kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

乙武洋匡(陣営)が「わたくし小沢一郎は、乙武ひろたださんを応援します」と書かれたXを削除した(呆)

 「乙武洋匡を応援する小沢一郎」について。

 乙武(の関係者)はどうやら、問題のXを削除した模様だ。sumita-mさんの下記ブログ記事をリンクしようとして気づいた。

 

sumita-m.hatenadiary.com

 

 上記リンクの記事中に埋め込みリンクしてあったはずの問題のXの画像が消えていたので気づいた。批判を浴びまくったために急遽削除したと推測するのが普通だろう。

 

 ところで、件の「小沢一郎」氏は、乙武の著書『五体不満足』の編集者であって、その縁で乙武を応援したのではないかとのXがポストされていた。

 

 

 Xが削除されたのはわかったが、元のnoteは生きているだろうかと調べてみた。

 すると、noteの方は本記事を書いている時点では削除されていないことがわかった。

 

note.com

 

 以下に冒頭部分を引用する。

 

わたくし小沢一郎(編集者)は、乙武ひろたださんを応援します

乙武 洋匡 2024年4月24日 06:30

 

乙武本人ではなく、選挙期間につき、応援者が寄稿しています。

 

 私はいま66歳の年金生活者だ。定年までは出版社に勤めていた。現役時代を振り返るとなんとも恥ずかしいのは、ベストセラー『五体不満足』の編集者として鼻高々になっていたことだ。だから天罰が下ったのだろう。ここに来て、膝が痛み始めた。もの忘れがひどくなった。甲状腺と口腔にがん細胞が見つかった。(後略)

 

URL: https://note.com/h_ototake/n/n7c487c3ac821?sub_rt=share_h

 

 このように、Xからリンクされたnoteにアクセスすれば、小沢一郎氏が元出版社の編集者で乙武の著書を担当していたことがわかる。ただ、最初見た時にはタイトルに「(元編集者)」という文字は入っていなかったんじゃないかと思った。

 ブログの運営者として私が経験的に知っているのは、記事中に張ったリンクを実際にクリックしてリンク先を参照してくださる読者は1割いるかいないかという割合に過ぎないことだ。ブログをやり始めた最初の頃にアクセス解析を見ていて、そのような推論に至った。

 だからXだけ見た人の中には、あの老政治家の小沢一郎乙武さんを応援しているのか、と勘違いした人も少なくなかったに違いない。

 上記noteについたはてなブックマークコメント(ブコメ)より。

 

わたくし小沢一郎は、乙武ひろたださんを応援します|乙武 洋匡

同姓同名の他人を引っ張りだしてくるの、N党とやってること変わらんんだよなあ。同じ穴に入ってくれ。

2024/04/27 07:31

b.hatena.ne.jp

 

わたくし小沢一郎は、乙武ひろたださんを応援します|乙武 洋匡

元担当編集だから応援は当然、ってブコメは理解できるんだけど...。選挙応援の文脈で「小沢一郎です」って書いたら多くの国民は誤認するだろうし、それをあえて狙って書いてるから悪質なんだよね。

2024/04/27 08:08

b.hatena.ne.jp

 

わたくし小沢一郎は、乙武ひろたださんを応援します|乙武 洋匡

公職選挙法的にセーフとかアウトとかはわからんけど、これをやるひとを政治家として応援するかっつうとなあ。

2024/04/27 07:06

b.hatena.ne.jp

 

わたくし小沢一郎は、乙武ひろたださんを応援します|乙武 洋匡

詐欺広告もどき。“私はいま66歳の年金生活者だ。定年までは出版社に勤めていた”

2024/04/27 06:14

b.hatena.ne.jp

 

わたくし小沢一郎は、乙武ひろたださんを応援します|乙武 洋匡

有名人を騙った投資詐欺みたいな事をする立候補者。偽装無所属とか、騙す手を使う人が政治家になってよいのか。/後から(編集者)を追加してら。元記事→<a href="https://archive.is/pEhKN" target="_blank" rel="noopener nofollow">https://archive.is/pEhKN

2024/04/27 07:18

b.hatena.ne.jp

 

 やっぱり「(編集者)」はあとから追加されたものらしい。まあ本文を読めばからくりはすぐわかる話ではあるけれども。

 

