Tumblrに引越ししました。ついでにTwitterも開始です。

これまでも何度かブログの引越しを行ってきましたが、今回は
いわゆるミニブログTumblrへの引越しです。

これでiPhoneからいつでも手軽に更新できるようになり、
情報発信頻度も上がると思います。

新ブログhttp://johncoltrane00.tumblr.com/

第10回 天満音楽祭

4月に職場が変わり、ちょっと更新をサボっているとアッという間に半年が過ぎていました。
この間、7月には山下洋輔トリオ結成40周年コンサートという記念すべきイベントがあり、
さていよいよハチの50周年パーティーだと思っていた矢先に、ハチのお父さんが急逝される
という悲しい出来事がありました。

それ以来、ママも昔のような元気さが影をひそめ、お店に来る機会がめっきり少なくなりました。

そんな訳で、50周年記念を盛大に祝うはずだった今年の8月8日は例年通り、洋輔さんを迎えての
バースデーライブとなりました。

毎月のハチママナイトもママが不在の中、常連ミュージシャンの面々が集まり、今まで以上に
店を盛り立てていこうという雰囲気が感じられます。


そんな中で1年ぶりの天満音楽祭が先週の日曜日に開催されました。
今回は、ハチの常連メンバーすべてのセットを録画して、YouTubeのマイ・チャンネル
アップしたのですが、ここではダイジェスト的に紹介します。

まずはマスターとアキちゃんを中心にしたボサノバユニット、G8のステージから。

続いてピアノトリオ、Power Noteで、定番ナンバー「マー君ポイント。」

会場は24階に移ってハチ軍団の一番バッターは、テナー&アルト2管フロントの
クインテット、Mad Science。ピッチの速いベースラインに2管のユニゾン
からむ印象的なテーマで始まるカッコ良い曲。
フリー調のサックスソロからドラムソロまで、僕の好みにど真ん中ストライク
の一押しバンドです。

ブルースギタリストのHuちゃんリーダーのオスガーロス。いつもハチではノリノリ
なのですが、今回はドラマーのPAが聞こえにくかったのか、暫くリズムに乗り切れ
ない一幕があり残念。

ヴォーカルのおケイさんリーダーのRoute8からNat King Coleの大ヒット曲
「L-O-V-E」。

女性テナーのタマちゃん率いるタマバンド。2005年の天音から毎年聞いていて
彼女の成長振りは本当に素晴らしいと思います。ジャズに最も大切な自分の音
を持っていますよね。ベースとギターのサポート陣も良いですね。

ハスキーヴォイスが魅力のIKU Band。「Come Rain or Come Shine」

ギタートリオのBB-?。ちなみにバンド名の由来はメンバー3人が「ブヨブヨ」という
事からきているそうな。曲名紹介が、聞き取ませんでした。この曲なんでしたっけ。


エレピトリオのElectric Trio。まずはウェイン・ショーターの曲から。これも
タイトル思い出せず。誰か教えてください。

新感覚オリジナル・ボサノバのオイトコラサォン。

クールなギタートリオ、奈良トリオ。メンバー全員が"奈良"にゆかりがあるそうな。

渋いテナーのカルテット、COLSET。メンバーの多くが"腰痛"にゆかりがあるそうな。

トリは御馴染み、ハチが誇るフリージャズユニット、非常波。
このバンドは1曲が10分に収まらないのでYou Tubeにアップロードする為に分割し
なければならないのが辛いところ。2つ続けてどうぞ。

スタンダード聴き比べ「Summertime」

Summertimeと言えば、アメリカ音楽の代表的作曲家George Gershwin作曲の
オペラ「ポーギーとベス」の劇中歌です。

1935年に初演された このオペラは1920年代の貧しくも、希望を持って生きる
黒人コミュニティをリアルに描いたもので、1935年に「オール黒人キャスト」
で初演されたそうです。

漁夫ジェイクの女房クララが、暑苦しい夏の夜に赤ん坊を抱きながら、
豊かな夏の生活を夢見つつ歌うブルースの子守唄。

Summertime,
And the livin' is easy
Fish are jumpin'
And the cotton is high

Your daddy's rich
And your mamma's good lookin'
So hush little baby
Don't you cry

One of these mornings
You're going to rise up singing
Then you'll spread your wings
And you'll take to the sky

But till that morning
There's a'nothing can harm you
With daddy and mamma standing by

Summertime,
And the livin' is easy
Fish are jumpin'
And the cotton is high

Your daddy's rich
And your mamma's good lookin'
So hush little baby
Don't you cry

初めてこの曲を聴いたのは、マイルス&ギル・エヴァンスの、このアルバム。

Porgy & Bess

Porgy & Bess

音源がYou Tubeにもありました。


続いては日本が誇る元気娘、上原ひろみChick Coreaのデュオ演奏から。


Keith Jarrettのソロ。名高いキースの中腰奏法炸裂です。
腰を痛めないんでしょうか?


