kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

衆院東京15区補選、私の住所近くの選挙掲示板にいち早くポスターが貼られていたのは立民・酒井菜摘候補と参政・吉川里奈候補だった

 衆参補選、告示されましたねえ。

 昨日の朝、選挙掲示板を見たらポスターが貼ってあったのは立民公認の酒井菜摘候補と参政党公認の吉川里奈候補の2人だけでした。でも夜には告示直前に出馬表明した人も含めて全員揃ってましたっけね。

 コメント欄より。

 

kojitaken.hatenablog.com

 

 ラヴェンダー・ホリフィール

そうですか、亀井亜紀子でさえ盤石ではないんですね
公示日に、やや現実に引き戻された気がします

酒井氏のほうは、ネットの斜め読みだけだと玉木なみに「独走」と書いてるのをチラホラ見ます

これだと当選後の酒井氏をマスコミは和製オカシオ・コルテスみたいに持ち上げるだろうし、本人は勝った後が大変だなと懸念してましたが、余計な心配なんでしょうね(笑)

ただ、ネットでは「維新」「参政党」「百田党」の3大ジャンクによるスパイト書き込みのほうが俄然多いので、正直金澤陣営でさえ勝つのは誰か、以外のことに話を逸らしたいんでしょう

百田党は、飯山が惨敗した後は政治分野からサッサと逃亡するでしょう
大村リコールの時と同じです

余談ですが、月のうさぎ氏の「政局ばかり」を少しだけフォローしておきますと、その前段に「興味さえもてば、この件は見どころが多いのは古寺多見氏の鋭意努力で明らかだと思います(暗黒大将軍)」というのがあります

「興味さえもてば」・・・
つまり彼らの感覚では15区補選は興味をもたないのが普通の些事だ、という前提なんだと思いますが、致命的なのは彼らが3補選は全て「国政選挙」であることを失念してるらしいこと

どんな田舎の選挙区であろうと選ばれるのは国会議員で、裏金問題同様ウクライナイスラエル、イラン問題等にも見識を求められます

「興味次第」という層がいるのは事実でしょうが、その人らは周回遅れの誹りを受けてもやむを得ないでしょう

フォローになってないかもしれませんし、向こうのコメ欄に喧嘩売ったと思われたくないのでこの辺にしときます(笑)

 

 酒井さんは今までの民主、民進、立民の政治家の多くとは違って庶民的なんですよ。他の候補と比べたら学歴もないし。どっかの超極右さんなんか東大出のプロの人文科学系研究者でしょ。私には学者にはたまにいるタイプの、道を踏み外したトンデモさんにしか見えませんけど。

 下記は補選への出馬を取り下げた共産党の小堤東氏のX。

 

 

 酒井候補の来歴をWikipediaから拾います。

 

来歴[編集]

福岡県北九州市出身。自由ケ丘高等学校看護専攻科を卒業後、単身上京し、東京都西東京市佐々総合病院産婦人科の看護師として勤務。2011年助産師免許を取得。2013年より、昭和大学江東豊洲病院周産期センターオープニングスタッフとして勤務[1][2]

2014年、28歳で子宮頸癌に罹患。休職しながら子宮温存手術・抗がん剤治療を受け勤務を続ける[3]。 2015年の統一地方選、選挙掲示板のポスターでシングルマザー保育士女性候補を見かけたことから政治家を志す[4]体外受精と顕微授精による不妊治療を受け、切迫流産・早産ののち2017年長女を出産。2018年復職[5]

2019年4月21日に行われた江東区議会議員選挙(旧)立憲民主党公認で立候補し、初当選[6]

2020年9月結成の(新)立憲民主党に参加。

2023年4月に8,067票を得て再選。得票順位は第3位(定数44名、立候補者59名)[7]

2023年11月16日、同年12月10日の江東区長選挙に、立憲民主党日本共産党れいわ新選組社会民主党東京・生活者ネットワーク緑の党グリーンズジャパンの推薦を受け無所属で立候補することを表明[8]。12月3日の告示日に立候補の届出をし、自動失職した。開票の結果、34,292票を得たが元東京都政策企画室政策担当部長の大久保朋果に敗れた[9]。得票順位は5名中第2位だった。当確後のNHKのインタビューでは「古い政治と決別できず悔しい」と語り[10]日本共産党東京都委員会からも健闘が伝えられた[11]

2024年2月1日、東京15区選出の柿沢未途前年4月の区長選挙をめぐり逮捕・起訴されたことの責任をとり辞職[12]。同年4月4日、立憲民主党東京都連は、柿沢の辞職に伴う補欠選挙に酒井を擁立すると発表した[13]。これを受け、日本共産党は党公認候補の候補を取り下げ酒井を支援すると発表した[14]

 

出典:酒井菜摘 - Wikipedia

 

 酒井さんは基本的に地方選では立民に投票しない私でも2019年の区議選で印象に残った人で、旧希望の党の人間のくせにあの選挙で立民の各候補にちょっかいを出していた柿沢未途が酒井さんにもちかづこうとしていたのを警戒して「あんな奴には近づかない方が良いぞ」と思ったとは少し前に書きました。

 2023年の2期目の区議選では、選挙カーでうるさくがなり立てるような選挙活動はしないと宣言して、確かにあの選挙で酒井さんの選挙カーには遭遇しなかったのですが、それで大丈夫なのかなあと少し心配しました(酒井さんに投票はしませんでしたけど)。でも蓋を開けてみたら3位当選だったので舌を巻いた次第。つまり、2度目の区議選はやる前から相当の自信があったということでしょう。そういう浸透力のある人だから区長選候補に抜擢されて、リベラル系が非常に弱い江東区にあって「野党共闘」で2位の票を得たものだと思います。でも当選した大久保朋果には大差をつけられました。あれは小池百合子の作戦勝ちで、小池は後出しじゃんけんをやりましたからね。その意外性の一撃が効いて、多くの有権者が大久保氏に投票したんだと思います。大久保氏が出馬表明した時点で私も「これは負けた」と思いましたが、維新が受けたダメージはそれ以上でした。木村前区長の辞任によって区長選のやり直しが決定した時点では馬場伸幸の鼻息があんなに荒かったのに、あの一撃で戦意を喪失しましたからね。維新が公募候補を立てての選挙結果は供託金没収の大大大惨敗で、維新の支持者がローカルの掲示板に「金沢大迷惑」と書いたほどでした。金沢とは今回の維新候補の金沢結衣のことです。

