週末のイベント

絶賛発売中☆の『今月のフェミ的』にからめたイベントが、今週日曜日(8月26日)に東京で開催されます。
ぐれフルさん、松本麻里さんという超豪華キャスト。むちゃ楽しみです。
当日は、FROGのミニコミ『けもの道』、モラルドーナツの『性感染症カレンダー』、SW-rpm+母の会の『セックスワーカーの視点でみる 日本のセックスワークとSTD』等々も販売予定です。ぜひご来場ください♪

《grape fruits× TALK session VOL2》 あなたの、わたしの“フェミ的”

『今月のフェミ的』(めちゃめちゃおもしろい!)の編者FROGのメンバーである水島希さんを囲み、本をサカナに“フェミ的”なこと、みんなであれこれおしゃべりしようと考えています。“フェミ的”とは、「これってフェミ(ニズム)とは思われてないけど、すごくフェミ的ちゃう?」というような日常のあれこれ。司会は、グレフルさんと松本麻里さん。ぜひ、あなたの“フェミ的”もしゃべりにきてください。
                     -------by わた(模索舎

『今月のフェミ的』を読んだらフェミがいっぱいみえてきた。
女性だけでなく男性にも、どちらでもない人にもきて話をしてほしい。
何かを知ってからこなければならないわけでもなく、
その場に来て、語るところから、知る。
そんな始まりでもいいんじゃない? -------by ラジオルクセンブルク


☆月日  2007年8月26日 日曜日
☆時間  13:00〜16:00
☆場所  ポエトリー・イン・ザ・キッチン
     (飯田橋駅下車 徒歩15分、文京区水道1-2-6 タトルビル2F)
☆参加費 500円
     ※『今月のフェミ的』(インパクト出版会)を事前に購入された方、
      当日購入された方は400円
☆出店予定 TEAM song for youのご飯/ぽこぽこの天然サイダー/ポエトリー・イン・ザ・キッチンのサパティスタコーヒー/模索舎セレクションの書籍やグッズ/中村友紀さんデザインTシャツ
☆持ち込みOk。カンパ歓迎。
☆ビル内、書籍を扱っていることと、ビルオーナーとの契約により全域禁煙です。喫煙するときには、会場の外の喫煙所でお願いします。
☆ご予約やその他の連絡は新宿の書店・模索舎まで、お気軽にどうぞ。
 TEL 03-3352-3557

▼ 会場のポエトリー・イン・ザ・キッチンは……【地図
飯田橋から白鳥橋までいきます。高速が大きく左にカーブしています。TOHANという会社の看板が大きく空にかかっています。MINI STOPまでもう一つ信号を渡って、今度はさらにその角を左折するように最後の信号を
渡ります。目の前に一人暮らし向きのマンションがあります。めざすタトルビルはその奥にあります。一瞬見えにくいです。TOHANの敷地に入る感じで進んでください。すると、レトロ。左手に1959年築のタトルビル登場です。ビルの2階「タトルコーポレーション」という鉄の扉からお入りください。ポエトリー・イン・ザ・キッチンはその左の扉内です。

※バスも利用できます。
都営バス
1)「上野公園」停留所より「上69系統・小滝橋車庫行き」★「大曲」停留所下車 
2)「高田馬場駅前」停留所より「上69系統・上野公園行き」★「大曲」停留所下車

もういっこ新刊

今月のフェミ的

今月のフェミ的

雑誌「インパクション」誌上で連載されている『今月のフェミ的』コーナーが1冊の本になりました。26人の執筆陣が、お笑い・男女別トイレ・売春・アニメ・音楽・美女問題・暴力などなど色んなテーマを、フェミ的視点から書いてます。むちゃおもしろいですよ。ていうか、自分も書いてるんですが、もりだくさんでオススメですぅ。