やはりビリー・ホリディの歌声でも押さえておきましょう。


で、最後にぜひ聞いて欲しいのが、これ。坂田明渡辺香津美のホスト番組
「夢の乱入者」に文字通り”乱入”した名演奏。
あまりのノリノリ振りに笑いが止まりません。

ビル・エヴァンス奇跡の音源発見!!

週末のハチでは、晩年のビル・エヴァンスのアグレッシブなピアノが流れていた。
マーク・ジョンソン(b)とジョージョ・ラバーベラ(ds)を従えた、テンポの速い演奏だ。


エバンスは1980年9月15日にドラッグの常用がたたり、肝硬変で亡くなっているが、
最後の1年間は、このトリオで死の直前の9月10日まで演奏活動を続けていた。

この日の演奏は、今のところ見つかっていないので、エバンスの現存する最後の演奏は、
サンフランシスコのジャズ・クラブ「キーストン・コーナー」での1980年8月31日から
9月7日の演奏を収録した「Consecration」という8枚のボックスセットということになる。

Consecration

Consecration

最近になり、まったく重複しない録音が更に見つかり、新たな8枚組「Last Waltz: The Final
Recordings Live」というボックスセットで発売されていたそうだ。

Last Waltz: Final Recordings Live

Last Waltz: Final Recordings Live

勿論エバンス・ファンでピアニストのマスターは、ライブ録音の音の悪さが気に入らず、
例によって全16枚のCDに、アナログ・ミキサーを通して音質調整を施し、「ハチ・リマスター」
版を作成していたらしい。

音には滅法うるさいマスターは、いくら演奏の出来が良くても音の悪いCDには我慢が
できない性質。だから本当に気に入った内容で、録音状態が気に食わないと自分で
ベストな状態にしてしまうのだ。
※2007年の年末に僕と二人でコルトレーンの欧州ツアー(61〜63年)音源をかき集め
  7枚物のCDにリマスターした事もある。この時の顛末はこちら

店に流れていたのは、こうして完成した、まさに「世界でハチだけ」の1枚だったのだ。
マスターによると、エバンス・ファンのお客さんから「ぜひ売って欲しい」との要望も
あったそうだが、「これは遊びですから」とお断りしているとの事。

話のつづきで、マスターが取り出したのが、更にすごい1枚。
ビル・エバンスの死の直前の記録では、8月15日ドイツ・ベルリンで演奏し、帰国後
「キーストン・コーナー」でのライブが始まるまでの間、演奏記録なしというのが
現時点での一般的見解らしい。
http://www.jazzdisco.org/bill-evans/discography/session-index/

しかし、ある人物の記憶から新たな歴史的事実が浮かび上がってきたのである。
ハチの常連ミュージシャンで、ベーシストのHさんだ。
その頃、米国西海岸に駐在していたHさんは、1980年の夏にHollywood Bowlで
Bill Evansのコンサートを聴いたというのだ。しかもあろうことか大型ラジカセで
録音までしたというのだ!!

物持ちの良かったHさん、家からコンサートのパンフレットまで見つけ出し、この
歴史的記録の正確な状況が明らかになった。

1980年8月27日、Hollywood Bowlで「1980 Jazz at The Bowl」という名のコンサート
が開催されている。エバンス単独のコンサートではなく、Shelly Manneがホスト役を
勤め、何人かのピアニストによる、いわば顔見世興行的な企画だったようだ。

しかし、時期が時期だけに、この記録は歴史的価値を持つものだ。
音質はかなり悪く、さすがのマスターもてこずったそうだが、何しろ世界中でも
いまだにブートレッグが出ていない音源。

ましてや日本にある事自体が奇跡ともいえるテープである。





全国のエヴァンス・ファンへ。
ぜひ一度、大阪の「いんたーぷれいハチ」で 奇跡の演奏を聴いてみてください。

ジャズ・スタンダードYou Tube聴き比べ「My Favorite Things」


小学生低学年の頃、母親に連れられて映画「サウンド・オブ・ミュージック
を見に行ったのは今から40年近く前の事。

ジュリー・アンドリュース演ずる家庭教師役のマリアが、雷を怖がって集まってきた
子供たちに歌って聞かせるあのシーンと共に、幼心に深い印象を与えてくれた名曲。

その曲を、解体・再構築し、全く新たな音楽として提示してくれたのがコルトレーン
フリージャズの持つ魔術的で強烈な魅力の虜となったのは、「Live at The Village
Vanguard Again!」におけるトレーンの演奏を聴いたのがきっかけでした。