 そこらへんが、たとえば右派新自由主義系と私が目している選挙プランナーだかの大濱崎卓馬には全く理解できていなかったらしく、酒井氏の区長選出場を立民の「采配ミス」だと決めつけて、今回の補選に小池百合子が出ないなら須藤元気か立民の現職区議かを擁立するのではないかなどと書いていましたが、またまた大外れでした。真偽の程は不明ですが、立民の内部調査では酒井氏の評判が良かったので須藤とどちらを立てるかとの選択になり、小池出馬を警戒した須藤がなかなか出馬を決断できなかったこともあって、ファが乙武擁立を発表した直後、同じ日に酒井氏擁立を発表した経緯のようです。おそらく酒井氏出馬なら共産党が降りることは既に決まっていて、告示まで時間もないので乙武擁立発表から「間髪(かんはつ*1)を入れず」に酒井氏擁立を発表したものでしょう。逆に言えば、須藤がもう少し早く決断していたら立民は無所属の須藤に乗っかる形の選挙戦を選択した可能性があります、というよりそれが手塚仁雄が当初想定していた形だったのではないでしょうか。でも、政党は支持者の意向に反することはできないという定理に従って酒井氏が選ばれたんだと思います。無理に支持者の意向に反する方向性に突っ走って失敗したのが2022年参院選での立民であって、あの選挙では議席数の減少幅こそ小さかったために泉健太が「なんとか踏みとどまった」と強がりましたが、比例区の得票は枝野前執行部時代の2021年衆院選の比例ブロックでの得票からおよそ3分の1を流出させた大大大惨敗でした。だから泉は軌道修正を余儀なくされたわけで、でも最初は自民から維新に乗り換えようとしただけだったのでまた失敗しましたよね。結局自民の自滅で「野党第一党効果」が出ているために泉はいまだに生き延びていますが、9月に予定されている代表選では3年間の功罪がトータルで厳しく審判されるべきだと思います。

 宮武嶺さんのブログのコメント欄については、人は一人一人意見が違って当たり前なので、以前誰だったかがやらかしていた誹謗中傷でも受けない限りは気にもしません(但し誹謗中傷を受けた場合にはその限りでないことは、以前弊ブログのいくつかの記事でいささか行儀の悪いことをやらかしてしまったことからも明らかですが)。ただ、せっかく名指ししていただいたのでこちらもから名指しすると、「月のうさぎ」さんの批評が「周回遅れ」だというラヴェンダー・ホリフィールドさんのご指摘には私も同意します。あの人、そもそもウクライナ戦争では即時停戦派ですよね。それで長周新聞の批判をしたところで、でもウクライナ戦争に関する立ち位置は長周新聞と似たり寄ったりじゃん、としか思えません。また波風を立てるようなことを書いてしまいましたかね。まあ月のうさぎさんは「流れ(風)を読む力」にいささか欠けるところがあるという点では、前述の大濱崎卓馬と立場こそ違え同様の人なんじゃないかと思います。大濱崎なんか、昨年岸田内閣の支持率が落ち始めた頃に、それは一時的なものですぐに回復するだろうなんて書いてましたからね。一方、手前味噌ですが弊ブログは同じ時期に、今度岸田内閣支持率が下がり始めたらもう二度と上がらないと書きました。まあ岸田の支持率も今回の訪米のように一時的に上がることはありますし、6月にまたその(岸田のとっての)チャンスがめぐって来るかもしれませんけど、それは昨年の支持率上昇期と同じく一時的なものでしかありません。でも仮にそのチャンスが来たら、今度こそ岸田は逃さないでしょうね、残念ながら。

 流れを読む力が欠けているといえば、泉健太だの玉木雄一郎だのの旧希望の党の政治家たちはまさにそのカテゴリに入る人たちです(だから希望の党なんかに行ったんでしょうけど)。玉木の惨状は今回の東京15区補選での右往左往で明らかですが、泉もちょっと前に「ホップ、ステップ、ジャンプ。5年後の政権交代を目指す」なんて悠長なことを言いながら、同じ時期に泉の配下の「立憲広島の独裁者」が「勝つ気がないのではないか」と酷評されるような、かつ冷酷非情な総支部長の差し替え、つまり旧立民系の候補予定者を保守系だかなんだかわからない人に差し替えたりしていました。つまり彼らは自民党(政権)の崩壊過程が深刻化している状況を把握できておらず、選挙に勝てる可能性よりも党内における自分たちの基盤の強化を優先する人事を行っていたというわけです。

 ここでいくらこんなことを書いても大半の立民支持者から黙殺されるだけに終わることくらいは私も認識していますが、それでも書かないわけにはいかないという強い信念で書いています。そういえば井戸まさえさんの総支部長再任要請も、都連からも執行部からもとうとう最後まで黙殺され続けました。

 コメントへの返信は以上です。

 

 そういえば新選組ヲチ界隈では櫛渕万里が政党名(組名)を出さずに酒井菜摘候補を応援したことが話題になっているようです。

 

 

 結局酒井陣営の支援態勢は去年のやり直し区長選とほぼ同じなんですよね。社民が酒井氏を支援するのは当たり前で、支援しない方があり得ないレベルです。去年の区長選でも新選組で酒井氏を応援したのは櫛渕氏で、山本太郎は何か言ったことがあったっけ、ってレベルです。まあそんな認識の私も、櫛渕氏が酒井氏応援に来るとまでは想像しませんでしたけど。だからこそ15区に隣接する14区への転区だったってことまではないとは思いますが。

 なので「『左の中』のウイングの広がり方」だけなら昨年12月の区長選で既に達成されていました。でも区長選はそれだけにとどまったから完敗したわけで、問題は「左」を超えたウイングがどこまで広がるかということでしょうね。

*1:「かんぱつ」とは読まない。

吉村洋文「名前は言いませんけど、柿沢さん、犯罪者ですよ」。だが柿沢未途は2014年衆院選に維新の党公認で当選していた

 naoko氏のXより。

 

 

 江東区民には周知のことだけど書いておくと。

 

 柿沢未途って2014年衆院選東京15区で、維新の党公認で当選した人ですよ。

 そう、吉村さん、あんたらの仲間だった人なんですよ。

 以下Wikipediaより。

 

時の内閣:第2次安倍改造内閣 解散日:2014年11月21日 公示日:2014年12月2日
当日有権者数:39万5474人 最終投票率:56.03%(前回比:減少8.02%) (全国投票率:52.66%(減少6.66%))

当落 候補者名 年齢 所属党派 新旧 得票数 得票率 惜敗率 推薦・支持 重複
柿沢未途 43 維新の党 88,507票
 
41.29%
―― 民主党東京都連推薦
比当 秋元司 43 自由民主党 85,714票
 
39.99%
96.84% 公明党推薦
  吉田年男 66 日本共産党 31,384票
 
14.64%
35.46%    
  猪野隆 49 無所属 8,759票
 
4.09%
9.90%   ×

 

出典:東京都第15区 - Wikipedia

 

衆院3補選、きょう告示

 今日は衆院3補選の告示日。

 宮武嶺さんのブログ記事に書かれたさりげない一言に注目した。

 

blog.goo.ne.jp

 

酒井さん、井戸まさえさんの分まで頑張れ!

