JCS予選2回目使用構築 瞑想ライコランド

 

今回は前回のレギュレーションF考察より、何を持ち込んだのかという構築記事です。

2回目のJCSで23-5の成績で予選を抜けて無事JCS予選抜けとなりました。

今回の構築は結果的には一部の技を除いてほぼ流行として存在するグッドスタッフの見た目及び技構成をしていて久しぶりに変な誤魔化しゼロの真っ向勝負となりました。

 

 

1.概要

瞑想タケルライコ軸を軸にした構築です。

瞑想タケルライコは前回の考察記事でSランクに定義したポケモンであり、このSランク帯の中でも瞑想タケルライコは最強のポケモンだと思っています。

ただ、無効タイプが存在する竜の波動+不意打ち系の先制攻撃という組み合わせはフェアリータイプが攻撃しないという手法を用いることでタケルライコが干渉できない状況を作ること自体は可能です。

そこを改善するために、タケルライコとは別にライコに対して高い補完性能を持つ化身ランドロスと組み合わせたダブルエースの構成となっています。

 

1-1.タケルライコの対応範囲

レギュレーションFは様々な構築が存在する環境であるため、軸であるポケモンは高い対応力を持つ必要があることを考察記事で話をしました。

では、瞑想ライコはアーキタイプに対してどのような相性有利不利をとっているでしょうか。本当にざっくりした表を下記に用意しました。

タケルライコ+ガオガエン+ゴリランダーの組み合わせ単位を基本としてどこまで対応できるのかを記載したものとなります。

※かなり雑に作った表なので、アーキタイプの分類方法が構築単位と個別で混在していたり雑となっていますがそこはあまり気にしないようにしていただけると助かります。

瞑想タケルライコは環境中に対応できるアーキタイプがかなり広いです。
〇で定義している相手の大きな特徴が追い風トルネロストリックルーム系統両方に対して高い耐性を持っている点で、高い耐久力と取り巻きの猫騙しを組み合わせることで時間制限付きの素早さ制御ギミックから強気で逃げることができます。
ここでのポイントは特殊に寄ったコータストルネロスだけではなく物理火力の最高クラスであるはずの原種ガチグマとも戦えることです。

というのもタケルライコはガチグマの根性空元気耐えを現実的に火力を残した上で実現できるので、ガチグマが着地する前にCを一段階以上上げれば隣でゴリラとガエンを回すことで手助けもケアしながらガチグマにワンパンされない状態で打ち合いができます。
ガチグマの根性空元気耐えは本来HB特化モロバレルクラスの耐久力でやっと実現できる耐久指数である為、これを火力を維持した上で行うのは並大抵のポケモンではできず、タケルライコはその観点でもかなり選ばれたポケモンであると言えます。
しかも瞑想ライコはチョッキライコと比べても回復手段が潤沢であることから、ガチグマと打ち合う前に入った少量のダメージも回復してから打ち合いができるので、実際に対面する前にHPが削れてガチグマと戦えなくなる状況も容易にケアすることができます。
△に定義した対面でポイントとなるのが化身ランドロスを☓ではなく△で定義しているところです。

勿論ランドロスはライコに対して十分に有利と言えるポケモンで対策ポケモンとして運用すること自体は間違いないですが、最終的にランドロスが瞑想ライコを倒しきれるかという話になると結構現実的にライコで返り討ちにすることができます。
ライコ側が猫騙しを駆使して一度でも瞑想を成功すれば基本的にランドロスにワンパンされずにフェアリーテラスを切れば不一致のヘドロ爆弾に対してキルラインをかなり遠くすることができます。
勿論ランドロス側が毒テラスタルを切ることでライコ側がテラス前だろうがテラス後だろうが同じダメージを入れる状況を作れますが、地面の捨てる場合は迅雷が通るようになるため、ゴリランダーのグラススライダーとライコの迅雷をランドに集中することでテラスしなければ倒されずテラスしたら迅雷で突破できるという八方塞がりな状況を作ることも可能です。

とにかく1回目の瞑想が通るかどうかをめぐる対面となりますが、ランドロスが0瞑想ライコに弱点を直撃させるには猫騙しとテラス択両方を突破しなければならないので大体はライコ側が瞑想を遂行できてランドロスが負ける可能性がある盤面を高い再現性でつくることができます。


1-2.ライコを補完する最強の毒タイプ化身ランドロス

1-1でライコと化身ランドロスの対面の話を長々と行いましたが、化身ランドロスは瞑想ライコが戦いづらい相手に高い解決能力を持ちます。
1-1で挙げた表の△以下の相性を持つ相手の大多数に対して化身ランドロスが戦いやすいというのが結論の話にはなるのですが、個別の対面との相性要素を抜きにした根幹の話としてタケルライコはその性質上相手のフェアリーテラスをとても誘発します。

なので、このようなフェアリーテラスを強く誘発するポケモンを採用している際は返し手として毒打点か鋼打点を構築に用意したいのですが、毒タイプは打点として考えた時全体的に種族値の低い関係で遂行速度が遅いことが多いです。

鋼タイプには高スペックのポケモンが多いのですが、鋼タイプは地震の一貫が起きやすいポケモンが多く、ゴリラと頻繁に併用することからも炎タイプの打ち合いに弱いポケモンやガエンとの併用による格闘の一貫、特にそれによりライコの隣がウーラオスに制圧されやすくなる場合も考えられます。

そこで、弱点関係がこれらとの噛み合いもよく、力づく*珠の1.3*1.3=1.69で実質タイプ一致ヘドロ爆弾を使えるランドロスはとても噛み合いが良いです。
勿論チョッキを持った鋼タイプに対してライコの遂行が遅いことに対してもしっかりカバーしています。


1-3.アンコールに対する察知

ここまでの高スペックを持つ瞑想タケルライコですが、当然ここまで高いスペックを持っているならばマークも厚く、バークアウトを始めとした様々な形で自慢のライコ対策が飛んできます。
その中でも、アンコールは挑発と異なりライコの型を瞑想と判別してから後出しじゃんけんで対応できる手段である上にライコの行動を強く縛るため、厄介なライコ対策の一つです。
現環境で基本スペックが高くてアンコールができるポケモンとしてオーガポンが挙げられるのですが、オーガポン+ガオガエンみたいに明らかにライコへの遂行が遅い並びをしてきた相手に対してはオーガポンのアンコールを警戒する必要があります。


2.個別解説

タケルライコ

TODに関する仕様を誤って認識していたのでTODに関する記載は消しました

*ステータス
227-*-127-177-110-113

*調整

火力
迅雷で175-81水ウーラオス15/16で1発
C1.竜の波動で221-121モロバレルが88%で2発

物理耐久
211ガチグマの根性空元気を14/16で耐え
189パオジアンの災いの剣氷柱落としを15/16で耐え

特殊耐久
D1で207タケルライコの流星群耐え
D1.残飯回復1回で194ブリジュラスの弱点ラスターカノンを74%で2発耐え

S
Sランク-1の168ランドロス抜き



*概要
構築の軸で個人的なレギュレーションF最強のポケモンです。
概要で書いたことがほとんど全てですが、あらゆる対面をライコのパワーで押し付けていきます。

*数値
物理耐久→素早さ、火力の順番で決定しています。
1-1で書いた通りライコはガチグマと戦えるほどの物理耐久を持つので、そこまで物理耐久を上げています。
素早さは凍える風との連携を意識しており、風1回でランドを抜かせると上から瞑想または竜波動で倒す選択肢ができてよりランドとの対面で勝てる流れを作りやすくなります。また、バークアウトを持つブリジュラスの上をとることも重要なので、85族付近に勝てる素早さはなるだけ用意しておきたいです。
火力は本当は178でD実数86パオジアンやD121バレルに対してC1竜の波動の乱数が動くことから本当はそこまで欲しかったのですが、他の要素の方が優先度が高かったため、余裕がありませんでした。

*技
瞑想ライコの基本セットともいえる4つです。
無効タイプがないフェアリーテラバーストの採用も稀にいますが、モロバレルを処理する速度が遅すぎるので不採用としました。
この構築は対モロバレルを考える上で1瞑想した後竜の波動で高い圧をバレルにかけて居座れる時間を短くすることが重要なのですが、テラバーストだとテラスを切らずに素で撃っても2瞑想で半分減らない程度なので、流石に遂行が遅すぎます。
対フェアリーへのリスク軽減のための迅雷を切り10万ボルトを採用する手もありますが、迅雷を切ったことがばれた瞬間に相手の水ウーラオスが躊躇なく動くことを確認したため不採用としました。
また、迅雷は展開が五分で余裕がある時はあまり使わないのですが、ダメージレース不利になり押され気味の時の被弾なしで相手を倒せる強力な捲り札でもあるのでそういう観点でも切れなかったです。

*道具
もはや採用理由については説明不要なコンセプトと一致する食べ残し採用です。
防塵ゴーグル瞑想ライコも稀にいますが、瞑想ライコは基本的に定数回復がないと体力がもたないので個人的には花粉団子モロバレルぐらいのポケモンを用意していない限りはなしだと思っています。
実際にゴリランダーに依存する回復方法でゴーグル運用していた際は、ゴーグルでバレルの胞子を避けても体力不足で負けること多々ありました。
もっというと程度盤面を作った後ならバレルに寝かされても起きるまで十分耐えることもできます。

*テラスタイプ
単タイプとして最も耐性に優れたフェアリーテラスです。
フェアリータイプは弱点が攻撃性能が低い鋼と毒しかないので、全てのタイプの中で最も高火力または全体攻撃を被弾しにくい高種族値の耐久ポケモンと相性抜群のテラスタイプです。
というか他の要素を抜きにしても一番大きいのがまず瞑想ライコミラーにおいてフェアリータイプ以外になると一方的に竜波動を打たれるため、対戦の土俵に立てないという事情もあります。


