木原音瀬

FLOWER (新装版) (ビーボーイノベルズ)

FLOWER (新装版) (ビーボーイノベルズ)

POLLINATION (新装版) (ビーボーイノベルズ)

POLLINATION (新装版) (ビーボーイノベルズ)

紹介はリブレの新装版だけど、読んだのはビブロスの最初の版。


 木原音瀬に触れたきっかけ本でしたね。
 3部作というのに読んだはこの2作のみでした。
 確か、人気作でシリーズ1作目が売り切れてたんだと思った。

 この2作は発刊からさほど時を移さずして読んだはず。3ヶ月以内なのは確かなんだけど…。
 だから、その時に読んだ印象がずっとあって、そりゃあ、もう、衝撃が大きくて実はしばらく読み返すことの出来ない作品になってしまったのでした。
 もう、確実にこの10年で最初に読んだのをカウントしなけれな、2回くらい。5年前くらいに1度と、今回の再読。
 私の中で、恐怖がこびりついてしまったので、多く読めなかった…。
 (そして、木原作品は意外とそういうトラウマ多い><)

 しかし、ずっと手放さなかった本であるのも確かで、いつも本棚の奥にあるくせに存在感を醸していた本だった。
 今思うに、自分が子供だったせいと、無意識にBLにラク(eazy)で楽しい(funny)ファンタジーを求めていて、そのギャップにやられたんでしょうな。
 人は死ぬは病気になるわ障害は出てくるは人間性に頷けないわで脳ミソゆすられましたね。こんなBLがあっていいのかと。
 なんとなく、過去のわたしが読んできたBLの中では異質すぎたのでした。

 再読して、今回はこの本の異質さというか、棘をあんまり感じなくなった。
 ふと思ったのは、時代が追いついたのかも、ということ。BLが取り扱うネタも広くなったのだなーと。
 そういえば、榎田尤利の魚住君シリーズを読んだ時はこの手の違和感を感じなかった。障害とか、病院的な匂いのするくだりのところでもそれもありなのかなと思ったし。そうなることがとても自然な流れだったし。
 作品が時代に追いついたんだなあと思ったことで、引いてはBLがとても広く大きなものになったんだなあってことを感じたのでした。
 まあ、私が飽きずにずっと読み続けてるジャンルでこの当時より耐性がついたってこともあるんだろうけど。
 しかし、BLのジャンルとしての生命力ってすごい。 
 改めて感じた。

 今回の再読で恐怖心はなくなったし、いい意味で馴染んだし、もっといろんな意味を感想がもてるのかも。いままでよりもっともっと興味深い本になったし。
 今回はあくまで、意を決して勢いで「ひさしぶりによむかーーー!!!」のスタイルだったからな。
 嬉しい再発見だった!

WARD 3月号 /一迅社

[rakuten:book:13113512:detail]
 ゼロサムに連載されている、ランドリオール(おがきちか著)が、自分でもビックリするぐらい好きになって、ゼロサムを読んでいまして、で、今回、ランドリオールの番外編、「アカデミー騎士団 EXTRA」が収録されています。
ので、買った。
 今日のごちそう、と言いつつ、ちゃんと発売日には買ったんだからね!?w

 ランドリについては、語らせると長くなるので、今回は割愛しますが、私にとって、ファンタジーや魔法と言った要素を認めさせた作品です。魔法は出てこないけど。その代わり、「天恵」という形で能力者が出てくる。
 とてもよい作品で、みんなに読め!!!とすすめております。


 で、WARD 。
 初めて読んだんですけど、「ボクラノキセキ」と言う作品が好きになりました!
 2月に1巻が発売になるとのこと。

ボクラノキセキ 1 (IDコミックス ZERO-SUMコミックス)

ボクラノキセキ 1 (IDコミックス ZERO-SUMコミックス)