 

 「井戸まさえさんの分」のところで弊ブログの下記記事をリンクしていただいている。

 

kojitaken.hatenablog.com

 

 上記リンクの記事は長いので、2017年衆院選の直前に勃発した、というより小池百合子前原誠司小沢一郎の3人が引き起こした「希望の党」騒動(うち小沢は自身が小池に排除される赤っ恥をかいた)の時に、果たして自分は公認されるのかと電話で問い合わせた時の「希望の党」側の返答を以下に再掲する。

 

 「東京は小池(百合子=引用者註)がすべて取ると言っていますから、民進党系は無理ですよ。希望の党の候補者は『きれいどころ』を揃えてます。転区を希望するなら、喜んで紹介します。女性候補が足りないので」

 

(井戸まさえ『ドキュメント 候補者たちの闘争 選挙とカネと政党』(岩波書店, 2018)65頁)

 

 まったくひどいものである。これが小池百合子及び「希望の党」の正体だった。

 この言葉を投げ返された井戸まさえさんは下記のように感じたそうだ。以下の文章が、上記引用文の直後に書かれている。

 

 質屋でもあるまいしと呆れる一方で、なるほどかれらはこうやって東京都議選を勝ってきたのだと思った。その「きれいどころ」の女性候補たちが当選したとして、その後どのような政治をしていくかについては、ほとんど考慮されていないのである。党の候補者はもちろん、有権者もずいぶんなめられたものである。

 

(井戸まさえ『ドキュメント 候補者たちの闘争 選挙とカネと政党』(岩波書店, 2018)66頁)

 

 実際に2017年衆院選の東京の選挙区にどの程度「きれいどころ」が出たのかは覚えていない。実際には大部分は民進党右派だったように思う。少なくとも東京15区はそうで、私がかつて激しく敵意を燃やした柿沢未途希望の党の候補者だった。

 柿沢の小池へのすり寄りぶりは、柿沢が民進党にいた頃からすさまじかった。今でも忘れられないのは、小池が東京都知事選に初当選した翌年の2017年新春に「小池百合子都知事を評価する!」と大々的に謳ったチラシを配ったことだ。私の家の郵便受けにも入っていた。しかし小池はこの野心家の柿沢をあまり好まなかった形跡がある。この年の都議選で柿沢の妻である柿沢幸絵が民進党を離党して都民ファ◻︎ストの会の公認を希望したものの認められず、都ファからは推薦に留まったために落選の憂き目を見た*1。あの都ファ旋風が吹き荒れた不愉快千万の都議選にあって(安倍自民党は負けたが、私はそれを喜ぶよりも都ファの躍進に激怒した)、柿沢幸絵の落選には大いに溜飲を下げたものだ。とはいえ小池は柿沢幸絵の推薦はしたし、「希望の党」では柿沢未途を公認候補として受け入れたのだった。

 何が言いたいかというと、東京15区の「三国志」、つまり柿沢家と木村家と山崎家との三家鼎立の関係において、小池が柿沢に与した人間だったということだ。だから、山崎家と強く結びついていると思われる自民党の江東総支部が、小池系の候補者を押しつけようとした党執行部に激しく反発したわけだ。だが彼らも自前の候補者を立てることはできなかった。山崎一輝は自らの辞職に伴って都知事選と同日に行われる都議補選に立候補するらしい。しかし一昨日、珍しく扉が開いて街宣から帰ってくる候補者を待ち受けていたと思われる秋元司事務所のすぐ近くに、三戸安弥(さんのへ・あや)と上田令子という、都ファから分派した反小池系右派新自由主義勢力に属する2人の二連ポスターが貼られているのを見たから、あるいは三戸が都議補選に出てくるのかもしれない。仮に三戸が出てきて山崎が負けても来年7月には都議選の本選があるから山崎の地方議員生命が絶たれるわけではないし、そもそも都議補選の定数が1かどうかとか本当に三戸が補選に出てくるかどうかも知らず、他の政党が候補者を立てるのかどうかも知らない。だが補選で山崎が楽勝するとは必ずしも限らないのではないかと思った。

 話がそれたが、柿沢だろうが山崎だろうが古い自民党にはおさらばしなければならないが、維新だの(都)ファだの都ファからの分派である上田令子系だのを全部ひっくるめた新保守も勘弁してほしい。

 そういや昨夜(止めとけば良いのに)ヤフコメを見ていたら、例の「小池百合子さえ『左』に見える」超極右の日本保守党支持者が維新を立民と並べて「既成政党」と呼んでいるのを見た。また、維新支持者が「乙武に食われているせいで金澤さんが酒井に先行されている。乙武陣営は大阪自民党と同じだ」として小池(ファ)やら民民やらに激しい怒りをぶつけたXを発信しているのも見た。それらはネットの話だが、右側がネットのみならずリアルの政界でも四分五裂を始めている中で衆院東京15区の補選が行われる。

 ネット談義によると、島根1区の補選の情勢が怪しくなってきたという。昨年後半の衆参補選でも、岸田自民党参院四国(徳島・高知)を捨てて長崎に特化して1勝1敗をもぎとった。今回も、立民は3戦全勝から1勝2敗まであり得るとのことで、後者の場合は島根1区と東京15区を落とすことになると同時に、自民は1勝2不戦敗になる。そんな不吉なことにはなってもらいたくないものだが。

 今日はこんなところ。明日以降の弊ブログは、しばらくの間、今日よりももっと不活発にならざるを得ない。

*1:柿沢幸絵は2021年の都議選にも出馬しなかったが、それは夫が衆院選後の自民党入りを狙っていることと関係があるのではないかと当時から思っていた。

衆院広島3区でライアン真由美氏を総支部長から下ろした「立憲広島の独裁者」森本真治はやはり泉Gの人間だった/井戸まさえ著『ドキュメント 候補者たちの闘争 - 選挙とカネと政党』(岩波書店)を借りた

 明日は衆院選3補選の告示日だし、また仕事でネットにあまり時間が割けなくなるので(というか今月前半はネットに時間を割き過ぎて仕事にしわ寄せがきている)、明日以降のしばらくは補選関係でも各種情勢調査の結果を中心に、これまでよりは少しおとなしくしようかと思う。