ランドロス

*ステータス
175-*-112-154-102-168

*調整

火力
大地の力で232-110タケルライコ1発
大地の力で175-81ウーラオスを10/16で1発
一致ヘドロ爆弾で207-91チョッキゴリランダーを11/16で1発

B
183エンテイ(ウインディ)の災いの剣一致鉢巻神速耐え
A-1.211ガチグマの根性空元気15/16で耐え
200ウーラオスのテラス暗黒強打13/16で耐え
200ウーラオスのテラス水流連打*3を等倍被弾で86%で耐え
194ゴリランダーのFウッドハンマーを12/16で耐え
A4.181テラキオンの75%岩雪崩を12/16で耐え
D
187ハバタクカミの眼鏡ムーンフォース耐え
195アシレーヌの75%潤いハイパーボイス耐え
207タケルライコの流星群を15/16で耐え

*概要
瞑想ライコにとって相性が五分以下になるアーキタイプとと戦うための第2のエースです。
ポケモンとしての概要は1-2に記載した内容がほぼ全てと言えます。

*数値
最速維持+最低限の耐久保証を得た上で残りを火力に回した配分です。

以前作ったスカーフ霊獣ランドロスの耐久設定をそのまま化身ランドロスに設定したイメージです。
オーガポンやゴリランダーに対するヘドロ爆弾のダメージを始めとしてC実数167近くないと本来は不足している要素も多いので、Cを削った耐久振りとCS振りは行動保証と打ち漏らしリスクのトレードオフ関係にありますが、タケルライコに対する大地の力の打点やゴリランダーもA振りベースのHPを少し削った数値なら高い乱数で突破できることから、耐久を優先して問題ないと判断しました。
本当はゴリランダーがいる関係でHPを177にした方がGFの関係で都合がよいのですが、同程度の耐久をHP177で得ようとするとCが152まで落ちてしまい、ただでさえトレードオフしてる火力と天秤にかけた所火力の方が優先度が高くなりました。

*技
身代わりを採用したランドロスの基本的な4つの技となります。
テンプレと化しているランドロスの身代わり採用の有用性について説明すると、化身ランドロスは考察記事で書いたようにライコ以外のSランク帯の危険なポケモン全てに縛られやすい代わりに自分より遅い相手に徹底した強さを持つポケモンなので、動ける対面と動けない対面がはっきりしています。動ける対面を引いてもうまく切り返されしまうと分かりやすく動けなくなってしまう為、有利対面をとった後に身代わりを残すことでランドロスに対して強力な行動制限をかけてくるポケモンの前でも動いて重たい一撃を入れられるようになります。
また、分かりやすくモロバレルに強い状態にもできるのも大きな採用理由の一つです。
特に今回はタケルライコが勝てない相手に対して確実に仕事をしてほしいという意義の採用でもあるので、雑に盤面を荒す熱砂の嵐よりも確実に仕事を遂行してほしいという意図も含んでいます。


*道具
ランドロスの制圧力は珠込みの評価となっている為、特に変なアイテムを持たせずにシンプルに強い珠の採用となっています。

*テラスタイプ
ライコがフェアリーテラスを誘発する→毒打点が欲しいという背景があるので、耐性を強くしながら毒打点を強くできる毒テラスの採用です。

元のランドロスの耐性と逆耐性を持つタイプに鋼や水も挙げられますが、鋼は打点が上がらないのに格闘弱点や炎弱点という毒がもたない裏目を持っており耐性面の評価だと相互互換止まり、水は本来の仮想敵であるライコやゴリランダーと戦えない為、毒が一番だと判断しました。
毒弱点以外の相手にも、浮いている相手にヘドロ爆弾を打つ際もタイプ一致にできるかで大きな遂行能力の差が生まれます。


ゴリランダー

*ステータス
197-194-111-*-91-115

*調整

火力
Fウッドハンマーで164-111ランドロス10/16で1発
Fウッドハンマーで257-136ヘイラッシャ14/16で1発
F災いの剣グラススライダーで175-81ウーラオス1発
10万馬力で232-110タケルライコを2/16回復込みで2発
物理耐久
204カイリューの災いの剣一致鉢巻神速耐え
136ガオガエンフレアドライブ15/16で耐え
200ウーラオスの鉢巻暗黒強打を13/16で耐え
特殊耐久
205イーユイの75%災いの玉ダブル熱風をチョッキ込みで耐え
S
Sランク-1の168ガブリアス抜き(タケルライコと同じ素早さにしない)

*概要

ガオガエンと双璧を成すタケルライコのサポート役であり、タイプ面、猫騙し、GFと何から何まで瞑想タケルライコと噛み合っています。
考察記事で書いた通りゴリランダー自体がレギュレーションFにおいて非常に高い環境への答えを多く持ったポケモンでもあり、瞑想タケルライコ最強の相方で個人的には併用必須枠だと思っています。

*数値
最低限ワンパンされない耐久力を確保して可能な限り火力に割り振った配分です。

グラスラゴリランダーは攻撃を削って下手に耐久に入れるよりグラススライダーやウッドハンマーのリーチを伸ばした方が逆に脅威度が高い相手の行動制限を素早くかけて被弾が減る傾向にあるので、基本的に攻撃を高くした方が強いと思っています。

数値的にもパオジアンと並んだウーラオスにリスクを与えたりディンラッシャのヘイラッシャにテラスや交代を強要させることができます。
また、ライコと同じく凍える風との連携を意識した素早さなので、ガブリアスまでなら1回でも風を入れておけばウッドハンマーで縛りに行くこともできます。


*技
自分より速い相手に遂行するグラススライダーと遅い相手に遂行するウッドハンマーを両立しておくと草タイプとして高い遂行力を持つようになるので、基本的には両採用だと思っています。
10万馬力はテラスを切っていないライコを殴る手段であったり、草弱点のポケモンが毒テラスや鋼テラスで受けてくることが多いのでその返し手です。
ゴリラ自体の被ダメは少なめにしたい関係でガエン→ゴリラの交代は捨て台詞を多用しますが逆は素バックで行いたいことが多いので、とんぼ返りの必須性は感じませんでした。
10万馬力が明確に強い局面がいくらか存在していたことから検証はできませんでしたが、ガオガエンが叩き不採用で鬼火を入れている関係でゴリラ側に叩きを入れるのも選択肢であると考えています。

*道具
最低限の行動保証を得ながら火力を伸ばすにはチョッキがかなり効率が良いのでチョッキを採用しています。
ハバタクカミの眼鏡テラスムーンフォースを受けて動く際にも、数値で調整するより耐久力に余裕があるのでウッドハンマーの反動込みでも生存が期待できる点で取り回しが良いです。

*テラスタイプ
草の耐性の逆耐性を持つ炎で採用しています。
ライコに強いタイプを維持したいので水はNG、パオジアンの攻撃全てに弱点をとられないタイプにしたい及び炎に対する耐性も得たいのでドラゴンや鋼もNGでした。

ただ大体ランドロスかタケルライコにテラス権が回るのでゴリランダーにテラス権が回ってくることは少ないです。

 

ガオガエン

*ステータス
201-136-143-*-119-85

B
204カイリューの災いの剣一致鉢巻神速+A-1.189パオジアンの災いの剣聖なる剣をオボン込みで耐える
211ガチグマの根性空元気を13/16で耐える

200ウーラオスのプレート水流連打*3をオボン込みで83%で耐える
D
187ハバタクカミの眼鏡テラスムーンフォース耐え
S
可能な限り速く(60族との同系を避ける Sを高めにした50族に負けないようにする 一応風2回入ったランドロスを抜ける)

*概要
炎タイプはタケルライコのテラス前のドラゴン、テラス後のフェアリー両方との耐性的な噛み合いが良く、ライコの耐久力を補助する上で威嚇が有用なので瞑想ライコを運用する際は炎タイプの威嚇は1匹は搭載したいと考えています。
「炎タイプの威嚇」という括りで書いている以上実はこの枠がガオガエン1択というわけでもなく、追い風を搭載した前のめりな動きも構築内に用意しているならヒスイウインディでも十分に採用圏内になります。
ただ、今回は今回は完全にそのレベルの前のめりなプランを搭載することは捨てたので素直にガオガエンを採用しています。
基本的にこの枠はライコの隣でゴリラとグルグル回転する瞑想ライコにとっての重要なサポート役となります。

*数値
特殊面は耐久ポケモンの必須ラインとも言えるハバカミの眼鏡テラスムンフォ耐えを維持して物理耐久はパオカイリューに対して行動保証が残る設定値です。
Bが147あるとプレートウーラオスの水流連打に対してダメージ乱数が動く且ガチグマの空元気に対して行動保証がより確実になりますが、今回は素早さも求めたことから物理耐久は1段階落としました。
ライコ瞑想ターン及び回復ターンを稼ぐ上で猫騙しを積極的に使うのでガオガエン猫騙し合戦に勝てる状態にしておくと初手で相手のガオガエンの捨て台詞を打たせないための猫騙しを強気に選択出来たり、相手のライコに猫騙しを当てることで行動させずに残飯のチェックをして型を割り出したりと情報を得やすくなります。
勿論遅いなら遅いなりに捨て台詞中心の動きをすればよいのですが、その場合は80という素早さ自体が使いにくいので個体値で75~79程度まで落とす形になると思います。

