性も孕んでいます。実際、とある1案件に関しては、明らかに私自身、先に投稿された意匠とは全くことなる意匠で提案したにも関わらず、私の意匠を真似た内容で応募した輩がおり、腹立たしく思った経験があります。(結果的には私も後からパクってきた輩も当選しなかったのではありますが)
Lancersには、募集期間中、クライアントが望む方向性に近い応募に対して、☆をつけて評価するシステムがあります。つまり、☆がたくさん付いている作品をパクりかつクオリティがより高ければ、当選する確率が高くなると、デザイナー側は錯誤するわけです。(しかし、よりクオリティが高いかどうかはクライアントの主観なので、それが保証されているわけではありません)

当選=採用ではない

これも理不尽なのですが、Lancersのシステムとして、提案案件を複数当選させることが出来るようです。コンペとしては矛盾していると思うのですが、あくまで提案案件は叩き台に過ぎず、クライアントはこれをさらにブラッシュアップさせる権利があると考えているようです。
先ほども言いましたが、昨今のロゴやイラストといった案件は、デジタルデータがそのまま一般流通できるクオリティとして制作可能となっています。当然、提案する側は他との差別化を図るべくクオリティを高めて提案するわけですから、そのまま使用可能な状態で応募が殺到することになります。
とはいえ、クライアントの意向とズレが生じることもありえるでしょう。それを修正させるのもクライアントには在ると思います。ところが、Lancersのシステムは、複数の提案案件を当選させることが出来、さらに修正をさせた後、最終的な提案のみに報酬を支払うシステムになっています。(実際とある1案件にて当選したものの、修正を求められ、修正後却下を食らった案件があります。もちろんノーギャランティーです)
個人的にコンペというものは、ある程度の叩き台をクライアントに提案し、クライアントはその中から一つだけを選び、最終的にクライアントの望む形へと昇華させていくものだと思っています。コンペそのものは公募ですから、応募するものに報酬発生しないのは理解できますが、そこからクラアントの要望を聴く時点でこちらに対価が発生しないのは理解に苦しむところです*1

単価が安い

デフレだからしょうがない、というだけでは済まない単価だと思います。上記段落で取り上げたように、単に当選したからといって応募作だけで報酬が発生するわけではありません。それを踏まえて当該サイトと、当選作品のクオリティを見ていただきたいのですが、どうも募集しているクライアントは中小零細企業が多いようです。
個人的な思いとして中小零細だからといって手心を加えるつもりは全くありません。しかし、不当に安い値段で募集しているところが多いように思えますが、価格水準なんてあって無いようなものなので、どんどん価格が下がっていくことには、ある一面から考えれば仕方のないことかもしれません。
とはいえ、Lancersの価格水準を見ていると、限度を超えているとも思います。どう考えても、この価格水準でやっていれば、個人のフリーランサーが正当なキャッシュフローとしてやりくりできるとは考え難いからです。
数年おきにアップデートされるAdobe CreativeSuites、同じく数年おきに買い替えねばならないPC、万が一に備えるためのバックアップシステム。それらを考えると、Lancersで提示されている金額ではどうしてもやりくりできないと思います。もっとも、Lancersだけを収入源としてアテにしている提案者は少ないかもしれないですが、他で収益をあげているなら、Lancersのようなサイトにやってくる業者/フリーランスは少ないと思います。

クライアントのデザイン意識が低い

大企業で途中に代理店を挟むような場合であれば、大抵アートディレクターが存在するので、明らかに酷いデザインなどはフィルタリングされます。ところが、Lancersにはそういうシステムがないため、クライアントが気に入ったもの=当選となる傾向があります。当然クライアンにデザインや美意識といったものが備わっている人が全てかと言えばそうでないのは明白ですので、不当に自分のデザインより劣ったものが当選する可能性があります。
もっとも、クライアントの選んだものですので、そこに異論を差し挟む余地はないのですが、こちらは良かれと思いデザインに思案をめぐらせ制作したものより、明らかに素人が片手間にやったものが当選したのではやりきれないというものです。
Lancersにはデザイン案と同時にコメントを記すシステムがあるので、ここで精細な補足をつけることがアピールのチャンスといえます。ここで応募する人は、文章力も試されると考えたほうがいいでしょう。私は過去の経験上、デザインは得意だけど、自分のデザインを説明するのが苦手、という同業者をたくさん見てきました。それは大変もったいないことで、それはLancersというサイトだけで不利なわけではありません。是非デザインを生業とする方には見につけて欲しいスキルだと思います。
個人的に感じたのはLancersに多い飲食店ロゴなどの募集は、デザインに対しては無頓着、或いはデザイナーの間で常識とされていることが通用しないケースが多いと思います。逆に何かしらデザインに関係する案件のクライアントは、デザインに対して理解をある程度持ち合わせていると考えていいでしょう。とあるネットテレビ番組のロゴに応募した際は、当選したものの、そこからさらにデザインを深めてほしいということでした。他数作品と競合し結果として落選しましたが、こちらの文章で提案した内容にも理解を示していただき、残念な結果でしたが、納得いく仕事が出来、自分にとっては有意義な経験になりました。

副業なのか、お小遣い稼ぎなのか

私自身の感覚として、副業の定義とは、個人の生活費を足すに足る収入が保証されているか否か、にかかっていると思います。例えば、本業とは別にアルバイトをし、少額ではあっても、月々の定収がある程度の期間に渡って保証されていれば、それは副業だと思います。
フリーランスの業務は、まず仕事があるかどうかが流動的です。元いた会社から独立して、その会社からコンスタンスに仕事が回ってくるという人はだいぶ恵まれています。しかしコンスタンスに回ってくるかどうかというのは運次第ですし、それすらない人は自ら営業に赴く必要があります。コンペもそういう意味では営業の機会が与えられていて分りやすいのですが、そのぶん競合が多くハードルが高いともいえます。むしろ飛び込み営業をするぐらいのほうが得られる仕事が多いのではないかとも思うぐらいです。
nanapi当該記事では不況の折、収入が減り生活のために副収入を探している方とありますが、はっきり言ってLancersでは目減りした収入をカバーできるだけの報酬が得られるとは思えません。この文言を額面どおりに捉えている方は、すぐにでも認識を改めたほうがいいでしょう。
再度言いますが、副業ではなく、お小遣い稼ぎとしてやってください。

実績を得るには良いのか?

