ER-4Pをリケーブルしました

ER-4Pっていうのは、自分がここ2年ほど愛用しているイヤホンなんですが、
こいつが最近断線したのか音がプツプツ切れるようになってしまいました。

気に入ってたのでショックだったんですが、まあ仕方ないかと思い買い替えを検討していた中、
いろいろと調べてみたら、何とこのイヤホン、ケーブルの交換が出来るとのこと。
2年も使っておきながら全くそんなことは知らなかった……。
本体を買い換えるよりも安上がりだしいいかと思い、早速リケーブルを行いました。


今回自分が買ってきたケーブルはZEPHONEというメーカーのAvenger Pというケーブル。
http://oyaide.com/zephone/ETYMOTIC/ee_2.html


まずは、現在ER-4Pに接続されているケーブルを外す作業を行います。
割と固く接続されているので慎重に外します。

次に買ってきたケーブルにER-4P本体を接続します。
穴が2つ並んでますが、穴の大きさがそれぞれ違うので向きに注意して差し込みます。


これで作業完了!思ってたよりもかなり簡単!わざわざこんな記事書く必要ないくらい
実際にリケーブルしたER-4Pを使ってみた所、特に以前と音質が変わったという感じはしないですが、
断線が直ったので満足です。


(余談)これで外でも良い音質で「終わりの惑星のLove Song」が聴ける!
良いアルバムなので是非聴いてみてください。
終わりの惑星のLove Song(期間生産限定盤)(DVD付)

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音ゲー初心者な自分が感じたゲーセンでの音ゲーの敷居についてまとめ

最近、"jubeat"なる音ゲーを始めました。
今回はそれに関連して、「ゲーセンで音ゲーを始めること」についての敷居について感じたことを書いていこうかと思います。


まずは自分の音ゲー・ゲーセン歴について。
私は音ゲーは今まで家庭用のDDR(一番最初のやつから3rdまで。専コンは持ってなかったのでPSのコントローラーでやってた。)しかプレイした事がありませんでした。
ゲーセンについては、私は格ゲーが好きなのでそれをやりにゲーセンには行きます(丁度GGXX青リロの終盤あたりから)。あとはQMAも昔ハマってたのでその時はゲーセンによく通ってましたが、ゲーセンで音ゲーをするということはなかったです。
まとめると、私は「ゲーセンに行くこと自体には抵抗がないが、音ゲーは未経験者」という事になります。



さて、まず音ゲー初心者が「音ゲーをはじめよう」と思うにあたってハードルの高さを感じることの1つとして、「筐体が目立つ」という事があります。
自分が始めたjubeatはまだそうでもないですが、基本的に音ゲーの筐体は大きいです。目立ちます。
しかもその大きさ故、プレイ人口の割に筐体数が少ない場合が多く、プレイするためには並ぶ必要があります。そのため、自分がプレイする時に後ろで並んでいる人達に覗かれる事が多いのです。
これは初心者にとって非常に高いハードルになります。「下手なプレイを見られて恥ずかしい」とか、上級者に「混んでるんだから初心者は引っ込んでろよ」と思われたりしないか、等いろいろ考えてしまいます。上級者からしたら、「そんな考えは持ってないし初心者ウェルカム」と思っている人が殆ど
だと思いますが、初心者側からしたらやはりネガティブな方向に考えがちになります。
あと、上級者達が身内で回しプレイをしている所を割とよく見かけるのですが、筐体数が少なめな音ゲーでこれをやられると非常に初心者は入りづらくなります。現に私もこれのために何度かプレイを諦めたことがあります。