新刊紹介

植物と帝国―抹殺された中絶薬とジェンダー

植物と帝国―抹殺された中絶薬とジェンダー

シービンガーの新刊でました。18世紀のヨーロッパ人たちが、薬効のある植物を植民地に求め、大掛かりな植物探査を行ってた時代、現地で中絶薬/避妊薬として使われていた植物(の薬効)は、モノはヨーロッパに持ち込まれたものの、中絶薬としての知識は抹殺されてきた、という歴史を追います。

第3章「エキゾチックな中絶薬」で取り上げられている「オウコチョウ」(オウゴチョウ、黄胡蝶)は、沖縄の三大名花のひとつ(種類は微妙に違うと思う)。この植物は、各地でさまざまな用途(魚を殺したり、喉の痛み・肺病・熱などの治療薬にされたり、インクになったり等々)に用いられてると書いてあるけど、沖縄でも日常的に使われてたのかなあ。

ロワイヤル候補やぶれる!

サルコジが勝ったみたいですね。フランス大統領選。残念〜。
結果がわかるまでなんとなく落ち着かず、Yahoo!フランス版までチェックしてしまいました。
53% vs 47%かあ〜〜。こないだの選挙で石原都知事が難なく当選したのと同じような、なんか不穏なものを感じました(結果はかなり違うけど!)。ロワイヤル候補は、サルコジが通ったら暴動が起きると言ってたそうですが、さてどうなるか。フランスのリプロ系施策への影響はないのでしょうかねえ? 気になります。

ひさびさの日記がコレですが、理系フェミ、探求していきますのでどうぞよろしく☆

田中課長のワークショップ

まえふりが長くなりましたが、私の10年来の友人である田中課長が、東京でワークショップをします。明日あさって(22日)です。

田中課長は、人生が活字で構成されていてブログ脳で少女マンガ家がすべての職業の中で最上位にあると考えているナラティブ中心主義の女子ですが、だからこそ、からだに焦点をあて、からだとこころの繋がりを実感できるようなワークショップを開発しているのだと思います。課長は私と違ってことさら「フェミ」とは言わないのですが、課長のワークショップは、フェミニストアプローチによる医療モデルの中で今後発展するだろうと言われているBody-Mindモデルにあたると思います。単に、こころの不調がからだの不調を引き起こしている、とか、その逆といった因果関係でからだとこころを結ぶだけではなく、からだーこころが融合した部分にある心地よさとか不快感とか、そういうのを体験学習し、実生活に生かせるようにしていく試みだと思います。

今回のワークショップは「こころとからだをとおしたGIVE&TAKEの楽しさを」というのがテーマ。私は行けないのですごい残念なんですが、興味がある方は、まだ参加OKなので、ぜひ行ってみてくださ〜い。

課長によるワークショップの説明は、ここここ

わきげの解法

lefteye692006-08-20


「わき毛、すね毛を剃るかそらないか」はフェミニストの主要な問題のひとつでした。ウソ。でも、一時期、議論のテーマになってたのは事実だと思う(前に書いた日記参照)。

「剃るのは、男性中心的な美の概念に追従・加担してるみたいでイヤだ」「でも、のばしっぱなしがいい、というのも自然至上主義みたいだし、その辺どうなの?」「剃らないと正直恥ずかしい」「『恥ずかしい』と思うことがそもそも性のダブルスタンダードを内面化している証拠だ!」みたいな感じか。そういう訳で「わき毛を剃らない(のばす)」というのは、一定、「むだ毛問題」に対するフェミの解法として定着しているのではないかと思う。
しかし、もっとも恥ずかしい方法が、もっとも性的規範に挑戦している方法であるとするならば、「わき毛をのばす」ことが抵抗のスタイルとして認知されてきている現在、「中途半端にのびていること」が、もっともフェミ的に進んでいる「むだ毛問題」への対処ではなかろうか。

…適当にわき毛処理をしたりしなかったりしている私は、常日頃そんなことを考えているのですが、昨日、田中課長に会ったところ、課長も同様だったのでとても心強く思いました。同志(フェミ極左)よ。

