チェコ絵本とアニメーションの世界展の感想メモ
■チェコ絵本とアニメーションの世界展@新津美術館【招待券プレゼント】
□『チェコ絵本とアニメーションの世界展』
チャペック、トゥルンカから21世紀の作家まで。
会期:6月2日[土]-7月16日[日・祝]
会場:新潟市-新津美術館
現在ショップで、新潟の新津美術館に巡回中の同展の【招待券】をプレゼント中です。お近くにお住まいの方は是非、足を運んでみて下さい。
■【チェコ絵本とアニメーションの世界展】巡回情報:
□JR京都伊勢丹美術館|8/3[木]-8/27[日]
□北海道帯広美術館|9/8[金]-11/8[水]
□目黒区美術館|2/10[土]-4/8[日]
□刈谷市美術館|4/21[土]-5/27[日]
□新津美術館|6/2[金]〜7/16[月]
目黒区美術館で開催された『チェコ絵本とアニメーションの世界』展には、原画でしか分からない魅力を体に仕込ませるかのように、ほぼ毎週足を運びました。展示が終了して時間が経ちましたが、その時感じたものを少しずつメモしていきたいと思います。
■Ⅰチェコ絵本の『古典』となった作家たち
□【ヨゼフ・チャペック】Josef Capek
□【ヨゼフ・ラダ】Josef Lada
□【カレル・スヴォリンスキー】Karel Svolinsky
□【オンジェイ・セコラ】Ondrej Sekora
□【ツィリル・ボウダ】Cyril Bouda
□【ヴァーツラフ・カレル】Vaclav Karel
□【ズデニェク・ブリアン】Zdenek Burian
□【アントニーン・ストゥルナデル】Antonin Strnadel
(以下、ざっくりとしたメモです。随時、加筆修正していきます。)
絵本や挿絵でみるヨゼフ・チャペックの線画のイラストはとてもシンプルな表現に思えますが、原画でみると何度も描き直し修正されており、そのこだわりが良く分かります。確立したスタイルを持つヨゼフ・ラダのイラストも年代ごとに線の表現に違いがあり、初期の頃の微妙な揺れのあるライン、後期のすっとしたラインの違いを見るだけでもラダがどのような描き方をしていたのか思い起こされ興味深いです。
オンジェイ・セコラのイラストは構成に優れており、ひとつのイラストの中にいくつもの要素を取込み巧みに表現します。大判のイラストはまるでポスターのようで、見る角度により様々な表情をみせてくれます。小さなイラストもユーモアに溢れ、チェコ人が愛してやまないセコラの世界が広がっています。
ストゥルナデル、ヴァーツラフ・カレル、ツィル・ボウダ、カレル・スヴォリンスキーらのイラストは民族的な芸術に根づいており、共通する雰囲気を持ちつつも、その線の描き方に注目すると個性的で多様な世界が広がっているのが分かります。
そして、ズデニェク・ブリアン。異色の作風の作家で、他の作家の作品と並んでいると違和感を感じますが、写実的な表現に優れ、あまり知られていませんが、日本でもブリアンの描いた図鑑がいくつも出版されていました。チェコではコレクターが多く非常に人気の高い作家さんです。ブリアンの原画が展示されているの見て、チェコ側の視点も加え、チェコの優れた作家を紹介したいという展示の意思を感じました。
■Ⅱアヴァンギャルドの潮流とチェコアニメーションの礎
□【アドルフ・ホフマイステル】Adolf Hoffmeister
□【ズデニェク・スクレナーシュ】Zdenek Sklenar
□【イジー・トゥルンカ/イジー・トルンカ】Jiri Trnka
□【ズデニェク・セイドゥル】Zdenek Seydl
□【オタ・ヤネチェク】Ota Janecek
□【クヴィエタ・パツォウスカー】Kveta Pacovska
□【カレル・フランタ】Karel Franta
□【エヴァ・ベドナージョヴァー】Eva Bednarova
■Ⅲアニメーションが育むチェコ絵本
□【ズデニェク・ミレル/ズデネック・ミレル】Zdenek Miler
□【ズデニェク・スメタナ/ズデネック・スメタナ】Zdenek Smetana
□【アドルフ・ボルン】Adolf Born
□【エヴァ・シェヂヴァー/エヴァ・シェディヴァー】Eva Sediva
□【イジー・シャラモウン】Jiri Salamoun
□【ヴラジミール・イラーネク】Vladimir Jiranek
■Ⅳチェコ絵本の現在
□【ヴラスタ・バラーンコヴァー】Vlasta Barankova
□【ペトゥル・シース/ピーター・シス】Petr Sis
□【ミハエラ・クコヴィチョヴァー】Michaela Kukovicova
