ウィザードリィ(クラシック)風の特性値の変更案1

前の記事で、キャラクタの初期ボーナスに青春を捧げている人に報いるとか、成長カンストがわりと早く来てしまうとか書いたので、その対策を私なりに考えてみた。

表が横長になってしまったので、リンク先の拡大画像を見ていただくとして。

変更前の特性値範囲ルール

変更前のルールでは、特性値の最大値について、最初から最後までオール18(初代ウィザードリィ)としている。

キャラクタ作成時に時間を掛けてトライし続ければ、最初から全特性値MAXのキャラクタを作れてしまう一方、最初から特性値の高いキャラクタを作ってしまうと育てる楽しみが減る。

古参プレイヤーには馴染みのルールである。
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変更後の特性値範囲ルール

変更後のルールでは、キャラクタ作成時のみ特性値の最大値を18とする。

そして、キャラクタ作成直後の値を基本値とみなし、全特性値+12まで育成できる。

キャラクタ作成時の初期ボーナス割振りによって、キャラクタの育成限界を定めてしまい、それが一生続くという、初期ボーナス重視のルールである。
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とにかく「キャラクタ作成直後の値を基本値とみなす」という部分がミソで、「+12まで」という部分はカスタマイズ向け数値なので仮。

これは転職後にも適用され、変更前のルールでは転職直後に「種族の特性値」まで値が戻されたが、変更後のルールでは「キャラクタ作成直後」まで値が戻る。育成可能とする最大値も同じ。

ウィザードリィ(クラシック)の気になるところ2

前回の記事に続き第2回。主旨は前回と同じ。

初期ボーナスを頑張る意味はあるのか

キャラクタ作成時、初期ボーナス稼ぎをがんばる行為は時間的コスパが悪い。ウィザードリィは最序盤を除きキャラクタ成長させやすいゲームなので、特性値は始め低くとも、ゲームを進めていればあっという間に上限近くまで上がってしまう。

その上、特性値がゲーム上の各種判定にどの程度活用されるのかというと、かなり微妙なところ。特性値の高低がさほど重要ではないところが、さらに「特性値稼ぎの無意味さ」を引き立たせている。

しかし、無駄と分かっているのに日夜、初期ボーナスのダイス目に一喜一憂し、そこに貴重な青春を捧げ続ける諸兄のなんと多いことか。

そろそろルールを見直し、初期ボーナスの魔力に取り憑かれたプレイヤーたちの努力に報いるべきではないか。

レベル上げメリットの薄さ

キャラクタが一通り呪文を覚え、特性値が伸びきってしまう「成長カンスト」の時期は意外に早く来る。

キャラクタが成長しきってしまうと、レベルが上がることによるメリットは、見かけ上はHPのみ。

罠対処能力が上がったり、攻撃回数が上がったりと言った要素は、画面上に表示されないため分かりにくい。

罠対処能力上限や攻撃回数上限が厳しいクラスにおいては、なおのことメリットがない。

レベルに比べて特性値の価値を感じにくい

6つのキャラクタ特性値だが、それなりに重要な計算に使われているものの、私は価値を感じにくい。

わりとあっという間に成長上限に達してしまうことに加えて、「最大値になったからむちゃくちゃ強い」という感じもなく、自分は一体、何を育てているのだろうと感じることがある。

特性値に比べ、レベル値がさまざまな場面、見えない計算処理に与える影響が大きく、ウィザードリィ(ウィザードリィ風)をキャラクタ育成ゲームとしてみなした場合の視覚化ルールをもう少し整備したい。

攻撃速度と器用さと詠唱速度でパラメータを分けたい問題

特性値のうち、素早さ(アジリティ)は速度に特化させるべきパラメータだと私は考えている。

戦闘時の行動順に影響する速度は、罠解除などに影響する器用さ(デクスタリティ)とはパラメータを分けたい。

さらに、白兵戦用の攻撃に関する速度と、呪文の詠唱に関する速度は求められる身体能力が異なるため、パラメータを分けたい。

防御と回避と耐性の仕様が簡素すぎる

ウィザードリィでは伝統的に、防具の性能がAC(アーマークラス)として表現され、ACは回避力を表すパラメータとなっている。このAC、ウィザードリィらしさを表すパラメータとしては重要。