ここからはもう少し音ゲー特有の現象について書いていこうと思います。
ゲーセンにはいろんなゲームが置いてあり、それらがそれぞれ音を発しています。音ゲーは特にゲームの特性上大きな音を発しています。そして、大抵のゲーセンでは、同じジャンルのゲームは近くに纏められて置かれています。
つまり、音ゲーの周りには音ゲーが置いてあり、そのため音ゲーコーナーは非常にうるさいです。
「音のリズムに合わせてボタンを押す」音ゲーにとってこのうるささは致命的だと思います。店舗によっては仕切りで防音していたり、筐体にイヤホンジャックがついていたりする場合もあるみたいですが、どこでもそれがあるとは限らないのが難点です。
そういううるさい環境に慣れていない初心者だと特にミスしやすいでしょう。隣で私がプレイしている曲と同じ曲を少し違うタイミングでプレイされたりすると混乱することがよくあります。


あとは収録されている曲についてです。
私が"jubeat"を始めようと思った決定的な理由は、「知っている曲が多い」という事です。特にfripSideの"Only my railgun"は私の特に好きな曲なので、これが収録されているjubeatに大きな興味を持ちました。
音ゲーにはその音ゲーオリジナルの曲というものがあり、それらの曲は一度聴いてみると結構いい曲が多いのですが、逆に言うと、一度も聴いたことのない曲には中々興味を持ちづらいという事があります。個人的にjubeatの好きな点として、一般に知られている有名な曲と、そうしたオリジナルの曲の割合がちょうどいいという点があります。その辺りのバランスも初心者を取り込むのに重要なのではないでしょうか。楽器を模してなく、「擬似的に楽器を体験できる」という売りがないjubeatみたいな音ゲーは特にそうなんだと思います。



最後に、コンシューマ化についてです。
上記で挙げた欠点である「見られる恥ずかしさ」や「周囲の音のうるささ」はコンシューマ化して家でプレイできるようにすれば解決できます。
しかし音ゲーをコンシューマ化するためには専用コントローラーが必須になってしまい、その辺りも敷居を上げている原因になっていると思います。家庭用からゲーセンに流れるということが起こりづらいので。
私も出来れば家庭用で練習して、ある程度上達したらゲーセンでもやってみる、という流れでやってみたいと思うのですが、jubeatはゲーセンの感覚でプレイできる環境が今の所存在していないのが残念に思います(iPadや携帯アプリで出てるみたいですがおそらくゲーセンでやる感覚とは程遠いでしょう)。



以上、ゲーセンで音ゲーを始めて3週間ほどの私が感じた、「ゲーセンで音ゲーをプレイすることの敷居」です。
個人的には、既プレイ者が初心者を増やすためにできることは、「マナーを守って正しくプレイする」ということが一番大事だと思います(当たり前のことですが…)。
しかしjubeatは初心者を非常に意識した作りになっているな、とこれを書いていて改めて感じました。早くもっと上手くなりたいなぁ。



「魔法少女おりこ☆マギカ」が面白かった

魔法少女おりこ☆マギカ」とは、アニメ「魔法少女まどか☆マギカ」の公式スピンアウト漫画。
内容を簡単に紹介すると、「もしまど☆マギの魔法少女達で能力バトルモノを描いたら」を体現したような内容。
これを聞いて興味を持ったまど☆マギファンの方は是非読んでみてください!

魔法少女おりこ☆マギカ (1) (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ)

魔法少女おりこ☆マギカ (1) (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ)

さて、ここからはおりこ☆マギカ2巻の感想を。
なので「おりこ☆マギカ」は勿論のこと、アニメ「まどか☆マギカ」のネタバレがありますので注意。

続きを読む

新たな魔法少女モノの金字塔を打ち建てられるか? 「魔法少女まどか☆マギカ」 第1話感想

新房昭之×虚淵玄×蒼樹うめ×シャフトというものすごい面子で作られたオリジナルアニメ「魔法少女まどか☆マギカ」。その第1話の感想を書いていきます。
TVアニメーション「魔法少女まどか☆マギカ」公式サイト



