Twitter連携サービスAPI有料化対応まとめ

2023年3月30日に発表された、Twitter API有料化における、Twitter連携サービスの対応状況をまとめます。※bot系は除外しています。

[04/05追記] 04/04頃からv1.1系のAPIが利用停止されているようです。見た感じアクセスの多いところから順次止められているのでしょうか。

◆サービス終了(予定も含む)

◆更新停止

◆継続予定

  • fusetter
    • API停止を受けている(v1)→v2に対応中?
  • Togetter 
  • SocialDog
    • 04/06 11時頃復旧とのこと

◆対応検討中

◆不明(要確認)

◆連携機能

→メインではないが、Twitter連携機能を持つサービス

 

※随時更新します(2023/04/11 20:00最終)

さようなら…自由なTwitter

2023年3月30日、Twitter API有料化の詳細が発表された。

すでにさまざまな場所で言及はされているが、BASICプランの「Read上限が10,000ツイート/月」というのは、Twitter連携サービスにとっては致命的な制限だ。

理由はうるし氏のnoteに簡潔にまとめられているので、事情を把握していない方はご一読をオススメする。

note.com

 

自分も今までWebサービスを作成してきて、その中にTwitter連携機能を数多く盛り込んできた。現在ではTwitterの情報をキュレーションするサービスに力を入れていただけに、いろいろと思うところは多い。

Twitter上の情報を整理し、分析している関連サービスは、ほぼ継続が不可能といってもいいだろう。

 

はっきり言って状況は絶望的だ

それでも30日の発表から、サービス継続断念を表明しているところが少ないのは、各運営者が可能性は低くとも「どうにか続ける道はないか」をギリギリまで模索しているからなのだと思う。それが利用してくれているユーザーへの、最大限の誠意に違いない。

 

そもそも、Twitter社にはAPIの有料化で稼ぐ気がない

Basicプランの価格はHobbyistには高いかもしれないが、法人組織には安いくらいだ。現在、無料で使えているAPIの制限を拡げるプランを段階的に10〜100万円/月の範囲で設定したのであれば、支払える企業もそこそこあるだろう。事実、自分の会社はそうだ。

しかし、Basicプランの上はEnterpriseとし、報道によれば最低でも$42000(約560万円)/月 という。中間の価格帯を作らず、よほどの大手でなければ手の出せない価格を設定したのは、Twitter社が守銭奴だからではなく「もうAPIは使ってくれるな」という意思表示に他ならない。

 

想像もつかない速さで拡大を続け、もはや全貌のわからないインターネットの世界。Twitter APIを使えば(広い世界のごく一部にすぎないかもしれないが)Twitterの膨大なビッグデータに自由にアクセスできる。Twitterは「Webマッシュアップ」においては欠かせない存在だったし、先駆者だった。

インターネット上で、工夫次第でさまざまなジャンルの世界を可視化できるかもしれない…そんな夢を見させてもらった。

 

夢は醒め、自由は終わろうとしている

おそらく、いや確実に、「さまざまなサービスのアクティビティをチェックできる」ハブとしてのTwitterは、終わる。でもそれはTwitter自身が望んでいることだ。これからは、APIを軒並み廃止したFacebookInstagramのような方針でサービスの運営をしていくのだろうか。

 

とはいえ、Twitter社の決定を、いまさら恨むこともない。

考えてみれば、僕らに与えられた自由は、誰かの犠牲のうえに成り立っているものだった。僕らが自由を享受している間、その負債をTwitter社はすべて担っていた。慢性的な赤字体質を抜けられず、こうなることは必然だったのかもしれない。

すっきりとはしないが、今はこの事実を受け入れるしかない。

 

Twitterによれば、旧来のAPIは30日以内に停止するという。そのタイムスケジュールが予定どおり実施されるかはよくわからないが、すでにBasicプランへの登録が始まっている以上、v1系列をはじめとした無料のAPIを提供し続ける期間は、そう長くはないだろう。「Xデー」はいつかやってくる。

 