 しかし今日はまだおとなしくしない(笑)

 まずいただいたコメントから。

 

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 管見

「政局ばかり」という誹謗に気を悪くされたようですが、
古寺多見さんは、日本の極まった状況に一石を投じる活動をされてると思います。微力ながら支持しておりますので。

 

 ありがとうございます。

 まあ「気を悪くした」ってほどじゃないです。その気分を「ブンむくれた」という表現に込めたつもりです。一方、わざわざ宮武嶺さんのブログでの弊ブログに対するいささかネガティブなコメントを取り上げたのには、今の日本にまともな政策の議論なんかあるのかよ、と言いたいからでもありました。

 実際、MMT対反MMTの議論もどう見てもすっかり下火だし、「消費税減税」ないし「消費税廃止」、あるいは「反緊縮」等々の言葉の独り歩きばかりが目立つようになって、「減税真理教」さながらの様相を呈しています(これには山本太郎の責任が重いと思いますけど)。なんで「減税イコール反緊縮」なのか、2010年代前半以前の人たちが今のネット談義を見たら目を白黒させますよ。減税なんて財政出動の原資を絞るものにほかなりませんから、それこそ緊縮財政を生み出す側面の方が強いでしょう。だから、好況時にはむしろ再分配のための増税が必要なわけです(もちろん不況時にはダメですが)。そんな基本さえないがしろにされている今の日本の少なくとも「ネット論壇」にはまともな政策の議論などほとんどありませんよ。だから長谷川羽衣子が英保守党経済極右にしてあっという間に自らの政権を自滅させたリズ・トラスを、彼女の政権の末路を想像できずに絶賛した恥ずかしいXを発信するなどという珍妙な事態が起きるわけです。

 

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 ぎすぎす

コメント取り上げていただいてありがとうございます。

>私は旧立民が発足した時に一定の期待はかけつつも、同党のリベラル勢が枝野の保守政治家としての限界を乗り越えることを望んでいました。しかし2021年の衆院選結果を受けた代表選で元希望の党泉健太が選ばれ、期待とは全く逆の方向に進み始めた時にはひどく失望しました。同じ思いの人が少なくなかったからこそ、2022年参院選で立民は前年の衆院選で得た比例票のおよそ3分の1を流出させてしまったのではないでしょうか。
ここは全く同じ思いです。ただ、よく考えてみると、左派の有力な政治家が今の国会にはほとんどいないというのがあります。このブログでも西村智奈美氏や逢坂誠二氏、あと時々小川淳也氏(左派に入れていいのかな?)ぐらいは話題になりますが、立民の政局の中ではみんな小粒というか、脇役で、言い方は悪いですが、立民の中の「公家集団」というか、いいようにやられているという印象がぬぐえません。彼らに強かさを求めるのは(それ自体が彼らの良さを消しかねないので)無理があるのかもしれませんが、しかし、意思決定にしても当代表にしても、彼らが不利になるようなルールや環境が作られてしまっているところにも問題があるのでしょう。現状の政治システムがそもそもあまり日本人の気風に合っていないのかもしれませんが、少数の声の大きい人間によって多数の希望と異なるものが「全員の意志」として形作られていくことがこの国の常態としてあるような気がしています。

ところでMMTについてwebを検索していたら、松尾匡教授のこんなnote記事を見つけました。
https://note.com/matsuo_tadasu/n/n21b231b01d1b
>そうしたところ、1月23日、寝耳に水で「れいわローテーション」の報道があって、びっくり仰天しました。
>れいわ新選組から参議院比例代表で当選された水道橋博士うつ病で辞職された後任を、比例代表名簿の人が得票順で一年交代で務めるというもので、これにしたがえば長谷川さんは来年、一年間参議院議員をすることになります。
>二年間本腰を入れてじっくり充電しようと言っていた矢先ですので、予定が狂ってしまう話に戸惑いました。
>本人も直前まで聞かされていなくて、急な会議で言われて決まったことらしく、さあどうする。
この記事とは別の記事の話で恐縮ですが、「長谷川羽衣子の強力なアプローチに応じてローテーションの実施を発表」などの話は、事実と異なるのかもしれません。

松尾教授はMMT論者ではないですが、MMTを理論的に紹介して、彼らを育てたという意味で、製造者責任は取っていただけないかなーと思うこの頃です。

 

 その松尾氏のnoteは一度取り上げたことがあります。いちおう同教授の意見を取り入れた形でそれまで弊ブログが行っていた言説を訂正したものですが、それにもかかわらずまた訂正前と同じことを書いてしまったものかもしれません。

 

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 ただ、当時のXを見た印象では、長谷川氏には同志がいる一方、大島九州男氏を応援するアンチの一派もあって、新選組支持層内部で非常に激しい権力抗争が行われていた気配があります。それと、ローテーション制のルーツはドイツの緑の党にあり、その本家のドイツでも激しい党内権力抗争を惹起したのでした。ですから、確かに発案者は長谷川氏本人ではなかった可能性が高そうではありますが、緑の党での経緯をよく知っている人、つまり長谷川氏に近い立ち位置にいた人だった蓋然性はきわめて高いと思いますよ。

 それと、これは以前ある方に教えていただいた話ですが、松尾教授という人は結構な野心家で、自らの信者を増やしたい、との思いを持っている人だとのことです。氏自身はMMT論者でないのにMMTを理論的に紹介して彼らを育てたとのことですが、それも松尾氏の野望と関係するのかもしれません。以前の「薔薇マークキャンペーン」を思い出しても、信者を増やす云々は別にしても、実際の政治にコミットしたいというタイプの人ではなかろうかと思います。なので、ある時期から私は同教授をかなりネガティブな目で見ています。少なくとも日本版MMTには本家と違って経済極右がかなり入り込んでいますしね。ああ、でも同じ極右でも高橋洋一MMTを否定してたんでしたね。

 

 

 これ以降が今日の記事の本題になるのだが、一昨日に公開した下記記事で広島のさとうしゅういちさんのブログ記事を取り上げたところ、さとうさんご本人からコメントをいただいた。謝意を表します。勝手ながら引用に際してスペース及び改行のみ、多少体裁を整えさせていただいた上、一部を色付きボールドにするなどの改変をさせてきました。ご了承ください。

 

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 生存ユニオン広島 (id:lifeunion)