1話を通して見て思った事は、まず、明るいシーンと暗いシーンがとてもハッキリと分かれている、という事。例えばOP前のシャフト臭全開のシーンや、終盤のキュゥべえと出会うシーン等、魔法に関わる部分は徹底的に暗く、逆に日常シーンはガラス張りの建物がたくさん出てきたりスケルトンだらけのCDショップだったりでものすごく明るく作られてるなぁと。シャフト独特の表現方法も相まってこれらがより際立って見えるようになっています。自分はシャフトの演出はあまり好みではないのですが、この「魔法少女まどか☆マギカ」においては、今の所いいように作用してるように感じました。
あとは予想外の組み合わせのスタッフなので話も1話からカオスになるのかなと思いきや、大まかな話の流れは割と分かりやすく作られているなぁという事です。OP前のシーンはまだ謎ですが、それ以降は日常を過ごす主人公がある日謎の転校生等に出会うという割と王道な展開だったんじゃないでしょうか。この手の話にありがちな説明なき専門用語の連発とかもなかったですし。
これら2点が自分が感じた事です。
で、結局面白かったのかどうかと聞かれると、自分の答えは「面白かった」です。
1点目に挙げた明暗のハッキリさで、画面から目を離さないようにし、しかしそれだけだと演出だけが目につき、話が蔑ろになるという問題が発生すると所を、2点目に挙げた話の分かりやすさによって解決しているような印象を受けました。逆に、話がシンプルで薄っぺらくなりそうな所を演出で奥深さを表現している、とも取れますね。
いずれにせよ双方がいいように相互作用を起こし、30分が短く感じられました。


このアニメが放送される前から気になっている点が1つあって、それは同じ魔法少女アニメ「魔法少女リリカルなのは*1との差別化ができるか、という点です。(自分は「なのは」大好きです。)
今の所、1話だけを比較すると似ている部分もありましたが、演出の明暗のハッキリさ(特に暗いシーン)が「それだけじゃない」と感じさせるようになっていてよかったと思います。上記でも少し触れましたが、「魔法」が出てくるシーンが全部暗いのが気になります。味方っぽい魔法少女*2が出てきて魔法らしき物でまどか達を助けるシーンですら背景は暗いですからね・・・。「魔法」の捉え方がなのはとは変わってくるのかな、と感じました。


2話以降、どのように「まどか☆マギカ」らしさを出してくるのか非常に楽しみであります。そしてそう思わせた1話はとてもいい出来だったと思います。



Hot MealとThousand Enemies

TVアニメ「Angel Beats!*1での劇中バンド「Girls Dead Monster*2のマキシシングル"Last Song"と"一番の宝物 〜Yui final ver.〜"が12月8日に発売されました。
「ガルデモラストプロジェクト」と銘打たれた*3これらのシングル、今回は"Last Song"内に収録されている"Hot Meal"という曲の歌詞について簡単な感想・考察を書いていこうと思います。
Angel Beats!本編のネタバレがあります。

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既に知ってる方も多いとは思いますが、この"Hot Meal"という曲は、第5話の挿入歌でガルデモの2ndシングルに収録されている"Thousand Enemies"と同じメロディ、でも歌詞が違う、という曲になっています。
Thousand Enemies

Thousand Enemies

その理由としては、AB本編第5話で"Thousand Enemies"は岩沢が消える前に残した曲で、その歌詞をユイが担当したというふうに説明されているんですが、"Hot Meal"は「もし岩沢が作詞もしたら・・・」という思いで作られた曲*4であるため、メロディは同じでも歌詞が違う、というようになっています。
このような立ち位置の2曲について、今回は岩沢とユイがそれぞれどのように作曲したのかというのをこれら2曲を比較しながら考えたいと思います。

この歌詞の登場人物は「あたし」と「君」の2人。AB本編を全話見た現在だとユイと日向にしか思えないので今回はその2人だと仮定します。
今回の主題は"Hot Meal"についてなので"Thousand Enemies"についてはこの部分だけ考えたいと思います。

