旧ダイアリーの記事をインポートしました

2011年1月5日から何も書いていませんでしたし、これからも書く可能性はあまりないのですが、はてなダイアリーが来春で廃止になるとのことで、新たに作成したはてなブログに旧はてなダイアリーの記事をインポートしました。

廃止とともに消えるのもありかなと思っていたのですが(作業を開始してから気付いたのですが、放置されたダイアリーの記事はブログに自動移行されるそうですね)、そのうちまた気が向いたら新しい記事をポストするかもしれませんので、とりあえず過去のものを将来的にも(このサービスが継続する限り)見られる状態で残しておくことにしました。

と、いうわけで、この下にある2011年1月5日以前のエントリーは、はてなダイアリーにあった「きょん☆あLabs@はてな」からインポートした記事です。

「総合編成チャンネル」4局に認可か

韓国各紙によれば、2010年12月31日に開かれた放送通信委員会の会合において、CATVの「総合(韓国では一般に「綜合」の字を当てる)編成チャンネル」4局とニュース専門チャンネル1局を認可するとの決定がなされた模様。
「綜編」こと総合編成チャンネルというのは、CATVながら既存地上波3大キー局並みの総合編成(ニュース、ドラマ、バラエティ、スポーツ中継、教養・ドキュメンタリーなど何でもあり)が可能な、文字通りの総合チャンネルを運営できる番組供給業者のことです。6社が応募し、朝鮮日報(局名はCSTV)、中央日報(jTBC)、東亜日報(チャンネルA)、毎日経済新聞(MBS=韓国毎日放送)の4新聞社系が選ばれ、韓国経済新聞と財閥の泰光グループ系の2社が脱落。「合格」の各社は新聞資本としての資金力や世論への影響力からすれば妥当といえますが、親会社の論調から言うとバランスを欠いているような気がしないでもないです。一昨年あたりはせいぜい2局までと言われていたのに蓋を開けたら4局、というのも多すぎ。あと繊維・化学メーカー「泰光産業」を筆頭とする泰光グループは韓国の主要財閥ではたぶん唯一の無借金経営、最高レベルの財務力とそれに付随する超高株価を誇る優良企業で、CATVのMSOとしての実績もありながら、昨秋、創業一族間での相続や贈与を巡る不祥事が続々と明るみに出たのが響いての脱落となったようです。
ニュース専門チャンネルにはソウル新聞やヘラルドメディアなど新聞・通信・ネットメディア6社が応募したものの、選ばれたのはなんと、通信社の聯合ニュース(旧聯合通信)系列の「聯合ニュースTV」。ピンと来た方もおられるかもしれませんが、聯合ニュースはかつて、韓国初の24時間ニュース専門CATVチャンネル「YTN(旧聯合テレビジョンニュース)」を立ち上げた会社です。現在YTNには韓国電力公社の子会社「韓電KDN」やKT&G(旧韓国たばこ人参公社)、韓国馬事会(日本のJRAに相当する組織)などの公企業・団体が大株主に名を連ね、聯合ニュースとは無関係となっていますが、「聯合」の名の入った2社が韓国のニュース専門CATVチャンネルを独占する形となります(現在ニュース専門局としてYTNと共に認可されている毎日経済新聞系の「MBN」は、同紙の総合編成参入決定により事業転換・廃止を余儀なくされるため)。しかも聯合ニュースがYTNを手放したのは、CATV立ち上げ当初の契約数の伸び悩みによる経営難が原因で、その点からも聯合ニュースのCATV「再参入」には批判の声が強いようです。
ちなみに「綜編」の一角に食い込んだ中央日報は、かつてサムスングループの直接の傘下にあり、TBC(東洋放送)というテレビ・ラジオ(AM/FM)局を1980年まで運営していました。新局の略称「jTBC」には「中央日報(Joong-Ang Daily News)のテレビ放送会社(TV Broadcasting Company)」という略語に加え、TBC(Tongyang Broadcasting Company)の復活という意味も込められているようです。で、日本でも報道されている通り、このjTBCにはテレビ朝日が130億ウォン(出資比率3.08%)出資するそうです。
個人的にはバランスを考えて左系や中道といわれるメディアにも1チャンネル持たせてやれば…と思ったのですが、左翼紙とされるハンギョレ新聞や京郷新聞の経営は思わしくなく、テレビメディアへの進出など夢のまた夢という状況、「中道紙」を公式に標榜し、かつては韓国初の民放テレビ(HLKZ-TVこと大韓放送)運営会社であった韓国日報も同様。同じく中道に分類されるソウル新聞は、ニュースチャンネルに応募したものの脱落。
で、韓国各紙の分析によればCATVの「綜編」が獲得できる視聴者数はせいぜい地上波の1/3程度で、広告市場では食い合いが発生*1する上に広告主はより影響力のある地上波を好むとなると、「綜編」4社の先行きには早くも暗雲が…というところのようです。*2
ただし、CATVでは現状の放送基準がそのまま適用されるのであれば、地上波では禁止の日本語楽曲や歌番組、ドラマ、バラエティ*3などの番組を無修正で放映できることになり、その辺がキラーコンテンツになる可能性がなくもないです。今もCATVの専門チャンネルでは多くの日本ドラマが放映され、日本語曲のPVなども普通に流れていますから。もちろん、「綜編」だから何もかも地上波と同じで…という条件を付けられる可能性も否めませんが。
で、中央日報のjTBCがテレビ朝日資本提携にまで踏み込んだのは、日本へのコンテンツの売り込みや日本からの輸入というより、かつて「振り向けばテレビなんとか」とまで貶されたのに、ここ数年はバラエティや「相棒」に代表される中高年向けドラマ(若い視聴者の皆さん、すみません)でヒットを連発し、この年末年始の視聴率でも(大晦日以外)圧勝した同局から、人気番組を低コストで作るためのノウハウを学ぼうとしている意味がより大きいような気もします。日テレとSBS、フジとMBC(あとNHKとKBS、TBSとYTNも)という既存の提携関係もあって、組める相手としての空きがテレ朝とテレ東だけ、という事情もあったのでしょう。
【追記 1/6】 毎日経済新聞系の「韓国毎日放送」には、日本経済新聞社が1%出資しているとのこと。日経傘下のテレビ東京との提携もあるかもしれません。なお、朝鮮、東亜と聯合ニュース系の各局に、日本企業による大口の出資はない模様です。

