ココロ社 主著は『モテる小説』『忍耐力養成ドリル』『マイナス思考法講座』です。連絡先はkokoroshaアットマークkitty.jp 2023-10-08T19:53:16+09:00 kokorosha Hatena::Blog hatenablog://blog/13208692334729889159 蚊のことをペットだと思って飼うと案外かわいかった hatenablog://entry/820878482966618085 2023-10-08T19:53:16+09:00 2023-10-09T10:36:30+09:00 2ヶ月くらい前に玄関で蚊が飛んでいるのを認知するとともに殺害を試みたが、荷物をおろす前だったので動きが緩慢すぎて失敗した。運のよいやつだ。しばらく経ってからまた出会ったので、まだいたのか、早く帰ってほしいと思ったが、退路を塞いだのはわたしだ。扉までも遠かったこともあって二度目の遭遇では殺害を試みることもなく、手で追い払うにとどめた。 よく考えてみると、換気するときでも網戸は閉めたままなので、侵入したとしたら、わたしが家を出るときか家に入ったわずかなタイミングに家に入ってきたということになる。我が家にぜひ入りたいと思って待ち伏せしてくれた蚊なのかもしれない。人間に待ち伏せされたときの、なんでそこ… <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20231008/20231008200151.jpg" width="1920" height="1080" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>2ヶ月くらい前に玄関で蚊が飛んでいるのを認知するとともに殺害を試みたが、荷物をおろす前だったので動きが緩慢すぎて失敗した。運のよいやつだ。しばらく経ってからまた出会ったので、まだいたのか、早く帰ってほしいと思ったが、退路を塞いだのはわたしだ。扉までも遠かったこともあって二度目の遭遇では殺害を試みることもなく、手で追い払うにとどめた。</p> <p><br />よく考えてみると、換気するときでも網戸は閉めたままなので、侵入したとしたら、わたしが家を出るときか家に入ったわずかなタイミングに家に入ってきたということになる。我が家にぜひ入りたいと思って待ち伏せしてくれた蚊なのかもしれない。人間に待ち伏せされたときの、なんでそこにいるの&これから何が起こるのという驚きと絶望はなかなかのものだが、蚊だとその害は多少のかゆみ程度であって、種を超えて向けられた熱烈な好意にわたしは少し感動した。数日後に腕にかゆみを感じたので、それはごはんをじゅうぶんに食べたと理解した。さらに数日経ってもデング熱のような症状はなく、結果として安全だったといえるが、この「結果として安全」という考え方がよろしくないことは不十分ながら認識してはいる。結果として危険だったら、デング熱からデング出血熱にまでステップアップしたのかもしれないから以後気をつけたい。本題とは関係ないが、「デング熱」の「グ」は現地では発音しないのではないかという気がしているが、その「現地」がどこかは知らない。</p> <p><br />話を戻して、この蚊の余生は三つ考えられる。</p> <p> </p> <p>(1)気まぐれな人類によって仕留められて黒い影になる</p> <p>(2)扉が開くタイミングで外に飛び出してふたたび自由を得る</p> <p>(3)わたしの家の中で寿命が来るまで過ごす</p> <p><br />この時点で(1)はなかった。これだけ想いを巡らせてあの世送りにする選択肢はあるまい。(2)か(3)で、(1)がないなら(2)が普通なのかなと思うが、外に出すのもなんだかさみしい気がしたのと、蚊の感覚からすると、わたしの家にいることを囚われの身であると感じていない可能性がある。蚊の大きさがだいたい5ミリで、わたしの家の長辺が10,000ミリくらい。わたしの身長が1,780ミリだから、わたしが蚊だとしたら、この家の長辺は3.5キロ程度に該当する。自分が何か悪いことをしでかして、半径3.5キロ四方の領域から出てはいけないと言われたら絶望するとは思うが、三食昼寝付きだとしたら……イエスと答えてしまう可能性が高い。旅行などは行けないが、その代わり仕事はしなくてもよいとしたら、かなり魅力的である。そして、その状態に相当する蚊は、わたしの血のみを吸って寿命まで悠々自適の暮らしをおくるのである。</p> <p> </p> <p>ここまで考えて、わたしは蚊に愛着を持って飼っているといえる状態であることに気づいた。餌はあげなくてよくて、腕に止まったときに排除しなければそれが給餌を兼ねる。トイレはどうしているのかわからないが、わたしが気づかないようなスケールの排泄なのだから好きにしていい。<br />蚊のことをペットだと思いなしたら、幸せが近くにありすぎてじんわりした。</p> <p> </p> <p>蚊と暮らすようになってから、蚊のかわいらしさや意外な生態を知ることができたのでここに記しておく。以下の話の一部あるいは全部がわたしの推論の誤りである可能性が高い。しかし、猫を飼っている人が「この世でいちばん偉いのは猫で人間はその下僕」と言ったときに、いちいち「奴隷制度を現代に復活させようというのか!」と憤慨したりしないだろう。それと同じなので、この話も適当に読み流してほしい。</p> <p> </p> <p><strong>・うちの蚊の吸血成功度は10%にも満たない</strong><br />蚊のことを、かゆみ注射器や病原菌ばら撒き機だと思っていたときには、刺されてから蚊の存在に気づいて叩いてすりつぶしてあの世に送っていたため、「吸血している蚊のみが蚊である」という偏見を持っていた。いま、家蚊(「家人」のような意味)がわたしの体に止まったら、ごはんの時間が始まったと思って、吸いやすいように筋肉を弛緩させて動かないようにしていたのだが、なかなか血を吸ってくれない。しかも腹が細くなっているのを見ると、今回吸えなかったら餓死するかもしれないと思ってこちらが焦る。家蚊が焦っているかどうかは知らないが、もしのんびりしているのなら緊張感をもって吸血にあたってほしい。</p> <p><br /><strong>・うちの蚊は吸う限度がわかっていない</strong></p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20231008/20231008192930.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>これが苦労して血を分けて満腹になった家蚊である。以前、トイレで便座に座っているときに突然お食事タイムが始まったのだが、吸い終わった後、床に落ちて歩いて退却したので心配になった。無限に吸える状況になったとき、飛ぶ余力を残して途中で吸血をやめたりはできないこともあるようだ。食べすぎて吐いてしまう犬などもいるが、蚊だと吸いすぎて仮に吐いたとしても後始末が必要なほどには吐かないので楽なペットである。</p> <p><br /><strong>・うちの蚊はいなくなって死んだかと思っても明かりをつけたら寄ってくる</strong><br />帰宅して蚊のいる部屋でしばらく過ごして蚊が飛ばず、ついに召されたかと思うが、Fのつくサイトで半額になっている動画を吟味しているうちに小さな命のことはすっかり忘却の彼方で、そろそろ寝るかと思って部屋の灯りを消して、iPadでジューダスプリーストの動画を見る。すると、どこからともなく蚊がやってきて、画面に体当たりを繰り返す。ジューダスプリーストのファンなのかもしれない。ぼくはそこまでジューダスプリーストのことを好きではないけれど……。</p> <p> </p> <p> </p> <p>そんな感じでひと夏を蚊と過ごしたのだが、ジューダスプリーストの動画を繰り返し見ても出てこなくなってしまったから召されたのだろう。ペットロスなども皆無だから助かる。</p> <p>また来年の夏、同じ志を持つ蚊がうちに来たら歓迎しようと思う。わたしの血でよければせいぜい吸ってゆっくりしていってほしい。</p> <p> </p> <p><iframe class="embed-card embed-webcard" title="ココロ社 (@kokorosha) | Twitter" src="https://hatenablog-parts.com/embed?url=https%3A%2F%2Ftwitter.com%2Fkokorosha" frameborder="0" scrolling="no" style="max-width: 500px; font-family: -apple-system, BlinkMacSystemFont, 'Helvetica Neue', 'Hiragino Sans', 'Hiragino Kaku Gothic ProN', '游ゴシック Medium', meiryo, sans-serif; font-style: normal; font-variant-ligatures: normal; font-variant-caps: normal; font-weight: 400; letter-spacing: normal; orphans: 2; text-align: start; text-indent: 0px; text-transform: none; widows: 2; word-spacing: 0px; -webkit-text-stroke-width: 0px; white-space: normal; text-decoration-thickness: initial; text-decoration-style: initial; text-decoration-color: initial; background-color: #ffffff; color: #454545; font-size: 15.2px; display: block; width: 500px; height: 155px; margin: 10px 0px;"></iframe><cite class="hatena-citation" style="font-style: normal; font-size: 13.68px; opacity: 0.75; display: block; font-family: -apple-system, BlinkMacSystemFont, 'Helvetica Neue', 'Hiragino Sans', 'Hiragino Kaku Gothic ProN', '游ゴシック Medium', meiryo, sans-serif; font-variant-ligatures: normal; font-variant-caps: normal; font-weight: 400; letter-spacing: normal; orphans: 2; text-align: start; text-indent: 0px; text-transform: none; widows: 2; word-spacing: 0px; -webkit-text-stroke-width: 0px; white-space: normal; text-decoration-thickness: initial; text-decoration-style: initial; text-decoration-color: initial; background-color: #ffffff; color: #454545;"><a href="https://twitter.com/kokorosha" style="background: transparent; color: #789dae; overflow-wrap: break-word;">twitter.com</a></cite></p> <p> </p> kokorosha 巨大廃墟、旧志免鉱業所竪坑櫓は意外に近くて癒やされた hatenablog://entry/820878482950263319 2023-07-16T19:57:22+09:00 2023-07-16T19:57:22+09:00 旧志免鉱業所竪坑櫓について知ったのは2005年、ワンダーJAPANの創刊号の表紙から。 冊子は出てすぐ購入したのだが、威圧感たっぷりの表紙だけで十分元をとった気になって、あまり読まずに本棚にしまいつつ、志免炭鉱跡にいつか行きたいとの思いを持ちつづけていた。炭鉱跡が福岡にあるところまでは確認していた。社会や道徳で筑豊炭田について習っていたので、やはり炭鉱というのものは九州北部にあるものなのだという認識を持ったのだが、表紙の写真の印象から、てっきり福岡と熊本の県境の山奥にあるのかなと思っていた。「空が赤くなっているようなところだから遠いところに違いない」という単純なイメージを持っていたのである。山… <p>旧志免鉱業所竪坑櫓について知ったのは2005年、ワンダーJAPANの創刊号の表紙から。</p> <p><a href="https://www.amazon.co.jp/dp/B01KL9J2HQ?tag=kokorosha-22&amp;linkCode=osi&amp;th=1&amp;psc=1" class="asin"><img src="https://m.media-amazon.com/images/I/61Fr73wg5iL._SL500_.jpg" alt="ワンダーJAPAN vol.01" title="ワンダーJAPAN vol.01" class="asin" width="257" height="349" /></a></p> <p>冊子は出てすぐ購入したのだが、威圧感たっぷりの表紙だけで十分元をとった気になって、あまり読まずに本棚にしまいつつ、志免炭鉱跡にいつか行きたいとの思いを持ちつづけていた。炭鉱跡が福岡にあるところまでは確認していた。社会や道徳で筑豊炭田について習っていたので、やはり炭鉱というのものは九州北部にあるものなのだという認識を持ったのだが、表紙の写真の印象から、てっきり福岡と熊本の県境の山奥にあるのかなと思っていた。「空が赤くなっているようなところだから遠いところに違いない」という単純なイメージを持っていたのである。山奥の獣道を数時間歩いて、忽然と目の前に現れた平原と、崩壊寸前の櫓。見に行くとしたらそれなりの規模の旅になると思っており、その準備は今はまだできない……と思いながら18年が過ぎたのだが、先日、博多に用事で行く機会があって、用事が終わって博多から福岡空港にそのまま戻るのももったいないかなという気持ちになり、空港近辺の名所を探してみたら、志免炭鉱跡があるではないか。空港の近くにあると認識していた太宰府よりもよほど近い。志免炭鉱跡から福岡空港までは徒歩で1時間程度。平日でも数時間散歩するわたしにとっては、むしろ近すぎるくらいである。</p> <p> </p> <p>「最寄り駅」という概念をかりそめに適用するならば、JR須恵駅がいちばん近く、徒歩20分である。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230716/20230716141619.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>「須恵」という名前からここが須恵器のはじまりの地かと思ったりしたが、そうでもないようで、焼き物は作っていたらしいけれど江戸時代かららしい。</p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230716/20230716135104.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>ガード下の絵が写実的である。1000年後まで残ったら当時の習俗の参考になるのかもしれない。</p> <p> </p> <p>ほどなくして高いとはいえないが低いともいえない山が見えてきた。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230716/20230716135100.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230716/20230716135108.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>低木が生えていて、高いとも低いともいえない山にしか見えないが、崩れた跡に見える山肌が思いのほか人工的である。</p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230716/20230716135124.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>近づいてみると、工事現場のような土と、教科書で見た石炭っぽい塊。</p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230716/20230716135117.jpg" width="1280" height="1920" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>そしてbrand-newな立ち入り禁止の看板。禁止している団体名もウンニャラ警察署などではない。それもそのはず、これは炭鉱を掘った残土を盛っていたのである……そんな出自だったら崩れやすくて中を歩き回ったりはさせてくれるはずもない。</p> <p> </p> <p>残土に拘泥しているうちにご本尊が見えてきた。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230716/20230716135128.jpg" width="1280" height="1920" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>駅を出て10分程度しか歩いていないので拍子抜けしたが、意外に気軽に来られるところも含めて楽しみたいところである。</p> <p> </p> <p>旧志免鉱業所竪坑櫓はまるごと、「シーメイト」という志免町の総合福祉施設の敷地内にあって、多目的広場や、「なかよしパーク」という公園もある。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230716/20230716143040.jpg" width="1280" height="1920" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>もっと管理されておらず、柵がところどころ破れていて好事家が忍びこめるような感じをイメージしていたが、想像していたより明るいイメージである。</p> <p> </p> <p>炭坑の入口。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230716/20230716135134.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>こういうものを見たときに北斗の拳のジャギに喩えていたのだが、北斗の拳やドラゴンボールやガンダムに喩えていたら若年層からの支持が得られないことはわかっている。そして新しめの漫画やアニメは知らないので、「立ち入りが徹底的に禁じられている」としか言えないのだった</p> <p> </p> <p>網で囲っているのだから、入口そのものは開いていてもよいのではないかと思うのだけれど、先日、コスプレで廃坑に入って酸欠で亡くなられた事件があったことを想起して、これくらいがよいのかもと思った。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230716/20230716135138.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>これが掘り出された鉱石。rawな鉱石をインテリアとして飾りたいという欲求が多少あったけど、これは難度が高いな……。</p> <p> </p> <p>たまたま天気がよいときに行ったのだけど、事前に抱いていた、廃墟の王様のようなイメージとは違って「軍事目的に使われていた施設が今は平和の象徴になっている」という印象を受けた。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230716/20230716135045.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>ベビーカーを押している人が写ってまさに平和の象徴。</p> <p> </p> <p>以下、悔いの残らないように、望遠で撮ったり広角で撮ったりした写真たちです。ご笑納くださいませ。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230716/20230716135018.jpg" width="1280" height="1920" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230716/20230716135143.jpg" width="1280" height="1920" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230716/20230716143114.jpg" width="1280" height="1920" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230716/20230716135053.jpg" width="1280" height="1920" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230716/20230716135039.jpg" width="1280" height="1920" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230716/20230716135049.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>2019年~2021年で保存のための修理をしたこともあって、1980年代に流行したコンクリート打ちっぱなしの建物の親玉みたいに見える。昔の写真を見ると、鉄骨がむき出しになっているところがあって、そこは塞いだようである。修理後の写真を検索して見ていても、曇天だと廃な感じがしたが、わたしが行ったときは天気がよかったこともあって、廃な感じはしなかった。とはいえ、巨大で不思議な形をしたコンクリートの物体の存在感は圧倒的だった。</p> <p> </p> <p>鉱山跡からしばらく歩くと、志免駅跡がある。閉山後も1985年まで使われていたようなのだが、いまは公園になっている。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230716/20230716135024.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230716/20230716135029.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>鉱山に近づけなかった鬱憤をここで晴らすべく、線路の上を歩きまわったり、線路から駅に登ったり降りたりしたあと、空港まで1時間ほど歩いた。</p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230716/20230716143525.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230716/20230716143531.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>この謎の建物はベスト電器スタジアム。スタジアムについての記憶が日生球場や大阪球場なので、宇宙船みたいでびっくりした。</p> <p> </p> <p> </p> <p>廃墟を見るたび、「そういえば廃墟の象徴的存在である志免炭鉱に行ったことないけど行きたい」とずっと思ってきたので、非常にすっきりしたし、自分の中にあった志免鉱山の神秘的なイメージに決着をつけることができてよかったと思っている。</p> <p>死の病に冒されて、最後に志免炭鉱跡を見てから死にたいなどと思いつめて見に行ったりしたら、「志免炭鉱跡が補修されたというのに自分の体は……」などとややこしい気持ちになったかもしれないので、健康なうちに拝めてよかった。</p> <p> </p> <p><iframe class="embed-card embed-webcard" title="ココロ社 (@kokorosha) | Twitter" src="https://hatenablog-parts.com/embed?url=https%3A%2F%2Ftwitter.com%2Fkokorosha" frameborder="0" scrolling="no" style="max-width: 500px; font-family: -apple-system, BlinkMacSystemFont, 'Helvetica Neue', 'Hiragino Sans', 'Hiragino Kaku Gothic ProN', '游ゴシック Medium', meiryo, sans-serif; font-style: normal; font-variant-ligatures: normal; font-variant-caps: normal; font-weight: 400; letter-spacing: normal; orphans: 2; text-align: start; text-indent: 0px; text-transform: none; widows: 2; word-spacing: 0px; -webkit-text-stroke-width: 0px; white-space: normal; text-decoration-thickness: initial; text-decoration-style: initial; text-decoration-color: initial; background-color: #ffffff; color: #454545; font-size: 15.2px; display: block; width: 500px; height: 155px; margin: 10px 0px;"></iframe><cite class="hatena-citation" style="font-style: normal; font-size: 13.68px; opacity: 0.75; display: block; font-family: -apple-system, BlinkMacSystemFont, 'Helvetica Neue', 'Hiragino Sans', 'Hiragino Kaku Gothic ProN', '游ゴシック Medium', meiryo, sans-serif; font-variant-ligatures: normal; font-variant-caps: normal; font-weight: 400; letter-spacing: normal; orphans: 2; text-align: start; text-indent: 0px; text-transform: none; widows: 2; word-spacing: 0px; -webkit-text-stroke-width: 0px; white-space: normal; text-decoration-thickness: initial; text-decoration-style: initial; text-decoration-color: initial; background-color: #ffffff; color: #454545;"><a href="https://twitter.com/kokorosha" style="background: transparent; color: #789dae; overflow-wrap: break-word;">twitter.com</a></cite></p> kokorosha 銚子駅から犬吠埼まで歩いたが、海以外も見どころ満載だった hatenablog://entry/4207575160647317522 2023-05-13T19:34:06+09:00 2023-05-14T18:58:23+09:00 銚子を旅するとき、JR銚子駅から銚子電鉄に乗って犬吠埼まで行く人が多いと思うし、実際に行ってみるまではわたしも同じイメージを持っていた。しかし調べてみると、徒歩なら直線距離で1時間程度。海沿いに激しく寄り道しながら歩いても3時間程度で着きそうだ。帰りは銚子電鉄を満喫するとしても、せっかくだし銚子から海沿いに歩いていこう……と思って年末に実行した。楽しかったので、また近いうち行こうと思っている。 特急「しおさい」で銚子が身近になる まず銚子に行くところの話から。 わたしの住む多摩ニュータウンから銚子に行くにはいろいろ乗り継がねばならないと思っていたのだが、調べてみたら東京から「しおさい」という特… <div style="-en-clipboard: true;">銚子を旅するとき、JR銚子駅から銚子電鉄に乗って犬吠埼まで行く人が多いと思うし、実際に行ってみるまではわたしも同じイメージを持っていた。しかし調べてみると、徒歩なら直線距離で1時間程度。海沿いに激しく寄り道しながら歩いても3時間程度で着きそうだ。帰りは銚子電鉄を満喫するとしても、せっかくだし銚子から海沿いに歩いていこう……と思って年末に実行した。楽しかったので、また近いうち行こうと思っている。</div> <div> </div> <h5 id="特急しおさいで銚子が身近になる">特急「しおさい」で銚子が身近になる</h5> <div>まず銚子に行くところの話から。</div> <div>わたしの住む多摩ニュータウンから銚子に行くにはいろいろ乗り継がねばならないと思っていたのだが、調べてみたら東京から「しおさい」という特急に乗れば乗り換えなしであることが判明。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230509/20230509055059.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>東京からだと2時間以上かかり、新幹線で京都に行くのと変わらないが、特急料金がすごい安さなので、コスト的な意味あいで「そうだ 京都、行こう」とならない方でも「そうだ 銚子、行こう」は可能である。</div> <div> </div> <h5 id="醤油工場が思いのほかメカニカルで工場好きの人にもオススメ">醤油工場が思いのほかメカニカルで工場好きの人にもオススメ</h5> <div>ろくに下調べせずに、とりあえず関東の端っこに行ったら楽しかろうと思って銚子を選んだのだが、駅を降りてメインストリートを北上しているとき、ふと右を見ると無骨な工場……。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230509/20230509070334.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div> </div> <div>地図を見てみるとヤマサ醤油の工場だった。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230509/20230509070329.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>年末なので操業はしていなかったのかもしれないが、駅を降りてから香ばしい匂いがしていた。醤油が正体だったとは。</p> </div> <div> </div> <h5 id="多摩市民利根川多摩川であると知る">多摩市民、利根川>>多摩川であると知る</h5> <div>この日はそれで心がいっぱいになって寝て、翌朝、利根川の河口付近から歩きはじめた。</div> <div>わたしは大河経験が浅いため、インドでガンジス川を見て人生が変わった的な人と対峙すると気後れしてしまうかわいらしい一面を持っているのだが、多摩川や荒川の橋はよく渡っているので、国内の河川についてはある程度把握しているつもりだった。しかし甘かった。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230509/20230509054733.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>利根川は多摩川と比べものにならないくらい大きいことは見た瞬間にわかった。そもそも、ここからはるか遠くの地である多摩市に住んでいるわたしですら利根川の恵みにあずかっているのだから、これくらい大きくないとまずいのかもしれない。</div> <div> </div> <div>営業時間外だったけれどいい感じの店を発見。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230509/20230509054737.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>仕込みのためにマスターが出てきたのだけれど、このシーマンのような似顔絵はかなり似ていることが判明した。</div> <div> </div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230509/20230509054742.jpg" width="1280" height="1920" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>あぶらぼうずをロゴ化している。</div> <div>自分が宇宙人に囚われて地球名物「にんげん」としてロゴ化されて調理された自分の肉の写真がレイアウトされていたら……と想像して興奮した。次回銚子に行ったときは絶対に行きたい。</div> <div> </div> <h5 id="見たいタイミングで登場する古刹圓福寺飯沼観音">見たいタイミングで登場する古刹、圓福寺(飯沼観音)</h5> <div>海とは反対側に塔が見えた。そろそろお寺か何かが見たいと思っていたことに気づく。歩いていくと圓福寺というお寺だった。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230509/20230509054756.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>奈良時代に創建という古刹で、銚子電鉄の観音駅はここの観音のようなのだが、観音像は秘仏。その代わりに五重塔もあれば大仏もある。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230509/20230509054801.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230509/20230509054806.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> 大仏にはスペシャルサンクス的な記述があるが、吉兵衛だけは読めた。吉兵衛さん、見てますか……わたしも死ぬまでにどこかにいくらか奉納してスペシャルサンクスに名を連ねたい。</div> <div> </div> <div>帰宅してから、大仏の膝に太平洋戦争のときの機銃掃射の跡があると知った。写真におさめることができなかったけど、これこそ「膝に矢を受けてしまってな……」の日本近現代史版である。</div> <div> </div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230509/20230509054811.jpg" width="1280" height="1920" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>海を見にきたのにこんな立派な五重塔を見ることができてありがたい限りだが、建立は平成21年。千葉県唯一の五重塔であるという背景を知るとありがたさが倍増する。</div> <div> </div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230509/20230509054750.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>意外な場所で水準原標石を発見。日本水準原点って永田町になかったっけ……と思ったのが、元祖と本家の違いのような感じなのかもしれないし、そうでないのかもしれない。</div> <div> </div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230509/20230509054819.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>突然の焼きそば専門店。</div> <div>まだ営業時間ではなかったのだが、Google Mapで検索したらすばらしい写真が出てきた。次は営業時間内に行けますように……。</div> <div> </div> <h5 id="朝から豪華な定食がいただける場所を発見">朝から豪華な定食がいただける場所を発見</h5> <div>漁港の近くなので朝早くから営業している店はあって、近辺では「お食事処 こころ」がよさそうだったので寄ってみた。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230509/20230509054824.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>まず、お店の名前が最高よね……。</div> <div>そして、どこでもいいと言われたので、一人客でありますが、小上がりに着席した。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230509/20230509054834.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>小上がりというか小宇宙でした。漁港に来ているのだという実感が改めて湧いてきた。</div> <div> </div> <div>感動しているうちに、おまかせ定食が登場。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230509/20230509054829.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>充実度をご確認くださいませ。お盆におさまってないね!</div> <div> </div> <h5 id="まだ利根川にいるのに海感がすごい">まだ利根川にいるのに海感がすごい</h5> <div>この行程、3割ほどが利根川河口で、まだ海に出ていないのだが、利根川が広すぎてすっかり海気分で、たくさんの漁船が留められていた。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230509/20230509054839.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>船に詳しくないので、この船首の形状を見ると「戦艦大和だ!」と思ってしまう。</div> <div> </div> <h5 id="千人塚で銚子の自然の厳しさを知る">千人塚で銚子の自然の厳しさを知る</h5> <div>朝からお盆にのせきれないほどのおかず群に心身ともに満たされたのだが、わたしの旅はまだ始まったばかりであった。</div> <div> </div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230509/20230509054844.jpg" width="1280" height="1920" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>モニュメントの集合地帯があると思って説明を読んだら「銚子の川口てんでんしのぎ」の文字列を発見。「てんでん」といえば「津波てんでんこ」を想起し、のどかな文字列とは裏腹に緊張してしまう。わたしが歩いてきた利根川の河口と銚子港だが、50年ほど前に運河方式の新しい航路ができるまでは難所だったとのこと。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230509/20230509054852.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>来た道を思い返してみると、川幅が広いはずの利根川が、河口付近では対岸が近くに見えた。そのまま航行するとかなり流れが速いのだろう。水揚げ日本一を誇る銚子も、先人たちの尊い犠牲の上にあることを実感した。</div> <div> </div> <h5 id="銚子ポートタワーのチート感">銚子ポートタワーのチート感</h5> <div>そのまま海沿いを歩くとタワーが見えてきた。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230509/20230509054857.jpg" width="1280" height="1920" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>この銚子ポートタワーの高さは58メートルで、今回の目的地としている犬吠埼の高さは31メートル。灯台は見晴らしのよさがすべてでないにせよ、テクノロジーの進化を感じてしまう。</div> <div> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230509/20230509054914.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230509/20230509054904.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>さきほど学習した河口方面も見えて感慨深いが、その先の鹿島灘も大変魅力的(なので別途行ってきて、後日記事にする予定)である。</div> <div> </div> <h5 id="テトラポット工場やキャベツ畑など何もないところにあるものがある">テトラポット工場やキャベツ畑など、何もないところにあるものがある</h5> <div>タワーを降りて、さらに海沿いに歩くと、わりと何もない感じの海沿いで、まさに何もない感じの海沿いも求めていたので感動したのだった。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230509/20230509054918.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>テトラポット置き場。</div> <div>写真だけだと伝わらないと思うのだが、かなり大きい。加湿器が「部屋の広さ:12畳まで」などがあるように、テトラポッドも「波の高さ:3メートルまで」みたいなのがあるのかもしれない。</div> <div> </div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230509/20230509054923.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>キャベツ畑。</div> <div>三浦半島でもたくさん見かけたけれど、千葉県で見るキャベツ畑はまた格別である。小学校でキャベツ=千葉県八街市と習ったからなのだけれど、キャベツの生産量は群馬県と愛知県がトップの座をかけてしのぎを削っており、千葉県は3位である。</div> <div> </div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230509/20230509054928.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>ここはなにかの廃墟だろうか。海沿いの水族館でこのような感じの廃墟を見たことがあるけど詳細は不明。まさか露天風呂ってことはないよね???だったら現在との落差が大きすぎて泣いてしまうわ……。</div> <div> </div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230509/20230509054933.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>エビちゃん。</div> <div> </div> <h5 id="犬吠埼は灯台以外も楽しい">犬吠埼は灯台以外も楽しい</h5> <div>何もないな、そしてそれがまさに自分の求めているところなのだ……なおわたしの住んでいる多摩ニュータウンも、わりと「何もないところ」と呼ばれがちなので、何もないところの住人が何もないところを求めてやってきたという構図だな……などと感激しながら歩いているうちに犬吠崎が見えてきた。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230509/20230509054945.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>この日は大晦日だったので初日の出を見たい人がすでに駐車中。銚子は日本でもっとも早く初日の出が見えるところらしいのだ。</div> <div>初日の出を見るために昼間から車を停めて待つ気持ちは理解しかねるが、フェスみたいな感じだろうか。まあわたしはフェスに参加する人の気持ちもじゅうぶんに理解しているという自信はないので同じことだが……。</div> <div> </div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230509/20230509054950.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>犬吠埼の灯台にも登れるようなのだが、さきほどポートタワーで見晴らし欲は満たされたので、灯台のまわりを一周して歩くにとどめた。次回行ったときは登ることにする。</div> <div> </div> <div>犬吠埼といえば、初日の出とともに有名なのが、映画の冒頭のザッパーンと出てくるところ。個人的には映画館に行くことが数年に一度しかなくて、さらにザッパーンと出てくるのは邦画で、わたしが最近見たジョーカーやミッドサマーなどの外国の映画は本編でザッパーンに代替する表現をしていると思う。ザッパーンを久しく見ていないため、近い角度で撮れているのか自信はなかったが、ほかの人の撮り方を参考にして撮ってみた。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230509/20230509054954.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> 上から見下ろしている感じでザッパーンに寄り添っている感じがだいぶ足りないのだが、誰もが知るところに来ているというのはそれだけでうれしい。</div> <div> </div> <div>これだけでも犬吠埼に来てよかったと思ったのだが、さらに南下していくと、天然記念物の「白亜紀浅海堆積物」がある。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230509/20230509054959.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230509/20230509055004.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> 白亜紀と浅海と堆積物のそれぞれの語義は知っているが、ぜんぶ合わせるとよくわからない……白亜紀の地層が露出しているから詳しい人が見たらまるわかりということなおのかもしれないが、詳しくないわたしが見ても月旅行をしている気分になった。</div> <div> </div> <div> </div> <h5 id="犬吠駅は駅というよりアトラクションだった">犬吠駅は駅というよりアトラクションだった</h5> <div>帰りは銚子電鉄の犬吠駅から帰ることにした。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230509/20230509055013.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>駅のメルヘンチックな佇まいがたまらない。</div> <div> </div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230509/20230509055008.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>窓から電車がチラ見えする構図が好きなのだが撮り鉄の人には論外なのかもしれない。</div> <div> </div> <div>そして期間限定だったのかもしれないが、ホームからよく見えるところに廃の墟があって驚いた。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230509/20230509055022.jpg" width="1280" height="1920" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>壁の切り取り方が美しすぎて解剖図を見ているようである。</div> <div> </div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230509/20230509055030.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>こういうときにブラウン管のテレビがあると落ち着く。</div> <div> </div> <div>廃墟に見とれているうちに電車が到着……したのだが、京王れーるランドで見たやつ!</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230509/20230509055040.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>こういう感じで撮っている人の後ろで撮っている人の感激するさまも構図におさめたいと思ってしまうのだが、わたしも他の誰かにそんな感じで撮られたりしたい。</div> <div> </div> <div>形も色もsuki...と思って銚子駅に着いてからもじっくり撮った。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230509/20230509055045.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>京王線ではとっくの昔に引退したのだが、まさか現役稼働中の車両に乗れるとは思っておらず、次回京王れーるランドに行ったときに銚子電鉄に乗ったときの感動が蘇るに違いない。</div> <div> </div> <div>銚子でいちばんメジャーなルート、冬でも最高に楽しかったので、春や秋に行くともっと楽しいだろうと思う。有休をとって3連休を手作りしてまた行ってみたいが、我慢できなくて早々に日帰りで行ってしまうかもしれない。</div> <div> </div> <div><iframe class="embed-card embed-webcard" title="ココロ社 (@kokorosha) | Twitter" src="https://hatenablog-parts.com/embed?url=https%3A%2F%2Ftwitter.com%2Fkokorosha" frameborder="0" scrolling="no" style="max-width: 500px; font-family: -apple-system, BlinkMacSystemFont, 'Helvetica Neue', 'Hiragino Sans', 'Hiragino Kaku Gothic ProN', '游ゴシック Medium', meiryo, sans-serif; font-style: normal; font-variant-ligatures: normal; font-variant-caps: normal; font-weight: 400; letter-spacing: normal; orphans: 2; text-align: start; text-indent: 0px; text-transform: none; white-space: normal; widows: 2; word-spacing: 0px; -webkit-text-stroke-width: 0px; text-decoration-thickness: initial; text-decoration-style: initial; text-decoration-color: initial; background-color: #ffffff; color: #454545; font-size: 15.2px; display: block; width: 500px; height: 155px; margin: 10px 0px;"></iframe><cite class="hatena-citation" style="font-style: normal; font-size: 13.68px; opacity: 0.75; display: block; font-family: -apple-system, BlinkMacSystemFont, 'Helvetica Neue', 'Hiragino Sans', 'Hiragino Kaku Gothic ProN', '游ゴシック Medium', meiryo, sans-serif; font-variant-ligatures: normal; font-variant-caps: normal; font-weight: 400; letter-spacing: normal; orphans: 2; text-align: start; text-indent: 0px; text-transform: none; white-space: normal; widows: 2; word-spacing: 0px; -webkit-text-stroke-width: 0px; text-decoration-thickness: initial; text-decoration-style: initial; text-decoration-color: initial; background-color: #ffffff; color: #454545;"><a href="https://twitter.com/kokorosha" style="background: transparent; color: #789dae; overflow-wrap: break-word;">twitter.com</a></cite></div> kokorosha 買い物をしたときにレジで何とあいさつするのがよいか hatenablog://entry/4207112889976407413 2023-04-18T19:50:46+09:00 2023-04-18T19:50:46+09:00 買い物をしたときにレジで何とあいさつすればよいのかについて、少なくともわたしの中で明確な結論が出ましたのでご笑納いただきたい。飲食店での「ごちそうさまでした」に相当するフレーズを編み出すのに苦労したが、結論を出すのにここまで時間をかける必要はまったくなかったと後悔している。ただ「ありがとうございます」と言えばよかったのだ……。 はじめてのお遣いの記憶は残っていない わたしが初めてレジで金品を取引したのはおそらくこの店。 記憶にはないが、母から命ぜられてお遣いに行った可能性が高い。今も昔も人と話すことは好きではないので、わたしが自らの意思で「おつかいにいきたい!」などと言うはずもないのである。お… <p>買い物をしたときにレジで何とあいさつすればよいのかについて、少なくともわたしの中で明確な結論が出ましたのでご笑納いただきたい。飲食店での「ごちそうさまでした」に相当するフレーズを編み出すのに苦労したが、結論を出すのにここまで時間をかける必要はまったくなかったと後悔している。ただ「ありがとうございます」と言えばよかったのだ……。</p> <p> </p> <h5 id="はじめてのお遣いの記憶は残っていない">はじめてのお遣いの記憶は残っていない</h5> <p>わたしが初めてレジで金品を取引したのはおそらくこの店。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230410/20230410201840.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>記憶にはないが、母から命ぜられてお遣いに行った可能性が高い。今も昔も人と話すことは好きではないので、わたしが自らの意思で「おつかいにいきたい!」などと言うはずもないのである。お遣いを命ぜられるとき、「品物とおつりをもらったら、ありがとうと言うんだよ」と言い添えられたに違いなく、わたしは「ありがとう」と言ったか、あるいは言えなかったかの二つの可能性がある。</p> <p> </p> <h5 id="思春期からは無言">思春期からは無言</h5> <p>決して無礼を働きたいと思っていたわけではないが、知らない大人と口をきくのが恥ずかしいという気持ちが勝ってしまってずっと無言だった。ガンダムのブラモデルを買うときもファミコンのディスクシステムの書き換えをお願いするときも学習参考書を買うときも裏本を買うときも無言を貫いた。買う物の種類が変化しても無言であることには変わりなかったが、とくに敵意があるわけではなかったので軽い会釈くらいはしていたはずだ。</p> <p> </p> <h5 id="長すぎる思春期が終わってどうもと言いはじめた">長すぎる思春期が終わって「どうも」と言いはじめた</h5> <p>思春期の定義を「レジにおいて無言であること」とするのであれば、わたしの思春期は二十代の終わりまで続いた。好きな人といっしょに買い物をしたとき、「どうも」と言っていて、なるほど、それくらいは言うべきだし、なぜ今まで無言だったのだろうと反省し、さすが好きな人だけあって行動がスマートだなとそのとき思ったのだった。</p> <p> </p> <h5 id="どうもの長期政権の終焉は前触れもなくやってきた">「どうも」の長期政権の終焉は前触れもなくやってきた</h5> <p>そして「どうも」時代が30年くらい続いた。安倍晋三内閣・桂太郎内閣・佐藤栄作内閣の期間を足したよりも長い超長期政権だったのだが、ある日とつぜん思ったのである。「どうも」ってそんなに感じよい言葉ではないし、そもそも意味がわからない。「どうも」に変わる一言が必要なのではないかと。わたしに「どうも」のよさを教えてくれた人も、思いかえしてみると、飲食店の店員さんに対してはわりとぞんざいな応対だった。</p> <p>単にレジの人がお会計だけなら「どうも」で通したのかもしれないが、宅急便の送付をお願いすることもあるし、荷物の引き渡しをお願いすることもあるというのに「どうも」の三文字だと感謝の気持ちとして割に合わないと思うようになってきたのである。<br />「どうも」のもともとの意味は「どうにも言えないほど」なのだが、どうにも言えないにしても、せめて何に対してどうにも言えないのかくらいははっきりさせた方がよいはずで、「こんにちは」→「ちわ」→「チーッス」と同じくらい、ぞんざいな言い方のように思えてきた。</p> <p>「どうも」の代案として最初に思いついたのは、そのあとに省略されている「ありがとうございます」で、「どうも=言葉にできな~い」と毎度言うよりも「ありがとうございます」の方がよいように思った。<br />そこに思い至ったのは半年ほど前なのだが、「ありがとうございます」だとtoo muchで気持ち悪いと思われるかもという気持ちがあった。さらに「ありがとうございます」だったら取引先の人みたいじゃん……でも「ありがとう」だと、「どうも」並みにぞんざいな気もするし、ドゥルッティコラムじゃあるまいし……などと空中にのの字を書いていたりしたのだが、でもtoo muchかどうかなんて気にしていないのでは、日本語非ネイティブの店員も増えてきているので、わかりやすさを重視した方がいいに決まっている、と思いなして、「ありがとうございます」と言うようにしたのだった。</p> <p>「ありがとうございます」だと店員さんへの感謝の気持ちが伝わる(ような気がする)のだが、その一方で、店員さんのレスポンスが悪いと、どちらが客かわからない感じになってしまう危険性もある。そのときは同じ「ありがとうございます」でもトーンを変えて「ありあとうおざーます」くらいに子音を落として発話することでバランスを取ることにしている。もっとも助かるのは、わたしが「ありがとうございます」と言ったあと、お店の人が「ありがとうございました~!」と返してくれるときで、わたしの発言はたちまち過去のものとなり、ありがとうございます劇場の幕が下りるのであった。</p> <p> </p> <p>かくして「ありがとうございます」政権が樹立されたのだが、この政権はおそらく長期政権と思われるし、わたしが好々爺になったら(どちらかというとそれを望んでもいるのだが)、森羅万象に対してありがとうございますをいう気持ち悪い翁が誕生してしまう。よく行くコンビニエンスストアでは「感謝マン」と呼ばれている可能性がある。しかし、若い皆様におかれましては、森羅万象に文句を言う老人よりは多少はましだとポジティブにとらえていただければ幸甚でございます。</p> <p> </p> <p><iframe class="embed-card embed-webcard" title="ココロ社 (@kokorosha) | Twitter" src="https://hatenablog-parts.com/embed?url=https%3A%2F%2Ftwitter.com%2Fkokorosha" frameborder="0" scrolling="no" style="max-width: 500px; font-family: -apple-system, BlinkMacSystemFont, 'Helvetica Neue', 'Hiragino Sans', 'Hiragino Kaku Gothic ProN', '游ゴシック Medium', meiryo, sans-serif; font-style: normal; font-variant-ligatures: normal; font-variant-caps: normal; font-weight: 400; letter-spacing: normal; orphans: 2; text-align: start; text-indent: 0px; text-transform: none; white-space: normal; widows: 2; word-spacing: 0px; -webkit-text-stroke-width: 0px; text-decoration-thickness: initial; text-decoration-style: initial; text-decoration-color: initial; background-color: #ffffff; color: #454545; font-size: 15.2px; display: block; width: 500px; height: 155px; margin: 10px 0px;"></iframe><cite class="hatena-citation" style="font-style: normal; font-size: 13.68px; opacity: 0.75; display: block; font-family: -apple-system, BlinkMacSystemFont, 'Helvetica Neue', 'Hiragino Sans', 'Hiragino Kaku Gothic ProN', '游ゴシック Medium', meiryo, sans-serif; font-variant-ligatures: normal; font-variant-caps: normal; font-weight: 400; letter-spacing: normal; orphans: 2; text-align: start; text-indent: 0px; text-transform: none; white-space: normal; widows: 2; word-spacing: 0px; -webkit-text-stroke-width: 0px; text-decoration-thickness: initial; text-decoration-style: initial; text-decoration-color: initial; background-color: #ffffff; color: #454545;"><a href="https://twitter.com/kokorosha" style="background: transparent; color: #789dae; overflow-wrap: break-word;">twitter.com</a></cite></p> kokorosha 珍にして絶景、銚子の長九郎稲荷神社 hatenablog://entry/4207112889964473318 2023-03-04T19:26:31+09:00 2023-03-04T19:26:31+09:00 年末年始に銚子に行ってきて大変感動したので何回かに分けて紹介させていただきたい。 謎のオブジェのチラリズム 銚子電鉄の終点は外川だが、手前の犬吠で降りる人が多い。観光客にとって銚子≒犬吠埼なので、ノーマルな観光客は犬吠止まりなのかもしれない。アブノーマルな観光客であるわたしは犬吠だけでなく、時間もたっぷりあるのでさらに南下してみたら楽しいかもしれないと思って、ろくに調べもせず銚子の南の端を歩いていた。すると、丘から妙なオブジェが見えるではないか。 釣具店の看板かしら、もしそうなら販売中のゴカイやアカムシが密集している看板にするのが合理的である。しかし、合理性をとことん追求するならエステティック… <p>年末年始に銚子に行ってきて大変感動したので何回かに分けて紹介させていただきたい。</p> <h4 id="謎のオブジェのチラリズム">謎のオブジェのチラリズム</h4> <p>銚子電鉄の終点は外川だが、手前の犬吠で降りる人が多い。観光客にとって銚子≒犬吠埼なので、ノーマルな観光客は犬吠止まりなのかもしれない。