わたくし小沢一郎は、乙武ひろたださんを応援します|乙武 洋匡

乙武本人ではなく、選挙期間につき、応援者が寄稿しています」としつつ、本人のサイトで、有名な政治家と同姓同名の人の投稿(本物?)を公開。やはり乙武やファーストの会は当選させてはいけないな。

2024/04/27 07:53

b.hatena.ne.jp

 

 全く何をやってくれるんだか。

 なお、最初にリンクしたsumita-mさんの記事中に、

そういえば、乙武洋匡*1への注目度って、全く客観的な根拠なしの主観的な感じにすぎないのだけど、極右(!)の飯山陽*2以下なのでは? 気の毒であるとともに、或る意味で由々しきことでもある。

と書かれている。

 確かに、いかな乙武だの小池百合子だの「ファ」だのであっても、あるい維新であっても、究極の極右である飯山陽に負けるようでは本当にどうしようもないと私も思う。私も全候補者の中で一番強く拒絶したいのは飯山だ。区外在住と思われる人間の中には、金沢結衣が飯山に逆転されて4位に沈めば良いなどとXに書いているのも見たが、私はその意見には与しない。都ファ・民民連合も維新も大嫌いだが、安倍晋三信者たちが集まった超極右の日本保守党に対する拒絶感は前記の2勢力よりもさらに強く、私にとっては絶対に我慢ならない。だから飯山が今回の選挙でそれなりにのさばっているらしいのは「由々しきこと」だと私も思う。仮に飯山が上位に進出すれば、欧州ではかなりのさばっているらしい極右ポピュリズムが、今後日本でも本格的に浸透する可能性があることを意味する。

 でもこの記事を書き上げようというタイミングで、また怪電話がかかってきた。今度は小池百合子ではなく乙武洋匡の音声だった。今度は乙武が名乗るのを聞いて直ちに受話器を「ガチャン!」と強く切った。

 そして乙武と飯山とだったらどっちが上になろうが下になろうが知ったことではない、と思い直した。乙武陣営はこの「小沢一郎」の一件もやらかしたわけだし。金沢の場合はまだ5年弱の期間地元で辻立ちを続けた分だけ、乙武や飯山と比較すれば「わずかに」ましだと思う。

 でもやっぱり今回はこの3陣営のどこにも負けるわけにはいかないな。

 

 おまけ。こんなブクマがあった。

 

わたくし小沢一郎は、乙武ひろたださんを応援します|乙武 洋匡

田中宏和の会が政党としての活動を始めて全員立候補したらどうなるのか気になった

2024/04/27 09:46

b.hatena.ne.jp

 

 ひえー! それだけは勘弁してほしい。

 私が何を言いたいかわかる人は、今となってはほとんどいないかもしれないけど。

「リズ・トラスがトランプへの支持を表明するばかりか国連廃止も呼びかけるレベルで極右デマゴーグと化した」(kazukazu88氏のXより)

 少し前になるが、4月17日にkazukazu88氏がポストしたXに注目した。

 

 

 トラスは某元号新選組界隈が一時もてはやした英保守党の経済極右の政治家で、2022年に首相になったものの政権が7週間しか持たなかった人だ。この人は両親とも労働党支持者だったとのことで、その影響を受けて娘もリベラル人士として出発したとかいう話もあったようだが、現在ではついに経済政策のみならず政治思想的にも極右になったようだ。

 このトラスをかつて持ち上げていたのが某新選組界隈だった。それを記録した記事が弊ブログに残っている。トラスが首相に就任していた期間に公開した下記記事だ。

 

kojitaken.hatenablog.com

 

 上記記事のタイトルはやや針小棒大であって、記事の中身を読むとトラスを「絶賛」していたのは新選組の支持者たちであって、長谷川羽衣子はそれにお墨付きを与えるようなXを発信しただけだったといえるかもしれない。

 新選組支持者は下記Xを発信していた。

 

 

 誤字や誤表記を訂正すると、文章の前半は以下の通りになる。

 

英国の次期首相に「8万円の靴を履くスナク候補」ではなく「730円のイヤリングを身につけるトラス候補」が支持を集めています。

 

 スナクが大の緊縮派であるのは事実で、だから現在英首相を務める彼は低支持率に喘いで、次の総選挙で労働党への政権交代確実などと言われている。

 しかし「減税真理教」信者のトラスもスナクとはコインの裏表の関係に過ぎない。ジャパニーズMMT論者が蛇蝎の如く嫌う日本の財政学者たちの立場では、スナクのような財政再建至上主義者もトラスのような徹底的な「小さな政府」論者もともに新自由主義側の人間とみなされる。