ブコメで散見されたのは、実績を作るには良さげ、というものがありました。しかし、実績とは一体何を指すのでしょうか?
仮にここで当選したものは、自己の受注案件として、クライアント先の許可が得られれば、自分の作品として広く告知することができるでしょう。もちろんポートフォリオに収録して、次の仕事でのアピールとして使えると思います。
ところが、落選したものはポートフォリオとして収録できるのでしょうか? Lancersの規定には

残念ながら当選できなかった場合は報酬を受け取ることはできません。今回の提案の知的財産権はあなたに残ります。当選した提案を見て当選するコツを研究するのもいいでしょう。
提案をまつ - コンペ方式

つまり、クライアント側から版権や商標のある素材を含めるデザインを指定しなかった場合は、自分のデザインとして自由に使えることになり、ポートフォリオや自分のサイトに掲載することはクライアントの許可もいらず、問題ないということになります。
とはいえ、正式に採用されなかった意匠を自分のものとしてアピールしていいのか、という考えもあります。
プロのデザイナーとして活躍している人は、実際に仕事として成約したものをメインにポートフォリオを編集しますが、成約しなかったものは学生の習作レベルです。
一概に習作がいけない、というわけではありません。これまで自分が手がけてきたジャンルとは別のデザインもできるというアピールが出来れば強みになるケースもあります。とはいえ、学生でもなく、数年以上実務のキャリアがあるのに、習作ばかりを収録したポートフォリオでは、実務経験が少ない、または皆無と見なされ、クライアントに対しては有効なアピールにはなりえないのではないか、と思います。
そもそも、習作をたくさん作れる人は、このようなサイトを利用するまでもなく、沢山の架空広告や架空サイトをでっちあげられるものです。そういう人たちを相手に勝負するのに、これらのサイトが有用に働くとは思い難いのです。

最後に

nanapi当該記事の中でLancersのみでの経験を基に書きましたので、異論などもあるかと思いますが、総じてこのサイトはレベルが低い、と感じています。個人的にはどの案件にも自分の持ちうる技術を総動員して提案しているのですが、10数件中1件当選したクライアント様は、某大手ゲーム会社N様でした*2。さすが大手だからこそ、自分がぶつけたクオリティを認めていただけたのではないか、と自分では勝手に思っています。
中小零細企業がクライアントだからといってバカにするつもりは全くないのですが、細部までこだわって制作したものが、他の大枚なデザインに負けたのでは、どうしても行き場のない怒りがこみあげてきます。コンペとは優秀なものを選ぶためのシステムなはずですが、低い値段で低品質なものが選ばれてしまうようでは、誰も得するきっかけがなく、業界全体が負のスパイラルに陥ってしまいます。
ちなみに、私自身は10数件応募した段階で、Lancersに提案するのは取りやめています。正直言って、現状のシステムではやる気が起きません
nanapi当該記事を読んでこれから参入してみようと思う方は、この記事を読んで、自分にどれだけのメリットがあるか慎重に推し量ってから参加されることを強くオススメいたします
なお、私自身、フリーランスデザイナーをクラウドにてマッチングする昨今の傾向に強く懸念を感じていますので、賛同いただける方はソーシャルブックマークReTweetなどで広く告知していただければ幸いです。異論ある方などは、今回に限りコメント欄を開放しましたので、そこに書き込んでいただければと思います。(ただし、コメントは認証制にしてますので、根拠の無い下品な野次などには取り合いませんので、よろしくお願いします)

*1:私自身が経験不足なのかもしれません。業界慣習的にこのようなシステムが認められているのであれば、ご教授いただきたいです

*2:Lancersの仕様上、応募段階でクライアントの企業名は隠されている場合があります

『「地震の時は水をためろ」はウソ』のウソ

という記事に対し

という批判記事が出ていた。
個人的にはあの地震の時のことなんか思い出したくも無いし、悲惨な経験を語り継ぐ〜とかいう詭弁も好きじゃない。けど、こういう知性を感じない文章に対して「間違ってますよ」ということを正面切って言うことに「当該震災被災者」だったということがプラスに働くのなら、臆することなく指摘しようと思う。

飲料用の水とトイレ用の水は等価

たしかに水がないと米は炊けないし、夏場の水分補給は生命に関わるだろう。とはいえ、例え生き延びられたとしても汚物の中で暮らさなければいけないのだとしたら、今度は衛生上の問題が出てくる。夏場だとすればなおさらだ。もし自宅に汚物を溜め込んだりしたら、近隣とのトラブルになるかもしれない。
そういう観点から飲料用とトイレ用の水は等価だと思う。

風呂にためるのは利己的か

自分や家族が必要最低限をためるのは、当然の権利だろう。緊急避難に相当すると思う。それが利己的だと断罪されるのは、必要以上に備蓄し、あるいはそれを転売するような反社会的な行為に発展した時だろう。

避難所

高層マンションの上の方に住んでいる方はマジやばい。ご老人や身体が不自由な方、体力のない方など、まじ死活問題です。

そういう人は避難所暮らしをしますよ.エレベータも水も止まってるのに,マンションの10階で暮らせやしないって.
http://d.hatena.ne.jp/JavaBlack/20100118/p1

たしか当時の記憶をたぐりよせると、避難所に入れたのは全壊・半壊判定の家庭だけだったはず。一部損壊の家庭は例えマンションの10階に住んでいても入れなかった。
避難所だってキャパシティが有限だから、避難所受け入れてもらえばいいというのは根拠のない楽観論にすぎない。

圧死

大人だとタンスの下敷きになったくらいじゃ怪我もしません.家具の下敷きになって死のうと思うと,冷蔵庫やピアノくらいいるんじゃないかな.でも寝室に冷蔵庫を設置している人ってどれだけいます?普通は台所だよねと.
http://d.hatena.ne.jp/JavaBlack/20100118/p1

同じマンションで亡くなった友人の祖母はタンスの下敷きで亡くなった。タンスの下敷きでは怪我もしないと思うのなら、実際自分でやってみたらいいと思う。

*10:死因は「窒息・圧死 3,979 (72.57)」.ただし,家具によるとは書いてない.普通は建物の倒壊だよね. http://web.pref.hyogo.jp/pa20/pa20_000000016.html

家具によると書いてないから、家具による圧死とは断定できない。圧死とは人体になんらかの圧力がかかって死亡することだから、家屋だろうが家具だろうがその他の何かだろうが、すべて内包していると考えるのが当然だろう。

夙川

id:yasyas 夙川は神戸じゃないだろうとつっこんでおく。
http://b.hatena.ne.jp/entry/www.satonao.com/archives/2010/01/15.html

これで分かった気がする.
この人は被害の小さい地域に住んでたから大震災については未経験で,何も知らないんだ.
http://d.hatena.ne.jp/JavaBlack/20100118/p1

たしかに夙川は神戸じゃなく西宮市なんだけど、決して被害が小さかったわけじゃないし、震度7であったことも事実。あの夙川の状態を知っていたら、こんな風には絶対書けないはず。