アブノーマルな観光客であるわたしは犬吠だけでなく、時間もたっぷりあるのでさらに南下してみたら楽しいかもしれないと思って、ろくに調べもせず銚子の南の端を歩いていた。すると、丘から妙なオブジェが見えるではないか。</p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230219/20230219120829.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>釣具店の看板かしら、もしそうなら販売中のゴカイやアカムシが密集している看板にするのが合理的である。しかし、合理性をとことん追求するならエステティックサロンの中吊り広告は謎の丸っこい機械の写真になるはずだが、実際は成果を示すつるつるの美女である。同じくこの釣具店は釣果を看板としているのかもしれない……などと思いつつ検索してみたら、どうやら長九郎神社という神社らしい。もちろんすぐに行きたいが、GoogleMapはしばしば山道はないものととして扱うので、神社へのアプローチ方法が不明だった。坂道を適当に歩いていたらたどり着けるのではと思ってうろうろしていたら、探している神社とはちょっと違うが、いい感じの風景と用途不明の建物を発見。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230219/20230219123315.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230219/20230219123308.jpg" width="1280" height="1920" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>西宮神社という神社のようである。</p> <p><br />念のため建物の中を視察するが詳細は不明。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230219/20230219123330.jpg" width="1280" height="1920" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>B29の襲来をキャッチする建物かなと思ったけど、そこまで古くない感じがする。</p> <p> </p> <p>ナイスな売物件も発見。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230219/20230219120834.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>近辺の中古一戸建ての相場を検索して物件の価格を推定し、住みたいと思ったけれど仕事どうするのよと一瞬で正気に戻った。</p> <h4 id=""> </h4> <h4 id="キャベツ畑とアンテナの向こうに魅惑の鳥居">キャベツ畑とアンテナの向こうに魅惑の鳥居</h4> <p>丘を登りきったところでキャベツ畑と携帯電話のアンテナの向こうに鳥居を発見。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230219/20230219120839.jpg" width="1280" height="1920" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230219/20230219120958.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>たとえ農作物でも、緑がモサモサしているところに鳥居があるとここに神ありと思う。信じるかどうかは別として。</p> <p> </p> <p>そして鳥居の朽ち方がすごい。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230219/20230219121004.jpg" width="1280" height="1920" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>お賽銭を多めに献げる必要がある。</p> <p> </p> <h4 id="ほどなくして絶景が視界に飛びこんでくる">ほどなくして絶景が視界に飛びこんでくる</h4> <p><br />鳥居をくぐるとすぐに、先ほどのオブジェの真相が明らかになると同時に絶景が見えはじめる。</p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230219/20230219120847.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><br />後者のインパクトが強すぎてオブジェの件がかすんでしまいそうである。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230219/20230219120852.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230219/20230219120930.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>低木が茂っていて海は見えないだろうと思っていたが一面が海。</p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230219/20230219120856.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230219/20230219120901.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230219/20230219120906.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>さきほど見えた鯛のオブジェは鳥居の一部だった。そしてサンマと鰯もあしらわれている。サンマだけカタカナ表記なのは「秋刀魚」という当て字が嫌いだからなのだが、それはよいとしてこんなにわかりやすい神社はない。</p> <p><br />長九郎稲荷神社、もともとはその名前のとおり長久郎という漁師が建てたのだが、次第に老朽化し、2002年に社殿を新築した。2011年の東日本大震災で全壊してしまうのだが、再建を果たした……ということのようである。再建してくれてありがたい。</p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230219/20230219120916.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p> </p> <p>創建300年なのに創建30年感がすごい。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230219/20230219120911.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>社殿に向けてボールを投げられるようになっているのも斬新である。神様もたまにボールを当てられる程度の刺激があった方がよいのかもしれない。</p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230219/20230219120948.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>心の貧乏出て行け!<br />―個人的な経験から、物理的な貧乏が出ていってからでないと心の貧乏は出ていかないという認識を持ってはいるが、下部構造の問題が解決しないで上部構造が解決するならそれに越したことはない。</p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230219/20230219120944.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>いろいろ集めてあります。</p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230219/20230219120925.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>完全に未知の生き物になっているし、直した人もそのつもりだろう。</p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230219/20230219120939.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>お賽銭は指を持っていかれないように注意して投入してくださいませ。</p> <p> </p> <p>海側から上り下りするルートもあって、外川駅から長崎鼻への最短ルートにもなっている。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230219/20230219123326.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230219/20230219123321.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>さきほどの絶景をいったん忘れて降りてふたたび登って「ワー絶景だ!」と思うのも一興。</p> <p> </p> <h4 id="自分にとって銚子の代表的な風景になった">自分にとって、銚子の代表的な風景になった</h4> <p><br />いままで旅をしてきた個性的な神社仏閣は特に絶景でもないところにあることが多かったので、絶景と神社のたたずまいとのギャップに引き裂かれそうになったが、貴重な経験ができてよかった。わたしにとってここは銚子を代表する風景になった。</p> <p> </p> <p>もし銚子に旅行することがあったら、ぜひ外川まで行ってみて引き裂かれてくださいませ。</p> <p> </p> <p><iframe class="embed-card embed-webcard" title="ココロ社 (@kokorosha) | Twitter" src="https://hatenablog-parts.com/embed?url=https%3A%2F%2Ftwitter.com%2Fkokorosha" frameborder="0" scrolling="no" style="max-width: 500px; font-family: -apple-system, BlinkMacSystemFont, 'Helvetica Neue', 'Hiragino Sans', 'Hiragino Kaku Gothic ProN', '游ゴシック Medium', meiryo, sans-serif; font-style: normal; font-variant-ligatures: normal; font-variant-caps: normal; font-weight: 400; letter-spacing: normal; orphans: 2; text-align: start; text-indent: 0px; text-transform: none; white-space: normal; widows: 2; word-spacing: 0px; -webkit-text-stroke-width: 0px; text-decoration-thickness: initial; text-decoration-style: initial; text-decoration-color: initial; background-color: #ffffff; color: #454545; font-size: 15.2px; display: block; width: 500px; height: 155px; margin: 10px 0px;"></iframe><cite class="hatena-citation" style="font-style: normal; font-size: 13.68px; opacity: 0.75; display: block; font-family: -apple-system, BlinkMacSystemFont, 'Helvetica Neue', 'Hiragino Sans', 'Hiragino Kaku Gothic ProN', '游ゴシック Medium', meiryo, sans-serif; font-variant-ligatures: normal; font-variant-caps: normal; font-weight: 400; letter-spacing: normal; orphans: 2; text-align: start; text-indent: 0px; text-transform: none; white-space: normal; widows: 2; word-spacing: 0px; -webkit-text-stroke-width: 0px; text-decoration-thickness: initial; text-decoration-style: initial; text-decoration-color: initial; background-color: #ffffff; color: #454545;"><a href="https://twitter.com/kokorosha" style="background: transparent; color: #789dae; overflow-wrap: break-word;">twitter.com</a></cite></p> kokorosha エアコンのフィルター掃除の重要性を理解するのに30年かかった話 hatenablog://entry/4207112889956185063 2023-01-21T19:44:21+09:00 2023-01-22T08:55:54+09:00 実家を出て30年以上経つが、きょうまでエアコンのフィルターの掃除をしたことがなかった。エアコンのフィルターを掃除すると効果が段違いであるという話はインターネットの黎明期から何度も目にしてきたのだが、今でいう「秒で消える唐揚げ」などと同様だと考えていたのである。この「秒で」の長さは、定義では60秒を超えることはないはずだ。60「秒で消える」唐揚げがあったとしたら「分で消える唐揚げ」と呼ばれるだろう。では20秒はどうだろう。1分以下ではあるものの、「秒で」と言ったときに想起するイメージからは遠い。それなら、「数十秒で消える唐揚げ」と呼ぶ方がふさわしいと感じるからだろう。「秒で消える唐揚げ」における… <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20230121/20230121190459.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>実家を出て30年以上経つが、きょうまでエアコンのフィルターの掃除をしたことがなかった。エアコンのフィルターを掃除すると効果が段違いであるという話はインターネットの黎明期から何度も目にしてきたのだが、今でいう「秒で消える唐揚げ」などと同様だと考えていたのである。この「秒で」の長さは、定義では60秒を超えることはないはずだ。60「秒で消える」唐揚げがあったとしたら「分で消える唐揚げ」と呼ばれるだろう。では20秒はどうだろう。1分以下ではあるものの、「秒で」と言ったときに想起するイメージからは遠い。それなら、「数十秒で消える唐揚げ」と呼ぶ方がふさわしいと感じるからだろう。「秒で消える唐揚げ」における「秒」とは、最長でも9秒ではないかと思う。そして、「秒で消える唐揚げ」が実際に9秒以内に消えるかというと、そこも非常に怪しい。まず「秒で消える唐揚げ」は、揚がって盛りつけられた直後からカウントアップが始まるが、2秒程度でそのうちひとつを皿から箸で取って口に入れたとして、熱々の唐揚げを5秒で完全に飲みこまない限り2個目の唐揚げを口に運びきることは不可能で、つまり、供されて各々が「消」せる個数はせいぜい1個。「秒で消える唐揚げ」が仮に実在したとしても、味がよいということではなく、単に作った個数が少ないか大家族であることを意味するにすぎず、そうでないなら「秒で消える唐揚げ」は誇張だろう……けれども、ここで唐揚げの話がしたいのではなかった。</p> <p> </p> <p>エアコンのフィルターを掃除するとエアをコンする効率が飛躍的にあがるという話は、せいぜい設定室温に達する時間が数分程度早くなる程度のことだと思っていて、鳴かぬなら鳴くまで待とうホトトギスと思って同じエアコンを掃除もせず10年以上使ってきた。掃除するには及ばないと高を括っていたのだった。エアコンのフィルター掃除の話はnot for meであると聞き捨て続けるうちに、エアコンは徐々にアンコントローラブルな領域に達していた。しかし、わたしはその原因にフィルターの関与度は低いと認識していた。ネンネじゃあるまいし、たかだかホコリが詰まっている程度のことで空気の流れが悪くなることはないと思っていたのである。きのうまでの状態を説明すると、室温を20度にするために、設定室温を26度にして風量も強にしていた。徐々にエアコンの性能が落ちていたので、そういうものかもしれないと諦めていたのである。たとえばデモの参加者について、主催者側の発表と警察の発表には数倍の開きがあることは常で、もし同様だと、設定室温を26度にしても室温は10度を切ることになるが、そこまでの開きではないため、経年劣化における機能の低下であり、受忍限度内だと自分に言い聞かせていたのである。</p> <p> </p> <p>土曜の朝。きょうは休みだし、そろそろブログに何か書かないとアイデンティティの危機だと思いつつ、ブログを書くという行為以外に逃避したいとも思いながらベッドに横になっていた。高温の強風をオーダーしているにもかかわらずあまり暖かくないそよ風に包まれていたら、もしかして、エアコンのフィルター掃除が必要なのかもという気がしてきた。パネルを開けて見て気持ち悪かったらそっと閉じればいいだけだよねと思ってエアコンの電源を切ってパネルを開けた。想像していたよりも内部構造は簡単で、フィルターの脱着も簡単にできそうだった。するりとフィルターを取り出して眺めてみたが、たしかに10年貯めただけあってすごいホコリの量だった。とはいえ、わたしがふだん装着しているマスクと同程度の通気性はあるようにも見えた。そのまま付け直すのももったいないと思ったので掃除しようと思い、よき方法を検索してみると、エクストリームな状況のときは重曹がいいというような意味のことが書いてあって、これがエクストリームでなければ何がエクストリームなのかと思ったが、以前買って部屋のどこかにある重曹を探すのが面倒なのでぬるま湯で洗って、タオルで拭いてセットし直して電源を入れた。<br />すると、たちまち熱風が吹き出して、わたしの部屋に春がやってきてそのあとすぐに夏もやってきた。いつもの設定だとエアコンが効きすぎて夏になってしまうのだ。温度設定を下げて風量を自動にした。つまり、暖かくならないというだけでなく、莫大な電気代がかかっていたのである。そもそも、きのうまでのわたしはこのあとやってくる大寒波に対してわたしはどう対処するつもりだったのだろうか……。</p> <p> </p> <p>暖かくて静かな部屋の中で、この30年で失ってきたものに思いを馳せたが、失ったものが多すぎて、数えているうちに週末が終わってしまいそうだ。</p> <p>エアコンのフィルターを掃除することと同じくらい効果があるのに今まで見過ごしてきた案件がまだあるのかもしれない。そしてその宝のような案件たちを、インターネットの情報だから大げさに言っているのだろうと思って無視しているに違いないのである。大げさと思っても、悪くないと思ったら試してみるようにしよう。「秒でなくなる唐揚げ」も実在するのかもしれないし。</p> <p> </p> <p><iframe class="embed-card embed-webcard" title="ココロ社 (@kokorosha) | Twitter" src="https://hatenablog-parts.com/embed?url=https%3A%2F%2Ftwitter.com%2Fkokorosha" frameborder="0" scrolling="no" style="max-width: 500px; font-family: -apple-system, BlinkMacSystemFont, 'Helvetica Neue', 'Hiragino Sans', 'Hiragino Kaku Gothic ProN', '游ゴシック Medium', meiryo, sans-serif; font-style: normal; font-variant-ligatures: normal; font-variant-caps: normal; font-weight: 400; letter-spacing: normal; orphans: 2; text-align: start; text-indent: 0px; text-transform: none; white-space: normal; widows: 2; word-spacing: 0px; -webkit-text-stroke-width: 0px; text-decoration-thickness: initial; text-decoration-style: initial; text-decoration-color: initial; background-color: #ffffff; color: #454545; font-size: 15.2px; display: block; width: 500px; height: 155px; margin: 10px 0px;"></iframe><cite class="hatena-citation" style="font-style: normal; font-size: 13.68px; opacity: 0.75; display: block; font-family: -apple-system, BlinkMacSystemFont, 'Helvetica Neue', 'Hiragino Sans', 'Hiragino Kaku Gothic ProN', '游ゴシック Medium', meiryo, sans-serif; font-variant-ligatures: normal; font-variant-caps: normal; font-weight: 400; letter-spacing: normal; orphans: 2; text-align: start; text-indent: 0px; text-transform: none; white-space: normal; widows: 2; word-spacing: 0px; -webkit-text-stroke-width: 0px; text-decoration-thickness: initial; text-decoration-style: initial; text-decoration-color: initial; background-color: #ffffff; color: #454545;"><a href="https://twitter.com/kokorosha" style="background: transparent; color: #789dae; overflow-wrap: break-word;">twitter.com</a></cite></p> kokorosha 年末年始に観光地ではないところに暫定的に住んだ話 hatenablog://entry/4207112889947866425 2022-12-24T19:55:38+09:00 2022-12-24T19:55:38+09:00 「そうだ、西葛西に住もう」 2023年になってしまうと書きづらいので、2021~2022年の年末年始の話を書いておきたい。 遠くに旅行に行くような気分でもなかったが家でゴロゴロすることも望まなかったので、どこかに住む感じにしたいと思った。東京湾沿いに暮らしてみたいという願望が以前からあり、夢の島近辺のホテルを探したら西葛西駅前のホテルが空いていたので、12/31~1/4に泊まってきた。 同じ都内だが、多摩ニュータウンの自宅からは1時間半くらいである。 旅行するときは何百枚も写真を撮ることが多いのだが、このときは住んでいたのであまり撮っていないため、説明が多くなって申し訳ない。 12/31の昼ま… <h4 id="そうだ西葛西に住もう">「そうだ、西葛西に住もう」</h4> <p>2023年になってしまうと書きづらいので、2021~2022年の年末年始の話を書いておきたい。</p> <p>遠くに旅行に行くような気分でもなかったが家でゴロゴロすることも望まなかったので、どこかに住む感じにしたいと思った。東京湾沿いに暮らしてみたいという願望が以前からあり、夢の島近辺のホテルを探したら西葛西駅前のホテルが空いていたので、12/31~1/4に泊まってきた。</p> <p>同じ都内だが、多摩ニュータウンの自宅からは1時間半くらいである。</p> <p>旅行するときは何百枚も写真を撮ることが多いのだが、このときは住んでいたのであまり撮っていないため、説明が多くなって申し訳ない。</p> <p>12/31の昼まで仕事をしており、仕事をおさめて高田馬場で高田馬場らしいごはんを食べてゲームセンターミカドで遊んだあと、西葛西に到着して、ホテルで本を読んで、お腹がすいてきたらセブンイレブンで適当なお弁当を買ってきて食べて寝た。</p> <p> </p> <h4 id="どこか行かなきゃという強迫観念に囚われなくてよいから楽">「どこか行かなきゃ」という強迫観念に囚われなくてよいから楽</h4> <p><br />旅行していて大晦日にコンビニでお弁当を買って食べて早めに寝るなんてありえないが、いまは西葛西に「住んで」いるのだから当然のことである。<br />起きて1/1になって、葛西臨海公園の方に散歩した。</p> <p> </p> <p>暫定的でありながら住人なので、公園の謎の遊具を観察する心の余裕がある。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221224/20221224193727.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>やはり23区は資金が潤沢にあるのでお子様のむき出しの欲望に応える遊具が備えつけることが可能なのだろう。</p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221224/20221224193732.jpg" width="1280" height="1920" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>このへんの遊歩道の雰囲気は多摩ニュータウンと共通の雰囲気。</p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221224/20221224193739.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221224/20221224193628.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>昔このあたりは海で、あさりやはまぐりが採れたらしい。葛西臨海公園にも生息はしているらしいけれど、採集は禁止されている。</p> <p> </p> <p>激しく寄り道を重ねて1時間ほどで葛西臨海公園に到着した。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221224/20221224193633.jpg" width="1280" height="1920" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>元日の朝なので特に人がいないと思われる。</p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221224/20221224193646.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221224/20221224193641.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>広場も人がいなくて富士山もよく見える。<br /><br /><br />そうはいっても昼になると人が増えてきたので、昼にはホテルに戻った。<br />自宅にいるときもお茶は沸かして飲むことが多いので、ティーバッグを持っていって紅茶を淹れて飲んだ。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221224/20221224193656.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>湯呑みで紅茶を飲むのは楽しい。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221224/20221224193701.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221224/20221224193706.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>セブンイレブンで買ってきたレーズンサンドを食べながら文學界の新年号を読んだ。</p> <p><br />1/2は前日と同様、午前中は散歩。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221224/20221224193711.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>荒川を渡って南砂町に行って戻ってきて午後は昼寝したり読書をした。これが旅行なら「ほかに名所があるのに行かないのはもったいない」などと思うところだが、暫定的でありながら住人なので、ほかに名所を見つけたらまた別の日に行けばいいじゃないと思うのだった。</p> <p> </p> <p><br />1/3に至っては、湯呑みでコーラを飲むようになってしまった。コーラは色が濃すぎてピントが合わせにくい。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221224/20221224193716.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p> </p> <p>遅めに暫定的住居を出て、旧江戸川を伝って浦安まで行って夕方に戻ってきた。<br />このときはさらに住んでいる感じにしたいと思ったのでカメラは持たなかった。写真はスマートフォンで撮った。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221224/20221224193722.jpg" width="1920" height="1440" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <h4 id=""> </h4> <h4 id="名物を食べなきゃという気持ちにもならなくてよい">「名物を食べなきゃ」という気持ちにもならなくてよい</h4> <p><br />この暫定的居住生活で食べたものでもっとも特別だったのがタンメンで、あとはローソンとセブンイレブンを交互に使った。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221224/20221224193651.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>暫定的住居であるホテルでよくも悪くもない窓の外の景色を眺めながらお弁当を食べたりセルフうどんで釜玉うどんをいただいたりしたのである。<br />西葛西はインド料理店が充実しているのだが、年末年始は閉まっているし、そもそも特別なごはんを食べたいという意気ごみもさほどなかったので、それでよかった。</p> <p> </p> <p> </p> <p>1/4の午前中に西葛西を出て帰宅した。</p> <p><br />実質3日半の西葛西での暮らしだったが、やはり海沿い川沿いに暮らすと散歩が充実すると実感した。住むつもりだったが旅行気分も副次的に発生してしまったことは否定できない。多摩ニュータウンも遊歩道の長さが日本一なので散歩に向いているのだが、緑道を通って橋をわたり、葛西臨海公園まで行って帰ってくるコースが楽しすぎて、また住みたいと思ったのだった。</p> <p> </p> <p><iframe class="embed-card embed-webcard" title="ココロ社 (@kokorosha) | Twitter" src="https://hatenablog-parts.com/embed?url=https%3A%2F%2Ftwitter.com%2Fkokorosha" frameborder="0" scrolling="no" style="max-width: 500px; font-family: -apple-system, BlinkMacSystemFont, 'Helvetica Neue', 'Hiragino Sans', 'Hiragino Kaku Gothic ProN', '游ゴシック Medium', meiryo, sans-serif; font-style: normal; font-variant-ligatures: 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text-decoration-thickness: initial; text-decoration-style: initial; text-decoration-color: initial; background-color: #ffffff; color: #454545;"><a href="https://twitter.com/kokorosha" style="background: transparent; color: #789dae; overflow-wrap: break-word;">twitter.com</a></cite></p> kokorosha 「海の京都」宮津の化粧地蔵にカルチャーショックを受けた hatenablog://entry/4207112889944820822 2022-12-17T19:34:21+09:00 2022-12-17T19:34:21+09:00 たとえば東京都民が本州を離れて沖縄の離島を旅すれば、建築がまったく本州のそれと異なり、同じ日本語圏なのに本州の文化とはぜんぜん違う異国に来たときのような感動を覚えるはずだが、本州を旅するときはどうだろう。沖縄でのような異文化との出会いは想定しないはずだ。細部は異なれど、東京と同じ文化圏だと思って行動しているはずだけれど、先日、京都北部の宮津で異文化に接して感動したので記念に書いておきたい。 参考情報として、わたしがふだん散歩で眺めている多摩市の貝取神社のお地蔵さん。 多摩ニュータウン開発のときに近辺の神社から合祀されたらしいのだが、お地蔵さんもそうなのかは知らない。近くに17世紀のお地蔵さんが… <p>たとえば東京都民が本州を離れて沖縄の離島を旅すれば、建築がまったく本州のそれと異なり、同じ日本語圏なのに本州の文化とはぜんぜん違う異国に来たときのような感動を覚えるはずだが、本州を旅するときはどうだろう。沖縄でのような異文化との出会いは想定しないはずだ。細部は異なれど、東京と同じ文化圏だと思って行動しているはずだけれど、先日、京都北部の宮津で異文化に接して感動したので記念に書いておきたい。</p> <p> </p> <p>参考情報として、わたしがふだん散歩で眺めている多摩市の貝取神社のお地蔵さん。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221213/20221213214236.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>多摩ニュータウン開発のときに近辺の神社から合祀されたらしいのだが、お地蔵さんもそうなのかは知らない。近くに17世紀のお地蔵さんがあって、それは鎌倉街道沿いにあったものを動かしたらしく、もしかしたら彼らの出自もそうなのかもしれない。</p> <p>マスクにも年季が感じられるようになったが、疫病が終息したら外したりするのだろうか。それとも意図的に外すことはなく、千切れたり飛ばされたりしたものからマスクなしになるのだろうか……。</p> <p> </p> <p>雨よけのあるものもございます。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221213/20221213215232.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p> </p> <p><br />真ん中の赤いところがよくわからないと思うので寄ってみます。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221213/20221213213936.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>つまり、頭の先しかないお地蔵さんに帽子を編んだ優しい人が近所にいるということ……多摩ニュータウン最高!</p> <p> </p> <p> </p> <p>最高だったので話がそれてしまった。</p> <p>京都から西舞鶴(ここの話も後日書きます)を経由して宮津に行ったのだが、道傍の祠に目を遣ると、中がなんだかカラフルである。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221213/20221213213832.jpg" width="1280" height="1920" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>「ええい、ガンダムを映せ!」と思いながら(注:つまんないと思ったかもしれないですが、この台詞が大好きなので我慢してください)近づいてみると……</p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221213/20221213213840.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221213/20221213213846.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>お地蔵さんに彩色している様子だがよく見えない。</p> <p>そして、背後に字が書いてあり、昔からあるお地蔵さんの上に彩色しているようだ。</p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221213/20221213213905.jpg" width="1280" height="1920" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221213/20221213213912.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>これも、「ええい、ガンダムを映せ!」案件であるが、彩色がよりガンダム寄りであり、ガンダムを見せてあげようという配慮が感じられなくもない。</p> <p> </p> <p> </p> <p>最初に見かけたときは、地方でときどき見かけるインディーズのお寺で、敷地内にあったお地蔵さんを超解釈で塗ったりしたのかしらと思って写した。スペインのキリストの絵みたいな感じでエキサイティングだと感激したのだが、さらに町を歩いていると……。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221213/20221213213956.jpg" width="1280" height="1920" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221213/20221213213948.jpg" width="1280" height="1920" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221213/20221213213917.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221213/20221213213922.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>ぜんぶ塗ってあるじゃん!(大阪出身だけれど、こういうときは「じゃん」を使いたくなる)</p> <p> </p> <p>鈍感なわたしも、さすがにこれはこの地方特有の文化なのかもしれないと気づいて、「宮津 地蔵 色付け」で検索したらすぐ出てきた。「化粧地蔵」といって、どれもピカピカなのは、毎年地蔵盆のころに、地域のお子様たちがお色直しをしているからだった。なんて楽しい行事なのでしょう。</p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221213/20221213214004.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>これはビルができる前からあってビルを建てるときに配慮した風で感動的。</p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221213/20221213213755.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>これだけ多く卍があったら1つくらいは誰かが間違えて外国人がびっくりする感じの記号になりそうなものだが、描く前に「卍を描くときは全集中の呼吸やで!」などと教えこんだのかもしれない。</p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221213/20221213213816.jpg" width="1280" height="1920" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221213/20221213213824.jpg" width="1280" height="1920" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221213/20221213213800.jpg" width="1280" height="1920" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221213/20221213213809.jpg" width="1280" height="1920" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>そして、自由に塗っていいはずなのに、顔は白が多くて、バイアスがかかっている。これもあと50年くらいしたら茶色が増えてきたりするのかしら……。</p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221213/20221213213852.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221213/20221213213858.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>こちらは色遣いにおいて最も独創性があったのだが、首から下について、やはりガンダムを映せと思ってしまった。</p> <p> </p> <p><br />事前に把握できていればたくさん見ることができたはずだけど、「宮津 名所」でこの愉快なお地蔵さんが出てくるはずもなく……ただ、異文化との出会いが突然だったおかげでいっそう感動したので、よい体験ができたと思う。これからも旅行中はキョロキョロしながら歩いていこうと思ったのだった。</p> <p> </p> <p><iframe class="embed-card embed-webcard" title="ココロ社 (@kokorosha) | Twitter" src="https://hatenablog-parts.com/embed?url=https%3A%2F%2Ftwitter.com%2Fkokorosha" frameborder="0" scrolling="no" style="max-width: 500px; font-family: -apple-system, BlinkMacSystemFont, 'Helvetica Neue', 'Hiragino Sans', 'Hiragino Kaku Gothic ProN', '游ゴシック Medium', meiryo, sans-serif; font-style: 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-webkit-text-stroke-width: 0px; text-decoration-thickness: initial; text-decoration-style: initial; text-decoration-color: initial; background-color: #ffffff; color: #454545;"><a href="https://twitter.com/kokorosha" style="background: transparent; color: #789dae; overflow-wrap: break-word;">twitter.com</a></cite></p> <p> </p> kokorosha 「公園の中に謎の現代アート」みたいなのが(質を問わず)好き hatenablog://entry/4207112889936988103 2022-11-19T18:48:34+09:00 2022-11-19T19:04:50+09:00 風景の中にアートが潜んでいるみたいなのが好きなのだが、アートにあまり詳しくないのでどこに潜んでいるかよく知らない。知っていたら知っていたで、驚きがなくて興ざめしてしまうかもしれないので、このままでもいいのかなと思っている。 以前、太宰府天満宮に行ったとき、浮殿の中に運よく金属の塊があって、一瞬戸惑ったものの、出会えてよかったと思った。 神道にピュアなイメージを抱いている人にとっては好きな風景ではないのかもしれないけれど、神社の建物の中に金属のひとつやふたつあってもいっそうマジカルな気分になってよいのではないかと思う。 近所でも、ここまで凝っていなくてもよいので、こういうの感じのものを見たいと思… <p>風景の中にアートが潜んでいるみたいなのが好きなのだが、アートにあまり詳しくないのでどこに潜んでいるかよく知らない。知っていたら知っていたで、驚きがなくて興ざめしてしまうかもしれないので、このままでもいいのかなと思っている。</p> <p> </p> <p>以前、太宰府天満宮に行ったとき、浮殿の中に運よく金属の塊があって、一瞬戸惑ったものの、出会えてよかったと思った。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221116/20221116203631.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221116/20221116203622.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221116/20221116203627.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>神道にピュアなイメージを抱いている人にとっては好きな風景ではないのかもしれないけれど、神社の建物の中に金属のひとつやふたつあってもいっそうマジカルな気分になってよいのではないかと思う。</p> <p> </p> <p>近所でも、ここまで凝っていなくてもよいので、こういうの感じのものを見たいと思っていたのだが、昨年、近所―といっても徒歩30分程度だが―の原峰公園に愉快なオブジェが置いてあるのを発見して楽しかったことを思い出し、今年も見たいと思って先日行ってきた。詳細は<a href="https://blog.goo.ne.jp/yu-sakuragaoka">ここ</a>にあるが、2022年は10/4から11/23までやっている。</p> <p> </p> <p>多摩市内の公園は、里山を少し整備しているものが多く、平地があまりないのが特徴で、あまりにも平地がなさすぎる場合は「緑地」という名前で呼ばれている。原峰公園は、限りなく緑地寄りの公園で、永山駅から歩いていくと公園の入口とは思えないような入口がある。古くからある門ではないが、歴史を感じさせるたたずまいで大変思わせぶりで最高。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221115/20221115193808.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221115/20221115193813.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>狭い道を歩いているとシャイニングみたいだなと思うが、モサモサしすぎていると追い詰められている感じはしない。とはいえ日常から非日常へ抜けるトンネルを歩いている気分になる。</p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221115/20221115193649.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>トンネルを抜けると、いつもは朽ちた空間があって、立入禁止の札やテープがあるはずなのだが、立入禁止にしては表示が多すぎる……と思って近づいたら、これが立入禁止のメッセージはないと理解した。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221115/20221115193639.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221115/20221115193654.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p> </p> <p>近くにはギリギリのベンチがある。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221115/20221115193644.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>純粋に悲しいお知らせである……。なんなら、この張り紙に美を見出したっていいんだぜ……と自分に言い聞かせる。</p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221115/20221115194134.jpg" width="1280" height="1920" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>多摩市と川崎市の境界あたりでも以前同じような展示をしていて、そのときにも木に布をぶらさげているのを見た。屋外の自然のなかのアートだと定番のようなものかもしれない。</p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221115/20221115193724.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>昆虫と人間の共生について考えさせてくれる作品……と思ったらマジなやつだった。</p> <p>最近「スズメバチがいるから立入禁止」みたいなのをよく見かけるようになったのだが、スズメバチが増えているのか、増えてはいないが、怪しい中年男性みたいな存在の絶対数が減って、相対的にスズメバチに意識がフォーカスするようになってきたのかはわからない。</p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221115/20221115193713.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>そして木を縛ったりするのも見かけたことがあるが、こういうのがないと寂しいと思うので、来年以降も二番煎じでもなんでもいいので木を縛って「いつもの木がこんなになって……」という予定調和的な困惑を与えてほしい。</p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221115/20221115193748.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>これもアイデアは非常にシンプルだが、存在感があってすてきなので、来年も同じ展示をお願いしたい。</p> <p> </p> <p>そしてこれは遠くから見たら生えているように見える。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221115/20221115193803.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>……が、近づくと切り株のまわりを囲むように葉が植えられていて感動した。切り株の寂しい感じが一掃されていた。</p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221117/20221117061859.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>また、祈りを捧げたくなるようなオブジェもあって、通年でここにあったらいいと思った。</p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221115/20221115193733.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>木にグロテスクな加工がされていてアール・ブリュットみたいやな……と思ったら椎茸の原木だった。生えてきたらより素晴らしい造形になるに違いない。</p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221116/20221116215457.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>公園の中に、おそらく昔からある神社が囲われて入れなくなっているのだが、鳥居が色鮮でアートと見分けがつかない。</p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221115/20221115193704.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>これは完全にどこまでがアートなのかわからなかった。三角コーンは接近を禁止するためのものに見える。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221115/20221115193708.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>しかし、近づくとケーヨーデイツーのシールが思わせぶりに貼ってあって、木のオブジェと対照させるためのオブジェなのかもしれない。</p> <p> </p> <p>ここを斜面ではなく公園にしているのは橋と池であるが、池も容赦なく謎のオブジェに占拠されていて胸のすく思いである。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221116/20221116215507.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p> </p> <p>橋は、少なくとも今はそのまま進んでもスズメバチ出現ゾーンで通行禁止になっているので引き返すほかない。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221115/20221115194147.jpg" width="1280" height="1920" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>この橋自体、経年劣化でそろそろ再築が望ましいが、いまや行って戻るだけの機能しかもたない橋の補修に多摩市は公費を使ってくれるだろうか……こういうときのために、わたしはふるさと納税を我慢していて、多摩中央公園近辺のリニューアルが順調なことを喜んでもいる。</p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221116/20221116215502.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" />また、ここにはむかし武家屋敷があったらしい。このことをもって心霊スポットとみなされてもいるのだが、人がそんなに多くないのがこのせいだとしたらありがたい。</p> <p><br />遊べる展示もあった。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221115/20221115194159.jpg" width="1280" height="1920" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221115/20221115193758.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>押しこむと泡が出てくるのだが、「押しこむ」と「泡が出る」の因果関係について、頭では理解していても視覚化されるとちょっとした魔法のように思えた。</p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221115/20221115194153.jpg" width="1280" height="1920" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>いちばんびっくりしたのはこれで、遠くから見ると宙に浮いているように見えた。</p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221115/20221115193728.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>これは作品ではなくてバリケード……のはず。</p> <p>なぜ長方形のところだけ錆びていないのだろうと思って触ってみたら、透明なテープが貼ってあって、保護されていたから酸化を免れたと理解した。</p> <p> </p> <p>どこまでが日常の風景でどこまでがアートなのかがわからなくなってくるが、美しいと思うものは何なのか、アートとアートでないものたちから問いかけられているような気分になった。われわれが鑑賞者なのか生活者なのかもわからない。強いて言うなら生活の中に鑑賞が含まれていて、鑑賞という行為も必ずしも一方的に見つめるだけではなく、相互的なものだと思う。</p> <p> </p> <p>よく見ると安全上問題があるものもあって、「子供が怪我をしたらどうするんだ」などと野暮なことを言いはじめたらたちまち終了してしまうかもしれないが、長く続けてほしいし他でも見たいと思っている。</p> <p> </p> <p><iframe class="embed-card embed-webcard" title="ココロ社 (@kokorosha) | Twitter" src="https://hatenablog-parts.com/embed?url=https%3A%2F%2Ftwitter.com%2Fkokorosha" frameborder="0" scrolling="no" style="max-width: 500px; font-family: -apple-system, BlinkMacSystemFont, 'Helvetica Neue', 'Hiragino Sans', 'Hiragino Kaku Gothic ProN', '游ゴシック Medium', meiryo, sans-serif; font-style: normal; font-variant-ligatures: normal; font-variant-caps: normal; font-weight: 400; letter-spacing: normal; orphans: 2; text-align: start; text-indent: 0px; text-transform: none; white-space: normal; widows: 2; word-spacing: 0px; -webkit-text-stroke-width: 0px; text-decoration-thickness: initial; text-decoration-style: initial; text-decoration-color: initial; background-color: #ffffff; color: #454545; font-size: 15.2px; display: block; width: 500px; height: 155px; margin: 10px 0px;"></iframe><cite class="hatena-citation" style="font-style: normal; font-size: 13.68px; opacity: 0.75; display: block; font-family: -apple-system, BlinkMacSystemFont, 'Helvetica Neue', 'Hiragino Sans', 'Hiragino Kaku Gothic ProN', '游ゴシック Medium', meiryo, sans-serif; font-variant-ligatures: normal; font-variant-caps: normal; font-weight: 400; letter-spacing: normal; orphans: 2; text-align: start; text-indent: 0px; text-transform: none; white-space: normal; widows: 2; word-spacing: 0px; -webkit-text-stroke-width: 0px; text-decoration-thickness: initial; text-decoration-style: initial; text-decoration-color: initial; background-color: #ffffff; color: #454545;"><a href="https://twitter.com/kokorosha" style="background: transparent; color: #789dae; overflow-wrap: break-word;">twitter.com</a></cite></p> <p> </p> kokorosha 「立川=飛行機の町」と思いたい一心で、一式双発高等練習機を見てきた hatenablog://entry/4207112889934355681 2022-11-11T20:01:29+09:00 2022-11-11T20:01:29+09:00 東京にきて30年以上経ったが、立川によく行くようになったのは7~8年ほど前、多摩ニュータウンに引っ越してからのこと。東中野に住んでいたころは、買い物といえば新宿や渋谷だったので、立川に行くきっかけがなかった。立川という町のことをよく知らず、「駅の近くに大きな公園がある」程度のイメージしかなくて、その公園の由来もよく知らなかった。高度成長期に多摩丘陵を切り拓いて作ったのだろうと思っていて、立川飛行場の跡地だったと気づいたのも最近のことだった。 立川駅から北には、空き地がちらほらあって、それらも昭和記念公園と同じく飛行場や軍需工場の跡地だった。終戦後も米軍に接収されていて、返還されたのが昭和52年… <p>東京にきて30年以上経ったが、立川によく行くようになったのは7~8年ほど前、多摩ニュータウンに引っ越してからのこと。東中野に住んでいたころは、買い物といえば新宿や渋谷だったので、立川に行くきっかけがなかった。立川という町のことをよく知らず、「駅の近くに大きな公園がある」程度のイメージしかなくて、その公園の由来もよく知らなかった。高度成長期に多摩丘陵を切り拓いて作ったのだろうと思っていて、立川飛行場の跡地だったと気づいたのも最近のことだった。</p> <p><br />立川駅から北には、空き地がちらほらあって、それらも昭和記念公園と同じく飛行場や軍需工場の跡地だった。終戦後も米軍に接収されていて、返還されたのが昭和52年のこと。『宇宙戦艦ヤマト』の映画が公開されてブームになったころで、返還後も最近まで空き地になっていたところもある。</p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221107/20221107192435.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>立川駅の近くは、飛行場のあった町でありながら、その歴史を明示することはなく、駅前に飛行機の小さなオブジェがある程度。</p> <p> </p> <p>立川駅のオブジェといえば、わたしの中ではちょっといい感じのブロンズ像やら木人である。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221107/20221107192455.jpg" width="1280" height="1920" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221107/20221107192502.jpg" width="1280" height="1920" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221107/20221107192428.jpg" width="1280" height="1920" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>北口デッキのアーチ、昔は空色だったと聞く。