*1:CM市場の争奪対策かつ「綜編」の育成策として、KBS第2テレビのCMを廃止し、代わりにKBS受信料の2倍以上の値上げを検討中とのこと。(1/6追記)

*2:広告主を増やすため、現在は禁止の医療機関(美容整形)、結婚仲介業等のCM解禁も検討されているそうです。(1/6追記)

*3:バラエティ番組は現時点ではCATVでも未開放のままでした。もっとも「綜編」開局に合わせ、コンテンツ確保のために日本製バラエティの開放を求める動きが事業者側から出ているようです。(1/6追記)

NAVERデジタルニュースアーカイブ

http://dna.naver.com/
NAVER」や「ハンゲーム」で知られる韓国最大のインターネットサービス企業「NHN」社が2009年4月から運営している、過去の新聞記事をイメージ閲覧・全文検索できるサービス。以下「DNA」と略します。
DNAは当初、東亜日報・京郷新聞・毎日経済新聞の3紙について1976年から85年までの記事が対象だったのですが、現在は1960年から1999年にまで収録期間が拡大されています。最終的にはさらに遡って、1920年東亜日報から検索できるようになるとのこと。
これまで無料・会員登録不要の新聞記事データベースとして国史編纂委員会の「韓国近現代新聞資料」や韓国言論振興財団運営の「KINDS」などが提供されてきましたが(有料・要登録のものも含めると朝鮮日報の「DB朝鮮」などもあります)、DNAは最後発だけあって、従来のデータベースにはないユニークな機能をいくつも備えているのが特筆されます。
日本で新聞の記事データベースや縮刷版のデジタルアーカイブは基本的に有料サービスで、無料で利用するには大きな図書館などに行く必要があるわけですが、韓国では国史編纂委員会やKINDSなどのWebサイトで、誰でも無料で過去の新聞の縮刷版閲覧ができるようになってから久しいです。
とくにDNAを含む各データベースサイトに対し、日本統治時代創刊の2大紙の一角を占め、長い歴史を誇る東亜日報が紙面提供に全面協力していることもあり、いずれも資料性の高いものとなっていますが、国史編纂委員会の東亜日報は1962年末までで終わっていて、それ以降のものはKINDSにあるものの、こちらは1面1ファイルのPDFのため、検索性に劣ります。
DNAの凄い点は収録されている全記事について全文検索が可能なことで、かつ検索対象範囲が記事のみならず、広告にまで及んでいる(ただし広告は商品名、広告主、ヘッドコピーのみ)ことです。ただし、どうやら紙面の取り込みにスキャナとOCRを用いたようで、漢字を中心に一部誤字が混じっていることがあります。ちなみに本文表示は、漢字にハングル訳付きと無しの2種類が選べ、韓国の実状に合わせてか前者がデフォルトになっています。
紙面の画質は国史編纂委員会のものより鮮明で、PDFと遜色のないものです。韓国最大のネットサービス企業が運営しているだけあって、サーバーの応答速度や動作の安定性も申し分ありません。
ちなみに過去の新聞というと、いつから始まったのか不明ですが、日本統治時代の「毎日申報(後に毎日新報に改題)」が検索できるサービスも、KINDSと同じく韓国言論振興財団によって行われています。これもPDFなのですが、資料的に重要度が高いと思われる日本統治時代後期、1935年5月18日から1945年8月14日までの紙面についてはすべての記事にインデックスが付いていて、一部は全文検索も可能となっています。同じサイトからは、ほかに旧韓末の新聞(毎日申報の前身「大韓毎日申報」を含む)や海外の抗日団体が発行していた機関紙なども読めます。ただ「毎日新報」は同紙の後身である現在のソウル新聞が版権を主張していると思われる(発行が従業員自治委員会の手に移った)1945年8月17日付以降は公開されていないのが残念です。

