直木賞というので読んだ、つい。
本は短編「十二月の都大路上下ル」と中
編「八月の御所グラウンド」からなる。
短編の方がおもしろい、ベタだけどいい
話である、続編を期待したい。
受賞作の中編はちょっと意外、フィール
ド・オブ・ドリームスじゃないか。へた
れの京大生がホルモー以来の京都で不思
議に出会う。ちょっといい話過ぎるのは
らしくないけどまあしょうがないか。
ところで森見くんは大丈夫かなあ。
鄭義信演出の日本版「パラサイト」2023
年舞台をテレビで見た。
圭哉等豪華キャストなのだが、かえって
舞台が暑苦しくみえるのはなぜだろう。
舞台を映画化すると情報量が多くなって
うまくいかないことが多いと思うが、映
画を舞台化すると、話をなぞると失敗で
情報をそぎ落とさないといけないと思う
のだが、これもそんな感じ。
富裕層、下層、最下層の3段階の家族を
描き分け、ラストの殺戮にもっていくの
はむつかしいなあ。オーラスの息子の一
人演技にも希望を感じなかったし、むつ
かしいものだ。
五月。
シューマンの「詩人の恋」の一曲目。
よくわからないけど名盤だというヴンダ
ーリヒの詩人の恋を聴く、その最初の曲、
「うるわしい、妙なる5月に」ともいう。
もひとつ「美しき五月のパリ」という好
きだった曲があるけどこちらはいまとな
っては重い。