 ご紹介ありがとうございます。御明察の通り、引き下ろされたのはライアン氏です。立憲広島の事実上の独裁者ともいえる森本しんじ参院議員がライアン氏の対抗馬である斉藤国交大臣と仲良しと言うのもあるのでしょう。後継の支部長の方も「誰?」という方です。立憲民主党は勝つつもりはないのでは?広島では、立憲民主党自民党以上に、「維新よりひどい新自由主義者湯崎英彦広島県知事を持ち上げています。 

 そういう事情もあり、わたしは、地方政治限定ですが、立憲民主党や立憲に追従する共産党よりも自民党保守系無所属の知事批判派議員の方がまだ近いくらいです。新選組の応援演説はさせていただくことはありますが、あくまで自分は「無所属・庶民派保守」だが、国政では新選組が地方の庶民に最も優しい経済政策だというスタンスです。

 広島では金銭的な再分配よりも病院とか交通機関とか、そういう公共サービスの維持の方が関心が高いです。お年寄りも子どもも困っているのがそこですから。都会だと個人への直接的な経済的再分配の方が関心が高いのでしょうか。消費税廃止よりも、例えば病院や鉄道の再公営化とか、そっちをわたしは新選組の政策でも支持しています。そういう中で共産党が、知事による県病院廃止・巨大独立行政法人病院への統合を事実上容認。酷い裏切りです。そういう中で、先日の福山市議選では、立憲民主党共産党も大きく票を減らしています。これまでの経過を見ると仕方がないことです。

 わたし自身も共産党さんに出していた名簿は全て引き上げていますし、共産党を批判すべきところでは批判しています。かなりの大打撃になった、どうしてくれる、という方もおられますが、仕方がないことです。共産党の一部党員がわたしを取り囲んで脅すなどの事件も昨年起こしたりしており、そういう中で協力しろと言われても無理な相談です。社民党とは一定の協力はさせていただく余地はありますし、ブログ主様が支持されている秋葉忠利さんにはカラオケの師匠としてお世話になっております。

 

 上記コメントの最初の方に立民参院議員の実名が挙げられているので調べてみた。漢字では森本真治と書き、2019年参院選広島選挙区で自民党河井案里の応援をやり過ぎて(岸田文雄も河合の応援に加わった)岸田の一の子分だった当時現職の溝手顕正(故人)を追い落として(落選させて)しまった選挙で漁夫の利を得て当選した人だ。

 当選後は旧国民民主党(民民)に入ったが、旧立民との合同で新立民入りした。立民では泉グループに属している。やっぱりな、と思った。

 そんな人物が立民の広島県連を牛耳っており、共産党もそんな立民に迎合している。東京では下町の15区でさえ補選で共産の支援を受けた立民公認候補が当選するかもしれない情勢とのことだが、広島では上記のような状況らしい。

 そして広島3区での非情な総支部長交代。以前、さる泉支持者のXerが東京15区で支部長をなかなか再任してもらえない(結局最後まで再任されなかった)井戸まさえ氏に同情して、泉さんはそんな薄情な人ではないはずだから早く井戸さんを総支部長にしてあげてほしいと書いていたが、泉Gの実態は広島での例に見る通りなのである。

 泉はけっこうな印象操作のやり手で、いつだったか自分がよそ者として文化の違う立民にやってきていていかに苦労したか、などとXに書き、それに旧立民以来の立民支持者と思われる人が「そんな苦労をかけてたなんて」と同情していたのを見たことがある。現在も、昨年の今頃とは打って変わって、3補選に全勝できるかもしれない状況に対して産経が1つでも負けたら党内政局になりかねないみたいな政局記事を出したら、どうみてもリベラル系の人とか、以前には泉を批判していた記憶のある人までもが、組織防衛志向を強烈に出して産経の記事を叩いていたのを見たばかりだ。

 でもそのような党の最高権力者に対する大甘なあり方で良いのだろうか。本記事で見た通り、現に泉グループの広島県連の独裁者は、リベラル系の総支部長を下ろして「勝つ気がないのではないか」とさとうしゅういちさんに酷評された候補に差し替えた。この候補については私のネット検索でも全然引っかからず、どんな人かは全くわからなかった。立民党内の旧民民の権力者たちはそんなことを平気でやっているわけだ。よく党利党略というが、この例など派利派略としかいいようがないのではないだろうか。

 今回の補選で仮に立民が3戦全勝してもまだ昨年4月の4戦全敗、昨年後半の1勝1敗を合わせた1勝5敗の借金4を埋め合わせするには1つ足りないし、広島3区では上記に見るような敗退行為を平然とやっていることを思えば、9月の代表選で旧立民系が候補を出さずに無投票で泉を再選させるとか、そんなことをやっては絶対にならない。2008年の民主党代表選で小沢一郎が無投票再選にこだわってそれを押し通す暴挙をやったが、その再現など絶対にやってはならない。旧立民系と旧希望・民民系のガチンコ対決は絶対に行われなければならないと、声を大にして主張したい。

 ところで昨日、区内の図書館で下記井戸まさえさんの著書を借りた。

 

www.iwanami.co.jp

 

 まだ最初の方しか読んでいないが、井戸さんは2017年の「希望の党」騒動に際して、自分の処遇はどうなるのかを希望の党に問い合わせたところ、こんなことを言われたらしい。

 

 「東京は小池(百合子=引用者註)がすべて取ると言っていますから、民進党系は無理ですよ。希望の党の候補者は『きれいどころ』を揃えてます。転区を希望するなら、喜んで紹介します。女性候補が足りないので」

 

(井戸まさえ『ドキュメント 候補者たちの闘争 選挙とカネと政党』(岩波書店, 2018)65頁)

 

 結局、希望の党には入れてもらえそうにもなかった井戸さん(同党に問い合わせたのは上記の返答を受けた一度だけだったとのこと)は立憲民主党(旧立民)に参加して東京4区から立候補したが、この区の自民党候補は非常に強かったので比例復活もできずに落選した。しかし2017年末には早々と同区の総支部長に再任されたことが本書の巻末に書かれている。2021年衆院選後の処遇とはえらい違いである。後者には、従来旧立民系にほぼ全部を占められていた総支部長=次期衆院選公認予定候補=を、旧立民と同等の比率になるくらい旧希望・民民の人たちや泉グループが新たに発掘した人たちに差し替えたいとの狙いがあったであろうことには、疑う余地がないと思われる。

 井戸さんはそれまでにも、兵庫1区から宮城4区への国替えを強いられ、宮城では区の合併のために安住淳に追い出されて東京4区に再度の国替えを強いられていた。その間、東京への転句を希望しながら果たせなかったこともあったという。これらの国替えについては前記安住淳のほかにも、細野豪志松原仁の実名が出てきて彼らのなした行状(悪行)が暴かれている。