部材の保護のために塗替えたようだけれど、市民に意見を募集してこの色になったらしく、市民の中でも「立川=飛行場のあった町」というイメージは希薄なのかもしれない。</p> <p> </p> <p>いっぽうで駅から北に少し歩くと歴史の痕跡が感じられる。</p> <p><br />立川飛行機を前身とする立飛ホールディングスが2020年に開業したグリーンスプリングスのカスケードは滑走路をイメージして作られたらしく、飛行機を思わせるオブジェがさりげなく配置されている。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221107/20221107201149.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221107/20221107194403.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>人気の少ない夕方などに行くとくつろげてよいのだが、ぜいたくを言わせてもらえるなら、もっとダイレクトに昭和史を感じたい……より具体的には飛行機工場の雰囲気を色濃く残す立飛ホールディングスの敷地内に入ってみたい……とかねてから思っていた。</p> <p> </p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221107/20221107192449.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>この写真は5年ほど前に「入りたいよぉ……」と思いながら外から撮った写真。<br /><br /></p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221107/20221107192441.jpg" width="1280" height="1920" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>イカした給水塔もあって、いつか入りたいと思っている。</p> <p> </p> <p>チャンスは突然到来した。かつて立川飛行機が作っていた一式双発高等練習機が、わずか数日だが公開されるとのニュースがChoromeのトップページのおすすめに出てきた。すばらしいおすすめの精度である……しかも最後の一般公開とのこと。<br />悔いのないよう、隅々まで撮影してきたのでご覧いただければ幸甚である。</p> <p> </p> <p>入口で簡単なチェックを済ませれば、あこがれの立飛ホールディングスの敷地内。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221107/20221107192511.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>いつも外から眺めていた工場が間近にあって、それだけでも感激である。</p> <p> </p> <p>中は広々としている。ここなら飛行機が作りやすかろう。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221107/20221107192524.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221107/20221107192516.jpg" width="1280" height="1920" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>この表示などは米軍接収時代に書かれて、返還後、せっかくだからと思って消していないのだと推測してロマンを感じ取ったのだが、実際のところはどうなのかは知らない。</p> <p><br />一式双発高等練習機は1941年に採用された多目的練習機で、1,342機生産されたが、国内に現存するのはこの機体のみ。エンジントラブルで十和田湖に不時着して水没していたものが2012年に引き揚げられたのだった。</p> <p>入口を入ったところに模型があった。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221107/20221107192529.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>模型のおかげでこのあとの断片たちの理解が捗った。</p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221107/20221107192535.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221107/20221107192541.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>本体の前に部品コーナーがあり、飛行機の構造がまったくわからなかったので、つまみがMoogみたいだな……などと大雑把な感想を抱いた。</p> <p> </p> <p> </p> <p>これが見ての通り機首部分。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221107/20221107192359.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221107/20221107192314.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>ガラスはほぼそのままの姿。</p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221107/20221107192319.jpg" width="1280" height="1920" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>プロペラはぐにゃりと曲がっていて衝撃の強さを物語っている。もともと曲がりやすい構造なのかもしれないが……。</p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221107/20221107192340.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221107/20221107192327.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221107/20221107192333.jpg" width="1280" height="1920" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>側面。70年間水没していたといっても、沈んでいたのが淡水湖だったからか、肝心なところの塗がかなり残っている。日光にさらされた看板などで、「犬の糞禁止!」などのメッセージの大事な部分が赤字だったために、「犬の糞!」と読めてしまって犬の糞を賛美しているように見えてしまう現象とは正反対である。</p> <p> </p> <p><br />会場の年齢層は高めで、特に高齢の男性は機体にべったり張り付くようにしてご覧になっている方が多かった。戦争のころの思い出を重ねているのかな……と思ったが、よく考えてみれば、物心がついたときが戦争中だったのは、どんなに若くても80歳で、70代ならむしろ『戦争を知らない子供たち』を反戦コンサートで歌っていた世代のはずである。わたしも歳を重ねる中で、「老人=戦争体験者」のイメージをアップデートできないでいる、『戦争を知らない子供たち』を知らない子供たち、あるいは、『戦争を知らない子供たち』を聞かずして若者を非難する歌であると早とちりして憤慨する子供たちなのである……。</p> <p> </p> <p>機体の中も覗き放題だった。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221107/20221107192349.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221107/20221107192344.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>ボロボロなので戦争の悲惨さetc.などと連想しがちだが、この件に限っていえば練習機が不時着して水没したので、悲惨さを感じたいのであれば腐食することについて感じるのが正しい。</p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221107/20221107192355.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>多目的練習機なので、射撃や写真撮影などの訓練もできるよう、運転席まわりのスペースも戦闘機と比べるとゆったりしている。もし相性最悪の教官ー―叩きあげで、何をしても「帝大を出ているのにこんな簡単なこともできないのか!」などと言ってくる教官を想像し、それとこれとは別だというのを理解していただきたいと思った―についたりしてもなんとかやり過ごせそうな気がした。</p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221107/20221107192404.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>尾部のランプに突然生々しさを感じてしまった。そのまま点灯しそうに見える。</p> <p> </p> <p>また、一式双発機だけでなく、戦後に立川飛行機が製造した機体もグリーンスプリングスに展示してあった。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221107/20221107192409.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>R-53型軽飛行機。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221107/20221107192418.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>高所恐怖症なのでこんなスースーしたのは乗れない。戦後の飛行機だが戦争の恐ろしさを重ねて恐怖してしまった。</p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221107/20221107192413.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>立飛のロゴが最高。</p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221107/20221107192423.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>これはR-HM型で、操縦席に乗ることができたので、親子連れに混じって並んで乗れた。小型だけれどシートの座り心地はなかなかよろしく、戦後を感じた。</p> <p> </p> <p><br />今回の体験で、「立川=飛行機の町」という記憶が強化されて、IKEAに行くだけでもワクワクするに違いない。まあIKEAはふつうに行ってもワクワクするけど……。</p> <p>以前から入ってみたかった立飛ホールディングスの敷地内に入れたことだけでもお釣りがくる大変有意義な体験だった。飛行機の公開は大変なのはわかるので、たとえば「特に何もないけど出入り自由」みたいなイベントがあったらいいのに……とも思った。</p> <p> </p> <p> </p> <p><iframe class="embed-card embed-webcard" title="ココロ社 (@kokorosha) | Twitter" src="https://hatenablog-parts.com/embed?url=https%3A%2F%2Ftwitter.com%2Fkokorosha" frameborder="0" scrolling="no" style="max-width: 500px; font-family: -apple-system, BlinkMacSystemFont, 'Helvetica Neue', 'Hiragino Sans', 'Hiragino Kaku Gothic ProN', '游ゴシック Medium', meiryo, sans-serif; font-style: normal; font-variant-ligatures: normal; font-variant-caps: normal; font-weight: 400; letter-spacing: normal; orphans: 2; text-align: start; text-indent: 0px; text-transform: none; white-space: normal; widows: 2; word-spacing: 0px; -webkit-text-stroke-width: 0px; text-decoration-thickness: initial; text-decoration-style: initial; text-decoration-color: initial; background-color: #ffffff; color: #454545; font-size: 15.2px; display: block; width: 500px; height: 155px; margin: 10px 0px;"></iframe><cite class="hatena-citation" style="display: block; font-size: 13.68px; font-style: normal; opacity: 0.75; font-family: -apple-system, BlinkMacSystemFont, 'Helvetica Neue', 'Hiragino Sans', 'Hiragino Kaku Gothic ProN', '游ゴシック Medium', meiryo, sans-serif; font-variant-ligatures: normal; font-variant-caps: normal; font-weight: 400; letter-spacing: normal; orphans: 2; text-align: start; text-indent: 0px; text-transform: none; white-space: normal; widows: 2; word-spacing: 0px; -webkit-text-stroke-width: 0px; text-decoration-thickness: initial; text-decoration-style: initial; text-decoration-color: initial; background-color: #ffffff; color: #454545;"><a href="https://twitter.com/kokorosha" style="background: transparent; color: #789dae; overflow-wrap: break-word;">twitter.com</a></cite></p> kokorosha 下戸で漫画音痴が調布のジャクソンホールに行って10年のモヤモヤを一掃した話 hatenablog://entry/4207112889930438439 2022-10-27T19:48:52+09:00 2022-10-30T04:19:21+09:00 セルフうどん店でカレーうどんを食べながら、「いつも同じ店でごはんを食べる人は老化で前頭葉機能が低下している」という主旨の記事を見て、あまりにも当てはまりすぎて認めるのがつらかったので、反射的にサバサバしている女の漫画を読んでしまった。サバサバしている女の漫画は広告でもよく見かけるが、「サバサバ」で検索しても上位に出てくる。擬態語がひとつの漫画に占拠されるさまはなんともエキサイティングである。その漫画は、「女の敵は女だ」から始まるので、こちらはこちらでつらかったのだが、それはともかく、たしかに、新しい店に行くのがおっくうという気持ちはわたしの中にある。そしてその気持ちがわたしの暮らしを貧しいもの… <p>セルフうどん店でカレーうどんを食べながら、「いつも同じ店でごはんを食べる人は老化で前頭葉機能が低下している」という主旨の記事を見て、あまりにも当てはまりすぎて認めるのがつらかったので、反射的にサバサバしている女の漫画を読んでしまった。サバサバしている女の漫画は広告でもよく見かけるが、「サバサバ」で検索しても上位に出てくる。擬態語がひとつの漫画に占拠されるさまはなんともエキサイティングである。その漫画は、「女の敵は女だ」から始まるので、こちらはこちらでつらかったのだが、それはともかく、たしかに、新しい店に行くのがおっくうという気持ちはわたしの中にある。そしてその気持ちがわたしの暮らしを貧しいものにしているという強い自覚もあった。なので、しばらくカレーうどんは控えて、なるべく行ったことのない店に行こうと誓ったのだった。</p> <p> </p> <p>わたしにとって「行ったことのない店」の筆頭は調布にある有名なバー、ジャクソンホールである。このお店ほどわたしにとって近くて遠い店はなかった。わたしはかつて調布市に暮らしていて、調布の天神通りを抜けたところに有名なバーがあること、その店は『NANA』という有名な漫画に登場し、特にハンバーガーが名物であるという情報をキャッチしていた。お店のすぐそばに通っていた美容室があり、引っ越してからも月1回はこの店の前を通っていた。行ってみたいという気持ちと、行くのは今ではないという強い気持ちがあって、行きそこねたまま引っ越してしまい、お店の存在を知ってから10年以上、行かずじまいだった。行かなかった理由はふたつあった。</p> <p> </p> <p><strong>【懸案事項①】お店のたてつけとしてはバーなのに下戸がハンバーガー目当てで入ってもよいのだろうか</strong><br />バーといえば、ふつうはビールやら何やら(下戸なのでアルコール類の知識が乏しく「ビールやら何やら」という漠然とした言い方しかできないことをお許しください)を楽しむのが主で、おつまみのようなもの(これも漠然としていて申し訳ない)を伴い、ハンバーガーが名物になっているバーであれば、〆としてハンバーガーをいただく(またしても下戸なのでアルコール愛好者の気持ちを想像できず、よく言われる「飲んだあとの〆のラーメンは最高」みたいな感じで「飲んだあとの〆のハンバーガーは最高」と認識されているのではないかと推測してみました)……という流れだと推測しているのだが、もしそれが正しければ、お店に入るなりハンバーガーを頼むような客は歓迎されないのかもしれない。そもそも利益率の高いビールやら何やらを頼まないというのもいかがなものか……と思っていたのである。</p> <p><br /><strong>【懸案事項②】『NANA』にある程度詳しくなってから行った方がよいのではないか</strong><br />そして、この店は『NANA』という作品とともに語られることが多いが、残念なことにわたしは『NANA』を読んだことがない。作中に「へえ、あんたもナナって言うんだ」というセリフがあると聞いたことがあるが、実際はそんなセリフはないという説も聞いたことがある。真偽はどちらでもよいのだが、わたしの名前はいちいち同じ名前かどうかを気にしてはいられないくらい多い名前なので、『NANA』のように、同じ名前であることがきっかけで物語が動きはじめたりはしない。読んだことがないので『NANA』も実は物語が動きはじめていないという可能性もあるが……もしかしたらふたりのNANAがたこ焼きパーティーをして、タコ以外の具を入れてもおいしいことを発見してfin……という物語なのかもしれないが、それはともかく、『NANA』を読んでから、「これが、NANAの中肉中背の方がこよなく愛していたというジャクソンホールのハンバーガーか……」などと感慨にふけりながらハンバーガーを食べた方が楽しいはずで、つまり『NANA』を読破しないことにはジャクソンホールには行けないということになる。しかし、『NANA』は21巻もあり、週末がなくなってしまうほどのボリュームで、全巻買うとジャクソンホールに何回か行けるほどの出費になる。漫画喫茶に籠もって読む手もなくはないが、ジャクソンホールのハンバーガーに想いを馳せつつ山盛りポテトを食べてしまったら認知的不協和が起きること間違いなしだ……。</p> <p><br />これらの懸案に対して決定的な解決策が出せないまま、ジャクソンホールのことを考えすぎて、ジャクソンホールに行った記憶が捏造されつつあった。ちょうど人工知能が描く絵のように、遠目に見るとそれっぽいが近づいて見ると細部のあちこちに違和感を覚える部分がある絵……こうなってしまっては実際に行ってみて記憶に補正をかけないと、人工知能が描くバーの領土が拡張され、布多天神社や、はては深大寺や三鷹駅に至るまで記憶が変形していき、ついには世界そのものの認知が歪みきってしまう懸念すらある……これはまずいと思って調布に急行したのだった。</p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221024/20221024200020.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>布多天神社側から見たジャクソンホール。情報量が多い。</p> <p>そして、ランチタイムに開いているということは、アルコールを飲まない人も想定しているのだろうと思うことにし、開店直後に入った。</p> <p>カウンターに案内されて安心した。</p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221024/20221024200010.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>4人テーブルに案内されてしばらくするとお客さんがたくさん来て、場所を専有してしまって申し訳ありませんという気持ちにならなくてすむから安心感がある。<br />西部劇の視聴経験が浅いため、このテーブルがそれっぽいテーブルなのか、このお店独自のテーブルなのかわからなかったが、来てよかったと思った。布多天神社のすぐそばに異世界があったのだ。</p> <p>メニューはいろいろハンバーガーがあったが、迷わず「プレミアムジャクソンバーガー」とポテトとドリンクのセットを選んだ。そして、初めてジャクソンホールに来たこの佳き日にこれだけで帰るのはもったいないので、久しく食べていないフィッシュ・アンド・チップスもお願いしたが、お店の人にポテトポテトになるがよいかという主旨のご確認をいただいた。むしろ望むところだったが、確認してくださるとはありがたい。西部劇に出てくる店で「フィッシュ・アンド・チップスにもポテトがつくことになりますがよろしかったでしょうか」などと聞かれることはないだろうし、そもそもフィッシュ・アンド・チップスはイギリスだし……などと考えている間にハンバーガーができあがった。</p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221024/20221024200005.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>すばらしいビジュアル。わたしが漫画家だったら、やはりいい感じでジャクソンホールを漫画の中で登場さたいと思ったことだろう。<br />バンズが見てわかるとおり香ばしくて甘い。肉はハンバーグというよりもハンブルグステーキと呼びたくなる粗挽き感で贅沢な気分である。『NANA』の登場人物は読んだことがないなりに10代後半から20代前半と推測してみたが、同じ年齢のわたしは、こんなすてきなお店に行ったことはほとんどなく、わたしが『NANA』の登場人物なら、1巻まるごとジャクソンホールの巻になっていたと思う。</p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221024/20221024200015.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>続いてフィッシュ・アンド・チップス登場。</p> <p>思ったより平べったくて意外に思ったが、一口食べてみて魚のおいしさに感動した。フィッシュ・アンド・チップスのフィッシュには鱈が使われるものだが、おそらく甘鯛だと思う。フィッシュ・アンド・チップスはもともと大好きだがそのフィッシュが甘鯛になったらもう……サイドメニューでこんなに感動してもいいのかしら……。</p> <p> </p> <p>あっという間に食べつくしてしまったが、素敵な空間とおいしい料理……やはり気になる店には入っておくべきと強く思ったし、わたしの前頭葉の機能が大して損なわれていないということも証明されて安堵したのであった。</p> <p> </p> <p><iframe class="embed-card embed-webcard" title="ココロ社 (@kokorosha) | Twitter" src="https://hatenablog-parts.com/embed?url=https%3A%2F%2Ftwitter.com%2Fkokorosha" frameborder="0" scrolling="no" style="max-width: 500px; font-family: -apple-system, BlinkMacSystemFont, 'Helvetica Neue', 'Hiragino Sans', 'Hiragino Kaku Gothic ProN', '游ゴシック Medium', meiryo, sans-serif; font-style: normal; font-variant-ligatures: normal; font-variant-caps: normal; font-weight: 400; letter-spacing: normal; orphans: 2; text-align: start; text-indent: 0px; text-transform: none; white-space: normal; widows: 2; word-spacing: 0px; -webkit-text-stroke-width: 0px; text-decoration-thickness: initial; text-decoration-style: initial; text-decoration-color: initial; background-color: #ffffff; color: #454545; font-size: 15.2px; display: block; width: 500px; height: 155px; margin: 10px 0px;"></iframe><cite class="hatena-citation" style="display: block; font-size: 13.68px; font-style: normal; opacity: 0.75; font-family: -apple-system, BlinkMacSystemFont, 'Helvetica Neue', 'Hiragino Sans', 'Hiragino Kaku Gothic ProN', '游ゴシック Medium', meiryo, sans-serif; font-variant-ligatures: normal; font-variant-caps: normal; font-weight: 400; letter-spacing: normal; orphans: 2; text-align: start; text-indent: 0px; text-transform: none; white-space: normal; widows: 2; word-spacing: 0px; -webkit-text-stroke-width: 0px; text-decoration-thickness: initial; text-decoration-style: initial; text-decoration-color: initial; background-color: #ffffff; color: #454545;"><a href="https://twitter.com/kokorosha" style="background: transparent; color: #789dae; overflow-wrap: break-word;">twitter.com</a></cite></p> <p> </p> kokorosha 日本陸軍の火薬工場とU.S.A.を少し確認できる「稲城フェスティバル」 hatenablog://entry/4207112889926163106 2022-10-14T19:47:48+09:00 2022-10-14T19:47:48+09:00 稲城に日本陸軍の火薬工場(造兵廠火工廠板橋製造所多摩分工場)の遺跡があると知ったのは多摩ニュータウンに引っ越してきてからのことで、はるばる猿島まで行かなくても旧日本軍の遺跡が見られてよいと思ったが、いまは米軍のレクリエーション施設になっていて入れないと知り、がっかりしたのだった。 話は横道にそれるが、「レクリエーション」という言葉は小中学生のときによく聞いた。遠足や宿泊研修の時間割に「レクリエーション」と書いてあって、その語の指し示すところについての説明は一切なかったものの、しりとりなどの退屈なゲームをさせられることが多く、真剣に遊ばないと先生に怒られることもあり、「レクリエーション=退屈な遊… <p>稲城に日本陸軍の火薬工場(造兵廠火工廠板橋製造所多摩分工場)の遺跡があると知ったのは多摩ニュータウンに引っ越してきてからのことで、はるばる猿島まで行かなくても旧日本軍の遺跡が見られてよいと思ったが、いまは米軍のレクリエーション施設になっていて入れないと知り、がっかりしたのだった。</p> <p><br />話は横道にそれるが、「レクリエーション」という言葉は小中学生のときによく聞いた。遠足や宿泊研修の時間割に「レクリエーション」と書いてあって、その語の指し示すところについての説明は一切なかったものの、しりとりなどの退屈なゲームをさせられることが多く、真剣に遊ばないと先生に怒られることもあり、「レクリエーション=退屈な遊びを無理やりさせられること」と理解していた。re-creationのことだと知るのはずっとあとのことであるが、語義通りre-creationするのであれば、より強烈な刺激が必要になってくるので、野球拳やランバダなどが適切ではなかろうか……それはともかく、米軍のレクリエーション施設が年に1回だけ公開されるという話を聞きつけて稲城に急行(注:稲城駅には急行電車は止まらない)したのである。</p> <p> </p> <p>ノーマルな感覚の持ち主であれば南武線の南多摩駅から歩くところだが、わたしは稲城駅からの徒歩30分のコースを選んだ。わたしが住んでいるのは多摩ニュータウンのなかでも初期に開発されたところなので、稲城のニュー(といっても30年前くらいにはなるが)なタウンにはまた違った魅力を感じている。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221012/20221012201509.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p> </p> <p>少し遠回りして城山公園に入ると見晴らしがよい。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221012/20221012201515.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>遠くに多摩川にかかる是政橋があるが、今回は多摩川の西側(わたしは「こっち側」と呼んでいる)なので渡ることはない。</p> <p><br />例年は真夏のころに行われていた祭りであるが、今年は3年ぶりの開催で、10月2日に開催された。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221012/20221012201520.jpg" width="1280" height="1920" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>3年ぶりということもあり、入場の行列は200メートル以上あった。</p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221012/20221012201529.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>30分ほど並んだが、Twitterを見ていたらあっという間で、そのことにうっすらと自己嫌悪を感じて発熱した気がしたが、それでも体温検査はセーフで、荷物検査も難なくクリアした。</p> <p> </p> <p>入ってみると、意外なことに米軍施設であることを感じさせる要素は多くなかった。わずかな米軍要素にはカメラを持った人が群がって、ひとつも撮り逃がすまいとしていた。わたしは注意力が散漫なのでいくつか取り逃したと思う。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221012/20221012201535.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p> </p> <p>貴重なのはこの地図。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221012/20221012201540.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>驚きのあまりぶれてしまったが、気を取りなおして脇をしめて撮影。</p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221012/20221012201459.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>稲城フェスティバルで開放されるのは、この施設のなかで黄色い枠のところだけである。</p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221012/20221012201504.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>右側はゴルフ場になっているが、左側は火薬工場だったときの施設をそのまま生かしていると推測される。「Shogun Cabin」「Samurai Cabin」の名を見て、敗戦国であることを実感するが、問題があるとも思わない。</p> <p> </p> <p>しかし、この地図を見て感慨に耽っている場合ではなかったのである。敗戦国であることを実感することは思想信条の自由であるから問題ないのだが、フードコーナーの行列がみるみる長くなっていたのだった。わたしが慌てて並んだころには、行列はフードコーナーの隣のソフトボールのグラウンドを半周ほどに達していた。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221012/20221012201556.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>そして入場するときの行列よりも目的がはっきりしている(食料の調達)ので、待ち遠しさがひとしおである。</p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221012/20221012201601.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>並んでいる間、道路を挟んで向こう側のリサイクルセンターを眺めていた。真ん中のがれきがマジカルな仕掛けによって右側の砂山になるようだ。</p> <p> </p> <p>テントの近くまで来ると「本物をサンプルにしているからラップの中が曇ってよく見えないやつ」があった。本物をサンプルにしているからラップの中が曇ってよく見えないやつ大好き!</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221012/20221012201606.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>右下が、全員が狙っているステーキなのだが、わたしの5組くらい前で終了……3年ぶりの開催で来場者数が読めなかったようだ。検索しても、以前はここまで行列が長くはなかったようなので、来年以降また行こうと思った。</p> <p> </p> <p>わたしが得たのはハンバーガーwithポテトチップス、ホットドッグwithドリトス、そして水。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221012/20221012201622.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p> </p> <p>水が飲みたかったわけではなく、早々に他の飲み物が売り切れてしまったからであるがジャングルの中で泥水を飲みながら進軍するのに比べればミネラルウォーターをいただけるというだけで御の字である。</p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221012/20221012201617.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>すごいアジア感のある名前と思ってラベルを見たら韓国産だった。同盟国じゃん!最近韓国を同盟国と実感することが少なかったので同盟を確認するような気持ちで飲んだ。</p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221012/20221012201628.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221012/20221012201414.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>ハンバーガーとホットドッグは驚くほどシンプルな姿で、そういうものだ、ピクルスやケチャップなんて甘えにすぎない……と思って食べた。ランチにスナック菓子を食べる雑な感じもわたしのU.S.A.のイメージと合致する。最高じゃんと思ってあっという間に食べつくしたが、ほどなくして、ピクルスやケチャップのコーナーがあって、そこでオプションを調達すべきだったことを知った。いい仕組みで、次回伺うときは必ずや大量のピクルスを……と思ったのだが、もし日本にこのあと食料が配給制になるような悲劇が起きたとして、わたしは満足に食事にありつけるのだろうか……と不安になった。</p> <p> </p> <p>満腹中枢を無理やり黙らせることに成功し、正気にかえったので、ふたたび施設内を歩くことにした。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221012/20221012201546.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>policeを和訳するとこうなるんや……。</p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221012/20221012201612.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>稲城フェスティバルは、ピクニックエリアにある野外ステージでの主に和洋折衷的な演奏で、必要なエリア以外は立入禁止になっている。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221012/20221012201431.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p> </p> <p>この祭りの中で見える旧日本軍施設は、地図上で「202」「207」と書かれている建物。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221012/20221012201425.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>これが202。物置のような外観である。</p> <p> </p> <p>テニスコートの向こうにちらりと見えるのは207。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221012/20221012201420.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221012/20221012201551.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>これも倉庫のように見えるが、今はここでアメリカンジョークを言いながら着替えたりしているのかもしれない。</p> <p>いつか「Shogun Cabin」「Samurai Cabin」でクラブイベントが行われることを願っている。</p> <p> </p> <p>入口には子供用のゴルフ場があり、おそらく稲城フェスティバルの中で最もU.S.A.らしさを感じられるゾーンである。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221012/20221012201453.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p> </p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221012/20221012210848.jpg" width="1280" height="1920" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>そういえば志村けん先生はコロナで亡くなったね……。</p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221012/20221012201445.jpg" width="1280" height="1920" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>ミッキーとジェリーがフュージョンした感じ。</p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221012/20221012201437.jpg" width="1280" height="1920" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>昔のプレイステーションの海外のゲームの3Dモデルってこんな感じのが多かったよね……こんな細かいところに共感してくれる人がいるか知らんけど……。</p> <p> </p> <p>「日本軍の火薬工場がわりとそのままの姿で米軍のレクリエーション施設になっている」という状況はそんなにないので、行けてスッキリした。並んでいる時間と中にいる時間がだいたい同じくらいだったが、来年はそのへんもバランスが取れるだろうし、また行きたいと思った。</p> <p> </p> <p>ただひとつ、心残りだったステーキへの執着が数日後にターリー屋に行ったときに暴発した。サーロインステーキお肉ダブルキーマライス定食を頼んでスッキリした。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221012/20221012210854.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p> </p> <p>多摩ニュータウンにきてくれないだろうか。若葉台なんかピッタリだと思うのだけれど……。</p> <p> </p> <p><iframe class="embed-card embed-webcard" title="ココロ社 (@kokorosha) | Twitter" src="https://hatenablog-parts.com/embed?url=https%3A%2F%2Ftwitter.com%2Fkokorosha" frameborder="0" scrolling="no" style="max-width: 500px; font-family: -apple-system, BlinkMacSystemFont, 'Helvetica Neue', 'Hiragino Sans', 'Hiragino Kaku Gothic ProN', '游ゴシック Medium', meiryo, sans-serif; font-style: normal; font-variant-ligatures: normal; font-variant-caps: normal; font-weight: 400; letter-spacing: normal; orphans: 2; text-align: start; text-indent: 0px; text-transform: none; white-space: normal; widows: 2; word-spacing: 0px; -webkit-text-stroke-width: 0px; text-decoration-thickness: initial; text-decoration-style: initial; text-decoration-color: initial; background-color: #ffffff; color: #454545; font-size: 15.2px; display: block; width: 500px; height: 155px; margin: 10px 0px;"></iframe><cite class="hatena-citation" style="display: block; font-size: 13.68px; font-style: normal; opacity: 0.75; font-family: -apple-system, BlinkMacSystemFont, 'Helvetica Neue', 'Hiragino Sans', 'Hiragino Kaku Gothic ProN', '游ゴシック Medium', meiryo, sans-serif; font-variant-ligatures: normal; font-variant-caps: normal; font-weight: 400; letter-spacing: normal; orphans: 2; text-align: start; text-indent: 0px; text-transform: none; white-space: normal; widows: 2; word-spacing: 0px; -webkit-text-stroke-width: 0px; text-decoration-thickness: initial; text-decoration-style: initial; text-decoration-color: initial; background-color: #ffffff; color: #454545;"><a href="https://twitter.com/kokorosha" style="background: transparent; color: #789dae; overflow-wrap: break-word;">twitter.com</a></cite></p> <p> </p> <p> </p> <p> </p> <p> </p> <p> </p> <p> </p> <p> </p> <p> </p> kokorosha 金木犀の臭いが苦手なので三嶋大社に決着をつけに行った hatenablog://entry/4207112889924060709 2022-10-04T20:09:28+09:00 2022-10-04T20:11:02+09:00 金木犀の臭いが苦手な理由はひとつではなくて、幼きころに好きだったため、木に顔をつっこんで何度も深呼吸しているうちに気持ち悪くなってしまったことが最初の記憶で、乗り物酔いをしやすい方で、バスやタクシーの芳香剤の香りによって酔ったときの気持ち悪い感覚が誘起されることもあるし、秋の始まりを認めたくないという気持ちもあって、解決が難しい。ただ、桂花烏龍茶は常備するほど好きではあるので、「生理的に無理」ということではないと思っているし、そもそも「生理的に無理」という表現が生理的に無理……。 あと何回この臭いと対決することになるかはわからないが、金木犀の臭いが苦手な自分をなんとかしたいという気持ちがあり、… <p>金木犀の臭いが苦手な理由はひとつではなくて、幼きころに好きだったため、木に顔をつっこんで何度も深呼吸しているうちに気持ち悪くなってしまったことが最初の記憶で、乗り物酔いをしやすい方で、バスやタクシーの芳香剤の香りによって酔ったときの気持ち悪い感覚が誘起されることもあるし、秋の始まりを認めたくないという気持ちもあって、解決が難しい。<br />ただ、桂花烏龍茶は常備するほど好きではあるので、「生理的に無理」ということではないと思っているし、そもそも「生理的に無理」という表現が生理的に無理……。</p> <p> </p> <p>あと何回この臭いと対決することになるかはわからないが、金木犀の臭いが苦手な自分をなんとかしたいという気持ちがあり、金木犀に対してのよくない記憶を一掃し、はじめましてという気持ちで金木犀とつきあいなおすため、10月1日に三島に向かった。</p> <p> </p> <p>三島はひかりで行けば東京駅からは30分程度だが、新幹線を使わず多摩ニュータウンから行っても2時間程度しかかからないので、日帰りでちょっと遠出するなら最適だが、今回は金木犀と決着をつけるためなので利便性などはどうでもよく、たとえば博多からだと羽田まで飛行機で行ってからひかりで戻れば4時間かかるが、もし博多にお住まいの方で同様に金木犀と決着とつけたいとお考えの方は三島に来るべきである。なぜなら三嶋大社にある金木犀が樹齢1200年の御神木だからで、この神をたしかめることで、今後の金木犀とのつきあい方が決まるのだから、片道4時間はむしろ近いと思うはずである。また、三島ではあちこちで富士山の雪解け水が湧いていて楽しく、駅を出たところで地味な噴水を目にして、来てよかったと思うはず。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221003/20221003062608.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p> </p> <p>三島駅から三嶋大社までは歩いて15分程度だが、地図での最短距離だと三島のよさを十分には享受できない。白滝公園を経由して行けば、湧水の流れにそって三嶋大社まで行ける。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221003/20221003062613.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>たとえば三島には2時間しかいられないという特殊な事情が発生したとしても、駅~白滝公園~三嶋大社のルートを辿れば濃縮された三島体験ができる。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221003/20221003062618.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221003/20221003062624.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>梅花藻の花がいくつか咲いていた。ピークは8月なので望外の喜び。そして鳴いているセミもいたので三島は常夏なのかもしれない。</p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221003/20221003062603.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>三嶋大社の大鳥居。三嶋大社の金木犀は2キロ先まで薫っていたらしいが、この時点では特に薫っていない。</p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221003/20221003062629.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>神池。水がきれいといっても、池のように水が停滞しているところは澄んではいないこともある。</p> <p> </p> <p>地図を見ずに、金木犀の香りを頼りにして御神木にたどり着きたいと思ったのだが、早々に諦めて本殿の方向に向かった。御神木なのだから本殿に近いところに植えてあるはずである。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221003/20221003062634.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p> </p> <p>神門をくぐると、右手にあった。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221003/20221003062501.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>思ったよりもごちゃごちゃしている。わたしの想像の中では、ブロッコリーを限りなく大きくしたような木が1本だけ生えているイメージだったが、集団になっているようである。解説を読んだところ、中央にある木が樹齢1200年の御神木で、まわりの木は御神木を苗木とした後継らしい。</p> <p> </p> <p>ご紹介が遅れましたが、本殿は重要文化財でございます。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221003/20221003062528.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p> </p> <p>御神木に話を戻すと、大部分がしだれているが、枝はたくましく上に向かって花を咲かせていて感動した。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221003/20221003062546.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p> </p> <p>―とはいえ、樹齢1200年だけあって老朽化が著しく、後継を作ったのは正解だろう。先端が沖ノ鳥島のようになっている。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221003/20221003062557.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p> </p> <p>また、根本もなかなかスリリングで、御神木だけあって魂だけで咲いているのかもしれないとすら思う。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221003/20221003062538.jpg" width="1280" height="1920" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p> </p> <p>後継が何本もあって、Xデーがきたときにどのようにするか興味がある。御神木群みたいにするのだとは思うが、そうなるとどれを拝んでよいのかわからなくなる。八百万も神がいるのだから3~4神が同じところにいる金木犀だったとしても問題はなさそう。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221003/20221003062513.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>近づいて見てみると薄い黄色で上品な印象である。それもそもはず、天然記念物として登録された名前は「三嶋大社の金木犀」なのだが、学名はウスギモクセイ(薄黄木犀)で別の種なのだった。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221003/20221003062523.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221003/20221003062506.jpg" width="1280" height="1920" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20221003/20221003062518.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><br />「薄い黄色で上品な印象」と書いてしまうと、「色が濃いとふしだらなのか!」という反論が来そうだが(来そうにないが)、人体の色素と植物の色素は分けて考えたいと思っている。そして、香りは金木犀とほぼ同じだが、きつい印象はない。近づいて深呼吸してもむせ返ったり頭痛がしたりせず、ほどよい香りである。</p> <p>しかし、ふだん接している金木犀と、御神木の金木犀が別の種だとわかると、「薄黄木犀の香りはよいが、金木犀の香りは下品。俺は本物がわかる」などと思ってしまい、三島まできて、金木犀への憎悪が淡黄色のエコーチェンバーの中で偏見が悪化しかねない……が、心頭滅却して、金木犀もまた神様のようなものだと思いなすことにした。</p> <p> </p> <p>かくして、40年以上にわたるわたしの金木犀への嫌悪感は和らいだ。「気持ちが悪くなるときにセットになって登場する臭い」という記憶を、樹齢1200年の御神木の香りに塗り替えることができたような気がする。</p> <p> </p> <p>秋の到来を穏やかな気持ちで迎えられるようになってよかった。金木犀の香りが嫌いな方におかれましては、来年9月下旬~10月上旬の三島行きをおすすめいたします。</p> <p> </p> <p><iframe class="embed-card embed-webcard" title="ココロ社 (@kokorosha) | Twitter" src="https://hatenablog-parts.com/embed?url=https%3A%2F%2Ftwitter.com%2Fkokorosha" frameborder="0" scrolling="no" style="max-width: 500px; font-family: -apple-system, BlinkMacSystemFont, 'Helvetica Neue', 'Hiragino Sans', 'Hiragino Kaku Gothic ProN', '游ゴシック Medium', meiryo, sans-serif; font-style: normal; font-variant-ligatures: normal; font-variant-caps: normal; font-weight: 400; letter-spacing: normal; orphans: 2; text-align: start; text-indent: 0px; text-transform: none; white-space: normal; widows: 2; word-spacing: 0px; -webkit-text-stroke-width: 0px; text-decoration-thickness: initial; text-decoration-style: initial; text-decoration-color: initial; background-color: #ffffff; color: #454545; font-size: 15.2px; display: block; width: 500px; height: 155px; margin: 10px 0px;"></iframe><cite class="hatena-citation" style="display: block; font-size: 13.68px; font-style: normal; opacity: 0.75; font-family: -apple-system, BlinkMacSystemFont, 'Helvetica Neue', 'Hiragino Sans', 'Hiragino Kaku Gothic ProN', '游ゴシック Medium', meiryo, sans-serif; font-variant-ligatures: normal; font-variant-caps: normal; font-weight: 400; letter-spacing: normal; orphans: 2; text-align: start; text-indent: 0px; text-transform: none; white-space: normal; widows: 2; word-spacing: 0px; -webkit-text-stroke-width: 0px; text-decoration-thickness: initial; text-decoration-style: initial; text-decoration-color: initial; background-color: #ffffff; color: #454545;"><a href="https://twitter.com/kokorosha" style="background: transparent; color: #789dae; overflow-wrap: break-word;">twitter.com</a></cite></p> <p> </p> kokorosha 西東京民の私は立川のIKEAでザリガニを食べてスウェーデンに想いをはせる hatenablog://entry/4207112889921001617 2022-09-23T20:20:52+09:00 2022-09-23T20:31:43+09:00 東京都多摩市に住んでいるが、ここ2年で仕事以外で都心に行くことがほとんどなくなってしまった。それより前から徐々に店頭での買い物から通販に移行していたのだが、疫病が蔓延するようになってから、ホットスポットであるところの23区へのハードルが格段に高まってしまった。買い物などをする場合でも、23区まで行かずに、西東京の中核都市、立川・町田・八王子などで済ませている。実際に測ってみると、新宿や渋谷に出るのと5~10分程度しか変わらないのだが、混雑の度合いが違うので立川でいいや……と思う。そして、立川「で」いいやの気持ちは、いつしか、立川「が」いいやの気持ちに変化した。都民以外にはわかりにくいかもしれな… <p>東京都多摩市に住んでいるが、ここ2年で仕事以外で都心に行くことがほとんどなくなってしまった。それより前から徐々に店頭での買い物から通販に移行していたのだが、疫病が蔓延するようになってから、ホットスポットであるところの23区へのハードルが格段に高まってしまった。買い物などをする場合でも、23区まで行かずに、西東京の中核都市、立川・町田・八王子などで済ませている。実際に測ってみると、新宿や渋谷に出るのと5~10分程度しか変わらないのだが、混雑の度合いが違うので立川でいいや……と思う。そして、立川「で」いいやの気持ちは、いつしか、立川「が」いいやの気持ちに変化した。都民以外にはわかりにくいかもしれないが、立川・町田・八王子は、それぞれ地方の県庁所在地くらいの規模があるので、そこになかったら通販で買おう、新宿や渋谷だと必ず納得のいく買い物ができるという保証もないし、と思うのである。</p> <p> </p> <p>いつしか、わたしは東京都民から西東京民になった。仕事を除いて東西方向に移動することはほとんどなく、南北に半径10キロ圏内で暮らしている。リモートワークで出社の機会も減ってしまったので、移動のスケールだけでいうと近世以前のような感覚である。ときどき23区のキラキラした思い出が脳裏をかすめる。キラキラしたといってもウズベキスタンの、ラーメンとパスタの中間のようなラグメンのお店や、パオの中にあって羊の肉の塊をかじるモンゴル料理店などだが、そんな尖ったお店は多摩市では受け入れられない。多摩市の外国人比率が高まったらチャンスはあるかもしれないが、日本はまだ外国人から見て住みたいと思える場所なのか非常に疑問だが、それはともかく、夏になると思い出すのが赤坂のレストランストックホルムのスモーガスボード……要はスウェーデン料理の食べ放題で、ザリガニの季節に合わせて行ったのだが、サーモンのマリネがおいしすぎてサーモン食べ放題にしてしまったのだった。ザリガニも、「けっこうおいしい」と思ったのだが、時が経ちすぎて記憶の中にも「けっこうおいしい」の文字情報だけしか残っていない。そろそろどんな味だったかをたしかめたかったが、お店は閉店になってしまっていたし、仮に開店していたとしても、もう赤坂はわたしにとっては別の国である……。</p> <p> </p> <p>そんな中で、IKEAでザリガニ料理を期間限定で供しているという情報をキャッチした。西東京民のわたしにとってIKEAといえば立川。そして、長崎ちゃんぽんを食べたいと思ったらリンガーハットであり、たこ焼きを食べたいと思ったら銀だこ、ハンバーガーを食べたいと思ったらバーガーキングであるのと同様、スウェーデン料理を食べたいと思ったらIKEAが最適解になる。たとえば、同じくIKEAがある地域にお住まいの方も同じ感覚だと推測している。</p> <p> </p> <p>立川のIKEAの本当の最寄り駅は多摩都市モノレールの高松駅なのだが、街の発展を実感しながらIKEAに向かいたいと思ったので、少し遠い立川北駅で降りた。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20220923/20220923195821.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>IKEAのレストランの混雑ぶりが想像できなかったので、念のため16時に到着するようにはかった。