行く手には 数えきれない
敵がいてあたしを待ってる 君にも待ってる

タイトル"Thousand Enemies"のEnemies、「敵」というのはこの部分に出てきます。では「敵」というのは何か?という事ですが、ユイの生前について描かれた第10話を見ればわかるかと思います。
つまり「敵」とはユイが抱えていた寝たきりになるほどの障害であり、「君にも待ってる」というのはそんなユイと結婚する日向にも今後ずっとその障害がつきまとう、ということだと自分は思いました。
そんな障害があっても、それでもユイと結婚すると言い切った日向に満足してユイは死後の世界から消えました、というのが10話のおはなし。
"Thousand Enemies"とは、ユイの持つ障害を「敵」と例え、それを恋人と一緒に乗り越えたいというユイの願望を描いているんだと思います。

  • "Hot Meal"と"岩沢"

この曲は本編第3話で描かれた岩沢の生前について語られているように見えます。
岩沢の家庭は両親の夫婦喧嘩が絶えず、Hot Meal(温かい食事)なんていうものとは正反対の家庭環境でした。歌詞にも「冷たい部屋」や「華やいだ夕飯を斜に見ていた」というのがあり、岩沢の家庭環境の厳しさが伺えます。
そんな環境の中岩沢は音楽に出会いそれに救われ、自分も歌い始め、音楽に生きていく事を決心しました。しかし結局それは叶わず、両親の喧嘩のせいで入院、死亡、死後の世界へ、というのが岩沢の生前でした。
岩沢が音楽に救われ、自分も歌うことで誰かを救おうという気持ちがHot Mealの歌詞全体から見えます。特に

きっと先にあたしだけに救えるものが
あるはずと 歌っている
その思いがあたしを強くする 無敵に変える

という部分でそれが強く出ているかと思います。
その気持ちを考えると、後半の、

迷った時にはまたこの場所へ戻ってくればいいよ
あたしはいつでも歌ってるから飛び先もわからずに

さあさおかえりきみはもう大丈夫

温かな夕飯が迎えてくれる
そういうこと気づかずに生きてきたんでしょ?
お腹いっぱい食べたらもう忘れたらいいよ

というのは、「迷った時」=複雑な環境で悩んでいる時、「この場所」=岩沢のライブ会場、「温かな夕飯」=岩沢の歌、「お腹いっぱい食べたらもう忘れたらいいよ」=歌を聞いて悩みなんて忘れたらいい、と解釈できます。
つまり"Hot Meal"は、岩沢が歌う理由、願望を温かな夕飯に例えて描いてるんだと思います。

  • 共通点

上記に示した通り、"Hot Meal"も"Thousand Enemies"も、岩沢やユイが生前にあった願望、しかし生前には達成できなかった事、そして死後の世界で達成した事を歌詞にしています。
この2曲に共通するメロディは岩沢が消える直前に作曲したもの。もしかしたら岩沢はこの曲を作曲している時点で既に自分の人生に満足しかけていた(=死後の世界から消える条件をほぼ満たしていた)のかもしれないですね。



Angel Beats!大ヒット記念企画 〜岸と麻枝の「俺たちが講演してやんよ」〜 レポ

11月21日に京都大学11月祭京都大学アニメーション同好会によって行われたAngel Beats!大ヒット記念企画 〜岸と麻枝の「俺たちが講演してやんよ」〜
このトークイベントに参加してきましたのでレポを書こうと思います。


京大までのバスが混んでいたのと、京大内で迷ってしまったため、会場には開場時刻の13:00ギリギリに到着。その時点で既に当日券の列にパッと見100人ほど並んでいるように見えました。
そして開場開始。完全に参加者が入場し終えたのが14:10分ほどで予定より少し遅れていました。自分は早い時間に入場したので詳しいことは分からないですがもしかしたら当日組が予想より多くて対応に時間がかかったのでしょうか。


講演開始。まずは京都大学アニメーション同好会の司会役の学生とアニプレックスの高橋祐馬氏が登場。麻枝さんと岸監督の準備がまだできていないとの事でそれまでの間お二方による前説が始まりました。



