祖国への挽歌

友人ゆっかがこれに出演すると言うので

随分前に予約していた今日。

六本木の俳優座劇場へ行ってきました。

当初の目的は、薬価がお芝居してるのを観ること、だった。

けど、すぐにストーリー自体に引き込まれた。

実在した日系アメリカ人のマフィアのお話。

多分ゆっかのお誘いがなければ私はこれを観ようと思わなかったに違いない。

でも、

観てよかった。

戦争って何?

祖国って?宿命って?

いろんなことを考えた。

なるほどなぁって思うセリフもたくさん、

特に

日本人は「水に流す」ってところ。

戦争のことも、やった人を憎むんじゃなくて

戦争そのものを憎むってところ。

確かにそう言うところ、あるよなぁ。

日本人の考え方なのかなぁ。

そして一番の収穫は

主演の松村雄基サンが

すごく素敵だったこと。

スクールウォーズとか不良少女と呼ばれてとかに出てるイメージしか知らなかったけど

そのあともちろんさらに役者として成長し続けてて

若者からマフィアになって年老いていくところまで

舞台の上で年齢を重ねてた。

かっこよかったし、うまかった。

お客さんの何割かは多分彼のファンの女性だった。

カーテンコールで

戦争や抗争で引き裂かれた2組の男女が

ちゃんと一緒に出てきたところも泣けた。

いいお芝居を観た。

ありがとうゆっか。f:id:marchsnow:20190609000831j:plain

*[その日のこと]春。いろいろ。

久しぶり。

まず、転勤した。

今までよりもずっと家から近い学校に。

6年ぶりの担任。

ラッキーなことに演劇部があるので顧問にもなれた。

だけど。




なんでだろう。

転勤した途端、数え切れない仕事が私に割り振られ

溺れそうだ。

周りはみんな良い人たちで

生徒もとても可愛い。

多分、だんだん慣れてくことはできるんだろう。

だけど、多すぎるよ、課せられた仕事は。

溺れずちゃんと泳ぎきることができるんだろうか。



そのせいで部活もまだちゃんと行けてない。

ホントはもっときちんと出会って

少しずつみんなとお芝居を作りたい。

私にはもう、何十年という時間はないから

毎日を大切にして

限られた、残された時間を悔いなく仕事したい。



まだ転勤したばかりで疲れてしまっているけれど

少しずつでいいから

今の場所を今までの学校達のように

好きになっていきたい。

きっと大丈夫だから。

近松心中物語 いのうえ版


蜷川演出の初期の作品を観ている私は
とっても興味があった。
どれくらい似てるんだろう。
そしてどれくらい違うんだろう。
もちろん宮沢りえを観たい!ってのも大きかったし。



ハコは新国立の中劇場。
ちょうど一年前に高畑充希を観たところだ。
冒頭のまるでミュージカルな演出も
あの綺麗でシンプルなセットも
回る舞台も
暗転が一度もないのも
ラストシーンも
カーテンコールからのキャストの去り方も



すごく好き。
完璧だ。



二組の男女の物語。
ひと組は、遊郭の女郎と真面目な男の
もうひと組は、気の強い女房と浮気な旦那の。
ただそれだけ。
どちらものっぴきならないことになり、
心中するしかなくなっていく。




あるシチュエーションでは
「一緒に死のう」って言葉は
「アイ ラブ ユー」になり得るのだと知った。
そして
自ら死を選ぶことを何のためらいもなく表現できるのも
舞台ならではなんだろうなってことや
最後に残るひとりに
私たち観客は一番共感するのだろうな、ってこと。


中学生の時に一度観ていたのだが
その時にはこんなにたくさん
感じることはできなかった。
これはオトナのための物語だ。




ネタバレになるけど



ラストのカーテンコール後に
ふた組の男女はペアを取り替え、談笑しながら
後ろに現れた遊郭へと消えてゆく演出は
本当の最後の印象を強烈に残して秀逸だ。



蜷川演出を残しながら
全く違う感じもする。
何よりあのシンプルで変化に富んだセットは
今の時代に合っていると思う。
演劇部顧問としても
とてもとても勉強になる。



宮沢りえ
堤真一
池田成志
小池栄子
4人とも素敵な俳優。



個人的には
オールナイトフジでアイドル的存在だった山崎美貴
貫禄と存在感のある役どころなのも
びっくりしてすごいな、と思った。



観に行ってよかった。
そう思う芝居だった。
ランチに寄った向かいの商店街のビストロのステーキも最高だったし
今日もいい一日*\(^o^)/*

ジュニアコンテスト、終了。

ウチの『秋空パッチワーク』。
結構褒めてもらえたんだけど、
優良賞で終わった。
でも満足だ。
ちゃんと成立してたし、
何よりあの子達、かなり自力で演出できてたから。



