バレた

皆さん、ご無沙汰でございました。飲み屋でひとりビールをあおりながらこれを書いてます。


これを某SNSサービスで読んでいる方は、勝手に私が特に選んだ、まあ、「友人」の中でも限られた方です。何しろ、私の「友人」には直系尊属が含まれてますから。


ごく最近、私にもお付き合いする人ができまして、福満しげゆき先生の言う、「昆虫のような生活」から抜け出しました(詳しく知りたい方は『うちの妻ってどうでしょう?』4巻を読んでください)。ふと気がつけば、(大学時代に、遊び人の巣窟であるはずのテニスサークルに所属していたにもかかわらず)陰毛に白髪が混じっている、そんな年齢になるまで女性とお付き合いしていなかったわけですね。よほど前世で非道いことをしたんでしょう。


お相手の女性に「私の好きなもの・こと」や「私の嫌いなもの・こと」を話すにつけ、改めて自分の考え方や嗜好について、今まで意識してこなかった事柄が浮き上がってきます。お相手の方に、遠回しに述べたつもりのことを「つまり、バカな人が嫌いなんでしょ?」とズバッと喝破されて狼狽したりしています。滲み出ちゃってますかねえ…。


ただ、「バカな人が嫌い」ってのは、かなりリスキーな表明なんですよね。だって、自分で自分のことはバカだと思ってないってことですから。そういうこともあって婉曲表現をしてたわけです。


私は「口では『自分のことが嫌い』と言っている癖に実は自分大好きな奴」なので、つまり、「口では『自分は頭悪い』と言ってる癖に実は自分が頭いいと思ってる奴」なんですよね…。ただ、一旦こうなっちゃうと、屈託なく「自分大好き」になることは不可能なのでもう仕方ないです。はあ…。


話は変わります。これも福満しげゆき先生が『うちの妻ってどうでしょう?』で描かれてましたが、自分にお付き合いする人ができたとしても、世のカップルが憎いことに変わりはありません。その憎さのスカラーは、私の状況が変わる前より小さくなってますが、ほんの少しだけですもんね。私がハリウッドの恋愛映画やあだち充及び「少年サンデー」っぽい漫画が嫌いな理由もこれで完全に説明できます(「週刊漫画サンデー」は好き)。


私は、一生「自分はモテなかった」という気持ちを持ち続けるのでしょう。


何度も福満しげゆき先生を引き合いに出して申し訳ないですけど、幸運にもいまのような状況になっても、福満先生の言う通りつくづく「10代20代のときに彼女がいない人生」ってのはクソですね。だって、みんなこんなに楽しい感じのことを5・6回は繰り返してるんでしょ?やれやれだぜ。とは言え、もうどうしようもないけどねー。

ゴッド・ブレス・アメリカ

こんばんは。ご無沙汰してました。何しろ、元気がなかったもんで。今日は映画の日だったので、映画を見てきました。


お話は。


妻と別れ、会社をクビになり、手術不可能な脳腫瘍まで見つかってしまった男、フランク。お先真っ暗な彼は、自殺を決意する。自殺の前に、たまたま見たリアリティショーに出ていた金持ちで我儘な女子高校生を気まぐれでぶっ殺したところ、変な女子高校生がフランクについてきた。


女の子にモーテルの部屋まで来られたフランクは、彼女を追い返そうとするが娘(?;別れた奥さんかも)に宛てた遺書を読まれてしまい、「あんたが今死んだら、マスコミ共は女子高生ストーカーのキモいオヤジが彼女を『モノにできなかった』から相手を殺して自殺したと報道するでしょうね。自殺するくらいなら生きていてもしょうがない奴らをバンバン殺すのよ。次はさっきの金持ち女子高校生の親を殺しましょう」と自殺を思いとどまるように説得されて…というもの。


当然、説得されたフランクは自殺するのをとりあえず止める。止めなかったら映画終わっちゃうし。そんで、リアリティショーに出ていたバカ親を皮切りにアメリカを旅しながら、生きていてもしょうがない奴らをその変な女の子と一緒に殺して回るのだ。