さようなら、自由なTwitter

そして、今までありがとう。

低山ハイクもなかなかのもの

年明けに空手の練習で豪快に右足(ヒザ)を壊してしまい、ごく軽度の半月板損傷をやらかしてしまった。数ヶ月は走ることも自転車に乗ることもままならず、ハードな山行はしばらく控えざるを得なかった感じだったんだけれど、徐々に調子も戻ってきたので、リハビリがてら関東近辺の低山に足を運んでいる。

ゴールデンウィーク中も顔を出すべきイベントなどがあったせいで、休みが飛び飛びになってしまい、連続した2日の休みが取れなかったこともあって、日帰りで行ける低山ハイクは都合がいい。

それに、運動不足で日々の体力も低下しているので、前日仕事などでちょっと疲れるとすぐに寝坊してしまうことが多くなってしまった。だけど、低山なら1〜2時間で登れてしまうので、日の長いこの時期ならば、お昼自宅スタートでもなんとかなったりする。

山行から時間が経ってしまったけど、ここ最近行った山をFlikrのアルバムとともにざっくりとご紹介。

■吾妻山(あずまやま) 群馬県桐生市

「駅から歩けるハイキング」的なガイドブックにはちょこちょこ載っているが、山のコースガイドにはほぼ取り上げられてはいない…程度の存在。
しかし群馬県桐生駅から歩いてすぐ行けるアプローチはアクセスしやすいし、市街地から一気に標高を稼ぐため、コースタイム1時間以下で登れる標高481mの山にしては眺望もすばらしい(桐生までがちょっと遠いけどね…)。
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登山道には男坂・女坂と呼ばれるポイントが2つほどあり、それぞれ直登ルートか巻道ルートか選べる親切設計。足の悪い自分はどちらも女坂選んだけどね!

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埼玉の自宅をお昼過ぎに出たため、桐生駅到着は16時、山頂到着は17時だった。桐生のまちから、関東平野が一望できる。標高のわりに、眺望はかなりいい(と思う)。
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そんな時間にも関わらず、自分より後に登ってきた人が数人いた。ハイカーというよりは地元の人のようだ。近くには甲子園の常連、桐生一高群馬大学があり、運動部の学生とおぼしき若者が駆け上がっていくさまにも遭遇。距離的にも高さ的にもちょうどいいトレーニングなんだろう。

山頂で30分程度のんびりして下山しつつ、麓の吾妻公園を散策して駅へ戻る。

・オススメ度:★★★★☆
・登山難易度:★☆☆☆☆
・アプローチ:★★☆☆☆(両毛線が長い)
・眺望   :★★★★☆(桐生のまちなみが一望)

[アルバム]Flickr - 150426_桐生吾妻山

■仙元山(せんげんやま) 埼玉県比企郡小川町

前日の疲れですっかり寝坊してしまい、すでに12時を過ぎた。今からでも明るいうちに登頂できる山がないかガイドブックをざっくりと見繕い、自宅から近い小川町を選択する。この前の桐生は2時間以上かかったし…。

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現地到着は15時過ぎ。にも関わらず空腹すぎたので近くのうどん・そば屋さんに入って飯を食う。なかなか美味でございました。うどんとそばの合盛りを食べたんだが、土地柄、うどんのほうがうまいとおもいきや、蕎麦のほうが好みだった。
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川で泳ぐ鯉のぼりと、これから登る仙元山のコントラストが美しい。最初はヤブっぽい登山道を登る。傾斜はあまりキツくない。
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登山口から30分ほどで山頂へ。山頂からは小川町のまちなみが見える…のだが、樹が生い茂り大展望!とまではいかず。早々に東側の「見晴らしの丘公園」へ下山する。しかしこの公園の展望台からの眺望が素晴らしい! 展望台はビル3階建て程度の高さがあり、小川町から熊谷のほうまで、景色を一望できた。しかも時刻は日の入りが近い。空や奥武蔵の山々を赤く染めている。

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日没まで粘ろうと思ったが、小川町に来たときにはなるべく寄りたい麦雑穀工房マイクロブルワリーで1杯やりたいと思い、閉店に間に合わなさそうだったのでそそくさと下山を開始。店についてみると案の定ラストオーダーぴったり。1杯だけ注文してビールにありつく。

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うん、うまかった。

・オススメ度:★★★☆☆
・登山難易度:★☆☆☆☆
・アプローチ:★★★☆☆
・眺望   :★★★☆☆(見晴らしの丘公園も合わせれば+1)