 当時長谷川羽衣子が発したXは下記。

 

 

 ここで長谷川は明らかにトラスの肩を持ち、トラスを絶賛する新選組支持者に迎合していると読める。

 上記Xには下記の突っ込みがあった。

 

 

 トラスは間違いなく「小さな政府」論者だ。

 新選組の政策が「大きな政府」かどうかは知らない。少なくとも最近は山本太郎の口からそのような言葉はほとんど聞かれないのではないか。

 

 

 上記は長谷川のXへのリプライだが、長谷川は答えていない。

 

 

 減税をするかしないかだから、それに限れば歳出の話ではない。ただトラスのような減税派は当然歳出を絞るから、トラスが「積極財政派」であろうはずがないのはその通りだ。ましてや所得税も減税するというのだから、トラスとは強硬な経済極右だとしかいいようがない。再分配なんか絶対にやらないというのがトラスの経済政策だ。

 私も、減税を叫ぶ人間が「積極財政派」のはずがなかろうとずっと思っている。

 なおスナクは財政再建のための消費税減税反対であって、保守党の政治家である以上やはり再分配には冷淡なはずであって、だからこそスナクもまた緊縮財政派とみなされているのであろう。

 つまり、トラスもスナクも根は同じというわけだ。だからスナクもトラスのようにあっという間に政権を放逐されたりはしなかったものの、保守党政権の支持率が低迷を続けるのだろう。

 ところでトラスがトランプを応援していると聞いて思い出したのが植草一秀だった。もうネットの政治の議論で植草の名前を目にする機会はほとんどなくなったが、植草は2016年の米大統領戦でのトランプ当選に快哉を叫んでいた。

 この植草は小沢一郎応援団長格としても知られていた。山本太郎も出発点は小沢系なので、一時は植草こそ山本太郎及び新選組の経済政策のブレーンではないかと言われたこともあった。

 こうして概観すると、新選組とはやはり怪しさ満点の政党だといえる。

 オザシン(小沢一郎信者)が支持層のコアを占めていたかつてとは違って、先日の選挙ドットコムの調査では東京15区の新選組支持層の半分は、補選で酒井菜摘候補に投票すると答えたそうだ。これには、組としてではなく個人として酒井候補を応援した櫛渕万里衆院議員の影響もあるかもしれない。私が固定電話で受けた2度の電話情勢調査のうち一度は、酒井候補の名前を読み上げる前に、立民の公認や共産の支援に加えて「×××新選組などが支援する」という枕詞が入っていた。私がそれを聞きながら、新選組には組として支援してくれてはいないんだけどなあ、と思ったことはいうまでもない。

 それでもまあ支持者の半分が酒井さんに投票すると言ってくれているのだからとも思うがやはり書かずにはいられないのは、山本太郎がついに須藤元気の応援に入ったことだ。

 

 

 まあ4年前の都知事選の恩返しという意味もあろうし、組としては中立で個人として須藤の応援に入ったものだろうし、既に酒井候補への投票を決めている人たちが翻意するケースもほとんどないだろうとは思うが。

 それでもやっぱり「相変わらず嫌なやつだな」と思って舌打ちしたのは事実だ。

 この記事を書き終えたようかというタイミングで、また補選の情勢調査の電話がかかってきた。投票日前日にもやるのか。これでもう3度目。

「わたくし小沢一郎は、乙武ひろたださんを応援します」(乙武洋匡のnote)/乙武洋匡氏が紹介しているこの方は、立憲民主党に所属する衆院議員の小沢一郎氏とは同姓同名の別人です。(三春充希氏のX)

 下記Xを最初見た時には、乙武洋匡のなりすましがポストしたのかと思った。

 

 

 だが、どうやらそうではなさそうだ。下記は三春充希氏のX。

 

 

 上記に対し、こんなことをポストした人がいる。

 

 

