敗退決定で中断期間へ/ナビスコ第7節 vs.鳥栖

棚からぼた餅、ひょうたんから駒は転がり込んでこなかった。
それも当然と言えば当然のことだ。
まず自分たちが勝たなきゃサプライズは起こり得ないのに、是が非でも勝つぞ! という意欲が圧倒的に不足しているのだから。
そんなふうにしか見えない試合内容だった。

まあ、普通に考えれば清水とガンバに連敗した時点で今年のナビスコは事実上終了だったわけだから、他力本願ながらもこの鳥栖戦まで決勝トーナメント進出の可能性が残されたのは儲け物。
もちろんその確率が低いことは重々承知ずみなので、何よりもまずこのところ急降下している試合内容……というよりも“戦うキモチ”を前面に出してもらいたかった。

球際に厳しく、セカンドボールは逃さず、奪われたら奪い返しに走り、積極的にシュートを打ち、がむしゃらにゴールを狙う。
それでも勝てなかったのなら、拍手したと思う。
少なくともこのところのヘボい試合内容から脱した形で、長い中断期間に入りたかった。

でも、今日のこの試合はそれとは真逆の、最悪に近い感じだった。
暑さがどうこうって言っても、1週間間が試合感覚が空いた東京よりも中三日の鳥栖の方が動けてたもんね。
だから試合終わったらブーイングが出ても何の不思議もない。
そのつもりだったけど、いざ選手がゴール裏に回ってきたときには、何だかそういう気力も声量も残っていなかったなあ。

それでも現在の東京のチーム力からすれば、ナビスコ予選リーグ敗退という結果は残念だけど順当だろう。
システムや戦力、ひいては現在の戦術についても、素人なりに意見を持ち合わせているが、今はまだ封印。
中断期間後、見違えるほどの奇跡的な進化を期待しよう。

いつまでこうして期待していられるのやら。
「よくも飽きずに」と思うこともあるが、大それた理由もないのに東京はやめられない。
だからこれからもずっと、愚直なまでに期待し続けていく。これでいいのだ。

なにげにモリゲがベストドレッサー

一昨日の代表戦スタメン、DFラインは左から長友、森重、今野が並んだ。
2010年の東京以来ひさしぶりにこの3人が揃った。
まるで学校の部活OB会みたいな感じで、なんだかとてもうれしいかったなあ。
そのなかでも唯一の現役東京選手のモリゲに対する期待はひときわ高いものがあるが、調整試合とはいえ、しっかり応えてくれた。


昨日有楽町の阪急デパート正面玄関前で、こんな物が目に飛び込んできた。
足を止めて見ると、ブラジルW杯で日本代表が着用するオフィシャルスーツ・ダンヒルの「勝負服」の広告ポスター。
ひととおり全選手を眺めたが、ベストドレッサーは文句なしに我らがおでんくんモリゲだった。


ひいき目を抜きにしても、着こなしからポーズ、そして表情まで、男の、しかもオッサンの自分なんかが言うのも何だが、実にカッコいいしキマッてる。
誰が何と言おうとナウなヤングやギャルに馬鹿ウケ、間違いなしじゃわい。
ブラジルで大活躍し、このスーツを着て凱旋帰国してくる姿が今から楽しみだ。
VAMOS! 俺たちの森重!



もちろんこの写真の方も応援してますぞ、何とか1試合でも出てもらいたいですな。
VAMOS! 山口蛍……じゃないって、俺たちの権田!


【追伸】一昨日のブログで「ナビスコあきらめるにはまだ早い」と書いたら、本当に奇跡のように準々決勝進出の可能性が残った。
引き続き日曜日までは「他力本願寺」のご利益を期待しよう。

ナビスコ? あきらめるにはまだ早い

梅雨入り近しを感じさせるような、どんよりした空模様が続く。
まるで東京を応援する人たちの最近の気持ちそのままではないか……と、ついつい斜め下向きになりがちな今日この頃である。

リーグ戦のガンバとの試合では3-0の快勝に大いに喜んだが、その試合の模様を書く前にナビスコ清水戦に敗れ、さらに同じくナビスコでガンバにも黒星を喫した。
これでナビスコのグループリーグからの勝ち上がりはかなり厳しくなってしまった。

ただ負けただけではなく、内容がかなりよろしくない。
これが少しばかりしょぼくれた気分にさせる。
こんな事態は過去に何度も経験しているし、「いいかげん慣れろよ」なんだけどね。