</p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20220923/20220923195826.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>ここは以前は空き地で、ヤギが除草に従事していた。ヤギは過剰な期待さえしなければかわいらしいのだが、いっぽうでこんな広大な空き地大丈夫なのと思っていた。やはり大丈夫ではないと思われていたようで、グリーンスプリングスという未来の複合施設が作られた。</p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20220923/20220923195815.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>これは5年前、ヤギが帰ってしまったときの写真。このときはわたしもネンネだったので、巨大商業施設ができるなんて想像していなかった……。</p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20220923/20220923195832.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>駅から10分ほど歩いてIKEAに到着。グリーンスプリングスが空き地だったころは、かなり遠くから見えていて、歩みを進めるごとに大きくなってきて、IKEAどこまで大きくなるのよ!と思っていたのが懐かしい……。</p> <p> </p> <p>せっかくIKEAに来たので棚も見ていくかと思っていたのだが、先にザリガニを食べてからと思ったので、入口からすぐレストランに行けるショートカットを利用した。</p> <p>行くのが久しぶりすぎてシステムを完全に忘れてしまったので、若い男女の後ろについていくことにした。システムは簡単で、皿の上に好きなものを載せて、最後にお会計をすればいいだけでだった。しかし知ったかぶりして恥をかくよりは慎重に行動した方がいいのだ。</p> <p><br />そして若い男女はケーキをとっていて、喫茶店として利用したいのだな、まあそれが普通だなと思ったのだが、その「普通」から遠く隔たったところにいるザリガニは……ない。立川にはザリガニは早いと思われているのかな、横浜はススンでいるイメージがあるけど、港北のIKEAはザリガニ一色なのかな、などと思っていたが、よく見ると2皿だけあった。急いでトレイに載せた。誰も続くものはいなかったが……。そしておまけたちも添えてお会計を済ませて着席。</p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20220923/20220923201905.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>毎回思うのだが、IKEAのトレイは満腹になるまで食べる想定ではないように思える。たしかに食べすぎたあとに家具を見ても全部ベッドに見えてしまうので、買い物の途中の軽食という位置づけなのだろう。あるいは単にスウェーデン人が少食なのかもしれない。</p> <p>今回も魅惑のアイテムがトレイからはみ出て、席に運ぶまで大変緊張した。これを毎回繰り返していると、いつか床にぶちまけてしまう……と思うのだが、数年に1回くらいのペースなので、危険性が高くても試行回数が少ないので何も起きないだろうとは思う。</p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20220923/20220923195850.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>まずは定番のサーモンのマリネと5年ぶりに親交を温めあった。いつも1分と持たずに食べきってしまうのだが、改めて写真を見るとディルがまぶしてあって、おいしさの秘密はこれね………と思った。右上のソースにもディルがまぶしてあって天国である。</p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20220923/20220923195856.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>スウェーデンミートボールも健在であることを確認。甘いジャムとクリームソースをつけて食べる。相変わらずおいしかったが、スウェーデンのオッサンはジャムだけをたっぷりミートボールにつけて食べるのかもしれないと思ってそうしてみたら、あまりにも未来的な味がしてついていけなかったので、すべて混ぜて食べるのがよいのだと悟った。スウェーデンの人が実際にどう食べているのか、多摩市民のわたしは知る由もない。</p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20220923/20220923201911.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>今回の目的のザリガニは記憶していたよりも赤くてチャーミング。肩を寄せ合って人間においしく食べてもらうのを待っているように見えるが、完全な妄想である。</p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20220923/20220923201917.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>身を取り出そうとして軽く頭を引っぱると、いとも簡単に味わいゾーンが登場。ザリガニのネガティブなイメージから、身を取り出しにくいというイメージだったのだが、IKEA用に特別な訓練を積んだザリガニなのかもしれない。</p> <p>一匹が小さいのでボリューム感はないが、ロブスターを凝縮したような味で、臭みもなく、4つではまったく足りなかった。10年ぶりくらいにいただいたが、記憶をはるかに上回る味だった。前回いただいたときは考え事でもしていたのかもしれない。</p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20220923/20220923195902.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>IKEAのレストランは炭水化物を欲したときはパンで補完するしかないと思っていたのだが、単品でライスを供していた。過去の写真を辿ってみたら昔から供していたようで、前回は妙なプライドが邪魔をしてライスを頼まなかったようだった。しかし、ザリガニにはごはんだし、ここはストックホルムではなく立川である。</p> <p> </p> <p>IKEAのサイトには30匹のプレートもある旨の告知があったが、西東京にはザリガニプレートは早すぎると思われているのかもしれないし、注文する人が少ないのでリクエストがあったら準備する方針なのかもしれない。ザリガニだけで食い倒れてみたくなったので、来年のザリガニ祭りのときには恥をしのんでリクエストしてみようと思う。ひとりで行って、みんなの代表で注文しているような芝居をはさみつつ……。</p> <p> </p> <p>都心に行けば、さらに本場に近い、すばらしいスウェーデン料理がいただけるに違いないと思う。いつか行ってみたいと憧れているのだが、どっぷり西東京に染まってしまったので、今回の食事も大満足だったし、スウェーデンと思ったら立川に行けばよい、という認識が深まるばかりなのであった。</p> <p> </p> <p><iframe class="embed-card embed-webcard" title="ココロ社 (@kokorosha) | Twitter" src="https://hatenablog-parts.com/embed?url=https%3A%2F%2Ftwitter.com%2Fkokorosha" frameborder="0" scrolling="no" style="max-width: 500px; font-family: -apple-system, BlinkMacSystemFont, 'Helvetica Neue', 'Hiragino Sans', 'Hiragino Kaku Gothic ProN', '游ゴシック Medium', meiryo, sans-serif; font-style: normal; font-variant-ligatures: normal; font-variant-caps: normal; font-weight: 400; letter-spacing: normal; orphans: 2; text-align: start; text-indent: 0px; text-transform: none; white-space: normal; widows: 2; word-spacing: 0px; -webkit-text-stroke-width: 0px; text-decoration-thickness: initial; text-decoration-style: initial; text-decoration-color: initial; background-color: #ffffff; color: #454545; font-size: 15.2px; display: block; width: 500px; height: 155px; margin: 10px 0px;"></iframe><cite class="hatena-citation" style="display: block; font-size: 13.68px; font-style: normal; opacity: 0.75; font-family: -apple-system, BlinkMacSystemFont, 'Helvetica Neue', 'Hiragino Sans', 'Hiragino Kaku Gothic ProN', '游ゴシック Medium', meiryo, sans-serif; font-variant-ligatures: normal; font-variant-caps: normal; font-weight: 400; letter-spacing: normal; orphans: 2; text-align: start; text-indent: 0px; text-transform: none; white-space: normal; widows: 2; word-spacing: 0px; -webkit-text-stroke-width: 0px; text-decoration-thickness: initial; text-decoration-style: initial; text-decoration-color: initial; background-color: #ffffff; color: #454545;"><a href="https://twitter.com/kokorosha" style="background: transparent; color: #789dae; overflow-wrap: break-word;">twitter.com</a></cite></p> kokorosha 幻の梨「稲城」を買う小規模な冒険 hatenablog://entry/4207112889916040023 2022-09-08T19:50:18+09:00 2022-09-08T19:51:18+09:00 大阪の実家を出てから梨をほとんど食べなくなってしまった。高校生のころまでは、わたしは自分のことを梨大好きマンだと思っていたのだが、ふりかえってみると、皮を剥かれて八等分されて楊枝が添えられた梨が秋の始まりとともに食後に自動的に出てくるのが好きなのであって、単に王様のように振る舞いたかったというだけではないか。自分の稼いだお金で梨を買い、皮を剥いて八等分して楊枝を添えてまで梨が食べたいとは思わず、ごく稀に人から梨をもらったときだけ皮をピーラーで剥いてそのままかじりついて、梨もいいよねと思うのは、「梨大好き」とはいえないので、上京して早々に梨大好きマンの看板を下ろしたのだった。 そのままわたしは数… <p>大阪の実家を出てから梨をほとんど食べなくなってしまった。高校生のころまでは、わたしは自分のことを梨大好きマンだと思っていたのだが、ふりかえってみると、皮を剥かれて八等分されて楊枝が添えられた梨が秋の始まりとともに食後に自動的に出てくるのが好きなのであって、単に王様のように振る舞いたかったというだけではないか。自分の稼いだお金で梨を買い、皮を剥いて八等分して楊枝を添えてまで梨が食べたいとは思わず、ごく稀に人から梨をもらったときだけ皮をピーラーで剥いてそのままかじりついて、梨もいいよねと思うのは、「梨大好き」とはいえないので、上京して早々に梨大好きマンの看板を下ろしたのだった。</p> <p> </p> <p>そのままわたしは数年に1回、人に与えられた梨のみで暮らし続けるのかと思っていたのだが、先日よみうりランドの近くに梨の園―「梨園」と書くと別の意味になるかもと思ってこう書くのだが、むしろ別の意味の方が後なのだから、別の意味の方が遠慮して「梨の園」というべきではないのかと思わなくもないが―があって、ひっそりと生育している梨を見て、食べたいという気持ちが芽生えてきた。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20220907/20220907211710.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p> </p> <p>しかし「稲城 梨 販売」で検索してみると、予約販売のページにたどりつき、今年は6月の異常な高温により梨の生育がよくないので予約を締め切らせていただきますという記述があって自分の認識の甘さを思い知った。そして、「稲城」という品種の梨があることも知った。わたしの認識では、二十世紀などのブランドを栽培していると思っていたが、稲城では梨を300年前から栽培していたらしく、当然ながら品種改良が重ねられて、稲城ならではの味がするに違いない。市場には出回らず、「幻の梨」と呼ばれているらしい。どの程度の幻なのは不明だが、「幻の手羽先」を食べたとき、幻と言いたくなる気持ちはわかると思ったので、わたしの幻の感度は非常に鋭敏であり、幻の梨もぜひ食べてみたい。食べたくなる情報と容易に食べられないという情報を同時に得て引き裂かれてしまったのだった。</p> <p> </p> <p>当初は、散歩がてらにふと梨販売所を見かけて、もう秋だねぇ、いくつか買っていくかなと思って買うようなイメージだったが、少なくとも、家を出るときに「今日は梨を買うのです」という決意をもっていなければ梨にありつけないと悟って、作戦実行の日を9月3日(土)と定めた。「稲城」が売られるタイミングは9月上旬までなのでギリギリである。</p> <p><br />事前に地図で稲城近辺を「梨 販売所」で調べてみたのだが、営業時間が不明瞭だったり、店先の写真でシャッターが下ろされていたりしてよくわからなかった。</p> <p><br />ほかにインターネットで見つけた情報を総合すると</p> <p> </p> <p>・車で買いに来る人が多い<br />・午前中に売り切れることが多い<br />・大きな通り沿いの店→奥まったところの店の順に売り切れる</p> <p> </p> <p>で、具体的にどのお店で売られているのかなどの詳細は行ってみないとわからないと思って、ひとまず稲城駅に向かった。</p> <p> </p> <p>稲城駅を降りたのは13時すぎ。午前中に行ければよかったのだが、詰め物が取れて歯医者に行ったらついでに歯石を取りましょうと言われて取ってもらっていたらいい時間になってしまった。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20220907/20220907205438.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>いつもの稲城駅の風景で、梨シーズンならではの看板や幟などはない。この風景から梨が結びつかない。なお、後述する稲城長沼駅はなかなかの梨感である。</p> <p> </p> <p>駅を降りてから東に進んだところが最も販売所が多いようだったが、行ってみて成果が得られなかった場合、住宅街しかなく、そのまま虚しく来た道を戻るほかない。販売所がありそうで、かつ、梨が買えなかった場合も楽しい散歩をしたことになりそうな、稲城長沼駅~多摩川まで歩いて、そのルート上の梨販売所で買うというのがバランスがよいと思ったのだった。</p> <p> </p> <p>稲城駅を出て稲城長沼駅方面に少し歩くと、稲城商店街にさしかかる。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20220907/20220907205449.jpg" width="1280" height="1920" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>風でよく見えなかったりぐるぐる巻きになっていたりもするが、梨のキャラクターと「ペアリーロード」とあるので、梨販売所が並んでいるはず……と思ったのだが、見当たらないし、そもそも商店も少なめである。</p> <p> </p> <p>不安になっていると明治・大正・昭和の忠魂碑が並ぶ公園があった。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20220907/20220907205444.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>公園といっても忠魂碑で面積を使いきっている。</p> <p> </p> <p>稲城長沼駅にかなり近づいたところで梨の園を発見。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20220907/20220907205500.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20220907/20220907205506.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>順調に生育しているようだが、販売所は閉まっていて、川村あや先生の連絡所を兼ねている風味だった。<br />梨販売所と政治家の連絡所の関係について、わたしはよく把握していないのだが、以前、多摩ニュータウン通り沿いにあった梨販売所が、いつの間にか政治家の事務所に変わっていた。廃業した梨の販売所は政治家の事務所として利用されがちだと思っていたのだが、廃業していなくても、梨のシーズン以外に使い道がないので政治家の連絡所として使われているという仮説が生まれた。</p> <p><br />そして稲城長沼駅が見えてきた。ここまで収穫ゼロである。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20220907/20220907205512.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>駅のデザインは梨と関係あるような、ないようなデザインである。砂漠の中でこの駅が見えたら「梨……」と思うかもしれない。</p> <p> </p> <p>そして有名なスコープドッグ。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20220907/20220907205520.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>わたしの中で『装甲騎兵ボトムズ』と『太陽の牙 ダグラム』の記憶が混じりあっていて、「地味だけど面白いロボットアニメ」という印象である。</p> <p> </p> <p>そしてガンダムとザクもいる。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20220907/20220907205531.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20220907/20220907205538.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p> </p> <p>しかし、今回はなんといっても梨のキャラクターに注目してしまう。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20220907/20220907205525.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>小学生のころ、大興奮してガンダムを見ていたときに、いきなり梨のキャラクターが登場したら激怒したと思うのだが、今となっては「えーい、もっと梨を映せ!」と思う。<br />稲城長沼駅を降りるとこの人化した梨が迎えてくれるのだが、稲城駅ではここまで手厚くはしてくれなかった。</p> <p> </p> <p>そして、稲城市観光協会が運営している「いなぎ発信基地 ペアテラス」で、梨を扱っているといういいニュースと、今日はもう買えないという悪いニュースを同時に得、またしても引き裂かれた。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20220907/20220907205547.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p> </p> <p>この町では消防団のシャッターまで梨だというのに、わたしは梨を手にしていない。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20220907/20220907205552.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>それはともかく、火を消してくれそうなキャラクターなのは素晴らしいよね……。</p> <p> </p> <p>今日はもう買えないかも……でもまあ多摩川でも見たら気分がスッキリするだろうと思って多摩川方面に向かったのだが、ものの数分もしないうちに、梨の販売所を発見した。まだ売っている風味だったので3個入りのをお願いしたら600円だった。1個600円ではなくて3個で600円……なぜかと尋ねると、ちょっと小さいからということだった。主観的にはじゅうぶんな大きさだった。</p> <p> </p> <p>少なくともこれで手ぶらで帰ることはなくなったが、せっかく多摩川の近くまで来たので、多摩川を見ながら梨を食べたい……と思って歩いていたら、梨販売所が次々と姿を表した。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20220907/20220907205558.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>ここは無人販売をしているようだが、すでになし……絵が可愛い。</p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20220907/20220907205608.jpg" width="1280" height="1920" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>ここも丁重に梨がなしであることをお知らせ。</p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20220907/20220907205618.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>やはりこういうところから取水しているのかしら。東京じゃないみたいでいいね……。</p> <p> </p> <p>「いちょう並木通り」なる、大きめの通りに出たらさらに状況は好転した。意味ありげに路上駐車されているところがある。もしかして……と思ったら、まだ売っていた。いちばん高いと思われる3個で1500円のパックが残り3つで、迷わず購入。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20220907/20220907205624.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>慌てて店に入って買ったので、店を出てから写真を撮ったのだが、押ナントカ園……読めない。Golgle Map上では「押園」と書いてあって、読めない字は飛ばすのがいちばんよね……と思ったが、ラベルを見たら「ヤマキ園」とあった。つまり「押ナントカ園」は「押ヤマキ園」だったのだが、今度は「押」がわからず、検索してみたら「矢ヤマキ園」も出てきて、謎が解けた気がした。「押ヤマキ園」は、「稲城市押立のヤマキ園」で、「矢ヤマキ園」は、「稲城市矢野口のヤマキ園」で、ヤマキ園同士で区別をつけているのだろう。そして、どちらも発音上では「ヤマキエン」であり、つまりこの文脈において「押」「矢」は、knifeやknightやknitやknockにおける「k」と同じ、サイレントなのかもしれないしそうでもないのかもしれない。</p> <p> </p> <p>お店の名前に拘泥してしまったが、梨の旅は、多摩川沿いのどこかで座って多摩川を見ながら梨をいただくだけば終わりである。</p> <p>合計梨6個をリュックに詰めて多摩川沿いに来てみたのだが、ただ草がぼうぼうに生えているだけで、川を見ながら食べている感じにはなりそうもなかった。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20220907/20220907205636.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>多摩川の向こうに変電所が見えた。nuclearは全然関係ないはずなのにすごいnuclear感……。</p> <p> </p> <p>シーズンオフにつき閉鎖中のプールの前のベンチに座ることにした。とくに風景がよいというわけではない。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20220907/20220907205652.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p> </p> <p>こちらが本日の収穫。</p> <p>薄い本などだと「本日の収穫」と言いやすいが、作物だと、言葉本来の意味の「収穫」がちらついて、「収穫したわけではなくて単に買っただけだろうが……」ともう一人の自分が言ってくる。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20220907/20220907205642.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>最初に買った3個600円(左)は、お店の人の言うほど小さくはなかった。ひとまずこちらを食べてみようと思って、ベンチでいただいたが、甘くてジューシーだった。手がベトベトになるのは想定していたが、ズボンも濡れた。梨の中心に迫るにつれて甘くなくなってきたのだが、3個600円という価格を考えれば破格の味である。来年も普段遣いの梨として入手しておきたいと思う。</p> <p> </p> <p>帰宅して、急いで冷やして、3個1500円のオフィシャル感のある方もいただいたのだが、これは徹頭徹尾甘くてジューシーで、価格の差について理解した。</p> <p><br />「稲城 梨 特徴」で検索してもジューシーである旨の記述くらいしかないが、誰もが先日凶弾に倒れた元総理大臣と同じ感想を抱くということであり、わたしもそうだった。ほかの梨で感じられるささやかな酸味も皆無で、ただひたすらにジューシーなのである。</p> <p><br />わたしは彼がこの世を去ったあと、彼のジューシー発言集を見ながら、殺めることなんてなかったけれども、それはそれとしてジューシー以外に言い方はあるんじゃないのと思っていたのだが、ジューシーな果物を口にしたら、人は「ジューシー」としか言えないのだ。彼に供された果物は常に一級のものばかりだから「ジューシー」としか言えないようなものばかりに違いなく、少なくとも彼のジューシー発言に限っては正当なものであったと実感したのだった。これからもジューシーなフルーツに出会っていきたいし、来年は少なくとも2回は「稲城」を味わいたい。</p> <p> </p> <p><iframe class="embed-card embed-webcard" title="ココロ社 (@kokorosha) | Twitter" src="https://hatenablog-parts.com/embed?url=https%3A%2F%2Ftwitter.com%2Fkokorosha" frameborder="0" scrolling="no" style="max-width: 500px; font-family: -apple-system, BlinkMacSystemFont, 'Helvetica Neue', 'Hiragino Sans', 'Hiragino Kaku Gothic ProN', '游ゴシック Medium', meiryo, sans-serif; font-style: normal; font-variant-ligatures: normal; font-variant-caps: normal; font-weight: 400; letter-spacing: normal; orphans: 2; text-align: start; text-indent: 0px; text-transform: none; white-space: normal; widows: 2; word-spacing: 0px; -webkit-text-stroke-width: 0px; text-decoration-thickness: initial; text-decoration-style: initial; text-decoration-color: initial; background-color: #ffffff; color: #454545; font-size: 15.2px; display: block; width: 500px; height: 155px; margin: 10px 0px;"></iframe><cite class="hatena-citation" style="display: block; font-size: 13.68px; font-style: normal; opacity: 0.75; font-family: -apple-system, BlinkMacSystemFont, 'Helvetica Neue', 'Hiragino Sans', 'Hiragino Kaku Gothic ProN', '游ゴシック Medium', meiryo, sans-serif; font-variant-ligatures: normal; font-variant-caps: normal; font-weight: 400; letter-spacing: normal; orphans: 2; text-align: start; text-indent: 0px; text-transform: none; white-space: normal; widows: 2; word-spacing: 0px; -webkit-text-stroke-width: 0px; text-decoration-thickness: initial; text-decoration-style: initial; text-decoration-color: initial; background-color: #ffffff; color: #454545;"><a href="https://twitter.com/kokorosha" style="background: transparent; color: #789dae; overflow-wrap: break-word;">twitter.com</a></cite></p> kokorosha 性格が暗いので咲き終わったひまわりを鑑賞した hatenablog://entry/4207112889911720458 2022-08-27T19:56:54+09:00 2022-08-27T19:56:54+09:00 日に日に秋の気配が濃くなりつつあるというのに今さらひまわりの話なんて意味あるのと思われた方もいらっしゃるかもしれないが、少なくともスーパーの肉についているパセリの写真のフィルム程度の意味は有していると確信している。ひまわりは咲き終わってからがいいという話。 「ひまわりガーデン武蔵村山」が今年の8月14日をもって閉園になるとわたしが知ったのは、8月10日の夜のことである。あわてて確認してみると、開園したのは7月の最後の週。以前、同じ場所で春に開催されていた菜の花ガーデンに行ったことがあり、夏になったら行くぞと思ったまま存在を忘れていて、7月は町田市・小山田の蓮に夢中だった。 蓮は個体によって咲く… <p>日に日に秋の気配が濃くなりつつあるというのに今さらひまわりの話なんて意味あるのと思われた方もいらっしゃるかもしれないが、少なくともスーパーの肉についているパセリの写真のフィルム程度の意味は有していると確信している。ひまわりは咲き終わってからがいいという話。</p> <p> </p> <p>「ひまわりガーデン武蔵村山」が今年の8月14日をもって閉園になるとわたしが知ったのは、8月10日の夜のことである。あわてて確認してみると、開園したのは7月の最後の週。以前、同じ場所で春に開催されていた菜の花ガーデンに行ったことがあり、夏になったら行くぞと思ったまま存在を忘れていて、7月は町田市・小山田の蓮に夢中だった。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20220826/20220826122232.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20220826/20220826122227.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>蓮は個体によって咲くタイミングにばらつきがあるがゆえに、咲いた花の影で出番を待つ蕾などが鑑賞できて非常によい。たしかに陰気なオッサンからしてみたら蓮>>>ひまわりなのだから仕方ない。蓮のことは漢字で書くが、ひまわりのことを「向日葵」と書くことには強い抵抗がある。当て字は好きではないし、当ててある字もキラキラしていて見るだけで胃がもたれる。しかし、ひまわりガーデン武蔵村山が今年で最後なら絶対行かないと絶対後悔するだろうと思ったので、仕事を終えて寝て起きて11日の朝に行ってきたのだった。</p> <p> </p> <p>ひまわりガーデン武蔵村山は、多摩モノレールの上北台駅から徒歩15分程度のところにある。この場所はもともとは団地を取り壊したあとの空き地で、空き地を空き地のままにしておくと不法投棄があったりしてよろしくないという理由で、ひまわりや菜の花を植えはじめたのだった。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20220824/20220824211909.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>病弱な子のために土地を持っていた親が元気になるよう願いを込めてひまわりの種を植え……などという感動的なお話ではないが、よく考えてみたらこれを書いている時点ですでにない施設なので、ひまわりの話に集中したい。</p> <p> </p> <p>以前、ひまわり園のようなものを見たのは、立川の昭和記念公園で、咲き誇るひまわりの姿に圧倒され、ひまわり園はnot for meかもしれないと思っていたのだが、この日見たひまわりはあのときと違った。端的に言って、わたしが情報をキャッチするのが遅かったため、多くのひまわりが咲き終わっていたのだった。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20220824/20220824211935.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20220824/20220824211947.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20220824/20220824211940.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>昭和記念公園のひまわり園の10倍の規模のひまわりのほとんどが頭を垂れている。期待していたものとはまったく違ったのだが、むしろこの風景の方が好ましいと思ったし、うなだれがちなわたしは共感してしまう。花ひとつが人ひとりだとしたらこんなに多くの援軍が……と思った。何の軍か知らんけど。</p> <p><br />そして、まだ咲いている花たちも、頭が下がっているので覗きこむようにして見ることになる。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20220824/20220824211915.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>無数のひまわりを覗きこんでいるうちに過去の記憶が脳裏をよぎった。難しい感じの人と難しい関係になると、往来に人目もはばからず立ちつくす難しい人を覗きこんで宥めたりすることになるが、まさに同じ動作であって、咲き終わったひまわりを鑑賞するとき、一般的な花を鑑賞しているときの気持ちとまったく異なるところにあると感じた。</p> <p> </p> <p>まだ咲き誇っているひまわりも2割ほどあった。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20220824/20220824211850.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20220824/20220824211844.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><br /><br />1.5~2メートルのところに人間の頭くらいの大きさの花をつけるので、人間に見立てずにはいられない。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20220824/20220824211926.jpg" width="1280" height="1920" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>「ひまわりのような人」というと、アグネス・ラム先生を想起してしまう。おそらく平成生まれにとっても同じような「ひまわりのような人」がいるはずだが、それは誰だろう……綾瀬はるか先生だろうか?そうでもないのだろうか?綾瀬はるか先生もああ見えて、ひとり旅に出て、東尋坊の電話ボックスに入って張り紙やビラを見るなどしているのだろうか。</p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20220824/20220824211921.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20220824/20220824211800.jpg" width="1280" height="1920" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>風にそよぐ花びらは髪のように見え、風吹ジュン先生を想起する。</p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20220824/20220824211751.jpg" width="1280" height="1920" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>突然変異的に2.5メートルくらいの高さに育っているものもいる。背は高いのにつけている花は小さい。はじめて大谷翔平先生を見たときの感動を思い出した。</p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20220824/20220824211855.jpg" width="1280" height="1920" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>そして、筒状花が思わせぶりに失われている個体もあり、ここまでくると人との相違点を挙げることが難しい。</p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20220824/20220824211838.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>会場内には幸せいっぱいのファミリーがいて、さらに咲いているひまわりがセレブリティに見えてしまって気持ちに余裕がなくなってきたので、咲き終わったひまわりたちのコーナーに逃避しよう。</p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20220824/20220824211816.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20220824/20220824211745.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20220824/20220824211808.jpg" width="1280" height="1920" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" />咲き終わったひまわりのコーナーを歩いていると、「もう終わってるね、もっと早くくればよかったね」という声が聞こえてきた。たしかに平均的な感受性の持ち主からすると、ひまわりの本質は花にあり、その花びらが枯れて花が垂れていると「終わっている」のかもしれないが、ひまわりの立場からすると、首尾よく受粉を終えて、種が順調に育っているから花が垂れているのである。もしこれが人間ならどうだろう。この状態にある人間に対して「もう終わってるね」などと表現するものがいたら、1万RTされて、その1万RTのうちの8割超がコメントつきのRTになるに違いない。花が咲き終わっていることが植物そのものの終わりと考えるのは一面的なものの見方なのかもしれない。</p> <p> </p> <p>……などと思考を巡らせながら写真を撮っていると、いつのまにか10時になっていた。10時とは、村山ホープ軒の開店時間である。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20220824/20220824211904.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>10時10分に行ったらすでに満席で少し並んだのだが、開店前から並ぶ猛者たちは食べるスピードも素晴らしいので、5分も並ばずにニンニクチャーシュー麺にありつけた。</p> <p>豚骨の強烈なスープにもちもちした麺……無数のラーメン屋がひしめきあう現代にあっても印象深いラーメンだが、1975年の創業当時の衝撃は絶大だっただろうと思う。</p> <p> </p> <p>かくして「東村山ひまわりガーデン」は公開を終了したのだが、同じ場所の「東村山菜の花ガーデン」は来年の春に最後の公開があるようなので、菜の花が咲き乱れて、好きとも嫌いともいえない独特の臭気を放っているのを体験したい方はぜひ行ってみてほしい。</p> <p> </p> <p><iframe class="embed-card embed-webcard" title="ココロ社 (@kokorosha) | Twitter" src="https://hatenablog-parts.com/embed?url=https%3A%2F%2Ftwitter.com%2Fkokorosha" frameborder="0" scrolling="no" style="max-width: 500px; font-family: -apple-system, BlinkMacSystemFont, 'Helvetica Neue', 'Hiragino Sans', 'Hiragino Kaku Gothic ProN', '游ゴシック Medium', meiryo, sans-serif; font-style: normal; font-variant-ligatures: normal; font-variant-caps: normal; font-weight: 400; letter-spacing: normal; orphans: 2; text-align: start; text-indent: 0px; text-transform: none; white-space: normal; widows: 2; word-spacing: 0px; -webkit-text-stroke-width: 0px; text-decoration-thickness: initial; text-decoration-style: initial; text-decoration-color: initial; background-color: #ffffff; color: #454545; font-size: 15.2px; display: block; width: 500px; height: 155px; margin: 10px 0px;"></iframe><cite class="hatena-citation" style="display: block; font-size: 13.68px; font-style: normal; opacity: 0.75; font-family: -apple-system, BlinkMacSystemFont, 'Helvetica Neue', 'Hiragino Sans', 'Hiragino Kaku Gothic ProN', '游ゴシック Medium', meiryo, sans-serif; font-variant-ligatures: normal; font-variant-caps: normal; font-weight: 400; letter-spacing: normal; orphans: 2; text-align: start; text-indent: 0px; text-transform: none; white-space: normal; widows: 2; word-spacing: 0px; -webkit-text-stroke-width: 0px; text-decoration-thickness: initial; text-decoration-style: initial; text-decoration-color: initial; background-color: #ffffff; color: #454545;"><a href="https://twitter.com/kokorosha" style="background: transparent; color: #789dae; overflow-wrap: break-word;">twitter.com</a></cite></p> <p> </p> <p> </p> kokorosha 茶畑をそんな目で見たことがなかったがwokeになったので東京狭山茶の茶畑を見に行った hatenablog://entry/4207112889905481583 2022-08-09T19:58:03+09:00 2022-08-10T20:26:25+09:00 われわれにとって煎茶は水に準ずるあたりまえの存在であって、好き嫌いの対象ではない。 もしあなたが港町を歩いている途中でウニの養殖場を見かけたりしたら、キャベツをもりもり食べているウニをうっとりと眺め、「これを割ったら橙色の濃厚なおいしいやつがびっしり詰まっているに違いない」などと想像することだろう。なお、「キャベツをもりもり」というのは、最近インターネットから仕入れた知識で、駆除対象でおいしさ控えめのムラサキウニに、同じく廃棄対象のキャベツを食べさせたら、海藻を与えたときより臭みがなくて味がよくなるとの話だった。わたしはそのニュースを見て、窓際族であるところの自分が他の窓際族の構成員とコラボレ… <p>われわれにとって煎茶は水に準ずるあたりまえの存在であって、好き嫌いの対象ではない。</p> <p> </p> <p>もしあなたが港町を歩いている途中でウニの養殖場を見かけたりしたら、キャベツをもりもり食べているウニをうっとりと眺め、「これを割ったら橙色の濃厚なおいしいやつがびっしり詰まっているに違いない」などと想像することだろう。なお、「キャベツをもりもり」というのは、最近インターネットから仕入れた知識で、駆除対象でおいしさ控えめのムラサキウニに、同じく廃棄対象のキャベツを食べさせたら、海藻を与えたときより臭みがなくて味がよくなるとの話だった。わたしはそのニュースを見て、窓際族であるところの自分が他の窓際族の構成員とコラボレーションしたら業績が劇的にアップする企画を思いついたりするのだろうか、いや、ない……などと思ったのだが、それはともかく、ウニが養殖されているところを見たならば、何らかの感慨のようなものが少なからずあるはずである。</p> <p> </p> <p>いっぽう、煎茶はどうだろう。茶畑を見て、「この先端をつまんで取って、蒸して乾かして……」などと想像して涎が止まらなくなったりしたら変質者とまではいえないにしても、かなりの少数派ではある。まだ、みっしりと栗が詰まったおまんじゅうが和菓子屋に陳列してあったら「煎茶といっしょにこれを食べたら……」と想像して涎が止まらなくなる程度であればまだ理解が得られやすい。煎茶が脇役であるなら、ノーマルな感性の持ち主の理解が得られるが、残念ながら主役たり得ない。わたしもつい最近までは、煎茶はあたりまえの存在であったから、旅先で茶畑を見たとしても、茶畑があるなとしか思わなかったし、チャノキ(Camellia sinensis)とそうでない木の区別があまりついておらず、単なる植えこみのツバキの若葉が「実はお茶なんです」と自己紹介されたら、ツバキみたいなお茶だな、まあツバキ科だからあり得るかと思ってしまう。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20220803/20220803210253.jpg" width="1280" height="1920" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p> </p> <p>そんな平均的な煎茶ライフをおくっていたわたしだったが、紅茶や、より煎茶に近い龍井茶などと比べても、すばらしい点がたくさんあるということに今さらながら気づいた。まず、抽出時間が圧倒的に短い。紅茶を1杯抽出する間に煎茶なら3杯抽出できる。抽出したあとの鮮やかな緑色はどんなお茶よりも美しい。また、日本があらゆる視点から見て没落してきているため、今や中国のお茶と比較してもリーズナブルに感じられる値段であって、いろんなお茶を飲んできたが、素敵なお茶が身近にあったということに今さらながら気づいた次第である。</p> <p> </p> <p>そうなってくると、今まで適当に通り過ぎることが多かった茶畑に積極的に行きたいという気持ちになってきた。おいしい煎茶が育成されている様子をじっくり見て、煎茶を飲むときに思い出す。また楽しからずや……。「煎茶≒水」と考えているあなたにとっては実感がわいてこないと思うのでわかりやすいたとえにすると、どこかの回転するお寿司屋さんでウニの軍艦巻きを食べるときに、ウニがキャベツを食べているところや、海苔が海中に刺してある竹にまとわりついて大きくなっているところを想像したら、まるで回転していないお寿司屋さんの軍艦巻きのように感じられる……ということである。</p> <p> </p> <p>そして、わたしの住む多摩ニュータウンから最も近い茶どころといえば東京狭山茶でおなじみの瑞穂町。狭山茶の算出量がもっとも多いのは埼玉県入間市だが、なるべく自分の家に近い茶畑を見てお茶を買って、「うちの近所でこんなにおいしいお茶が……」と感動したいと思って、新茶が売られはじめたころ、八王子から八高線に乗って箱根ヶ崎駅で降りたのだった。</p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20220803/20220803210258.jpg" width="1280" height="1920" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>駅を降りてしばらくしたらこの看板があった。たしかにお茶はおいしいのに飲んで咎められることがなくて本当に最高だよね……。</p> <p> </p> <p>坂をのぼっていくと狭山神社がある。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20220803/20220803210026.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20220803/20220803210033.jpg" width="1280" height="1920" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>長い階段を登った先には拝殿だけでなく、摂社やら記念碑が配置してあり、周辺の歴史を知るには登るべき階段なのである。</p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20220803/20220803210042.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>こぎれいな拝殿。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20220803/20220803210209.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>「機神社」は、メカニカルな名前に心惹かれるが、この地域の名産の村山大島紬の神社。</p> <p><br />そして、ひとことでいうと狭山茶foreverというような意味の文言を記した記念碑がある。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20220803/20220803210216.jpg" width="1280" height="1920" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20220803/20220803210227.jpg" width="1280" height="1920" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>この地域でのお茶の栽培が本格化したのは江戸時代に入ってからで、この記念碑も明治11年と記してあった。</p> <p> </p> <p>狭山には「色は静岡 香りは宇治よ 味は狭山でとどめさす」という茶摘み歌があるらしい。もし、京都大学の校歌に「官僚は東大、ノーベル賞は京大」のような歌詞があったら東大のことをそこまで意識しなくても……と思うに違いない。</p> <p>さらに東京狭山茶への想いをたしかにするため、瑞穂町郷土資料館を訪問した。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20220803/20220803210150.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>ここでは煎茶の製造工程について実際に使われた道具を展示して説明しているのだが、最初に目に飛びこんできたのは、そこらへんのふるさと館みたいなところの端っこにわりと邪魔そうな感じで置いてあることでおなじみの唐箕。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20220803/20220803210106.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>米を作るときの専門ツールかと思っていたが煎茶を作るときにも使われていたとは……冬季オリンピック、スピードスケートのメダリストである橋本聖子選手が自転車で夏のオリンピックに出たのを見たときと同じくらいの驚きと感動である。</p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20220803/20220803210114.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>そしてこの箱の上で茶葉を撚っていたようなのだが、箱に貼ってある紙に書いてある文字が気になった。工事現場のクレーンに「積み荷の下に入るな!」と書いてあるが、茶葉を撚るにあたって必要な態度などについて書いてあるのかもしれないが、鏡文字がだいぶ苦手なので早々に解釈を諦めてしまった。</p> <p> </p> <p>神社にも行って、資料も見て、準備万端となったので、いよいよ茶畑を見て、お茶を買う。</p> <p> </p> <p>先述のとおり、わたしはチャノキを正確に見分けられる自信がない。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20220803/20220803210235.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>たとえばここに来るまでの間にあった墓地に盛大に植えてあったものたちは「墓地でお茶を栽培することはない」という文脈からこれがチャノキではないとわかるのだが、文脈なしでただ生えていたら野生のチャノキと思ってしまいそうで、だから、ここにチャノキ以外のものが生えているはずがないという文脈がほしくて、瑞穂町まで来たのである。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20220803/20220803210048.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>わたしが見たかったのはまさにこの風景。</p> <p>お茶屋さんの前に明らかに栽培しているふうの植物たちがあるなら、これは2万パーセント茶畑なので、安心して観察できる。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20220803/20220803210055.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>思っていたよりも樹高が低くて驚いたが、これは、有名人を間近で見たら思ったよりも小さかったという問題、個人的には多摩センターに演説に来ていた生稲晃子先生に感じたものが最新なのだが、お茶への思い入れが強すぎて、心の中のチャノキの樹高が高くなりすぎたことによるに違いない。</p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20220803/20220803210101.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>新茶を摘みおわったあと、さっそく柔らかい若葉が生えてきている。<br />わたしがこのあと買って飲むお茶はこういう感じの葉からできているのかと思うと愛おしくてたまらない……。</p> <p> </p> <p>お茶屋さんはいろいろあるが、茶畑と店が合体している感じのお店なら「あそこの茶葉がこのお茶に入っている」と思い出しながら飲めるので最高。</p> <p>なお、今回寄ったのは「藤本園」というお店。作るところと売るところが一体化していて約束の地である。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20220803/20220803210157.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>新茶と、せっかくだから紅茶も買った。シンプルなパッケージよりも、このようにシールが貼ってあるほうがいい気分。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20220803/20220803212333.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p> </p> <p>なお、周辺を歩くと他にも茶畑があるので見て回りたい。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20220803/20220803210133.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>特殊な扇風機のようなものがあって不思議に思ったのだが、これは地表からちょっと高いところにある暖かい空気を茶畑に送りこむための機械らしい。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20220803/20220803212328.jpg" width="1280" height="1920" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>こんな小さな扇風機で地表の温度を変えることができるなんてすばらしい……そして、江戸時代にはそのような仕組みはなかったから、おそらく今飲んでいるお茶の方が昔飲まれていたお茶よりもおいしいのだろうなと思う。</p> <p> </p> <p>収穫されすぎた茶畑を見かけたのだが、機械で収穫しているのだなというのがわかってかえって安心した。茶葉を見てからだと、これを手作業で摘むなんて、茶摘み体験ならいいけど茶畑の端から端まで手で摘んでいたら申し訳ない気持ちになってしまう。</p> <p>(<a href="http://blog.hatena.ne.jp/sociologia/">id:sociologia</a>さんからのご指摘で、茶畑の若返りをはかる「台切り更新」であることを知りました。ありがとうございます~!)</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20220803/20220803210121.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>茶畑の地面は枯れた茶葉に覆われていた。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20220803/20220803210127.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>烏龍茶にビジュアルが似ているから、もしかして成分は近いのかなと思って嗅いでみたら、ただの枯葉だった。</p> <p> </p> <p>そして、茶畑のむこうにはショッピングモール、しかも名前が「MALL」で申し分ない。東京じゃないみたいな感じが最高潮に達している。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20220803/20220803210138.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>なお、お店自体は2月末で閉店したらしい。</p> <p> </p> <p>帰宅してさっそく新茶をいただいた。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20220803/20220803210242.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>実際に栽培されるところを見たから茶葉がいとおしく感じられる……これにお湯をかけてもいいの?</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20220803/20220803210248.jpg" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>わたしは渋いお茶が好きではないので、やや低め、70度で抽出する。いつも色が薄いかなと思うのだが、すばらしい旨味である。桜の花が案外白いのと同じで、記憶している煎茶の色は実際の色と異なるのかもしれない。これとごはんだけでお茶漬けとして食べられるのではないかとすら思う。</p> <p> </p> <p>一番高いのを買ったが、すぐ飲んでしまったので、来年の新茶の季節にはたくさん買って半年くらい持たせるようにしたいと思っている。まる1年分用意することも消費期限的には問題ないが、年じゅう新茶を飲むと堕落してしまいそうだから最長でも半年だろう。</p> <p> </p> <p>wokeなみなさまにおかれましても、お近くの茶畑に行って興奮していただきたいと思う。