車の利用について

うちの家は車を持っていなかったので、なんとも言えない。すいません。

元記事の執筆時期

97.3.1記(02.9.1、一部だけ改訂)
http://www.satonao.com/column/variety/jishin.html

執筆時期が相当に古い。阪神大震災から今までに新たに起こった大規模の地震はいくつもあるし、そこから得られた教訓がたくさんある。だから、今の知識ですべてを断じるのは間違いだろう。エネループアフィリエイトも貼ってあるけど、そもそも当時はエネループなんてなかったし、乾電池規格の充電池も今ほど一般的ではなかったし。

id:JavaBlackさんへ

私は元記事をすべて肯定するわけではありませんし、元記事執筆者の肩を持つつもりもありません。id:JavaBlackさんの指摘する内容も理解できる部分もあります。でも、口汚く罵るような文章はやめていただけませんか。私は被災者だからといって特別な立場からモノを言うつもりはありませんが、あなたの誤った認識を口汚く押し付けられるのはとても不愉快です。カレーなる辛口Javaな転職日記と銘打ってらっしゃいますが、こんなものは辛口でもなんでもなく、罵倒しているだけです。こんなことに何のメリットがあるんでしょうか。

追記

私と同じようなことを感じていることがいらっしゃったようで、偶然にもほぼ同じタイトル名のエントリーがありました。こちらの記事には、夙川の惨状が写真で示されているので、参考のためにリンク貼っておきます。
「「地震の時は水をためろ」はウソ」のウソ - tano13の日記

iPhoneと過ごした4つの季節

タイトルはちょっと文学的表現にしてみただけで、要は1年間iPhoneを使ってみて思ったこと、変わったことなどをまとめます。ちょうど良い節目だと思ったので。購入してすぐ書かなかったのは、iPhone買って浮かれ記事を書く人が世の中にゴマンと居るからで、自分はじっくり腰を落ち着けてから書いてみようと思いつつ、今日まで先送りにしていただけでした。

フリーランスのデザイナーにとって大変便利だったこと

iPhone。これは仕事、特にフリーランスの人間に多大なる恩恵、もしくは仕事から離れられなくする足かせをもたらす道具だな、とつくづく思います。実際、この4月からフリーランスでデザイン系の仕事ちょこちょこ請けていますが、あまりに便利過ぎて、最早iPhoneなしでは仕事が成立しないぐらいです。受発注のメールやりとりからスケジューリング、連絡先と名刺整理、制作実務以外の周辺雑務は、やろうと思えばiPhone1台で出来ちまいます。もちろん、デフォルトではなく、様々なアプリやWebサービスを組み合わせて、という前提ではありますが、この実力は驚異的です。そして、フリーランスな人にはありがちな、週7日稼働を実現してくれるという意味でも脅威的であったりするのです。

メアドの1本化

メールアドレスを1本にまとめられることです。多くの人がPCと携帯のアドレスを持っていると思います。フリーで仕事をすると、メールで素材の受け渡しをすることが多いので、わざわざ「PCのほうに送って」と前置きしなければいけないのです。とはいえ、出先で緊急的に素材をチェックしたい場合には「携帯に送って」となる場合もあるでしょう。最近は携帯のスペックも高くなりましたが、ちょっと前までは「QVGAサイズに縮小して送って」と注文をつけなければいけないケースも多々ありました。私の場合、素材をいただいたりする相手は大抵PCスキルがそこまで高くない人が多かったので、この意思疎通には苦労しました。
また「あの情報ってどっちのアドレスに送ってもらったっけ?」と思い、Gmailを検索して見つからないと、今度は携帯のメールボックスを漁る、ということも二度手間も往々にしてあります。このような本来業務以外のところでストレスがたまるのは、フリーにはよくあることで、同時にフリーとしては最も避けたいことでもあります。
最近はPCでメールというと、GmailHotmailWEBメールが多いと思いますが、これらをPCから使用する場合、自分からメールチェックを見に行く必要があります。携帯に転送することで受信をリアルタイムで把握できますが、転送した携帯から、PCアドレスで返信を書くのは、非常に手間で苦痛だったりします。
iPhoneはこれを1本化できるということで、最初の購入動機はこれが一番大きかったです。もっとも初期のiPhoneはメールのプッシュ通知に制限があったので、gmail.comのアカウントをメインとしつつも、i.softbank.jpやyahoo.comのアドレスに転送して擬似的にプッシュを実現していました。
逆にiPhone OS 3.0からはMMSができるようになり、@softbank.ne.jpのアカウントも使えるようになりましたが、アカウントだけ確保して、実運用には使用していません。基本的にはプライベートでも業務でも単一のGmailアドレスを使用しています。

スケジューリング

数年前からGoogleCalendarを使い始め、それまで使ってた「ほぼ日手帳」の運用を止めました。一部の協業の方とは、プロジェクト時期だけカレンダーを共有することがあり、チームとしての進行がかなりスムーズになります。それ以来スケジューリングはデジタル1本にしています。
iPhoneは最近になってGoogle SyncによるGoogle Calendarとの同期が公式的に可能になりましたが、それ以前にもアプリなどで同期が可能でした。iPhone導入当初、知り合いに教えてもらったカレンダーアプリが、さいすけ有料版です。
デフォルトのカレンダーアプリは、予定のある日に印がつき、そこをタップすると下に予定一覧が出るという、なんとも気の効かないインターフェースが残念ですが、さいすけは月一覧の状態で予定が表示され、しかも他人のカレンダーも同時に表示することができるのが魅力です。さらに、iTunes経由で同期しなくても、3GやWi-fiでカレンダーデータの同期が可能。当時は1200円という、アプリとしては高価な部類でしたが、毎年手帳を買い替えることを考えると破格なので、すぐに購入しました。今でもお気に入りアプリの1つで、常にDockに格納しています。

ポートフォリオ

AirSharingは、iPhoneiPod touchを、無線LAN経由のWebDAVサーバーとして運用ができるアプリです。使いだした当初は他に競合アプリが無かったと思いますが、最近Good ReaderというWebDAV機能の他にも便利な多機能を備えたアプリが登場し、現在はこちらをメインに使っています。これらのメリットは、iTunes同期をしなくても、画像やPDF、動画ファイルを無線LAN経由でiPhoneに送れるという点です。iTunes9より前は、動画管理機能が貧弱で、iPhoneへの転送もファイル数が多いとかなり手間だったこともあり、動画だけはFinderで管理し、AirSharingなどで必要なものだけiPhoneへ転送したりしていました。
ところで、クリエイターにとってポートフォリオは重要な営業ツールであり、履歴書よりも気合いを入れて作りたいものです。デザイン関連の人なら、一度はブック形式で作ったことがあると思います。
見栄えがするようA3判など大きいサイズで作る人もいますが、常に持ち歩くことを考えると、そのサイズは非現実的です。なので、僕は一旦PDFに変換し、WebDAV系アプリに保存して持ち歩くようにしました。これで、偶然知り合った人などに「こういうのやってます」というのを見せることができます。特に動画作例をその場で見せるのはブック形式のポートフォリオに真似の出来ない芸当です。
もし相手から「すごい! かっこいいですね。仕事に繋がるかわからないけど、参考にそのファイルもらえませんか?」と聞かれたりすると、フリーとしてはこの上なく嬉しいことですよね。そういう場合、Good Readerであれば、そこからメールに添付して、相手に送ることもすぐに出来ます。これまでだと「わかりました。自宅に戻ってメールで送ります」なのが、その場で出来るわけです。これを最初にやった時は快感でしたね。
もっとも、高解像度でファイルサイズの大きいPDFは開けずにアプリごと落ちることもあるので、ダウンサイズして制作する必要があります。*1