一方、受けるダメージを逓減するパラメータがない。この点の良し悪しはさておき、業界的に一種の伝統のようなものだ。

さらに、ブレス攻撃や呪文攻撃に対する耐性(レジスト)の定義もはっきりしたものがなく、「運の強さ(Luck)」が所定ダメージを軽減する、と昔の攻略本に書かれていたりするのがせいぜいだ。

一部の声として、用途の少ない「信仰心(Piety)」を耐性に使うとか使わないとか漏れ聞く程度で、古参プレイヤーももはや慣れきっているのか、改善を希望する人は多くないように見える。

私は、ウィザードリィらしさも残しながら、なんとか整備できないかと考えてみる。

馬小屋以外の宿コスパの悪さ

馬小屋以外の宿コスパが相対的に悪い点。

ウィザードリィの宿仕様にあえて手を入れないこの文化、良いのか悪いのか分からないが、私には勿体ないと感じる。宿屋って結構、ゲーム的な要素を仕込める要素だと思うのだ。

とはいえ、翻って他ゲームに目を向けても、かのドラゴンクエストやらファイナルファンタジーやらの著名作品ですら、「パーティ全員が1泊で全回復」「1泊の値段が安価」「いつでも空き部屋がある」といった永久仕様があるし、宿の仕様というのは伝統文化の象徴なのかもしれない。

とにかくウィザードリィ的な(馬小屋回しでHPと呪文回数を回復させる)仕様に対し、私は特に魅力を感じないので、簡略化するために「街に戻ったらHPと呪文を全回復」でいいと思う。そして、宿屋にはレベルアップ判定機能のみを持たせるか、宿屋を廃止してレベルアップ判定施設を別に作るのだ。

転職前の能力はどこへ……

転職の目的が、呪文習得状況引き継ぎにほぼ限定されている問題。

転職前が戦士や盗賊の場合、転職後のメリットがほぼない。(特性値の伸びが速く上級職に早く転職できることがメリット。しかし転職前のスキルを活かせない転職が、転職の名に値するだろうか)

司教のアイテム鑑定能力や、忍者のAC・クリティカル能力も引き継げない。

ということで攻撃回数、罠鑑定罠解除の能力、アイテム鑑定能力、クリティカル能力は引き継げてもいいかも。

上級職の価値が落ちるので、いよいよ上級職を廃止しますかねえ。いやこれは冗談だけれども。

「呪いを解く」の存在意義

全く使えないかというとそうではないのだけれども。

僧侶・司教・君主の「呪いを解く」はドラクエの呪文ニフラム同様、経験値をもらえず使う機会が少ない。それどころか戦闘中にその存在が頭に浮かばず、選択の検討にすら入らない。

私はむしろ、「呪いを解く」に経験値やそれ以外の、特別な報酬をつけてもいいと思っている。

「呪いを解く」は僧侶・司教・君主に見せ場を作る、スペシャルなコマンドになり得ると思う。

ウィザードリィ(クラシック)の気になるところ

※このエントリは時々、修正する予定。

古いゲームなので内容がアンバランスだったり、色々な意味で考慮不足だったりであることは知っているし、ゲーム自体を否定するつもりはないのだけれど。

昔からダンジョンゲームを作り続けている立場上、ベースのルールを活かして改訂したものを考えることはできないかと思い続けている。ということで、目にした意見や自分が感じたことをリストアップ。

なお私が元にしているウィザードリィ経験は、#1~3、5。

侍は成長の遅いマッピング戦士(村正を手に入れる前)

戦士に比べると、村正を手に入れる前の侍は、戦士等の他前衛職に比べてデメリットだらけという意見。

数少ないメリットとして挙がる点は、よく使う地図呪文(デュマピック)を魔法使いに頼らず使える、という部分だけ。

裸忍者が弱い

メリットが弱すぎるのか、デメリットが強すぎるのか。ネットで見た意見ではあるけれど、裸忍者は実際に、裸ではない忍者および他のクラスに比べて弱いと感じる。

私は時々、裸忍者をどのようなプレイスタイルを想定して定義したのだろうと考えてしまう。

忍者を作るために能力値オール17が必要だとか、育てるととんでもないACを実現出来るとか、そういった特殊性を合わせると、「忍者は特別」「忍者は無敵」という、作者の忍者好きの気持ちだけ伝わってくる。