まずは、Eric Dolphyを含む最強のJohn Coltrane Quartet、
1961年11月24日、ドイツのTV局でのスタジオ・ライブから。

John Coltrane(ss/ts), Eric Dolphy(fl/as)
McCoy Tyner(p), Reggie Workman(b)
Elvin Jones(ds)
(Sudwestfunk TV Studio, Baden-Baden, West Germany)


デイブ・リーブマンのソプラノ・サックスも熱い!
1997年のColtrane tributeコンサートから。
David Liebman(ss), Joey Calderazzo(p),
Dave Holland(bs), Jack DeJohnette(ds)



ボビー・マクファーリンの信じられないアカペラ・バージョン。

コルトレーン・カルテット、1965年・ベルギーでのライブ映像。
「The World According To John Coltrane」というビデオに収録
されていましたね。
Comblain-la-Tour, Belgium August 1, 1965

ジョン・マクラフリン、デニチェンとジョーイ・デフランセスコのトリオ
による演奏も刺激的の一言。
John McLaughlin(g), dennis chambers(ds),
Joey DeFrancesco(el-p)

徹底的なフリージャズに突き進んだ晩年のコルトレーンは、グループに
迎えたファラオ・サンダースが、余りに軽々とフリーフォームで演奏する
様子に嫉妬すら覚えていたのではなかったか?などと想像してみるのも
面白い。
これは2007年のライブ。67歳にしてファラオは衰える事を知らない。


僕の知る限り発表されていない1966年のニューポート・ジャズ・フェス
でのコルトレーンの同曲がYou Tubeにアップされていました!!
その演奏は「Village Vanguard Again!」での演奏を更に超えていく
とてつもないもの。フリージャズの極北

John Coltrane New Port Jazz Festival'66

You Tubeのマイ・チャンネルを作成しました

You Tubeのマイチャネルを作ってみました。ブログで紹介してきた動画は勿論、
お気に入りのジャズ関連動画など、まとめて見てもらえるようになっています。

こちらでは、厳選ジャズ動画をどんどん「お気に入り」として登録していきます。
ブログよりも更新頻度は高くなると思いますので、見に来てください。

トップページで森山威男カルテットの「ハッシャバイ」の映像を紹介しています。
森山さんの強烈なドラムソロからエンディングまでの短い動画です。
私は森山さんが世界のジャズシーンでも、トップクラスのドラマーであると確信
していますが、この映像を見てもらえば、皆さんにも同感頂けるのではないでしょうか?

JazzスタンダードYouTube聴き比べ「Waltz for Debby」

ワルツ・フォー・デビイ+4

ワルツ・フォー・デビイ+4

Bill Evansの愛らしいジャケットは、ジャズ・ファンならずとも一度は目にした
ことがあるのでは?
タイトル・チューンでもある「Waltz for Debby」は、愛らしいメロディで、今でも
多くのジャズ・ファンを生み出している事、間違いなしの名曲です。

ビル・エバンスは1959年に生涯最高のベーシスト、スコット・ラファロと出会い、
3年間の間に4枚のジャズ史に残る傑作を残しています。
スタジオ盤「Portrait in Jazz」,「Explorations」の2枚と1961年6月25日、
ニューヨークは「ヴィレッジ・ヴァンガード」でのライブ盤「Waltz foe Debby」と
「Sunday at the Village Vanguard」です。
(※この日のライブ(5セット)は、3枚組の「The Complete Village Vanguard
Recordings, 1961」に全貌が収められています)

そして、なんと、この録音のたった10日後に、スコット・ラファロは自動車事故死
してしまったのです。

スコット・ラファロ(b)・ポール・モチアン(ds)とのトリオによる映像は、残念なことに、
現時点では確認されていません。
これは1965年の映像です。
Bill Evans: Piano
Chuck Israels: Double Bass
Larry Bunker: Drums (London, March 19, 1965)

Chick Corea & Gary Burton「The New Crystal Silenceより」

Gordon Beck-Kenny Wheeler Quintet
Gordon Beck(p), Kenny Wheeler(tp), San Sulzman(ts), Tony Oxley(ds)
ジャズの面白さは、奏者によって、一つの曲が全く趣の異なる曲に生まれ
変わるところだと思いますが、これはその良い一例でしょう。

オスカー・ピーターソンがこの曲を弾いていたと知りませんでした。