フランクは、アメリカの人々が、消費されるだけのレベルの低い娯楽と、差別的な発言を繰り返すキャスターやラジオDJ、スターのくだらないゴシップのせいで他人に対して無礼な態度を取るようになり、かつそのせいでみんながバカになってしまったことに憤っていたので、殺す相手は沢山いた。


映画館で騒いでいる奴らを殺し、駐車場で傍若無人な振る舞いをする奴を殺し、キリスト教原理主義者たちを殺した。どこまで行っちゃうのかは、観る方もいるかもしれないので控えます。


無礼と不寛容に憤る人間が、そういう人間をぶっ殺して回るのは極左っぽい感じですね。実際劇中でも、「お前は根性なしの左翼か」(大意)みたいなことを言われてたか。


多くの人種と価値観が存在するアメリカ(つっても都市部だけかも)が、不寛容になってしまったのを、脚本家と監督は嘆いている。それは例えばFOXニュースとネオコンのせいか。


「や〜ね〜、アメリカって」と思ったあなた。日本だって同じようなものですよ。もしかしたら、アメリカより酷いかも。日本じゃまだおおっぴらに同性愛者であることすら表明できないですよね。国会議員とかで同性愛者であることを公表している人っているのかな?その癖、おネエタレントとかいうくくりが存在して(まあ、ゲイじゃない人だっているでしょうけど)、その人が同性愛者であることや、異形としての存在というかを切り売りしてるわけでしょ。


あとは、こう、単純に意見が違う人の全人格を否定するような風潮ってのもありまさあね。だから、盲目的に好きで崇拝すらしている人と意見が対立している人を口汚く罵り、徹底的に攻撃しちゃう人がいる。


でもねえ、私がついこの前までそうだったから分かるけど、盲信って楽だからねえ。まして、盲信の対象が圧倒的で攻撃的であればなおさらですよ。「この人のここには賛同できるけど、あそこはちょっと賛同できない」って、意外と難しいのかも。っていうか、難しい。「大人」ならできて当然なんだけど。おれたちゃみんなお子様なのか。


何というか、「自分とは違う意見を持つ人が存在する」からと言って「その人はおれの敵である」ってわけじゃない。みんな、私も頑張るから、一緒に大人の階段上ろうぜ。


…と、真面目ぶった話はここまで。


主演のフランクはビル・マーレイの弟のジョエル・マーレイ。ビル・マーレイに弟がいて、しかも役者だとは知らなんだ。ビル・マーレイは最近頬がこけてきてて、深刻っぽい役も多いから、恰幅のいい弟の方が適役だったね。もっとも、ギャラ払えないから弟になったっていう線もあるけど。


変な女子高生役はタラ・ライン・バーって人。可愛い。『ゾンビランド』に出てきた姉妹の妹の方かな?と思って調べてみたけど、違いました。今どきの高校生に、『俺たちに明日はない』を見てて、アリス・クーパーが好きな子がいるとは思えないけど、全然いいです。


さて、次は『東映まんがまつり』じゃないや『アベンジャーズ』を楽しむために借りてきてる『キャプテン・アメリカ』見ないと。123分もあるから元気がないと見られない。



主観的面白さ;★★★/5

ダイビングについて思いついたこととか

こんばんは。早くも3杯目の泡盛を飲み始めている私です。今日は、人生で4回目のダイビングだったわけですが、無事戻ってきました。


これは、まあ、あんまり書きたいことじゃないんですがね。


何かというと、おれ、熱烈にダイビングが好きな訳じゃないのかもなーと。


まだ結論を出すには時期尚早かもしれません。というのも、私はまだ(こういう表現が妥当かどうか知りませんが)ダイビングが「上手く」ないからです。「ケッ、ただボンベ背負って海に潜るだけだろ。上手いもなにもあるかよ」とお考えの諸氏もいらっしゃるかと思いますが、これね、バカにできんのですよ。平面の移動ならさして問題はないのですが、水中を上下に意のままに動くのは(私には)大変なこってしてねえ。