対策として、「裸の時は色々な耐性を付けてやったら?」とか「武器の装備だけは許してやったら?」とか色々考えるのだが、どれもしっくりこない。

素手のダメージが弱い点には目を瞑ろう。裸の時は、クリティカルヒット率を爆上げし、罠対処能力を盗賊並みにし、死耐性を付ける。そしてACは9スタートではなく、0スタートとする。・・・忍者っぽい感じを損ねず、裸であることにメリットを感じるには、以上くらいが良いかも。

っていうか忍者自体が弱い

盗賊として使うには中途半端だし、趣味のクラスと化している。

実際に趣味で使っていたけれど、経験上、HPの低さが一番のデメリットだと感じる。

この対策として、忍者に転職したときに残せる能力をもっと増やしてあげればいいと思うのだ。例えば盗賊の罠能力、戦士のHP上昇力、さらには呪文回数の維持あたり。転職で苦労する上、転職後もレベルアップに苦労するのだから、生涯苦労まみれの忍者にはそういうメリットがあっていい。

伝統化しているお約束とか不具合とか

善悪が迷宮内で合流、モンスター養殖、マハマン後のマロール云々。

善悪の合流は不可でいいと思っている。「性格」がほぼロールプレイ専用情報と化してしまうところが、私としては気になる為(悪の鎧はあまり興味ないので、善悪に差を感じにくい)。

もっとも、「性格」の組合わせは旧仕様のままプレイヤーが縛ってプレイする方法もあり、深刻なお約束仕様だと考えているわけでもない。

モンスター養殖はダメだなあ。直したい。

司教以外の全呪文オール9回キャラク

アイテムのスペシャルパワーを使って転職すると、司教以外でも全呪文オール9回の状態を作り出せてしまうシナリオがあったような……。

司教の特権を守るため、そういうのは駆逐したい派。

イベントのない(行く必要のない)階がある

これこそ「古いゲームだから」のひと言で片付けられてしまう部分なのだけど、ウィザードリィ#1の5~8階には何か、意味のあるものを置いておきたくて仕方がない。

私は「10階」という構成が他シナリオにないキリの良さを感じ、気に入っている。それだけに、5~8階を何かに使い、9階をもう少し練り直し、という感じであのシナリオを再編集したい気持ちが湧く。

死に呪文が多すぎ

グレフ等、使わない呪文が多すぎる。

おそらくウィザードリィ設計時、参考にしたTRPGで定義されていた呪文から多くを引っ張ってきたためだと思うが、他のCRPGに比べると使わない呪文が相当多いと感じている。

誰も使わないと分かっているのに、後世のシナリオでもこれらの呪文を残し続けているところがある意味、凄い。

対策として、呪文効果を役立つ内容に変更すればいいのだけど、それ以外にも、戦闘中のターンを消費しないで使えるとか、かなり特殊な扱いをしてやるだけで使う人は増えそう。例えばモグレフ一つ取っても、侍なら使う気がする。

マスターレベルとはなんぞや

レベル13のことをマスターレベルと呼ぶらしい。

全ての呪文を覚える可能性のあるレベルということで、レベル13が特別な区切りであることは理解できる。

ただ、レベル13という数値は、大抵のシナリオで最終攻略レベルに比してだいぶ低いため、「レベル13に達したから習熟したパーティだ」と感じづらい。

むしろ、レベル13なんて序盤で「とりあえずなっておく」程度の通過点でしかない。

ディードリット向けのクラスがない

ネットで見た意見。

この対策に取り組もうとすると、精霊系呪文とか、属性(炎、氷、雷など)とかを新定義することになり、世界観が壊れかねない。

その程度の事、古参ウィザードリィファンは百も承知なれど、FC版ウィザードリィと同時期に流行ったコンテンツとして同時体験したプレイヤーが多い為だろう。ディードリットを作ってもしっくりこない、みたいな。