メモ

メモアプリも、純正含め色々ありますが、やはりアツいのはEvernoteじゃないですかね。ただ単にメモを取って、クラウドにもバックアップを取る、というのであれば、GmailGoogleモバイル、メールアプリでも出来なくはないでしょう。ただ、EvernoteiPhoneクライアントには、Snapshotという機能があり、これが大変スマートです。iPhoneのアキレス腱として、テキスト入力が非力、というのがあります。iPhoneで通話しながらだと、根本的にiPhoneでメモをとることができません。また、チャート的なものは、どうしても手書きのほうが早いですし、仕上がりもわかりやすいです。
このように、手書きメモには一定の価値がありますが、ここまでiPhoneやデータベースサービスを使っていると、手書きメモも同じように管理したくなるのが人情です。そこでEvernoteです。要は手書きメモをiPhoneで接写するのです。iPhone 3Gはマクロ撮影非対応なので、僕はGriffin Clarifiという、マクロレンズ付きケースを使っています。3GSの人には不要です。

【国内正規品】 GRIFFIN 接写可能なマクロレンズ付きiPhone3G用ハードケース GRF-CLARIFI-IP

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iPhoneのカメラには露出補正という気の効いたものがないので、大抵白っぽいメモ用紙を撮ると、暗めに写ってしまいます。とはいえメモ書きなので、そこは割り切っています。そして、撮影すると、そのメモはちぎってポイ。捨ててしまいます。
iPhoneを使うようなスノッブな方々はRHODIAやmoleskinなどのちょっと高級なメモ帳がお好きなようです。私も高級なモノにはそれに見合う価値があるとは思いますが、どうもマス目や紙色に馴染めません。そこで、私が使っているメモ帳を紹介しようと思います。Rollbahnというものです。価格は350円程度。LOFTとかに売ってます。お手頃です。これはリングノートなので、リング部にペンが挟めます。当然リングですから、先ほど述べた、ちぎってポイも簡単にできます。しかもご丁寧に、リング部の手前にミシン目が入っています。人にちぎって渡す時などは、このミシン目でちぎれば相手に見栄えよく渡すことができます。さらには、裏表紙手前に3ポケットのリフィルがついています。名刺入れを持っていない時に名刺をもらった時などに重宝します。さらには、鞄の中で不用意に開かないようゴムバンドまでついています。まさに至れり尽くせりな内容。その名前から、ドイツ製と思われがちなRollbahnですが、製作販売しているのは日本の会社。この細やかな気配りが、日本人の繊細さを感じさせ、見事に私のiPhone + Evernote運用にマッチしています。
ところで、Evernoteは、アルファベットOCR機能があるので、丁寧な字で書かれたメールアドレスなどであれば、Evernoteの検索欄から手書きメモを発掘することもできます。現状、日本語手書き文字の検索はできませんが、撮影することで、日時が付与されるので「○月○日に電話した内容、どこだっけ?」というような探し方であれば、すぐに遡ることができます。
また、近いうちに日本語のOCRにも対応するとのことで、これまでに書きためて来た資産が活かせるかと思うとワクワクします。これからのメモは、丁寧に書くように心がけたいですね。

名刺

名刺交換というと、今までは営業さんなどのいわゆる「ビジネスパーソン(笑)」な方の世界だけのものだと思っていましたが、フリーになったら必然的にそういう機会が増えました。とはいえ、建前的に名刺を交換する場合も多く、もらった名刺を全部連絡先に登録するのも無駄と言えます。
そこで、ここでもEvernoteです。その日その時いただいた名刺は、後ほどすべてiPhoneEvernoteアプリでカメラ撮影。日本語OCR非対応な現状を鑑み、名前、所属、職業などを追記。あとは名刺タグをつけて、名刺ブックに放り込んでおきます。そして、よっぽど重要でない名刺であれば、これもポイ。*2日本語OCR機能が追加されれば、この名刺管理もかなり強力に運用できることになるため、今から非常に楽しみですね。

ボイスレコーダー

ライターさんなどには必須アイテムだと思いますが、自分にはあまり関係のないものだとばかり思っていました。ところが、自分自身で企画提案や契約条件の打ち合わせをするようになると、手書きメモだけでは追えない場合があることに気づきました。
これまでにも何度か単体でボイスレコーダーを購入しようかと思ったことはありました。iPhoneには以前からボイスレコーダーアプリはありましたが、これに限っては、単一機能としてのボイスレコーダー製品を考えていました。理由としては、iPhoneのバッテリー維持のための使用電力節約です。
ところが、OS 3.0から登場した純正アプリのボイスメモは、非常に良く出来たアプリでした。まず素晴らしいのが、純正アプリなのでバックグラウンドでも動作します。打ち合わせの最中に録音しながら、さいすけでスケジュールの確認などをすることができます。次に、クラウド的にデータ共有ができること。iTunes同期でも取り込めますが、Gmailに添付して下書きボックスに入れておけば、別のクライアントPCやMacからも確認ができます。さらには、打ち合わせ内容の確認という意味でも、打ち合わせ相手にメールで送ることもできるわけです。当然、これに替わるボイスレコーダー製品というものは無いので、iPhoneボイスレコーダーとしても運用しだしました。
ところで、Evernoteにもボイスレコーダー機能はありますが、音質が悪く、1分までしか録音できないということで、自分の思いつきアイデアを、その場でパッと吹き込む、程度にしか使えなさそうです。どうしてもボイスメモの内容をEvernoteに送りたい場合は、Evernoteの有料会員になり、メール経由でEvernoteに送る方法があります。ただし、25MBのファイル容量制限を受けます。ちなみに私はこの記事を書いてる時点では無料会員なので、ボイスメモはGmailの下書きボックスに保存し、必要に応じて、別クライアントPC/Macのローカルに保存しています。