※以降、麻枝准氏の発言は「」、岸誠二監督の発言は「」、高橋祐馬氏の発言は「」、学生の発言を「」、質問をQ:とします。
また、これらは実際に本人達が発言した事をそのまま書いているのではなく言い換えてまとめている事、まとめやすいように発言順序等を少し変更している事をご了承ください。
見やすいようにQ&A方式でまとめましたが、実際はこんなに区切られた流れではなく、話の流れでゆま氏が掘り下げていったような感じでした。

「なぜAngel Beats!を選んだのか?」
「面白い作品だったから」

「この中で京大生の人挙手」

体感的に4〜5割くらいの人が手を挙げてました。予想以上に多くてビックリ。

「遠くから来た人はどこから来たか教えて」

富山や栃木、また遠くはないですが奈良から徒歩で来たという人がいました。

「今回の目標は早稲田超え*1

「なぜヤマカン*2を呼ばなかった?w」
「今は(フラクタル等で)忙しそうなので。オファーはしていない」

ここで麻枝准氏と岸誠二監督が入場。アニプレックス鳥羽Pも一番前の席に着席(発言はほとんどなかった)。

Q:Angel Beats!制作の経緯は?
「鳥羽Pにオファーを受けた。もうネタがないので断ろうかと思ったけど鳥羽Pの熱意に負けた」
PAの社長*3にオファーを受けた。最初はコメディだと聞いていたけど蓋を開けてみて驚いた」

Q:もしオファーがなかったら?
「VAにも貢献したしもう食い扶持は稼いだので、あとは気ままな余生を過ごそうと思った。別の分野に挑戦したりバンドしたり」

Q:アニメとゲームの違い
「Keyは元々ONEでヒットしているチームなので好き勝手にやらせようという馬場社長の考えがあった。なので全てが自己責任。後で入ってきた人にも自己責任で好き勝手やらせてる。対してアニメだと止める人がいる」
「自分は止めてない」
「鳥羽さんによく止められました」

Q:イラッとした事
「物語が静かすぎるので戦闘シーンを入れようと思ったら鳥羽さんに「こういうのは違うのでやめてくれ」と言われた」

Q:1話について。どう落とし込むか
「素直に真っ向勝負」

Q:監督とはどういうものか
「文句をつける役」
「例えると船の船長のようなもの。麻枝さんが宝の地図を持ってきて、船のオーナーの鳥羽Pから宝島に行ってくれと頼まれ、クルーに指示を出して船を操作する」
ONE PIECEみたい」
PAは岸さんに(いい意味で)レイプされたと言われてますw」

Q:Angel Beats!でのこだわり
「続きが気になるように作った」
「文字だけの次回予告もその意図」
「あの次回予告を見て、ああいうやり方もあるんだと関心した」
「TVらしくというのは意識した」

続きが気になるように、TVらしく、というのは、この後の会話でも随所に出てきたので、本当にそこにこだわってたんだなぁと思いました。

麻(たぶん)「(言い間違えて)17・・・14話はいつ?」
鳥羽P「明日か明後日(11月22、23日)には」

【追記】22日にAngel Beats!公式サイトで14話の予告ムービーが公開されました。

Q:OP曲(My Soul, Your Beats!)に関して
「難航した。アレンジ次第で平凡すぎたりエキセントリックになったり・・・。ミニマルミュージックというアレンジでやってるけどこれカラオケで歌えないんじゃないかと」
「絵コンテだと頭のほうが中々出てこないけど曲もそうなの?」
「サビから作ってそこにAメロ等をくっつけてたが、TVサイズの尺に合わせるのが苦労した。イントロのピアノは苦し紛れにつけた。アレンジャーさんにはバレバレだった」
「そのお陰でピアノを弾かせる流れができた」
「歌が入る前に一拍抜くことで1秒ほど時間を削ったりした。サビでドカーンとなるようにアレンジャーに発注した」

