格闘技徒然草

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PFL2024#4:ヘビー級&女子フライ級のリーグ戦2戦目のカード決定。Bellator女子フライ級王者リズ・カモーシェと渡辺華奈が再戦。

www.espn.com

PFL公式サイトではメインとセミのみ発表されているが、中継を行うESPNのサイトで全試合発表されている。

ヘビー級

ワレンティン・モルダフスキー(6点・1位)
リントン・ヴァッセル(0点・7位)

ダニエル・ジェームス(5点・3位)
タイレル・フォーチュン(0点・11位)

デニス・ゴルツォフ(4点・4位)
セルゲイ・ビロステニー(3点・5位)

オレグ・ポポフ(5点・2位)
ブラゴイ・イヴァノフ(0点・6位)

グーカン・サリカム(0点・11位)
ティーブ・モウリー(0点・8位)

メインで組まれたのはヘビー級元暫定王者モルダフスキーと、過去Bellatorで2度対戦して1勝1敗のヴァッセル。ヴァッセルは初戦がゴルツォフで、2戦目がモルダフスキーというのは厳しいが、モルダフスキーには前回勝利しており、上位を自力でストップするチャンスでもある。

初戦でKO負けしたマルセロ・ゴルムとアンテ・デリヤは欠場となった模様で、初戦を欠場したフォーチュン、Bellatorランカーだったが出場選手から漏れていたサリカムが代わりに2戦目から出場となる。初戦全勝のロシア勢ではゴルツォフとビロステニーが直接対決。他の初戦勝利した選手は勝利していない選手の対戦になっている。

女子フライ級

ダコタ・ディッチェバ(6点・1位)
チェルシーハケット(0点・7位)

リズ・カモーシェ(3点・4位)
渡辺華奈(3点・5位)

タイラ・サントス(6点・2位)
ジェナ・ビショップ(6点・3位)

イララ・ジョアニ(0点・8位)
シェイナ・ヤング(-1点・10位)

ジュリアナ・ベラスケス(0点・6位)
リサ・モールディン(0点・9位)

PFLヨーロッパ優勝のストライカー・ディッチェバは初戦はPFLのチャレンジャーシリーズに出ていたモールディンに1RKO勝ちで1位。打撃は強いが、組みの強い選手への対応が未知数な中、2戦目はアマチュアムエタイ王者でMMAキャリアの浅いハケットと、出場選手の中で一番勝ちやすい相手と組まれている。厳しい相手との対戦は避けるとは思っていたが、ここまで露骨とは予想出来なかった。

Bellatorフライ級王者のリズ・カモーシェは、初戦ランキング1位のジュリアナ・ヴェラスケスで、2戦目が2位の渡辺との再戦。実質王座防衛戦クラスの厳しい相手との対戦が続くが、3年前の初対決ではカモーシェが秒殺KO勝ちしている。カモーシェと渡辺はともに1戦目が判定勝ちの3点で、初戦で6点を獲得した選手が3人いるため、それまでの状況次第では判定勝ちの3点のみでは勝ち上がりできない可能性がある。セミ以外の女子の試合がすべて終わってからの試合となるため、試合開始時点の得点状況で戦い方を変えなければいけないかもしれない。が、前回敗れている渡辺としては、決勝進出よりもまず勝つことの方に意識を集中させるべきか。

ともに1R一本勝ちで6点を獲得した元UFCタイトル挑戦者サントスとIBJJFノーギ世界王者のビショップは直接対決となったが、無敗とはいえ38歳でMMAキャリア2年半のビショップは、初戦がキックボクサーのハケット相手だったことに助けられての1Rフィニッシュだったという部分もある。MMAファイターとしての実力では差があるか。

女子フライ級は、開始前の状況では初戦1Rフィニッシュの選手3人と、初戦判定勝ちのカモーシェ vs. 渡辺の勝者が決勝トーナメント進出する可能性が高いが、初戦でいきなりBellator王者カモーシェと当てられたベラスケスは、2戦目はディッチェバに1RKO負けしたモールディンとの対戦。この相手なら、勝ち上がりを狙って1Rフィニッシュを狙ってくる可能性もある。フィニッシュ勝利で6点獲得した場合、他の6点獲得者が敗れて加点がなければ、終了時の試合時間次第でベラスケスが勝ち上がる可能性もある。

