環藝録

写真でつなぐ広島風物記録

寺町の交差点


路面電車の電停(市内線)に入るには横断歩道で車道を渡る必要がある。
その横断歩道が交差点にかかっている場合、いくつかの交差点名には「◯◯電停」が使われる。車にとっても歩行者にとっても、電停の至近にある交差点と意識することになり、そこはかとない緊張感がある。横断歩道を渡るのか渡りきらずに電停に入るのか、右左折で待つ車の中から歩行者の動きを凝視する。

比治山下電停

「比治山下」はバス停だけでなく路面電車の停留所名にもあることで知名度が高い。

この電停の始まりは昭和19年の皆実線の開通と同じ。北隣の段原一丁目電停は住居表示の変更によって変わっているので比較的新しい名前。南隣の「比治山橋」電停は昭和19年から変わらない。山や橋がある限り変わることはなさそう。

「した」の「下」

バス停名によく現れる「上(かみ)」「下(しも)」は対象の地名を分割して位置関係を示す。語頭に付くことが多いけど後ろに付くこともある。

それとは別に後ろに「下」を付けて「した」と読む場合は高低差を表して麓の地点を指す。「皿山公園下」や「比治山下」など。路線バスがその山を上ることは少ないので、「◯◯山上」は見かけにくい(あるいは上を付けない)。