こんなとき、よく思い出すのがケン・ローチ監督の映画「エリックを探して」だ。
ご存じの方も多いだろうが、エリック・カントナ自身も出演しているサッカー絡みのヒューマンドラマ。笑って笑って、最後にジワッとくる大好きな映画である。
まだご覧になっていない方はぜひ。とくにストレス過多の東京応援者にはオススメする。

主人公は生粋の熱狂的マンUファンで、順風満帆だった人生が途中からうまくいかなくなったしょぼくれ中年男。
この映画を観て以来、ときどき自分をこの主人公と重ね合わせ、何となくその気になっては「よし!どうにかなるさ」と気分を切り替えることがある。
口には出さないけど、案外多くの人が採り入れている発奮方法ではないか。
今回もそろそろこのパターンを使い、しょぼくれた気分から抜け出す場面がやって来たようだ。

映画の中でしょぼくれ中年男に対し、男にとって憧れの選手であるカントナはこう励ます。「仲間を信じることだ、どんなときも」。
いいねえ、こんなセリフを憧れの選手から目の前で言われたらシビレてしまいますな。
予告編の最後に流れるコピーがまたいい。
“人生なんて 意外に小さな勇気で変わるもの”
うんうん、実にそうなんだよなあ。


ところで話は変わり、再びナビスコのことを。
東京が休みの明日に行われる他チームの結果次第では、まだ準々決勝進出のチャンスがわずかに残されている。
鳥栖対清水で鳥栖が勝ち、神戸対鹿島はドローに終わる。
そんな奇跡が運良く実現することを願い、久しぶりに「他力本願寺」の信徒になるとしよう。

寒っ! 心が風邪をひいた日/第12節 vs.大宮


寒い一日だった。
最高気温は12〜13℃で3月下旬の気温だって。どおりで寒いわけだ。
ちがうちがう、気温だけじゃない、寒いのは東京がね……。

熊さん率いる守備的な大宮に対し、東京はほとんどの時間押していたが、前後半通して得点を奪えず。
あげくの果てロスタイムに決められた日にゃ、そりゃ寒いわな。
相変わらず味スタでは大宮になかなか勝てない。

これで3戦連続0−1での黒星となった。
スポーツニュース的に結果だけを見ると、一瞬の集中力が途切れて守り切れなかったことが敗因のごとくだが、
試合を観た誰の目にも明らかなのは攻撃面での決定力不足だ。

エドゥは先発じゃないばかりか、なぜ終わり際にしか起用しないのか。
国見コンビFWのアンニュイな位置関係はどうにかならないものなのか。
コースケからのクロス一本槍の攻撃では相手は守りやすいが、マッシモはいかに指示しているのか。

などなど、攻撃に関して素朴な疑問は尽きない。
このままでは中段期間前のリーグ戦2試合、下位に苦しむ徳島、ガンバの両チームに勝ち星を献上しかねない。
東京はもうそんな「いい人」にならなくていいから。頼むよ!

それにしても、せっかく今季初めて3戦連続で現地参戦できたというのに、3連敗とはなぁ。
あ、もしかして持ってないのは俺なのか。
ならば大丈夫、次の徳島戦には確実に行かれないので、勝利は間違いなし!?
こういうことをぐだぐだ言ってるとロクなことないから、この辺でやめておこう。

中3日でやってくる徳島との平成狸合戦、声援ははるばる現地へ行かれる方々に託し、テレビから応援したい。
千真がんばれ! 上を向いていこう!



味スタの試合後、気が付けば体は国立競技場でのJリーグ最終試合・甲府対浦和に…

悲劇はまたもやCKから/第11節 vs.浦和


埼スタでのアウェイ浦和戦には2002年に開場して以来、ずっと通っている。
それが今年はチケット発売日に出遅れてしまい、復活のタイミングも逃してビジター自由は売り切れで手に入らず。
仕事の予定もはっきり分からないし、今回は見送るかなと思っていた。
ところが2日前に休めることが判明したので一気に予定を変更し、MU(メインアッパー)指定席の南側へ行くことにした。

メインスタンド上層から見下ろすピッチは、まさにテレビの世界。
いつもの居場所であるビジター自由席を見ると、昨年までよりも緩衝地帯の位置がゴール裏のセンターに寄っている。
珍しく? 浦和フロントがアウェイ席の枠を広げてくれたようだ。