Q:OPの設計について
「ピアノを弾かせる事になって、誰に弾かせるかと思ったけどかなでしかいないだろう、と」
「無茶なスケジュールでしたよね」
「ピアノを弾かせたいと言ったら「死んで」と言われた。ピアノの収録は放送2ヶ月前」
「OPのキャラの増減やダイジェストは飽きさせないようにするため」

Q:EDについて
「ED曲は結構簡単にできた。Aメロは(コードが)Let It Be進行。このAメロは6〜7年前からあって今回サビをつけた」
「EDに限らず全体的にANANTさん*4には苦労をかけた」
「OPはかなででEDはゆり。OPで負担をかけてEDでもかけたら・・・と思ったのでEDは楽な感じに」
「高松が脱いだりしたのはEDでも飽きさせないようにしたかったため。反応がないのが一番辛いので「高松www」みたいな反応は楽しい」

Q:PAワークスだからできたこと
「若いからこそついてこれた。ベテランだと断られただろう」
「社長の堀川さんは?」
「麻枝君が堀川さんをよく弄ってるので堀川さんは麻枝君を気に入ってる」
「人間的に正反対なので反応が気になる」

Q:製作中に印象に残ったこと
「打ち入り。声優さんがたくさんいるのが印象的。ゲーム製作ではこういうのはない」

Q:絵コンテについて
「自分の脚本がそのまま使われるわけではない。絵コンテの段階で結構変わる」
「元々の脚本を100として、それを削るのではなく100から120にしようとした」
「11話は削られてますよね」
「話を入れるためにOPを飛ばしすぎて怒られた」
「声優さんの台本は絵コンテから作られてて、脚本から変わってる」
「変えたのは絵コンテじゃなくて自分」
「あなたでしたか。じゃあ8話のかなでの分身(の性格)が悪くなってるのも・・・」
「本編ではなくしましたが、かなでの分身が「もがき苦しめ」と言うような場面もありました」
「かなでは元々悪い子じゃないので分身してもそれは変わらない」
「あれはダークな部分」
「かなではそういうキャラじゃない。あなたとはもう2度と仕事をしないかもしれない」

Q:3話(EPISODE.03 My Song)について
「遊佐がゆっさゆさしてるのは脚本にはなかった。教師の足を引っ掛けるシーンも。あれは絵コンテがやった」
「教師を止める役が必要だったので発注した」
「あなただったんですね!ありがとうございます」
「少し前の発言(もう2度と仕事を〜)はw」

Q:9話(EPISODE.09 In Your Memory)について
「堀川さんが人が死んでる所を書きたくないと言ってたがAパート終了時に死んでた」
「あおきさん*5は監督もやっているので打ち合わせは監督対監督だった。一回やってみようという事で入れた。死ぬのはあおきさんの考え。緊張感を出そうと」
「堀川さんは2話の藤巻水死シーンも拒否してましたよね。でもその時期に見たCANAAN*6では人殺しまくってたw」

Q:コメディやギャグについて
「泣きは譲るがギャグは譲らない」
「5話はシナリオ段階からギャグ(椅子が飛ぶやつ)があった」
「スロー再生はなかった。あそこの日向の「グモー」っていう声がすごく面白かったんだけど音響の飯田さんが抜いて面白くなくなったので入れてくれと頼んだ。あの音は実際の日向の声ではなく音響効果」

Q:シリアスとコメディの両立
「これはうちがパイオニアなのでいつも通りにした」
「これもTV的ですよね。10話はAパートにギャグ、Bパートにシリアスを持ってきて」
「10話はまさしくKey」
「それを崩さないように気をつかった」

Q:事前募集のアンケート「1番好きなエピソードは?」
「発表の前にお二人の好きなエピソードは?」
「10話」「9話」

  • アンケート結果
順位 エピソード 票数
1位 EPISODE.10 Goodbye Days 157票
2位 EPISODE.13 Graduation 96票
3位 EPISODE.03 My Song 82票
4位 EPISODE.09 In Your Memory 47票
5位 EPISODE.04 Day Game 41票
5位 EPISODE.05 Favorite Flavor 41票
7位 EPISODE.12 Knockin' on heaven's door 33票
8位 EPISODE.01 Departure 26票
9位 EPISODE.06 Family Affair 24票
10位 EPISODE.07 Alive 23票
11位 EPISODE.08 Dancer in the Dark 14票
12位 EPISODE.02 Guild 13票
12位 EPISODE.11 Change the World 13票