データ共有

フライヤーデザインの仕事をすることがあります。ちょっと前まではクライアントに文字原稿を書いてもらい、それをメールで受けてデザインに流し込み、カンプとしてJPEGやPDFで書き出したものをクライアントに送り返してチェックしてもらっていました。
この運用だと、修正が重なるたびに、JPEGやPDFの書き出しをし「○○フライヤー ×月△日版」と、nightly buildみたいなタイトルのメールを応酬することになります。
しかし、それもこの1年で全くやる必要がなくなりました。Google DocsDropboxのおかげです。どちらも当初はWebサービスでしたが、iPhoneとも親和性が高く、特にDropboxは先般ネイティブアプリが登場し、より使いやすくなりました。
まず原稿をGoogle Docsに書いてもらいます。私の場合、クライアント側でも複数人で原稿を書いたりチェックしたりするので、先方としてもやりやすくなったようです。ひとまず初稿が上がった段階でデザインを組み、今度はDropboxにPDFを保存します。この保存したDropboxの階層をクライアントのスタッフ全員に公開し、チェックしてもらいます。素材もメールではなく、Dropboxに直接入れてもらったほうがありがたいので、最近はそうしてもらうことが多いです。
その後、文言修正がある場合には、Google Docsの履歴で差分を確認し、修正。Dropboxへの書き出しは、上書きします。Dropboxにも差分履歴機能があるので、修正ごとに番号や日付をつけて別名保存する必要がなくなります。あとは、修正した旨をメールで通知するだけ。毎度毎度、メーラーで添付ファイルを選ぶ必要がありません。
この運用は、こちらが発注側になっても有効です。イラストレーターに外注することがあるのですが、ラフをさらっとpsdで書いてDropboxに放り込んでおき、メールもしくは電話で概要を説明、イラストレーターはその階層に、納品用ファイルを作ってくれるわけです。そのDropboxの階層を作業フォルダとして制作を進める場合、IllustratorやAfterEffects、Premiereなどリンク機能があるアプリでは、その納品してくれたファイルを、リンク素材としてそのまま利用することができます。納品後の手直しがあっても、リンクファイルでさえあれば、制作物への反映も自動的になされるわけです。
ただ、欲を言えば、.aiや.psdもDropboxiPhoneアプリでも見れるようにしてほしいところです。デフォルトでは、コンポジット画像がPDFとして埋め込まれているので、そこを利用すれば、簡単に見れるはずなんですが。

電話

意外にも、電話としてもかなり完成度が高い。それほどたくさんの携帯電話を使って来たわけではありませんが、音質が良いです。最近ではガラパゴスケータイにも普及しましたが、スピーカーホンが出来るのもいいですね。相手が出るまでスピーカーホンにしておいて、出たら受話器モード(?)にする、っていうのも簡単にできます。
あと、これはiPhone特有のものではありませんが、デフォルトでついているヘッドホンには、マイクが仕込まれています。つまり、ハンズフリー通話が出来ます。しかもデフォルトで。Bluetoothヘッドセットにも対応しているわけですから、さらにはワイヤレスにすることもできるのです。ハンズフリー通話の世界は、一度やると病み付きになります。通話しながらキーボードが打てるので、iPhoneで通話しつつ、別クライアントPC/MacEvernoteにメモをとることも不可能ではありません。
あと、長時間通話時の腕や肩への負担がなくなります。あまりにもストレスフリーなので、長電話がさらに長くなってしまうかもしれません(笑)
これはSoftbank 3G回線だけの電話だけではありません。iPhoneにはSkypeアプリもありますから、Wi-fi下においてSkypeユーザー同志であれば通話料無料で会話できます。もちろんチャットも可能。Skype有料サービスも使えます。私は1カ国限定プラン695円/月というのに入っています。この1カ国というのを日本に設定すると、日本への固定電話は月額定額料のみで通話し放題になります*3。昨今固定電話にかけることは少なかったりしますが、クライアントが固定電話を持っている場合、あるいはお店や広報への問い合わせといった場合には非常に便利ですね。また、月額費用+スカプクレジット使用で、日本の携帯電話相手には1分20円程度。ソフトバンクホワイトプランが30秒21円ですから、半額近い値段でかけることができます。*4ただし、日本の通信制度上の制約から、Skypeから日本の番号への発信では非通知になってしまいます。固定電話の場合ではあまり気にならないかもしれませんが、携帯だと非通知からかかってくるととらない人も多いでしょうから、ここはちょっと考えどころではあります。
しかしまあ何にせよ、iPhone + ヘッドセット(+ Skype)で通話しながら、別マシンEvernoteにメモをとる。これに慣れると手放せません、、、

デメリット

冒頭でも言いましたが、毎日が仕事モードになる可能性があります。メールのアカウントを仕事とプライベートで使い分けられるなら、休みの日には、仕事アカウントをオフにするべきでしょう。iPhoneの電話番号を仕事でしか使わないのなら、休みは機内モードにするべきです。それだけ、iPhoneの仕事力は高いと言えます。
デメリットというほどではありませんが、SafariのWebは表示が綺麗なのに、3Gの速度が遅く、昨今のWebはリッチ過ぎるため、なかなかストレスフリーでフルWebを見るのは大変です。*5出先で調べものをしたい時にフルWebが見られるのは便利ですが、もう少しなんとかならないのかな、とは思います。
iPhonの仕様上、通話の録音はできないそうです。電話だけで仕事を進める人と、メールメインで仕事を進める人がいますが、通話がボイスメモと同じように録音できてクラウドに保存できれば、前者に対して言質を取ることができるので、仕事用の電話としては、是非とも実装してほしい機能のひとつです。

結論

フリーランスの人は、すぐにでもiPhoneを買うべきです。特に営業面、マネジメント面の部分で、独り業務を助けてくれます。制作者としては、そこで浮いた労力を、制作に傾けられるわけです。ここまでくると、ちょっとした秘書を常に連れて歩いているような感覚になります。この全智全能感は現状、iPhone以外のプロダクトでは中々得難いでしょうし、一度味わうと元に戻れないほどの快感です。もし仮に今iPhoneを失ったら、私は仕事する気力を失うでしょうね。それほど価値ある製品ですよ、これは!