[アルバム]Flickr - 150429_小川町仙元山


低山ハイクはまだまだ続くんだけど、とりあえず一旦ここで切っておく。

迅速な下山の手段を考える・その5

懲りずに前回のつづき。

それにしても、たかだか自転車(のようなもの)とはいえ、世界は広い。
ヨーロッパの自転車(のようなもの)はすべからく日本に輸入されていると思ったが、こういうニッチなモノに関しては、すべてが日本に入ってきているわけじゃない。そして、日本国外の情報は英語圏が万能じゃない。そんなことを思い知らされる。

こうなると、自転車の製造に強い台湾・中国にしかないモノとかもたくさんあるんだろうな…と思う。そういえばかつて、台湾でしか売ってない台座をオークション代行で手に入れたことがあったっけ。もう6年も前だったか…。

もっかいまとめる。
BergmonchもMountainskyverも、そしてBACK C6も、下山の道具としては申し分ない。しかしこいつらは、むしろ下山を「楽しむ」ための道具であって、登山よりプライオリティが高いものの気がする。下るために登る、そんな感じだ。その証拠にただ単に「下る」だけではオーバースペックすぎる。BACK C6にいたってはカーボンフレームだし…(だから超高かったのだ!)。自分はただ、舗装が少し荒れた林道や、ちょいダートの道がすいすい下れればそれでいいのだ。

真に求めているものはまだ、みつからない。だから引き続き、探してみたのだ。
そして、今度こそ何かに辿りついた、やっぱりヤツはドイツ語で書かれていた…!!

とにもかくにも、説明はあとだ。細かいことはいいから、この動画を見て欲しい。

こいつは "Walk'n'Roll" と言うらしい。
動画のタイトルにもなっている「Walk'n'Roll - Multifunktionale Wanderstöcke.」は「多機能トレッキングポール」という意味のようだ。ドイツ語だけど、ドメインからすればオーストリア人が作ったものかも知れない。


(引用元:http://wackyboards.blogspot.jp/2009/09/no-animal-monster.html

最小限、登ってきた山道を下れるだけのスペック、背負うときの省スペースさ、フロントフォークをストックと共用するアイディアなど…「これぞ求めていたもの!」とでも言おうか。正直、この動画を見たときはめっちゃ興奮した。
動画元をたどっていくと、どうやらこれは売り物ではないらしく、ほぼ個人が自前で作ったものらしい。Google翻訳でサイトを無理やり読むと「**の発明コンテストで賞を」みたいなことが書いてあるのだが。

どっかで商品化してないのかなー。欲しいなー。

そう思って探してはみたものの、やっぱり買うことはできないようでちょっと残念。

ともあれ、自分が望んでいたもののカタチを、コンセプトとしてまとめあげ、世界の誰かがすでに実現していたことがとても嬉しい。やっぱりこういうの欲しいと思っていた人が俺以外にもいるんだ! っていう喜び。

でも、出来れば商品化までしておいて欲しかったな…そしたら俺、絶対輸入するのに。
でも実はまだあきらめてはいない。かつてBergmonchを見てMountainskyverを発見したように、世界のどこかでは似たようなモノを商品化しているところがあるかも知れない。
勇気がわいたところで、まだもうちょっと地道に探してみようと思う。もしそれでもみつからないなら…このくらいなら俺も頑張れば作れるんじゃね? って思ってしまったのはちょっとだけヒミツだ。

というわけで、5回にわたって引っ張ったこのネタはいったん終わり。
だけれども、まだまだこのテの模索は楽しく続けられそうだ。

迅速な下山の手段を考える・その4

勢いに乗ってつづきを書く。
Bergmonch、Mountainskyverとくれば、他にもヨーロッパにはこのテの「折りたたみ下山用ダウンヒルバイク」があるに違いない…まだまだ調べてみることにする。日本語でなければ、ふだん検索キーワードとして指定するのは英語なわけだが、アメリカでは狭い地域に密集するかたちでの急峻な山というのはあまりないし、またイギリスも土地柄あまりないだろう。「downhill」「dirt」「kick scooter」「footbike」などの検索ワードでも引っかからないのは、自明だった。米英にはこういう乗り物の需要はあまりないのだ。むしろヨーロッパアルプスに属する山のある国――ドイツ、スイス、イタリア…などの言葉で検索してみるべきだった。もっと早く気づくべきだった!

