築41年の無断熱住宅をHEAT20G2に進化させる記録 09

2020年10月

 

テーマ 【押入れの外壁面を断熱強化】

 

押入れの背後と左側面が外気に面している。

断熱材は入っているが不十分。

 

貫や筋交いがあって断熱材のポリスチレンフォームを隙間なくはめ込むのは難しい。

厚みが異なる部材に適切に合わせられないと隙間が生じてしまう。

胴縁と筋交いが40ミリメートル、その上に載る貫が20ミリメートルで合わせて60ミリメートル。

 

30ミリメートル厚のポリスチレンフォームだと、貫の裏側で10ミリメートル、筋交いの上で20ミリメートルの空間が生じてしまう。

そこを10ミリメートルと20ミリメートルのポリスチレンフォームを切り出してすき間なく詰め込む。

 

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押入れを解体して断熱


貫や筋交いの周りにあった空間(断熱欠損部)にポリスチレンフォームを詰め込んだら、さらにその上に30ミリメートルのポリスチレンフォームを上張りして、合計90ミリメートルの断熱層を形する。

 

根太間もポリスチレンフォームで気密を取って気流を止める。

 

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貫の上に30ミリメートルのポリスチレンフォームを上張り

 

外壁面を断熱しても押入れは結露が生じやすいので換気ファンを設置。

独立した太陽光発電の電力で小型のファンを回す。

蓄電を持たないので日中のみの稼働となる。

押入れから吸気して床下に排気することで、床下の換気も担っている。

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押入れ換気に太陽光発電でファンを回す


押入れ換気ファンの上には板状のスノコを敷いて通風性を良くする。

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ファンの上にスノコを置く




築41年の無断熱住宅をHEAT20G2に進化させる記録 08

2020年10月

テーマ 【根太通気止め】

床下は気密になっていないために露出した断熱材や耐震金物が結露していた。

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床下の断熱材と耐震金物が結露

床下と土台にすき間に発泡スチロールを詰め込んで気流止め。

空気の流れた閉ざされれば断熱材や耐震金物の結露がなくなります。

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床下と土台に気流止め



基礎の耐震補強で通気口は閉ざしたが、外壁の下端が外気と通じているために床下が冷えてしまう。

外周をすべて床と土台のすき間をスタイロフォームで密閉しました。

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外壁の下端を気流止め

端材の発泡スチロールとスタイロフォームを有効活用して、切り張りで床下の気流止めに使いました。

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築41年の無断熱住宅をHEAT20G2に進化させる記録 07

2020年9月

テーマ【全館空調 熱源室】

 

我が家の暖房は薪ストーブを熱源に用いています。

あえて熱源と表現している理由は、薪ストーブが温めるのは部屋ではなく閉鎖空間の空気だからです。

縁側を改造した熱源室の空気を温め、その温風を家全体に送風する全館暖房システムとなっています。

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全館空調のシステム図

最も重要な熱源室ですから超高断熱仕様にします。

2間の掃き出し窓を半分に狭め壁にしました。

壁の断熱はグラスウール16Kで200ミリメートル。

窓は独自の断熱仕様で7層構造です。

 

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熱源室を超高断熱

一般的に屋内の壁は断熱しないものですが、熱源室は60℃もの高温になるので他の居室との温度差が大きくなります。

そこで、間仕切りも断熱。

薪ストーブが何らかの原因で陽が外に漏れた場合でも延焼しないように熱源室の表面はロックウールボードで耐火。(天井も後日耐火仕様に)

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熱源室と周囲の居室間仕切りも断熱

 

築41年の無断熱住宅をHEAT20G2に進化させる記録 06

2020年9月

テーマ 【床の間 外壁面の断熱強化】

 

 

南面の断熱改修を終えて東面に着手。

座敷東側の内壁を解体。

ピアノに埃が及ばないように厳重に養生する。

 

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内壁を剥がしたら不思議な断熱材の配置になっていました。(左側)

本来あるべき内側の断熱材が無い代わりに、数枚の断熱材が立てかけてある。

何の意味があるのか。

長野県飯島町の柏屋木材(経営者:瀧澤)による新たな手抜き工事だ。

 

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貫の裏側に10mmのすき間があるのだが、発泡スチロールを充填して断熱強化。

筋交い部分にも断熱材のカネライトフォームが無いので、貫の厚さ分の20mmにカネライトフォームと発泡スチロールを追加する。

 

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右側は40mmの厚さの発泡スチロールを重ね張りして断熱層は100mmに。

左側は、さらに50mmのスタイロフォームを重ねて150mm。

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天袋の奥も発泡スチロールで断熱補強。

100mmにしました。

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漆喰で仕上げるための下地は合板。

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築41年の無断熱住宅をHEAT20G2に進化させる記録 05

2020年9月

テーマ 【縁側 外壁面の断熱強化2】

 

縁側の壁に着手。

内壁を剥がすと、やはり手抜きだらけ。

グラスウールが入ってなかったり、入っていてもひどい有様。

手抜きした工務店は、長野県飯島町の柏屋木材(経営者:瀧澤輝雄)

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ずさんなグラスウールの入れ方

全て剥がしてやり直します。

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グラスウールだけでなくカネライトフォームも剥がしてやり直し

グラスウールがずさんに入れられていたところも含めて、すべてカネライトフォームを三層にして90ミリメートルの断熱層にしました。

仕上げは漆喰なのですが、下地はできる限り薄くするために5.5ミリメートルの合板を採用。

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漆喰仕上げの下地は5.5mmの合板