*技

この構築唯一ともいえる同系列の構築との最大の差別化要素となっている鬼火を採用しています。
この技は、ガオガエンに対する返し手であるクリアチャームや負けん気に対するさらなる返し手であり、ドドゲザンが入っているホムラ構築に対して強気でガオガエンを出して鬼火で負けん気を相殺したりクリアチャームでガオガエンを封殺したと思っている相手の物理ポケモンを一瞬で停止させることができます。
この系統のグッドスタッフが本来てこずりやすいディンルーやアーマーガアとの関係も一瞬でひっくり返り、棒立ちになったこれらのポケモンの前でライコが簡単に瞑想の起点にすることができるようになります。
また、ガオガエンが持つウーラオスに対するほぼ唯一のデバフ手段なので他のガオガエンよりもウーラオスの前で無理やり耐えて行動する価値が高いです。
叩き落とすを切っていることでエスパータイプに圧力をかける力が弱まったりミラーで相手のライコの残飯を剥がせなくなっていますが、前者はそもそも瞑想ライコ+ゴリランダーの組み合わせで十分対応可能であること、後者は鬼火のスリップダメージで残飯と相殺することで実質的に叩き落とした状態と同じにできることからほとんど気になりませんでした。

 

*道具
一番シンプルに居座りターンが増えるオボンの採用です。
数値的にもパオカイリューやウーラオスに対してオボン込みの耐久設定なので、強気で居座れる相手も増やせます。

*テラスタイプ
炎の弱点の逆耐性を持つ中で一番タイプ的に強い水テラス採用としました。
基本的にガオガエンにテラス権はほとんど回ってきませんが、テラス後でパオジアンに弱点をとられるとゴリラと攻撃が一貫するので草やドラゴンはNGでした。
水弱点による裏目であるライコゴリラオーガポンは一緒にサイクルを回すゴリラで受けることができるので許容範囲でした。
ゴリラとの一貫が少ないゴーストも十分に選択肢に上がりそうですが、一番ガオガエンがテラスを切る局面が合体ヘイラッシャに対してテラスを切りながら鬼火を使う局面なので水耐性は可能な限り欲しいです。


ハバタクカミ

ステータス

143-*-102-172-156-179

C
ムーンフォースで186-101トルネロス2発
ムーンフォースで130-141-イーユイ2発

B
200ウーラオスの水流連打*3を84%で耐える
172オーガポンの仮面ツタこん棒耐え
A-1.ガオガエンフレアドライブを91%で2発耐え

D
187イーユイのオーバーヒート耐え
C1.182キラフロルのメテオビーム耐え(200は9/16)

S
最速オーガポン+1(Sランク+1のオーガポンを抜けるようにする)


*概要
素早さで制圧する相手を返すことが一番の仕事であるポケモンです。
トルネロス軸の追い風はライコで返しやすいのですが、カミイーユイみたいな凍える風を併用した素の素早さで戦うポケモンへの対応はこのハバタクカミを軸に行います。
主にランドロスやウーラオスを併用して前のめりに動くことが多いですが、挑発のみで停止するポケモンがいたり風1回でライコが制圧しやすい相手がいる場合はライコと併用したり、ゴリラガエンライコで盤面を作った後の最後の詰め役として出すこともあります。

*数値
ギリギリの火力と素早さを残した上での耐久力を可能な限り上げた数値設定です。
ゴリラガエンの受けと瞑想ライコ軸である以上盤面展開が遅い構築なので、ミリでもいいから耐えることで動きやすさが各段に違います。
素早さはテラスを切った草オーガポンに抜かされるとワンパンされる関係で動きづらいので最速オーガポンを抜かせる179まで確保しています。
個人的にハバタクカミのCは眼鏡だろうかSブーストだろうが172が本当の下限だと思っていて、これより低いと明確に打ち漏らしが発生するリスクがあると考えています。

*技
一番の採用目的である速いポケモンを抑えるための技である凍える風は必須です。単純に素早さを制御する目的だけではなくランドロスに対して高い打点を持っている点も偉く、早期に相手のランドロスにテラスタルを強要させることができます。
フェアリー打点はこの構築は全体攻撃がないので一見するとマジカルシャインの方が打点効率がよさそうですが、ランドロスやウーラオスみたいな前のめりに殴るプランの時は凍える風を多用してそれ以外と並んでいる時はライコやガオガエンなので隣が殴ることがなくハバカミ1体で相手を倒しきる動きが多いので、マジカルシャインの有用性が薄くムーンフォースの採用になりました。
挑発の枠はサーフゴーに対して打点があるシャドボや対水ウーラ及び雪に対応した日本晴れも候補でしたが、モロバレルのキノコの胞子を止められるかどうかで選出の自由度が大きく変わったので挑発が一番だと判断しました。

*道具
採用理由と合致したSブーストエナジーですね。もはや説明不要でしょう。

 

*テラスタイプ
元々ライコとランドにテラス権が回りやすいことから火力補助のためにテラスを切ることがほとんどなく、来る場合は縛り解除目的のために切りたいことがあったので耐性テラスを採用しています。
主に草、鋼への耐性が欲しく鋼か炎が選択肢になりましたが、水ウーラへの耐性が変わらず神速やこがらしあらしも抵抗で抑えられる鋼で採用しました。


ウーラオス

ステータス
183-187-121-*-90-144

A
テラス水流連打*3で155-117オーガポン(水、岩)が落ちる
水流連打*3で197-127ヒードランが落ちる
インファイトで207-121悪ウーラオス1発(水ウーラオスは2発)

B
204カイリューの災いの剣一致鉢巻神速耐え

D
176テツノツツミでフリーズドライを15/16で耐え

S
スカーフ込みで213ドラパルトまで抜ける



*概要
 主に出す相手はディンラッシャ、ホムラ系といったタケルライコの採用率が低い構築や凍える風系の打ち合いになった時のアタッカーとして選出します。
エナジーカミの隣でスカーフ持ちを置くことで、風の打ち合いになった後スカーフ持ちのアタッカーで確実にアタッカー同士の同側勝負で上をとれるので、凍える風軸の殴り合いで有利が取れます。
 基本的にはライコが出せない時のサブプランみたいな立ち位置で、その系列はバレル、ゴリラ、ライコ等スカーフウーラオスが止まりやすいポケモンが少ないです。
パオジアンを採用していない且一致テラスで使っているので、局所的な運用になります。

 

*数値
 自分より速い相手に対する最低限の行動保証を確保した設定値です。
 ドラパルトは数が少ないですが、自分自身が好みの関係でたまにドラパルトを使う時があり、その際にスカーフウーラオスを抜けてしまった時に致命的なレベルで立ち回りのやりやすさが変わってしまったのを確認したため、妥協せずにドラパルトまで抜けるようにしました。

*技
 インファイト、水流連打、とんぼ返りまではスカーフウーラオスの基本的な技です。
基本的にやりことはこの3つで完結していて、氷技を打ちたい対面は大体縛られてるかゴツゴツメットのリスクがあり積極的に使いたくないです。

なので、相手の追い風やトリル中に出てしまった時に返せる可能性がある技として最後の1枠はアクアジェットを採用しました。

パオジアンの不意打ちの上からアクアジェットを打ってHP1のパオジアンのさいごっぺを許さない等用途は意外と広いです。

 

*道具
概要で書いた通りの自分より速い相手への回答択でもある為、スカーフで採用しています。

受けの中心のポケモンが鈍足気味な構築なので、ハバタクカミ以外にもパオジアン以上の速度を持ったポケモンを採用することで、速度で制圧されない選出パターンを増やすことができます。


*テラスタイプ
概要で書いた通り選出する相手を絞っている関係で耐性テラスが生きない為、選出を決めた時にパオジアンを縛りやすくする水テラスを採用しています。
忘れがちですが、ウーラオスミラーで一番強いテラスタイプも水テラスなのでウーラオス同士の打ち合いも強いです。
 

 

3.選出例

普段は選出は上の解説から自分で探せスタイルで解説してないのですが、今回は一部ですが選出パターンも紹介しようと思います。

1.基本パターン

タケルライコを生かす最も強い基本選出です。同系のミラーでよく起こる選出で、4体目は相手にパオジアンがいなければランドロスが選出され、パオジアンがいると基本的にはハバカミが出てきてバレルがいないなどウーラオスへのマークが薄い場合はウーラオスを出すこともあります。

 

2.凍える風ビートパターン

トルネロス以外の速い相手に対して殴り合いを決めた時の選出プランです。ランドロスを選んだ時はガエンゴリラ両選出することが多いですが、ウーラオスを選んだ場合は大体ランド+ゴリラが選ばれることが多い最も攻撃的な選出となります。

3.ハバカミライコパターン

一番使うことが多いのが対トルネロスであり。それ以外でもクレセリア系列の初手から高火力が飛んできにくく且挑発が強く機能しそうな相手に対して出すことがあります。

一気に高火力が飛んでこない且絡め手が得意な相手に強い選出となります。

 

4.対ホムラ系

ホムラを見た時に選ぶ選出パターンで、ホムラを大地で倒しながら隣にいる威嚇耐性を持った遠吠えの強化先のポケモンガオガエンで鬼火を入れることでイージーウィンが狙えます(ドドゲザンがいても鬼火で止まるので問答無用で出せます。)。

ホムラ系の構築は後続からパオジアンが出てくることが多いのですが、そこに対してもスカーフ水テラスウーラオスという有利なポケモンが控えている為、かなり有利に戦えます。

 

これ以外にも仮想敵ごとの特殊な選出パターンはあるのですが、今回は代表例の紹介ということにします。

 

4.最後に

今回は普段書かない選出パターンまで紹介したのでかなり長くなりましたが、ガオガエンの鬼火以外は本当に構築自体は見た通りの動きしかしないので、詳細に書くことを決めました。