</p> <p> </p> <p><iframe class="embed-card embed-webcard" title="ココロ社 (@kokorosha) | Twitter" src="https://hatenablog-parts.com/embed?url=https%3A%2F%2Ftwitter.com%2Fkokorosha" frameborder="0" scrolling="no" style="max-width: 500px; font-family: -apple-system, BlinkMacSystemFont, 'Helvetica Neue', 'Hiragino Sans', 'Hiragino Kaku Gothic ProN', '游ゴシック Medium', meiryo, sans-serif; font-style: normal; font-variant-ligatures: normal; font-variant-caps: normal; font-weight: 400; letter-spacing: normal; orphans: 2; text-align: start; text-indent: 0px; text-transform: none; white-space: normal; widows: 2; word-spacing: 0px; -webkit-text-stroke-width: 0px; text-decoration-thickness: initial; text-decoration-style: initial; text-decoration-color: initial; background-color: #ffffff; color: #454545; font-size: 15.2px; display: block; width: 500px; height: 155px; margin: 10px 0px;"></iframe><cite class="hatena-citation" style="display: block; font-size: 13.68px; font-style: normal; opacity: 0.75; font-family: -apple-system, BlinkMacSystemFont, 'Helvetica Neue', 'Hiragino Sans', 'Hiragino Kaku Gothic ProN', '游ゴシック Medium', meiryo, sans-serif; font-variant-ligatures: normal; font-variant-caps: normal; font-weight: 400; letter-spacing: normal; orphans: 2; text-align: start; text-indent: 0px; text-transform: none; white-space: normal; widows: 2; word-spacing: 0px; -webkit-text-stroke-width: 0px; text-decoration-thickness: initial; text-decoration-style: initial; text-decoration-color: initial; background-color: #ffffff; color: #454545;"><a href="https://twitter.com/kokorosha" style="background: transparent; color: #789dae; overflow-wrap: break-word;">twitter.com</a></cite></p> <p> </p> kokorosha 自分の椅子が低いことに40年近く気づかなかったという話 hatenablog://entry/13574176438026377594 2021-11-10T19:49:57+09:00 2021-11-11T08:05:11+09:00 きょうは椅子が低すぎたことに気づいた話をしたいが、特筆すべきドラマなどは特になくて申し訳ない。 椅子が低すぎたことが発覚したのはキーボードの傾斜問題が発端だった 先日、「キーボードの傾斜は実は意味がない」という趣旨の記事を見かけた。そんなはずはなかろう、わたしはキーボードを使い始めて40年近く経つが、キーボードに傾斜をつけることの意義をよく知っている。初めて使ったパソコン、シャープのX1 turboのキーボードにもチルトスタンドがついていて、わたしはそれをビンッビンに立ててディズニーランドとは似ても似つかない世界を冒険する『デゼニランド』などのゲームを満喫していた。80年代前半のパソコンは入力… <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20211026/20211026081835.jpg" alt="f:id:kokorosha:20211026081835j:plain" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div style="-en-clipboard: true;">きょうは椅子が低すぎたことに気づいた話をしたいが、特筆すべきドラマなどは特になくて申し訳ない。</div> <div> </div> <h4>椅子が低すぎたことが発覚したのはキーボードの傾斜問題が発端だった</h4> <div>先日、「キーボードの傾斜は実は意味がない」という趣旨の記事を見かけた。そんなはずはなかろう、わたしはキーボードを使い始めて40年近く経つが、キーボードに傾斜をつけることの意義をよく知っている。初めて使ったパソコン、シャープのX1 turboのキーボードにもチルトスタンドがついていて、わたしはそれをビンッビンに立ててディズニーランドとは似ても似つかない世界を冒険する『デゼニランド』などのゲームを満喫していた。80年代前半のパソコンは入力機器としてマウスが使われていないこともあり、ゲームも英語で直接コマンドを打ちこんで進めるものが多かった。しかも開発する者も遊ぶ者も英語ネイティブではないから、プレイヤーは正しい英語ではなく製作者の頭の中にある英語を推測しながら打ち込むという高度なゲームプレイを強いられており、解かねばならない謎は何重にもなっていたのである。有名な事例では、棺桶の穴に十字架をはめるときに「ATTACH CROSS」と入力しなければ次に進めない……などというものもあり、そうでなくてもゲームで遊ぶにも打鍵は避けられなかったのだが、苦しい打鍵生活の支えになっていたのがチルトスタンドで、なんだか打ちにくいと思って確認したらチルトスタンドが寝ていたということもあったくらいだから、キーボードに傾斜は絶対必要だと認識していたのである。チルトスタンドが上がっている状態が本来の状態で、持ち運びのときにチルトスタンドを収納すると認識していた。「キーボードに傾斜をつけることには意味がない」とは、ほとんど「人間が生きることには意味がない」と同じではないのか、といった虚しい反論が脳裏をよぎったのだが、人間工学から見ても優位性はなくて、むしろ手首に負担がかかるるなどと書いてあった。この40年近く、キーボードに角度をつけることによって感じてきた打ちやすさが気のせいなはずなかろう……と思ったのだが、記事は、角度をつけないと打ちにくいと思っている人は椅子が低すぎる可能性がありますという趣旨の言葉で締めくくられていて、まさか……しかし念のため、と思って椅子を上げてみたら、キーボードの傾斜には意味がないことを即座に理解したのだった。キーボードに傾斜をつけなくても、qやpやdeleteなどの辺境系のキーにも難なくアクセスができた。そしてキーボードの打ちやすさだけでなく、作業に集中できる姿勢になっていた。わたしは40年近く何をしていたのだ……。</div> <div> </div> <h4>自転車のサドルは上げるのに椅子を下げるのは変態である</h4> <div>かくして、わたしは椅子の高さを間違い続けていたことを瞬時に体で理解したのだが、頭でも理解したいと思い、「椅子 高さ 計算」で検索した。わたしはずっと、椅子の適正な高さは、使う人の身長に反比例するのではないかと想定していた。計算式で表現するなら「4000/身長(cm)」のようなイメージだったが、実際の数値は「身長(cm)÷4+1(cm)」などだった。1を足すものとないものがあったりの違いはあったが、身長の高さに反比例しているものはなかった。高さが変えられない机とペアで使っていたとしても、椅子の高さを最低にするのはさすがにバランスが悪い。</div> <div>よく考えてみたら、レンタサイクルなどで自転車に乗るとき、当たり前のようにサドルを上げていた。中学生のときに遊びでサドルを最低にしたことがあったが、足腰にかかる負荷が尋常でなく、トレーニングになるのではないかと思ったほどだ。また、証明写真を撮るときも船を急速旋回させるように椅子を回して上げていた。なぜ腰掛けるもののなかで椅子だけが例外になると思ったのだろうか……。</div> <div> </div> <h4>椅子を低くしたいという心理は、寝たいという気持ちの現れである</h4> <div> <p>人(突然の主語の巨大化)が椅子を低くしてしまうのはなぜか。それはずばり寝たいからである。<br />椅子を低くし、姿勢を低くして背もたれに最大限もたれると、座っていながらにして限りなく寝ている状態に近づく。たとえオフィスで失敗が絶対に許されない仕事をしていたとしても姿勢だけは寝ているに等しくなる。これは「仕事をせず寝ていたい」という気持ちと、「そうはいっても仕事はせねばならない」という相矛盾したふたつの気持ちが壮絶な争いを繰り広げたのち、かりそめの休戦協定を結んだ形なのである。</p> <p><br />ただしそれは義務を遂行している瞬間にのみ当てはまる話であって、義務から解き放たれたあとに起きていることを積極的に選択して椅子に座る者が、あえて椅子を低くしたりソファなどの座面の低い椅子を選ぶ意味はないはずである。ソファで映画を見ながらいつの間にか寝ているといった生活も悪くはないように思えるが、実際そうしてしまったとき、起きてからどこまで見ていたのか探りつつ映画を少しずつ逆再生したりしているうちに映画への興味が失われてしまったりして、睡眠を経て澄みわたった意識の中で、これはほんとうに自分がしたかったことなのか……と自問するのが関の山。眠いのであれば謎の折衷案など用意せずにそのまま寝ればよいし、睡眠以外の何かをしたいのに眠いというのであれば、寝てからにすればいいはずだ。</p> <p>読書も同じで、本を斜めに立てかける書見台というものを買ってみたが、椅子を低くしたときに見やすくなる仕組みで、やはり「読書したくないし寝たい」という欲望と「読書をやめてしまったら単に小汚いオッサンになってしまう<a href="#f-834ba3e5" name="fn-834ba3e5" title="読書しすぎると、いっそう小汚いオッサンになってしまう……という説もあります">*1</a>」という強迫観念の間に出現した謎の器具が書見台なのである。本当に読書をしたいのであれば両手で本を持って書籍に対峙すべきだろう。</p> <p><br />寝るのか起きるのか。その二者択一の中のわずかでも迷いが生じると椅子が低くなってしまい、その結果として生活が乱れてしまうので、われわれは鉄の意思で椅子を高くせねばならないのである。</p> </div> <div> </div> <div> </div> <div><iframe class="embed-card embed-webcard" title="ココロ社 (@kokorosha) | Twitter" src="https://hatenablog-parts.com/embed?url=https%3A%2F%2Ftwitter.com%2Fkokorosha" frameborder="0" scrolling="no" style="max-width: 500px; font-family: -apple-system, BlinkMacSystemFont, 'Helvetica Neue', 'Hiragino Sans', 'Hiragino Kaku Gothic ProN', '游ゴシック Medium', meiryo, sans-serif; font-style: normal; font-variant-ligatures: normal; font-variant-caps: normal; font-weight: 400; letter-spacing: normal; orphans: 2; text-align: start; text-indent: 0px; text-transform: none; white-space: normal; widows: 2; word-spacing: 0px; -webkit-text-stroke-width: 0px; text-decoration-thickness: initial; text-decoration-style: initial; text-decoration-color: initial; background-color: #ffffff; color: #454545; font-size: 15.2px; display: block; width: 500px; height: 155px; margin: 10px 0px;"></iframe><cite class="hatena-citation" style="font-style: normal; font-size: 13.68px; opacity: 0.75; display: block; font-family: -apple-system, BlinkMacSystemFont, 'Helvetica Neue', 'Hiragino Sans', 'Hiragino Kaku Gothic ProN', '游ゴシック Medium', meiryo, sans-serif; font-variant-ligatures: normal; font-variant-caps: normal; font-weight: 400; letter-spacing: normal; orphans: 2; text-align: start; text-indent: 0px; text-transform: none; white-space: normal; widows: 2; word-spacing: 0px; -webkit-text-stroke-width: 0px; text-decoration-thickness: initial; text-decoration-style: initial; text-decoration-color: initial; background-color: #ffffff; color: #454545;"><a href="https://twitter.com/kokorosha" style="background: transparent; color: #789dae; overflow-wrap: break-word;">twitter.com</a></cite></div><div class="footnote"> <p class="footnote"><a href="#fn-834ba3e5" name="f-834ba3e5" class="footnote-number">*1</a><span class="footnote-delimiter">:</span><span class="footnote-text">読書しすぎると、いっそう小汚いオッサンになってしまう……という説もあります</span></p> </div> kokorosha 「白身魚のフライ」という変態性満載のごちそうを見つめなおす hatenablog://entry/26006613777118767 2021-06-21T19:50:35+09:00 2021-06-21T19:50:35+09:00 " data-en-clipboard="true">いまから白身魚のフライが好きという話をしたいし、エビやアジのフライにしか興味がない方はこっち(どっち?)に来てほしい。ただ白身魚のフライについての意外な情報のようなものはこれを読み進めたところでどこにも書いていないので申し訳ない……。 " data-en-clipboard="true"> 「白身魚」という名の魚はいない 「雑草という草はありません」。昭和天皇のお言葉である。ナマズの研究でおなじみの秋篠宮皇嗣殿下におかせられましては「白身魚という名の魚はありません」と仰せられたかどうかは把握していないが、秋篠宮皇嗣殿下は白身魚と名付けられた… <div data-pm-slice="1 1 <span data-unlink>" data-en-clipboard="true">いまから白身魚のフライが好きという話をしたいし、エビやアジのフライにしか興味がない方はこっち(どっち?)に来てほしい。ただ白身魚のフライについての意外な情報のようなものはこれを読み進めたところでどこにも書いていないので申し訳ない……。</div> <div data-pm-slice="1 1 </span>" data-en-clipboard="true"> </div> <h4>「白身魚」という名の魚はいない</h4> <div>「雑草という草はありません」。昭和天皇のお言葉である。ナマズの研究でおなじみの秋篠宮皇嗣殿下におかせられましては「白身魚という名の魚はありません」と仰せられたかどうかは把握していないが、秋篠宮皇嗣殿下は白身魚と名付けられた料理を召しあがったことはないに違いなく(念のため検索はしてみた)、そもそも白身魚という概念をご存じないかもしれない。ナマズは白身でおいしいのだが、白身魚のフライはスケトウダラ・ナイルパーチ・ホキ・パンガシウス(名前が怖くない順に書いたら受け入れてもらいやすいと思って……)などといろいろである。お弁当屋さんでは100円台で売られていることから推測して、少なくともフグやヒラメが使われていないことはたしかである。たとえば鮭のフライを「赤身魚のフライ」とは言わないし、アジのフライを「青魚のフライ」と言うこともない。出自を隠したいと思ったときに「白身魚」というふんわりした呼び方が使われるのである。たしかに、味のよしあしは別として、「パンガシウスフライのタルタルソース」などという料理が供されるようなことがあれば、ムムッ……もしかして帰れという意味なのか……などと考えこんでしまうことだろう。</div> <div> </div> <h4>正体不明の魚の身を紡錘形にするセンスがすばらしい</h4> <div>一様に香ばしい衣に包まれた謎の魚たちは食べ物であると同時に工業製品のようでもある(注:おいしくないとかダメだとかそういうニュアンスは特にない)が、単純に生産効率だけを考えれば、四角形や二等辺三角形にすれば輸送用のダンボールを白身魚のフライで満たすことができるはずで、実際、マクドナルドのフィレオフィッシュの白身魚のフライは正方形。ケンタッキーフライドチキンでときどき姿を現して姿を消す幻の魚ことフィッシュフライも、長方形もしくは台形で、それがかつて魚であったことを彷彿とさせる要素は何もない。</div> <div>いっぽう、海の幸が得意ではない定食屋や弁当屋で扱っている「白身魚のフライ」と呼ばれるフライの多くは紡錘形である。白身魚は任意の形に加工できるし、単価が安いので運送コストは少しでも安くしたいはずだ。それなのにあえて魚を思わせる紡錘形にしてある。たとえばこれがホキだとしたら1匹あたり何個も作れるはずで、あえて謎の小魚を作っていることになる。経済的合理性をあえて捨てて、想像上の魚を作るという夢を選んだのだとわたしは考える。</div> <div> </div> <h4>紡錘形の白身魚フライの素晴らしいたたずまい</h4> <div>ここからはわたしが通り過ぎていった白身魚の紡錘形のフライの思い出の写真たちのコーナー。</div> <div> </div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20210617/20210617072727.jpg" alt="f:id:kokorosha:20210617072727j:plain" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>これは団地の中にあるそば屋の定食の一部として供された白身魚のフライ。そばがメインの店だし850円のランチなので、お店でさばいたアジのフライなどは期待していないし、むしろこれ目当てでよく頼んでいる。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20210617/20210617072721.jpg" alt="f:id:kokorosha:20210617072721j:plain" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>ひとり席がないから早い時間に行ってさっと食べて帰っているが、本当は毎日ここで食べたいくらいだ。</div> <div> </div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20210617/20210617072739.jpg" alt="f:id:kokorosha:20210617072739j:plain" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>こちらはお弁当屋さんでオプションになっている白身魚。1つ120円である。安いので2個お願いすることが多い。このお弁当屋さんはすごいボリュームでたとえばサイコロステーキ定食を頼んだらザ・工業製品みたいなのの焼いたんが出てくるけれど、そんなところも含めて好きな店で、いつも感謝している。</div> <div> </div> <div>全国規模の店だとCoCo壱番屋でフィッシュカレーを頼むと出てくる。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20210617/20210617072752.jpg" alt="f:id:kokorosha:20210617072752j:plain" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>大きいのがひとつくるとイメージしていたがふたつ。ふたつ並んでいるだけで兄弟かなと思ってしまうが同じ魚の別の部位である可能性の方がはるかに高い。いままで紹介したものと比べるとボリュームがかなり小さい。その分かわいらしくもあり、手作りのような雰囲気さえ漂わせているが、工業製品のような感じにしてほしい人にとっては物足りないかもしれない。</div> <div> </div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20210617/20210617072746.jpg" alt="f:id:kokorosha:20210617072746j:plain" width="1920" height="1280" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>上記のお弁当屋で買ったものを食べながらふと見たら生前の姿がちらりと見えた。想像より原型をとどめていて驚いた。キミはどこの海から来たのかな……。すごい深海からお越しくださっている可能性もあって多少申し訳ない気分もある。</div> <div> </div> <h4>白身魚のフライは、「究極フレンドリーな魚状のごちそう」である</h4> <div>正体不明の一匹の魚が分割され、新しい魚の形になる。死してもなお、生前の姿とは異なる形で魚を表現しているというかさせられている白身魚のフライ……これは新しい魚の姿であり、人類にとっては新種の生き物のような存在。人類にとっては邪魔者でしかなかったうろこや骨はなく、油で揚げられて豚も裸足で逃げだす(蹄があるから靴を履いているようなものかもしれないが)カロリーを身につけている。この紡錘形の仮想生物を愛さずにはおれない……。</div> <div> </div> <div>などと気持ち悪いことを考えながら、今日も白身魚のフライをありがたくいただくのだった。</div> <div> </div> <div><iframe class="embed-card embed-webcard" title="ココロ社 (@kokorosha) | Twitter" src="https://hatenablog-parts.com/embed?url=https%3A%2F%2Ftwitter.com%2Fkokorosha" frameborder="0" scrolling="no" style="max-width: 500px; font-family: -apple-system, BlinkMacSystemFont, 'Helvetica Neue', 'Hiragino Sans', 'Hiragino Kaku Gothic ProN', '游ゴシック Medium', meiryo, sans-serif; font-style: normal; font-variant-ligatures: normal; font-variant-caps: normal; font-weight: 400; letter-spacing: normal; orphans: 2; text-align: start; text-indent: 0px; text-transform: none; white-space: normal; widows: 2; word-spacing: 0px; -webkit-text-stroke-width: 0px; text-decoration-thickness: initial; text-decoration-style: initial; text-decoration-color: initial; background-color: #ffffff; color: #454545; font-size: 15.2px; display: block; width: 500px; height: 155px; margin: 10px 0px;"></iframe><cite class="hatena-citation" style="font-style: normal; font-size: 13.68px; opacity: 0.75; display: block; font-family: -apple-system, BlinkMacSystemFont, 'Helvetica Neue', 'Hiragino Sans', 'Hiragino Kaku Gothic ProN', '游ゴシック Medium', meiryo, sans-serif; font-variant-ligatures: normal; font-variant-caps: normal; font-weight: 400; letter-spacing: normal; orphans: 2; text-align: start; text-indent: 0px; text-transform: none; white-space: normal; widows: 2; word-spacing: 0px; -webkit-text-stroke-width: 0px; text-decoration-thickness: initial; text-decoration-style: initial; text-decoration-color: initial; background-color: #ffffff; color: #454545;"><a href="https://twitter.com/kokorosha" style="background: transparent; color: #789dae; overflow-wrap: break-word;">twitter.com</a></cite></div> kokorosha 東京・稲城の「ありがた山」 その驚くべき光景 hatenablog://entry/26006613589411793 2020-09-29T19:02:19+09:00 2020-09-29T19:06:26+09:00 「ありがた山」と呼ばれている山がある。そのスピリッチャルな響きで、舌の奥に苦いものが走るかもしれないが、今から書く文および写真がそれ以上の驚きをもたらすことを保証する。その山の名前は、豊島区駒込にあった大量の無縁仏が昭和10年代に運びこまれたことに由来する。石仏を運ぶときに「ありがたや、ありがたや」と唱えたようである。 無縁仏が結集している地はそこまで珍しい光景ではない。よく知られた事例だと、当尾や高野山などにあり、山奥の風景にふさわしい佇まいなのだが、同じ風景が東京の、しかもさほど山奥でもないところにあった。当尾や高野山は鉄道の最寄り駅からバスでけっこうな時間がかけてずんずん登っていくが、あ… <div style="-en-clipboard: true;">「ありがた山」と呼ばれている山がある。そのスピリッチャルな響きで、舌の奥に苦いものが走るかもしれないが、今から書く文および写真がそれ以上の驚きをもたらすことを保証する。その山の名前は、豊島区駒込にあった大量の無縁仏が昭和10年代に運びこまれたことに由来する。石仏を運ぶときに「ありがたや、ありがたや」と唱えたようである。</div> <div> </div> <div>無縁仏が結集している地はそこまで珍しい光景ではない。よく知られた事例だと、当尾や高野山などにあり、山奥の風景にふさわしい佇まいなのだが、同じ風景が東京の、しかもさほど山奥でもないところにあった。当尾や高野山は鉄道の最寄り駅からバスでけっこうな時間がかけてずんずん登っていくが、ありがた山は京王読売ランド駅から徒歩10分のところ。最初に訪れたとき、新宿駅からだと30分少々でこんなところがあるとは信じられなかった。</div> <div> </div> <div>ありがた山の存在を知ったのは、京王相模原線に乗っていて見えていた、若葉台~よみうりランド間に謎の丘からである。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200623/20200623081544.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200623081544j:plain" title="f:id:kokorosha:20200623081544j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>通勤電車でここにさしかかるにつけ、「この山を超えたら何があるのだろう」と思っていたのだが、その気持ちは週末を迎えるとどこかに飛んでいってしまって海沿いの地域や博物館に赴いていた。つまりその気持ちは、好奇心を装った現実逃避の感情に過ぎなかったのである。</div> <div> </div> <div> </div> <div>この、「解消するほどには関心が持てなかったあの丘の向こう」問題であるが、不要不急の外出が制限され、通勤電車でしか移動しなくなってしまい、無意識下でゆっくり熟成されてきた疑問が一挙にガスを放出し、わたしの好奇心が爆発に至(り、周囲に異様な臭気のガスを放っ)たのであった。</div> <div>実際に行ってみると想像以上だったのでこの報告に至る。</div> <div> </div> <div>京王よみうりランド駅を降り、北側、つまりよみうりランドと同じ方面に出て、妙覚寺に向かって坂を登っていく。</div> <div>妙覚寺の脇の道を登っていくとありがた山に着くのだが、途中の空き地が開発中なのが見える。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200623/20200623081550.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200623081550j:plain" title="f:id:kokorosha:20200623081550j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200623/20200623081557.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200623081557j:plain" title="f:id:kokorosha:20200623081557j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>石塔を避けて開発をするようで、仕上がったらどうなるのだろうかと好奇心に駆られる。</div> <div> </div> <div>住宅地の奥に社があり、チラ見しているだけでも満足感がある。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200623/20200623081604.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200623081604j:plain" title="f:id:kokorosha:20200623081604j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200623/20200623081610.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200623081610j:plain" title="f:id:kokorosha:20200623081610j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>あっという間にありがた山の麓らしき場所に到着。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200623/20200623081616.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200623081616j:plain" title="f:id:kokorosha:20200623081616j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>麓には有縁なる仏様たちがいて、登っていくうちに無縁になってくるようなのであるが、もしかするとありがた山の麓と思っている場所は、山に含まれていないのかもしれない。そいて有縁仏のいるところもcoming soonになっているところが目立つ。開発の関係で、新規の仏様は募集していないのかもしれない。</div> <div> </div> <div> </div> <div>まだ頂上からはほど遠いが、若葉台方面がよく見えるし電車も見える。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200623/20200623081326.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200623081326j:plain" title="f:id:kokorosha:20200623081326j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>古墳は見晴らしのよい場所につくられることが多いが、豪な族でなかったとしても、見晴らしのよい場所で眠れるに越したことはない。</div> <div>ここから京王線が見えるということは、京王線からもここが見えていることを意味していて、たしかに記憶を辿ってみると、何度かお墓のようなものを見ていたのかもしれない。</div> <div> </div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200623/20200623081532.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200623081532j:plain" title="f:id:kokorosha:20200623081532j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>有縁ゾーンを抜けると、またしばらくcoming soonになって、さらに登っていくと、無縁仏4000柱のあるところに着く。</div> <div> </div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200623/20200623081405.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200623081405j:plain" title="f:id:kokorosha:20200623081405j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200623/20200623081434.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200623081434j:plain" title="f:id:kokorosha:20200623081434j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200623/20200623081411.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200623081411j:plain" title="f:id:kokorosha:20200623081411j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><br /><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200623/20200623081440.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200623081440j:plain" title="f:id:kokorosha:20200623081440j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>映画の撮影などでも使われていたらしいのだが、都心近くにこんなに不思議な場所があったとは知らなかった。</div> <div> </div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200623/20200623081340.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200623081340j:plain" title="f:id:kokorosha:20200623081340j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>地蔵堂兼手水舎のようなところがある。</div> <div> </div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200623/20200623081429.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200623081429j:plain" title="f:id:kokorosha:20200623081429j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>カップがあるところを見ると、飲める水だったのかもしれないが、今は濁っている。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200623/20200623081347.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200623081347j:plain" title="f:id:kokorosha:20200623081347j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>これは開発の影響なのか、単純に天候の問題で水が少なめで滞留しているのかはわからない……と思いながら、リュックに入れていた南アルプスの天然水を飲んだ。</div> <div> </div> <div> </div> <div>ありがた山の頂上へは、無縁仏のある斜面の真ん中を歩けば最短距離なのだが、なんとなく失礼な気がして、脇道から登ってみることにした。</div> <div> </div> <div>しかし脇道は蜘蛛の巣だらけで、あまり人が来ていないことを物語っている。わたしのあとからきたもう一組は、下から見て満足して帰って行ったようだった。</div> <div> </div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200623/20200623081359.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200623081359j:plain" title="f:id:kokorosha:20200623081359j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>途中に朽ちかけのお堂を発見。物置なのかもしれないがいい感じである。</div> <div> </div> <div>蜘蛛の巣をかきわけて頂上らしき場所についた。</div> <div>きたところを振り返ってみると、壮観である。</div> <div> </div> <div>京王線から中央線の東京西部がさらによく見える。遠くに見えるのはおそらく小金井あたりで、やはり中央線沿線は西の方に来てもけっこうな都会だな……。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200623/20200623081506.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200623081506j:plain" title="f:id:kokorosha:20200623081506j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>そして眼下に見える無縁仏たちの圧迫感……。あたりまえだけれど、これだけの方がそれぞれ亡くなって、親族や親しい人が魂の平安を祈って墓石を作ってきたという事実に圧倒される。<br /> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200705/20200705160911.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200705160911j:plain" title="f:id:kokorosha:20200705160911j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200705/20200705160917.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200705160917j:plain" title="f:id:kokorosha:20200705160917j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200623/20200623081417.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200623081417j:plain" title="f:id:kokorosha:20200623081417j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200623/20200623081423.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200623081423j:plain" title="f:id:kokorosha:20200623081423j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200623/20200623081352.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200623081352j:plain" title="f:id:kokorosha:20200623081352j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>「武蔵国五字ヶ峯 一丁」とあった。これがこの山のかつての名前だったのかもしれない。</p> <p>考えなしにここにきてしまったのだが、驚いたことに、この山の向こうでは大規模な開発がされていたのだった。</p> </div> <div> </div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200623/20200623081459.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200623081459j:plain" title="f:id:kokorosha:20200623081459j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200623/20200623081512.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200623081512j:plain" title="f:id:kokorosha:20200623081512j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200623/20200623081452.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200623081452j:plain" title="f:id:kokorosha:20200623081452j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200705/20200705160905.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200705160905j:plain" title="f:id:kokorosha:20200705160905j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200623/20200623081446.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200623081446j:plain" title="f:id:kokorosha:20200623081446j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div> </div> <div>しかも、ありがた山で聖域とされている場所だけは(少なくとも今は)丁寧に除かれている。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200705/20200705162125.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200705162125j:plain" title="f:id:kokorosha:20200705162125j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200623/20200623081525.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200623081525j:plain" title="f:id:kokorosha:20200623081525j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>結界のように置かれた板碑を超えたら、土と重機の世界。コントラストに圧倒された。通勤中に、呑気に「あの丘の向こうはなんじゃろか」と思っていたが、ここまで大規模に山が削られていようとはまったく想像が及ばなかった。</div> <div>下から見て満足して帰った人はこの風景を見ずに帰ってしまったのか、仁和寺にある法師のような話だなと思った。この風景は本尊というわけでもないし、見たら後悔したのかもしれないけれど……。</div> <div> </div> <div> </div> <div> <p>帰宅して、風景を見返していると、「開発している側からはどう見えているんだろうか(注:物理的な意味で)」という気持ちが日に日に強まり、2ヶ月後、隣駅の稲城側からありがた山方面に向かった。</p> <p>住宅街を奥に進んでいくと、行き止まりになっていて、削られた山が見える。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200912/20200912142610.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200912142610j:plain" title="f:id:kokorosha:20200912142610j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>住宅街のすぐそばで開発、という風景は、人によっては殺伐としていると思うのかもしれないが、わたしの育ったところも同じ感じだったので、むしろ、ふるさとを感じるほどである。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200912/20200912142616.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200912142616j:plain" title="f:id:kokorosha:20200912142616j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200912/20200912142628.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200912142628j:plain" title="f:id:kokorosha:20200912142628j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><br /> <br />工事の囲いに沿ってさらに登って振り返ると、ありがた山が見えた。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200912/20200912142622.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200912142622j:plain" title="f:id:kokorosha:20200912142622j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>板碑が結界のように見えるのは変わらず。</p> <p> </p> <p>開発が終わったら、それなりに自然な感じに仕上がるのだろうけれど、このときの写真と見比べてみたいと思う。</p> <p> </p> </div> <div>ありがた山の風景も、ここまで驚きに満ちた風景をたたえているのは、わずかな間かもしれない。現に、この近くに洞窟があったのだが、危険なのでCLOSEDになってしまっている。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200623/20200623081537.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200623081537j:plain" title="f:id:kokorosha:20200623081537j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div> </div> <div>これからは、ちょっと気になる場所があったら、すぐに行ってみようと思ったのだった。</div> <div> </div> <div> </div> <div><strong>◆ココロ社 Twitter(ブログの更新状況など)</strong></div> <div><a href="https://twitter.com/kokorosha">https://twitter.com/kokorosha</a></div> <div> </div> <div><br /><cite class="hatena-citation" style="font-style: normal; font-size: 13.68px; opacity: 0.75; display: block; font-family: -apple-system, BlinkMacSystemFont, 'Helvetica Neue', 'Hiragino Sans', 'Hiragino Kaku Gothic ProN', '游ゴシック Medium', meiryo, sans-serif; font-variant-ligatures: normal; font-variant-caps: normal; font-weight: 400; letter-spacing: normal; orphans: 2; text-align: start; text-indent: 0px; text-transform: none; white-space: normal; widows: 2; word-spacing: 0px; -webkit-text-stroke-width: 0px; text-decoration-style: initial; text-decoration-color: initial; background-color: #ffffff; color: #454545;"></cite></div> kokorosha 近所でいちばん高いところに行ってみると楽しい hatenablog://entry/26006613574472317 2020-05-26T19:14:53+09:00 2020-05-26T19:14:53+09:00 ここ2ヶ月程度、外出といえば近所への散歩しか選択肢はなかったはずである。 この間に近所の気になるところはすべて網羅して、緊急事態の終わりにあたっては、「遠出できない暮らしも悪くなかったな……」と感慨に耽っていたはずである……が、わたしは行き残した場所があって悶々としていたのだった。自分の家の半径3キロメートルの中で未知の領域がいまだ残されていることを遺憾と言わずして何と言おうか。京都の東寺には毎年のように行っているが、住んでいる多摩市で未踏の地がいくつもあるという矛盾……。 行かずとも、苦労して訪れるほどの価値はないと高をくくっていたが、安倍晋三先生や小池百合子先生から「無理して近場で済ませな… <div style="-en-clipboard: true;">ここ2ヶ月程度、外出といえば近所への散歩しか選択肢はなかったはずである。</div> <div>この間に近所の気になるところはすべて網羅して、緊急事態の終わりにあたっては、「遠出できない暮らしも悪くなかったな……」と感慨に耽っていたはずである……が、わたしは行き残した場所があって悶々としていたのだった。自分の家の半径3キロメートルの中で未知の領域がいまだ残されていることを遺憾と言わずして何と言おうか。京都の東寺には毎年のように行っているが、住んでいる多摩市で未踏の地がいくつもあるという矛盾……。</div> <div>行かずとも、苦労して訪れるほどの価値はないと高をくくっていたが、安倍晋三先生や小池百合子先生から「無理して近場で済ませなくてもいいよ、好きなところに行くといい」などと言われたら、かえって気になってしまう。</div> <div> </div> <div>今回のターゲットは「自分の住む市内の最高地点」である。読んでくださっているみなさまの市区の最高地点はさまざまだと思うが、それが高いかどうかは楽しさとは別で、たとえば東京都港区の最高地点はたかだか25.7mにすぎないが、その最高地点の風景や意味について考えると、日本有数の最高地点だといえるだろうし、「○○市 最高地点」で検索して、唯一解が得られないところもあり、これはこれで冒険のしがいがあるので、もし自分の住んでいるところの最高地点について考えたことがないという方はこの機会にぜひ調べて行ってみてほしい。</div> <div> </div> <div>そしてわたしの住んでいる多摩市の最高地点だが、調べる前に想像していたところとは違った。多摩センターと永山の間のどこかで、すでに何度も行っている場所に違いないと思って地形図を見たら、それよりも高いところがあったのだった。本丸は聖蹟桜ヶ丘と永山の間、多摩市のページに「天王森公園」との記述があったが、地図上で検索しても東村山市の天王森公園しか出てこない。さらに検索してみると、八坂神社の近くにあるという。また汎用性の鬼みたいな神社名……とりあえずこれを目印にして行ってみればわかると思って行ってきたのだった。</div> <div> </div> <div>市内なので徒歩で行ったのだが、いきなり核心に触れてしまうと感動しすぎて号泣してしまう恐れがあったため、東に進んでから、以前、<a href="https://suumo.jp/town/entry/tamanewtown-kokorosha/">SUUMOタウン</a>でも紹介した、稲城市の最高地点を経由して行くことにした。</div> <div> </div> <div>稲城市の最高地点は、多摩市の最高地点から10分もしないところにあるのだが、見晴らしがいいなと思うだけで、そこが稲城市の最高地点であると明示しているわけではない。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200526/20200526181305.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200526181305j:plain" title="f:id:kokorosha:20200526181305j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>このゆるい木陰の休憩所のようなところが最高地点で、ここで休憩している人は皆、ここが最高地点だと気づいていないふうである。いや、もしかすると、最高地点であると知っていながら、恥ずかしがり屋なため、その感動が外に漏れないよう、唇を噛んでいるのかもしれない。</div> <div> </div> <div>この地点から少し降りると見晴らしのよいゾーンがある。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200526/20200526181259.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200526181259j:plain" title="f:id:kokorosha:20200526181259j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>並んでいるのは若葉台パークヒルズ。見ていると住みたくなるのだが、わたしはいつもここで若葉台パークヒルズの物件情報を検索して眺めて満足し、まあでも今の賃貸暮らしもいいじゃないなどと思いつつ、若葉台方面に向かっていたのだった。</div> <div> </div> <div>この先にわが故郷(まだ5年ほどしか住んでいないが)の最高地点が待ち受けていようとは……。</div> <div> </div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200526/20200526181312.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200526181312j:plain" title="f:id:kokorosha:20200526181312j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>みはらし緑地を降りた道の向こう側は多摩市。このふたつの給水塔が多摩市にあってくれてうれしいと思っている。稲城にはかっこいいトンネルがあるので十分でしょうと思うのである。</div> <div> </div> <div>尾根幹線道路の上を通る橋から見ると、多摩市の守護神のような風格が感じられる。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200526/20200526181253.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200526181253j:plain" title="f:id:kokorosha:20200526181253j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>……というか、多摩市、改めて見ると緑が多すぎてちょっと驚いた。港区の人が見たら卒倒するのかもしれない。</div> <div> </div> <div>橋を渡って少し歩くと右手に八坂神社。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200526/20200526181200.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200526181200j:plain" title="f:id:kokorosha:20200526181200j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>さほど高くなかったとしても、最高地点はやはり神社とmixされていてほしいよね……。</div> <div> </div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200526/20200526181207.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200526181207j:plain" title="f:id:kokorosha:20200526181207j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>神社だけではなく、多摩市天然記念物のスダジイも鎮座していて、大した高さでもないのに神様がいてくれてありがとう……と思う。</div> <div> </div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200526/20200526183238.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200526183238j:plain" title="f:id:kokorosha:20200526183238j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>天王森公園の名前に若干のインパクトありと思っていたが、やはり明治天皇が訪れた場所らしい。このあたり一帯は御狩場だったことは有名な話。明治天皇が来ただけで「聖蹟」と呼ばれる感覚は、そのよしあしはさておき、今からすると理解不能である。</div> <div> </div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200526/20200526181226.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200526181226j:plain" title="f:id:kokorosha:20200526181226j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div> </div> <div>社殿は簡素だが、左手にブランコがある。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200526/20200526181220.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200526181220j:plain" title="f:id:kokorosha:20200526181220j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>ブランコ側から社殿を眺める。</div> <div>神社とセットのブランコは最高だが、大人が乗っていいブランコには見えなかったので見るだけである。</div> <div> </div> <div>  <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200526/20200526183244.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200526183244j:plain" title="f:id:kokorosha:20200526183244j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200526/20200526181213.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200526181213j:plain" title="f:id:kokorosha:20200526181213j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>また、湿り気の多い中、ワカメ状のものが土の上でよく育っていて、「多摩市の頂点には何もかもがある!」と思ったのだった。</div> <div> </div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200526/20200526181233.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200526181233j:plain" title="f:id:kokorosha:20200526181233j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200526/20200526181246.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200526181246j:plain" title="f:id:kokorosha:20200526181246j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200526/20200526181240.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200526181240j:plain" title="f:id:kokorosha:20200526181240j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> 最高地点の標識があり、三角点まで用意されていて感動した。なお、三角点なのに四角い理由は「三角点 なぜ四角」で検索すると得られる。</div> <div>富士山の3776mなどからすると比べ物にもならない161mだが、最高地点を盛りたててくれるさまざまなアイテムがあり、もっと早く来ておけばよかったと思った。</div> <div> </div> <div>なお、モサモサ感重視のため、見晴らしはさほどよろしくないのだが、失望するには及ばない。すぐ近くに「てっぺん坂」という、少年向けの漫画に出てきそうな名前を冠した坂があり、その坂の上から見ると、それなりの満足感が得られた。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200526/20200526181153.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200526181153j:plain" title="f:id:kokorosha:20200526181153j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200526/20200526181147.