Road To UFCシーズン3・5月18・19日に行われる4階級トーナメントの全試合発表。ワンマッチにパンクラスライト級王者ヤン坊出場。

jp.ufc.com

男子フライ級(56.7kg以下)
ジー・ニウシュイエ(中国) vs. チェ・ドンフン(韓国)
ジョン・アルマンサ(フィリピン) vs. アンガド・ビシュト(インド)
松井斗輝(日本) vs. ルエル・パニャレス(フィリピン)
キルー・シング・サホタ(インド) vs. イン・シュアイ(中国)

昨年の決勝で鶴屋1RKO負けしたニウシュイエが今年も出場。一回戦の相手のドンフンは、GLADIATORのフライ級トーナメントに出場していたが、Road To UFC出場が決まり離脱が発表されていた。

男子バンタム級(61.2kg以下)
ユ・スヨン(韓国) vs. 野瀬翔平(日本)
ダーエミィスウ・ザウパースー(中国) vs. 小崎連(日本)
キム・キュサン(韓国) vs. 中西透暉鷹(日本)
バーエゴン・ジェライスー(中国) vs. TBD

バーエゴンは昨年のRoad To UFCにも出場し、一回戦で上久保に判定負け。相手は英語版だと同じ中国のLi Yunfengとなっている。ビザの問題のため、直前の欠場選手の場合、中国国内の選手に限定される模様。

男子フェザー級(65.8kg以下)
原口伸(日本) vs. ホン・ジュニョン(韓国)
ズー・カンジエ(中国) vs. 安藤達也(日本)
河名真寿斗(日本) vs. ソン・ヨンジェ(韓国)
シエ・ビン(中国) vs. ハミド・アミリ(アフガニスタン

シエ・ビンは2021年にコンテンダーシリーズ出場。2022年のRoad To UFCに出場したが、一回戦で優勝したイ・ジョンヨンにガードからの腕十字で秒殺一本負けした。アフガニスタンのアミリはアフガン国内で9戦全勝の20歳。

女子ストロー級(52.2kg以下)
ホアン・フェイル(中国) vs. 本野美樹(日本)
フォン・シャオツァン(中国) vs. キラン・シン(インド)
プリヤ・シャルマ(インド)vs. ドン・フアシャン(中国)
シー・ミン(中国) vs. ソ・イェダム(韓国)

フォン・シャオツァンは前戦で本野に勝っており、2年前には本野と対戦するフェイルとも対戦し勝利。イェダムはパンクラス三浦彩佳に判定負け、2022年のRoad To UFCではワンマッチで現UFCファイター・K-1にも出場したヨセフィン・ノットソンと対戦し判定負けしている選手。

非トーナメント戦
女子フライ級
ワン・ツォン(中国) vs. パウラ・ルナ(ペルー)

女子フライ級
ヤン・チーフイ(中国) vs. リサ・キリアコウ(オーストラリア)

ウェルター
バテボラティ・バハテボラ(中国) vs. キム・ハンスル(韓国)

ライト級
キ・ウォンビン(韓国) vs. 雑賀達也(日本)

ワンマッチ4試合も発表。いずれもトーナメントが実施されない階級で、勝ち方によっては本戦契約の可能性もある試合となる。

パンクラスライト級王者のヤン坊が出場。相手のウォンビンはGLADIATOR王者で、2021年のRoad To UFCでは一回戦で鹿志村をパウンドアウトしたが、準決勝でインドネシアのジェカ・サラギにまさかのKO負け。昨年も出場したものの、パンチでダウンを奪った後に後頭部にパウンドを入れてしまい反則負けで敗退となっている。