無論、海中に下りるために重りをつけているのはつけてますが、どういうわけか浮いちゃうんですね。世間からも浮き、海中でも浮くと。


あとはそうですねえ。私、今日で通算13、14、15本目のダイビングだったんですが、自分が海中で大変なこと(具体的には分からない)にならないようにとガイドの方ばかり見てしまい、余裕がない。『SLAM DUNK』で言うところの「桜木ビジョン;何も見えん、何も聞こえん!」になってんですよねー。因みに、Google先生に「桜木ビジョン」の画像をリクエストしたら、エッチなビデオのパッケージが上位に表示されて、肝心の奴は見つかりませんでした。


つまり、潜っている間、ずーっと楽しむことができているわけではないのです。かりに45分潜っているとしたら、いいとこ10〜15分くらいじゃないっすか、楽しんでるのは。ずーっと楽しくなかったら流石に一人で沖縄来て潜ったりしないですし。


私は運動において、対象となる動きを飲み込んで理解してそれを実践できるまで人よりも時間がかかるので、仕方ないのかとも思いますがね。何しろ、テニスのダブルスで、事態を把握しながら試合をまともにできるようになったのは、大学も3年に入ってからでしたから。


そういうわけで、当初の予定とは異なりますが、明日も3本潜ってきます。明日が分水嶺になるでしょう。明日の今頃、ダイビングに対する考えがいい方向に行ってりゃあいいですね。さもなければ、ダイビングについては、一人でやるには億劫な趣味止まりでしょう。


ダイビングが熱烈に好きな方もいるでしょうから、私のような輩がいることが意味不明な方もいるでしょう。ただ、それは野球が好きな人もいればサッカーが好きな人もいるし、両方嫌いな人もいる、というだけのことです。


「あんなに日常とかけ離れた神秘的な世界で、しかも普段見ることのできない魚たちの姿を存分に楽しめるのにシンジラレナーイ(ヒルマン監督)」と思う方はご自由にどうぞ。なんかねえ、こう、あくまで個人的な体験を一般的な啓示っぽいものに読み替えようとする人が、私には、ダイビング好きには多いように感じられ、それってもうニューエイジ系のオカルト思想一歩手前でしょ。


まあ、とにかくそういうことです。

ノマドー

皆さんこんばんは。今日は、私が晴れてノマドになった日なので、それを記念して日記を書きます。


そりゃね、私だってノマドなんかになりたくないですよ。だって、ノマドって、「自らの地球上の座標に関係なくカッコいい仕事をやる人」ってことでしょ?仕事なんかしたくないよ。ただただ遊びたいよ。去年サイパンに行ったときは、コンピュータも携帯も持っていかなかったけど、今回はそうも行かねえからそうしただけ。


・・・まあいいんですけどね。たまには普通の日記を書きましょう。


今日は、8時に起床しました。と、いうのも病院に行かねばならなかったので。9時前に家を出て築地に向かい、かかりつけの病院に行きました。予想より待ち時間が短かったので、良かったです。普段通り薬を処方されて、羽田空港へ。


まずはちゃんとチケットを受け取り、手荷物を預けました。その後、ツイッターにも書きましたが、瀧波ユカリ先生の育児日記エッセイ『はるまき日記』を血眼で探しました。ただ、羽田には馬鹿なビジネスじゃないやサラリーマン向けのクソ経済本とフランス書院文庫しか置いてないので、結局買えませんでした。


確か、ポール・クルーグマン山形浩生さんが言ってたんですが、空港には洋の東西を問わず、過激な意見が載っている本が沢山おいてあり、実際売れているらしいですね。ただ、どの書店にも同じような「空港エコノミクス本」ばかりがおいてあって、マジしょうもないですね。


瀧波ユカリ先生の本の話に戻りますが、素人童貞で恋人もいない私に育児とか関係ねーだろ、と皆さんお考えになりますでしょうが、まあ、それは尤もなことです。ただ、なぜかは分かりませんが、私は育児エッセイ・育児漫画が好きなんです。東村アキコ先生の『ママはテンパリスト』は全巻持ってますし、『榎本俊二のカリスマ育児』も全巻(っつっても2巻だけど)を持ってます。『毎日かあさん』も立ち読んでます。


