登場

混沌とする東京都知事戦。今まで候補者の名前があっちにひとつ、こっちにもうひとつと浮かんでは消え...を繰り返しています。
そんな中、田母神俊男さん(元航空幕僚長)がついに立候補を表明。
田母神さんは顔や言葉が少々恐そうですが、以前に講演を聴いた時は、調子が出てくるとジョークがガンガン出てきて、気がつけば、笑いの渦に包まれ、オスプレイで救出に行かなければならなそうです。

田母神さんといえば、昨年秋、安倍総理について書いた『安倍晋三論』が刊行されました。
自衛隊憲法改正やTPP、中国を始めとする近隣諸国の問題など、今後の日本を大きく左右するイシューをテーマに、田母神さんの思う「安倍晋三論」を語っています。



本・コミック: 安倍晋三論/田母神俊雄:オンライン書店Honya Club com

大晦日といえば

紅白歌合戦と日本人

晦日といえば、NHK紅白歌合戦
視聴率の低下を指摘されつつも、毎年、サプライズアーティストの出演にはじまり、司会、ゲスト、審査員、演出面でも工夫をこらす。
大御所、北島三郎の紅白ラストステージやリハーサルからキレまくる初出演の泉谷しげるさん。能年玲奈をはじめとするあまちゃんファミリー、檀蜜、ふなっしー進撃の巨人までも登場し、もはや歌合戦という大演芸合戦へシフトしているような感さえあります。

思えば、国民的番組「紅白歌合戦」は60年以上にわたり、時代とともに変遷を遂げてきました。世情の写し鏡なのかもしれません。

テレビ文化論を専門とする太田省一さんの『紅白歌合戦と日本人』は、それを実感させてくれる一冊でもありました。

本・コミック: 紅白歌合戦と日本人/太田省一:オンライン書店Honya Club com

情熱の継続

サンフレッチェ情熱史

天皇杯準決勝は、サンフレッシュ広島が延長後のPK戦を制し、決勝進出を決めました。
勝戦は元日、横浜F・マルノスと戦います。

サンフレッチェ広島が、奇跡の逆転優勝でJ1連覇を果たし、地元広島ではテレビの特番などに監督や選手が次々出演。雑誌も特集号や優勝グラフが発売されました。

そんな中で、発売された『サンフレッチェ情熱史』も、優勝がもたらした出版企画だと推察できます。
サンフレッチェ広島オフィシャルマガジン『紫熊倶楽部』編集長、中野和也氏によるクラブ20年史。帯に「広島の過去と現在を知り尽くした中野さんならではの力作」と、森保一監督がコメントしているとおり、その充実ぶりは圧巻です。

昨シーズン優勝したものの、今シーズン前の大方の予想は「連覇はなし」でした。にもかかわらず奇跡ともいえる連覇を成し遂げたのだから、はっきりいって私自身も大いに浮かれていました。
そして、それは本書を手に取った時も同じでした。

しかし・・・。
しかし、本書に綴られているサンフレッチェ広島の歩んできた道は想像を超えるものでした。そこには、胸が締めつけられ、息がつまるような壮絶な道のりが描かれていました。
坂道を転げ落ちるかのように観客は遠ざかり、赤字が膨らむ経営の現実。選手の年棒削減を掲げ、「選手を育てて別チームに売り、移籍金収入を得るのも現実的な道」という考えさえも・・・。

降格や経営危機を乗り越えられたのは、弱小、貧乏球団・広島カープを支えてきた地域性のおかげに違いありません。クラブやサポーターだけでなく、地元が我慢強く歩んできたからこそ、今まで歩んで来られたし、ここまでたどり着いたのだと思います。