□【ユライ・ホルヴァート】Juraj Horvath
□【ペトゥル・シュマレッツ】Petr Smalec
□【マルケータ・シムコヴァー】Marketa Simkova
チェコアニメDVD無料上映会
アットアームズさんから情報を頂きました。
『チェコアニメ映画祭2006』の作品に加え、未公開傑作群も収録された『チェコアニメ映画祭2006のDVD』の中から選りすぐりの8作品が上映されます。発売された8本のチェコアニメDVDの中からそれぞれ1作品が選ばれているので、DVDの購入を迷われている方にはとても参考になるイベントだと思います。当日は関連DVDと輸入絵本を含めたチェコグッズを販売などもあるそうです。無料の上映イベントなので、気になる方は是非チェックしてみて下さい。
●DVD『Fantastic! Czech Animation』フリー上映会
会期:2007年5月19日(土)15:00〜(14:45開場)
会場:青山ブックセンター本店 カルチャーサロン
地図:http://www.aoyamabc.co.jp/45/45210/
入場料フリー
※当日は関連DVDと輸入絵本を含めたチェコグッズを販売いたします。コロムビアミュージックエンタテインメントからDVD『Fantastic! Czech Animation』シリーズ全8巻が発売されました。チェコのマルチアーティストが織りなす短編アニメーション全アニメーション全78作品から選りすぐった作品をDVD上映いたします。
パレチェク、チャペック、シュヴァンクマイエロヴァーなど、絵本やデザイン、工芸などにも優れた独創性を発揮する、チェコのマルチアーティストたち。そんな彼らの集大成ともいえる2Dアニメーションを中心に、アイデアの深さ、プロットの巧みさ、デザインそして、先見性、そしてアニメーションという“夢”の中で、リアルに共感できること必見です。
2006年春劇場公開「チェコアニメ映画祭2006」の作品に加え、未公開傑作群を加えた珠玉の作品たち。シュヴァンクマイエルやトルンカを輩出したチェコのアニメーションは、人形やオブジェのイメージがありますが、それがすべてではありません。可愛くて懐かしいチェコの絵本に通じる、カートゥーン・アニメーションにも傑作が数多くあります。
関連:
●チェコアニメ映画祭2006(ART@ARMZ WEB)●上映作品紹介(上映順)と関連DVD LINK:
ヨゼフ・パレチェク 『かばのティリーネック』 1977/11分
ヨゼフ・パレチェク 『ちびとらちゃん』 1976/12分
ヨゼフ・パレチェク 『魔法の果樹園』 1982/15分
ヨゼフ・チャペック 『郵便屋さんの話 』 1964/22分
ポヤル&シュチェパーネク 『ふしぎな庭シリーズ 動物が好きな男 』 1974/15分
ヴァーツラフ・ベドジフ 『アマールカ』 7分
ズデネック・スメタナ 『共存』 1967/6分
パヴェル・コウツキー 『カフェ』 1988/8分関連DVD:
●チェコアニメ映画祭2006のDVD
●ヨゼフ・パレチェクのDVD
→【チェコ絵本×チェコアニメDVD】セレクトストア(『http://www.aoyamabc.co.jp/10/10_200705/dvdfantastic_czech_animation.html』より)
ヨゼフ・パレチェク関連:
●Josef Palecek(公式サイト)
●Josef Palecek(公式サイト)
●ヨゼフ パレチェクの世界(ART@ARMZ WEB)
チェコの絵本【kulička-クリチカ-】関連:
●【ヨゼフ・パレチェク】Josef Palecek
●【ヨゼフ・チャペック】Josef Capek
●【ミロスラフ・シュチェパーネク】Miroslav Stepanek
●【ズデニェク・スメタナ/ズデネック・スメタナ】Zdenek Smetana
●チェコアニメ
アウレル・クリムトのセミナー映像の上映
上映情報を頂きました。
5/1-5/6まで神奈川県民ホールギャラリーで、日本をはじめとして中国、韓国、台湾の若手、中堅アニメーション作家達の作品約40作品が紹介されるそうです。上映プログラムの中に特別上映として、チェコのアニメーション作家、アウレル・クリムト氏の『スタジオベル』でのセミナー映像が上映されるそうです。入場料は無料なのでアウレル・クリムトが好きな方やアジアのアニメーションに興味がある方はチェックしてみて下さい。
(※画像はアウレル・クリムトの『フィムファールム』より)