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200526181147j:plain" title="f:id:kokorosha:20200526181147j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>お住まいの地域の最高地点のよしあしは運次第だけれど、もし、あなたが、自分の住んでいる市区の最高地点がどこか即答できない状態なのであれば、ぜひ調べて行ってみてほしい。ワカメみたいなのが盛大に生えているかもしれないから……。</div> <div> </div> <div> <iframe class="embed-card embed-webcard" style="max-width: 500px; font-family: -apple-system, BlinkMacSystemFont, 'Helvetica Neue', 'Hiragino Sans', 'Hiragino Kaku Gothic ProN', '游ゴシック Medium', meiryo, sans-serif; font-style: normal; font-variant-ligatures: normal; font-variant-caps: normal; font-weight: 400; letter-spacing: normal; orphans: 2; text-align: start; text-indent: 0px; text-transform: none; white-space: normal; widows: 2; word-spacing: 0px; -webkit-text-stroke-width: 0px; text-decoration-style: initial; text-decoration-color: initial; background-color: #ffffff; color: #454545; font-size: 15.2px; display: block; width: 500px; height: 155px; margin: 10px 0px;" title="ココロ社 (@kokorosha) | Twitter" src="https://hatenablog-parts.com/embed?url=https%3A%2F%2Ftwitter.com%2Fkokorosha" frameborder="0" scrolling="no"></iframe><cite class="hatena-citation" style="font-style: normal; font-size: 13.68px; opacity: 0.75; display: block; font-family: -apple-system, BlinkMacSystemFont, 'Helvetica Neue', 'Hiragino Sans', 'Hiragino Kaku Gothic ProN', '游ゴシック Medium', meiryo, sans-serif; font-variant-ligatures: normal; font-variant-caps: normal; font-weight: 400; letter-spacing: normal; orphans: 2; text-align: start; text-indent: 0px; text-transform: none; white-space: normal; widows: 2; word-spacing: 0px; -webkit-text-stroke-width: 0px; text-decoration-style: initial; text-decoration-color: initial; background-color: #ffffff; color: #454545;"><a href="https://twitter.com/kokorosha" style="background: transparent; color: #789dae; overflow-wrap: break-word;">twitter.com</a></cite></div> kokorosha 近所の適当な川の始まりから終わりまでをたしかめると楽しい hatenablog://entry/26006613558222578 2020-05-11T18:54:53+09:00 2020-05-11T18:54:53+09:00 旅行やお出かけができないときは、近所の散歩の範疇でエンジョイすることになる。すぐ思いつくのは公園だけれど、公園もそれなりに人がいて、social distance的にどうなのと思うこともあるし、そもそも、人が少ないことが公園のよさでもあるので、人の多い時期に行ってもあんまり楽しくない。 ではどこに行けばよいのか、せっかくだから、今までしてこなかった散歩をしたい、置かれた場所で咲きたい……と思って思いついたのが、近所の適当な川の最初から最後までをたしかめる散歩である。多摩ニュータウンを横断するように流れている乞田川という川を、わたしは毎日のように見ているが、この川がどこから来てどこへ行くのかを見… <div style="-en-clipboard: true;">旅行やお出かけができないときは、近所の散歩の範疇でエンジョイすることになる。すぐ思いつくのは公園だけれど、公園もそれなりに人がいて、social distance的にどうなのと思うこともあるし、そもそも、人が少ないことが公園のよさでもあるので、人の多い時期に行ってもあんまり楽しくない。</div> <div> </div> <div>ではどこに行けばよいのか、せっかくだから、今までしてこなかった散歩をしたい、置かれた場所で咲きたい……と思って思いついたのが、近所の適当な川の最初から最後までをたしかめる散歩である。多摩ニュータウンを横断するように流れている乞田川という川を、わたしは毎日のように見ているが、この川がどこから来てどこへ行くのかを見たことがない。川の名前にいくぶん不思議な響きがあるが、この地域はかつて飢餓が多く発生し、領主に田んぼの耕作をさせてほしいと乞うたという説もあるが、モニュメントのようなものはとくにない。</div> <div>もしかしたら乞田川の終わりは大きな滝のようになっていて、そこが世界の端かもしれない。乞田川の始まりと終わりをたしかめずに、よく今まで生きてこられたな……などと気持ちが高まってきてしまった。</div> <div> </div> <div>以下はあくまで一例で、乞田川のことをまったく知らない人が見ても面白くないはずである。いまから紹介する風景が、自分の近所だったらどこになるだろうと思いながら参考にしていただけると大変ありがたい。</div> <div> </div> <div>乞田川は、唐木田を源流として、多摩センター、永山と流れ、聖蹟桜ヶ丘近くで大栗川に合流し、その大栗川も多摩川に合流する。多摩ニュータウンに住んでいるなら、なんとか散歩でおさまる距離である。</div> <div>多摩センターと永山の間は桜並木があり、地域のお花見の名所にもなっている。</div> <div> </div> <h4>近所の川の源流は概ね源流らしくないものである</h4> <div>そんな乞田川の源流は、唐木田の給水所近辺と言われているが、流れを確認できるのは、唐木田駅近くの鶴巻西公園からである。</div> <div> <p> </p> </div> <div>鶴巻西公園内では小川が横断しており、小川の始まりのような場所もある。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200429/20200429073405.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200429073405j:plain" title="f:id:kokorosha:20200429073405j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>なるほど、ここが源流なのかぁ~という気分にもなってしまうが、それは気のせいで、この水はさらに上のRPGのセーブポイントのような場所からポンプで送水されている。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200429/20200429073411.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200429073411j:plain" title="f:id:kokorosha:20200429073411j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200429/20200429073359.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200429073359j:plain" title="f:id:kokorosha:20200429073359j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> この公園に大自然を求めていくとがっかりするが、多摩ニュータウンならではの公園を見たいのであれば、オススメ度は非常に高い。</div> <div> </div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200429/20200429073417.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200429073417j:plain" title="f:id:kokorosha:20200429073417j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>これが湧水風小川を生成中のポンプの勇姿。</div> <div> </div> <div>話がそれたが、本当の源流は公園から外に出る殺風景な溝みたいなところから始まる。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200429/20200429073422.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200429073422j:plain" title="f:id:kokorosha:20200429073422j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>まあ「家から近いから」という理由で選んだ川の始まりなんてこの程度だろう。ここから多摩川に向かって歩いていこう。</div> <div> </div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200429/20200429073428.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200429073428j:plain" title="f:id:kokorosha:20200429073428j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>上流だと水量が少ないが、このように、近くの雨水を集めて少しずつ流れが太くなってくる。</div> <div> </div> <div>10分ほど歩くと、暗渠になっている中沢川と合流する。</div> <div>下の写真の手前が中沢川で、右がわれらの乞田川。奥に向かって流れている。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200429/20200429073433.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200429073433j:plain" title="f:id:kokorosha:20200429073433j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div> </div> <div>近くに「落合」という地名があるが、この合流地点を指していたらしい。今の落合は多摩センター駅の近くで、この落ち合っている場所は鶴巻になっているが、そのへんの詳しい経緯までは調べきれなかった。</div> <div> </div> <div>その合流地点から遊歩道が始まる。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200429/20200429073100.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200429073100j:plain" title="f:id:kokorosha:20200429073100j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>合流地点にはベンチがあり、ここに座って「合流してるなぁ~」と感慨にふけるのもよい。</div> <div> </div> <div>ふと周囲の建物に目を遣ると、きぬた歯科。</div> <div>マンションにダイレクトに書いてあるのは珍しいのではないだろうか。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200429/20200429073113.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200429073113j:plain" title="f:id:kokorosha:20200429073113j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>乞田川の鳥は、鴨と鳩とカラスくらいしかいないのだが、no鳥でもいいやと思っているので、鴨が寝ているところなどを撮れてラッキーと思った。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200429/20200429073107.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200429073107j:plain" title="f:id:kokorosha:20200429073107j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <h4> </h4> <h4>夢いっぱいのくつろげるゾーンに突入</h4> <div>多摩センターに近づいてくると、桜並木ゾーンに入る。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200429/20200429073125.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200429073125j:plain" title="f:id:kokorosha:20200429073125j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>そして、より川に近いところを歩くこともでき、何箇所かで川岸に出ることもできる。</div> <div> </div> <div>とくに、多摩センター駅のすぐ北あたりは、蔦が成長しすぎていて壁のようになっていておすすめ。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200429/20200429214017.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200429214017j:plain" title="f:id:kokorosha:20200429214017j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200429/20200429073132.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200429073132j:plain" title="f:id:kokorosha:20200429073132j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>このあたりでお弁当などを食べることも不可能ではないのだが、ただ、「一組だけ先客がいる」という状態が多い。何組も人がいるか、まったく無人なら気兼ねしなくていいのだが、一組いるなかで一人で参入するのは、なんとなく気まずいので、実際あまりお弁当を食べたりしたことはない。</div> <div> </div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200429/20200429073138.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200429073138j:plain" title="f:id:kokorosha:20200429073138j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>そして、この小さな川、よくわからないが一級河川なのであった。</div> <div>そのわりには名前が消えているが……。</div> <div> </div> <div>多摩センターと永山の中間地点では、流れが緩やかになって、葦が生えている。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200429/20200429073144.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200429073144j:plain" title="f:id:kokorosha:20200429073144j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>この川で一番好きなところである。</div> <div> </div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200429/20200429214025.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200429214025j:plain" title="f:id:kokorosha:20200429214025j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> 川沿いの遊歩道では、近所の人たちが花を植えていて春~夏はかなり賑やか。</div> <div> </div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200429/20200429073150.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200429073150j:plain" title="f:id:kokorosha:20200429073150j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>永山に近くなってくると、整備されてきて、高低差が大きなところは魚道のようなものが作られている。</div> <div> </div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200429/20200429073156.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200429073156j:plain" title="f:id:kokorosha:20200429073156j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" />このあたりは見晴らしもよくて、ニュータウンという語のイメージがしっくりくるが、整備されすぎていて、もうちょっと野放しな感じにしてくれてもいいのにな、とも思う。</p> <p> </p> </div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200429/20200429073202.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200429073202j:plain" title="f:id:kokorosha:20200429073202j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" />子鴨たちが媼にパンの耳を与えられていた。</p> </div> <div> </div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200429/20200429073214.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200429073214j:plain" title="f:id:kokorosha:20200429073214j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" />しかしカラスが登場し、ほとんどすべてを器用に奪っていった。</p> </div> <div> </div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200429/20200429073208.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200429073208j:plain" title="f:id:kokorosha:20200429073208j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" />この子は収穫なし子……。</p> </div> <div> </div> <div>永山の手前で桜並木はなくなるのだが、そのあとは適宜、ハナミズキなどが植えてあって(源流から歩いていても)飽きない。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200429/20200429073227.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200429073227j:plain" title="f:id:kokorosha:20200429073227j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>聖蹟桜ヶ丘近くの大栗川との合流地点に近くなってくると、最初見たときと比べるとかなりの川幅になっている。</div> <div>源流の写真を見ながら、「あの子がこんなに大きくなって……」と感慨にひたるのもいい。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200429/20200429073233.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200429073233j:plain" title="f:id:kokorosha:20200429073233j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <h4> </h4> <h4>夢にまで見た大栗川との合流地点</h4> <div>ここが合流地点。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200429/20200429214011.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200429214011j:plain" title="f:id:kokorosha:20200429214011j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" />奥側が大栗川だが、いままで乞田川沿いを歩いてきたせいで乞田川の肩を持ちがち。</p> </div> <div>「なんか大栗川の水が濁ってるねぇ……」と思ってしまうのであった。</div> <div> </div> <div>乞田川はここで終わり、大栗川になるのだが、せっかくなので多摩川に合流するところまで見届けていこうと思った。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200429/20200429073244.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200429073244j:plain" title="f:id:kokorosha:20200429073244j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" />いい風景かどうかは措いて、大栗川に合流してすばらしい太さに成長していることはたしかである。</p> </div> <div> </div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200429/20200429073250.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200429073250j:plain" title="f:id:kokorosha:20200429073250j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" />この謎ゾーンは大栗川と多摩川の中洲にあたる。</p> </div> <div> </div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200429/20200429073256.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200429073256j:plain" title="f:id:kokorosha:20200429073256j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" />テトラポッドの墓場のようである。</p> </div> <div> </div> <h4>クライマックスに向けて地味な諸施設が姿を現す</h4> <div>さらに先を進むと、多摩川との合流地点。多摩市市立交通公園がある。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200429/20200429073308.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200429073308j:plain" title="f:id:kokorosha:20200429073308j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" />ここで交通ルールを学んだりできるらしい。</p> </div> <div> </div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200429/20200429073302.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200429073302j:plain" title="f:id:kokorosha:20200429073302j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" />プロトタイプみたいな信号がかわいらしい。</p> </div> <div> </div> <div>そして、さらに先には野鳥観察小屋がある。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200429/20200429073313.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200429073313j:plain" title="f:id:kokorosha:20200429073313j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200429/20200429073318.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200429073318j:plain" title="f:id:kokorosha:20200429073318j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" />じっくり観察してやろう……と思ったのだが、わたしがここに身を隠して観察していても、ほかの人類が外にいるから、意味はなさそうである。この小屋が目的通りに使われたことはないのかもしれない。</p> </div> <div> </div> <div>そして、まだここで多摩川とは合流してはいないので、奥に進む。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200429/20200429073330.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200429073330j:plain" title="f:id:kokorosha:20200429073330j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" />大栗川を見て「大河だなぁ」などと思ってしまったが、多摩川のスケール感に圧倒された。</p> </div> <div>さんざん整備されてはいるものの、大自然を感じてしまったのだった。</div> <div> </div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200429/20200429073335.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200429073335j:plain" title="f:id:kokorosha:20200429073335j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" />歩いても歩いても先が見えず、本当に合流するのかと思うし、石の大きさがまちまちでで非常に歩きにくい。</p> </div> <div> </div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200429/20200429073341.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200429073341j:plain" title="f:id:kokorosha:20200429073341j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" />大栗川、ここにきて、対岸が粘土むき出しの崖になっていて不気味である。</p> </div> <div> </div> <div>ここが合流地点。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200429/20200429073347.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200429073347j:plain" title="f:id:kokorosha:20200429073347j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" />釣り人がいたのでここで撮影するにとどめた。</p> </div> <div>もうちょっと近くで見たかったけど……。</div> <div> </div> <div>乞田川というか大栗川の終わりをたしかめて幾分落ち着きを取り戻したので、せっかくなので、大栗川と多摩川の比較をしてみた。比較といっても匂いを嗅ぐだけだが。 </div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200429/20200429073324.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200429073324j:plain" title="f:id:kokorosha:20200429073324j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" />大栗川はその見た目とは裏腹にほぼ無臭だった。</p> </div> <div> </div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200429/20200429073353.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200429073353j:plain" title="f:id:kokorosha:20200429073353j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" />多摩川はビューティフルな見た目なのに、いかにも処理しました的な匂いがした。</p> </div> <div> </div> <div>それもそのはず、乞田川・大栗川が流れる八王子市、多摩市の下水は、この煙突の先の処理施設で処理され、多摩川に流される。つまり乞田川と大栗川には処理水が流れていない。いっぽう、多摩川はこの時点で処理済みの水が流れてきているので、特有の匂いがする。東京湾と同じ匂い。</div> <div> </div> <div>じゃあこの匂いが嫌かというと、そうではなくて、都会の匂いとして、風情を感じる。</div> <div> </div> <div> </div> <div>~~~</div> <div> </div> <div>源流のような場所から約2時間で多摩川との合流地点に着いた。</div> <div>これで乞田川のすべてを知ったという満足感がある。いちばん近くにある川の始まりから終わりまで見たという体験は、思いのほか日常に魂の平安をもたらしたのだった。</div> <div>これをお読みになった方も、近所にちょうどいい規模の川があったらぜひ実践してみていただきたい。</div> <div> </div> <div><iframe class="embed-card embed-webcard" style="max-width: 500px; font-family: -apple-system, BlinkMacSystemFont, 'Helvetica Neue', 'Hiragino Sans', 'Hiragino Kaku Gothic ProN', '游ゴシック Medium', meiryo, sans-serif; font-style: normal; font-variant-ligatures: normal; font-variant-caps: normal; font-weight: 400; letter-spacing: normal; orphans: 2; text-align: start; text-indent: 0px; text-transform: none; white-space: normal; widows: 2; word-spacing: 0px; -webkit-text-stroke-width: 0px; text-decoration-style: initial; text-decoration-color: initial; background-color: #ffffff; color: #454545; font-size: 15.2px; display: block; width: 500px; height: 155px; margin: 10px 0px;" title="ココロ社 (@kokorosha) | Twitter" src="https://hatenablog-parts.com/embed?url=https%3A%2F%2Ftwitter.com%2Fkokorosha" frameborder="0" scrolling="no"></iframe><cite class="hatena-citation" style="font-style: normal; font-size: 13.68px; opacity: 0.75; display: block; font-family: -apple-system, BlinkMacSystemFont, 'Helvetica Neue', 'Hiragino Sans', 'Hiragino Kaku Gothic ProN', '游ゴシック Medium', meiryo, sans-serif; font-variant-ligatures: normal; font-variant-caps: normal; font-weight: 400; letter-spacing: normal; orphans: 2; text-align: start; text-indent: 0px; text-transform: none; white-space: normal; widows: 2; word-spacing: 0px; -webkit-text-stroke-width: 0px; text-decoration-style: initial; text-decoration-color: initial; background-color: #ffffff; color: #454545;"><a href="https://twitter.com/kokorosha" style="background: transparent; color: #789dae; overflow-wrap: break-word;">twitter.com</a></cite></div> kokorosha 友達がいない人の特権的エナジードリンク「くさチャイ」の製法と味と効能について hatenablog://entry/26006613536741623 2020-03-18T19:35:44+09:00 2020-03-18T19:35:44+09:00 話が長くなるので最初に製法についてまとめておきます。 【材料】 牛乳:200cc 砂糖:大さじ4杯 紅茶:10グラム クローブパウダー:大さじ1杯 シナモンパウダー:大さじ1杯 生姜:20グラム にんにく:20グラム 【製法】 ①牛乳・砂糖・紅茶・クローブパウダー・シナモンパウダーを鍋に入れて、弱火で7分温める ②①の間に、生姜とにんにくをすりおろしておく ③生姜とにんにくを鍋に入れて混ぜ、2分温める ④茶こしを通してカップに注ぐ ⑤うへっ……なんだこの飲み物は! ~~~ 先月、「海外のセレブの間でバターコーヒーが流行している」という話題がわたしの脳に届けられた。痩せたり集中力がアップしたりす… <div style="-en-clipboard: true;">話が長くなるので最初に製法についてまとめておきます。</div> <div> </div> <div> <div><strong>【材料】</strong></div> <div>牛乳:200cc</div> <div>砂糖:大さじ4杯</div> <div>紅茶:10グラム</div> <div>クローブパウダー:大さじ1杯</div> <div>シナモンパウダー:大さじ1杯</div> <div>生姜:20グラム</div> <div>にんにく:20グラム</div> <div> </div> <div><strong>【製法】</strong></div> <div>①牛乳・砂糖・紅茶・クローブパウダー・シナモンパウダーを鍋に入れて、弱火で7分温める</div> <div>②①の間に、生姜とにんにくをすりおろしておく</div> <div>③生姜とにんにくを鍋に入れて混ぜ、2分温める</div> <div>④茶こしを通してカップに注ぐ</div> <div>⑤うへっ……なんだこの飲み物は!</div> <p> </p> <p>~~~ </p> </div> <div> </div> <div>先月、「海外のセレブの間でバターコーヒーが流行している」という話題がわたしの脳に届けられた。痩せたり集中力がアップしたりするなどの効果があるそうである。集中力は本当かなと思わなくもないが、痩せたら腹の肉が視界の端でチラつくこともなくなるだろうから集中力はおのずとアップするということなのかもしれない。</div> <div> </div> <div>もしかするとあなたは、「先月バターコーヒーを知ったとは、キミはどれだけout of dateなの」と英語まじりにわたしのことを嘲笑するかもしれないが、わたしがバターコーヒーの名を網膜に映したのは2年以上前なので、あなたが思うほどout of dateではないはずだ。ただ、網膜から脳まで到達するのに少々お時間をいただいてしまったことは認めざるをえない。通常の情報なら、網膜から脳に到達するのは一瞬のことだが、そのとき、バターコーヒーを愛飲しているという「海外のセレブ」という文字列に意識を占有されてしまい、バターコーヒーの情報そのものは網膜と脳の間にある踊り場のような場所に放置されていたのである。その踊り場には今もなお、ピェンローやメイソンジャーサラダなどが桐の箱に入って大切に安置されているのだが、それはともかく、「海外のセレブ」といわれて想起するのは、ミック・ジャガー、マイケル・ジャクソン、マドンナ、シルベスター・スタローン……中には他界してバターコーヒーがなくてもわりと大丈夫な状況になっている方もいるほどで、30年間ほどアップデートがかかっていない状況である。これでは、若者は言うまでもなく、中年同士の会話にも支障をきたしてしまう。たとえばミック・ジャガー先生にあらせられましては、73歳でも子を成しているので、まだまだ健康だと推察しているが、「海外のセレブ」の持ち駒がこの30年で増えていないのはたいそう心細い。あとひとりふたり、「海外のセレブ」を銘記しておきたいのだが、それがシャバからいなくなったり天に召されたりするたびに覚え直すのが面倒なので、品行方正かつ若めのセレブがよいと思い、ホーム・アローンに出ていた子役の子はどうだろうと思って「ホーム・アローン 子役 現在」で検索したが、シャバにはいるものの、名前が長くなっていて覚えるのが困難だし、苦労してそれを覚たところで、この先セレブでい続けてくれるのか不安が残った。仕方ないので、わたしの把握しているもうひとりの子役、「レオン 子役 現在」で検索し、「ナタリー・ポートマン」という、少なくともわたしが死ぬまでの間はセレブの地位にいそうな方の名前を覚えた。彼女はもはや子役ではなかったので驚いて、思わず「ナタリー・ポートマン ヌード」で画像検索をしてしまったのだが、その結果報告は措くとして、わたしは「海外のセレブ」と言われたときに、それなりに最近のセレブを想起できるようになったのだった。</div> <div>このように海外のセレブについて考えていたせいでバターコーヒーそのもののことをすっかり失念していたのだが、満を持してバターコーヒーについて考えてみたいと思ったのが先月の話。せっかく覚えた海外のセレブには失礼かもしれないというか、わたしの把握している海外のセレブが実際にバターコーヒーを飲んでいるかどうかも知らないが、カフェインと油脂が入っていたら、そりゃあいい感じになるに決まってるジャンという感想を持った。</div> <div> </div> <div>そもそも、わたしは長年にわたって、紅茶の不甲斐なさをどげんとせんといけんよ……とニセ宮崎弁で思い続けていた。以前、友人がイタリアに旅行に行ったとき、神父たちが紅茶を片手にトランス状態で語り合っているところを見たという話を聞いたのだが、そういうことである。どういうことかというと、紅茶は本来、優雅でおしゃれな飲み物というよりも、そのカフェインの効能から、ドラッグとしても愛飲されるべきであるということ。しかしながら、ソフトドリンクの中でのドラッグといえば、もっぱらコーヒーであり、紅茶愛好家の方々には、あなたたちやられっぱなしでいいの?と反語を飛ばしたくて飛ばしたくてうずうずしていた。そんなところに届けられたバターコーヒーのお知らせ。弊ブログをご覧になるのが初めての方でも、わたしがどれだけショックを受けた想像がつくはずである。</div> <div> </div> <div>……などと前置きが長くなったが、まとめると、「紅茶をベースにしたドラッグのようなソフトドリンクの開発が急がれている」という話。以前、茶葉の量を限界まで増やしたロイヤルミルクティーを試作してみたのだが、大量のミルクと砂糖を以てしても、渋くて飲用不可だったので諦めたことがあった。少なくとも、茶葉を増やすという方向には限度があることを知った。ここでカフェイン濃度を高めていくことでバターコーヒーを凌駕しようという作戦はほぼ終了してしまった。</div> <div> </div> <div>しかし、そのあと思いついたのが、もともと体があたたまるとか、スパイスでシャッキリするといわれているチャイをKAIZENする形。スパイスはそのまま入れて煮こむより、パウダーをそのまま入れた方が早いし効能があるとすれば煮出したエキスだけでなく、本体もそのまま味わった方がよい。まずこの点を従来のチャイからのKAIZENとする。</div> <div> </div> <div>そして、チャイにバターを足すことも考えたのだが、すでにミルクを足しているので、味としても効能としても重なってしまい、適切でない。</div> <div>うーん……と思ったが、ふと、ニンニクがあるじゃないか、と思った。ニンニクが甘い味なのはどうなのかと思うかもしれないが、「ニンニクのグラッセ」という、極めてアウトサイド寄りなデザートもなくはないので、試してみる価値はあるだろうと思ったのである。</div> <div> </div> <div>以下、写真をまじえた製法を記させていただく。</div> <div> </div> <div> </div> <div><strong>【材料】</strong></div> <div><strong>牛乳:200cc</strong></div> <div><strong>砂糖:大さじ4杯</strong></div> <div><strong>紅茶:10グラム </strong>フレーバーティーを使うと、より味がややこしくなるのでおすすめ。先述のとおり、茶葉を増やしすぎると、苦いというより渋くて飲めないので、10グラムが適量だと思う。</div> <div><strong>クローブパウダー:大さじ1杯</strong></div> <div><strong>シナモンパウダー:大さじ1杯 </strong>これは五香粉に代えても中華風になって楽しい</div> <div><strong>生姜:20グラム</strong></div> <div><strong>にんにく:20グラム</strong></div> <div> </div> <div><strong>【製法】</strong></div> <div><strong>①牛乳・砂糖・紅茶・クローブパウダー・シナモンパウダーを鍋に入れて、弱火で7分温める</strong></div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200317/20200317204726.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200317204726j:plain" title="f:id:kokorosha:20200317204726j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>見た目、ややグロテスクだけれど、味もグロテスクなので期待して作っていただきたい。</p> </div> <div> </div> <div><strong>②①の間に、生姜とにんにくをすりおろしておく</strong></div> <div><strong> </strong></div> <div><strong>③生姜とにんにくを鍋に入れて混ぜ、2分温める</strong></div> <div>ここで、火を止めてから生姜とにんにくを入れてしまうと、いくらなんでも臭すぎるし、生のにんにくは体によくない(実際のところ、生のにんにくを食べすぎておなかを壊して寝こんだ経験あり)ので、友達がいなくてもここは加熱しておきたいところ。</div> <div> </div> <div><strong>④茶こしを通してカップに注ぐ</strong></div> <div>200ccの牛乳を使っても紅茶に吸われたり蒸発したりで、できあがりは100cc強といったところ。ただし濃厚なので、100cc以上飲みたいという気分にはならないので安心してほしい。</div> <div> </div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20190113/20190113222720.jpg" alt="f:id:kokorosha:20190113222720j:plain" title="f:id:kokorosha:20190113222720j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>エスプレッソ用のカップやショットグラスがあれば、使ってみると気分が出る。何の気分かはわたしにもわからないが……。</div> <div> </div> <div>飲む前に、まず、目の覚めるような匂いがする。複雑かつ強烈。</div> <div>飲んだら、口の中がにんにくで満たされる。材料を見たらわかると思うけれども、重量で換算すると、ニンニク10%にはなる清涼飲料である。清涼なわけなかろうが……。</div> <div> </div> <div>味はどうかというと、おいしいことでおなじみのユンケルをさらに豊かにしたような味で、わたしは大好きである。味が濃いので一気に飲めず、ちびちびいただいた。また、インパクトが強すぎて、お茶請けなどはまったく必要ない、というか、飲んでいると喉が乾いてしまうので、むしろ自らが液状のお茶請けとなっているので、口直しにジャスミン茶とともに召しあがるのがよいかもしれない。</div> <div>飲み終わった直後は、しばらく飲みたくないと思ってしまうのだが、翌日になると、また飲みたくなる不思議な味。何よりも、効能が顕著だった。飲んで2時間くらい経ったら体の疲れが消えており、倦怠感も一掃されていた。20時ごろいただいたのだが、翌日の朝の目覚めがスムーズで、いままでにない感覚である。体の各機能が底上げされているような不思議な感覚になる。そして効果は翌々日にまで持続しているように感じる。</div> <div> </div> <div>ただ、大きな欠点がある。やはり大変臭い。ミルクで煮こんだが、帳消しになってもなお残る圧倒的な腐臭。わたしは友だちがほとんどいないため、どの程度匂っているのかはわからないが、自覚できる程度に臭いということは、第三者が嗅いだら、かなりの悪臭を放っている可能性が高い。翌日誰にも会わないと決まっているときのみ、飲むことを自分に許可しているし、バターコーヒーを出社前に飲むのに比べ、くさチャイは仕事(=人と会う)が終わってからしか飲めないので、仕事上の生産性アップにはまったく寄与しないのであった。</div> <div> </div> <div> </div> <div><iframe class="embed-card embed-webcard" style="max-width: 500px; font-family: -apple-system, BlinkMacSystemFont, 'Helvetica Neue', 'Hiragino Sans', 'Hiragino Kaku Gothic ProN', '游ゴシック Medium', meiryo, sans-serif; font-style: normal; font-variant-ligatures: normal; font-variant-caps: normal; font-weight: 400; letter-spacing: normal; orphans: 2; text-align: start; text-indent: 0px; text-transform: none; white-space: normal; widows: 2; word-spacing: 0px; -webkit-text-stroke-width: 0px; text-decoration-style: initial; text-decoration-color: initial; background-color: #ffffff; color: #454545; font-size: 15.2px; display: block; width: 500px; height: 155px; margin: 10px 0px;" title="ココロ社 (@kokorosha) | Twitter" src="https://hatenablog-parts.com/embed?url=https%3A%2F%2Ftwitter.com%2Fkokorosha" frameborder="0" scrolling="no"></iframe><cite class="hatena-citation" style="font-style: normal; font-size: 13.68px; opacity: 0.75; display: block; font-family: -apple-system, BlinkMacSystemFont, 'Helvetica Neue', 'Hiragino Sans', 'Hiragino Kaku Gothic ProN', '游ゴシック Medium', meiryo, sans-serif; font-variant-ligatures: normal; font-variant-caps: normal; font-weight: 400; letter-spacing: normal; orphans: 2; text-align: start; text-indent: 0px; text-transform: none; white-space: normal; widows: 2; word-spacing: 0px; -webkit-text-stroke-width: 0px; text-decoration-style: initial; text-decoration-color: initial; background-color: #ffffff; color: #454545;"><a href="https://twitter.com/kokorosha" style="background: transparent; color: #789dae; overflow-wrap: break-word;">twitter.com</a></cite></div> kokorosha 究極の神道建築はピカピカすぎて、神様がいると思えない hatenablog://entry/26006613516730795 2020-02-20T19:23:55+09:00 2020-02-20T19:27:54+09:00 昨年の天皇の代替わりには大して興味はなかったのだが、平成のはじまりのころはネガティブな関心を持ち、それなりに行動していたことを思い出すと、30年という時の長さを想う。それはともかく、あるときFacebookでマイフレンズが載せていた大嘗宮の写真があまりにも不思議だったので拡大して見、それでも気持ちがおさまらなかったので、長時間並ぶことを覚悟しつつ、大嘗宮の公開の最終日に、大嘗宮の様子をたしかめに行ってきた。 特に気になっていたのは鳥居である。黒木造という、かなり古い様式で作られているのだが、プレイステーション3(初代でも2でも4でもなく)に出てくる木のように、低ポリゴンの立体にテクスチャーをベ… <div style="-en-clipboard: true;">昨年の天皇の代替わりには大して興味はなかったのだが、平成のはじまりのころはネガティブな関心を持ち、それなりに行動していたことを思い出すと、30年という時の長さを想う。それはともかく、あるときFacebookでマイフレンズが載せていた大嘗宮の写真があまりにも不思議だったので拡大して見、それでも気持ちがおさまらなかったので、長時間並ぶことを覚悟しつつ、大嘗宮の公開の最終日に、大嘗宮の様子をたしかめに行ってきた。</div> <div> </div> <div>特に気になっていたのは鳥居である。黒木造という、かなり古い様式で作られているのだが、プレイステーション3(初代でも2でも4でもなく)に出てくる木のように、低ポリゴンの立体にテクスチャーをベタっと貼ったようなビジュアルに感動し、ぜひ実物を……と思ったのである。</div> <div> </div> <div>行ってきたのは公開最終日。大嘗宮は急ごしらえなわりに広大で、列をなして移動する間に、少しずつ有利な場所に移動し、全体をおさめることができた。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200220/20200220175813.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200220175813j:plain" title="f:id:kokorosha:20200220175813j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>遠くから見ても、曲線は見当たらず、シンプルで、「概念」という印象を受ける建築である。</div> <div>お目当ての鳥居。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200220/20200220175819.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200220175819j:plain" title="f:id:kokorosha:20200220175819j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>スマートフォンで人が撮ったのを見ていて、カメラにもよるのかなと思ったが、フルサイズ機で撮ると、いっそうプレイステーション3である。</div> <div> </div> <div>この儀式が古くから続いていることや、造形がたいへんユニークで実物を見ることができてよかったとは思うものの、ここに神がいることなどを説得するための建築がこの佇まいなのか、と驚く。</div> <div>三浦半島で見た手すりに似ている。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200220/20200220175933.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200220175933j:plain" title="f:id:kokorosha:20200220175933j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div> </div> <div>そして鳥居以外もなかなかプレイステーション3だった。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200220/20200220175858.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200220175858j:plain" title="f:id:kokorosha:20200220175858j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p> </p> <p>vaporwaveみたいだとも言えるかもしれない。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200220/20200220175849.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200220175849j:plain" title="f:id:kokorosha:20200220175849j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200220/20200220175843.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200220175843j:plain" title="f:id:kokorosha:20200220175843j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div> </div> <div>なお、令和の大嘗祭から茅葺きの屋根が板葺きになった建物やプレハブに変わった建物もあるなど、驚くべき仕様変更が行われていて、数十年でそんなに変わるのなら、いままでもさんざん変わってきたに違いない。</div> <div> </div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200220/20200220175825.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200220175825j:plain" title="f:id:kokorosha:20200220175825j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>仕様変更のなかった鳥居についても、より原木に近くすれば、木の精の存在感が感じられ、同時にここに神ありと信じることができたかもしれないが、あえて枝が存在しなかったかのように精巧な加工が施されていて、むしろ伝統を感じさせなくしているようにも見えてしまう。</div> <div> </div> <div>伊勢神宮の式年遷宮の様子を見に行ったときも似たような気分になった。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200220/20200220175916.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200220175916j:plain" title="f:id:kokorosha:20200220175916j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>柱がピカピカで、歴史が感じられない。もちろんこの鳥居そのものは建てられたばかりなので、歴史も何もない。神が大昔からずっとここにいて、20年ごとに住まいが変わるだけだということは承知しているが、新しいところに神がいると信じるのが難しい。</div> <div> </div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200220/20200220175922.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200220175922j:plain" title="f:id:kokorosha:20200220175922j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>「朽ち果てている場所には神はいない」という考えでそうしているのだろうし、この圧倒的な数の参拝者たちのほとんども、このピカピカの建物の中に神がいると信じ、畏怖したり、何がしかのご利益を期待したりしているのだろうけれど、わたしはただ建物を見に来ただけの異邦人であり、同じ場所にいながらすばらしい断絶が感じられたのだった。</div> <div> </div> <div>なお、新旧で共存しているタイミングを狙って見に行ったので、古い―といっても20年だが―経っている方には神がいるかもしれないという気がしなくもない。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200220/20200220175911.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200220175911j:plain" title="f:id:kokorosha:20200220175911j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div> </div> <div>あるいは、特に有名ではない末社のペンキで塗った鳥居でも、数十年経ってみると風格のようなものが感じられ、神がいそうな気もする。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200220/20200220175928.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200220175928j:plain" title="f:id:kokorosha:20200220175928j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div> </div> <div> </div> <div>自然物の姿を想像させたり時の流れを感じさせたりするものには説得力を感じるが、わたしにとっては、ピカピカした木たちに伝統を感じたり神がいると信じることが難しい。大嘗宮は古代の黒木造で、伊勢神宮に至っては「唯一神明造」という少年ジャンプに出てきそうなくらい絶対的な建物のはずだけれど、組体操大好きペアレンツの感性と同じくらいの隔たりを感じる。組体操大好きペアレンツは同時に、ピカピカした木に神を見出すことができているのかもしれない。</div> <div> </div> <div>わたしは、神道の国、日本に住むものとして必要なトレーニングが足りないのかもしれないと思うが、この違和感も含めて楽しいと思っている。