というわけで、日本で言うところの「キックボード」は、英語にすると「kick skater」とか「kick scooter」。むしろポピュラーなのは後者か。これをGoogle翻訳でドイツ語にしてみると、出てくるのは「Tretroller」というキーワード。これをベースに検索をスタートさせるのだ!

そして発見した。(ドイツ語で検索してたのになぜか)イタリア生まれのコイツ…!

ヤツの名前は…"BACK C6"!
洗練されたデザイン・フォルムに、軽量化されたボディ。最軽量モデルはなんと5.8kg。すばらしい。

折りたたんだ姿も、なかなかにカッコイイ。BergmonchやMountainskyverともコンセプトは同じだが、さまざまな箇所が洗練されており、頭ひとつ抜きん出ている感じ。これは素晴らしい…! イタリア語は読めないのでよくわからないけど!!

これだけ素晴らしいと、当然欲しくなってしまうもの。いったいどこで買えるのか。公式サイトの「RIVENDITORI」のところに、扱っているショップの一覧がある。そのほとんどがイタリア国内のショップだが、国外は韓国とカナダのショップがある。英語圏ならなんとかなりそうだ…と思い、そのサイトに画面を遷移させたわけなのだ、が。

http://www.engirosports.com/index.php?route=product/category&path=59&scroll=no

( ゚д゚)

(つд⊂)ゴシゴシ

(;゚д゚)

(つд⊂)ゴシゴシ
  _, ._
(;゚ Д゚)…!?!?

桁ひとつ見間違えてるかと思ったじゃねーか!!!!!
いや落ち着け、落ち着けナワヤ!…いま1ドル120円くらいだから…

38.7〜56.9万円

すごい!いろんな意味でこれはすごい! 気軽に買える値段じゃねえ…っていうかバイクはもちろん中古の軽自動車くらい余裕で買えるじゃん…。自転車は高いものは高いけど、さすがにこれにはビビりました。24万円のBergmonchどころじゃないなー。

さすが、メイド・イン・イタリーはなかなか強気のブランド展開だなー…。
衝撃を受けつつ言葉もみつからないけれど、この話まだもうちょっとだけ続くんじゃ。

迅速な下山の手段を考える・その3

(いつの続きだ、この記事は…)
前回までは、とりあえず下山の手段として「自転車」と「キックボード」の両方を模索した。前者は持ち運ぶには重すぎ、後者は林道(荒れた舗装やダート)を下るにはスペックが足りない。どちらも「帯に短し襷に長し」ってところだろうか。ならば「自転車でもキックボードでもない何か」を考えてみるべきなのか。

そんなことを考えていた頃、ドイツのあるメーカーが、こんなものを発表した。

折りたたみダウンヒルバイク "Bergmönch"
ドイツ語読みで「ベルクメンヒ」、英語で書くとBergmonch、読みは「ベルグモンク」。2009年頃に試作品がネットに紹介されて、現地の発売は2010年頃だったろうか。発表当時は日本のネットニュースでもけっこう取り上げられていたので、見たことある人は多いかも知れない。

ひらたく言えば、ペダルのないダウンヒルバイク。そしてモスピーダ(世代がバレる)を彷彿とさせる変形ギミック。こっ…これは…!
「山に登って下山は迅速に」というコンセプトどおり。確かにこれは追い求めていた理想型…!

なのだけれども、これは荒れた登山道も下れるスペック。それゆえにタイヤ径は大きめで、構造も大きさも、一般的なMTBに準ずるもののようだ。背負ったサイズもかなり大きい。それに使い方も「下山の手段のひとつ」というより「下りを楽しむために登ろうぜ」っていう「まずダウンヒルありき」にも思えるが…。これは今はまだ日本で買える気配がない*1が、ヨーロッパにはこういうモノがあるということがわかった。さすがはアルピニズム発祥の地ヨーロッパ!(あんまり関係ない)