*1:Good Readerはlarge PDF viewerと謳っていますが、88MのPDFを開こうとしたら落ちましたので、やはり限界はあるのでしょう

*2:もちろんシュレッダーにかけますが

*3:一応、最長通話時間が決められてたりしますが

*4:当然、PCやMacから使用するSkypeも同じ

*5:とはいえ現状、ケータイのPCフルブラウザとしては最高の出来

それでも私が初代PS3に拘るたったひとつの理由

新型PS3が発表されましたね。値段も29,800円と、値ごろ感もだいぶ出てきました。僕は取り立ててゲーマーというわけではないですが、個人的に気に入ったゲームシリーズを徹底的にやりこむ派です。現在持っているコンシューマーハードウェアは、PS2Xbox360で、フルHD液晶テレビにつないでプレイしています。好きなゲームシリーズはエースコンバット、Haloシリーズで、両シリーズともほぼすべてのタイトルを持っていて、相当やりこんでます。
そんな僕にとって、PS3は気にはなるものの、最優先事項で購入すべきハードウェアではありませんでした。僕が今後もPS3に求める機能、それはPS/PS2互換です。PS3は最初期の20Gモデル・60Gモデルのみに互換機能を搭載し、それ以降のモデルでは廃止されています。当然最初期モデルはとっくに生産終了しています。廃止されて以降もPS3は売上を徐々に増やしてきましたが、この機能の復活を切望している一部ユーザー*1がいることも事実です。

古いゲームを新しいHDテレビで遊ぶ時の問題

さて、HaloシリーズはすべてXbox 360でプレイできるのですが、エースコンバットシリーズは、最新作のAC6がXbox360から出ていて、それ以外はPSとPS2*2から出ています。現状、過去のACシリーズをプレイする時は、Sビデオ端子をフルHDのテレビにつないでプレイしています。
ここで問題になるのは、アップコンと呼ばれる技術のことです。既にご存知の方も多いと思いますが、現在市場に出回っているテレビは、ほとんどハイビジョンテレビです。解像度はまちまちですが、我が家のテレビは、1920×1080ピクセルという画素数を持っています。対して、PS/PS2の出力する解像度は640×480ピクセルです。当然、画質の荒いものを拡大するので、そのアラがどうしても目立ってしまいます。

テレビ側にまかせるか、ゲーム機側にやらせるべきか

アップコンとは正しくはアップコンバート*3と言い、拡大することで目立ってしまうアラを目立たなくする技術のことです。もともとの映像ソースを高解像度にすることはできないため、あくまで補助的な技術です。最近発売されているテレビには全て搭載されています。
地上波がいくらハイビジョンになっても、過去の映像ソースや、機材や予算の関係でSD*4で放送せざるを得ないケースは今もたくさんあります。この場合、放送局側がアップコンして放送することもありますが、その性能が劣っていたり、アップコンしなかった場合などはひどく荒れた画像になってしまいます。「地デジなのに、ハイビジョンのテレビなのに汚い」そういうクレームが地デジ黎明期には多かったそうです。
そこでテレビメーカーは、SDソースの映像を綺麗に見せる技術開発に取り組み切磋琢磨してきましたが、この2年ほどでその技術も確立されてきたようです。実はHDテレビの絵作りのメーカー差というのは、SD素材のアップコンに注ぎ込まれていると言っても過言ではないでしょう。
ということは、僕が現在遊んでいるPS2も、テレビ側がアップコンしてくれている、ということになります。

やはり餅は餅屋

PS3からPS/PS2互換機能がオミットされた時によく言われたのは、「PS/PS2のゲームをやりたいなら、PS2でやればいい。今PS2持っている人は追加投資いらないし、持ってなかったとしても価格も安くなってるんだし」というものです。
当然、PS2自体にはアップコン機能がありません。ところが、初代PS3は単純に互換動作しているわけではありません。当然SDソースであるPS/PS2ゲームをHDテレビでも綺麗に見せるよう、PS3独自のアップコン技術が搭載されています。
現在Sビデオ端子につないでプレイしていて思うのは「まあ、たしかにそのままSDからHDに引き伸ばしたよりはマシだろうけど、せいぜいこの程度か」というのが率直な感想です。*5テレビメーカーにしろ、PS3を開発したSONYにしろ、アップコン技術には多大なる努力を払っていると思います。
ただ、Sビデオ端子は必ずしもPS2などのSDゲームをつなぐポートではない、ということです。例えば古いVHSに録りためた実写、アニメなどの映像ソースが入力される可能性もあるわけです。これは単なる憶測ですが、入力ソースの素性が変わってくると、やはりどうしても実写、アニメ、ゲームのどれにもそれなりに対応できるような、最大公約数的補正技術になるんじゃないでしょうか。
そうなってくると、テレビのアップコンに任せるのではなく、初代PS3のアップコン機能に期待したくなるわけです。

こちらのブログ記事では、初代PS3アップコンによる画質比較を行っています。興味深いのは、PS2とPSのソフトで比較していますが、PSソフトのほうがよりはっきり補正効果が現れているということです。
PSとPS2は出力する解像度は同じですが、当然PS2のほうが処理できるポリゴンの数が圧倒的に多いです。ということは、ゲームソースによって補正技術を使い分けていることになります。さらには、ポリゴンを3Dレンダリングする時点で補正をかけている可能性もありえます。
これは、レンダリングされた後の2Dの映像ソースとしてしかアップコンできないテレビには真似のできない芸当です。そもそも、テレビ側にはPSのゲームなのか、PS2のゲームなのか、ということすら判別がついていないのです。
実際にPS2と初代PS3を自宅で比較したわけではないのですが、こうした客観的事実を観察、比較した結果、PS/PS2のゲームをHDテレビでプレイするには、テレビにPS2をつなぎ、テレビにアップコンさせるよりも、初代PS3でプレイしたほうがより良好な結果が得られるのではないか、という結論に達しました。

技術が進むにつれて切り捨てないといけないものもある。しかし

僕は10年以上前からのMacユーザーなのですが、MacにUSB端子が登場する前、それに相当するポートは、シリアルポート、ADBポート、*6SCSIポートなどがありました。接続すると再起動しなければいけないデバイスも多く面倒な規格でした。ところがiMacがセンセーショナルに登場した時、それらのポートはすべて廃止され、USB一本に統一されてしまいました。既存の周辺機器メーカーは対応に追われ、USBと各ポートを変換するアダプタが次々と製品化されました。
時は流れ、そういう時代の徒花のような製品はUSB対応機器の充実とともに姿を消しました。
今のPS/PS2/PS3のゲームにも似たような状況が取り巻いているように思えますが、ちょっと事情は違うと思います。周辺機器をつなぐ規格なんてものは時代とともに淘汰されていってもいいと思うのですが、ゲームは簡単に切り捨てられてほしくないのです。
特にシリーズもののゲームは作を重ねても、ユーザー各々のお気に入りというのはマチマチなわけです。新しい作品のほうが常におもしろいとは限らない。現状、PS2も併売されていて、HDテレビにつなげば、多少汚いもののゲームをプレイすることができます。しかし、いずれPS2も先に生産終了するでしょうし、何よりもお気に入りのゲームは少しでも綺麗な状態でいつまでもプレイできる環境であってほしいものです。ゲームにも芸術性のある創作物であるのだとすれば、SCSIやADBのように簡単に忘れ去られるような状況にだけはなってほしくないと願っています。

あ、そうそう

WiiはHD対応のゲーム機じゃないですよ。知らない人も多いようなので、念のため言っておきます。テレビメーカーは、Wii専用のアップコンモードを搭載すると他社と差別化はかれるかもしれませんね(笑)
エースコンバット04 シャッタードスカイ PlayStation 2 the Best

エースコンバット04 シャッタードスカイ PlayStation 2 the Best

エースコンバット5ジ・アンサング・ウォー PlayStation 2 The Best

エースコンバット5ジ・アンサング・ウォー PlayStation 2 The Best

エースコンバット・ゼロ ザ・ベルカン・ウォー PlayStation 2 the Best

エースコンバット・ゼロ ザ・ベルカン・ウォー PlayStation 2 the Best

エースコンバットシリーズの断然おすすめは、PS2で出た3部作!