ウェルター級ワンマッチ出場のハンスルは昨年もワンマッチに出場しKO負け。今年1月のTOP BRIGHTSでグレイソン・チバウ戦が組まれていたが欠場した。相手のバハテボラは昨年ライト級一回戦でウォンビンの後頭部パウンドで反則勝ちしたものの、準決勝の原口戦では体重オーバーで失格となっている。

試合は18日と19日に振り分けられ、アジア圏のプライムタイム(昨年と同じなら日本時間19時開始)に行われる。

Road To UFCシーズン3:パンクラス王者透暉鷹、修斗王者安藤、GLADIATOR王者河名の出場が確定。判明している日本人選手は8名。

mmaplanet.jp

MMAPLANETが選手及びマネージメントに出場の確約があることの確認を取れた選手」とのこと。

フライ級
松井斗輝 vs. ルエル・パナレス

24歳でMMA6勝1敗。北斗の拳のトキから名付けられたという松井はボクシングで高校時代国体3位。デビューから6連勝し、パンクラスではランカーとなったが、昨年12月にIMMAF王者ムハンマド・サロハイディノフに敗れMMA初黒星。さらに、2月に組まれた試合は体重オーバーで消滅している。最後のレコードが負けであっても出場のチャンスがあるということか。

パンクラス王者伊藤やDEEP王者福田は「選外となった」とのことなので応募していたが選ばれなかった模様。

バンタム級
透暉鷹 vs. キム・キュソン
小崎連 vs. ダールミス・チャウパスゥイ
野瀬翔平 vs. ユ・スヨン

透暉鷹は27歳で11勝3敗。2022年にフェザー級王者となり、昨年バンタムに落とした初戦で中島太一が返上したタイトルをNEXUS王者河村と争って、1R肩固めで勝利し獲得。2階級制覇を達成している。相手はONEにも参戦していたキム・キュソン。2020年に若松佑弥に1RKO負けしている。

尾崎は22歳で6勝0敗2分け。KROSS X OVERでキャリアを積んでいたが、3勝以下の実績の相手のみ。しかし今年3月にDEEPに初参戦すると、ベテランの力也から1RKO勝ちして見せた。

野瀬はシーズン1からの3年連続出場。1年目は準決勝で中村倫也に敗れ、昨年は一回戦負け。自身でも「3度目はない」と思い、今年2月のRIZIN佐賀大会に出場して瀧澤にパウンドアウトで勝利している。相手は昨年9月のDEEPで石司に1RKO勝ちしてタイトルを獲得したユ・スヨン。Road To UFC出場によりDEEPバンタム級王座を返上することが発表されていた。

フェザー級
安藤達也 vs. チュウ・カンチエ
河名マスト vs. ソン・ヨンジェ
原口伸 vs. ホン・ジュンヨン

修斗バンタム級王者安藤は階級を上げてフェザーで出場する模様。もともとUFC志向でMMAを始めた選手で、今回判明した日本人では最年長の34歳。2022年に岡田遼にKO勝ちして修斗バンタム級王座を獲得。昨年3月にはONE Friday Fightsに出場し、1Rにダウンを奪われピンチに陥ったところから逆転勝ちも、その後のONE本戦オファーには繋がらなかった。

グレコローマンレスリンU-23世界王者の河名は29歳で9勝3敗。2022年にはLFAに出場するも、現LFAフェザー級王者のアライジャ・ジョンズに判定負け。昨年6月にはGLADIATORフェザー級王座決定トーナメントでパン・ジェヒョクにスプリット判定負けしたが、今年2月の再戦では1Rにパンチを効かされたところから、2R以降テイクダウンとパウンドで盛り返し逆転勝利し、タイトルを獲得している。

レスリング全日本王者の原口は昨年フェザー級で出場を希望するも、枠が埋まっているということで階級上のライトで出場。決勝でロン・チューに敗れてMMA初黒星を喫した。準優勝でUFCと契約の可能性があったのかどうかは不明だが(他の準優勝メンバーの契約があるかどうかも不明)、今年はベストウェイトのフェザー級で出場する。

