作品展2024

参加している地元の版画クラブの作品展。

大1点、小3点出品。

市ホールのエントランスだけど、やはり

区切りの披露になるので楽しい。地元の

文化団体、趣味の団体は、いわゆる団塊

世代に続く世代に引継がれていないよう

に思う、いつまでも働いていたり趣味の

種類が変化してきているからだろうか。

酒井順子「紫式部の欲望」

フィクションのNHK「光る君へ」を見る

ことで、紫式部本人が千年前にほんとう

に存在し生きていたのだと実感する、考

えてもいなかった、光源氏がフィクショ

ンであるように、紫式部もフィクション

だと。

関連本を読もうと図書館へ行ったら、い

っぱいあって、まずは遠巻きのエッセイ

から攻めようと見つけたのが酒井順子

この本。

紫式部源氏物語に込めた想い、書きた

いという欲望はなにかを語るエッセイ。

千年前の時代も今と変わらぬ感情があり、

さらに紫式部は生きていたんだとしみじ

み感じ入る。そのとき頭に思い浮かべる

のは吉高だから違うんだけどね。

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辻原登「熊野でプルーストを読む」

辻原登の本を中心としたエッセイ集、お

よび昔のこと、父のこと等を思い出すエ

ッセイも含む。

プルーストのことを書いているわけでは

ない、でもむつかしい、博覧強記である、

なんとなく彼の小説のバックボーンを垣

間見ることとなった。

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荻上直子「トイレット」再見

2010年日本映画。

全編をカナダで撮った、もたいまさこ

外はすべてカナダ人か。母を亡くした三

兄弟(兄弟妹)と言葉がわからない祖母

との家族の交流、再生。もたいまさこ

まったくしゃべらない、二言だけか、見

事というか、楽というか。

タイトルがトイレットというのは内容に

即していないように思える、でもいいか。

ひきこもりの長男がスカートを縫って穿

く、女装とかじゃなく、ただ穿きたかっ

た、ピアノを弾くときに穿きたかったと

言う。閉じていたこころを開く、拓く、

啓く。

モーリー、クール!

 

と、ここまで書いて、過去記事を検索し

たら、12年前に見ていた、ショックで

ある、まったく覚えていない、かすりも

しなかった。呆然、茫然。

 

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別冊太陽「谷崎潤一郎」

谷崎潤一郎も一応一区切りつけて、この

ムックを読む。

江戸、戦争、阪神間、女性、人となりを

俯瞰する。わがままに自分に正直に生き

た人だった、戦時にも彼なりの抵抗もし

た、現代なら炎上しただろう。

大谷崎らしい大人物だったと理解した。

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ヨーロッパ企画「リバー、流れないでよ」

2023年、ヨロキ「ドロステのはてで

僕ら」に続く第2弾映画。

「恋はデジャ・ブ」のバリエーションだ

と思うが、解決のラストがタイムマシン

とはこれはない、それに雪はどうなった。

とは言いながらヨロキのあの雰囲気をぐ

だぐだと楽しむ、楽しみました。

もうすこし短くて一気に解決させた方が

よかったな。前作のほうが好きかな。

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きたやまおさむ「むなしさの味わい方」

岩波新書の新刊、北山修の一般人向けの

本。なんとなく北山修きたやまおさむ

というと手に取っていたが、これはちょ

っと距離があった。「むなしさ」という

感情がわたしにはピンとこない、わりと

冷淡に思い悩まないようにしているから

だろう。

わたしにとっては、むなしさよりも、悔

恨、無念、わかりやすく云えば「思い残

す」というものだろう。それらがわたし

の背中を支え前を向かせている。

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