*1:僕含む

*2:ACXはPSPですが

*3:アップスケール、アップスキャンなどとも

*4:HD、HighDefinitionに対して、StandardDefinitionの意味。おおむね640×480程度の解像度のこと

*5:もちろん初代PS3のアップコン技術と比較したわけではないのですが

*6:DOS/Vでいうところの、パラレルポートとPS/2ポート

WEBサービス「ルナルナ」

今日の昼間、なんとなしにテレビを観ていたら、このサービスのCMをやっていた。初見なので驚いたが、要は女性の生理状態をサーバーに登録し、それに合わせて生理予測日や、いわゆる安全日/危険日の判断を出してくれるサービスのようだ。
こういうWEBサービスの展開のしかたもあるのだなあ、と感慨深かったが、驚いたことに僕がこのサイトをはてブに入れた時点で2user目。ところが妹に聞くと結構有名なサービスらしく、本人も登録しているとのこと。おそらく女性誌中心にケータイサイトの広告を打っているであろうから、はてなーには見つかりにくかったのかもしれない。
WEBサービスとしてはなかなか「してやられたり」な内容なのだけど、これに注目できてなかったはてなーも、まだまだ底が浅そうだな、と思った。

E-P1「タッチ&トライセミナー」に行って来ました

オリンパス、「E-P1」を東京・大阪のショールームで先行展示〜「タッチ&トライセミナー」も開催
18日16時から、大阪のタッチ&トライセミナーに行ってきました。
セミナーの内容自体は、プロジェクターを見ながら、担当者が機能の説明をしつつ、その間聴講者の間で、実機を回しながら触る、というものでした。
説明の内容は、既にウェブで発表されているものがほとんどで、プレス会見で使われたプロジェクター画面と同じです。ですので、実機操作が目当ての方は、あえてセミナーを狙う必要はないかもしれません。(余計なお世話ですが、説明してくれた担当者も人前で話しなれてないせいか、プレゼンとしてはお世辞にも上手とは言えず、みなさん結構退屈なようでした)

セミナーの内容、質疑応答、実機操作した点でのポジティブな印象、ネガティブな印象について

ポジ面
  • AFの合焦が早い。コンデジ以上、ボディ内AF駆動一眼レフに勝るとも劣らない。印象としてはPanasonic G-1より早い。担当者は「家電メーカーと光学メーカーの違い」と自慢げだった。
  • マウントアダプターには自信があるようす。自社以外のアダプターも(社名こそ出さなかったものの)積極的に紹介していた。
  • フラッシュ外部になったのは小型化のためだが、1コマごとに感度が選べるデジカメにとっては、むしろ自然な流れとして好印象。
  • 今回同時に登場した2本のレンズはどちらとも最短撮影距離は15cm。レストランなどで料理を取りたいシチュエーションには良い。
  • 最高感度6400。ショールームにあった実写作例にはこの感度のものはなかったようだが、「ノイズ低減に自信がもてたので採用した」と言っていた。
  • モードダイアルがフリーストップ方式。細かいことだが、使いやすさへの配慮を感じる。
  • 十字キーに加え、ダイヤルが2つあり、露出補正やF値選択はコンデジにはない素早さがある。
  • ボタンを押してからの画面遷移などはそこそこ軽快。ただ、もっとも軽快だと思うRICOH CX-1には劣る印象。
  • バッテリーはE-420と同型。E-420ユーザーは買い替え/買い増ししたくなる?
ネガ面
  • 一眼レフよりは小さいが、コンデジよりは大きい。パンフレットやWebの商品写真だと小さく見えるが、プレス発表の写真で、女性が手にしているカットを見れば、その大きさに納得がいく。
  • 14-42のレンズは、沈胴式だが、沈胴状態から撮影状態にするには、L字ロックを手動ではずす必要がある。タムロンレンズのような単純なロックスイッチではなく、やや複雑なメカニカルロックになっている。またロックスイッチを触った感触は繊細で、ここを乱雑に扱うと壊れそうな印象を受けた。担当者も実演時、このロックに少々手こずっており、人に渡して撮影してもらうときには注意が必要だろう。
  • 合焦が早いと言ったが、あくまで17パンケーキと14-42ズームの2本だけの話であり、アダプター介してフォーサーズレンズを使った場合は、だいぶ遅くなるそう。
  • 同じマイクロフォーサーズのパナのレンズを使っても、合焦速度は遅くなるそう。その逆も同じか。同じ規格とはいえ、AFや手ぶれ補正に関してはメーカー間で対応が異なってくるようだ(このあたりの話はうまく聞き取れなかった)
  • 他メーカーのエントリーデジ一眼も同じだと思うが、動画撮影中のマニュアルフォーカスはできない。あくまでオマケと考えたほうがいい

その他

  • eポートレートは、Adobe Lightroomでいうところの「明瞭度」を下げ、肌の質感をなめらかにごまかす機能。アートフィルターと同じく、RAWで撮っていれば後で設定できる機能。
  • 聴講者約20名ほどのうち、4名が女性。年齢層は20代、30代、40代、50台以上が均等に、という感じ。
  • あまり詳しくなさそうな女性聴講者から「ビューファインダーは何のためにあるのか」という質問があり「どうしてもファインダーで撮りたい、というお客様のためと、あとはファッション性」と担当者は答え、会場からは何名かの失笑が(←僕もその1名)
  • 音声収録マイクやテクノロジーは、オリンパスのICレコーダーのそれを応用したとのこと(自信ありげ)。Voice-Trekのことだと思うけど、こんな小さなカメラにステレオマイクがどうこう言われてもなあ、しかも、外部音声入力があるわけでもないし、というのが正直な感想。
  • どうでもいいが聴講者のiPhone率が以上に高かった

個人的な感想

僕はあくまで素子の大きいコンデジとしてサブ機としてSIGMA DP2と比較検討していたのですが、値段的な面からE-P1に関しては今回見送ろうと思います。ですが、E-P1のポテンシャルは僕の求めているモノ以上で、他社のエントリークラス一眼と渡り合う上でも、十分なスペックを持っていると思います。その上であの小型ですから、頭一つ抜きん出ているでしょう。そういう意味で、あの値段は十分納得いくものだと思います。
個人的にはRAWしか使わないので、アートフィルターやマルチアスペクトには興味ないのですが、トイカメやハイコントラストモノクロなど、最近の若年・女性ユーザー層にはウケの良さそうな機能を重点的にプッシュしていました。オリンパスの戦略を再確認した気がします(笑)
パソコンでの補正を極力行わず、そういう潮流の写真(笑)を撮りたい人にはイチオシのカメラではないでしょうか。