正直対雪などは勝てなくはないけど負けてもしょうがないぐらいのマーク度合いで仕上げているので苦手な相手もいるのし来月このまま使って強いのかは正直全然読めないというかだからこそ公開したわけですが、レギュレーションFにおいて最強だと思っているポケモンを強く使うっていう観点では一旦は綺麗にまとまったのかなと思っています。

自分の考えるレギュレーションF

JCS予選2回目も終わりました。

レギュレーションFもだいぶ実態が見えてきたように思え、私も2回目の予選でJCSの予選を突破することができました。

 

このルールは強い構築が多様に存在するルールで一枚岩ではないので、まだまだ環境が変化していくこととは思いますが、2回目で使用した予選構築の記事を上げる際に現段階での自分が考えるレギュレーションF自体の考察記事を前置きとして記載することにしました。

 

今回は、珍しくもTier表を作ったので、それをベースに話をしていこうと思います。

 

1.Tier表と評価基準

 

基本的に左にいるポケモンの方が高く評価しています
また、一部タケルライコやハバタクカミ等の型によって評価値が変わるポケモンは別々に評価しています。
型によって評価が大きく変わらないポケモン(例:チョッキガエンとオボンガエン)は原則一括していますが、ヘイラッシャのみはシャリタツの有無で実質別のポケモンであるため、結果的に同じランク内にいても別個にしています。

 

基本的にポケモンの評価は汎用性対面脅威度の2点を大きな評価基準としています。

汎用性は自分の構築への組み込みやすさ、対面脅威度は相手に使われた時の対処難易度の高さを評価した要素です。

当然両方高いポケモンが一番強いと評価しているわけで、Sランクのポケモンはすべからく両方持っているわけですが、汎用性と対面脅威度どちらか極端に寄ったポケモン同士を比較する場合は基本的に汎用性の方を高く評価しています。

なので、Aランクには汎用性の高いポケモンが多く集まり、Bランクは対面脅威度の高いポケモンが多く集まっています。

といってもAランクは汎用性のみを評価したわけでもなく、例えば両方Aランクにいる竈オーガポンと井戸オーガポンにおいて、前者は汎用性よりも対面脅威度の比重が高く後者は汎用性の比重を高くした上で評価していており、対面脅威度との総合値で選ばれたポケモンも多数存在します。

また、汎用性も防御面だけを考慮したものではなく攻撃面の流れへの組み込みやすさも考慮しており、トルネロスは攻める方針になった時に追い風プランとして組み込みやすいことから攻めの汎用性が高いポケモンとして評価しています。

 

各ランクの考え方は以下となっています。
S→汎用性と対面脅威度両方を持つ
A→高い汎用性を持つポケモン
B→高い対面脅威度を持つポケモン
C→Aよりも一段劣る汎用性or脅威度は高いがBよりは絶対数が少ないまたは局所的な対策を差し込むことで対応可能なポケモン
D→局所的な需要で採用できるポケモン
E→汎用性皆無だが一定を超える脅威度がある

 

 

2.数多の高い脅威度を持つ構築

これはレギュレーションFで対戦している皆感じていることだとは思いますが、レギュレーションFは強いアーキタイプそのものが大変多いです。

特にこの表のBとCにそれがよく表れており、これらをA以上のポケモンと組み合わせることで戦術方針も弱点もばらならな多様な構築を作り上げることができます。
また、最近頭角を現してきた雪を筆頭に、局所的な対策を組み込むことに成功したら止めるのは簡単だけどその余裕がないが故にマークが甘くなる構築も存在して、今強いと感じている構築もいつ想定していない穴を突かれるかわからない状態となっています。
レギュレーションFで本気で勝ちに行く構築を作る際は、軸として決めたポケモンが幅広いアーキタイプに対応できることがとても重要となります。


2.レギュFの4強(5強)ポケモン

では、そんな多様な構築が存在する環境で自分が高く評価しているポケモンとは何なのかいうとまさにこのTier表のランクSに上げた瞑想タケルライコ、眼鏡ハバタクカミ、パオジアン、ウーラオス(水悪両方)の4匹(5匹)となっています。(以下これらを4強)

ライコとカミは型を指定したランク付けとなっていますが、チョッキやブーストエナジーを持った型は汎用性特化の型となっている為、高い対面脅威度も併せ持つ瞑想と眼鏡は飛びぬけて強い型だと評価しています。

といってもそれぞれ評価した要因が個別に異なるので別々に評価要因を紹介します。

 

瞑想タケルライコ

4強の中では最も対面脅威度が高いポケモンだと思っていて、瞑想を積み切った状態を完成させたときはレギュレーションF最強のポケモンだと思っています。

瞑想をするためには炎タイプの威嚇とゴリランダーの助力が必要である為、他の4強と比べると補助が必要ではありますが、それでも瞑想ライコが勝つことができる環境中のアーキタイプが大変多く、多少の相性不利ぐらいなら軽くひっくり返す力があります。アーキタイプと相性関係の話については今回使った構築が瞑想ライコ軸なので、構築紹介の際にもう少し深く触れようと思っています。
このポケモンが飛びぬけて高いパワーを持っていることは皆認知しているが故にフェアリーテラス、瞑想に対して後出しじゃんけんができるアンコール、展開を鈍らせるバークアウト等の多方面から自慢のライコ対策が飛んでくる事態にはなっていますが、それを考慮しても動きで突破する方法も存在して抜きんでた制圧力を持ったポケモンです。

 

眼鏡ハバタクカミ
ハバタクカミと言うポケモンが参戦してからずっと存在するハバタクカミ最強の型です。
レギュレーションFに限らず常に眼鏡ハバタクカミは環境のTier1ポケモンとして君臨して、特殊耐久の指標として眼鏡テラスムーンフォースを耐えるようにするというのを標準で押し付ける要素となっている5世代のラティオスや7世代のカプ・コケコのポジションを勝ち取ったポケモンです。
眼鏡ハバタクカミの他の4強と比べた最大の強さは脅威を押し付ける即効性です。
元々のタイプと素早さに起因した行動保証のとりやすさも含めて、対面で有利をとればその瞬間無効タイプが存在しない超高火力のフェアリー技を単体攻撃全体攻撃好きな形で押し付けることができるので、耐久設定や選出が悪いと一瞬でゲームを終わらせる力があります。

脅威に対して単純パワーで解決する力も高く、鉄壁ボディプレス系の物理耐久変重ポケモンを突破するキーになったり、合体ヘイラッシャに対して上をとって眼鏡テラスムーンフォースで5割削る力があるので、他のポケモンが小技で対応しなければならない相手に対して力で解決することができます。


パオジアン

これもレギュレーションCで解禁されて以来常にパオジアン+カイリューの高火力先制攻撃で高い脅威度を与えてきたポケモンですが、パオジアン単体最大の特徴は脅威への高い解決能力です。

パオジアンの持つ高い素早さ+先制攻撃+聖なる剣の組み合わせは構築で理論上解決できない相手を大幅に減らすことができます。

特に聖なる剣の存在がとても大きく、パオジアンを使う以上物理に変重しやすくなる関係で突破が難しくなる鉄壁ボディプレス、ブリジュラス、合体ヘイラッシャ等を理論上解決する力があります。
高い素早さ+先制攻撃という組み合わせに対しても追い風系構築に対して残り1~2ターンを逃げる際にとても重要な要素であり、襷パオジアンはこれらに対して高いカウンター性能を持っています。

脅威での解決能力だけに特化するならばのちに紹介するゴリランダーもほぼ同格ではあるのですが、パオジアンは特性によって味方も含めた全体火力を引き上げていて最初に書いたパオカイリューを筆頭にした脅威度の高い動きを多く実現している為、Aランクで止まったゴリランダーより一つ上の次元にいるポケモンだと思っています。

ちなみに上記のパオジアンの強みを生かす上では気合の襷が一番噛み合っているアイテムではありますが、威嚇を筆頭にしたパオジアンを返す要素をさらに返せるクリアチャームを持っていてもある程度は実現できるので、襷とクリアチャームは同格で評価しています。

 

ウーラオス

恐らく4強の中でもっとも理不尽な性能をしたポケモンでしょう。
悪も水も本質的に評価しているのは確定急所による実質的な威嚇無効と守る無効が大きく起因しているので、道具やタイプによる評価差はありません。

脅威の与え方の本質部分はハバタクカミに近い所があり、ウーラオスも有利対面を作ると止めるのが大変困難になるため、タイプの都合でハバタクカミと比べて行動制限がかかりやすい代わりに止めにくさが上がったポケモンだと言えます。

ウーラオスの他の4強と比較した強さは眼鏡カミを超える即効性のある制圧力を持った上でタイプ的な補完に優れている点だと言えます。

悪は一貫を止める必要があるワイドフォースへの解決や物理だとほぼウーラオスしかできない耐え調整がほとんどできないレベルの高火力悪タイプによるリキキリンやクレセリアトリックルーム起動を止める力等、悪タイプに求められている要素を高い水準で実行できますし、水も相性補完に優れているタイプなので構築に組み込みやすいです。

水弱点に強い威嚇持ちが多い関係で水流連打が威嚇を無視している点も水タイプとしての仕事遂行能力は他より高いと言えます。

 

3.ランクAの高い補完ポケモン

最初に描いた通り、汎用性>対面脅威度の評価点としているのでランクAには高い補完性能を持ったポケモンを多数選定しています。

 

その中で特に抜きんでいているのがゴリランダーだと思っていてこのポケモンは脅威度の高いポケモンに対して強く汎用性が高いポケモンに止められやすいという特徴を持っています。

分かりやすいのがSランク組の中でもグラススライダーやチョッキを全て駆使してテラスなしで明確に対面負けを起こすのはパオジアンだけですし、そのパオジアンもHP次第ではグラススライダーで縛られてしまいます。