「この結果について感想は」
「この通りだと思う」
ここからランキング順に話を追う流れに
Q:10話について
「10話最後のモノローグはTV放映では一部だけですがDVD・BDでは尺をたくさん使ってます」
Q:13話について
「13話のかなでが消える時の音無がいろいろ言われてるけど、パニックになってるんだからあれでいいんです」
Twitterを見ていて、最初は酷評だったのが、それを聞いた人がアニメを見て「いいじゃん」という流れになってる」
Twitterで「麻枝ー見てるかー?」と書くのはやめて」
「13話は音無の人間性が好き」
「かなで役の花澤香菜さんがシンガポールでのイベント*7でたくさんの(花澤さんが出演している)作品の中から13話ラストの生アフレコをやったんですが皆大号泣してたみたいです」
「(直井役の)緒方さんがラジオ*8でカナダでCrow Songを歌った時にコールアンドレスポンスが完璧だったと言ってました」
Q:3話について
「岩沢が魅力的に描かれるとは思っていなかった。Na-Gaさんのキャラデザではモブ的だったので」
「飯田さんが推そうぜと」
「オレ的に岩沢は捨て駒。本命はユイ
「(岩沢役の)沢城みゆきさんが良かった」
「沢城さんがG'sで「もっと出たかった」と書いてたのが・・・」
「桜は散るから美しい」
Q:9話について
「7話はKey的にベタで、病弱な人を連れだして死ぬという」
「そこからもう1つ進めたのが9話」
「それまでの2週間の反応が怖かった」
Q:4話,5話について
「この順位は嬉しい」
Q:他の順位について
「11話は大苦戦した。OPEDなしで3分オーバーしてた。元々普通のEDから各キャラの決意のシーンを入れる予定だった」
「決意のシーンは皆一人ぼっちだけど大丈夫?影にやられない?w」
「あそこは皆が次の人生について決意するシーン。本当はもっと長かった」
「竹山のブログの文章は自分が作った。あとはかなでのPCのパスワードも。あれは"who's donor"です」
「大山は放送されたシーンの前に、机にいろいろ書かれてるのを見て、でももう1度人生やろうかなと決意するシーンがあった」
「野田はゆりに対しての気持ちのセリフがあった」
「12話で椎名が犬を連れてきてたのが・・・」
「あれは11話で犬に一度別れを告げたけど帰ってくるというシーンがあった」
「知らないですよ!それ未練ありまくりじゃないですかw」

10話がダントツで1位だったのは個人的に意外でした。ちなみに自分は5話に投票しました。

Q:BD7巻の特典(14話)について
「14話(特別編)のタイトルはStairway to Heavenです」
「タイトルは全部音楽関係から取ってきてて、これはレッド・ツェッペリンの楽曲からですね。シナリオそのままなので」
「よく14話を作る気になったなと思う」
「13話までの分が蓄積されてるので。こういうのはスタッフ的には有り難い事。」
「1〜13話までの話の中だとどれに似てる?」
「4話と5話ですね。14話は4.5話ですから。時間軸的にも」

「そろそろ質問に答えるコーナーに・・・」
(ここで唐突に)Angel Beats!ゲーム化します
麻枝准辞める辞める詐欺とか言われてるが・・・。ABは空っぽの状態から鳥羽さんに引っ張ってもらってできた話で、ここで終わるのは勿体無い。全キャラの過去話を書く(書きたいだったかも)」
「TKがどうなるか楽しみw」
「先週から書き始めた。単なるノベルゲームではないよう頑張る」
「やっぱり勿体無いよね」
「一番びっくりしたのは自分。今知った」
「岩沢が消えないルートも・・・」