 しかしそんなことはない。無料部分に

私はいま66歳の年金生活者だ。定年までは出版社に勤めていた。

と書かれている。記事の最初から現在81歳(もうすぐ82歳)の悪名高い政治家・小沢一郎とは同姓同名の別人であることを自らばらしている。

 なぜ乙武というか、実際には本人がやったのではないだろうが、乙武の関係者はこんな記事を公開したのだろうか。小沢一郎なんて、かつては信者を多数抱えて猛威をふるっていたけれども、数年前に「希望の党」騒動に関与しようとして小池百合子に「排除」されたり、3年前の立民代表選で泉健太を全力で支援したにもかかわらず見返りが得られず泉にブーブー文句を言っているだけのつまらない老政治家だ。こんな政治家に応援されているかのような印象操作をしたところで、むしろ逆効果になるだけではなかろうか。

 補選の選挙戦でもひろゆき乙武の応援に入ったらしいが、あれもひところ「論破王」などともてはやされてバブル人気を得ていた頃とは打って変わって、いまどきひろゆきなんかに応援されたら逆に票が逃げていくんじゃないだろうか。

 6日前に乙武陣営から小池百合子乙武への投票をお願いするとの音声の録音を流した電話がかかってきたときにはぞっとしたが、乙武がどれくらいの票を得るのかは本当のところ想像もつかない。

「減税の結果社会保障が後退しました」ではまったく意味がない(社民党衆院福岡1区候補予定者・村田峻一氏のX)

 衆院補選の選挙活動は今日が最終日だが、東京15区と長崎3区については終盤戦の情勢調査報道はないらしい。

 

 

 謀略記事ならいろんな人が書いている。昨日も、東京15区が無風選挙区だったかのような嘘八百を垂れ流したことを弊ブログが批判したばかりの安積明子がAERAに何やら書いていた。

 

 

 「書いたで!」か。ああ、そういやこの人関西出身だったなと思い出した。兵庫県出身らしいので同郷ではないが、私は大阪府生まれの兵庫県育ちなので同郷みたいなものだ。なるほど、それで安積は維新びいきなのかもしれない。上記Xからリンクされた下記記事で安積は乙武陣営(小池百合子)をこき下ろしていた。まあ小池をこき下ろす分にはこちらには害がないからいくら書いても構わない。安積は少し前の現代ビジネスの記事では、2位候補に票を集中させる云々とか書いていたが、その頃には金沢結衣が不動の2位だと思われてたからあんな記事を書いたのかもしれない。終盤では2位(考えたくはないがもしかしたら1位?)が金沢か乙武洋匡かはわからなくなっている。だから乙武や小池をこき下ろしたのかどうかはまでは知らないが。

 

dot.asahi.com

 

 こちらとしては「表層的メンツ」に終わってくれればそれで良いだけの話なので、今回は安積の記事を引用したりはしない。

 ネットでは、都ファ・民民系の乙武応援団だろうが維新系の金沢応援団だろうがトンデモ超極右系の飯山陣営だろうが、みな酒井菜摘候補を貶めようと必死になっているようだから、12年前の二十代半ばの一般人だった頃の酒井氏のツイート(現X)が発掘されて「減税真理教」信者たちからバッシングされたようだ。

 

 

 2012年12月3日というと安倍晋三自民党が政権を奪回した衆院選の直前だ。

 このツイート(現ポスト)を社民党の村田峻一(しゅんいち)衆院福岡1区候補予定者が擁護した。

 

 

 

 社民党、こんなことを言われてしまうようでは本当にどうしようもない。

 この件ではむろん村田衆院選福岡1区予定候補者が正しい。これまで「減税真理教」側に与しているかのような印象を人々に与えてきた社民党執行部、というより福島瑞穂の責任に帰する話だろうが、そちらに問題があった。

 もう現状まで零細政党に落ちぶれてしまったのだから、何も「減税真理教」側なんかに与しているかのような印象を世間に与える必要なんか全くないんじゃないか? 社民主義者の本分も忘れて金魚の糞みたいに俗論に迎合する方がおかしい。消費税減税論に理がないわけではないが、それにはあくまでトータルの税制に関する位置づけが行われた上での議論であることが前提であり、それが必要条件になる*1。それを欠く消費税減税論は有害無益でしかない。

 社民党で思い出したが、そういえばまことん氏はそろそろXをポストしただろうかと思って久しぶりに見に行ったら、昨日1件だけポストされていた。

 

*1:もちろん十分条件ではない。

「天皇制を批判する奴らは文句言ってるだけで、共和制を積極的に構想して人々をまとめて国家を運営する気概はない」みたいな意見があるが、そんな大それた話ではなく、単に限界集落とか因習村の将来の人口を予測しながら見てるくらいの気分では (堀新氏のX)