今年はライト級は実施されないとのこと。代わって、女子ストロー級の実施が確認されている。

女子ストロー級
本野美樹 vs. フォン・フェイアール

本野は29歳で8勝4敗。2020年、魅津希UFC契約に伴い行われたJEWELSストロー級暫定王座決定戦で勝利したが、同年12月にデビュー2戦目の伊澤とのノンタイトル戦で判定負け。ダイレクトリマッチで組まれた防衛戦では1R腕十字で敗れて王座から陥落した。その後JEWELSで3連勝したが、昨年10月に中国で行われたイベントで、フン・シャオカンに1R腕十字で一本負け。そのシャオカンもRoad To UFCにエントリーしているという情報があるとのこと。また、他の日本人選手にも声がかかったが、断った選手もいるとのこと。

PFL2024#3:メインイベント・アンドレイ・コレシュコフ vs. マゴメド・ウマラトフ

ウェルター級リーグ戦。メインはロシア人ファイター対決。

元Bellator王者コレシュコフ。最終的なランキングは3位。2012年からBellatorに参戦し、ウェルター級トーナメントで優勝。当時王者のベン・アレクセンと対戦したが4RKO負け。2014年のウェルター級トーナメントでも優勝すると、翌年に当時王者のドゥグラス・リマに勝ってタイトルを獲得。しかしリマッチでKO負けすると、2018年のウェルター級GP一回戦でのリマとの3度目の対戦でもチョークで一本負け。翌年ロレンツ・ラーキンにスプリット判定負けしたが、昨年のRIZINとの合同興行で行われたラーキンとの再戦ではスプリット判定勝ちしている。33歳。

ウマラトフは2022年のPFLでは予選2戦目から参戦し、1RKOして6点で決勝トーナメントに進出したが、ロシアのウクライナ侵攻によりイギリス入国のビザが降りず、決勝トーナメントを棄権。昨年は予選から2連勝で決勝トーナメント進出を決めたが、決勝トーナメントはまたも棄権となった。そのため、優勝経験はないが、ここまで14戦全勝で無敗。14勝中、11KOのストライカー。32歳。

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PFL2024#3:セミファイナル・ブレンダン・ラウネーン vs. ペドロ・カルヴァーリョ

フェザー級リーグ戦。

ラウネーンは一昨年トーナメントを制して100万ドルを獲得。昨年も出場し、初戦マルロン・モラエスに2RKO勝ちで5点獲得し暫定1位となったが、2戦目でヘスス・ピネドにまさかの1RKO負けで予選敗退。ピネドはその勢いで昨年優勝している。2012年のTUF Smashesに出場したが、優勝したノーマン・パークに敗れ敗退。TUF後にUFCで行われたワンマッチでも敗れてUFCとの契約はならなかった。34歳。

ポルトガルカルバーリョはBellatorで6勝5敗。最終ランキングは6位。昨年は先月パトリシオのタイトルに挑戦したジェレミーケネディに判定負け、9月にアーロン・ピコに1RKO負けで連敗中。28歳。

オッズでは大差でラウネーンがフェイバリット。

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PFL2024#3:第10試合・ローガン・ストーリー vs. シャミル・ムサエフ

ウェルター級リーグ戦。

元Bellator暫定王者のストーリー。最終ランキングは2位で、PFL出場ウェルター級選手では最上位。レスリングではNCAAディヴィジョン1で3位。Bellatorで育成されたが、ヤロスラフ・アモソフに判定負けでMMA初黒星。その後王者となったアモソフがロシアのウクライナ侵攻に伴い活動休止すると、22年5月にマイケル・ペイジと暫定王座決定戦で対戦。ペイジをテイクダウンで封じ込んで判定勝ちし、暫定王座を獲得した。しかし昨年2月のアモソフとの統一戦では判定負けしている。17勝中9KOで一本勝ちはなし。31歳。