●神奈川国際アニメーション映像祭実行委員会VOL1
会場:神奈川県民ホールギャラリー【入場料無料】
会期:5/1-5/6 9時-18時(最終日9時-14時)
今やアニメーション文化とは、子供たちだけが楽しむ幼児文化ではなく、現代人が人生の本質をそこに探り、心の安らぎや時に反既存性を感ずる事の出来るアート世界に成長しています。 今回は、日本をはじめとして、国際的飛躍を遂げる中国、韓国、台湾の若手、中堅アニメーション作家達の作品と、ヨーロッパ最大のアニメーション国チェコの特別映像を含めた約40作品と上映協力6団体の作品群を皆様にご覧頂く映像フェスティバルです。
どうぞ、ゴールデンウィークのひととき、ご家族、お友達ご一緒に世界の最新アニメーションを横浜でお楽しみ下さい。
(『http://www.ffiak.jp/home.html』より)●参加アーティスト
詳細:http://www.ffiak.jp/artist.html
【アウレル・クリムト】関連:
●アウレル・クリムトのDVD
→【チェコ絵本×チェコアニメDVD】セレクトストアアウレル・クリムトが参加した『フィムファールム』関連:
●2002年に制作された『Fimfarum(フィムファールム)』
●日本で紹介された『フィムファールム』のアウレル・クリムトが担当したパート
※サンプル映像と画像が見られます。
●2006年に制作された『Fimfarum2(フィムファールム2)』
●日本で紹介された『フィムファールム2』のアウレル・クリムトが担当したパート
※サンプル映像と画像が見られます。『フィムファールム』関連絵本:
●『FIMFARUM』(イラスト: 【イジー・トゥルンカ/イジー・トルンカ】Jiri Trnka )
ヨゼフ・パレチェクとズデネック・ミレルの上映イベント
アットアームズさんから情報を頂きました。
ゴールデンウィークに横浜の関内にあるシネマ ジャック&ベティで、ヨゼフ・パレチェクとズデネック・ミレルのアニメーション上映が行われます。パレチェクの切り絵アニメーション、『かばのティリーネック』と『魔法の果実園』に関しては、以前、こちらでもおススメさせて頂きましたが、絵本にもなっている『ちびとらちゃん』や『けしのみ太郎』や、とぼけた音楽と無茶な展開で楽しませてくれる『カシュパーレクとホンザ』などパレチェクの魅力がコンパクトにまとまったプログラムになっています。
クルテクでお馴染みのズデネック・ミレルのプログラムも、絵本になっている『知りたがりワンちゃんとこいぬ』や『くいしんぼうのすずめ』(せかいでいちばんおかねもちのすずめ)、愛らしいコオロギくんと美しい背景画が楽しめる『コオロギくんとバイオリン』、愉快なイモムシくんが活躍する『イモムシくんは大スター』、切り絵アニメーションを使った印象的な作品『月のお話』など、ミレルの魅力が詰まったプログラムになっています。
まだ観たことがない方は、是非大きめのスクリーンで楽しんでみて下さい。
●チェコアニメーション親子劇場
上映期間 >> 4/28(土):A、29(日):B、30(月・祝):A、5/3(木・祝):B、4(金・祝):A、5(土):B、6(日):A
Aプログラム:ヨゼフ・パレチェク作品
Bプログラム:ズデネック・ミレル作品
上映時刻 >> 9:30〜10:30
入場料金 >> 一般:\1000/大・高・中・シニア:\800/小学生以下:\500
親子(一般+小学生以下の2名様):\1200
会場>>シネマ ジャック&ベティ(http://www.jackandbetty.net/)
地図>>http://www.jackandbetty.net/map.html■監督:Aプログラム:ヨゼフ・パレチェク、Bプログラム:ズデネック・ミレル
■解説:
“アニメーションの故郷”と称されるチェコには、40年間子どもたちに愛され続けるアニメーション番組があります。その名も『ヴェチェルニーチェク(おやすみアニメ)』。この長寿番組は、子どもたちの情操教育や、生きていく上で大切なことを楽しく伝えるための重要な役割を担っており、現在までに約300シリーズにも及ぶ短編アニメーションを紹介しました。今回は2Dアニメの一時代を築き上げ、TVシリーズでも大活躍していた、ズデネック・ミレルとヨゼフ・パレチェク、2人の巨匠にスポットを当ててご紹介します。まるで絵画を見ているような情景の豊かさ、そしてわんぱくでキュートなキャラクターたちに、心が温まり、親子で楽しめる短編11作品をぜひお楽しみ下さい。(作品紹介&プロフィール)