この種の漫画が好きなことに合理的な説明はないですが、私は漫画は意外と色んなジャンルをまたいで好きなので、そういうことだと理解していただけると嬉しいです。


欲しい本が見つかりませんでしたが、とりあえず保安ゲートをくぐって中に入りました。速攻でビール飲んでおきましたよ。定刻通りに機内に入りました。


で、私が乗った飛行機は通路を挟んで3人掛けという構造だったんですよ。私は通路側、隣は若い夫妻に1歳くらいのガ・・・じゃないや子供が1人。私は、静かな子供が大好きなので、こいつはどうかなーと伺っていたら私が好きな方のタイプの子供だったようで、一安心。


ほぼ定刻通りに石垣空港に到着しまして、1周間滞在する宿に行きました。空港からは10分かからないくらいでしょうか。部屋に案内されて、書類にサインしました。ここが、小奇麗かつ設備も充実しているので大変に気に入りました。昨年サイパンに行った時に泊まったホテルは大変で変態なことになってましたからねえ。


その後、買い出しに行って、戻ってきた後に筋トレやってシャワー浴びて、『ぱいかじ(南風)』という居酒屋さんまで飲みに行きましたよ。私はらふてーよりてびちが好きなので、てびちと、とうふようを注文しましたよ。いずれもうまし。もんくなくうまし。オリオンビール2杯飲んで、泡盛2杯、泡盛古酒を1杯飲んで帰ってきました。


明日と明後日は土日だので、人も多かろうですから、基本的には持ってきた仕事をやろうかと思ってます。ダイビングは平日になってからかのお。


まあ、そういう感じでっす。

拝啓、でんこちゃん

こんばんは。ちょっと元気があるので、久しぶりに色々以外の日記を書いてみます。最終的にはでんこちゃん、否、電気のお話になるはずです。


私は高校生の時分から熱心な小林よしのりさんの『ゴーマニズム宣言』ファンだった、ということはこの日記に何度となく書いてきた。まだ「SPA!」に連載されていた頃から好きだったのだ。最近の『ゴー〜』しかご存じない方は小林さんがかつてゴリゴリの「サヨク」だったことを知らないかもしれませんが、昔はそうだったんですよ。慰安婦問題の頃から、というか、薬害エイズ問題で酷い目に遭った(内部で;『脱正義論』は今の急進的な反原発運動やってる人に読ませて目を覚まさせたい)頃から変わってきましたね。


私は、小林よしのりさんの変節を割と素直に受け止めて、その思想が左から右に振れるのに合わせて私の頭もそういう考えになりました。というのも、私が小中学校で勉強したのは日教組的は歴史観の教師が日教組的な教科書を使った社会科であり歴史であったので、そういうことを教えられてきたところへ、「いやいや、日本は必ずしも悪ではなかった。っていうかむしろいいことをした」ってことを聞かされりゃ少しは快哉を叫びたくなりませんか?


まあ、私はなったんですよ。『戦争論』シリーズ3冊どっぷり読んで、今で言う「ネトウヨ」みたいな感じになってたかも。その後、変なバランス感覚を発揮して、「悪いことばかりもしてなかったけど、全てがいいことだったってわけじゃねんじゃね?」というしょうもない境地にしか達しませんでした。


前フリはまだ続きます。


今、「SAPIO」で連載されている『ゴー〜』はサブタイトルが「脱原発論」となっています。誌上でも、他の書籍でも、小林よしのりさんは「原子力発電所は危険で、核ミサイルは安全」ということを言っていて(管理の面で、ってことね)、保守が言い続けてきた「原発は核ミサイルを作るための原料及び技術的な担保になっているから必要なのだー」って話を「実際に配備するためには技術開発もいるし(自前でやるなら)それには何年もかかんだから、明日核ミサイルが北朝鮮から飛んできたってそんな原料には何の意味もねーんだよ(大意)!」と退けてんですよ。