ベルグモンク以外にも、こういう「折りたたみダウンヒルバイク」があるんじゃないか。いや、きっとあるに違いない…! と思い、思いつくキーワードをGoogle翻訳で駆使して、英語、ドイツ語、イタリア語あたりに変換し、必死に探してみたところ…

あった! その名も "Mountainskyver"
これもドイツか! ドイツすげえ! 世界一の科学力は伊達じゃねーな!(おちついて)
動画を見る限り、ベルグモンクよりはちょっと大きくて、折りたたみギミックもちょっと違うけれど、同じようなコンセプトで作られている。製造元のSkyver Sports社から発売しているブラック+オレンジのカラーリングのオリジナルはどうも見当たらず、Ortovox社がOEM(?)で発売している、ホワイト+スカイブルーのボディの「Mountainskyver Race」はまだ流通している模様。どこかで買えるところはないものか…こちらも必死になって探したところ、みつけた! 海外発送もしてくれるイギリスのスポーツ用品系通販サイト。しかも、在庫処分でけっこう安くなっている。価格は340ポンド、日本円にすると、5.3万円くらい。この値段なら、買える!

サイトも英語だし、Paypal決済も出来るので、それほど難しくもなく注文完了。その後ショップからメールがきて、「君の国に送るにはあと120ポンド(2万円)ほど追加料金がかかるんだけどどうする?」とのこと。送料込みで8万円弱か…まあ、許容だろう。正直10万円までは想定の範囲だった。むしろ自転車のような大物をイギリスから取り寄せてこの値段は安いくらい。

本当は「船便でいいからもっと安くならない?」って交渉しようと思ったけど、数ヶ月も待たされるのがイヤだったので、そのままお願いしてしまった。英語が面倒だったわけじゃないんだよ…いや本当に!!!

てなわけで、けっこう早く到着。
わくわくしながら、箱をバリバリ開封

無造作にバラバラに入っていたものを、組み立て。


(お、もしかして…けっこうカッコイイんじゃ…?)
とりあえず、背負うかたちにもしてみよう…ところでこれ、取扱説明書とかマニュアル的なものが一切入っていなかったので、ザックの形にするのにめちゃめちゃ苦労したのは秘密ですが。

で か い!
あと、(ベルグモンクもそうなんだけど)フラットハンドルが地味に邪魔。油断するとふつうに頭にぶつかる。これは改良の余地があると思う。なぜ最初から折りたたみハンドルにしなかったの?と疑問ではあるんだけど、MTBと同等のダウンヒルをしなければならないと考えれば、折りたたみハンドルでは強度が足りないと判断したんだろうね。でも自分はそこまでハードな道を下る気はないので、後でドッペルギャンガーのフォールディングハンドルに換装するつもりです…!

と、ここまでが実は2013年夏の話。
この製品はもう売っていない*2ようなので、たぶん日本で所有しているのは自分だけ*3じゃないかしらね…。

これはこれで面白そうな乗り物なので、試乗レポートについてはまた後日にするが、「迅速な下山の手段」の模索はまだまだ続けることになりそうだ。

たぶんまだ「その4」へ、つづく。

*1:その後、日本でも輸入され発売されたのだが…お値段なんと24万円! その値段はちょっと買えない、ごめん。

*2:前述の公式サイトの更新が2011年で止まっちゃっている模様。そもそも会社としても生きているのかどうかけっこう怪しい…。なお公式Facebookは2013年まではそこそこ更新されていたが、2014年はゼロ、2015年は一度だけ。ともかくもドイツ語が読めないのでよくわからない(大学で二外はドイツ語選択だったはずなのに…)。

*3:日本語で「mountainskyver」の実機に言及しているページがひとつもない。だからこのエントリがおそらく日本初の可能性がありますね…。

迅速な下山の手段を考える・その2

前回のつづき。
ピストンせずに迅速に下山したい! そのためには、下山に使う乗り物を持ち運んでいくしかない。そう考えたとき、まず思いつくのが「キックボード」だろう。最も軽いもので2kg程度、折りたたみも可能。ザックにうまくくくりつけられれば、下山の手段として使えるかも知れない。
というわけで、さっそく最適な機種を探してみた。