ロシアのムサエフは今年のレギュラーシーズンで数少ない新規契約組。M-1チャレンジで5戦全勝すると、ポーランドのKSWに主戦場を移し、そこでも3勝0敗1分け。前戦はロシアのRCCで、UFCで岡見にも勝っているアレクセイ・クンチェンコと対戦し、1RKOしている。16勝0敗1分けで、16勝中9KO勝ち。30歳。

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PFL2024#3:第9試合・ガブリエル・ブラガ vs. ジャスティン・ゴンザレス

フェザー級リーグ戦。

ブラガは昨年の準優勝。昨年チャレンジャーシリーズに出場して勝利し本戦出場。予選で連勝して勝ち上がると、決勝は予選で判定勝ちしたピネドとの再戦となり、3Rにパンチのラッシュを浴びてKO負け。Bellatorとの対抗戦では、代役として父の元チームメイトで幼少期より面識のあるパトリシオとの対戦が発表となったが、1月にコーチでもある父がブラジルで殺害されたショックから立ち直り試合に向かおうとするも、練習や減量すべてで亡き父のことを思い出さずにはいられず、パトリシオ戦発表前の時点ですでに引退を表明していたとのこと。結局試合は消滅となったが、なぜか引退せずPFL本戦に出場する。25歳。

ゴンザレスはBellator3勝3敗。最終ランキングは8位。同じリーグ戦に出るカイ・カマカ3世には判定勝ちしたが、アーロン・ピコ、マッズ・バーネル、ティムール・シズリエフには判定負け。32歳。

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PFL2024#3:第8試合・ゴイチ・ヤマウチ vs. ネイマン・グレイシー

ウェルター級リーグ戦。Bellator時代の2022年に対戦した両者のリマッチがなぜかPFLで組まれた。

当初フェザー級だったゴイチは減量が厳しくなりライト→ウェルターと転向。しかし178cmはウェルター級では相当小柄で、ウェルターだと体も絞りきれていないように見える。ウェルターで2連勝後、昨年3月にマイケル・ペイジと対戦したが、ローキック一発でゴイチの膝が外れTKO負け。多分にアクシデント的な決着ではあったが。今回はそれ以来の試合。31歳。

ネイマンはエリオの兄カーロスの息子・ホブソンの娘カーラ・グレイシー柔術8段のマーシオ・スタンボウスキーの間に生まれた子で、物心付く前から柔術を始めた。柔術の実績は茶帯で世界選手権3位、黒帯ではノーギ世界選手権で3位。柔術MMAは叔父ヘンゾ・グレイシーの元で学んでいる。WSOFでデビュー後はBellatorで育成されるが、デビューから8戦まではプロテクトされており、明らかに格下相手との対戦のみ。9戦目のウェルター級GP一回戦からの戦績は4勝4敗。典型的柔術家で、テイクダウンできれば強いが、テイクダウンを奪えないレスラー相手だとタックルを切られてジリ貧になる。35歳。

1度目の対戦は、序盤からゴイチがパンチを効かせる展開で、寝技には付き合わず、ネイマンがパンチで出ようとしたところにアッパーを打ち込み、ダウン後のパウンドでゴイチがKO勝ちした。ネイマンにとってはキャリア唯一のフィニッシュ負けとなる。

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PFL2024#3:第7試合・バッバ・ジェンキンス vs. カイ・カマカ3世

フェザー級リーグ戦。

ジェンキンスは2021年からPFLに参戦し、ベスト4→準優勝→ベスト4と、予選リーグでは6戦全勝で毎年決勝トーナメントに進んでいるものの、100万ドルは獲得出来ていない。エリートレスラーで、もともとBellatorの育成マッチでキャリアを積んでいた。Bellatorでは8勝3敗で、ジョージ・カラカニヤンには2度対戦しどちらも1Rフィニッシュ負け。フェザー級時代のゴイチ・ヤマウチに勝ったこともある。36歳。

ハワイのカマカはBellator最終ランキング9位。PFLウェルター級で2度優勝しているレイ・クーパー3世のいとこ。レスリングがバックボーン。Bellatorハワイ大会の前座で2勝した後UFCと契約したが、初戦KO勝ちの後2連敗し、契約最終戦となる4戦目はドロー。再契約せずFAとなり、2021年から再びBellatorに出場している。再契約後のBellatorではジャスティン・ゴンザレスに敗れたのみで4勝1敗。29歳。