Bランク帯のポケモンの中でも突破力が高い合体ヘイラッシャ、ガチグマには強く何もよりもグラスフィールドという悪タイプに頼らないワイドフォース対策を持っています。

逆にゴリランダーが苦手なポケモンはAランクにいるガオガエンモロバレルトルネロスなどの瞬間パワーではなく補完性能に優れたポケモンが目立ちます。つまりはゴリランダーが苦手な相手は脅威度が低めであることが多く他で対策が間に合いやすいです。

ゴリランダー自体もサイクルも前のめりな動きも両方できるハイブリッドポケモンである為、構築への組み込みやすさは頭一つ抜けていると思っています。

 

また、Aランクポケモンの中でもう一つ特出して記載するべきのが化身ランドロスです。

このポケモンは自分より遅い相手に対して無類の強さを誇るのでAランクの中でもかなり対面脅威度が高いポケモンなのですが、いかんせんSランクポケモンのうちライコ以外のすべてに対して縛られやすい、ワンパンできずに負けるという問題を抱えていて逆にSランクポケモンの対策ポケモンに強い傾向があるので、少し特殊な立ち位置のAランクポケモンとなります。

 

4.ガオガエン対策に対する考え方

これはTier表と直接関連がある話ではないですが、第9世代においては強い負けん気、クリアチャーム、8世代からの威嚇耐性特性の仕様変更等でガオガエンのデバフを回避する手段が大変増えています。

今テンプレートになっているガオガエンはフレドラ叩き猫捨て台詞とデバフができない相手に対して大きなテンポロスが起きてしまうことが多いので、盤面展開の全てをガオガエンのデバフに頼る構図にすると落とし穴を踏んでしまうことが多々ありますし、実際最近クリアチャームやアーマーガアを駆使してガオガエンを腐らせる手法は流行りつつあるように見えます。

ガオガエン自体はAランクでゴリランダーに次ぐポジションに置いていることからも、高い補完性能を認めているポケモンですがデバフが通らないまたは裏目になる場合の別択も用意しておく必要があります。

 

 

5.最後に

レギュA以来のレギュレーション事態に対する考察記事でした。

自分はレギュレーションにおける一番強いポケモンを明確に定義できると勝ちやすくなる傾向があり、現段階ではありますがレギュレーションFにおいてそこを明確に定義できたことで2回目の予選でうまくいったのかなと思っています。

まだまだレギュレーションFは環境の姿をいくらでも変えると思っているのでここに書いていることも下手したら来週には古い情報になるかもしれませんが、参考になればと思います。

簡単な2023年総括と未紹介構築

みなさんこんばんは。
今年最後の記事となります。

2023年の構築記事が7月に紹介したレジドラゴ構築が最後となっていますが、
別にこれを最後にポケモンをしていないわけではなくやっていたけど構築をブログ記事として公開していない状態でした。
公開までしなかった理由はそれぞれですが、今回は年の最後なのでその構築を紹介していこうと思います。

当時の画像を持ってきただけなので、レンタルコードは基本的に機能していないです。


1.ガチクレセ

 

対応ルール:レギュD
主な使用大会と結果:第45回がにゅオフ ベスト4

 

この構築を参考に作成しています。
トリル一辺倒のガチクレセではなく、素早さ操作手段が凍える風とのハイブリッド構成になっており、挑発耐性を得たのと同時に行動の選択肢が広いです。

それにより、ガチグマの素早さも85とかなり高い値を確保しています。
これを使い始めた時はとにかく三日月の舞の性能の高さと剣舞ガチグマの強さに驚いていました。
ガチグマの剣舞は威嚇に対する回答となるのは勿論のこと、鉄壁ボディプレス系も大体力技で突破できる、モロバレルもゴーグルクレセと合わせて遮断できるなどとにかくギミックに対する回答に汎用性の低い技が不要なのがとても強いです。

 

カイナの下からボルチェンとガチグマの相性の良さもよく、ガチグマの火炎玉を無償起動しやすいことと、カイナクレセスタート時に「猫トリル」「ボルチェントリル」「凍える風展開」の3パターンから動きを選ぶこともできるので最初に書いた行動択の広さを強く生かせる選出となっています。

 

モロバレルに関してはクレセと並べて胞子しても交代などの手間で胞子ターンをうまく生かせないことや隣の回復もクレセでできることから不要だと判断して悪ウーラオスに差し替えております。
この枠は最初から速くて悪タイプがついてるポケモンが欲しいという要件のもとスカーフウーラオスを採用して、オフでは及第点クラスの活躍はしたものの決めたのが当日の朝だったのでもっといい選択肢があった気もします。

 

オフの結果だけなら100人規模でベスト4とかなり良いものとなっていますが、ランクマで調整時はポテンシャルの高さを感じながらもサクッと2桁ぐらいまで行ける決定的な何かを見つけることができずオフに持ち込むこととなっていました。

正直当日はなんでここまで勝てたのか分からなかったぐらいです。

記事として上がらなかったのも構築がそこまでの満足感がなかったのが理由となります。

 

2.鉢巻ドラパルト

 

対応ルール:レギュD
主な使用大会と結果:テラスクエア#21 ベスト8

SV始まってから各シーズン1回は組んでたドラパルト軸の構築でDでも1個は組みたいと思って作成したものです。

唯一1回だけ出たテラスクエアで予選突破した構築でもあり、予選(BO1)も本戦(オープンBO3)も一貫してこれを使用しました。
また、8月のランクマも後半はずっとこれを使っていて、瞬間だけですがレート2000には乗っていました(その後、溶かした)。


基本的に初手はウインディバレルゲザンでサイクルを回して削れた相手をドラパルトで一気に詰めるプランです。

レギュCまではドラパルトは不意打ちを回避できる身代わりを搭載して使っていましたが、Dだと水ウーラに対する懸念やクレセリアの突破に時間がかかる不安があり、蜻蛉が採用できる且、一撃が重たい鉢巻で組んでいます。
ただ、鉢巻にする最大のネックは不意打ちをドラパルト単体で避ける手段がないので外から回避する手段が必要です。

最初レンタルパーティでリキキリンが入ったドラパルトも試しましたが、リキキリンを出した対戦は大体ただ立ってるだけであることが多く正直強いと思えなかったため、モロバレルの怒りの粉を使って避けるプランで考えることにしました。

 

悪タイプ2匹も入ってる構成が少し珍しいですが、ドドゲザンにテラスを切ることが多く実態は半分ぐらい水タイプであるため、悪の耐性が別にもう1体欲しかったからというのが理由となります。

チョッキドドゲザンと違って悪打点の一撃が重たいのでクレセリアの突破速度が速い点も大きな理由となっています。


相変わらず原種ウインディをずっと使ってますがヒスイだと序盤のサイクルチックな動きをする際に岩が邪魔だったのと、パオカイリューへの行動保証が理由です。

後述するトドロクツキと比べるとドラパルトの場合は余裕でヒスイ化しやすいですが、サイクルチックな動きをする上で岩が邪魔なのとドドゲザンとの兼ね合いで原種になったという経緯があります。

もう少し前のめりにできればヒスイ化できたかもしれません。


また、これとは少し違う構成として9月の鉄輪オフにチョッキキョジオーンを採用した構築も持って行いきました。
キョジオーンは元々ドラゴンが攻めにくい鋼、氷などと戦いやすい性能を持っていることからドラゴンとの相性がいいのですが、残飯で使うと構築がキョジオーンに乗っ取られてしまいキョジオーンを介護するための構築になりがちです。
そこを単体で攻め込めるチョッキで採用しました。
チョッキアタッカーの弱点である火力がない故の特定の相手への腐りやすさも塩漬けで解決するという強みを見出しており、ポケモンとしてのポテンシャルが高かったです。
ただし、試した数日後にはオーガポンが解禁されて違うゲームになったため、ここから先を詰めることはありませんでした。


キョジオーン版


結果自体はそこまで悪くないようにも見えますが、まだ部分的には納得がいっていない所があって調整中のステータスで終わってしまった関係で記事を書くことがありませんでした。


3.メガヤンマ+先制攻撃

対応ルール:キタカミプロローグ
主な使用大会と結果:公式大会レート1783

実に12年ぶりに本格的に調整したメガヤンマ構築で、正直SVで使っていて一番楽しい構築でした。

環境の上位ポケモンがオーガポンやジャラランガが中心であることから、虫も飛行も通りがよく久しぶりに強い環境がやってきたと思ったのと何よりまたメガヤンマを使いたいという気持ちの元、構築しました。


最終レートが1783で一瞬最大1824まで行ったぐらいの結果となります。
正直1824になった瞬間はこれを保存してれば10位台にはなるだろうなとは思ってたけど、今回の自分はメガヤンマで1位になること以外考えていなかったので突き進んだ結果ダメだったというパターンですね。

構築はまさに第4時代に自分が最も得意としていたメガヤンマ軸のビートダウン構築です。
加速を持っていることで守る守らないの択が偏重しやすいメガヤンマを駆使して、初手から初手からヤンマだけ動かしてガブを守るみたいな動きから相手を削っていき、最終的には後続から出てきた先制攻撃で全て刈り取るという動きが主となります。
ミガワリというプレイヤーがどんな戦術を得意としているかと言われると本当にこれに集約されているといってぐらいです。


メガヤンマ自身も長い年月の間に威力50となった虫の抵抗を得たことで、Cを下げながらダメージリソースとして強い全体攻撃を得たのでそれで環境上位のポケモンの1体であるアカツキガチグマとのダメージレースを制することができ、ガブリアスに瓦割があるので壁ロンゲと合わせられても有利をとることができます。

(ノマテラハイボをメガヤンマが貰っても真空波圏外にすることができる。)

 