 こんな本を岩波書店から出した井戸さんが、旧希望・民民の新執行部に疎まれたのはそりゃ当然だろうなと思ったし、旧立民の政治家も前記安住淳その他の名前が上がっているから、旧立民の中にも井戸さんをよく思わない人たちもいるかもしれない。

 しかし、それらはあくまでも立憲民主党という野党第一党の国会議員、つまり権力者たちから見ての話に過ぎない。私を含む読者の大部分が立つべきは、党内のパワーゲームに起因する人事権の行使によって痛みを受ける候補者の側だ。何しろそのパワーゲームは外部からは見えないところで行われているので、2021年衆院選で井戸さんが経験したように、人事は青天の霹靂のように降ってくるのである。前にも書いたが、私も予期しない「青天の霹靂」の人事でえらい目に遭い、それによってその後の人生が大きく変わった経験をしているので、決して人ごととは思えない。そしてそのようなことは、こじこじさんからいただいたコメントにも書かれていたように、社会生活をしている人間には誰にも起こり得ることなのだ。しかしそれを「権力(人事権)を行使する側 vs. される側」の対立構造としてとらえる人間は、残念ながら自公政権批判側のはずの人々の間にもほとんどいない。極言すれば、大多数の人間は権力者たちが繰り広げるパワーゲームを娯楽として消費しているだけだ。

 私は東京15区補選で酒井菜摘候補に投票するが、本来この補選に出て衆院議員に返り咲けるかもしれなかった井戸さんのことも忘れてはならない。そう思ってこの本を借りたのだった。

各種世論調査を見ても、東京15区で圧倒的に強いのは、立憲民主党と共産党が応援する女性候補予定者です。乙武氏や国民民主党に関心持っていただけるのはありがたいのですが、「保守派」の皆様、本当に勝ちたいなら、そちらの対策をされてはどうですか。こっちも必死です。この選挙は甘くありませんよ。(玉木雄一郎のX)(呆)

 民民(国民民主党)に関するXの噂を拾う。下記は、民民が乙武洋匡を推薦すると発表した時に、Xにはまだまだ大量にいるらしいネトウヨ*1からかなり長い時間にわたって執拗な攻撃を受けた件に関するものだろう。

 

 

 

 

 おかげで、あの頼山陽だか飯山満だか紛らわしい名前の人の声、ネットの動画で生まれて初めて聞いてしまった。この人の動画が目に入ったのも生まれて初めてだ。飯山は民民を罵倒していた。

 それにしてもネトウヨ(極右)たちは民民が飯山を推薦してくれるのではないかと期待していたのか。空いた口が塞がらない。

 

 

 上記Xからリンクされた下記玉木のXにも直接リンクを張っておこうか。少しでも玉木に容認的な意見を吐く人に対して反論する材料として使えるかもしれない。

 

 

 上記玉木のXもネトウヨから総攻撃を受けていることはいうまでもないが、それらはリンクしない。敵の敵は味方というわけにはいかない。あくまでどっちも敵だ。

 

 

 これは本当にその通りで、玉木は昔から、それこそ民主党政権時代の2011年か12年くらいから小沢一郎に激しくすり寄っていた。あの鈴木哲夫が執筆陣に加わっていた『サンデー毎日』で肯定的に評価されていたので、その頃から私は玉木を激しく嫌っていた。当然ながら、玉木はオザシン(小沢一郎信者)からの支持は結構手厚かった。同様にオザシンたちにそれなりの信認を得ていた政治家として、他に細野豪志がいる。

 民民は敵認定するほかない政党だ。もちろん維新も(都)ファも。

*1:私はほぼ9か月Xにまともにアクセスできなかったので全然知らなかったが、Xにはまだまだ、それこそヤフコメ並みにネトウヨが大量に残っていることを思い知らされた。

少なくとも「ネット論壇」界隈で日本版MMTの議論はすっかり下火になっているように見える。MMTのお題目を唱え続けて「野党共闘」を拒否する山本太郎を『しんぶん赤旗』が批判したのも、共産党がMMT政党としての新選組を見限ったことを意味するのではないか

 下記記事のコメント欄より。

 

kojitaken.hatenablog.com

 

 ぎすぎす

山本-枝野の関係性について、ブログ主とこたつぬこ氏は主張が異なると思います。それは、山本-野田の関係性への見解の相違にはっきり現れています。

こたつぬこ氏は、野田氏が消費税増税の三党合意の立役者だから、消費税減税原理主義のれ新からすると攻撃対象、と言いたいのでしょう。つまり、(経済・財政)政策の違いによる対立と言っているわけで、枝野氏についても同様に2021年衆院選の時の野党共闘で消費税減税の踏み絵を踏まなかったことが対立の根源だ、という見解に相違ありません。これはブログ主の言う、
>それは「希望の党」騒動で枝野がヒーローになったからだ。本当は俺がなるべきヒーローに枝野がなりやがった、許せない。
という、よく言えばライバル意識、悪く言えば妬み根性による感情的なしこりとは全然別次元の話です。
じゃあブログ主の言われるように、手塚仁雄氏はどうなんだ、というので、そういえばこの人の見解を見たことが全然ないなと思ってweb検索してみたのですが、あまりの振れ幅にちょっと笑ってしまいました。

2012年
https://www.t440.com/%E5%86%85%E9%87%8E%E5%B8%AD%E3%83%BB%E5%A4%96%E9%87%8E%E5%B8%AD/2012%E5%B9%B412%E6%9C%883%E6%97%A5-%E5%86%85%E9%87%8E%E5%B8%AD%E3%80%8C%E5%AE%98%E9%82%B8%E7%A7%98%E8%A9%B1%E3%80%82%E6%B6%88%E8%B2%BB%E7%A8%8E%E3%81%AF%E3%81%93%E3%81%86%E3%81%97%E3%81%A6%E6%B1%BA/
>野田さんとも何度も官邸で議論したけど、最後に言うんだよ。『ヨッシーさぁ、次の選挙より、次の世代のことを考えようよ』ってね。『ずっと棚上げしてきたんだろ、自民党が』その時、ストンと腑に落ちたんだよな。子どものことが頭に浮かんでさ、そうだ、誰かが覚悟を決めないと、政治は動かないんだって

2021年
https://mainichi.jp/senkyo/49shu/meikan/?mid=A13005001001
>問13:現在10%の消費税率について考えに近いのはどれですか。
>回答:引き下げるべきだ
山本氏にしてみれば「改心した」ということなのかもしれませんが。しかし子どものための覚悟はどこに消えてしまったのでしょうね。

 