後世のプレイヤーや後世の開発者から見れば「知らねーよそんなキャラ」で片付けられてしまう問題なので、一生、どうにもならない気がする。

TBSドラマのJIN-仁-を観終える

今更だけど、TBSドラマのJINをやっと観終わった。

凄いドラマだった。

これ自体は何年か前のコンテンツだけど、昨年、再放送時にはじめて目にして以降、Amazonプライムビデオでも観られることがわかり、少しずつ観ていたのだった。

テレビドラマに気持ちと時間を割けるくらい、自分に余裕ができたことの証でもあり、自身に関するここ数年の変化がとても良いものであることを実感した。

それにしても惹き込まれるドラマだった。これを超えるものはそうそうない。

Forza Horizon 4のドリフトが辛い

日本語訳が酷いゲームなので、攻略サイトを見ながら遊んでいるけれど、本作の攻略サイトはあまり多くない。

そして攻略情報に触れたからといって、簡単には攻略できないのがアクションゲームというやつで。

特にドリフトミッションが辛い。のんびり綺麗な街をドライブするのが楽しみで遊んでいる中、ドリフトはその真逆をいく発想の遊びだ。

しかし多少はドリフトミッションをクリアしないと、お金稼ぎで不利を被り、前回記事にあるとおり苦行の金稼ぎを加速させることになる。

攻略サイトを見ると、必要なこととしてドリフト向きの車種を選定するだけでなく、操作を(ATではなく)MTに切替えて2速でドリフトさせよ、といった情報があるのだけど、筆者的にはパッドなのにマニュアル操作と言われた時点でがっかり感が強い。とほほ。

リアル社会で私はMT免許持ちだけど、車を持っていない。

ゲーム社会で私は車を持っているけど、MT操作できない。

Forza Horizon 4で城を買うための金稼ぎ

本作はちょっと欲を出すと、膨大な金稼ぎ(ゲーム内)作業が必要になるという話。

ゲームを始めてしばらくして、お城が欲しいなーと思うようになったのだけど、代金がとんでもないことを知り、途方に暮れていた。しかしリアル別売り拡張キット(fortune island)のズブズブな賞金で無事ゲット。稼いだ金額は1千万クレジット、城のお代も1千万クレジット。

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そう、本作は、あらかじめ別売りの拡張キット(fortune island)を買っておけば、追加イベントをこなすことでさほど長時間プレイをせずとも、エンドコンテンツとも思えるくらい高価な「城」が買えてしまうのだ。これってリアルマネーの力を借りた、ってことじゃないのかな。

リアルマネー云々はさておき、本作内で新しい車やら物件やらを手に入れようと思うと、とにかくゲーム内通貨が湯水のごとく必要になる。ちょっと欲を出すと、苦行とも思える金稼ぎが必要になるみたいだ。

逆に、「金」以外は操作テクニックを磨く以外に努力するところがないとも言えるので、良くも悪くも「金稼ぎ」と「カーアクション」に注力する、分かりやすいゲームではあるのかもしれない。

ともかく、景色の映える「城」をゲットできたので、早速写真を撮ったり。

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海沿いの風景、本作の中でも特にお気に入り。特に、朝日や夕日がとても良い。

Forza Horizon 4の庶民向けっぽい車

綺麗なグラフィックを持つ本作のオープンワールドは、観賞用としても一見の価値がある。だけどエンジン音がやかましスーパーカーや、ド派手で迫力のあるラリー車みたいな筐体が多い*1ので、テキトーに選んだ高性能車でドライブに出かけると「なんか違う、ノンビリできない」となってしまう。親近感が湧く車が欲しい。

そこで庶民向けっぽい外観をしていて、かつ右ハンドルの車はないかと探してみたところ、車種名は忘れたけどこの日本車が価格的にも手頃という結論に。冬なのでスノータイヤを履かせて街中に出かけてみた。
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エディンバラというイギリスでは古典的な街区らしいけど、町並みがとても美しい。ここはゆっくり走るのに適した車が合うと思う。
夜の街もかなり綺麗だ。
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街中には、城が鎮座している。とんでもないデカさだ。お値段1500万Cr、システム的には買えるらしいけどゲーム内資金が足りない。1500万って貯まるのどんだけ先になるんだ。
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街中は路面電車が走っており、調子に乗っているとぶつかってしまう。(ぶつかったとしてもお互い平気なんだけど)
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スピードを出して走る事が多い本作、物や壁や他車にいくらぶつけてもノーダメージ*2。道路脇のポールだの柵だのは、バタバタ打ち倒しながら突き進むのが普通だ。だけど路面電車が来たときは、つい避けてしまう。何やっても勝てる気がしない。

道路以外も走れる。何もない海辺を駆け抜けると気持ちがいい。
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冒頭の話に戻るが庶民に合いそうな車でドライブするのは、やはり楽しかった。

*1:レースゲームなのでそりゃそうだ、ということではあります。

*2:車体ダメージの有無は設定で変えられます。