(ポピュラー・カルチャー論講義補遺)「アメリカ」を考える(21)多様なアメリカ、多様な受容(ソウル、ブルース) 1958年に渡米した小田実の放浪記『何でも見てやろう』は1961年に出版され、ベストセラーとなりました。また1962年に小田は『アメリカ』という小説も発表しています(下記の引用は、1976年刊角川文庫版『アメリカ』より)。 596p「そうだろう、いろんなアメリカがあるだろう。シャーロットのアメリカ、チャーレスのアメリカ、ボッブのアメリカ、ハイネマンのアメリカ、スコット氏のアメリカ、レットのアメリカ、ユリシーズのアメリカ、リチャードのアメリカ、そしてたぶん、社長のアメリカ、私自身のアメ…