 またまた天皇制に関するXより。今度は堀新氏のポスト。

 

 

 そうそう、その通りだ。「言えてるよなあ」と共感した。

 

 

 上記Xにもとても共感できる。

 天皇制は自然な流れで消滅へと向かうんだよ。残念ながらこの予測が当たるかどうかを生きているうちに確認することはできそうにもないけど。さすがにそんな短いタイムスケールでは現実になりそうにはない。今の若者にならチャンスがあるかもしれないけど。

東京15区はずっと自民党が勝ってきた無風の選挙区と解説するフリーの記者には呆れましたが、補選を除くと自民5勝、非自民4勝なんですけど (グリグリ氏のXより)/ここでいう「フリーの記者」とは安積明子のことだろう(呆)

 そういえば私が住んでいる地で国政選挙の補欠選挙が行われる経験は生まれて初めてなのだった。

 しかも、今世紀に入って住んだ中国地方のK市や四国のT市とは違って東京都の江東区は狭い。しかも私は補選に立候補している何人かの候補の選挙事務所から徒歩で5分とか20分とかの距離のところに住んでいるから、見慣れている街角にしょっちゅうXその他の動画でお目にかかる。そんな選挙戦も今日と明日で終わり、明後日はもう投開票日だ。私は2021年の都議選で、いざ蓋を開けてみたら惨敗を予想されていた都ファの候補がこぞって大量得票していた時のショックが忘れられないし、なんといっても日曜日に小池百合子の声が録音された怪電話がかかってきたのには背筋が寒くなったから、選挙戦前半で維新・金沢結衣をもっぱら警戒していた頃とは打って変わって、乙武陣営からかかってきた怪電話をきっかけに乙武を第一に警戒するようになった。私が蛇蝎のごとく嫌い続けている人間である小池百合子の執念がこもった音声を聞くのが精神衛生上最悪であることはわかり切っていたが、小池は一体何を言うのだろうかと思って最後まで聞いてしまったのだった。

 ところで昨日、22日の月曜日に発信されたフリー記者・安積明子が現代ビジネスに書いた政局記事を3日遅れで読み、衆院東京15区に関するでたらめ極まりない安積の文章に行き当たってびっくり仰天した。

 

gendai.media

 

 以下に当該部分を引用する。

 

そもそも東京15区は自民党系の牙城で、小選挙区制度が導入されて以来「反自民」の候補が当選したことはなかった。

 

URL: https://gendai.media/articles/-/128348?page=3

 

 上記引用文は、色で示した通り真っ赤な嘘である。

 これを読んだ時には目が点になった。

 なぜって、私が当区に越して来た時の当区選出衆院議員は、民主党(のち国民の生活が第一を経て日本未来の党)の東祥三であり、その後二度の衆院選に当選したのは初めがみんなの党、二度目が維新の党の公認を受けた柿沢未途だったからだ。ようやく自民党議席を奪回したのは、2017年衆院選での秋元司(2019年末に逮捕)だった。東にせよ柿沢にせよリベラルではなく右派の人だが、少なくとも選挙当時及び任期中には明確に「反自民」の立場に立つ政治家だった。その後、東は政界引退後に安倍晋三支持者と化し、柿沢は自民党に寝返ったけれども。

 要するに安積は、少し調べる手間さえ惜しまなければ簡単にわかる事実を確認することすらせずに記事を書き飛ばしたわけだ。

 少し前に大濱崎卓真が当区の立民の候補者選定についていい加減な出鱈目を書き散らしていたことを批判したが、あれはまだ調べるのに多少の手間がかかる事項に関することだった。しかし今回の安積の例は、調べる手間などほとんどかからないはずだ。しかし安積とは、そんな基本的な事実の確認さえ行わない人らしい。

 安積にせよ大濱崎にせよ、彼らの武器は(主に保守系の)政治家たちとの人脈であるに過ぎない。彼らの記事を読めばわかる通り、彼らは政治家たちとのパイプを持っている。しかし当該の政治家たちが自分自身以外の選挙区の事情に詳しいわけでは全くない。それどころか何も知らないと言って良いのではないか。そのあたりを十分認識して、記事を書く前にまず事実を正確に把握しようとする行為が、事実を伝える使命を持っているはずの記者には求められるはずだが、彼らはそれを怠っている。