それに。
それとは別に『テアトルフォンテ賞』をいただけた。
リハと本番で、
スタッフワークが一番ちゃんとできてた
一校のみに与えられる賞。



初めて参加した時から
いつかこれがもらえるような学校になりたいと願っていた賞。



なんかね、
もう思い残すことはないって感じ。
福島さんが
「文句のつけようがない」って言ってくれたらしい。
素直に嬉しいです。



今年も
お手本のようなステキな中学演劇をたくさん観ることができたし。
希望ヶ丘はやはりさすがだったし。



伴さんにも再会できたし*\(^o^)/*
変わらず、気さくで
だけど的確な講評をしてくださる。
井上さんには、初めてきちんと褒めていただけた気がして。
「癖になる芝居」、って
絶対褒めてくれてるよね??



あの子達はきっとだいじょうぶだ。
春からもきっと、自分達で歩いていける。
その前に関東大会ね。

冬の大会初日


中学演劇部、冬の大会は1,2年生で闘う。
運動部の新人戦のようなもの。
つい3週間前までは県大会のことばかりやっていたので
この大会はじつはあまり練れてない。
顧問が二人とも中3担当ってこともあり
もっと稽古すればもっと楽しくなるんだけどね、ってところで
本番だった。


でも
今までで一番リハがスムーズにいったし
本番もみんな脂が乗ってた。
私自身も
舞台監督を初めてミスなく勤めることができた。



今回も、
初日に本番を終えた私たちは
明日はお気楽な観客。
強豪校を観て勉強する。
賞はもうどーでもいい。

タイムマシン的な時間を過ごす

昨夜、15年前の卒業生達と同窓会をした。
転勤して中3のクラスをもった。
その時の5クラスのみんな。


担任してたトリとユアサは今もくっついてて
「あの頃色々ごめん」とか言ってた。
全然!フレンドリーにしてくれて楽しかったよ。
2人と約束した文化祭、
ちゃんと作ったよ、私。



オズちゃんは「私のこと、覚えてる?」って。
もちろん。
オズちゃん、転校生で1人だけ違う制服を
むしろ誇らしげに着てたもん。忘れないよ。



そしてジョンキー。
ちゃんと話したい、って言って隣りに座って来た。
転勤したばかりで心もとなかった私に
いつも声かけてくれてた影の学級委員。
合唱コンクールで指揮者をしたわけでもないのに
なぜ卒業式で自分が指揮者になったのか
ずっと謎だったっていうから
答えをあげた。



みんなが誰の顔を見て卒業したいか、って思ったら
きっとそれはジョンキーだと思ったからだよ、って。

ジョンキー、泣いてた。
本当にピュア。大好き。



憶えてることや
忘れちゃってること。
今初めて繋がることもあるし
今初めて聞くこともある。


呼んでくれるそのことだけでも
私達にはご褒美だ。
幹事の達也は
一番行きたい高校に落ちて
でも違う高校に行って出会いがあるから
今があると言った。
すごくカッコよかった。



だんだんいろんなこと思い出してきて
まるで時間を遡るような
妙な感じだった。
タイムマシン的な。
宝物の時間。

関東へ行く

先日行われた中学校演劇発表会、県大会。
2日目は、やっぱり希望ヶ丘が圧倒的に面白く完成度が高く
でも他の学校もみんないい作品で


もうどこが勝っても構わないと思った。



そしたら、ウチは
希望ヶ丘に次ぐ2位。
県教育長賞をいただいた。



その数日前には
今年の創作脚本コンクールで最優秀賞をいただいてたので
閉会式ではダブルで賞をいただいた。


夢みたい。




春にもう一度
この大好きな作品を公演できるなんて。




終演後、顧問、審査員、連盟やセンターの担当の方々と反省会。
ずっと前に自分が参加してた区民ミュージカルの恩師が
二人もそこにいて
私は彼らに少しだけ恩返しができた気がした。
こんな日が来るなんて。
こんな形で一緒に仕事できる日が来るなんて。



夢みたい。



しかもこの夢は、春まで続くの。
幸せだ。