これが「JDRazor MS-132 Off Roard*1。6インチのエアタイアを装備したモデル。ロードノイズは格段に少ない。重量は3.9kgほど。重さに関してはなんとか許容範囲なのだろうが、いささかデカい。折りたたまれた姿も、ムダな空間が目立つ。実際これをどうザックにくくりつけるかを考えると悩んでしまう。

もうひとつは、JDRazorのラインナップで最も軽いキックボード「JD BUG MS-101SP」で、重量は2.4kg。しかし、タイヤは4インチのウィールである。ちょっとでも路面に凹凸があると、振動がきびしい。完全に街乗りといった感じだろうか。

実際、こいつらを凹凸の激しい林道で試すにはちょっと躊躇する。そんなときは先人たちの知恵に頼ってネットを徘徊しよう。「キックボードを下山の手段に」と考えたのは、当然のことながら自分だけではないようだ。しかし実際に試した人のブログを見てみると「やはりか…」と言わざるを得ない。

http://blogs.yahoo.co.jp/kasadoracing2000/52565222.html
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-196962.html

これらの記事を読むと、体積や重量よりも、もっと切実な問題にぶちあたる。
そう、とにかく貧弱なのだ、ブレーキが

それもそのはず、キックボードのブレーキは、たいていは「上からウィールを踏みつける」タイプ。地面を蹴って進むが、出せる速度なんてたかが知れている。そのうえ、路面との摩擦ですぐに止まってしまう。だからブレーキも、最低限ウィールを止められるものであればいい。しかし下山の場合は、こうはいかない。延々と続く下り坂では、重力がぐんぐんキックボードを加速させる。ブレーキはほぼ、かけっぱなしの状態にしないといけない。しかし、踏みつけるタイプのブレーキでは、ウィールが耐えられない。

事実、上記に紹介した記事では、案の定ウィールが熱を持ちすぎて、最悪破損している。
ハンドブレーキのキックボードも一部存在はするが、ブレーキシューがタイヤを直接挟むタイプのものがほとんどだ。これでは、結局のところ破損する箇所が上か横か、の違いだけである。

実際、このどちらのキックボードも購入して、使えないかどうかを模索してみた。JD BUGのほうは…家の近所をうろつくだけでも辛かった。これはやはり子供のおもちゃだ。Offroadのほうは、乗り心地はなかなかだ。しかしやはり心配事はブレーキ。踏むタイプのブレーキのままでは、タイヤがもたないだろう。ましてやエアタイアなので、パンクも心配だ*2

これを活用する方法としては、リアにハンドブレーキをつけるのが考えられる。しかし、ホイールがプラスチックなので、このままつけたとしても摩耗が激しいだろう。ホイールか、もしくはシューのあたる部分を金属にする工夫をしなければならない。

キックボードにリアブレーキをつけている人はこんな感じ。
http://www3.ocn.ne.jp/~carioca/kickboard/kickboard.html

この方はエアタイアではなくウィールの改造だけれど、エアタイヤでもやるなら同じような感じの工夫になるだろう。しかしこれは手間がかかるし、バルブの収納がどうなるかわからないから、パンクした時の修理が面倒そうだ。

あとは6インチ極小径車のホイールをどこからか調達してくる方法か。6インチの自転車はHANDYBIKEKOMAなどがある*3が、そのいずれもホイールのみを手に入れられる気配はない(HANDYBIKE6のホイールなんかプラスチックだしね…)。

本気になればこのテの改造はやらなくもないのだけれど、気になるのはキックボード本体の携帯性。Offroadをベースに考えると、やっぱりデカい…。*4 そこが実際の改造へ、二の足を踏んでいる理由だ。

と、とりあえず…キックボードは一旦ペンディングにして、他の方法を模索してみることにする。

「その3」へ、つづく。

*1:本当は「Road」が正しいんだが、あろうことかメーカーがスペルミスして売りだしていた模様。ちょっと考えられないことだが! なお現在ではこのモデルはすでにディスコンです。

*2:極小径車のユーザーによれば、6インチのエアタイヤは、ただでさえパンクしやすいらしい。

*3:A-Bikeはブレーキがちょっと特殊なので除外する。

*4:横にするとそうでもなく見えるんだが、意外とデッキがデカいので、タテヨコ両方にかさばる感じなのです。