 こたつぬこ(木下ちがや)氏は権力欲や権力闘争のことを言っているのではなく、経済政策のことを言っているのだとのご指摘ですが、そうかもしれません。私がXに再びアクセスできるようになったのは、アカウントを開設した数日前からで、その間こたつぬこ氏のXの他の発信者とのやりとりはほとんど見ていませんから、その間に氏がどういう論争をしていたのかもよく知りませんし。

 今回の山本太郎共産党しんぶん赤旗)の応酬で、山本が相変わらずの日本版MMTのお題目を繰り返し、わが組の経済政策に乗れない党とは組めないと言ったのに対し、しんぶん赤旗共産党は正統的な再分配の立場に立つ、それに対して新選組は安部政権の経済政策(例のカタカナ6文字)をかなりの程度積極的に評価する立場に立っているではないかと書いていた、私はそのように解しました。

 この議論では、私は基本的にしんぶん赤旗の側に立ちます。

 山本が日本版MMTにかぶれて以来、彼は「消費税減税」ないし「消費税廃止」にアピールを特化する戦術をとりました。それで共産党社民党などが組の味方であるかのような印象操作を行い、それが「ネット論壇」では効果をずっと発揮してきたわけです。                   

 しかし、私の見るところ新選組の経済政策の行き着いた先は、2022年秋にイギリスのエリザベス女王が亡くなった頃にごく短期間だけ政権についていたリズ・トラスを組の経済政策のブレーンと目される長谷川羽衣子が発したトラス絶賛のXでした。

 つまり、新選組の経済政策は、外形的には保守政党経済右派と変わらなくなっていると私はみています。現に山本太郎は元自民党安倍派で今では新党くにもりに属する安藤裕と非常にウマが合います。

 一方、経済政策で野田佳彦枝野幸男を同じ括りにする発想の方が、私には全く理解できません。こたつぬこ氏がそういう考えをしているかどうかは知りませんが。

 18年間のブロガー生活の初期に私が注目したのは、枝野がキヤノン偽装請負を国会で厳しく追及した頃でした。当時の私は枝野を松下政経塾出身と誤認していたくらい何も知らなかったのですが、ゴリゴリの経済右派とばかり思っていた枝野にそういう面があったのかと認識したのでした。それが2007年頃ですかね。

 一方の野田佳彦はずっと「ネオコン」の括りに入れて良い人でした。彼の財政政策の基本は、MMT界隈からも目の敵にされている神野直彦氏なども批判する「財政均衡至上主義」でしかありません。2011年に成立した野田佳彦政権はそういう性質の政権であって、私は当時から彼を「野ダメ」と呼んで批判していました。少し前に、宮武嶺さんが私に「野田佳彦小沢一郎よりは高く評価していた印象がある」と書かれていましたが、それはおそらく宮武さんがオザシン(小沢一郎信者)たちの宣伝を真に受けてしまわれたための事実誤認であって、私が野田佳彦を、彼が真面目人間であること以外の点で肯定的に評価したことは一度もありません。その真面目な性格に関しては、真面目な人が間違った信念を持ってしまっただけになおさら性質が悪いと何度か論評したことがあります。

 枝野幸男は本質的には保守政治家であって、新自由主義の問題を認識して姿勢を改めたのが2000年代のことだったいう意味のことを以前も言っていたので、保守政治家としての限界は明らかですし、新自由主義の問題点の認識も遅すぎるとは思いますが、でもこの人には流れ(風)を読む能力が一定程度あるとずっと思っていました。たとえば2010年代の長い安倍政権時代に、金融緩和政策は政権を取ってもすぐには変えないと言っていたことをブログ記事に取り上げ、肯定的に評価したことがあります。

 だから2017年に小池百合子枝野幸男を「排除」した時、えっ、小池は枝野を「排除」してくれるの、ラッキー!と大いに喜んだものでした。昨日目にしたXの中に、小池に枝野排除を進言したのはおそらく樽床伸二だろうと書いたものがありましたが、この樽床というのは2010年6月の民主党代表選で小沢一郎に推された右派新自由主義者です。小沢はそんな樽床を「社民党にも理解される人を」と言いながら推薦したのでした。今回、小池が乙武洋匡を自公民に押しつけようとした時に思い出したのは、この例や2011年民主党代表選に「原発の守護神」と私が呼んでいた海江田万里を「小沢ガールズ」たちに押しつけたなどの事例でした。小沢にしても小池にしても、自らが共闘相手だの配下の者だと見ている相手に対し、一定程度コケにした時にどこまでついてこられるだろうかと試す性癖があるように見受けられます。私はそこに権力者の奢り以外の何物も見出せません。

 「希望の党」騒動の一件に話を戻すと、新党結成を迫られた肝心の枝野が即決できませんでした。「枝野立て」の声が澎湃として湧き上がる中、1日置いて旧立憲民主党を立ち上げて臨んだ衆院選では、選挙戦が進むほどに立民の躍進と希望の党の没落が進んだことは記憶に新しいですが、東京15区には希望の党から柿沢未途が立ったので立民の候補は出ませんでした。当区に立民の地盤が弱い理由の一つはこの時のいきさつが関係しています。だから、まさか当区から立民の候補が衆院補選に出て有力か、もしかしたら本命かと言われるような事態になろうとは、夢にも思いませんでした。

 私は旧立民が発足した時に一定の期待はかけつつも、同党のリベラル勢が枝野の保守政治家としての限界を乗り越えることを望んでいました。しかし2021年の衆院選結果を受けた代表選で元希望の党泉健太が選ばれ、期待とは全く逆の方向に進み始めた時にはひどく失望しました。同じ思いの人が少なくなかったからこそ、2022年参院選で立民は前年の衆院選で得た比例票のおよそ3分の1を流出させてしまったのではないでしょうか。しかしこの選挙での立民の大量流出は、三春充希氏があれほど強く訴えたにもかかわらず、立民支持者の大半は「アーアー聞こえなーい」式の反応しか示していないように見えます。その組織防衛志向の強さは、共産党とその支持者のそれとほとんど変わりません。

 ところで現在は2010年代とは経済状況も一変しています。ところが先日の「野党共闘には加わらない」との声明は、2010年代から認識が全くアップデートされていないことを思わせます。日本版であるかどうかは問わず、(私がその界隈には近づかないと決めている)MMT理論は仮説に過ぎないはずで、物価が動き始めた現在、その仮説の正否が問われるのはこれからのことでしょう。

 でも山本太郎に見られるのは(日本版)MMT金科玉条として信奉するスタンスだけです。そんな主張と正統的左翼の共産党とでは比較にならないでしょう。今回、しんぶん赤旗が紙面で山本(新選組)を批判したのも、MMTはもう現状に合わないとの判断があったからではないかと推測しています。