 こっちはバリバリ魔法が出てくる。
 現、男子高校生が前世はお姫様で、魔法が使えて、居城が襲撃されて死んじゃったけど現世でその記憶よみがえるし、同じ高校に通う生徒もその前世を共有していて仲間が集ってきている、状態。…でいいのかな?
 今回読んだだけだし、あらすじも読んだけど、あらすじって他人のポイントでフィーチャーされるから、1話から読まないとちゃんと分からないしね!
 イマドキの高校生にどれだけ騎士の振る舞いができるか、神官の厳かさが出てくるのか、イマドキの高校生の画とその振る舞いとのギャップ萌えもしてますwww
 過去、この著者は2冊単行本が出ているようで、調べてみたら、1冊はいつも本屋さんで気になってた漫画の作者と同一人物でした。べっくり。
News parade (ZERO-SUM COMICS)

News parade (ZERO-SUM COMICS)

好きになった作家さんの作品は、商業モノなら買ってしまう癖が出てきたなー…。
携帯寓話 (IDコミックス ZERO-SUMコミックス)

携帯寓話 (IDコミックス ZERO-SUMコミックス)

こちらは地元本屋においてなくて、取り寄せるかネットで買うかちょっと悩み中。
 でも一番読みたいのは、2月の新刊なので!待ち遠しいです!



    

 
 

 刺青の男 / 阿仁谷 ユイジ

刺青の男 (EDGE COMIX)

刺青の男 (EDGE COMIX)

 再読。
 ふわーんと脳ミソが思ったのは、事象はすべからく還流するということでした。

 良いことも悪いことも、人生の長い期間をかけて還流するものだろうとなんとなく思っているんだけど(これはリアルに私の勝手な思い込みなんだけど)、でもこれは怒涛だなあ、と思った。(リアルと2次元ごっちゃにするの得意です)
 待った無しで流れていく。
 まあ、フィクションなんですが!
 でも、読み取れるものは私のリアルなので!
 (だからこうどっぷり嵌っちゃうんだけど!!)

 阿仁谷 ユイジ さんは、今年結構好きでコミックスは全部買ってますね!
 刺青の男も1話を偶然本誌で読んでて、コミックス買って、やっと新刊でた!と思ったと同時に記憶がよみがえったのでした。
 カップリングか好みだったので覚えてたんでした…。
 公僕×893!!
 見た目が受けなのに攻めとか好きだ…!!
 攻め顔のクセにめちゃめちゃ甘えっ子なのとか好物だ!!!
 辛く重い要素が横たわる物語だけど、ドラマティックで、大きなお話でキレイに纏まってるのがとても美しいなあって思った。 
 
 

読書メーターやってるよ!

 確か、11月の上旬くらいから、「読書メーター」やってます。
 1ヵ月くらいやってることになるけど、これはまだ飽きてないので、これはしばらく続きそうだよ!ID はitsuka でさがしてみてん!(以上、前振り)


 読書メーター、自分の読んだ本で埋められていくのは自己満足にとても楽しいのですが、気がつくとBLで埋め尽くされてしまうので自己嫌悪も激しいのです。
 だからといって、なにかBL 以外を読もうとしても何だか興味惹かれないし、買ってまで読みたいのかな、とか考え出してしまう始末。
 ようは、勢いとタイミングよね!
 読みたいって心底思うまで待ってる!だから私が読みたいって思うような本を皆書いて!!(アホん子発想。


 それはさておき、今まで自分が読んだ本のことを思い出すのはちょっと楽しくて、そして哀愁があって…
 先日は炎の蜃気楼をメーターに登録してたのですが、なんというか、表紙見て惚れ直した!
 これとかこれとかこれとかkrtkkrtk!!!!!!! 