また、昔の自分と違ってサーナイトトリックルームを仕込み、スイッチトリル択も作っている為、動きもとても柔軟です。

構築の満足度だけでいうなら全然記事にしていいレベルでしたが、最終結果があまりにも何も残ってなさ過ぎてショックだったので手が進まず放置という形になってしまいました。

 

4.龍舞トドロクツキ


対応ルール:レギュE
主な使用大会と結果:ポケパラ本戦 予選3-4

ポケパラ本戦のために調整した構築で、ずっと使いたかったトドロクツキ軸の構築についに手を出しました。
軸として作りたいと思ったから龍舞するエース運用です。

 

想定ルールがオープンシートである為、とにかく見られてたら不利になる要素を削って生き残った要素を集めています。

例えば、上記のレギュDのドラパルト構築で採用したチョッキ水テラスドドゲザンみたいなポケモンは、見られているかそうでないかで使いやすさが大きく変わってしまった為、そのようなポケモンは基本的に避けるようにしました。

 

調整に関しては、ランクマで全て完結できないため、

ランクマで最低限のポテンシャルがあるかを確認→知り合いとオープンシートでやって見られても影響がないかの確認を繰り返して調整していました(今回はほぼほぼルートさんに手伝ってもらいました)。

 

最初は流石にドラゴンベースの構築の軸に何回も原種ウインディ入れ過ぎでは?という疑念もあったことから何回かヒスイ化を試みましたが、元々トドロクツキが素のタイプだと全身弱点でヒスイの岩弱点があるとまたもや庇いきれない(テラス権ウインディまで回せない)と思ったのとパオカイリューに対してヒスイは神速+聖剣で突破されてしまう問題があったので、結局原種になってしまいました。
ただ、終わった後conaさんの構築で試した時スカーフヒスイだとこの辺の問題なんとかなるって気づいたけど遅かったです。

 

ドドゲザンの枠はずっと霊獣ラブトロスと悩んでいてランクマで試した際の勝率がどっちもほぼ同じだった為、構築提出期限18時までずっと悩んでいました。


結局テツノツツミに対して強そうなのがドドゲザンだったからドドゲザンにしたのですが、実は鋼テラ切る前提だとラブトロスの方が立ち回りやすいことに大会中に気づいて正直ラブトロスの方が正解に近かったように思えます。

一応ツキが苦手な威嚇避けはできますが、この構築の基本プランはスカーフウーラオスで荒してから後半にツキを出すプランで固めたことから威嚇を現実的に流せると判断したので負けん気に大きな価値は見出していません。

 

霊獣ラブトロス版

 

結果は書いた通り予選3-4という9世代唯一の負け越しとなってしまいました。
構築記事は、実はこの結果でもちゃんと書こうとはしていて7割ぐらい書いてる下書きもあるのですが、


帰宅直後すぐにコロナにかかってしまったこと
コロナ回復後無気力な期間が長く続いた
記事を書いたり結果から受けて構築に疑問を抱いてしまったこと


の3点から全く手が進まなくなってこのままだと他のことが何もできなくなってしまったことから書くのをやめてしまいました。

 

簡単な今年のまとめ

SVが発売するまでの間の2年間また空白期間ができてしまったことで久しぶりの年末総括となりました。

今回は空白期間の話はすっとばします。

今年に関してはJCSは本戦まで進んだけど会場大会にまでは駒を進められないという微妙というかしょぼいといってもいいのかなと思うぐらいの結果となってしまいました。

 

オフも多々出てはいましたしランクマもやっていたのですが、レートを上げようとした月は大体50位ぐらい、オフも予選はほぼ落ちないのですがベスト8とか高くて4とか高い成績だったり1位になれなかったりとなんともいえない成績がずっと続いていました。

唯一優勝したのが2月のきゅーぽけオフですが、これもダブルは参加者が10人ぐらいです。

SVは個体準備とか環境の回り方も含めて歴代と比べてかなり忙しいシリーズなのでついていくのが大変なのですが、こんなぱっとしない結果ばかりな現状は来年はもう少し何とかしたいところです。

ジョウトオフ使用構築 追い風レジドラゴ

 

今回は、7/8日にあったジョウトオフに遠征してベスト16になった構築の紹介となります。

元々自分は新ルールの序盤は苦手で、剣盾はSVのレギュCまでは最初の1か月ぐらいは自分で構築を作らずに人の構築をそのまま使って考えをまとめる期間を作っていました。

今回は、久しぶりにシーズンの頭に自分で構築を作って最低限の結果になったので、早々の一つ紹介しようという運びとなりました。

 

 

1.概要

追い風レジドラゴのドラゴンエナジーで盤面を制圧する動きをゴールとした構築です。

といっても、レジドラゴ軸の構築というのは基本的に人単位で大きな差があまりでなかったりします。
追い風+レジドラゴの追い風役は性能の序列的にトルネロスが大体選ばれますし、レジドラゴがフェアリーで止められる対策も基本的にサーフゴーが選ばれやすいです。

実際、自分と面子も技構成が近いレジドラゴの構築を使っている人は結構多いんじゃないかと思っています。

 

 

1-1.トルネロスの立ち回しプラン

構成が近くなりやすい追い風レジドラゴ構築のどこで差が出るのかと言えば、自分はトルネロスの立ち回しプランだと思っています。
この構築では、あまり初手から追い風を打たず、行動保証を持った耐久力を盾にサーフフゴーやウーラオスと共に両方攻撃して2ターン目に追い風を使うのが基本的な動きとなっています。

これは、相手が初手追い風をすることを想定した際に、

  • こちらは耐久力を重視した調整が多い為、全体的にSが遅い
  • 相手に初手追い風をされた後でも2ターン目の追い風を上から打てるが、攻撃技は下からになってしまう為、体力が減って行動保証があるとは限らない2ターン目に追い風した方が行動の無駄がない

という理由から2手目追い風を基本としています。
拘っているポケモン以外に全て守るを採用している為、追い風最終ターンでトルネロスを生き残っている場合に守るから再度追い風展開することも可能です。

 

1-2.先制攻撃を掻い潜る

レジドラゴはコータスと違って防御自体は低い為、どれだけ追い風によって素早さ面が勝っていても神速、不意打ち、氷の礫の被ダメが大きくドラゴンエナジーの性能が落ちやすいです。

この構築では鋼テラス+威嚇によるダメージ軽減とサイコフィールドを使用した先制攻撃の封殺の二つのプランを採用しています。

威嚇プランは完全にHP100%を維持できないですが、7割ぐらい維持できればある程度ドラゴンエナジーを打ち続けても威力が高いと体感できる火力を出すことができます。

 

 

2.個別解説

レジドラゴ

ステータス

275-*-71-167-70-132

 

調整

CS振り切り


C(火力指標)

鋼テラバーストで149-101ラブトロス1発
75%ドラゴンエナジーで130-141イーユイ1発

 

*個体概要

構築の軸です。
レジドラゴはトリルではなく、追い風下で動かせる一回り大きいコータス、または一回り小さいカイオーガというイメージです。

通る条件はフェアリーがいないこと、高火力先制攻撃に晒されないことの二つでこれを突破して着地したら分かりやすく勝利に繋がるポケモンです。

 

*数値解説

レジドラゴは、HPが高いので等倍攻撃はよっぽど高火力でない限り基本的に一撃耐えることができ、逆に弱点攻撃は努力値を大量に割かないと耐えません。

つまりは、何もせずに耐えるか何をしても耐えない攻撃かの二択しかないので耐久調整の旨味が薄いです。

さらに火力面は振り切ってギリギリである点からCS振りが一番無難だと判断しました。

HPが減った際のドラゴンエナジーの火力担保という意味合いでも火力は限界まで高くしたいことから性格補正まで入れていて実際この状態は維持したいのですが、環境中のイダイトウが最速だらけになったり、最速のレジドラゴが流行り出すと最速にすることも視野に入ってきます。

 

*技

守るを軸にした基本的な技構成です。
最初レジドラゴはドラゴン技以外を使ってる局面以外は基本的に強くないと考えており、流星群まで含めたドラゴン技+ドラゴンテラスの構成としていました。

しかし、HP半分程度のフェアリータイプを触る力があるかどうかで取れるプランの広さが大幅に違ったことから、鋼テラバーストを採用しました。

エナジー以外のドラゴン技は、交代を最低限にすることと、ウーラオス程度の耐久力が低いポケモンなら十分突破できる為、竜の波動で採用しました。

ちなみに、鋼打点となる大地の力の採用検討ですが、抵抗でもとにかく通るなら隣とまとめてドラゴンエナジーを使った方がダメージ効率が良いと考えている為、不採用となりました。

 

*道具

追い風レジドラゴは大まかにプレートか眼鏡かの二択になりやすいと思われますが、ドラゴンエナジーはHPが減った後放置されやすい上に構築の都合上交代を選ぶのが難しい為、打ち分けができるプレートで採用しました。

 

*テラスタイプ

鋼テラバーストを打ちたいというのは技の解説で書いた通りですが、鋼タイプは神速や氷の礫といった先制攻撃耐性が高い点も大きな採用理由となっています。

相手がフェアリーをキープしていると、最終的にレジドラゴが殴りにいかないといけなくなる為、テラスタルはフェアリータイプの処理の目途が立たない限りは可能な限り切らずにレジドラゴ用にキープする必要があるぐらいには重要なテラスタルとなります。

 

トルネロス

 

ステータス

186-*-121-146-111-133

 

調整

B

182ウーラオスの雫テラス水流連打*3を99.8%で耐え
204カイリューの災いの剣鉢巻一致神速耐え
204カイリューの鉢巻飛行テラバーストを15/16で耐え

D

187ハバタクカミの珠テラスムーンフォース15/16で耐え
182キラフロルのパワージェム耐え

S

準速80族+1

 