A ヨゼフ・パレチェク作品 計6作品/59分
・かばのティリーネック(77年/11分)
・ちびとらちゃん(76年/12分)
・魔法の果樹園(82年/15分)
・けしのみ太郎 思いがけないプレゼント(79年/7分)
・けしのみ太郎 ゆかいな子守唄(79年/7分)
・カシュパーレクとホンザ 盗まれた王冠の話(79年/7分)(ヨゼフ・パレチェク プロフィール)
Josef Palecek
1932年イフラバ生まれ。妻のリブシェとともに、ノルド・ズッド社に絵本の企画を提案し、最初の絵本を出版。チェコ文化庁の「最も美しい絵本賞」 に何度も輝くほか、現在27カ国、45社から絵本が出版。日本では『かばのティリーネック』他。B ズデネック・ミレル作品 計5作品/57分
・知りたがりワンちゃんとこいぬ(60年/11分)
・コオロギくんとバイオリン(78年/5分)
・くいしんぼうのすずめ(62年/10分)
・イモムシくんは大スター(67年/17分)
・月のお話(58年/14分)(ズデネック・ミレル プロフィール)
Zdenek Miler
1921年プラハ生まれ。チェコの国民的キャラクター、もぐらの『クルテク』生みの親。アニメーションは世界約90カ国で放映され、日本では60年代から福音館から絵本『もぐらくんとズボン』がロングセラーとなる他、絵本も近年続々登場。
(『http://www.jackandbetty.net/contents/b_070428.html』より)
チェコの絵本【kulička-クリチカ-】関連:
●【ヨゼフ・パレチェク】Josef Palecek
●【ズデニェク・ミレル/ズデネック・ミレル】Zdenek Miler
●チェコアニメ
ヨゼフ・パレチェク関連:
●Josef Palecek(公式サイト)
●Josef Palecek(公式サイト)
●ヨゼフ パレチェクの世界(ART@ARMZ WEB)
●ヨゼフ・パレチェク(Josef Palecek)(REN CORPORATION)
ズデネック・ミレル関連:
●ズデネック・ミレルの世界(ART@ARMZ WEB)
●クルテク公式ホームページ
中欧の絵本・原画展(チェコ・スロヴァキア・ポーランドなどの絵本)
●中欧の絵本・原画展 =伝統の絵本芸術から生まれた幻想世界=
会期:2007年3月1日(木)〜7月2日(月)
会場:軽井沢絵本の森美術館http://www.museen.org/ehon/index2.html
古くから絵本芸術の文化をもつ中欧の国々からは、多くの優れた絵本作家が輩出されています。独自の民族性に培われた豊かな表現世界には、人間性に対する深い洞察と、子どもに寄せるあたたかい思いが込められています。数百年にわたって異民族の支配を受け、第二次世界大戦後は社会主義国家となっていた中欧の国々。当時、自由な表現が規制される中で、絵本はアーティストたちがその才能を発揮する貴重な分野でした。
本展では、そのような中で描かれてきたチェコ・スロヴァキア・ポーランドなどの絵本を一堂に会して展示いたします。また、ヨゼフ・ヴィルコンをはじめとする、現代の中欧絵本作家による原画など、あまり知られることのなかった中欧の国々の文化をご紹介いたします。子どもたちだけでなく、大人をも魅了する幻想の世界をお楽しみいただければ幸いです。
(『http://www.museen.org/ehon/kikakuten/index.html』より)<展示内容>
http://www.museen.org/ehon/kikakuten/index.html
中欧の絵本・原画展 …第2展示館(作品点数:約100点)
◆チェコ・スロヴァキア・ポーランド・ハンガリーの代表的な中欧絵本の紹介
◆中欧の絵本作家ヨゼフ・ヴィルコン、デューシャン・カーライをはじめとする原画の展示
<出品作品>
◆原画
ヨゼフ・ヴィルコン「ぴょんぴょんうさぎぴょん」、デューシャン・カーライ「12月くんの友だちめぐり」クヴィエタ・パツォウスカー「ABC」、ジャニーナ・ドマンスカ「海がみんなひとつだったら」ほか
◆絵本
イジー・トゥルンカ『ほたる』(チェコ)、マレーク・ベロニカ『ラチとらいおん』(ハンガリー)ボフダン・ブテンコ『しずくのぼうけん』(ポーランド)ほか
チェコの素敵な前衛 アドルフ・ホフマイステル/芸術新潮
本日発売の芸術新潮にアドルフ・ホフマイステルの8P(画像中心)のミニ特集が組まれています。