MU南側付近の座席には東京ファンと浦和ファンが五分五分に交じって座っている。
まるでふた昔前のラグビー試合のスタンドのようで、おもしろい。
東京応援者の多くは自由席のチケットが手に入らず、仕方なくここへ来たぞ、という感じ。

一方の浦和応援者たちについては、「どうしてわざわざ東京のビジター自由席が近い位置を選んだのだろう」と考えてしまった。

この位置に座る赤い人たちの多くは試合が始まって浦和が攻勢の場面でも声を上げるでもなく、落ち着いて観戦していた。
対戦相手の応援する声を間近で聞くことによって、内なる闘志をメラメラ燃やすタイプなのかもしれない(本当か!?)。

2004年以降、このスタジアムからの帰り道の気持ちは、いつも悔しさと虚しさでいっぱいだ。
02、03年に勝った時にはおそらくニコニコ顔で帰ったのだろうけど、そんな記憶はとっくに失ってしまった。
昨年、リーグ戦では久しぶりに浦和を破ったが、アウェイでは10年間ずっと勝っていないのだから、覚えていないのも無理はない。
毎度毎度「今日こそは絶対に勝つ!」と気合いを入れて応援するが願いは叶わず、そして今年もまた同じく無念の結果に終わってしまった。

いつものゴール裏の席ならば試合終了の笛が鳴ったらとっとと脱出し、脇目もふらずに浦和美園までの一本道を早歩きするところ。
これが埼スタ浦和戦での恒例のパターン(「恒例の」というところが情けない限りでありまして)。
しかし今回は高い位置にあるMU指定席からドヨ〜ンとした気分で長い階段を下り、勝利の喜びに酔いしれる赤い波に溺れそうになりながら帰路についた。

前置きが長くなってしまった。
試合は後半終盤に「そろそろヤバいかも」と思ったCKを、その悪い予感通り阿部にヘッドで決められ、最少失点0-1での負け。

東京は前半、基本的には守備的に試合を進め、浦和にボールを支配される時間が長いものの、決定的なシーンには至らせず、という流れが続いた。
後半は序盤から東京が攻める時間が続き、徳永のバー直撃シュートなど惜しい場面も。
しかし浦和のディフェンスが昨年以上に堅く、崩せなかった。
「決めるとき決めていれば結果は違っていたかもしれない」という、おなじみの言葉が当てはまる試合だった。

全体的にはほぼ互角の内容。
しかし、巡ってきたチャンスを確実に生かし先制点をあげて勝つか、最低でもスコアレスドローで終えなければいけなかった。

……と、客観的に評して感想を終わらせるのはカンタンなのだが、やっぱりそれだけじゃ収まりがつかない。
それでも過密日程だから中2、3日の短いスパンで次の試合がやってくるので、気持ちは切り替えやすい。
選手は疲れが取れず大変だろうけど。

守備については順調に成長しているのは間違いなく、メンバーが1人、2人替わっても流れの中では失点の恐れが感じられなくなってきた。
問題のセットプレー時については、今以上にメンタルを集中させることだろうか。
攻撃はエート……パターンが少ない、疲れもあるのだろうけどカウンターが遅い、シュートの精度が低い、などいろいろある。
しかし稚拙な表現ながら一言でいうなら、「ボール持ったらがんがん攻めてシュート打て!」ということに尽きる。もちろん枠内にね。
今は誰よりも千真に1点決めてもらいたいと願っている。

早くも明日はホーム味スタでの大宮戦だ。
油断することなく、相手監督の大声に心を乱されることなく、なんとしても勝ち点3をゲットして気持ちよくGWを締めくくりたい。

マッシモトーキョーはまだ基礎工事の段階。
わざわざ監督を替えて戦術をシフトチェンジしたのだから、わたし待つわ、いつまでも待つわ。
順位? 今年もJ1はダンゴ状態だしどうってことないぜ、秋風が吹く頃に笑っていればいいじゃん。
そんなもん、気にせんといこっ!