「わたしは妊娠中絶をした」

lefteye692006-08-16


いま、アメリカのフェミニスト雑誌「ミズ(Ms.)」が、過去に中絶経験のある一般女性の署名をもとめる中絶禁止反対キャンペーンを展開している。

ミズ(Ms.)は、1972年にワンダーウーマンの表紙(画像)で鮮烈なデビューを飾ったフェミ系雑誌。創刊号では、著名な女性53人が過去に中絶手術を受けたことを誌上で宣言し、中絶禁止法の撤廃を訴えた。これは、前年1971年にフランスで公表された中絶禁止をめぐる女性たちの声明文にならったもので、フランスでは著名人の女性343人が「私は中絶を行ったことがある」と署名した。1972年当時、アメリカのほとんどの州で中絶が違法だったため、この大胆な請願書は話題をよんだ。その後、1973年1月に出たロー対ウェイド裁判の判決で、アメリカ全土で、妊娠3ヶ月以内の中絶が合法化されることになった。

さて、ロー判決から33年目の今年2006年2月。アメリカ・サウスダコタ州で、ロー判決をくつがえすような事態が発生した。母体に命の危険がある場合以外の中絶を禁止する、という法案が可決されたのだ。この法案によると、レイプ被害による妊娠や近親間の妊娠でも中絶はできなくなる。3月には州知事がこの法案にサインしたため、この7月には施行されることになっていた(ひぃ!)。が、6月19日、この法律の賛否を問う州民投票を求めた署名が規定以上集まったため、州民投票が11月に実施されることになり、それまで妊娠中絶禁止令は停止ということになった。

そこで、ミズは1971年のキャンペーンを拡大し、一般女性にも請願書への参加をもとめるキャンペーンを開始したのだ(先月)。請願書は、以下の文章に署名をする方式になっている。

「安全で合法的なアクセスしやすい妊娠中絶とバースコントロールをもとめる女たちの請願書」
□ 私は中絶をしたことがあります。私はアメリカにいる何百万もの中絶を経験した女性たちに公に加わり、女性の生殖の自由を制限する法律の改定をもとめます。(氏名、住所、連絡先)

残念ながら(?)この請願書はアメリカにいる人に署名を限っているようだ。が、請願書の呼びかけ文では、アメリカにいる女性だけでなく、世界中の女性の中絶の権利をもとめている。具体的には、やはり、ブッシュ政権によるグローバル・ギャグ・ルール(国際的な口封じ法)*1が挙げられていて、アメリカ政府の対外政策が、毎年中絶手術の失敗で亡くなっている推定7万人の少女&女性や、妊産婦の死亡者50万人の死に貢献していると書いてある。ちなみにグローバル・ギャグ・ルールの問題点は、医療従事者が中絶情報を提供することさえできなくなっていること、資金提供停止や供給が不適切であること、禁欲のみを教える教育に資金援助していること、と指摘されていた。

ミズ掲載のニュースによると、オハイオ州では、母体の命に危険がある場合の中絶も禁止するという中絶完全禁止法が検討されているという。胎児の命を守れ!といいつつ母親の命は無視!? ここまで来たら何がやりたいのかさっぱりわからない。

とはいえ、日本でもぼやぼやしてられないと思う。日本政府ってアメリカに追随しがちだし。あとバックラッシュとかも流行ってるしな。

■Ms.の中絶禁止反対の請願書
Women's Petition for Abortion and Birth Control
■その呼びかけ文
http://www.msmagazine.com/radar/2006-07-24-we-had-abortions.asp
オハイオ州の極端な法案ニュース(Ms.)
Ohio Considers Extreme Abortion Ban

*1:グローバル・ギャグ・ルール(global gag role、国際的な口封じ法):グローバル・ギャグ・ルールはレーガン政権が実施したメキシコ・シティ政策を、2001年ブッシュ政権が復活させたもので、中絶に関わりのある組織や活動には米政府から資金援助をしないというもの。これにより貧困国/地域で活動しているリプロヘルス分野のNGOが活動できなくなり、サポートが必要な層に支援が届かなくなるなど深刻な影響が生じている。