最初は麻枝さんがネタで言ってるのかと思いました。それくらい(あの場でゲーム化発表する事が)予想外で唐突でした。
ここからは事前に募集していた質問のコーナーに。

Q:影響を受けた作品は?
「ベーシックマガジンのファンタジー通信コーナー。栗本薫とか。あとは村上春樹の「世界の終りとハードボイルドワンダーランド」です」
「ジャンルに限らずあらゆる所から影響を受けていますね」

Q:京大について
「京大生はどれくらいいます?」
上記の通り4〜5割程
「多いですね。早稲田はほとんどいなかった」
「京大は品があるよね」
「今日は(時間が)押して入ったので見まわっていない。15分前入り。トイレがバリアフリーで驚いた」
「京大はまず岸監督にオファーがあって、そこから麻枝さんに行った。早稲田はまずVAにオファーがあった」
「ビックリした」
「オファーを受けるか迷っていたけど、馬場社長の推しで出る事に決めた」

後でとある方に話を聞いて知ったんですけど、早稲田の講演タイトルは「麻枝と岸」になっていて、京大は逆に「岸と麻枝」になってるんですよね。ちゃんとオファーの順番が考慮されているという。

Q:シナリオライターに必要な事とは?
「一番売れた作品のレビューを調べまくる事。自分がいいと思う物を作るのは芸術家であってクリエイターではない。お客さんの反応が大事」
「それをどうアウトプットするのか?」
「(クリエイターとして)やっちゃいけない事がわかる。自分は平均点がとれないのでそれ前提でレビューを受け入れるのは大切。自分の味は嫌でも出る」

まとめ

「早稲田超えがテーマでしたが楽しんでいただけたでしょうか?」
会場拍手
Twitter麻枝准好きと書いていながら某軽音楽アニメにハマっている人とかもいて、そういう人達のAB熱を再燃させたい」

最後の挨拶

「500人強も集まっていただきありがとうございました」
「ロボットなしのオリジナルアニメとしてはABは大成功しているので、アニメはアニメで好きな方はありがとうございます。そうでなく、裏切ってしまったような古参のファンに対してはゲームで楽しませたい。ABは自分のライフワーク。生きる目標が見つかった。ゲームでもお付き合いしてくれれば嬉しい。ありがとうございました」
麻枝さんと岸監督がガッチリと握手。その後抱擁。
そして麻枝さん、岸監督、ゆま氏、鳥羽さんが退場。講演終了。



とりあえず自分の覚えてる限りを書きました。
もし講演に参加された方で、ここは違うとかあれが抜けてるとかがあれば報告して頂けると有り難いです。(一部意図的に抜いてる部分はあります。参加された方ならわかるはず)


やっぱり一番衝撃的だったのはゲーム化発表で、その辺に関する自分の考えは後日また書こうと考えています。
イベントは本当に楽しくて、これを読んでくれた方に少しでもその楽しさが伝わればいいなと思います。麻枝さん岸監督等は勿論の事、イベント運営関連の方々には本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

※ゲーム化について、VAの馬場社長がTwitterこのようなツイートをしていらっしゃいます。なのでゲーム化はまだ確定ではないという事みたいです。



*1:麻枝准&岸誠二トークイベント in Waseda 〜Way to[from] Angel Beats!〜

*2:山本寛。2011年に放送されるTVアニメ「フラクタル」の監督として注目を浴びている。

*3:P.A. Works代表取締役の堀川憲司氏

*4:ANANT-GARDE EYES。編曲家。

*5:あおきえい。3話、9話の絵コンテ

*6:ABの前にPAワークスが手がけた作品

*7:シンガポールで日本アニメのビジネスフォーラム今年も開催 http://www.animeanime.biz/all/2010110704/

*8:NHK-FM とことんアニソン大辞典 http://www.nhk.or.jp/tokoton/