裏目裏目にてお散歩

昨夜は南千住で、写真家の大沼ショージさん、田端ヒロアキくんを右文書院のAさんに引き合わせた。日比谷線の改札口で待ち合わせ、スグそこの〈大坪屋〉に入ろうとしたが休み。山谷のド真ん中にある〈大林〉も休みだった。まだこの街は動いてないようだ。しょうがないので、泪橋の手前にあるバー〈Tepui〉へ。最近ココばっかり。「琥珀の時間」というビールを飲む。

正月だし、やっぱり居酒屋に行きたいな、というぼくの主張が通り、三ノ輪方面に向かって歩く。途中を右に入ったところにある居酒屋が開いていたというので、そこへ。〈大衆酒場 双葉〉と書かれたでっかい暖簾(地面に着きそうだ)をくぐって、中に入ると、おーっ、イイ感じ。昭和30年代から冷凍保存されてきた雰囲気。8人ぐらい座れるカウンターの中に、「昔のお嬢さん」(田山幸憲の用法)が立っている。先客は一人だけ。おばさんは退屈してたのか、いろいろ話しかけてくる。この店は1960年からやってると云う。


酒は酎ハイ、ウイスキーハイ、ホッピー、日本酒といろいろ、メニューも厚揚げの肉詰め、にんにく漬けなど、変わったモノが多く、しかも安い。お好み焼きが250円ですぜ。180円の豚汁で体があったまった。大沼さんがAさんに写真を見せていると、おばさんが「私も写真やっているのよー」と云う。正面に写っているテレビをサカナにしつつ、おばさんも交えて楽しく話して、飲んだ。勘定は一人1200円なり。


10時前に店を出て、南千住に向かう三人と別れる。急に身を切られるような寒さになった。三ノ輪の交差点まで歩き、バス停にたどり着くも、すでに終バスが出たあとだった。いまさら地下鉄経由(上野で乗り換えるのがめんどくさい)で帰る気もせず、タクシーで西日暮里まで。メールなどチェックして、今年最初の《やりにげコージー》を楽しく観て、寝た。


で、今朝は10時ごろに出て、国会図書館へ。コピーしたい雑誌があったので行ったのだが、今日は「システム障害」とかで、本が到着したかどうかは表示されず、閲覧者がカウンターまで確認に行かねばならない。利用者カード導入以前(1980年代)に戻ったような気分だが、当時は本が到着したらマイクで呼び出してくれていた。今回はそれさえない。何度確認に行っても未着なので、カウンターのお姉さんに「昔に戻った気分だね」と一言云うと、「昔っていつですか?」と問い返されてしまった。浦島太郎になった気分。ようやく請求した雑誌が出てきたが、目的の記事は、所蔵されてない号にあることが判明。返却して、館を後にする。


今日のウチにコピーを入手したいので、広尾の都立中央図書館に向う。永田町からだと日比谷線広尾駅へは遠回りなので、半蔵門線で渋谷駅まで出て、目黒行きのバスに乗り込む。「広尾」とつくバス停で降りれば大丈夫だろうと、適当なところで降りたら、「え? ここ、ドコ?」と迷ってしまった。案内板を見ると、ココから10分ぐらい歩くらしい。大通り沿いに行けば、まあ順当に着くのだが、ここまで時間食ってしまったらついでだとばかり、裏のほうの青木坂を登っていくルートを選択。すごいお屋敷街だ(表札さえ出てない家が多い)。しばらく歩いて、有栖川公園に到着。図書館の前まで来て気づく。「しまった、木曜日は休みだった!!」。昨日、ちゃんと調べていたのに、館の前に来るまでスッカリ忘れていたのだった。ボケてるよなあ。なんだか行動が裏目裏目の結果になってしまっている。


無駄足ついでに、この辺で昼飯食っていくことにして、広尾の商店街へ。〈福田屋〉という魚屋がやっている定食屋(?)で、銀だらの照り焼き定食を食べる。ウマイ。この商店街の中には、〈JUNICHI NAKAHARA〉という店があった。中原淳一の本やグッズを売る店らしい。駅前から千駄ヶ谷行きのバスに乗る。初めてのルートのバスに乗って、知っている道を通ると、自分の中のイメージがつながったような気がして嬉しい。そんなこんなで、仕事場に着いたのは2時前。


ブックフェア関係の連絡をしたり、企画書をまとめたりしているウチにたちまち7時。有楽町線に乗って飯田橋で乗り換えて、高田馬場へ。BIG BOXの古本市の会場で、エンテツさんと待ち合わせ。その後、セドローくんやアキヒロくん、そして、「高田馬場のゴッド・ファーザー part2」との狂乱の一夜が始まるのだったが、疲れたので本日はココまで。明日に続く。