時は流れて

2012年、初めてのヨーロッパの旅。
フランス、ポーランド、チェコ。
あー、もうあれから一年か。
チェコへと向かう寝台列車でのひとり旅、窓から身を乗り出して大きく吸った
ひんやりと深い空気のこと今でもしっかりと覚えている。
いつだって北海道の景色と比較してしまう私は、ポーランドでもチェコでもそうだった。
靄がかかり視覚的にははっきりと白い世界なのに太陽の光がさして透明な綺麗な空気を感じる。
大きく深呼吸をしたならば全身がすーっと軽くなる朝一番の北海道の空気とおんなじだったからだ。

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「今はとても辛くてももうこんな思いはさせてなくて済むから。」と言った彼の言葉。
無責任で勝手でって、あのとき、私は全然そうは思えなかったけどいつだって
そうだったように彼の言葉は後になって自分にとって大事な言葉だったと気づく。
彼の言葉通り、もうあんな思いは二度とない辛さと悲しみだと今は確信しているからだ。
彼の言葉を信じた行動が、ふたりの「別れ」だったなんて皮肉以外に何もない。
私は私でやっぱりひとりよがりだったのね、９年間も。

今。月日が経過して私はしっかりと前を向いて歩いていてあの時のことを
思い出して辛くなったり悲しくなったり、そんなことは極極まれなことであって
それはもう簡単には思い出せない過去の出来事に過ぎない。

二年前の初夏、今くらいだったかな。ほんとはもうとっくの前に終わっていたの
だから深いところではもうずいぶんと前の過去のこと。
私は頬杖をついてこんなことを考えている、極極たまに。

今年は夏至の日も七夕もゆっくりと空を見上げることが出来なかった。
きりきりまいな日々の産物として自覚しているのは今は痕が気になる眉間の吹き出物くらいだ。

時は流れ、季節は変わり、2013年夏がやってきた。

歩き、歩いても

元気に過ごしていた女の子。
今回の手術がマイナスな結果となって歩いて家に帰ることが出来なくなった。
ホルンも吹けなくなった。勉強も出来なくなった。
目も開かないし、お話も出来ないし、笑うことも出来ない。

病院から駅に向かうにぎやかな通りを私もこのこの両親と同じように歩く。
両親は面会後どんな気持ちで歩いてるのだろうか、といつも想像しながら歩くのだけど、
私が想像なんて出来るはずもなく。とても胸がいたくなる。

前に、「おばあちゃんが亡くなったときに看護師さんがかけてくれた
言葉、今も覚えてる。」と、ある人が話してくれたことがあった。
看護師さんというのはそういうものだ。
と、この話をきっかけに思うようになった。

これから何十年と両親はこのこの介護をしていくことになるのは必至なわけで。
その中でたくさんの看護師さんと関わることも必至なわけで。
相変わらず涙もろく感情のコントロールが苦手な私なのでお母さんと涙したことも多々あったけど、
でも、これからの生活の中で一番最初に関わった私の看護が嫌な思い出にならないように、と思いながら
過ごす今日この頃だった。

似てる似てない

似てる、似てないとかじゃなくて。
基準があってそれに似てるとか似てないとかなんか腑に落ちない。
私の趣味嗜好なんかがぶれないってこと、って断言したい。
でも、似てるとか似てるとか似てるとか、、、ちょっと思ってしまう。
似た部分を持ち合わせていても別な人。
うむうむ。

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今日。
秋の匂いがした。
明るい月を見上げながらとぽとぽ歩いていたときのこと。
北海道にいたときも、とにかく秋が来たときと冬が来たときの匂いはすぐに
わかったものだった。
きゅんとして、これからくる寒い季節にワクワクして、人恋しくなるそんな
季節のはじまり。

かごの中にクッキーとあっつい紅茶とあたたかいモーフィと難しい本を入れこんで、
だーれもいないチミケップ湖や常磐公園でのピクニック。
落ちる枯れ葉を眺めながら過ごした贅沢な時間。
R243のまぶしい黄金トンネル。
やっぱり思い出すのはそんな北海道で当たり前にあった秋の情景で、なんでこんなに時間の流れが違う
んだって時にこの思い出は夢の中のように感じるけど、ここ東京でももしかしたら
おんなじように秋のピクニックを楽しめるかもしれない、とここ最近の私は思っている。

はた、と気づけば秋分の日が過ぎていて。
やっとこ秋がやってきた！

覚え書き

◯ここ最近みた映画、dvd

監督失格
コクリコ坂
eatrip
東京オアシス
8ミニッツ
グレングールド
ヒミズ
ものすごくうるさくてありえないほど近い
エンディングノート
大人のけんか
(500)日のサマー
モテキ
ブラックスワン
英国王のスピーチ
ソーシャルネットワーク