炎の蜃気楼シリーズ(21) 裂命の星 (コバルト文庫)

炎の蜃気楼シリーズ(21) 裂命の星 (コバルト文庫)

炎の蜃気楼シリーズ/番外短編集 砂漠殉教 (コバルト文庫)

炎の蜃気楼シリーズ/番外短編集 砂漠殉教 (コバルト文庫)

炎の蜃気楼シリーズ(26) 怨讐の門(黒陽編) (コバルト文庫)

炎の蜃気楼シリーズ(26) 怨讐の門(黒陽編) (コバルト文庫)

炎の蜃気楼シリーズ(28) 怨讐の門(破壤編) (コバルト文庫)

炎の蜃気楼シリーズ(28) 怨讐の門(破壤編) (コバルト文庫)

 表紙にとても力があるなあって感心しておりました。
 そういえば最近はこういう本にお目にかかってないなあ、とも思いました。
 ここに この本はあります という存在感と、物語を垣間見せるような分かりやすく暗示的な表紙絵。(まあ…買う当時は恥ずかしい思いをした記憶があるけどさ・笑)
 大胆な画と、大胆すぎるシンプルさとか。
 この画にだけでもエネルギーを吸い込まれる感じ。
 最近、そんなの読んでねーなーと空を仰いで見たり。

 振り返って最近は無駄に肌色率高い本ばかり読んでおるわ…と。
 逆に試されている気分にもなるww
 まあ、ジャンルを問わず、私の好きな本に囲まれて暮らすのは幸せなことですけどね!

薔薇の瞳は爆弾 (ビーボーイコミックス)

薔薇の瞳は爆弾 (ビーボーイコミックス)

 昨日は、ヤマシタトモコさんの新刊発売日でした。
 が。
 定時過ぎて本屋行ったら売り切れてた…。本屋3件行ってどこも同じ状況。
 配本が少ないよぅ…
 田舎悲しいよう…
 今作は、恋の話がしたい (MARBLE COMICS/ 東京漫画社/先月発売)との連動企画があるので楽しみだったのに。
恋の話がしたい (マーブルコミックス)

恋の話がしたい (マーブルコミックス)

 2刷とかでもペーパー入ってるですかねぇ?
 

 しかし、まあ、買えなかったのは悲しいけど、人気があって何よりです。
 

 恋のまんなか / 松本ミーコハウス

恋のまんなか (ミリオンコミックス 17 Hertz Series 52)

恋のまんなか (ミリオンコミックス 17 Hertz Series 52)


 もはやこれは、感想にはならない思い込み過多の文章です。
 

 この本の紹介をしようとすると、私の中学時代まで遡ってしまいたくなる。
 不安定な少年たちの青春・行き先を描こうとして、
 そして描こうとしていた私も同じ行き先の不安定な子供で、
 自分の描いた物語の行き先を束ねられず私自身が振り回されて引きずられた。
 私が書いていた物語も、夏、塾、夜、海、大人、子供、がキーワードで、
 誰かの特別になることで自分の意味にしてしがみつこうとした、稚拙な物語だった。
 相違点だったのはBLじゃなかったこと、くらいかなあ。
 主人公たちも中学生だったし。


 「恋のまんなか」 を読んで、やっと私の青春が終わった気分になった。
 私が納得してみることの出来なかった、一つの終焉を見たからかしら。
 いつまでものどに小骨のように引っかかってて、やっとそれが取れた感じ。
 なんかもー摩り替わって私の追体験だよー><
 一瞬自分マンガ描いたのかとかおもちゃったよー><
 それだけ普遍的なテーマと暗さと痛さなのに、おいしいよう><
 
 子供が大人に変わる時って、大人の弱さを理解できた時だよなって、思う。
 このマンガは、読むたび苦しくなるかもしれないけど、
 つたないセックスの中にも確かに愛情があって、
 子供ならではの敏感さで気づいていくんだろうなあ。
 この漫画の感想を書くって言うは、難しすぎる。
 わたしの追体験と行間と余白と、私の思い入れとがごっちゃになって境界をなくしてしまったので。
 そういう意味では大きな存在の漫画ですけどね!
 
 青臭くてどうしようも行き場のない青春漫画は、
 キッチリ大人になってからの、
 ちゃんと物語の世界を、一世界を、
 一つの方向性そして示すことの出来る、
 きちんと完結・閉じられるような力量を持った大人が描くべきなのだろうな。
 そうすべきなのだろうと思った。
 大人が、真剣に子供を描くっていうのも、なんだかシュールな気がしてきたけれどw


 とにかく、しばらくはこの作品の余韻に浸っていたい。