*個体概要

速度で制圧するにしては低速気味なレジドラゴの行動を保証するための追い風要因です。

これまでのレギュレーションでは優先度が乗った追い風要因としてヤミカラスファイアローがいましたが、これらと比べて単純な性能の高さとこの2匹が持つ優位性は特にレジドラゴにとってのアドバンテージとならなかった為、トルネロスが採用されました。

実は今までのポケットモンスターの対戦歴史でトルネロスがいるけどエルフーンがいない環境というのは今のレギュレーションDが初であり、こういう環境になるとトルネロスがここまで使われるようになったのいうのは驚きでした。

 

*数値解説

ボルトロスがこれまでになんどもやってきた努力値510を全て耐久に入れた行動保証特化の設定です。
トルネロスは、パオカイリューの神速やウーラオスの雫テラス水流連打を耐えるようにする物理ベースの耐久か、ハバタクカミの眼鏡テラスムーンフォースまで耐える特殊耐久ベースのどちらかかしか選択できません。

今回は、ウーラオスに対して守るで流すことが不可能な点とウーラオス側が飛行技を等倍受けするために初手から切ってくることが多いという点から、物理寄りの耐久に設定しました。

 

*技

凍える風や天候技というギミック寄りの技は一切採用せずに、最も基本的な4つを選んでいます。

この中に特に重要なのが守るであり、基本的に追い風の後手打ちや2回目の追い風を視野に入れた動きを視野に入れている為、守るによるターン調整や生存の価値とがとても高いです。

挑発は、テツノカイナ+ハバタクカミのような見せ合い段階では分からなかったけど選出段階でトリルの疑いがある選出をしてきた時にゴーストテラスと合わせて止めるために使う技だったり、トルネ対面でお互い後手打ち追い風プランを選ぶ中で結果的にこちらが先に打てた場合に相手のトルネロスを止めるなどの運用がある為、切ることができませんでした。

余談として、こがらしあらしについて話をしておくとこの構築はトルネロスの攻撃は明確な目的があるわけではなく、サーフゴーやレジドラゴの攻撃+αという立ち位置であり事前のダメージ計画にがっつり入り込んでいるわけではありません。

なので、外して貰ったら困るという局面がいつもあるわけではなく、ヒット状態を見てからプランを変えることもできるため、仕事の遂行という観点で確実性があるエアスラではなくこちらが採用されています。

ダメージ期待値の観点でもそもそもこがらしあらしは2体同時にエアスラッシュを入れているのと同じですし、両方に外す可能性も4%しかなくエアスラの単発外しより低いので、仕事遂行の確実性を除外した性能の高さという観点では圧勝しています。

 


*道具

2ターン目に追い風をするプランを主流としている以上、ミラーでの追い風→挑発の流れの対策が必須となりメンタルハーブを持たせています。

後手追い風プランはメンタルハーブありきで強気で取れているプランなので、これが理由で丸腰アクロバットも選択肢から外れていました。

 

 

*テラスタイプ

猫騙しと神速避けをするためにゴーストテラスを採用しています。

ハバタクカミのトリルを止める話が出てこないなら、水流連打を何回か受けられる水テラスや氷技も抵抗にできる鋼テラスも候補でした。

 

サーフゴー

 

ステータス

188-*-116-187-112-125

 

調整

C

75%ゴールドラッシュで175-121一撃ウーラオス1発
75%ゴールドラッシュで275-71レジドラゴを13/16で1発
シャドーボールで198-127ヒードラン2発
シャドーボールで155-71レジエレキ1発
B
172パオジアンの災いの剣不意打ち耐え
204カイリューの災いの剣鉢巻一致神速耐え(等倍被弾)
204カイリューの鉢巻飛行テラバースト15/16で耐え(等倍被弾)
216ランドロスの75%地震耐え
D
187ハバタクカミのシャドーボール耐え
187ハバタクカミの珠テラスムーンフォース耐え
C1.152Gファイヤーの75%燃え上がる怒り耐え
S
最低ラインは最速スカーフウーラオスを追い風込みで抜きで125まで到達

 

*個体概要

レジドラゴがドラゴン一点特化のポケモンで、とにかくフェアリーに圧をかけることが重要なので、同じ方針の戦術を共有してフェアリーに強烈な圧力をかけることができるサーフゴーを採用しました。
フェアリーへの圧というのは、単純にフェアリータイプへのけん制ではなくフェアリーテラスを抑制する方面でも重要で、レジドラゴだけで詰めようとしたときに起こる可能性があるフェアリーテラスによる切り替えしを許しません。

 

*数値解説

数値自体はレギュCのJCSで使用した構築の悪だくみサーフゴーと同じです。
耐久面はそもそも最大火力に対しての行動保証に特化したステータスなので用途に問わず汎用的に使えることや、眼鏡を持たせても悪ウーラオスヒードランに対して火力が噛み合っている為、そのまま使うことができます。
ただし追い風を前提とする場合、125だと最速の100族スカーフにギリギリ抜かされてしまいます。

基本的にはスカーフウーラオスまで抜かしていれば大体は困らないとは思いますが、実際に100族でスカーフが主流なポケモンとしてイーユイがいる為、追い風+眼鏡という構造だとCを削ってても126まで伸ばした方が妥当だったように思えます。

 

*技

個体自体の採用理由と一致するゴールドラッシュとシャドーボールは省略。
10万ボルトは単純にゴールドラッシュが水抵抗であることと、水ウーラオスを一撃で突破できる手段であることなどを理由に採用しています。
気合玉はドドゲザンに対して迅速処理できるポケモンが少ない且、ドドゲザンは鋼タイプの中でもレジドラゴが不意打ちで簡単にドラゴンエナジーの火力を削がれてしまう為、誘いながら一撃で返すために採用しました。
トルネ+サーフゴーみたいな組み合わせを見せてテラスをさせないように誘ったところを切り返す運用イメージです。

 

*道具

レジドラゴのコンセプト上、攻撃に移るまでの即効性が欲しいため、眼鏡で採用しました。レジドラゴとサーフゴーは素早さ、攻撃範囲、パワーの事情がかなり似通っているポケモンである為、レジドラゴ用に用意したサポート全般は基本的に全てサーフゴーが使い回せます。

 

*テラスタイプ

眼鏡なので鋼テラスでより火力を底上げしたいところですが、あまり交代ができない構築なので縛り解除に優れた水テラスを採用しました。

サーフゴーが水テラスを切る時は大体ハバタクカミにダメージを入れに行く局面=フェアリータイプの処理を遂行するタイミングなので切る頻度は高めです。

 

ウーラオス(水)

 

ステータス

175-182-120-*-81-163

 

調整

AS振り切り

 

*個体概要

レジドラゴのドラゴンとサーフゴーの鋼の攻撃両方が通らない相手に水と格闘が通るため、前のめりな解決方法としての採用です。
格闘と悪の組み合わせでも概ね上記の組み合わせの補填を達成できる為、悪ウーラオスでもよさそうなのですが、ランドロスの蜻蛉から無理やり氷技を受けに行くこともあるため、水タイプがついている方が都合がよいという理由で水ウーラオスの方を採用しました。

高火力アタッカーが全体的に中速気味である中で、中速よりやや速い素早さと先制攻撃を併せ持っている点も偉いです。

 

*数値解説

襷を採用した以上特段耐久を弄る意味はない為、AS振り切り。
追い風下でSブーストしたテツノツツミを抜くために、最速にしています。

 

*技

襷ウーラオスの基本的な4つの技がそのまま採用理由となるため、特に捻った技を入れていません。
ランドロス以外は追い風前提の低速気味なので、アクアジェットの重要度は高いです。

 

*道具

ハバタクカミを突破するまでの間は、可能な限り後続のレジドラゴ用のテラス権を残す必要があります。
雫を持たせると行動保証のためにハバタクカミ突破の見通しが立つ前にテラスを切らなければならなくなる為、襷で採用しました。

スカーフをウーラオスに回してもある程度の解決が望めますが、現実的にハバタクカミを倒しきるには結局ウーラオスで即テラスを切らないといけない点と、スカーフウーラオスランドロスの組み合わせだと相手のウーラオスと同側勝負以上の素早さ勝負ができるポケモンが実質的に1匹減ってしまう点から襷の方が勝りました。

 

*テラスタイプ

水流連打とアクアジェットのリーチを伸ばすために水テラス採用です。

基本的な性能はテラス前で完結していますが、ハバタクカミを突破できる見通しが立った時に切りに行くイメージです。

 

ランドロス(霊)

 

ステータス

178-201-111-*-101-143

 

調整

A

75%地震(じだんだ)で261-129テツノカイナ2発
とんぼがえりで177-128イエッサン2発

B

A-1.211ガチグマの根性空元気耐え
200ウーラオスの珠暗黒強打耐え

D

187ハバタクカミの眼鏡ムーンフォース耐え

S

準速(スカーフ込みで最速ドラパルトまで対応)

 

*個体概要

1-2で少し話題に上げた先制攻撃に対して威嚇を対応するためのポケモンとなります。

レジドラゴを使う以上構築全体の目的にフェアリータイプ討伐ミッションが追加される以上フェアリー弱点を容易に使うわけにはいかず、そうなると実質的にランドロスウインディぐらいしか選択肢がありません。

今回は、追い風起動役がトルネロスである以上電気に対して強く立ち回れるポケモンが欲しかったところからランドロスを採用しました。

 

*数値解説

スカーフランドロスとして必要なを火力を落とさずに行動保証を取った耐久力を持っている個人的なスカーフランドロスの汎用調整です。
最速のハバタクカミをスカーフで抜かすために最低ラインが137、そもそもSVには90族付近のポケモンが沢山いることや、ドラパルトを引いたときに裏目らないためにSは準速まで上げてます。