 いやはや、実にひどいものである。

 下記Xは、上記安積の記事が発信されたのと同じ日の夜のタイムスタンプがついていることから推測して、明らかに安積の記事を指していると思われる。

 

 

 安積たちがやっているのは「報道」または「評論」ではなく、一種の「謀略」であろう。少なくともジャーナリズムの要件は全く満たしていない。

 同じ安積の記事にある下記の文章など、その典型例であろう。

 

立憲が勝つのは困る……

 

要するに衆院補選については、自民党と維新は相反する立場にないことになる。そこで立憲民主党の躍進を阻止したい自民党は、思わぬ「禁じ手」を講じるかもしれない。ある自民党関係者は次のように打ち明けた。

 

「東京15区は立憲民主党の公認候補が優勢だが、彼女が当選して立憲民主党が勢い付いてしまっては、我々が困る。そこで15区内の自民票を“2位の候補”に集中させることで、なんとか挽回をはかりたいところだが、都連上層部からの具体的な指示はまだ来ていない」

 

URL: https://gendai.media/articles/-/128348?page=3

 

 こういうことを言った「自民党関係者」がいたのは事実だろう。しかし自民党関係者と言ってもさまざまで、純粋に地元の自民党員を国会に送り込みたい江東総支部の人たちもいれば、小池百合子に助けてもらおうと考える、党執行部だの萩生田光一だのに近い人もいる。あるいは維新に近い菅義偉のような人間もいる。

 上記「自民党関係者」のいう「2位の候補」にしても、それが金沢結衣であるか乙武洋匡であるかで意味が変わってくる(三春充希氏の一覧表を見る限り、これまでに情勢調査の2位に記載されたのは、この2人しかいない)。しかも、地元の自民党(江東総支部)にとっては、自分たちと支持層が被る「2位の候補」なんかに票を集中されたら、遠くない将来に控えている衆院選の本選で、自分たちが本当に選びたい候補にチャンスがなくなる。とんでもない話なのである。

 このように、同じ自民党の関係者でも一枚岩どころでは全くなく、立場によって思惑はさまざまなのだ。しかし安積の記事は、そのうちの誰か1人の立場を代弁したものになっている。

 だから安積の記事は、事実を伝えるジャーナリズム精神とは全く無縁の「謀略情報」に過ぎないと弊ブログは断じる次第。

 今回の補選で地元が舞台になって、政治について書く「フリー記者」だの「政治アナリスト」だのと名乗る人たちが、本当にろくでもないことがよく理解できた。

弊ブログにいただいたコメント「いきなり政権交代はせずに、自民党と公明党を合わせて過半数割れに追い込み、野党に妥協さざるを得ない状況を作った上で、当面は比較第一党の自民党に後始末をさせるのが最善ではないかと思っています。」に対する返答

 今日は、いただいたコメントに対する返答をします。

 

kojitaken.hatenablog.com

 

 雷のクレア

私も野党支持者として、政権交代としてほしいのですが、その一方不安があります。

それは与党に逆転した野党が、今までの自民党政権(特に第2次安倍政権以降)の負の遺産を押し付けられることです。
下野した自民党が、マスコミや官僚や財界などと結託して責任転嫁し、新政権に対し、卑劣な攻撃することは目に見えていますね。
実際に2009年の旧民主党政権時代、それが行なわれ、民主党は分裂した挙げ句、短期間で崩壊しました。

いきなり政権交代はせずに、自民党公明党を合わせて過半数割れに追い込み、野党に妥協さざるを得ない状況を作った上で、当面は比較第一党の自民党に後始末をさせるのが最善ではないかと思っています。

無論新政権で下野した自民党を解党させるほどの徹底的な洗浄が理想ですが、残念ながら日本人はマスコミの情報に流されやすく、過去と同じく新政権を見限り、自民党を復活させてしまう恐れがあるので、政権交代に後ろ向きな気持ちが芽生えてしまいます。

kojitakenさんはどのような見解をお持ちか、教えてほしいです。

 

 コメントどうもありがとうございます。

 ご質問に対する答えですが、まず次の衆院選政権交代を目指さなければお話になりません。私の立場がこれに尽きます。これまでも、「5年後の政権交代を目指す。ホップ、ステップ」(これまでの記事では「ジャンプ」を続けて書いてきましたが、発言の主は「ジャンプ」とは言わなかったようです)と言った立民の泉健太代表を批判してきたわけですから、そうでなければ主張が一貫しません。