</div> <div> </div> <div> </div> <div><iframe class="embed-card embed-webcard" style="max-width: 500px; font-family: -apple-system, BlinkMacSystemFont, 'Helvetica Neue', 'Hiragino Sans', 'Hiragino Kaku Gothic ProN', '游ゴシック Medium', meiryo, sans-serif; font-style: normal; font-variant-ligatures: normal; font-variant-caps: normal; font-weight: 400; letter-spacing: normal; orphans: 2; text-align: start; text-indent: 0px; text-transform: none; white-space: normal; widows: 2; word-spacing: 0px; -webkit-text-stroke-width: 0px; text-decoration-style: initial; text-decoration-color: initial; background-color: #ffffff; color: #454545; font-size: 15.2px; display: block; width: 500px; height: 155px; margin: 10px 0px;" title="ココロ社 (@kokorosha) | Twitter" src="https://hatenablog-parts.com/embed?url=https%3A%2F%2Ftwitter.com%2Fkokorosha" frameborder="0" scrolling="no"></iframe><cite class="hatena-citation" style="font-style: normal; font-size: 13.68px; opacity: 0.75; display: block; font-family: -apple-system, BlinkMacSystemFont, 'Helvetica Neue', 'Hiragino Sans', 'Hiragino Kaku Gothic ProN', '游ゴシック Medium', meiryo, sans-serif; font-variant-ligatures: normal; font-variant-caps: normal; font-weight: 400; letter-spacing: normal; orphans: 2; text-align: start; text-indent: 0px; text-transform: none; white-space: normal; widows: 2; word-spacing: 0px; -webkit-text-stroke-width: 0px; text-decoration-style: initial; text-decoration-color: initial; background-color: #ffffff; color: #454545;"><a href="https://twitter.com/kokorosha" style="background: transparent; color: #789dae; overflow-wrap: break-word;">twitter.com</a></cite></div> <div> </div> kokorosha 真冬こそ東京湾……春になる前に行く「ふなばし三番瀬海浜公園」の圧倒的魅力 hatenablog://entry/26006613507874930 2020-02-07T19:29:05+09:00 2020-02-08T01:02:08+09:00 冬のお出かけといえば、手堅く、博物館や温室のある植物園などに行く……わたしもそう思っていたのだが、晴れた日に行くシーズンオフの東京湾が素晴らしいことを発見し、すっかり魅了されたのでここに報告させていただきたい。 ある日、適当に東京湾の地図を見ていたら、地図上で見てもそんなによさそうには見えない地点に絶賛コメントがついていた。 海を満喫できるらしい。その場所は「ふなばし三番瀬海浜公園」である。写真を見る限り、潮干狩りの時期に行くと大変そうなので、冬がよさそうだ……つまり今。 東京ディズニーランドがある舞浜駅から3駅の二俣新町が最寄り駅である。車で行って近くの道路に違法駐車するのが流行のようだが、… <div style="-en-clipboard: true;">冬のお出かけといえば、手堅く、博物館や温室のある植物園などに行く……わたしもそう思っていたのだが、晴れた日に行くシーズンオフの東京湾が素晴らしいことを発見し、すっかり魅了されたのでここに報告させていただきたい。</div> <div> </div> <div>ある日、適当に東京湾の地図を見ていたら、地図上で見てもそんなによさそうには見えない地点に絶賛コメントがついていた。</div> <div>海を満喫できるらしい。その場所は「ふなばし三番瀬海浜公園」である。写真を見る限り、潮干狩りの時期に行くと大変そうなので、冬がよさそうだ……つまり今。</div> <div>東京ディズニーランドがある舞浜駅から3駅の二俣新町が最寄り駅である。車で行って近くの道路に違法駐車するのが流行のようだが、駅から徒歩だと30分。工業地帯をひたすら直進する感じが楽しいので、個人的にはあっという間だったが、二俣新町駅や船橋駅からバスも出ているようである。</div> <div> </div> <div>駅を降りて東に歩き、信号をひとつ越えたらあとは南下するだけ。信号を越えないまま南下することも可能だが、風景が退屈なので越えておくことをおすすめする。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200206/20200206202744.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200206202744j:plain" title="f:id:kokorosha:20200206202744j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>落書きがお行儀よくて、進学校の不良ってこんな感じだったよなと思った。</div> <div>進学校の不良はけっこうモテるので進学校在学中はイライラしていたが、最近は落ち着いている。</div> <div> </div> <div>しかし、ゴミについてはちょっとひどい。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200206/20200206202731.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200206202731j:plain" title="f:id:kokorosha:20200206202731j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>最初は環境破壊を憂いたりもした。</div> <div>……が、だんだんゴミを見るのが楽しくなってきくる。</div> <div>昔のテレビなどがあると、ブブブブラウン管!!!と興奮してしまうのだった。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200206/20200206202738.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200206202738j:plain" title="f:id:kokorosha:20200206202738j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> テレビに名前が書いてあって、所有権を主張したいほど、かつては魅力的だったのだなぁと感慨にふけってしまう。</div> <div> </div> <div>道路沿いの工場の多くは神戸製鋼関連で、グループの巨大さを感じることができる。</div> <div> </div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200207/20200207191348.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200207191348j:plain" title="f:id:kokorosha:20200207191348j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" />まっすぐすぎて、来た道を振り返ると消失点みたいになっていて笑ってしまう。</p> </div> <div> </div> <div>このルート中で唯一拝めるザ・工場みたいなのは、「日本メラサイト工業」という、コンクリート用の骨材の会社。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200206/20200206202751.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200206202751j:plain" title="f:id:kokorosha:20200206202751j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200206/20200206202725.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200206202725j:plain" title="f:id:kokorosha:20200206202725j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> 緑と高度に共存していて、これだけでも来てよかったという気分になる。</div> <div> </div> <div>新港大橋は名前のとおりスケールの大きな橋であり、渡るだけで満足感がある。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200206/20200206202757.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200206202757j:plain" title="f:id:kokorosha:20200206202757j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>このへんで深呼吸すると、いかにも処理された水ですという匂いがする。</p> <p> </p> <p>公園の隣はごみ焼却場で、ただいまアネックスみたいなのが建設中。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200206/20200206202822.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200206202822j:plain" title="f:id:kokorosha:20200206202822j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>手前がアネックスなのだが、最近は焼却施設にデザイン性みたいなのは不要と思っているのかしら……ぼくは要と思うけど……。</div> <div> </div> <div>公園に到着して、ずんずん海に向かって歩くと、突然視界が開けてくる。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200206/20200206202816.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200206202816j:plain" title="f:id:kokorosha:20200206202816j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>想像以上のスケール感のある干潟が現れて感動……。</div> <div>潮干狩りのシーズンに行くと、人が多くて窮屈に感じるはずだが、冬の、さらに午前中だと人がほとんどいない。</div> <div> </div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200207/20200207184127.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200207184127j:plain" title="f:id:kokorosha:20200207184127j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>あちこちに穴が開いていてアサリなどがいると思われる。</div> <div>余命おそらく3ヶ月だが、春が来るまで胸いっぱいにプランクトンを吸引するがよい……。</div> <div>というか、「東京湾」として想像していたよりずっと透明度が高くて戸惑った。</div> <div>  <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200206/20200206202809.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200206202809j:plain" title="f:id:kokorosha:20200206202809j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> 波の跡がなんとも艶めかしい。潮干狩りシーズンだと、ちびっ子たちの足跡がびっしりつくから、きっと今だけの風景である。</div> <div> </div> <div>打ち上げられたクラゲが多数。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200206/20200206202652.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200206202652j:plain" title="f:id:kokorosha:20200206202652j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div> </div> <div>東京湾のもっとも奥の地域になるが、見晴らしは大変よい。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200206/20200206202619.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200206202619j:plain" title="f:id:kokorosha:20200206202619j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>「見晴らしがよい」の定義が「遠くに煙突やコンビナートが見えること」でごめんな……。湾内なので、おそらく見えて横須賀くらいまでかなと思うけれども、じゅうぶんなスケール感だと思う。</p> <p><br />3階建ての展望スペースみたいなところからだと、富士山がよく見える。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200206/20200206202828.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200206202828j:plain" title="f:id:kokorosha:20200206202828j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>手前にあるのは葛西臨海公園の観覧車。</div> <div> </div> <div>豪華客船みたいなのはないが、豪華積み荷船みたいなのは用意しております。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200207/20200207191353.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200207191353j:plain" title="f:id:kokorosha:20200207191353j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div> </div> <div>部分的に沖縄のようになっているところもあり。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200206/20200206202534.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200206202534j:plain" title="f:id:kokorosha:20200206202534j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div> </div> <div>なお、この上の廃品たちを遠くから見ると、「早く逃げて~」と言いたくなってしまう。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200206/20200206202624.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200206202624j:plain" title="f:id:kokorosha:20200206202624j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div> </div> <div> </div> <div>冬、ここに来る意義は、上記のように、人が少ないこと、雲が少なくていい写真が撮れること……なのだが、もうひとつ重要な意義がある。越冬のために地味な鳥が大集合しているのである。<br /> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200206/20200206202638.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200206202638j:plain" title="f:id:kokorosha:20200206202638j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" />オオバンたち。</p> </div> <div>波打ち際に集合してモリモリ何かを食べていたのだが、まったく何かわからず……。</div> <div>  <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200206/20200206202631.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200206202631j:plain" title="f:id:kokorosha:20200206202631j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p>個人的には「ザ・工業地帯みたいなところでたくましく生きる鳥たち」的な構図が大好きである。</p> </div> <div> </div> <div> 公園の東の端には防波堤があり、絶好の鳥写真スポットになっている。</div> <div>とくに沖の方には鳥たちがお行儀よく種類別に分かれて留まっていた。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200206/20200206202553.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200206202553j:plain" title="f:id:kokorosha:20200206202553j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div>種類別に分かれる意味があんまりよくわかっていないのだけれど、お互い気に入らない鳥についての愚痴などを言ってスッキリしたりしているのだろうか……。</div> <div>  </div> <div>冬の鳥たちは概ねモコモコしていて愛くるしい。</div> <div>ここにいる中でもっとも可愛らしいのはシロチドリ。(<a href="http://blog.hatena.ne.jp/achakeym/">id:achakeym</a>さん、ご指摘ありがとうございます!)</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200207/20200207184201.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200207184201j:plain" title="f:id:kokorosha:20200207184201j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div> </div> <div> </div> <div>シギ的なのは単体で見ても愛らしいのだが、集合していると最高である。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200206/20200206202547.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200206202547j:plain" title="f:id:kokorosha:20200206202547j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p> </p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200207/20200207184155.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200207184155j:plain" title="f:id:kokorosha:20200207184155j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p> </p> <p>風が吹いているとくちばしを隠すのだが、そこで純度100%のかわいい物体と化すのであった……。</p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200207/20200207184148.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200207184148j:plain" title="f:id:kokorosha:20200207184148j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div> </div> <div> </div> <div>なお、すべての鳥が可愛らしいとは限らない。</div> <div>ミヤコドリだけは、くちばしがあざといぐらいに大きくて赤いのでかわいらしさ控えめ。わりかし遠くから越冬のために来てくださっているようなのだが、すなおにwelcomeと言えない。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200207/20200207184206.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200207184206j:plain" title="f:id:kokorosha:20200207184206j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200207/20200207184135.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200207184135j:plain" title="f:id:kokorosha:20200207184135j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div> </div> <div>くちばしを隠していると多少緩和された感じがあるが、黒っぽくて同じポーズをとっているとファシズムっぽさが醸成されもする。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200207/20200207184142.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200207184142j:plain" title="f:id:kokorosha:20200207184142j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> </div> <div> </div> <div> </div> <div>シギ的な存在がクラゲを食べていた。</div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200207/20200207184212.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200207184212j:plain" title="f:id:kokorosha:20200207184212j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200207/20200207184217.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200207184217j:plain" title="f:id:kokorosha:20200207184217j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> 「食べ放題なのはいいが無だな……」と思ったのか、すぐ立ち去ってしまった。</div> <div>中華料理のクラゲはおいしいと思うんだけれど、味付けをしていなかったら人類も同じ反応になるのかもしれない。</div> <div> <br /> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200206/20200206202506.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200206202506j:plain" title="f:id:kokorosha:20200206202506j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> 公園内では、テイクアウトできる軽食の店がある。ケバブ・カレーの店があるのだが、対費用効果を考える集団のようで、冬季はクローズ中。軽食の店は土日祝は開いている。</div> <div> </div> <div>どないしよかなと思って歩いていると、通行人にアピールしているのか、していないのかわからない店を発見。「レザミ」というお店である。 <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200206/20200206202523.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200206202523j:plain" title="f:id:kokorosha:20200206202523j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> この屋根、もしかして上空から見てもらうことを想定しているのかしら……だとしたら、すばらしい志である。</div> <div> </div> <div> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200206/20200206202512.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200206202512j:plain" title="f:id:kokorosha:20200206202512j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> <p><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200206/20200206202517.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200206202517j:plain" title="f:id:kokorosha:20200206202517j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p> 「軽食の店で軽く食べない」という特殊な性癖を持っています。</div> <div>ちなみにナポリタンはレンジでチンする感じではなく、ジュージュー焼いていた。ピザもナポリを想ったりすることはないが、幼き日に食べた味がして、満足度が高い。</div> <div>ドリンクバーを頼んで、いろんなジュースを吸引した。</div> <div> </div> <div> </div> <div> </div> <div>わたしはこの公園で3時間ほど過ごした。わかりやすく表現すると中年男性のためのディズニーランドである。</div> <div>丸一日いられるところではないが、東京駅までは徒歩30分&電車30分なので、昼すぎまでいて、午後は都内で買い物などでもいいかもしれない。日差しを遮るものがないので、冬でも暖かさが感じられた。来年も行くと思う。</div> <div> </div> <div> </div> <div> </div> <div><iframe class="embed-card embed-webcard" style="max-width: 500px; font-family: -apple-system, BlinkMacSystemFont, 'Helvetica Neue', 'Hiragino Sans', 'Hiragino Kaku Gothic ProN', '游ゴシック Medium', meiryo, sans-serif; font-style: normal; font-variant-ligatures: normal; font-variant-caps: normal; font-weight: 400; letter-spacing: normal; orphans: 2; text-align: start; text-indent: 0px; text-transform: none; white-space: normal; widows: 2; word-spacing: 0px; -webkit-text-stroke-width: 0px; text-decoration-style: initial; text-decoration-color: initial; background-color: #ffffff; color: #454545; font-size: 15.2px; display: block; width: 500px; height: 155px; margin: 10px 0px;" title="ココロ社 (@kokorosha) | Twitter" src="https://hatenablog-parts.com/embed?url=https%3A%2F%2Ftwitter.com%2Fkokorosha" frameborder="0" scrolling="no"></iframe><cite class="hatena-citation" style="font-style: normal; font-size: 13.68px; opacity: 0.75; display: block; font-family: -apple-system, BlinkMacSystemFont, 'Helvetica Neue', 'Hiragino Sans', 'Hiragino Kaku Gothic ProN', '游ゴシック Medium', meiryo, sans-serif; font-variant-ligatures: normal; font-variant-caps: normal; font-weight: 400; letter-spacing: normal; orphans: 2; text-align: start; text-indent: 0px; text-transform: none; white-space: normal; widows: 2; word-spacing: 0px; -webkit-text-stroke-width: 0px; text-decoration-style: initial; text-decoration-color: initial; background-color: #ffffff; color: #454545;"><a href="https://twitter.com/kokorosha" style="background: transparent; color: #789dae; overflow-wrap: break-word;">twitter.com</a></cite></div> <div> </div> kokorosha 電子音楽を中心に、2019年に聴いた音楽、ベスト10曲 hatenablog://entry/26006613494076877 2020-01-07T19:39:10+09:00 2020-01-07T19:46:53+09:00 いまわたしの家のターンテーブルの上は荷物置きになっていて、だいたいスマートフォン&ヘッドフォンで音楽を聴いていた。 サブスクリプションサービスが音楽コンテンツ売上げの半数を超え、CDがなくなるどころかダウンロード販売も風前の灯……という状態だが、わたしはといえば、相変わらず物理メディアやダウンロードでコンテンツを調達した一年だった。ある程度マイナーなリスナーにとっては、新しいビジネスモデルの恩恵を受けることもあまりないのかもしれない。 去年は、Beatportで"Leftfield House&Techno"というジャンルの新譜を片っ端から聴いて、気に入ったものを買ってきたのだが、特に解説が書… <div> <p><img class="hatena-fotolife" title="f:id:kokorosha:20200107185553j:plain" src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200107/20200107185553.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200107185553j:plain" /></p> いまわたしの家の<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%BF%A1%BC%A5%F3%A5%C6%A1%BC%A5%D6%A5%EB">ターンテーブル</a>の上は荷物置きになっていて、だいたい<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%B9%A5%DE%A1%BC%A5%C8%A5%D5%A5%A9%A5%F3">スマートフォン</a>&ヘッドフォンで音楽を聴いていた。</div> <div style="-en-clipboard: true;"><a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%B5%A5%D6%A5%B9%A5%AF%A5%EA%A5%D7%A5%B7%A5%E7%A5%F3">サブスクリプション</a>サービスが音楽コンテンツ売上げの半数を超え、CDがなくなるどころか<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%C0%A5%A6%A5%F3%A5%ED%A1%BC%A5%C9%C8%CE%C7%E4">ダウンロード販売</a>も風前の灯……という状態だが、わたしはといえば、相変わらず物理メディアやダウンロードでコンテンツを調達した一年だった。ある程度マイナーなリスナーにとっては、新しいビジネスモデルの恩恵を受けることもあまりないのかもしれない。</div> <div> </div> <div>去年は、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/Beatport">Beatport</a>で"<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/Leftfield">Leftfield</a> House&amp;Techno"というジャンルの新譜を片っ端から聴いて、気に入ったものを買ってきたのだが、特に解説が書いてあるわけでなし、ただ音と向きあって自分にとってのよしあしを判断するしかなかった。それだと、第一印象がよいものしか聴かなくなってしまって、必ずしもよいとはいえないので、今年は音楽を耳にするルートを意識的に変更していく必要があると感じている。</div> <div> </div> <div>ただ、そのなかで選んだ10曲は、個人的には絶対おすすめで、なるべく聴けるようにしてみたので聴いてみていただければありがたい。</div> <div> </div> <div> </div> <h4>◆Vaporwaveを豪快に履き違えたのかもしれない時代遅れの珍作</h4> <p><img class="hatena-fotolife" title="f:id:kokorosha:20200106202128j:plain" src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200106/20200106202128.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200106202128j:plain" /></p> <p><strong>I Need U / 2IAC (Childsplay)</strong></p> <div> <p>まずジャケットにあきれた。このレーベル、どれもフリー素材をそのまま重ねているだけで、よく見たらフリーではない素材も使っていたりして大丈夫かと思う。もしかしたらVaporwaveみたいにしたいが根本的にわかっていないのかなと思ったりもしたのだが、音楽の方は、90年代っぽいハードなテクノのうえに、80年代半ばに一世を風靡するしたStacey Qの"Two Of Hearts"のイントロがサンプリングされている。</p> </div> <p><iframe src="https://w.soundcloud.com/player/?url=https%3A//api.soundcloud.com/tracks/407030109&amp;color=%23ff5500&amp;auto_play=false&amp;hide_related=false&amp;show_comments=true&amp;show_user=true&amp;show_reposts=false&amp;show_teaser=true&amp;visual=true" width="100%" height="300" frameborder="no" scrolling="no"></iframe></p> <div> 「こんなものを喜んで聴くなんてどうなの」と言われたら何も言い返せないが、2019年にもなってこのような音楽を新譜として聴けることは個人的には大変ありがたい。</div> <div> </div> <div> </div> <h4>◆<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%CB%A5%E5%A1%BC%A5%A6%A5%A7%A1%BC%A5%D6">ニューウェーブ</a>臭のするズーク再発盤</h4> <div> <p><img class="hatena-fotolife" title="f:id:kokorosha:20200106201926j:plain" src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200106/20200106201926.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200106201926j:plain" /></p> </div> <div><strong>Kwen Pe Ké Pé / Feeling Kréyol  (Strut)</strong></div> <div>ジャケットを見ただけで名盤とわかるが、オリジナル盤のリリース年は不明で、2018年の暮れにアルバムがStrutから再発。フランス領クアドループの3人組のズークユニットで、同じ地域で有名なのはKassav'で、アルバムのほかの収録曲はそんな感じだけれど、この曲限定で不思議な<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%CB%A5%E5%A1%BC%A5%A6%A5%A7%A5%A4%A5%D6">ニューウェイブ</a>臭がする。</div> <div> <p><iframe src="//www.youtube.com/embed/4hr-m7LBJHk" width="560" height="315" frameborder="0" allowfullscreen=""></iframe><br />Orange Juiceが骨太になった感じで他では絶対聞けない。</p> </div> <div> </div> <h4>◆遠くで絶叫しているがダンスミュージック好きには優しいゴシックパンク</h4> <p><iframe style="border: 0; width: 480px; height: 600px;" src="https://bandcamp.com/EmbeddedPlayer/album=113199502/size=large/bgcol=ffffff/linkcol=0687f5/tracklist=false/transparent=true/" seamless=""><a href="http://clandestinerecords.bandcamp.com/album/nos-wyl">NOS WYL by GORSEDD FM</a></iframe></p> <div><span style="font-weight: bold;">Blood Solstice / Gorsedd FM (Clan Destine Records)</span></div> <div>カセットとデジタル配信のみのアルバム"NOS WYL"に収録。</div> <div>ノリノリのドラムと薄暗いギターで始まったと思ったら後半のコーラスで絶叫していて笑ってしまった。こういう音楽はほかにもあるのかもしれないが、ふだんこういうゴシックパンクみたいなのは聞かないのだが、ちょうどこのアルバムはクラブ寄り(?)なので、アンテナに引っかかってきて、出会いに感謝している。</div> <div>ロックンロールに悪意やら暴力を期待してしまうのは自分が中年になったからで、実際のところ、最近の若者は昔の若者よりもはるかにお行儀がよい、ということは認識しているつもりである。</div> <div> </div> <h4>◆<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%C9%A5%C8%A1%BC%A5%EB">ドトール</a>で今さら出会った、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/AOR">AOR</a>のマ<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%B9%A5%BF%A1%BC%A5%D4%A1%BC%A5%B9">スターピース</a></h4> <p><strong>Answering Machine /  Rupert Holmes (MCA)</strong></p> <div><a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%C9%A5%C8%A1%BC%A5%EB">ドトール</a>ですばらしい曲がかかっていると思って検索してみたら1979年リリースの<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%D3%A5%EB%A5%DC%A1%BC%A5%C9">ビルボード</a>ヒット曲だった。アルバム"Partners In Crime"に収録。あまり聴いたことのないジャンルでの定番に出会うと突然すばらしい品質の音楽を耳にすることになるので強いカルチャーショックを受ける。</div> <div> <p><iframe src="//www.youtube.com/embed/mAu1LKpKU5s" width="560" height="315" frameborder="0" allowfullscreen=""></iframe></p> </div> <div>この曲、聴けば聴くほどすばらしい。電話をかける音を楽器のように聞かせるし、歌詞のほとんどが留守番電話の定形メッセージ。これがラジオで流れまくっていたと思うとゆかいな気分になる。</div> <div> </div> <h4>◆タイトルに尻ごみしてはいけない90's風味の傑作</h4> <div><strong><strong>Windows 85 / Andhim (Superfriends Records)</strong></strong> <p><iframe src="//www.youtube.com/embed/ZcUUcrZzkQs" width="560" height="315" frameborder="0" allowfullscreen=""></iframe><br />このユニット、ふだんは今様のテックハウスを作っていて、個人的にはアンテナに引っかからなかったが、ナメたタイトルとジャケットに興味を持って聞いてみたら90年代の、ロックバンドがハウス的なアプローチを始めたころのハウス……といった趣ですごくいい。細部がぬかりなく最初から最後まで最高に楽しい。リミックス盤も出たみたいなのでそこそこ売れたのかなと思うのだけれど、また同じ路線で出してもらえないかと思っている。</p> </div> <div> </div> <div> </div> <h4>◆<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BE%AE%CE%D3%CB%E3%C8%FE">小林麻美</a>先生の最高にセンシャルなアーバンポップ</h4> <div> <p><img class="hatena-fotolife" title="f:id:kokorosha:20200106201930j:plain" src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200106/20200106201930.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200106201930j:plain" /></p> </div> <div><strong>飯倉グラフィ<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%C6%A5%A3%A1%BC">ティー</a> / <a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BE%AE%CE%D3%CB%E3%C8%FE">小林麻美</a></strong></div> <div>聴けるコーナーがなかったので文字だけで判断していただければ幸甚。</div> <div>日本の歌謡ディスコを思い出したら検索みたいな感じで消極的に漁っているのだが、ふと「そういえば<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BE%AE%CE%D3%CB%E3%C8%FE">小林麻美</a>先生って『雨音は<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%B7%A5%E7%A5%D1%A5%F3">ショパン</a>の調べ』しか知らないが、アルバムに収録されたオリジナル曲はどうなんだろう」と思い、ベスト盤のリストを見ると『板倉グラフィ<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%C6%A5%A3%A1%BC">ティー</a>』を発見、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B7%B2%C7%CF%B8%A9">群馬県</a>の板倉、ぼくも大好き……と思ったら板倉ではなく飯倉で、東京都港区に飯倉という地名があること自体初めて知った。地図を見ると、飯倉にある建物の多くは「東麻布」と名乗っていて、それは<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C5%EC%B5%FE%A5%C7%A5%A3%A5%BA%A5%CB%A1%BC%A5%E9%A5%F3%A5%C9">東京ディズニーランド</a>が千葉にあるのと同じ現象と思うが、当時は歌のタイトルになる程度にはハイ<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%BD%A5%B5%A5%A8%A5%C6%A5%A3">ソサエティ</a>だったようで、『雨音は<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%B7%A5%E7%A5%D1%A5%F3">ショパン</a>の調べ』より、生々しくてセンシャルでよほど名曲だと思う。なお、この曲を含むアルバム『Grey』はすべて作詞はすべて<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BE%BE%C7%A4%C3%AB%CD%B3%BC%C2">松任谷由実</a>先生が手掛けていて、当時どれだけ期待されていたかが窺い知れる。</div> <div> </div> <div> </div> <h4>◆ジャケットに尻ごみしてはいけない90's風味の傑作</h4> <div> <p><iframe src="//www.youtube.com/embed/VGp8sFObCn0" width="560" height="315" frameborder="0" allowfullscreen=""></iframe></p> </div> <div> <p> <strong>Wonky Wonky Wonky / Passarani (Numbers)</strong></p> </div> <div>2017年のリリースを今さら発見した。指紋に顔を描いていてひどいジャケットだが傑作。年代で表すならこれも90年代なのだが、当時もこういうブラックミュージックにまったく由来しないハウスみたいなものはなかなか出会えず、残念に思っているうちに2000年をとうに過ぎてしまった。</div> <div>この路線、円熟する前に文化が廃れてしまったが、今後もっと追求していただきたいと思うのだが、どうやら単発でのリリースで、ユニットとしてこの路線を追求するつもりはなさそうで残念。</div> <div> </div> <div> </div> <h4>◆圧倒的な世界観で今後すべてのリリース必聴</h4> <div> <p><iframe src="//www.youtube.com/embed/mHfsjJrzCio" width="560" height="315" frameborder="0" allowfullscreen=""></iframe></p> </div> <div><strong>Creation Discoteque / Thunder Tillman (ESP Institute)</strong></div> <div>構成力抜群の無国籍<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%CC%B1%C2%B2%B2%BB%B3%DA">民族音楽</a>。10分超の長さだけれどあっという間に聞き終わってしまう。</div> <div>このユニットのことは昨年初めて知ったのだけれど、過去のリリースも抜群によかった。今年出会えたユニットで新しいのはこれくらいだった。</div> <div>この曲のプロモーションビデオはないが、別の曲で、卓越した音楽性がわかるビデオがあるのでぜひご覧くださいませ。</div> <div> <p><iframe src="//www.youtube.com/embed/qhOPQTVJfGI" width="560" height="315" frameborder="0" allowfullscreen=""></iframe><br /><a href="https://youtube.com/watch?v=qhOPQTVJfGI">Thunder Tillman - Condor Sunflower (Official Music Video)</a></p> </div> <div> </div> <div> </div> <h4>◆Red Axes ✕ <a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%D9%A5%C8%A5%CA%A5%E0">ベトナム</a> = 最高</h4> <div> <p><iframe src="//www.youtube.com/embed/b1sc-fYAD5A" width="560" height="315" frameborder="0" allowfullscreen=""></iframe><br /><strong>Ho Chi Min / Red Axes (<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%21K7">!K7</a>)</strong></p> </div> <div>Red Axes世界の旅シリーズの第2弾の<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%D9%A5%C8%A5%CA%A5%E0">ベトナム</a>編。第1弾はアフリカ編で、そちらは手堅すぎてあまり印象に残っておらず、第2弾はアジアのどこかにしておくれ……と思っていたら、期待を遥かに上回っていたので驚いた。ビデオもたいへん楽しい。</div> <div>ポップミュージックも<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%B0%A5%ED%A1%BC%A5%D0%A5%EB%B2%BD">グローバル化</a>が進展して、どこまでが<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%AA%A5%EA%A5%A8%A5%F3%A5%BF%A5%EA%A5%BA%A5%E0">オリエンタリズム</a>でどこからがポリティカリーコレクトなのかがよくわからないのだが、これはアジアの音楽を本気でダブ化していて最高に気持ちがいい。少なくとも音楽の領域においては欧米はマイノリティの文化を取り入れない限り延命はできないのだから、文化の盗用云々のレベルはとっくに通り過ぎていると思う。</div> <div> </div> <div> </div> <h4>◆今聞いても圧倒的な情報量に驚くハウス草創期の傑作</h4> <div> <p><img class="hatena-fotolife" title="f:id:kokorosha:20200106201923j:plain" src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20200106/20200106201923.jpg" alt="f:id:kokorosha:20200106201923j:plain" /></p> </div> <div><strong>I Am The Dee Jay / Z-Factor feat. Jesse Saunders (<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/P-Vine">P-Vine</a>)</strong></div> <div>この曲も聴けるコーナーがなかったのでジャケットの写真のみで……。</div> <div>初めてのハウスミュージックとして知られるJesse Saundersのユニットで、彼の初のアルバム=はじめてのハウスのアルバムの"DANCE PARTY ALBUM"に収録。LP盤としては再発されていたのだけれど、今になって初のCD化、しかも日本リリースで、ハウスの草創期をなるべく高音質で体験したいという矛盾した欲望が芽生えて購入した。</div> <div>聴いて改めて感じるのは、ハウスミュージックは初期段階でほとんど完成していたということで、特に"I Am The Dee Jay"は、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%A2%A5%B7%A5%C3%A5%C9%A5%CF%A5%A6%A5%B9">アシッドハウス</a>のようなレゾナンスの効いたベースや、ヒップハウスのような適当なラップが絡み、サビは<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%AC%A5%E9%A1%BC%A5%B8">ガラージ</a>ュのようで、すべての要素が提示されていたという事実を確認することができた。</div> <div>それぞれの要素はハウスの派生概念として成長していくのだが、すべての要素が詰まったこの曲のコンセプトの強さは抜群で、歴史的資料というだけでなく、頭に残ってしまって、「今ごろ何を聞いてるの」と思いつつ、何度も何度も聴いてしまった。</div> <div> </div> <div> </div> <div> </div> <div> </div> <div>去年は、ジャンルやミュージシャンなどで掘り下げていけるようなタグをうまく見つけられなかったのだが、見つからないのかそもそも存在しないのかはわからないが、努力していい音楽を探していこうと思う。</div> <div> </div> <div> </div> <div><iframe class="embed-card embed-webcard" style="max-width: 500px; font-family: -apple-system, BlinkMacSystemFont, 'Helvetica Neue', 'Hiragino Sans', 'Hiragino Kaku Gothic ProN', '游ゴシック Medium', meiryo, sans-serif; font-style: normal; font-variant-ligatures: normal; font-variant-caps: normal; font-weight: 400; letter-spacing: normal; orphans: 2; text-align: start; text-indent: 0px; text-transform: none; white-space: normal; widows: 2; word-spacing: 0px; -webkit-text-stroke-width: 0px; text-decoration-style: initial; text-decoration-color: initial; background-color: #ffffff; color: #454545; font-size: 15.2px; display: block; width: 500px; height: 155px; margin: 10px 0px;" title="ココロ社 (@kokorosha) | Twitter" src="https://hatenablog-parts.com/embed?url=https%3A%2F%2Ftwitter.com%2Fkokorosha" frameborder="0" scrolling="no"></iframe><cite class="hatena-citation" style="font-style: normal; font-size: 13.68px; opacity: 0.75; display: block; font-family: -apple-system, BlinkMacSystemFont, 'Helvetica Neue', 'Hiragino Sans', 'Hiragino Kaku Gothic ProN', '游ゴシック Medium', meiryo, sans-serif; font-variant-ligatures: normal; font-variant-caps: normal; font-weight: 400; letter-spacing: normal; orphans: 2; text-align: start; text-indent: 0px; text-transform: none; white-space: normal; widows: 2; word-spacing: 0px; -webkit-text-stroke-width: 0px; text-decoration-style: initial; text-decoration-color: initial; background-color: #ffffff; color: #454545;"><a href="https://twitter.com/kokorosha" style="background: transparent; color: #789dae; overflow-wrap: break-word;">twitter.com</a></cite></div> <div> </div> kokorosha S・M・Lが紛らわしすぎて疲れ果ててしまった hatenablog://entry/26006613476224747 2019-12-04T19:44:06+09:00 2019-12-04T19:44:53+09:00 タイトル以上の内容を何一つ書かないことを最初に誓っておくけれども、S・M・Lで限界に達した記念として記す。 S・M・Lによる神経衰弱。たかがS・M・Lの話ではないかとふつうの人は思うだろうし、わたしもそう思っていた。S・M・Lを使うのは週に1回か2回なのだから、少々のことには目を瞑っていればいいじゃないかと思って過ごしてきたけれど、もう泣き寝入りはしない。もし泣き寝入りするにしても、就寝前にストレッチをキメて安眠を図りたい。 初めてS・M・Lのうちひとつを自らの主体的な意志によって選択し、それを発音したのはおそらく小学5年生のころである。このS・M・Lの体験は、平成生まれの若者の感覚からすると… <div> <p><img class="hatena-fotolife" title="f:id:kokorosha:20191204081129j:plain" src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20191204/20191204081129.jpg" alt="f:id:kokorosha:20191204081129j:plain" /></p> <p>タイトル以上の内容を何一つ書かないことを最初に誓っておくけれども、S・M・Lで限界に達した記念として記す。</p> </div> <div>S・M・Lによる神経衰弱。たかがS・M・Lの話ではないかとふつうの人は思うだろうし、わたしもそう思っていた。S・M・Lを使うのは週に1回か2回なのだから、少々のことには目を瞑っていればいいじゃないかと思って過ごしてきたけれど、もう泣き寝入りはしない。もし泣き寝入りするにしても、就寝前にストレッチをキメて安眠を図りたい。</div> <div> </div> <div>初めてS・M・Lのうちひとつを自らの主体的な意志によって選択し、それを発音したのはおそらく小学5年生のころである。このS・M・Lの体験は、平成生まれの若者の感覚からすると少々遅いのかもしれないが、昭和生まれのS・M・Lの開始年齢としては、むしろ早い方であると確信している。わたしは「ススんでる」小学生だったのである!</div> <div>昭和生まれの者は、初潮や精通の前ではなく後にS・M・Lの経験がくることが普通である。なぜならアルファベットを習うのは中学校に入ってからだし、S・M・Lという概念を持つ店に小学生だけで入る機会も少なかったからで、中学校にあがる前は、自分が食べる量を把握している保護者が、S・M・Lを本人の代わりに判断してオーダーしていたのだった。</div> <div> </div> <div>はじめてわたしがS・M・Lを選択し発音したのは、1983年の5月ごろと思われる。その、暗黒とはいわないまでも薄暗い歴史が始まったのは大阪・寺田町にある、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%A2%A5%E1%A5%EA">アメリ</a>カ合「州」国からきた<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%CF%A5%F3%A5%D0%A1%BC%A5%AC">ハンバーガ</a>ーチェーンの店からで、そのとき塾で仲よしだったシマダくんと行った。おそらくそのときのわたしは、「いい大学に行ったら毎日こういうお店に行けるのだろうな」と漠然と夢想しながら勉強していたに違いないのだが、実際のところ、いわゆる「いい大学」に行くような成績およびライフスタイルの持ち主は、むしろ「こういうお店」を好まないことはご存知の通りである。シマダくんはそのあと中学受験に失敗したと風の噂で聞いたのだが、おそらく同じ風の噂でわたしもまた中学受験に失敗したことをシマダくんは知ったはずで、わたしがそのあとその失敗を糧としたりしなかったりして何とか暮らしているのと同じく、シマダくんもその底抜けに明るい性格でゆかいな日々を過ごしているに違いない。</div> <div>わたしはこの<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%CF%A5%F3%A5%D0%A1%BC%A5%AC%A1%BC%A5%B7%A5%E7%A5%C3%A5%D7">ハンバーガーショップ</a>以外で食べ物の大きさを選ぶことをすでに経験していたのだが、それはタコ焼き屋で、「8個」「12個」「16個」などと具体的な個数を指定するにとどまり、「S」「M」「L」というアルファベットを介した抽象概念とは大きな隔たりがあったので、私的には、人類が火の利用を覚えたときと同じくらいの<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%A4%A5%F3%A5%D1%A5%AF">インパク</a>トだったことだろう。