私が「これはひどい」と怒っている理由

生まれてはじめてはてブで叩かれた(ような)ので、誤解のないよう経緯をまとめておきたい

経緯

フォロワー800人の私がTwitterで書籍紹介すると何冊売れた?
まず、この記事をはてブにて発見。
要約すると、「Twitterのつぶやきで、Amazonアソシエイトへのリンクを貼ったら結構な人数が買ってくれた。短縮URLなので、アソシエイトに気づきにくかったのかもしれない」
これに対し、この記事のはてブコメページ

amatanoyo amazon Amazonアソシエイト・プログラム運営規約 第1条および第2条g目または第8条に抵触の恐れ。

id:amatanoyo氏が指摘。私はこの時点で、Amazonアソシエイトの規約に違反している可能性について知る。この時点では特に何も思わなかった。
その後、id:amatanoyo氏、氏のダイアリーに詳細を記す。
AmazonアソシエイトとTwitterと - 規約違反が云々
詳細は当該リンク先を見て頂くとして、その内容は主に、Amazonアソシエイトの規約を適宜引用し、発端記事のTabata氏が規約に違反しているかどうかを他サイトのリンクも交えながら考察し、結果的に

第2条g目はどう考えても不可避なので、これは規約違反であると断定せざるを得ない。

と断じている。
これに対し私はこの記事に対し以下のようなブクマコメントを残した。

indigoworks これはひどい Amazonと個人の契約をわざわざ外野がブログで騒ぎ立てるセンスがわからない。だまって通報するだけでいいと思うんだけど。何なの鬼の首を取ったりなの? 死ぬの?

と、多少茶化して書いたことは認める。
これに対し、後のブコメとしてid:ekken氏が私をidコールし、

ekken Amazon, affiliate, twitter こういうことを書いておいてくれると、知らずにやっていた人が通報されて垢BANされることを防げるから有益な情報だと思うけど、id:indigoworksがなんでそんなに怒っているのかわからない。

と述べられる。
私、その経緯と、言葉足らずに終わっていた拙ブコメのフォロー記事を拙ダイアリーにまとめている
↑今ここ

私は怒っているわけではない

もちろんあのような茶化したブコメを残したので、そう取られてもしかたないのだろうが、私はどちらかといえばid:amatanoyo氏の振る舞いにただ呆れているだけだ。
私はこれまでに、Amazonアソシエイトに取り立てての興味が無く、当然その規約の詳細については全く知らなかった。そういう意味では、id:amatanoyo氏の発端記事に対するブコメは新鮮であった。
ところが、amatanoyo氏は自身のダイアリーに規約を事細かに書き出し、発端記事の著者Tabata氏の規約違反を丹念に証明する行為に躍り出た。
私が腑に落ちないのは、このダイアリーに書き出された行為である。実際のところ、Tabata氏は規約に違反しているのだろう。しかし、だからどうしたというのだ。
これが法律を犯した犯罪者であるのなら、これを断罪するのは一市民として当然の権利だろう。しかし、これは、Amazonという一法人と、Tabata氏という一個人の間に結ばれた単なる契約である。少なくとも第三者が口を差し挟む余地は無いのではないか。仮にTabata氏を断罪できる立場があるとすれば、それはAmazon以外の何者でもない。もし仮にamatanoyo氏が同じアフィリエイターで、同輩の抜け駆けを歯痒く思ったのだとすれば、その気持ち分からなくもない。
ただ、発端記事のブコメやamatanoyo氏のダイアリーについたブコメを見ていると、規約違反について述べているものだけではなく、Twitterでアソシエイト利用についての意見や、そもそもTwitter自体が広告で溢れてしまうことへの懸念なども語られており、それらの方々が述べられた意見のほうが、よっぽどTwitterとアソシエイトの今後の関係について有益だと感じた。
amatanoyo氏のブコメとダイアリーは、Tabata氏の規約違反を証明することだけに終始し、平たく言えば、無粋、悪趣味の類いだと思ったのである。何なの鬼の首を取ったりなの?とは、本来Amazon規約違反の検証をすべきところを、第三者が勝手にやっている、そういう行為に対して、である。せめて、ブコメだけに止め、速やかにAmazonへ通報していれば、私はamatanoyo氏に対して、ここまでの落胆を感じなかっただろう。
なお、id:ekken氏の言う

こういうことを書いておいてくれると、知らずにやっていた人が通報されて垢BANされることを防げるから有益な情報だと思うけど

について私は全く理解ができない。知らずにやっていた人は規約を遵守しないままサービスを使用していたという時点で、まず己の浅はかさを恥じなければならないし、垢BANについては、そういう結果になっても申し開きの余地は無い。
たかがネットのサービスと思われているのかもしれないが、(ユーザーによって額の多寡はあれど)金銭のやりとりが発生する契約である。そのような甘い姿勢でこのサービスを利用している人がいるのかと思うと、本当の意味で外野たる*1私にはAmazonに対しても、アソシエイトユーザーに対しても、懐疑の念が首をもたげてくる*2

これは立派なメディアスクラム

もしこのamatanoyo氏のダイアリーが掲載される前に、AmazonがTabata氏に何らかの通報や処置を施し、そしてTabata氏も当該つぶやきやエントリを訂正したとすれば、ここまで騒ぎは大きくなっていなかったかもしれない。6月15日22:00時点で当該エントリはそのままのようだが、当該エントリには既に、はてブの耳目が集まっている。こういうネガティブな要因で多数のはてブを記録するということは、ネット上における社会的制裁と言っても差し支えないだろう*3。先ほど述べた自らの弁で言うなれば、この社会的制裁は、Tabata氏自らの浅はかさに起因するものであり、その恥は甘んじて受けなければいけないだろう。
しかし、あくまでTabata氏を断罪できる立場にあるのはAmazonだけである。ネット自警団といえど、そこは越権行為ではないだろうか。
メディアスクラムとは、昨今マスコミに投げかけられる言葉としてよく見聞きする。しかし、私はそれ以上に、この言葉をネット上に投げかけたい光景を多々目にする。今回も、そのような光景のひとつであったようだ。

*1:アソシエイトリンクを気にせずAmazonで買い物をし、アソシエイトを始めようとも思わなかった

*2:とはいえ、Amazonの無い生活は考えられないのもまた事実ではあるが

*3:もっとも、すべてのブクマがTabata氏の規約違反を直接disっているわけではないようなので、まだ救いはあるが