ここまでは、いいです。ただですねえ、今年に入ってから、「原発はなくても全然やって行ける。わし(小林さんの一人称)が学生だった昭和40年代に、九州には原発なんてなかったが、全く問題はなかったし、現に今(原発稼働が一時的に0になった当時)も大丈夫じゃん」ってことを言いだしてるんですね。


他にも、ICRPを敵視して、ECRRの基準を信じているような様子もあって(この二つの団体については、Google先生に訊いてください)、今まで「自分で勉強した知識やデータを元に自らの意見を形作ってきた(大意)」という人がやるにはいかにもお粗末であるなあと感じるのです。冷静さを欠いているというか、「原発はすぐに廃止。あと、被曝のレベルもマジヤバい」という結論ありきというかね。どうしちゃったのかなあ。


ここで、ようやく本題に入ります。「昔は原発なんてなかったんだから、今でも必要ねえ」という論法は、一見すると正しいんですよ。うっかり首肯しちゃいそうになるでしょ。でも、電力需要ってやつは昔と今とは比べ物にならんのですよ。詳しくは、下のリンクを見ていただきたいです。引用元は2011年のエネルギー白書です。


http://p.tl/176N


ここのページの一番最初のグラフです。30年前と今では、電力消費が2倍以上違うんですね。


そりゃあ当然といえば当然です。小林よしのりさんが学生の頃は、クーラーなんて贅沢品だったとおっしゃってましたから、今に比べて家電が普及してなかったわけです。私の今の自宅には寝室とリビングに一台ずつエアコンがあります。


電気はありとあらゆる物のエネルギー源です。冷蔵庫、洗濯機、掃除機、テレビ、HDDレコーダ、電子レンジ、コンピュータ、空気清浄機。私の家にもこれだけのものがあります。都市部では石油ファンヒーターを賃貸住宅で使うことは難しいですしね。


何が言いたいかといえば、小林よしのりさんはああ言うけど、夏場の電力需給ってのはのっぴきならないんじゃないかと。そういうことです。「足りないなら、去年の夏みたいに輪番停電すりゃあいいんじゃあ!」という向きもあるでしょうが、電気がないことが死に直結する人というのは相当数いますよ。お年寄りは勿論、病院で色んな機械で病状をモニターしたり生命を維持するための機械というのは当然電気で動いてます。自家発電があるところはいいですが、ないところだって多いでしょう。医療や介護の現場はそうなるともの凄く疲弊すると思うんですけどね。


だので、対策を講じたうえで原発を再稼働するというのは現実的な線なのか、という風に考えてます。あと、山形浩生さんが言っていたように、(廃炉のためのプロセスや核燃料廃棄物の貯蔵方法について早急に色々やんなきゃいけない状況だから)原子力の研究にはバシバシと予算をつけてやんなさい、とも思う。


・・・というの以上の文章のうち、私が自力で調べたのは電力消費量の推移だけですよ。あとの、電気がないと死んじゃう人が沢山いるよ、とか、原子力の研究にもっとお金を使おう、という話は大体Twitterとネットからでした。


まるで、一端のことを言ってるような気になるから、気をつけなければならんねえ。



草々

色々。2012年その8

さて。色々と。


全仏が終わりましたね。女子はシャラポバが優勝し、生涯グランドスラム達成。準決勝と決勝を観たけど、昔のシャラポバはバカ打ち一辺倒の、近距離パワー型スタンド使いだったけど、今は守るべき時は守ることができてるように見える。歳を取るってそういうことなのかな。ってまだ25歳なんだけどね。でも、ウインブルドン初優勝時の画像がテレビで出たけど、まー若かったっすわ。とにかくおめでとう。


男子シングルスは、クレーでのナダルの強さが際立ちましたね。かつてよりもサーブが格段に速くなって、弱点がなくなりました。元々ストロークは強いし、レシーブも良いから、盤石です。ジョコビッチは、バックハンドストロークのエラーが多かったのが敗因の一つか。ただ、速いサーフェスだと相変わらず強いはず。ナダルよりもストロークで辛抱できるし、フットワークもいいですし。