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PFL2024#3:第6試合・アダム・ボリッチ vs. エンリケ・バルゾラ

フェザー級リーグ戦。元Bellatorフェザー級 vs. 元Bellatorバンタム級の対戦。

ボリッチは最終ランキング1位で、前戦は2022年10月にパトリシオ・ピットブルのタイトルに挑戦した試合。前半3Rはテイクダウンを奪われる展開で、後半盛り返したものの、パトリシオも計算ずくの逃げ切りで判定負け。そこからACLの手術をしたこともあり、1年半ぶりの試合となる。Bellator9勝2敗で、アーロン・ピコにも飛び膝でダウンを奪いKO勝ちしている。30歳。

バルゾラはTUFラテンアメリカ2で優勝しUFCと契約。UFCとは10試合契約で6勝3敗1分け。ちょうどコロナのタイミングで契約切れとなり、アメリカの就労ビザの更新ができなったためFAに。2022年、約2年ぶりの復帰戦でBellatorに出場し、いきなり元王者のダリオン・コールドウェルにKO勝ち。その年の4月から始まったバンタム級GPにはワイルドカードから勝ち上がったが、準決勝でマゴメド・マゴメドフに4Rギロチンで一本負け。GP後は元王者アーチュレッタに判定負け、そこから2連勝している。ハイペースな試合展開で相手を消耗させていくスタイル。UFCでもずっとフェザー級をメインに戦っている。Bellatorバンタム級での最終ランキングは7位。34歳。

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PFL2024#3:第5試合・ティムール・シズリエフ vs. ブレット・ジョーンズ

フェザー級

ダゲスタン出身のシズリエフはBellator最終ランキング5位。2022年にBellatorデビューしてから3連勝。キャリアでも14戦全勝。Bellator終盤のデビューのため王者クラスとの対戦は間に合わなかったが、まだ底が見えない。ダークホース的存在。28歳。

ジョーンズは2016年からUFC参戦。バンタム級を主戦場に5勝2敗の戦績を残したが、契約満了後に再契約を選択せずFA。2021年からBellatorに参戦し、初戦はダニー・サバテーロに判定負けしたが、その後2連勝した。しかしこちらも契約満了後にFAとなり、昨年12月にはフェザー級に上げてPFLヨーロッパで3RKO勝ち。UFCでもBellatorでも勝ち越している(バンタム級だが)。32歳。

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PFL2024#3:第4試合・ラウレアノ・スタロポリ vs. ムラッド・ラマザノフ

ウェルター級リーグ戦。スタロポリが4.25ポンドオーバーしたため、試合はキャッチウェイトとなり、リーグ戦ポイントから1点減点となる。

アルゼンチンのスタロポリは昨年9月にPFLヨーロッパに出場して勝利しているので元PFL枠ではあるが、PFLでの試合はその1戦のみ。2018年からUFCに参戦し、2戦目で元タイトル挑戦者(だが当時はすでに落ちぶれていた)チアゴ・アウベスに判定勝ちして2連勝としたが、そこから4連敗でリリース。その後はフランスのプロモーション・Ares FCと契約し、3連勝してウェルター暫定王者となっている。31歳。

ラマザノフは数少ない新規契約(PFLにもBellatorにも出場したことがない)選手。ロシアのレスラーで、PFL参戦前はONEで3勝1NC。現在5連続フィニッシュ勝利中の手塚にも組んでテイクダウンを奪う展開で圧倒して判定勝ち。元王者のゼバスチャン・カゼスタムにもテイクダウンからドミネイトし勝利。最後の試合は22年12月で、KSW2階級王者のソルディッチ戦。ラマザノフの膝がローブローになりノーコンテストとなった。昨年はONEで試合が組まれず契約切れとなり、PFLと契約している。28歳。

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