わたしは小さなことにもくよくよする性格なので、S・M・Lについて、もし小学5年生で、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A1%D6%A5%A8%A5%EB%A1%D7">「エル」</a>と発音したのに小さな飲み物がきてしまうなどの挫折をしていたなら、一生その店に行けないと誓ったはずだが、わたしが今この文章をその<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%CF%A5%F3%A5%D0%A1%BC%A5%AC">ハンバーガ</a>ーチェーンの店で書いているところから推測されるのは、若いころのわたしは、幸運なことに、S・M・Lについてトラウマになるような悲劇に遭遇することはなかったということである。ただしそれは、自然にそうなったのではなくて、わたしや店員の継続的な努力の賜物に他ならない。つまりわたしはS・M・Lを選択するにあたって、口を大きく開けて、「<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%A8%A5%B9">エス</a>」「エム」<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A1%D6%A5%A8%A5%EB%A1%D7">「エル」</a>の、それぞれ「ス」「ム」「ル」を可能な限り明瞭に発音するよう努め、そのいっぽうで店員は「エ」のあとに来る音が何なのかを全身を耳にして聞き取ってきたからなのだ。</div> <div> </div> <div>そのように、都度、首尾よくS・M・Lを選択しえたのであるが、ファーストフード店や<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B0%E1%CE%C1%C9%CA%C5%B9">衣料品店</a>などで毎週のようにS・M・Lを選択していくうち、わたしの精神は少しずつ摩耗していった。また、「<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%E6%A1%BC%A5%B6%A1%BC%A5%A4%A5%F3%A5%BF%A1%BC%A5%D5%A5%A7%A5%A4%A5%B9">ユーザーインターフェイス</a>」という概念の浸透により、文字で命令を入力するほかなかったパーソナルコンピューターが、フォルダやファイルを視覚的な比喩で表現するようになり、わかりやすくなってきているのに、相も変わらずS・M・LはS・M・Lであって、これらの3つの音的に似通った記号を聞き分けられるよう明瞭に発音する刑にいまも処せられており、今年で懲役36年目を迎えるのだが、ほとほと疲れた。なぜ、リラックスする時間を提供するはずの喫<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C3%E3%C5%B9">茶店</a>で、店に入るなり、明瞭な発音をするよう、声の調子を整えたりせねばならないのだろう。</div> <div> </div> <div>―そろそろ刑期を終えたいという気持ちになり、先日、ストレスなく、S・M・Lについて店員と意思疎通する試みをしてみた。わたしは「M」をこよなく愛する中年男性である。LのダイナミズムとSのストイシズムを併せ持つ存在……それが「M」である。関西人の感覚に置きかえてみると、Mは、SとLのミックスである。そんな魅力的なMであるが、わたしはそれを「エム」と呼ぶのをやめてみたのだ。</div> <div> </div> <div><strong>(1)「ミディアム」と発音→意味が通じなくて聞き返され、「エム」と言い直しの刑</strong></div> <div>S・M・Lと略するのではなく、それぞれ正しく発音すればいいのだろうと思い、「ミディアム」と言ってみたのだが、微妙な間ができてしまい、「エム」と言い直した。考えてみれば、店員は「エのあとにくる音がスかムかルか」に神経を集中させているところに、四次元から「ミディアム」という音波が耳に飛びこんできたら、おそらく立っているのがやっとのはずである。また、「S=スモール」、「L=ラージ」に比べれば、「M」は難しい。「M=ミディアム」は、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A3%C6%A3%C2%A3%C9">FBI</a>が何の略なのかと同じくらい難しいのかもしれない。</div> <div> </div> <div><strong>(2)「中くらいのサイズ」と発音→意味が通じなくて聞き返され、「エム」と言い直しの刑</strong></div> <div>わたしはいくつかのコーヒーショップで、「L」について、店員が「いちばん大きいサイズ」と表現しているのを何度も耳にしたことがある。店も店で考えた結果、「L」のもっともわかりやすい表現として使うようになったのだろう。「S」についても「いちばん小さいサイズ」と表現するのを聞いたことがある。そこから考えると、「M」は、「中くらいのサイズ」なのだが、これも通じなかった。台湾などの外国でも日本語が通じることはあるのに、日本で日本語が通じないというのはショックだったのだけれども、思い返してみると、「中くらいのサイズ」の「くらい」が曖昧でよくなかったのかもしれないと反省した。しかし、単に「チュウ」と発音してしまうと、とそれはそれで聞き返されるような気もするし、「並」などと言ったらなおさらだろう。</div> <div> </div> <div><strong>(3)メニューを指で押さえる→どこを指しているかわからなくて、「エム」と言い直しの刑</strong></div> <div>「エム」と発音しながら、「M」と書いてあるところを指してみたこともあったが、S・M・Lの間はそれぞれ数ミリの間隔なので指で示しても何の情報にもなりはせず、「エム」の発音に完全に依存する結果となった。</div> <div> </div> <div>結果の出ない試行錯誤は少しずつ人の心を蝕んでいく。週に1回や2回のことであっても、小さなストレスが澱のように心にたまってきて、もうそろそろ限界である。考えてみるとおかしな話で、サイズを指定するための言葉のうち、50%(念のため書き添えておくけれども「エ」のことを言っている)は無駄な言葉なのである。昨今、生産性云々がよく話題にあがるが、これこそ生産性低下の本丸と言えるのではなかろうか。作られた食品は三割が廃棄されるという話を聞いたことがあるが、それと比較にならないほどの無駄であり、早々に「大」「中」「小」へと改善していただき、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B1%D1%B8%EC%B7%F7">英語圏</a>にも普及させるくらいの勢いでお願いしたいところである。</div> <div> </div> <div> </div> <div> </div> <div><iframe class="embed-card embed-webcard" style="max-width: 500px; font-family: -apple-system, BlinkMacSystemFont, 'Helvetica Neue', 'Hiragino Sans', 'Hiragino Kaku Gothic ProN', '游ゴシック Medium', meiryo, sans-serif; font-style: normal; font-variant-ligatures: normal; font-variant-caps: normal; font-weight: 400; letter-spacing: normal; orphans: 2; text-align: start; text-indent: 0px; text-transform: none; white-space: normal; widows: 2; word-spacing: 0px; -webkit-text-stroke-width: 0px; text-decoration-style: initial; text-decoration-color: initial; background-color: #ffffff; color: #454545; font-size: 15.2px; display: block; width: 500px; height: 155px; margin: 10px 0px;" title="ココロ社 (@kokorosha) | Twitter" src="https://hatenablog-parts.com/embed?url=https%3A%2F%2Ftwitter.com%2Fkokorosha" frameborder="0" scrolling="no"></iframe><cite class="hatena-citation" style="font-style: normal; font-size: 13.68px; opacity: 0.75; display: block; font-family: -apple-system, BlinkMacSystemFont, 'Helvetica Neue', 'Hiragino Sans', 'Hiragino Kaku Gothic ProN', '游ゴシック Medium', meiryo, sans-serif; font-variant-ligatures: normal; font-variant-caps: normal; font-weight: 400; letter-spacing: normal; orphans: 2; text-align: start; text-indent: 0px; text-transform: none; white-space: normal; widows: 2; word-spacing: 0px; -webkit-text-stroke-width: 0px; text-decoration-style: initial; text-decoration-color: initial; background-color: #ffffff; color: #454545;"><a href="https://twitter.com/kokorosha" style="background: transparent; color: #789dae; overflow-wrap: break-word;">twitter.com</a></cite></div> kokorosha 岩宿遺跡は、考古学に関係ない中年でも勇気づけられる名所だった hatenablog://entry/26006613461005397 2019-11-07T19:39:22+09:00 2019-11-07T19:39:22+09:00 最高に地味なタイトル画像なのに、弊ブログを見に来てくださってありがとう……。 日本の遺跡といえば、まず最初に挙がるのは岩宿遺跡。しかし、そこを訪れる人は少ないし、わたしも行ったことがなかった。わたしが岩宿遺跡の存在を知ったのは小学校の社会で、「日本のあけぼの」的な章で初めて日本人の文明の記述として出てくる史実としてだった。東京に暮らして25年経つが、「群馬県岩宿遺跡」と記憶してはいるものの、群馬県のどこにあるのか、そもそも、群馬県はどこからどこまでなのかもはっきり認識しないまま過ごしてきた。 少し昔の話になるが、「そろそろ岩宿遺跡を確かめないといかん」と意を決し有休をとったときの話をしたい。最… <div> <p><img class="hatena-fotolife" title="f:id:kokorosha:20191107193012j:plain" src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20191107/20191107193012.jpg" alt="f:id:kokorosha:20191107193012j:plain" /></p> </div> <div>最高に地味なタイトル画像なのに、弊ブログを見に来てくださってありがとう……。</div> <div> </div> <div> </div> <div style="-en-clipboard: true;">日本の遺跡といえば、まず最初に挙がるのは岩宿遺跡。しかし、そこを訪れる人は少ないし、わたしも行ったことがなかった。わたしが岩宿遺跡の存在を知ったのは小学校の社会で、「日本のあけぼの」的な章で初めて日本人の文明の記述として出てくる史実としてだった。東京に暮らして25年経つが、「群馬県岩宿遺跡」と記憶してはいるものの、群馬県のどこにあるのか、そもそも、群馬県はどこからどこまでなのかもはっきり認識しないまま過ごしてきた。</div> <div>少し昔の話になるが、「そろそろ岩宿遺跡を確かめないといかん」と意を決し有休をとったときの話をしたい。最寄り駅は岩宿駅でたいへんわかりやすく、その名前なら駅から遺跡まで近そうだなと思ったのが、問題なのは都内から岩宿までの道のり。同じ関東だから片道2時間程度なのかなと思っていたが3時間近くかかった。</div> <div> </div> <div>岩宿駅はこじんまりとした駅だが、 大間々駅の名前で1889年開業。</div> <div> <p><img class="hatena-fotolife" title="f:id:kokorosha:20191029204355j:plain" src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20191029/20191029204355.jpg" alt="f:id:kokorosha:20191029204355j:plain" /></p> </div> <div>この電気関係の建物も注記はないけれど、とても可愛らしく、東京にあったらライトアップされていたに違いない。</div> <div> </div> <div> </div> <div>岩宿駅の前にはみやげもの屋があり、石器を象った黒くて硬いおせんべいなどが駅前の土産物屋で売っていて……と想像していたのだが、そんなことはなく、いまは電車よりも自家用車を前提としてインフラが構築されている模様。</div> <div> <p><img class="hatena-fotolife" title="f:id:kokorosha:20191029204353j:plain" src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20191029/20191029204353.jpg" alt="f:id:kokorosha:20191029204353j:plain" /></p> </div> <div> </div> <div>駅から徒歩20分ほどで岩宿遺跡に到着。</div> <div> </div> <div> <p><img class="hatena-fotolife" title="f:id:kokorosha:20191029204441j:plain" src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20191029/20191029204441.jpg" alt="f:id:kokorosha:20191029204441j:plain" /></p> </div> <div>遺跡は「A地点」と「B地点」などというかっこいい名称で呼ばれており、ぼんやりと散歩をしているだけでも本格的な学術調査をしているような錯覚が得られて気持ちいい。最初に相沢忠洋先生が旧石器時代のものと思われる黒曜石を発見したのがB地点。彼からの知らせを受けて本格的な学術調査が行われ、A地点で粗めて石器が確認された。A地点は稲荷山という小さな山のふもとにある。稲荷山には岩宿稲荷神社がある。由来などは書いていないが、遺跡発見の1946年よりも前からあるように見える。</div> <div> <p><img class="hatena-fotolife" title="f:id:kokorosha:20191029204439j:plain" src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20191029/20191029204439.jpg" alt="f:id:kokorosha:20191029204439j:plain" /></p> </div> <div>もう何も出ないとは思いつつも、ついうつむき加減で捜索しながら歩いてしまう。</div> <div> </div> <div>そして歴史的発見の舞台であるB地点には、岩宿ドームがあり、中には地層が展示してある。</div> <div> <p><img class="hatena-fotolife" title="f:id:kokorosha:20191029204436j:plain" src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20191029/20191029204436.jpg" alt="f:id:kokorosha:20191029204436j:plain" /></p> </div> <div>ローム層=火山灰=灰色のイメージだったのだけど、赤い色が関東ローム層=旧石器時代の地層である。ライトのせいもあり、どの地層も関東ローム層に見えてしまった。絶対考古学者に向いていないと思った。</div> <div> </div> <div>遺跡の発見者である相沢忠洋先生は、発見当時は桐生市に住んでおり、行商の傍ら、赤城山山麓に焦点をしぼり、仕事の傍らで発掘活動に勤しんでいた。のちに岩宿遺跡と呼ばれるこの場所では、当時は崖の断面に土が露出していたのだが、何度か通っていくなかで徐々に謎を解いていったのだった。さきほどのように、表面を見ていても何も見つからないのは当然で、注意を払うべきは断面が露出しているところだったのだ。</div> <div> <p><img class="hatena-fotolife" title="f:id:kokorosha:20191029204344j:plain" src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20191029/20191029204344.jpg" alt="f:id:kokorosha:20191029204344j:plain" /></p> </div> <div>最近になって、石器を発見した瞬間の相沢忠洋先生の像が建立された。このシーンは、彼が以前からここの赤土の層(関東ローム層)から、いくつも細かい石器のような、そうでもないようなアイテムたちを、土器を伴わない形で発見していて、これってもしかして縄文時代よりも前に人が住んでいたことの証拠かも……と、うすうす気づきはじめた中、どうみても人工のものと思われる黒曜石が、崖の断面の赤土の部分から出てきて、推測が確信へと変わった瞬間と思われる。まさに彼はこのとき、この像のように固まってしまったのだろうと想像する。とても素敵な像である。また土の色になっているところも可愛らしい。実際に学術調査が実施され、日本に旧石器時代があると証明されたのはこの発見の3年後であった。</div> <div> <p> </p> <p>このあたりの経緯は自伝『岩宿の発見』に詳しいが、遺跡と関係ない彼の身の上話が大変面白く、半ば遺跡のことはどうでもよくなってしまうほどである。</p> <p>わたしは遺跡に行ってから読んだのだが、読んでから行ったら何倍も楽しかっただろう。次に行ったときは、『岩宿の発見』という物語に出てくる聖地を巡礼するような気持ちになれると思う。</p> <p>日本の考古学史上、最大級の発見は、学者ではない行商人が成し遂げた。特に画期的な発見をしたわけでもないが趣味の世界を持つサラリーマンにとっては勇気づけられる話である。</p> <div class="freezed"> <div class="hatena-asin-detail"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4061340220/kokorosha-22/"><img class="hatena-asin-detail-image" title="「岩宿」の発見 幻の旧石器を求めて (講談社文庫)" src="https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/21KNTWWYKKL._SL160_.jpg" alt="「岩宿」の発見 幻の旧石器を求めて (講談社文庫)" /></a> <div class="hatena-asin-detail-info"> <p class="hatena-asin-detail-title"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4061340220/kokorosha-22/">「岩宿」の発見 幻の旧石器を求めて (講談社文庫)</a></p> <ul> <li><span class="hatena-asin-detail-label">作者:</span> 相沢忠洋</li> <li><span class="hatena-asin-detail-label">出版社/メーカー:</span> 講談社</li> <li><span class="hatena-asin-detail-label">発売日:</span> 1973/01/15</li> <li><span class="hatena-asin-detail-label">メディア:</span> 文庫</li> <li><span class="hatena-asin-detail-label">クリック</span>: 5回</li> <li><a href="http://d.hatena.ne.jp/asin/4061340220/kokorosha-22" target="_blank">この商品を含むブログ (10件) を見る</a></li> </ul> </div> <div class="hatena-asin-detail-foot"> </div> </div> </div> <p> </p> </div> <div> <p><img class="hatena-fotolife" title="f:id:kokorosha:20191029204433j:plain" src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20191029/20191029204433.jpg" alt="f:id:kokorosha:20191029204433j:plain" /></p> 近くには「岩宿人の広場」があり、旧石器時代の住居のようすがわかるようなそうでもないような感じである。発見されている中で日本最古といわれる、はさみ山遺跡の住居跡を復元したものがあるが、屋根の材質が違いすぎて、旧石器時代の人の息吹を感じることは困難である。なお、はさみ山遺跡の一部は当時近鉄バファローズに在籍していた梨田昌孝先生の住居兼ビルの建設予定地だった。</div> <div>竪穴式住居というと、茅葺きの屋根のイメージが強いが、最近では土で覆っているものもあったと推測されている。恐竜に毛が生えていたという話に似ている。</div> <div> </div> <div> </div> <div>また、さらに関係が薄まってくるのだが、マンモスの骨の模型で作られた家もある。</div> <div> <p><img class="hatena-fotolife" title="f:id:kokorosha:20191029204430j:plain" src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20191029/20191029204430.jpg" alt="f:id:kokorosha:20191029204430j:plain" /></p> </div> <div>似たものが東京国立博物館にもあるが、こちらは野ざらしになっていて迫力がある。当然ながらこのままだとスースーするので動物の毛皮で覆っていたようだが、骨で家を作るなんてヤンキー的な世界観だなと思わなくもない。丈夫で石より軽い物質といえば骨しかないので、消去法で選ばれたのだろう。あるいは初期の人類はみなヤンキーなのかのもしれない。</div> <div> </div> <div>近くに「岩宿博物館」というモダンな建物がある。</div> <div> <p><img class="hatena-fotolife" title="f:id:kokorosha:20191029204556j:plain" src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20191029/20191029204556.jpg" alt="f:id:kokorosha:20191029204556j:plain" /></p> </div> <div>中では、遺物を並べて、岩宿遺跡の住人の暮らしを推定しているのだが、そもそも遺跡で出土するものが限られているので、興味を惹く展示が難しい。わたしの場合、芸術的価値が見いだせるものでもっとも古いものは土偶で、縄文時代。やはり土を捏ねて作るくらいの創作性がないと芸術性を感じることが難しい。もしかすると旧石器時代の人々の中には石器を必要以上に尖らせる者がいたり、切れ味を犠牲にしても、造形上の好みで、あえて丸い形に仕上げたりる者がいたりしたかもしれない。前者の末裔は、現代において先の尖った靴を好んで履いているに違いないが、残念ながら現代人には打製石器はどれも同じものに見えてしまう。</div> <div> </div> <div>なお、打製石器は思いのほか使いやすかったことをここに記しておきたい。</div> <div> <p><img class="hatena-fotolife" title="f:id:kokorosha:20191029204550j:plain" src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20191029/20191029204550.jpg" alt="f:id:kokorosha:20191029204550j:plain" /></p> </div> <div>細かいコントロールが現代のカッターナイフと同程度に効くのは意外だった。</div> <div> </div> <div>ここにも住居の模型があるのだが、さきほど見た、はさみ山遺跡の住居よりもリッチである。</div> <div> <p><img class="hatena-fotolife" title="f:id:kokorosha:20191029204553j:plain" src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20191029/20191029204553.jpg" alt="f:id:kokorosha:20191029204553j:plain" /></p> </div> <div>狩猟・採集で生活の糧を得ていた旧石器時代の人々は移動を前提とした家を作らざるを得ず、骨組みと毛皮だけの家なら移動が簡単なはずなので、毛皮を屋根代わりに使ったという説には説得力がある。毛皮の服が暖かいのだから、毛皮の家もさぞかし暖かいに違いない。</div> <div> </div> <div>鹿が30頭必要だったとして、それを狩るにはどれくらいかかるのかわからないが、数ヶ月がんばれば達成できただろうと思う、現代において数ヶ月がんばって家が経つということはあり得ず、何十年もローンを組むのが普通である。当時の住にかけるコストはかなり低かったに違いない。</div> <div> </div> <div>~~~</div> <div> </div> <div>岩宿遺跡の調査によって、日本に旧石器時代があった事実が確認されたのだが、以後、日本のあちこちで見つかることとなる。1951年には、板橋区で黒曜石の石器がローム層中に発見された。同じく切通しの断面から見つかり、茂呂遺跡と呼ばれている。発見者は当時中学生だった瀧澤浩先生で、もし岩宿に切り通しの崖の断面がなかったら、中学生が旧石器時代の存在を発見したとの記述が山川の日本史の教科書などに載っていたかもしれない。それもまた夢のある話だけれど、都内の中学生よりも、仕事の傍ら趣味で研究をしていた苦労人が関東平野の端で旧石器時代の遺跡を初めて発見した世界の方がわたしは好きだ。</div> <div>一見すると単なる切通しにしか見えないこの場所だが、ただの中年であるわたしにとって、岩宿は最高にロマンチックな聖地であった。</div> <div> </div> <div> </div> <div> </div> <div><iframe class="embed-card embed-webcard" style="max-width: 500px; font-family: -apple-system, BlinkMacSystemFont, 'Helvetica Neue', 'Hiragino Sans', 'Hiragino Kaku Gothic ProN', '游ゴシック Medium', meiryo, sans-serif; font-style: normal; font-variant-ligatures: normal; font-variant-caps: normal; font-weight: 400; letter-spacing: normal; orphans: 2; text-align: start; text-indent: 0px; text-transform: none; white-space: normal; widows: 2; word-spacing: 0px; -webkit-text-stroke-width: 0px; text-decoration-style: initial; text-decoration-color: initial; background-color: #ffffff; color: #454545; font-size: 15.2px; display: block; width: 500px; height: 155px; margin: 10px 0px;" title="ココロ社 (@kokorosha) | Twitter" src="https://hatenablog-parts.com/embed?url=https%3A%2F%2Ftwitter.com%2Fkokorosha" frameborder="0" scrolling="no"></iframe><cite class="hatena-citation" style="font-style: normal; font-size: 13.68px; opacity: 0.75; display: block; font-family: -apple-system, BlinkMacSystemFont, 'Helvetica Neue', 'Hiragino Sans', 'Hiragino Kaku Gothic ProN', '游ゴシック Medium', meiryo, sans-serif; font-variant-ligatures: normal; font-variant-caps: normal; font-weight: 400; letter-spacing: normal; orphans: 2; text-align: start; text-indent: 0px; text-transform: none; white-space: normal; widows: 2; word-spacing: 0px; -webkit-text-stroke-width: 0px; text-decoration-style: initial; text-decoration-color: initial; background-color: #ffffff; color: #454545;"><a href="https://twitter.com/kokorosha" style="background: transparent; color: #789dae; overflow-wrap: break-word;">twitter.com</a></cite></div> kokorosha 花が摘みたくて摘みたくて困ってしまった話 hatenablog://entry/26006613433642775 2019-09-15T20:08:41+09:00 2019-09-15T20:08:41+09:00 百合ヶ丘で降りてみようと思ったが、どうせなら新しい方がいいと思って新百合ヶ丘で降りた。大きな目をした色白の人がたくさんいる街だと毎度のことながら思った。この町の住人は自分の写真を撮るときに写真を整形する必要がないのかもしれない。 駅から5分ほど南下したあたりで、ふと、わたしの体が花を摘みたい状況にあることに気づいた。もともとわたしは花を摘むことがさほど嫌いでもなく、純粋に花を摘みたいときだけ花を摘むというより、気分転換として花を摘んでいたりもしてきた。花を摘みたいという気持ちが頂点に達してから花を摘むようにすると、本当に花を摘みたいと思ったときに即座に花を摘む場所に行けないかもしれないという強… <div style="-en-clipboard: true;"> <p><img class="hatena-fotolife" title="f:id:kokorosha:20190915172759j:plain" src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20190915/20190915172759.jpg" alt="f:id:kokorosha:20190915172759j:plain" /></p> </div> <div>百合ヶ丘で降りてみようと思ったが、どうせなら新しい方がいいと思って新百合ヶ丘で降りた。大きな目をした色白の人がたくさんいる街だと毎度のことながら思った。この町の住人は自分の写真を撮るときに写真を整形する必要がないのかもしれない。</div> <div>駅から5分ほど南下したあたりで、ふと、わたしの体が花を摘みたい状況にあることに気づいた。もともとわたしは花を摘むことがさほど嫌いでもなく、純粋に花を摘みたいときだけ花を摘むというより、気分転換として花を摘んでいたりもしてきた。花を摘みたいという気持ちが頂点に達してから花を摘むようにすると、本当に花を摘みたいと思ったときに即座に花を摘む場所に行けないかもしれないという強迫観念もある。ただ、いまの状況について考えると、「花を摘みたい」という気持ちは、その強さが頂点に達するはるか前に感じられる気持ちにすぎず、1時間以内に花を摘むことが望ましいが、いますぐ花を摘まないと悲劇が訪れるという気持ちではないと誤認したのである。そして、わたしの目の前に緑道の入り口が現れた。石碑に、「この付近は細長い沢で……」などと書かれていて、ポジティブに解釈すると、わたしが好きないわゆるひとつの暗渠のようにも読めなくもない。元暗渠・現緑道の果てはどうなっているのか。突然川が登場し、蟹がひしめき、アオサギがそれをつつく……という地味な桃源郷のような世界があるのかもしれない。好奇心が、花を摘みたい気持ちに勝ってしまい、緑道を進むことにしたのである。</div> <div> </div> <div> <p><img class="hatena-fotolife" title="f:id:kokorosha:20190915172040j:plain" src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20190915/20190915172040.jpg" alt="f:id:kokorosha:20190915172040j:plain" /></p> </div> <div>緑道を歩く人はいなかった。わたしは椎の木に絡まるみすぼらしい葛や、その葛をよすがにして羽化したセミの抜け殻を見ながら、セミの多くは抜け殻だけが残って自らの死骸は先に形を失ってしまうんだろうな、などと思いながら、ゆっくりと道を下った。そのときも、花を摘みたいという気持ちは徐々にリアリティを増してきたのだが、その増加は無視できるほどのカーブで、遠くから見たらただの直線にすぎず、ここで引きかえすのはタイミングが悪すぎると思い、さらに下ってしまったのだった。</div> <div> </div> <div>花を摘むことより優先した緑道の終わりは、期待とは裏腹に管理社会を思わせるたたずまいであり、自然と意識が花を摘むことにフォーカスされてきた。</div> <div> <p><img class="hatena-fotolife" title="f:id:kokorosha:20190915172035j:plain" src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20190915/20190915172035.jpg" alt="f:id:kokorosha:20190915172035j:plain" /></p> </div> <div>緑道の終わりには上りの階段があり、もしかしたら登った先に別の楽園があるかもしれないと思ったのだが、10段ほどの階段をのぼると交差点があった。</div> <div> <p><img class="hatena-fotolife" title="f:id:kokorosha:20190915172030j:plain" src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20190915/20190915172030.jpg" alt="f:id:kokorosha:20190915172030j:plain" /></p> </div> <div>そこで引き返して駅に戻り、花を摘めばよかったのだが、緑道を越えた先に楽園がなくて焦ったわたしを、交差点の青信号がせっかくだから渡れと誘ってきた。渡った先に何もないことはわかっていたのだが、せっかくの青信号だからと渡ってしまったのだった。その先は上り坂になっていて、一歩前に進むごとに、等比級数的に花を摘みたいという気持ちが高まってきた。わたしの見立てだと、その気持ちはゆっくりと下りのカーブを描くはずだった。グラフにするとこのような違いがある。</div> <div> </div> <div> <p><img class="hatena-fotolife" title="f:id:kokorosha:20190915180232j:plain" src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20190915/20190915180232.jpg" alt="f:id:kokorosha:20190915180232j:plain" /></p> </div> <div> 落ちついて考えてみよう。わたしはいま、おそらく昔は谷底となっていたところに立っている。そして、公的に花を摘む場所であると認められている場所は高台にあたる駅付近にあり、どのようなルートを経ようと、何らかの坂をのぼることは避けられない。</div> <div>実際のところ、上り坂をのぼるにつれて花を摘みたくなる気持ちが強まる傾向があるのかについては寡聞にして知らない。もしそれが真実なら、エベレストに登山するときの準備のほとんどが花を摘みたいと思わないようにするための準備になってしまうだろうし、そんな話は聞いたことがないので、一概に「登ると花を摘みたくなる」とは言えないはずである。ただ、一般論として「登ると必ず花を摘みたくなる」が「偽」だったとしても、わたしのいまの、「花を摘みたい」という切実な気持ちは変わらず、何の慰めにもならない。これが厳然たる事実である。花が摘みたい。とても摘みたい。ぜひ摘みたい。可及的すみやかに摘みたい。</div> <div> </div> <div>―ここまで気持ちが高まって、やっとわたしはそれまで来た道をそのまま引きかえす決断をした。花を摘みたいとはいえ、あと10分程度ならがまんできそうで、ここで駅からさらに遠ざかり、公園、しかも花が摘める公園を探すような賭けをするべきではないと思った。わたしはいつも人生の岐路において、それなりに苦労するが確実にリターンが得られる道を選んできた。参考書でも「速習」などのタイトルがついたものではなく、「詳解」などのタイトルを好んだ。職業も、華やかではないが確実に暮らしていける道を選んだつもりだ。このたびの進路選択についても、手堅くそのまま引き返すのが、わたしらしい生き方である。わたしは花を摘みたいという気持ちが軽減される方法を探りながら引きかえした。</div> <div> </div> <div>まず試したのは、ベルトを緩めることで、ひとつ緩めると、花が摘みたい気持ちが有意に減った。しかしそれは、「いままで感じてきた花を摘みたいという気持ちは、ベルトを強く締めすぎたことなどの外的要因による一時的な感覚にすぎないのかもしれない」という淡い期待を打ち砕きもしたのである。いまさらながら、実際に花を摘まないことには、花を摘みたいという気持ちから逃れることはできないことがわかった。</div> <div>そして次に試したのは、花を茂みの奥に戻すことである。もちろん、いまわたしが摘もうとしている花は茂みからは一歩も外に出ていないが、茂みのすぐそばにあると、いつ茂みから出てくるかわからない。茂みの奥に戻すのはそれなりに体力を要するのだが、茂みの奥に置けば置くほど、花を摘みたいという気持ちもなくなる。いままでの人生でわずか数回ではあるが、実際に茂みの奥に置こうと努力した結果、茂みの遥か奥のおそらく沼地のようなところに置くことに成功し、花を摘みたいという気持ちが完全に消えたことがあった。それは花を摘みたいという気持ちがいまほど切実ではなかったからこそできたことであることは理解していたものの、ある程度の支援にはなるはずである。ただし、茂みの奥に戻そうと熱中するあまり、花を摘むべき場所への到着が遅れることはあっては元も子もない。</div> <div> </div> <div>わたしは内股気味に早足で坂をのぼり、ショッピングセンターに辿り着いた。ただし、そのショッピングセンターは「センター」と呼んでよいほど中央集権化がなされてはいない自由なセンターで、センターの事務局が、センターの付属設備として花を摘める場所を置いているかどうか、かなり疑わしかった。</div> <div>センターの脇に思わせぶりな階段があった。中央集権化がなされているセンターであれば、階段を下りた先に、真夏でも暗くて冷たい、不思議な安堵感のある場所で花を摘むことができるかもしれない。しかし、そうだったとしても、中途半端な権力集中の結果、花を摘む場所はなんとか設置できたものの、いつしか花を摘むための用具を補充できなくなってしまった、という事例は事欠かない。わたしはいま、花を摘むための用具はまったく用意していない。そのような生活態度はいかがなものかと思ったたが、そんなことは花を摘んだあとにゆっくり自省すればよいことだ。今考えるべきは、花を摘むことであり、花を摘みたいという気持ちもそろそろ限界に達していた。</div> <div> </div> <div>このショッピングセンターから信号を渡ると、大規模かつ比較的モダンな3階建てくらいのスーパーがあるので、そこで花を摘むことに賭け、ショッピングセンターで花を摘むことは諦めることにした。そのスーパーが花を摘む施設を備えていることは確実なのだが、入館するやいなや花が摘めるかどうかは疑問であった。このような建物では、1階に男性用の花を摘む場所が確実にあるとはいえない。わたしの経験からすると、2階以上の商業施設の場合、1階にあるのは女性用のみで、2階は女性用・男性用、3階は女性用のみで、男性向けの花を摘む場所は偶数階のみであることが多い。可及的速やかに花を摘みたいと思っているわたしに、エスカレーターを探して2階に行き、花を摘む場所を探し、大きな花を摘む場所がすべて埋まっていたら待つことになり、その間に花を摘みたいという気持ちが限界に達してしまう可能性もなくはない。ただ、このスーパーに花を摘む場所があることは確実であり、このあと、確実に花を摘める場所を探して歩きまわるよりも、確実に花を摘める場所で花を摘むための手続きに時間をかける方が得策であると考え、スーパーに足を踏み入れた。</div> <div> </div> <div>スーパーに入るやいなや、わたしは恐ろしいほど低温の冷気に包まれ、花を摘みたいという気持ちは急激に高まった。花を摘みたくなってからずっと―といっても15分ほどだが―炎天下を内股で歩いていたわたしは、花を摘みたいという気持ちと気温の相関関係について、まったくの無関心でいたということに気づいた。</div> <div>スーパーに入る前のわたしが、花を摘む100秒前だったとしよう。それは内股で歩いたり、花をを茂みの奥に置くために力を込めるなどの不断の努力により、少しずつ稼いできた、なけなしの100秒だったのだが、冷気に包まれたらその100秒は、たちまち30秒ほどになってしまったのである。これで花を摘む場所が2階にあったら、花を摘むべき場所でないところで花を摘んでしまうことになる。</div> <div> しかしわたしは運がよく、わたしは1階に男性用の花を摘む場所がある旨の表示をすぐに見つけた。途中でその表示がうやむやにされないよう、天井をなるべく広く見るようにして、花を摘む場所に最短距離で歩き、男性用の花を摘む場所の入口に辿りついた。その場所は狭くはなく、それなりの人数で花を摘めそうに見えたが、わたしいままでの経験から、花を摘む直前に起きる混乱についてよく知っていた。</div> <div> </div> <div>花を摘みたいという気持ちは、摘むまでの時間に概ね換算できるといってよいが、そこでいくら時間を稼いでいたとしても、「今すぐに花が摘める」と気が緩んだ瞬間、残り時間とほとんど関係なく、体が勝手に花を摘む動きをとりはじめることはご存知のとおりである。現代の日本において、「気の緩みによって犯罪を起こしてしまった」という供述をよく聞くけれども、精神主義的にすぎると思う。犯罪の原因は、悪意であり、その悪意を漏らしてしまう精神的物理的構造により、犯罪が起きる。しかし、少なくとも、花を摘みたいという気持ちを我慢する行為において「気の緩み」は確実に存在する。まもなく花が摘めると思った瞬間、花を摘むべき場所の直前の花を摘むべき場所でないところで花を摘んでしまうという事案で、わたしも過去何度もその危機に見舞われていた。そこでわたしが学習したのは、気が緩まないよう、「まだわたしは花を摘むべき場所からは遠くにいる」という嘘を自分の体に信じこませることであり、花を摘むべき場所に来るまでは、花を茂みの少しでも奥に置こうとする努力を続けなくてはならない。それどころか、花を摘むという行為と花を茂みの奥に置こうとする努力を同時にするくらいの気持ちでないと、適切な場所で花を摘むことはままならないのである。</div> <div> </div> <div>その端を摘む場所には花を摘むための部屋が2か所あり、両方ともすぐ摘める状態だった。わたしは手前にある方に入り、花を摘むことにした。花を摘みながら、いま花を摘める場所が2か所も空いていたら、運を無駄遣いしてしまい、次に大きな花を摘みたくなったとき、空きがないという状態になりはしないか、などと思ったりした。</div> <div> </div> <div> 花を摘みおえて、ふだん自分が日常的にしている花を摘むという行為は、実はこんなに爽快なものだったのか、と驚いた。温度が2度ほど下がったように思えるし、視界が開けたように感じられる。せかせかと歩く人たちに、もっとゆっくり生きていきましょうやと、アドバイスしたい気持ちになった。</div> <div> </div> <div>~~~ </div> <div> </div> <div>わたしは花を摘みたくなった話をこのように落ち着いて、まったく花を摘みたいとは思わない状態で書いているが、たとえば道端などで花を摘んでしまった場合、どこにも書くことはできなかっただろうし、恥ずかしくて新百合ヶ丘駅近辺に行くことができなくなってしまったことだろう。新宿から江の島や鎌倉に行こうとすると、かならず新百合ヶ丘を通過してしまうので、そんな要地が鬼門になってしまうなら、いっそのこと千葉にでも引っ越しすべきだと思う。そして千葉で、「しかるべき場所で花を摘む」ということだけを心掛けてつつましやかに暮らすのである。なんなら腕に刺青を彫ってもよいのかもしれない。</div> <div> <p><img class="hatena-fotolife" title="f:id:kokorosha:20190915174559j:plain" src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20190915/20190915174559.jpg" alt="f:id:kokorosha:20190915174559j:plain" /></p> </div> <div>今回は首尾よく花を摘むことができたのであるが、これから外出する際には、突然花が摘みたくならないよう注意が必要であるし、この文を最後まで読んでくださったあなたも、このわたしの体験を他山の石としていただきたいと願っている。</div> <div> </div> <div> </div> <div><iframe class="embed-card embed-webcard" style="max-width: 500px; font-family: -apple-system, BlinkMacSystemFont, 'Helvetica Neue', 'Hiragino Sans', 'Hiragino Kaku Gothic ProN', '游ゴシック Medium', meiryo, sans-serif; font-style: normal; font-variant-ligatures: normal; font-variant-caps: normal; font-weight: 400; letter-spacing: normal; orphans: 2; text-align: start; text-indent: 0px; text-transform: none; white-space: normal; widows: 2; word-spacing: 0px; -webkit-text-stroke-width: 0px; text-decoration-style: initial; text-decoration-color: initial; background-color: #ffffff; color: #454545; font-size: 15.2px; display: block; width: 500px; height: 155px; margin: 10px 0px;" title="ココロ社 (@kokorosha) | Twitter" src="https://hatenablog-parts.com/embed?url=https%3A%2F%2Ftwitter.com%2Fkokorosha" frameborder="0" scrolling="no"></iframe><cite class="hatena-citation" style="font-style: normal; font-size: 13.68px; opacity: 0.75; display: block; font-family: -apple-system, BlinkMacSystemFont, 'Helvetica Neue', 'Hiragino Sans', 'Hiragino Kaku Gothic ProN', '游ゴシック Medium', meiryo, sans-serif; font-variant-ligatures: normal; font-variant-caps: normal; font-weight: 400; letter-spacing: normal; orphans: 2; text-align: start; text-indent: 0px; text-transform: none; white-space: normal; widows: 2; word-spacing: 0px; -webkit-text-stroke-width: 0px; text-decoration-style: initial; text-decoration-color: initial; background-color: #ffffff; color: #454545;"><a href="https://twitter.com/kokorosha" style="background: transparent; color: #789dae; overflow-wrap: break-word;">twitter.com</a></cite></div> kokorosha みんなのごはん ココロ社記事のまとめ hatenablog://entry/26006613406695314 2019-08-28T19:30:43+09:00 2019-08-28T19:30:43+09:00 19年6月末で更新終了となった『ぐるなび みんなのごはん』、わたしも連載を持たせていただいたのだけれど、残念ながら更新が終了してしまったので、自薦記事を選んでおきたいと思う。 以前より、「『ぐるなび みんなのごはん』から原稿依頼来ないかな~」と思っていたので、17年の冬、原稿の依頼をいただいたとき、思わず「お待ちしておりました!」とお返事し、ノリノリで有楽町の本社に伺ったのだった。 ぼくだけではないとは思うけれど、ごはんを食べるとき、インターネットの評判や点数を気にして食べることが多い。評判のよい店で残念な気持ちになることはあまりないので、手堅く食べるならよいことだろうと思う。 とはいえ、評判… <div> <p><img class="hatena-fotolife" title="f:id:kokorosha:20190827124127j:plain" src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kokorosha/20190827/20190827124127.jpg" alt="f:id:kokorosha:20190827124127j:plain" /></p> 19年6月末で更新終了となった『ぐるなび みんなのごはん』、わたしも連載を持たせていただいたのだけれど、残念ながら更新が終了してしまったので、自薦記事を選んでおきたいと思う。</div> <div> </div> <div>以前より、「『ぐるなび みんなのごはん』から原稿依頼来ないかな~」と思っていたので、17年の冬、原稿の依頼をいただいたとき、思わず「お待ちしておりました!」とお返事し、ノリノリで有楽町の本社に伺ったのだった。</div> <div>ぼくだけではないとは思うけれど、ごはんを食べるとき、インターネットの評判や点数を気にして食べることが多い。評判のよい店で残念な気持ちになることはあまりないので、手堅く食べるならよいことだろうと思う。</div> <div>とはいえ、評判の集積や点数に還元されない魅力をもつ店や食べ方も確固として存在し、自分が感じた自分の脳内でスクープになるような体験について語りたい思っていて、そのメディアとして『ぐるなび みんなのごはん』『ぐるなびWEBマガジン』は最高だと思ったのだ。</div> <div>月1本書ければいいなと思っていたのだけれど、店を選ぶのに思いのほか手間がかかり、合計で20本も書けていなかったのだけれども、がんばってもっとたくさん書けばよかったと少し後悔している。</div> <div> </div> <div> </div> <h4>「群馬=魚がおいしい」ことを知ったお店</h4> <div> <p><iframe class="embed-card embed-blogcard" style="display: block; width: 100%; height: 190px; max-width: 500px; margin: 10px 0px;" title="群馬の魚はとびきり美味しい!創業180年の老舗「小林屋」のナマズ天ぷらが体験したことのないもっちり感で感激した - ぐるなび みんなのごはん" src="https://hatenablog-parts.com/embed?url=http%3A%2F%2Fr.gnavi.co.jp%2Fg-interview%2Fentry%2Fkokorosha%2F4313" frameborder="0" scrolling="no"></iframe><cite class="hatena-citation"><a href="http://r.gnavi.co.jp/g-interview/entry/kokorosha/4313">r.gnavi.co.jp</a></cite></p> </div> <div>一番気に入っているのは小林屋で、このお店で、「群馬=魚がおいしい」という知見を得ることができた。この店も、単にスコアや評判を概観した限りでは、「評判のよい店」なのだけれども、神社の参道の中にあり、黒船が来る前から営業していて、オンリーワンの価値がある店である。なかでも、なまずの天ぷらがおいしくて、「うなぎなしでもそんなに困らないかも」と思える。</div> <div> </div> <div> </div> <h4>荒木町の坂を超解釈しながら歩き回る</h4> <div> <p><iframe class="embed-card embed-blogcard" style="display: block; width: 100%; height: 190px; max-width: 500px; margin: 10px 0px;" title="なぜこんなに「不思議な坂」が多いのか?新宿区荒木町の路地裏を冒険したら時間旅行した気分になった - ぐるなび みんなのごはん" src="https://hatenablog-parts.com/embed?url=http%3A%2F%2Fr.gnavi.co.jp%2Fg-interview%2Fentry%2Fg-mag%2F013319" frameborder="0" scrolling="no"></iframe><cite class="hatena-citation"><a href="http://r.gnavi.co.jp/g-interview/entry/g-mag/013319">r.gnavi.co.jp</a></cite></p> </div> <div>また、街をテーマにした原稿依頼を『ぐるなびWEBマガジン』からいくつかいただいた(いまは『みんなのごはん』に統合)。</div> <div> </div> <div>歴史的地理的な情報を参照しながらの街歩きも好きなのだが、背景があろうがなかろうが、イマジネーションを膨らませて歩くのが好きなので、それを素直にテキストに落とした。もしかしたら、歴史的地理的情報を厚くした方がもっと多くの人に読まれたのかもしれないが、これでも多くの人に読んでいただけてありがたかった。書いてある内容についてはブログと同じトーンだけれども、このブログで発表していたら、ここまで読んでもらえなかっただろう。</div> <div> </div> <div> </div> <h4>アルコールシティをノンアルコールで徘徊する</h4> <div> <p><iframe class="embed-card embed-blogcard" style="display: block; width: 100%; height: 190px; max-width: 500px; margin: 10px 0px;" title="もうひとつの赤羽徘徊記……仏の異様な姿と昔ながらの喫茶店がぼくらに伝えようとしていることとは - ぐるなび みんなのごはん" src="https://hatenablog-parts.com/embed?url=http%3A%2F%2Fr.gnavi.co.jp%2Fg-interview%2Fentry%2Fg-mag%2F013466" frameborder="0" scrolling="no"></iframe><cite class="hatena-citation"><a href="http://r.gnavi.co.jp/g-interview/entry/g-mag/013466">r.gnavi.co.jp</a></cite></p> </div> <div>赤羽については、「赤羽=飲み屋」のイメージが強かったので、ノンアルコールで巡る赤羽という切り口で街歩きができないかと思い、喫茶店に行ってみたり川沿いに向かってみたりしたのだが、その結果、東京の治水について学ぶこととなり、とても満足した。原稿依頼をいただいたことをきっかけに、街をほりさげて見ることになってよかったと思う。</div> <div> </div> <div> </div> <h4>最高のレジャー=ひとりフレンチ説</h4> <div> <p><iframe class="embed-card embed-blogcard" style="display: block; width: 100%; height: 190px; max-width: 500px; margin: 10px 0px;" title="「一人フレンチ」の楽しさを知ると人生は愉快になるかもしれない……西新宿の老舗での実例 - ぐるなび みんなのごはん" src="https://hatenablog-parts.com/embed?url=http%3A%2F%2Fr.gnavi.co.jp%2Fg-interview%2Fentry%2Fkokorosha%2F4405" frameborder="0" scrolling="no"></iframe><cite class="hatena-citation"><a href="http://r.gnavi.co.jp/g-interview/entry/kokorosha/4405">r.gnavi.co.jp</a></cite></p> </div> <div>この記事を書いてから、ほかにもひとりフレンチをしたいと思っているが、下戸なので間が持たないこともあり、あまり開拓できていない。</div> <div>このお店はコースの内容がほぼ決まっていることもあり、すごいスピードで次々出てくる。前菜とメインの間にぼんやり待ったりするようなことにはならないので、ひとりフレンチを始める店として最適と思う。</div> <div> </div> <div> </div> <h4>当たり前すぎて行かない店にあえて行ってみると楽しかった</h4> <div> <p><iframe class="embed-card embed-blogcard" style="display: block; width: 100%; height: 190px; max-width: 500px; margin: 10px 0px;" title="あえて今行く「ホープ軒」。あの豚骨ラーメンの味はもちろん、シチュエーションも想像以上に感動的だった - ぐるなび みんなのごはん" src="https://hatenablog-parts.com/embed?url=http%3A%2F%2Fr.gnavi.co.jp%2Fg-interview%2Fentry%2Fkokorosha%2F4886" frameborder="0" scrolling="no"></iframe><cite class="hatena-citation"><a href="http://r.gnavi.co.jp/g-interview/entry/kokorosha/4886">r.gnavi.co.jp</a></cite></p> </div> <div>語られつくされたと思われる店の記事も書きたいと思って提案してみたら、すんなりと通った。</div> <div>昭和期に創業したお店は、すでにクラッシックとして行ってみると楽しいお店になっている。ほかにも、いま行ってみるとブームの時とは違った魅力が感じられる店を探してみたい。</div> <div> </div> <div>全記事についてはこちら。</div> <div> <p><iframe class="embed-card embed-webcard" style="display: block; width: 100%; height: 155px; max-width: 500px; margin: 10px 0px;" title="ココロ社 執筆記事一覧|みんなのごはん - ぐるなび みんなのごはん" src="https://hatenablog-parts.com/embed?url=http%3A%2F%2Fr.gnavi.co.jp%2Fg-interview%2Farchive%2Fcategory%2F%25E3%2582%25B3%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25AD%25E7%25A4%25BE" frameborder="0" scrolling="no"></iframe><cite class="hatena-citation"><a href="http://r.gnavi.co.jp/g-interview/archive/category/%E3%82%B3%E3%82%B3%E3%83%AD%E7%A4%BE">r.gnavi.co.jp</a></cite></p> </div> <div> </div> <div> </div> <div> </div> <div>店に行くたびに勝手にいろいろ学んで帰ってくるのだが、このペースなら、飽きがくるのかもしれないと不安になったりもするのだけれど、思いつく限りは、このへんで記事を書いていきたいと思っている。個人として書く以上、点数や投票に還元されないよさを主観的に伝えていきたいと思うので、おつきあいいただければ幸甚です。</div> <div> </div> <div> </div> <div> </div> <div>ブログは週1回くらい(を目指している)のですが、Twitterは毎日何か書いているのでよければフォローしてみてください。</div> <div> </div> <div><iframe class="embed-card embed-webcard" style="max-width: 500px; font-family: -apple-system, BlinkMacSystemFont, 'Helvetica Neue', 'Hiragino Sans', 'Hiragino Kaku Gothic ProN', '游ゴシック Medium', meiryo, sans-serif; font-style: normal; font-variant-ligatures: normal; font-variant-caps: normal; font-weight: 400; letter-spacing: normal; orphans: 2; text-align: start; text-indent: 0px; text-transform: none; white-space: normal; widows: 2; word-spacing: 0px; -webkit-text-stroke-width: 0px; text-decoration-style: initial; 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