監督失格は映画館で見るつもりはなかったけど、待ち合わせまでに大幅に時間があったのと
レディースデイだったんで見た。
うん、良かったんじゃないだろうか。人間くささとか。
で、監督失格をみてから、のコクリコ坂。この順番で良かった。コクリコ坂は
nhkで製作までのドキュメントをみてたんでなんだかとっても面白く見れた。
東京オアシスは舞台挨拶があるってんで行ったわけだけど、前日、知世さんに会えると
思ったら興奮して眠れず、それ故か、劇中寝てしまう、という。目黒シネマでの会話、
ここはしっかり起きていた。
eatrip。東京ごはん映画祭のやつでみた。公開されたときに見逃してたものだったから
念願かなって。たべること、を今すぐしたくなる綺麗な映像。おいしいお芋が食べた
くなった、帰り道だった。
グレングールドは観た映画館も良かったんであーもうなんていうかここ最近で一番良かった
と思う。
グールドのバッハが一番すき。

穏やかな日々

新年度を迎えた。
清々しい四月。

三月までの気持ちをすっきり入れ替えて気持ち新たに迎えられたのも、
家を引っ越して生活の質がぐんとあがったからだ。
６畳１間からの窮屈な空間から一気に解放された日々の生活がとても
充実していて、車は手放すことになったけどとっても満足している。

この町を選んだのは図書館、郵便局、大好きなフランス菓子屋さん、
あの人から教えてもらったカフェ、それに緑豊かな渓谷があったから。

この家を選んだのは、日当り抜群、古いビルなのに中は綺麗、鉄のドア、
そして、おっきなテーブルを置けるダイニングがあったこと。
それなのに駅から数分の距離！
心折れそうになってた家探しだったのに、なんて素敵な巡りあいなの！
この家を内覧してすぐに決めたものだった。

引っ越してきて、お花屋さんが一杯あって、お豆腐やさん、お肉やさん
野菜屋さん、昔ながらの本屋さん、すでにつぶれてしまったけど古書屋さん
があったのも嬉しい出来事だった。

定位置となったダイニングテーブルの椅子に腰掛けて、
私はとても穏やかな時間を過ごしている。
穏やか、とても。

体の変化、心の変化

ホットヨガを始めて５ヶ月ほどになるが、体調がとてもよくなっている。

生理痛がほぼなくなった、のだ。

太りずらくなった、と思うのだ。

こんなにも効果を感じられると続ける意欲もぐんぐんとあがるもの。

魂の浄化、気持ちの安寧化をお願いします！！と駆け込み寺にかけこむような気持ちで始めたヨガだったけど

心もからだも格段に健康に近づいている気がしていて嬉しい、とても。

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人との出会いって、ほんとに偶然のようで必然のようで。

とっても大切にしていきたい人と出会えたな、てその人と関わる中で嬉しく思っている。

きっとその人の存在も、心の変化に通じてるように思う。

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遠く離れた大好きな友人とも色々な話がまた出来るようになってとっても嬉しい。

ふたりして心の変化、があったのだね、と長く話したあとにはいつもひとり胸をなでおろすのだった。

新年を迎えて

2012年が幕開けて9日も通りすぎてしまった。本とに通り過ぎた、
という感じ。
時が経つのが早いなんて言葉、聞き飽きたし言い飽きてしまったけど、
やっぱりついつい言ってしまう。

2011年を振り返ってみると、年はじめからずーーっとずっと心ここにあらずという
感じで日々を過ごしていた。でも３０歳になり、人生の転換の１年になったことは
間違いない、と今となっては思える。

慌ただしく過ぎていく日々に反してどんよりと停滞していた自分の気持ち、
泣いたことも悔しかったことも、ほんといまでは糧になっている。

スピッツのコンサート、カフェ＆ミュージック、フジロック、アン・サリーさん、
ハナレグミ、とコンサートに出向いて音を楽しんだ年でもあった。
公開挨拶のときも含めて生の知世さんを何度も見たけど、美しい！透明感があって
あんな女性になりたい！カフェ＆ミュージックのときのあのおちゃめさも可愛さも
もう、言葉では表せられないほどのものだった！

映画も沢山みた。旅に出た。憧れの山々にも行った。ヨガも始めた。
おいしーものも沢山食べた。
自転車に乗って都内を散歩する楽しみも覚えた。
皆既月食も双子座流星群も見れた。横浜の花火大会もあんなに近くで見れる
なんて思っていなかった。素敵な出会いもあった。懐かしい友人たちと再会した。

こうやって振り返ってみると、なんだかんだ満喫している。
なにもかも自分次第なのだ。

なんて、2012年明けて去年のことを振り返る日々。
やっと振り返られるようになった。