あと3週間でウィンブルドンフェデラーに頑張って欲しい。あとは、マレー。エゲレス人だから。オールラウンダーだけど。


「チャンピオン」で連載中の『範馬刃牙』があと10回以内で完結するとのニュース。まあ、次は『Hanma Baki』になるでしょう。或いは板垣先生はもう『バキ』描くの飽きちゃったんだな。早く『餓狼伝』の続きを描きたくて仕方ないんでしょう。道理で凄いペースで秋田書店版『餓狼伝』が刊行されているわけだよ。それにしても、『餓狼伝』は一体いくつの雑誌を渡り歩くつもりなのか。「コミックバーズ」「ヤングマガジンアッパーズ」「イブニング」。次は「チャンピオン」本誌なのか?


現在渋谷で上映中の『サイタマノラッパー3』、今週の金曜までだというではないか。水道橋博士さんのTwitterでは『サニー 永遠の仲間たち』よりも高い評価を受けている。私は『サイタマノラッパー』はDVDで観たんだが、『〜2』は未見。『〜1』は面白かったんだよ。AV女優のみひろの演技が上手くてびっくりしたな。最終日は混むだろうから、木曜に行くことにしますわ。でも夜9時過ぎてからの上映なんだよなあ。でも、観る。『ムカデ人間』に出てた日本人の俳優さんも出てるらしい。


『群青』上巻を買って読んだのだが、強烈な内容で読むのにMPを使いますな。初出誌は「モーニング2」だった模様。でも最終的には「IKKI」なんだよな。出版社の移籍って、最近は意外と普通ですね。


漫画といえば、土田世紀先生が亡くなりました。私は『編集王』くらいしか知らないのですが、アレとは違うテイストの作品も多いとか。『現金を燃やす会』というタイトルの作品は気になります。


ああ、山上たつひこ先生原作、いがらしみきお先生作画の『羊の木』もヤバそうな展開になってます。単行本2巻が今月に出る模様。


漫画のことばかり書いてますね。


そうだ。ニュースウォッチ9で「脱法ハーブ」業者の摘発強化について報じていたんだけど、アレってどんな「ハーブ」なのかね?一部には「大麻と同じような化学成分を含んで」いるものや「薬事法で販売が禁止されている」何とかとかいう物質が入ってるとかいう話ですよね。


私はそういうお店に行ったことないから分からんけど、玄人が見れば「これは大麻(と同じに入っている化学物質を含んでいる)だな」とか分かるのかね?この手の事件、私には「なんだかよく分からない植物を乾燥させたもの」をパイプで吸った後に車運転してたら変な気分になって大変なことになった」、って感じなんだけど。プラセボじゃねえの?ってまあ、プラセボだとしてもことは重大は重大だけど。売る側としては、「これにはこんな化学物質が含有されてますよ。芳香剤ですけど」と説明させたほうがいいのではないか。大体、大麻は吸って注意力散漫になるとは聞くが(車の運転はしちゃだめだと、フィリップ・K・ディックが『スキャナー・ダークリー』で書いていたような気がする)、幻覚が見えるほど強いものは少ないんじゃないの?まあよく分からんけど。


あと何か書くことあったかな…?


あるよ!今月、マジに売上がヤバいんだよ。全然新規の客が来なくて、このままだと事務所が軌道に乗り始めて以来初めて、家賃及び固定費を払えないということが起こるかもしれん。明日相談が一件入っているので、死ぬ気で契約させなければ。甘言を弄しまくり、契約書に判子押させてやるぜえええ。


こんなとこかねえ。明日は朝、立川に行かねばならん。起きられるのか。


唐突に気がついたのだが、いまテレビで話題(なんでしょ?)のスギちゃんって村崎百郎の口調を真似してるだけなんじゃないの?知らないけどね。

サニー 永遠の仲間たち

博多華丸さんのツイートで本作の福岡での上映が明日までだということを知り、急いでこれを書いています。私の書いた感想で貴方が映画を観に行ってくれると嬉しいですよ。


あらすじの説明の後にやや愚痴っぽい文章もありますが、最後まで読んでくれたらきっと観たくなるはずです。ならなかったら、私の力不足です。そうなったとしても観に行ってください。そして、「あいつの感想、全っ然なってないわー」と思ってください。