ショップでは、便宜上チェコの絵本作家の括りで紹介させて頂いていますが、ホフマイステルは、画家、イラストレーター、詩人、ラジオ・コメンテーター、翻訳家、美術批評家、教育者、外交官、文化行政官など多くの肩書きを持つ知的文化人。1920年に設立されたチェコ・アヴァンギャルド芸術集団”デヴィエトスィル”にも最年少のメンバーとして参加しています。
日本での認知度はそれほど高いとは言えませんが、チェコでは大変有名な方です。現在、目黒区美術館で開催中の『チェコ絵本とアニメーションの世界展』絵本や挿絵本などの貴重な原画が多数展示されています(3/20に展示替え)。美術館に足を運ばれた際には、コラージュ、線画など様々な技法を旨く組み合わせた多彩なアートワークを細部まで味わってみてください。
2007年2月24日発売
http://www.shinchosha.co.jp/geishin/
●芸術新潮 3月号【art news】画像中心の8Pのミニ特集
チェコの素敵な前衛 アドルフ・ホフマイステル
関連イベント:
●【チェコ絵本とアニメーションの世界展】目黒区美術館
ホフマイステルのアートワークが多数展示されています。
イジー・トルンカの長編作品・5タイトルが廉価版DVDで再登場
2007年2月23日廉価版DVD発売
http://astore.amazon.co.jp/kulicka-22/
●イジィ・トルンカ作品集 Vol.1
長篇人形アニメーション「チェコの四季」と短編「おじいさんの砂糖大根」を収録。
●イジィ・トルンカ作品集 Vol.2
第14回ヴェネチア国際映画祭銀獅子賞を受賞した長編『チェコの古代伝説』、カンヌ映画祭でトリック映画最優秀賞を獲得したセルアニメーション『動物たちと山賊』を収録。
●イジィ・トルンカ作品集 Vol.3
長篇人形アニメーション『バヤヤ』と短編『金の魚』を収録。
●イジィ・トルンカ作品集 Vol.4
長篇人形アニメーション『皇帝の鶯』と短編『贈り物』を収録。
●イジィ・トルンカ作品集 Vol.5
長篇人形アニメーション『真夏の夜の夢』、トゥルンカの絵本の世界をそのまま映像化した『おじいさんの物々交換』、『クターセクとクティルカ』を収録。
関連:
●チェコ・アート・アニメーションシリーズ イジー・トルンカの世界 DVD-BOX
●イジー・トルンカのDVD一覧人形アニメーションやクレイアニメーション、切り絵アニメーションなど手づくり感の伝わってくるようなアニメーションが好きで、国内外問わず様々な作品を見てきました。このようなアニメーションは短編作品などが多いので、目にした作品は1000タイトルを軽く超えていると思います。多くのアニメーション作品を目にしているとチェコアニメと称されるチェコのアニメーションが特別優れているという印象は抱かなくなりますが、見ておくべき作品が少なくないことにも気づかされます。イジー・トルンカの長編作品もその中のひとつです。トルンカのように人形アニメーションの長編作品を5つも残した作家は他にはいません。
チェコのアニメーションの特徴は何か?と問われるとき、その答えを導き出すことは困難です。人形アニメーションはチェコで製作される以前に、ロシアなどで盛んにつくられていましたし、作品に込められるユーモアなども、他国のアニメーション作品にも普通に見られるものです。
チェコのアニメーションの特徴を語ることは困難ですが、トルンカが残した映像世界は、チェコのアニメーションの特徴的な1つの側面映し出してくれていると思います。
イジー・トルンカが描いた長編は、チェコを題材にしたものが多く含まれます。チェコの作家、ボジェナ・ニェムツォヴァーの原作『バヤヤ』、チェコの伝説や文化を綴った、『チェコの古代伝説』や『チェコの四季』。他国の人形アニメーションで重要視されたリップシンクロ(セリフと口の動きの同調)を用いず、光の陰影により語りかけてくれます。そこに表現されるのは、自国への誇りと愛情に包まれた映像による詩の世界です。練られたシナリオと構図、造りこまれた美術は、どの作品も素晴らしく、観るときの気分や意識により様々な表情で語りかけてくれます。
イジー・トゥルンカのイラストの世界と人形アニメーションの世界を合わせて味わうことで、トルンカの人物像、そしてチェコの持つ時代性が浮き彫りになるような気がします。関連:【イジー・トゥルンカの絵本】
●【イジー・トゥルンカ/イジー・トルンカ】Jiri Trnka[説明付き一覧]
●チェコの絵本【kuli醇Lka-クリチカ-】チェコ絵本[古本]のネットショップ