 それに、いくらネット検索をかけても、MMTまわりの議論はすっかり下火になっているとしか思えないんですよね。もちろん専門筋ではまともに議論されてるんでしょうけど、少なくとも「ネット言論」界隈にそれが降りてくる状況にはないのではと。

 何より、自民党の足腰がすっかり弱った現在の政局は、戦国時代のような様相を呈し始めています。そんな時代だから、特に国民民主党玉木雄一郎)に露骨にみられるような、権力者たちが自らの欲望をむき出しにするような状況になっているのではないかと考えています。それと同じことが新選組まわりでも起きているのではないかというのが私の認識です。

 右からも左からも総攻撃を受けた玉木は突然「政策が一番大事だ」とXで言い出したようですが、現在は政策が政局の方便に使われるだけの時代になっていると思います。

広島でも「とある野党第一党の女性国政候補は、一度負けただけで、総支部長を下ろされてしまった」例があったらしい(『広島瀬戸内新聞ニュース』より)

 今回の衆院東京15区補選で小池百合子一派が「やらかした」今、警戒すべき敵はその小池一派+民民連合軍が応援する乙武洋匡、維新の金沢結衣、それに手塚仁雄が増長させたのではないかと私が疑っている須藤元気の3陣営ということになるが、中でも「5年弱で1万5千回辻立ちした」(つまり活動開始は2019年と確定できる)という金沢をもっとも警戒している。ただ、私自身が金沢に遭遇したことはただの一度もない(ひと頃はあの柿沢未途には何度も遭遇したものだ)。

 その金沢が3月26日に下記のXをポストしていた。

 

 

 金沢のプロフィールを見ると、2013年から19年まで大阪で過ごしていたとのことで、その期間に維新に推進したのだろう。上記Xからもわかる通り、維新にありがちな新自由主義と極右の二刀流の人のようだ。

 上記金沢のXは、下記X経由で知った。

 

 

 私も金沢は「乙武や須藤とかより全然手強い」と思う。

 2021年衆院選で、一時は柿沢未途と競り合うとの情勢調査結果もあった井戸まさえ氏が結局比例復活もできなかったのは、自公批判票の相当の部分を金沢に食われたからだと思っている。そりゃコロナ禍以前から地道に活動してきた金沢に食われても仕方ないと思ったが、負けたあとの落下傘候補に冷たい立民の体質を表す事例は、少し前に広島でもあったようだ。

 下記は広島瀬戸内新聞ニュースの記事。ブログ主のさとうしゅういち氏は新選組系の人だが、かつては共産党に近かった。

 

hiroseto.exblog.jp

 

 以下引用する。

 

筆者・さとうしゅういちも、2017年~2021年3月まで、地域の「市民連合」の幹部も拝命し、野党共闘による政権交代を図ったこともあります。しかし、なかなかうまくいかない。

それはいったい何故か?

 

野党にも、実は、自由闊達な議論、党内デモクラシーというものが弱いからではないのか?

 

一部の「エライ人」中心の仕組みや体質が染みついているのではないか?

その結果として、党内に不満が鬱積していく。また、政策や戦略も十分に練り上げられてこない。

 

また、これは広島の特殊事情かもしれませんが、特に野党の「エライ人」が、「外部のお気に入り」の人ばかりを重く用いて、「地道に頑張ってきた人を大事にしない」ということもあるのではないでしょうか?

とある野党第一党の女性国政候補は、一度負けただけで、総支部長を下ろされてしまいました。

その方は他県から事実上落下傘で来られた方ですが、それでも、県内で3年間頑張って来られたわけです。

一回敗けただけで、候補を外されるというのはどういうことか?!あまりにも人の使い捨てにもほどがあります。

 

あるいは、これは、野党第一党よりは、野党第一党との共闘を重視しておられる日本最古の左派野党に主に当てはまるのですが、自分たちの言うとおりにならない若手・中堅を、党内外問わず、押さえつけようとする体質を非常に強く感じます。

 

(『広島瀬戸内新聞ニュース』2024年4月10日)

 

URL: https://hiroseto.exblog.jp/30889503/

 

 引用文中2箇所を赤字ボールドにしたが、その2箇所目の文章を読んで、一瞬東京15区の井戸まさえ氏のことではないかと思った。「県内」という言葉から、ああ、広島でも似たような話があったんだなということがわかったが。広島でも、やはり衆院選に一度負けただけの候補が総支部長から下ろされた件があったようだ。調べてみたところ、広島3区で2021年衆院選に落選したライアン真由美氏のことかもしれないと思った。広島3区は確かに他の人が総支部長に就任している。

 立民では枝野幸男から泉健太に代表が交代したあと、総支部長に再任されない落選候補が多くいたことは弊ブログで繰り返し取り上げてきた通りだ。泉は代表選での公約に反して、総支部長の再任をなかなか進めなかった。たとえば昨年初めの時点では岐阜県ではたった1人しか再任されていなかったが、その1人が自民党に行った今井瑠々だった(呆)。これらの事情について調べた過程で、泉がそれまで旧立民系が大半を占めてきた総支部長を次々と旧希望系その他に差し替えていることを知った。組織内ではそのような権力工作が行われるのは考えてみれば当たり前の話ではある。しかしそれに対して、たとえば旧立民系の人が旧希望系を批判するというごく当たり前のことさえ許されないような空気が党内に醸成されているようでは、民主的な組織であるとはとうていいえないだろう。

 ライアン真由美氏は千葉県から広島にやってきた人のようだ。FaceBookを見ると、昨年9月に立民の広島県連幹事を退いたらしい。私は以前、さとうさんのブログで氏が推薦されていたのを見た記憶があるから、おそらく立民の中にあってもリベラル系の人だったのだろう。しかし広島は私が住む東京東部以上に保守が圧倒的に強い。差し替えられた総支部長がどういう人なのかは全く知らないが、あるいはライアン氏(出遅れているスワローズの投手とは関係ない)では保守票が獲得できないとかいう理由でより保守寄りの人に差し替えられたのではないかと疑ってしまう。

 前回の衆院選東京15区で敗れた井戸氏についていえば、同じ都内であるとはいえ落下傘でやってきた候補が2年間地元で活動していた金沢氏に票を食われても仕方なかったのではないか。

 それよりも、求めても再任されない経緯を井戸氏がXで発信したことが、某T衆院議員を含む立民都連の逆鱗に触れたのではないかと疑ってしまう。そしてあれほど井戸氏に同情していた泉健太支持のXerもすっかり沈黙してしまった。なんだかなあと思わずにはいられない。