きっかけは、花くまゆうさくさんと水道橋博士さんのツイートだったんである。その後「映画秘宝」で記事を読んだ。


珍しく映画館に足を運んだのでした。5月25日。ちょっと時間経っちゃいました。


お話は。


結婚して高校生になる娘と3人で不自由ない生活を送っていた42歳のナミは、ある日、母の入院先で高校時代の友人チュナと再会する。高校生時代、ナミとチュナを含めた7人から成る仲良しグループ「サニー」はずっと一緒にいると約束しあったが、ある事件をきっかけにバラバラになってしまっていた。病気に苦しみ、最後にみんなに会いたいというチュナのため、ナミは当時の仲間でもう一度集まろうと決意して仲間を探し始めるが…。


というもの。


面白かった。掛け値なしに面白かったのではある。ただ、こう、「映画秘宝」と花くまゆうさくさんのTwitterからの情報でハードルがやや上がってしまったのかもしれない。観た直後に、ぐわーっとはならなかった(けど、時間とともにジワジワと良さが感じられてきて、今やそのスカラーたるや相当なもんである)。


直後は、真面目トーンとコメディトーンのバランスがコメディ寄りすぎだと感じたですよ。まあ、勝手に想像していたのだから、「おれの想像してたのと違う!コレジャナイ!」などと怒るつもりもないですけど。


韓流ドラマのご都合主義を批判的に描いておきながら、リーダーの人が末期癌だったり、
主人公が対立するグループに襲われて、ヤバくなった時に絶妙のタイミングでカッコいい人が助けに来たりして、「んー?」となっちゃったのもあるか。あ、でもアレだ…ってネタバレるかもしれないから書かないほうがいいか。


確か、水道橋博士さんが公式リツイートしてた(と思って探したのですが、見当たらなかった;大元の発言者ご本人がツイート削除されたのかなあ)「ベタな展開の連続で途中下車しちゃった人は、評価しづらいかもしれません」(大意)というツイートに照らせば、私は「途中下車」組かも。


あとは(まだ文句があるのかえ)、私の頭の悪さ故、登場人物をよく覚えられなかった。「サニー」のメンバーは7人で、回想シーンと現在が交錯する作りなので、過去のどの人が現在のどの人か変換するのが大変だった。


…と、文句はここまでです。


本作は、男女問わず中年の方が観れば、中学生や高校生の頃の甘くて苦い思い出がよみがえること請け合いです。観終わった後、かつての仲間やそうでなかった人たちが今どうしているのか知りたくなるはずです。そして、ご自分の「いま」について、考えちゃってください。


この映画には、貴方の思い出、初恋、学業、文化祭、背伸びしてお酒を飲みに行った経験、友達とツルんでただダベっていた思い出未満の些細な出来事の全てがあります。


私は先ほど、登場人物が多すぎたと書きましたが、Togetterで様々な人のツイートで気づきました。7人は、仲間としての「グルーヴ感」を醸し出すために必要な人数だったのではないでしょうか。3人でも、5人でもなく、7人。これが当時の空気を再現するのにちょうどいい数なのかなと。8人以上だと私より頭いい人でも覚えるのが大変ですし。


お隣の国がほんの20数年前までは軍事政権だった、ということにも今さらながら驚かされた。そりゃあ、金大中誘拐事件とか、そういうことは知ってほいたが、生活と政治運動が地続きだったんだねえ。そういう意味では、日本でいま60歳くらいの人が観てもグッと来るかも。


本筋とはちょっと外れるけど、80年代ファッションのダサさが完璧に再現されていて凄かった。現在の視点で80年代を描くと今っぽさが滲み出てしまいそうだけど、徹底的にダサさにこだわっていて最高でした。


最後になりましたが、「サニー」のメンバーの中の美少女の可愛さがただ事でないことをお伝えします。マジで可愛い。超絶可愛い。是非劇場でお確かめください。


あー、もう一回観に行こ。


主観的面白さ:★★★★/5