SBSからもストリーミングラジオアプリ「ゴリラ」のAndroid版

KBS(DLはSK TelecomのT storeからのみ可能)の「R-2 player」、MBC「mini」に続いて韓国の3大ネットワークでは最後となるSBSのストリーミングラジオアプリ「ゴリラ(Gorealra)」のiPhone用とAndroid用が相次いでリリースされています。Androidマーケットから「SBS」で検索すれば、すぐに見つかると思います。
このゴリラAndroid版がリリースされたのは先週の木曜日、16日のことだったのですが、当初上がってきたのは2重起動や異常終了などの不具合だらけで、かつ独自のアイコンすらないα版レベルのものでした。その後怒濤のごときバージョンアップが10数回にわたって繰り返された挙げ句、安定してきたと判断されたのか、本日の時点で正式アナウンスとなったようです。
Love FM(同名の福岡の局とは当然ながら無関係)こと標準FM(FM 103.5MHz/AM 792kHz)、音楽専門系統のPower FM(FM 107.7MHz)の2局がストリーミングで楽しめます。


他のアプリと同様、番組表や選局表(オンエア曲リスト、MBCと異なり標準FM系統でもリストが出る)、チャット(「共感ログ」というメニュー名)機能もあります。ただ、韓国内で普及しているGalaxy SやHTC DesireなどWVGA以上の解像度を持つ端末でのみチェックしているためなのか、HT-03Aでは環境設定の画面の左が欠けてしまいます。ログイン(SBSのサイトIDを持っている人用)、3G接続許可、タイマー設定などがありますが、文字列が欠けていても操作は可能で、それぞれの操作画面での表示は正常です。
SBS系列のラジオは、これまでWindows Media Audio(WMA)形式で配信されている地方局のうち、ストリーミングのURLがわかっている局については以前紹介した「Any Radio」の裏技的利用法で聴くことができていたのですが、基本的にPower FMの中継+ローカル番組なので、Love FMのほうをAndroid端末で聴く手段としては、このゴリラが初めてとなります。
ちなみにゴリラではPC用を含めてWMAではなく、H.264オーディオをRTSPで配信しているようです。ビットレートは80kbps程度のようです。

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MBCからAndroidアプリ2本

本日、ドコモからGALAXY SことSC-02BとGALAXY TabことSC-01Cが正式発表となりましたが、いずれもSamsung製ということもあり、とくにGALAXY Sは韓国で記録的なヒット商品となっています。韓国でもAndroidの風が吹いているわけで、おかげでiPhone用が先行していた韓国仕様のアプリにもAndroid用が増えてきました。
ラジオ関係では、MBCのラジオアプリ「mini」のAndroid版「MBC radio mini」が先月13日から配布されています(iPhone版も同時リリース)。PC版と同様にソウル本局の標準FM(AMラジオとサイマル)、FM4U(音楽FM)、DMB(移動体向けラジオ)の3系統がサイマル配信されていて、ショートメッセージ(チャットのように他人の送ったメッセージも読める)や番組表機能もあります。デフォルトではWi-Fi接続専用で3Gでは接続しないようになっていますが、オプションで3G接続を有効/無効にできます。終了時間を設定できるタイマー機能もあります。いずれも韓国ではパケット従量制契約のユーザーが少なくないための配慮と思われます。

もうひとつ、MBCからは報道本部提供のニュースアプリも同時にリリースされていて、こちらもAndroidiPhone用があります。こちらは文字と動画でニュースが見られます。Galaxy SとDesireに最適化されているそうですが、HT-03Aでも動画ニュースが見られています。

いずれもAndroidマーケットから「MBC」で検索すればすぐ見つかると思います。

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