SAYONARA国立でカッコよく勝てず/第10節 vs.名古屋

前節のアウェイ・マリノス戦は吉祥寺クロスバーでのテレビ観戦だったが、平山のシュートを相手GKが弾き、それを東が押し込むや、うしろの座席の男性2人から手が伸びてきてスタジアムさながらにハイタッチを求められた。
すぐ隣に座っていた男性はマリノス応援者のようで、うつ向いていた。さぞかしニガニガしかっただろうなぁ。
後半はシステムを2度変え、アグレッシブなディフェンスで1点を守りきっての勝利にはしびれた。
マッシモのサッカーが少しずつ浸透し始めたことを実感するとともに、過密日程が続くその後の試合にも大いに期待が膨らんだ。




そんな思いで迎えた名古屋戦は長年にわたり足を運び、親しんできた国立競技場での最終試合ということで、なんとしても勝ちたかった。
前日の夕方、たまたま仕事で通りかかった渋谷区内の山手通りと国道246との交差点付近でバモバスを見て、なんの根拠もないが「これはまさに吉兆」と思い込んでいた。
しかし、物事そうそう思うようにはいかず、0-1で敗北。

珍しいことに、マッシモは前節のマリノス戦から先発メンバーを変更しなかった。
平山と千真の2トップもそのまま。これには「とにかく1ゴールを決めてほしい」という千真への願いが込められているように感じてしまうのは甘い見方だろうか。
河野はまだ負傷が癒えていないのか。羽生さんもどこか不調なのだろうか。幸野はまだ先発までではないという判断なのか。
マッシモの真意はよくわからないが、過密日程にもかかわらず1人も替えてこなかったのは意外だった。

試合後の徳永のコメントにもあるように、どうもキックオフ直後から東京の選手の動きは重かった。
相手も同じ条件なのだから理由にしたくはないが、中2日の影響なのだろうか。
一方の名古屋は5連敗とかで、これ以上負けられないという強い気迫が感じられた。
ケネディをはじめ故障選手が多いようだが、この試合に限って言えば攻守ともにメンバーなりにきっちりとこなしていたように見える。

当然ながら名古屋についてもきっちりとスカウティングをしたうえで臨んできたのだろうが、予想以上の激しいプレスや玉田が下がり気味でプレーするなどの展開は想定外だったのかもしれない。
さらに言うならマッシモトーキョーも試合を重ね、勝ち星を重ねていくうち、当然ながら相手から研究されているということもあるだろう。
それにしても、前半の4連続CKのときにはもう少し工夫はできなかったものだろうか。う〜〜ん……。

と、いつになく悔しさを引きずっているのは、たぶん最後の“俺たちのコクリツ”で勝ちたい気持ちが強かったから。
勝った名古屋のゴール裏が「俺たちーのコクリツ〜♪」と歌っていたそうだが、耳に入らなくてよかった。
ラグビーやらサッカーやらで30数年にわたり通ってきたこのスタジアムは、自分にとって唯一無二の存在。
観戦の友である焼きそばやカップ麺、熱燗のワンカップホットワインの味とともに、永遠に忘れることはない。


ほとんど観客がいなくなったスタンドから新宿方向に視線を向けると、いつものように高層ビル群が見える。
この眺めが好きだったが、これで見納めだと思うとちょいとばかり寂しいものがある。

カズマのゴールが見たーいー♪

歓喜セレッソ戦から1週間がたち、ようやく興奮もさめ始めた今日この頃だが、やけに頭に残っているセレッソサポーターのチャントがある。
メロディーは昨年まで我々東京サポーターが歌っていた、アーリアのあれと同じである。
だからよけい耳にスンナリと飛び込んできたのだろう。

最初のうち歌詞はよく聞こえなかったが、何度か繰り返すうちにわかった。
それがこのチャントだった。

ヨーイチローのゴールが見たーいー 見たーいー 見たーいー♪
ヨーイチローのゴールが見たーいー ラララーラーララーラー♪

というわけで、柿谷のチャントだった。
「ヨーイチローの」と長い言葉を無理やりに押し込め、さらに東京のチャントには類を見ない「ゴールが見たい」という大阪チックとも言えるダイレクトな表現。それに加えて、おなじみのノリがよくて馴染みやすいメロディー。
これらの要素がミックスされたことにより、ミョーに記憶中枢の奥深くに入り込んでしまったようだ。
自分だけだろうか。

○○のゴールが見たーいー♪
この歌詞の○○部分に東京の選手の誰かの名前を当てはめるとすれば、今ならこの人で決まりだろう。

カズマのゴールが見たーいー 見たーいー 見たーいー♪

明日は千真の古巣のマリノス戦。
出場機会があるかどうかはビミョーだが、もし出たならば絶対に決めてほしいものだ。

さらに言えば、
平山とのアベックゴールが見たーいー♪
なのだが、でもこれじゃあまりにも字余りで歌いにくいよな〜(歌わないって!)。

ガンバレ、カズマ。