 自民党に引き続き政権を担当させたら、これまでに彼らがなした悪事の隠蔽に走るのを許すだけですから、彼らを政権に止まらせてはなりません。彼らが「後始末」をしてくれると期待するのは、権力(者)の本性を甘く見過ぎていると思います。人間誰しもエゴイズムで動きますから、こちらの都合の良いようには決して動いてくれません。ましてや彼らは権力を持っているのですから、その権力を悪用してくると考えなければなりません。

 従って、野党第一党である立民が目指すべきは、あくまで政権交代です。

 2009年の政権交代が頓挫したのは、自民党のせいというより民主党内の権力闘争のせいでしょう。民主党政権時代には2つの大きな出来事があって、最初は2010年春の鳩山由紀夫の政権投げ出しに伴う政局で、二度目は翌2011年春の東日本大震災と東電原発事故後の菅直人小沢一郎との政争でした。

 私は最初の2010年の政局は菅と小沢とが同罪、2011年の権力抗争は小沢と鳩山がどうしようもなく極悪だったと考えています。

 2010年春は、鳩山の投げ出し劇自体ではむしろ反鳩山側として動いた形跡があった小沢*1が、菅直人政権でも引き続き幹事長をやらせてほしいと菅に申し入れたものの菅が断ったために小沢が鳩山側について党内抗争の構図が固まったと考えています。本来民主党政権は、菅と小沢という体質的に合わない二人が鼻を摘み合いながら協力しなければ機能しない性質を持っていましたが、その二人が正面衝突した時点で民主党政権が長続きしないことを予感させました。

 しかも2010年6月の民主党代表選が最悪でした。菅の応援団は前原誠司野田佳彦という、2005年の前原代表時代に大失敗をやらかした右派新自由主義系の政治家が中心となり、一方の小沢は口では「社民党にも理解される人を」と言いながら、実際に担ぎ出したのは「頑張った人が報われる社会を」をスローガンとする過激な新自由主義者である樽床伸二でした。これは菅・小沢双方の大罪でした。

 2011年5月の菅内閣不信任案提出劇は、2010年の政局以上に大問題で、何しろ東日本大震災と東電原発事故そっちのけで、小沢と鳩山が自公を焚き付けていました。民主党政権に対する現在も続くネガティブな印象に一番影響したのは、この時の権力闘争でしょう。2010年の政局を、菅、小沢がそれぞれマイナス5ポイント、政権を投げ出した鳩山がマイナス3ポイントだったとするなら、2011年の党内構想では小沢と鳩山がそれぞれマイナス10ポイントずつだったといったところでしょうか。トータルでは菅がマイナス5ポイント、鳩山がマイナス13ポイント、小沢がマイナス15ポイントで、小沢にはそのあと2012年の党分裂のマイナス10ポイントも加えてマイナス25ポイント相当だと思います。つまり民主党政権失敗の主な原因は自民党よりもむしろ当時の民主党トロイカと呼ばれた3人の政治家、その中でも特に小沢一郎にあったというのが私の見解です。もちろん鳩山にも菅にも相応の責任がありました。

 とにかく自民党から政権を奪わなければお話になりません。泉健太にはたいして期待できないと私は思いますが、立民支持層が彼を支えているのですから仕方ありません。泉は調整型の指導者とのことで、その割には政治や社会の流れが全然読めない人みたいだから困ったものだなあとはいつも思っています。しかし、今回の補選もそうですが、まず勝たないことにはお話になりません。負けからは何も生まれてきません。2009年の政権交代は「勝ったけどそのあとがダメだった」例ですが、勝たなければそのあともへったくれもないわけです。

 以下は付録。三春充希氏のXより。まず三春氏が反応したXから。

 

 

 

 

 「目の前の現実を変えるためにこそ人は頭を働かせます」という部分に特に注目したが、知識よりも経験、そして現実を変えるための協力が必要、というのがそれ以上のポイントなのだろう。泉健太の場合、その協力の相手として民民や維新や(都)ファあたりしか考えそうにないから困ったものだが、それでも自民党が崩れつつある状態の現在だから、泉に対してもプレッシャーをかけつつ前進して行くほかはない。

*1:当時、鳩山が「小沢さんに政局にされてしまう」と言っていたことが報じられたという記憶があります。