とにかく、これを読んだ私は、まるで冷や水を頭からかけられたような気分になりました。

お手軽で内容の薄い出版物が多い中で、341ページ量、質ともに充実した内容。サンフレッチェ広島のファンやサポーターだけに読ませるのはもったいない一冊でした。

今年二つ目の栄冠まであと一勝。元日には、20年分の熱い応援を捧げ、勝利の美酒に酔いしれたいと思います。

本・コミック: サンフレッチェ情熱史/中野和也:オンライン書店Honya Club com

働く人

考える人 2014年冬号

季刊誌『考える人』2014年冬号(新潮社)は『いい仕事、いい生き方 日本の「はたらく」』という特集で、さまざまな仕事に携わる24人の生の姿を通して、「はたらく」というヒントを探っています。

羊飼い、染織家、国際山岳医、ホペイロ、銭湯ペンキ絵師などユニークな職業に混ざって、書店員として、私もご紹介いただきました。

考える人 | 新潮社

目が離せない二人

日本よ、世界の真ん中で咲き誇れ

第2次安倍政権発足からちょうど1年になる12月26日、安倍首相は靖国神社を参拝した。中国、韓国からは早速批判の声があがっている。
21日公開がスタートした映画『永遠の0』の原作者、百田尚樹さんは安倍首相と何かと深い縁がある。
百田尚樹さんはかねてより安倍政権を応援し、安倍首相はかつてFacebookで『海賊とよばれた男』を絶賛している。それから二人は親交を深めてきた。
そして、くしくも2013年ベストドレッサー賞を二人揃って受賞している。

そして、いよいよ、二人の対談本が刊行される。題して『日本よ、世界の真ん中で咲き誇れ』。
経済政策、憲法改正、外交安全保障、靖国問題、さらには長期政権への展望を熱く語り合いながら、『永遠の0』に込めた想い、『海賊とよばれた男』を書いた理由などが明かされていく。

百田尚樹さんは、安倍首相と今年、会った際、 靖国神社に参拝するよう進言したとも言われている。
今年の顔といえる二人が、今年の最後の最後で世間を賑わしている。


本・コミック: 日本よ、世界の真ん中で咲き誇れ/安倍晋三百田尚樹:オンライン書店Honya Club com

食べるべきか食べざるべきかそれが問題だ

肉を食べる人は長生きをする

テレビ朝日「たけしのTVタックル〜年末警戒!3時間SP」で、「健康の常識を疑え」特集。
医学博士の柴田博氏が出演し、著書『肉を食べる人は長生きする』(PHP研究所)が紹介されました。同時に『長生きしたけりゃ肉を食べるな』(若杉友子・幻冬舎)も紹介されました。番組は相反する主張を戦わせるという内容ですが、ここまで真逆ではどちらを実践すれば良いか本当に悩みます。

そういえば、2001年に『銀行とつきあわない法』(幻冬舎文庫)を書いた邱永漢氏は、その昔、『銀行とつきあう法』というタイトルの本を出していたこともあります。こちらは同一人物が時代の移り変わりにあわせ考え方や発想を変えたものですが、ここまで変えるとかえって「見事」と感じるから不思議なものです。

本・コミック: 肉を食べる人は長生きする/柴田博:オンライン書店Honya Club com

氷の上の熱き闘い

知って感じるフィギュアスケート観戦術

キムヨナ(韓国)が国際大会「ゴールデンスピン」で復活優勝。
ショートプログラムでは、浅田真央がグタンプリシリーズのスケートアメリカで出したショートプログラムの今季世界最高を上まわる73.37点の高得点をマーク。
来年2月のソチ五輪フィギュアスケートではやはりこの二人の熱き闘いが繰り広げられそうです。



2006年トリノ五輪女子シングルで金メダルに輝いた荒川静香さんの著書『知って感じるフィギュアスケート観戦術』が発売されました。

フィギュアスケートのわかりづらい採点方式から、各選手の最新情報、コーチ、振付家の実力まで、フィギュアスケートのいろいろが、これを読めば、わかります。ソチ五輪がますます楽しみになる一冊です。


本・コミック: 知って感じるフィギュアスケート観戦術/荒川静香:オンライン書店Honya Club com