 

*技

SVのランドロスの基本技4つと言える技が採用されています。今作からじだんだを覚えて大地の力みたいな技を入れなくてもよくなったのは本当に偉いです。

技構成こそ普通にとんぼがえりでサイクルを回すようなランドロスとなっていますが、構築はとても前のめりなので局所的に存在する交代負荷の少ない時以外はあまり使用しません。

基本的にはランドロスが後続から出てきて地面技や岩雪崩で切り返しを狙ったりボルトロス入りに初手から岩雪崩を使うような運用が主となります。

 

*道具

全体的に低速なので、素早さを確保するためにスカーフを採用しています。

SV独自の強みとしてはスカーフランドロスはHP半分程度のパオジアンに打ち勝ったり、最大だとしても蜻蛉で本体が倒れないようにすることができるので、地面タイプなのに簡単にパオジアンに縛られないという強みがあります

 

*テラスタイプ

パオジアンとウーラオス両方への行動保証を求めた水テラスを採用しました。

先ほど書いた通り基本的にランドロスは後続から威嚇を入れるついでに切り返しに出すことが多いので、このタイミングで詰めに行けると判断した場合はランドロスで切って相性関係をひっくり返しながらパオジアンやウーラオスと戦いに行けます。

 

イエッサン(♀)

ステータス

175-*-126-115-130-105

 

調整

B

204カイリューの鉢巻飛行テラバースト耐え
182ウーラオスの雫テラス水流連打を86%で耐え

D

167レジドラゴの75%竜の牙ドラゴンエナジー耐え
187ハバタクカミの眼鏡テラスムーンフォースを11/16耐え

 

*個体概要

1-2で書いた先制攻撃対策その2が主ですが、対トリックルームでトリル返しで切り返すためのポケモンとしても運用しています。
サイコメイカーを抜きしても、イエッサンのこの指とまれを使ったサポート自体がレジドラゴと相性が良いので、先制攻撃対策を行った上で構築コンセプトに沿った動きを実現してくれます。

 

*数値解説

元のステータスがDに寄っているポケモンであるため、物理の最大火力に合わせたステータス設定で結果的にほぼHB特化になっています。
元々レギュAから使っている数値設定でしたが、レギュDで運用を決めてステータスを考えていた時ははまだ雫ウーラオスを考慮しておりませんでした。

Bを127にまで伸ばすと雫テラス水流連打耐える確率が98%まで引きあがる為、D1だけをBに回す方がほぼ最適だと思っています。

 

*技

概要で書いた通り、元々範囲高火力持ちのレジドラゴが構築の軸なのでこの指との相性がとても良いです。

相手のトリル返しを想定したトリックルームも概要で説明したとおりですが、この構築の素早さ関係がかなり中途半端で一番遅くて105のイエッサン、他が130付近に収束しているラインになっている為、自発的に使うのは少し難しくなっています(極端に速いポケモンばかり相手ならトリルで抜かしに行けるが、ヒードランぐらいの速さのポケモンが混ざっていると簡単に割り込まれる)。

残りは、打点として一撃が重たいサイコキネシスと、盤面整理をする上で様々なポケモンが守るを利用している構築であるため、イエッサンにも守るを採用しています。

隣に全体攻撃を使うポケモンが置かれる関係で手助けととても相性が良いので本当なら入れたかったです。

元々トリックルームの採用理由がほぼトリル返ししかないことと守る持ちが沢山いる関係で逃げようと思えば守るとこの指だけでも誤魔化せることが多いため、トリル→手助けの可能性も考えましたが、オフまでにここまで試すことができませんでした。

 

*道具

ウーラオスを受けるだけで突破できる期待があるゴツゴツメットを採用しました。オボンなどの行動保証用のアイテムも持たせましたが、今の技構成だとただ立っているだけになりやすかった点と前のめりな動きとゴツメのスリップダメージが相性よかった為、ゴツメが勝りました。

 

*テラスタイプ

ウーラオスの水流連打を吸う時にダメージの負荷を下げるために水テラスを採用しました。
草テラスだとモロバレルにも動きやすくなりますが、ウーラオスの隣にいることが想定されるトルネロスに弱点を取られる点と氷弱点が多い構築のため水を優先しています。

 

3.今後の調整案

流石に、序盤で1週間程度で調整したパーティである以上100点の完成度かと言われるとまだそういうことではありません。多分まだ65~70点ぐらいの完成度です。

この構築を今後も詰めていくかはともかくとして、今頭の中にある変更案もせっかくだし紹介します。

 

トルネロスの道具をメンタルハーブ→ゴツゴツメット

この構築はウーラオスを上から縛り切って倒すルートが少し細いことと、トルネロスがウーラオスから水流連打を被弾する頻度がとても高いことからトルネロスに持たせた方がより生きるのではないかと考えています。

トルネロスミラーの挑発を被弾してどこまで動きをごまかせるが未知数ですが、守る持ちを意識して多くしている為、うまく逃げられるならメンタルハーブなしでもプランが組めるのではないかと考えています。

 

・イエッサンのトリルor守る→手助け

イエッサンの項目で書いた通りの調整案ですね。

手助けと相性がいい構築なのは見るからに明らかですし、イエッサン単体が指しながら立ってるだけになりづらい為、採用できるなら強気にイエッサンを出せる局面が増えるのではないかと思っています。

ただ、どの技を削っても失うものが大きいのでハイリスクハイリターンな選択肢ではないかとは思っています。

 

 

4.最後に

久しぶりの関西のオフ遠征でしたが、シーズンの序盤でベスト16であるならば今回は及第点以上あるのではないかとは個人的に思っています。

自分が追い風を使った前のめりな構築を真面目に詰めているのもかなり珍しく、しかもこの手の構築をオフに持ち込んで最低限の結果が出たというのは多分初めてだと思っています。

レギュDは好きに構築を沢山組むと決めているので、こんな感じである程度の満足が行く構築を作ってまた紹介できればと思っています。

簡易構築紹介 タギングルドラパルト

 

 

直近で二つの構築を紹介するのもかなり珍しいですが、こちらは今までの構築と調整方針や調整した結果のゴール期間がかなり異なっています。

 

簡単に言うと動画配信者に構築を提供するために作った構築であり、完成度バリバリ100%まで詰めているわけではなく、構築の方針や動画投稿を行う上で十分に耐えうる程度の性能までを求めて作成していました。

今回の構築は、食い断さんに投げました。

www.youtube.com

 

自分は8世代になってからは、一番勝ちたい大会の時に本気のパーティを一つ作るかわりにそれ以外はほぼ全て外から拾ってきた構築をそのまま使って価値観をアップデートしたり視野を広げる立ち回りをひたすらにとっていました。しかし、頭の中に構築自体はいくらでも思いついてそれらを捨て去ってしまうのももったいないと思い、それならば勝ち切ることではなく動画配信者に使ってもらえるレベルの構築を作ることを目標にすればあまり負荷をかけずに作れるのではないかと思って取り組んだわけですね。

今回の記事は、厳密な完成度の高さがあるあるわけでもないため、紹介は構築全治を軽く説明する程度になります。

 

 

0.構築強度

構築自体の開設に入る前に、この方針の構築はどこまでの強度にしているのかという意識合わせ的なお話からです。

 

①.採用した6匹全てのポケモンに対して最低限選出する条件が決まっている。

②.自分でランクマッチで使って300台ぐらいをうろつけるぐらいの性能を持っている。たまに2桁いけるぐらいあるとより良い。

 

この二つは最低限満たしているぐらいの強度で、それなりに動画としての取れ高がある動きができそうな構築を目指しています。

①はようするに初期案パーティにありがちな入れてみたけど自分で試していて1回も使ったことないポケモンがいない状態を目指しています。これはこいつなんで入っているんだろう?っていう疑問が配信者なり視聴者なりから飛んできた際に自分がも分からない使っていないって回答は最低限したくなかったというのが理由となります。

②はつまりは大体完成度60%ぐらいの構築をつくるとこの程度の順位を維持できるのでその指標といったところです。そこそこの頻度勝ってある程度負けるぐらいの性能があれば動画用としては十分かなと思っていました。

 

 

1.構築のコンセプト

では、ここから構築のお話に移っていきます。

 

この構築の全ての始まりは飛行テラスアクロバットドラパルトが使いたいという所から始まりました。

ドラパルトは過去の記事で書いた通り、SVになってからは癖のない攻撃技に乏しい問題があるのですが、もしトドロクツキみたいに何かしらの方法で道具を能動的に消費する手段があればアクロバットを強い攻撃技として使うことができます。

ドラパルトでこれが実現するとトドロクツキの弱点であった威嚇をクリアボディで遮断しながら一致アクロバットを連打できる為、成功した時の止まりにくさはトドロクツキよりも上なのも大きいです。

そしてドラパルトが能動的にアイテムを消費する方法が以下の3つが主となります。

①.パワフルハーブ+ゴーストダイブで消費する。

②.威張る+ラム

③.物真似ハーブ+相手への威張る

方法だけなら恐らく1が最も単体解決しているし、ゴーストダイブを1回だけ癖のない高威力ゴースト技として使うことができるのですが、問題はこのドラパル実質アイテムなしポケモンとなってしまう点です。

コンセプト上ドラパルトは相手を殴り切りたいわけなのですが、何も火力補助がないドラパルトにそれができるのかと言われるととても怪しいです。

ということで火力の底上げと併用できる2か3が候補となりました。

ようは相手に威張るか自分に威張るかの違いですが、ラムよりも物真似ハーブが勝った要因としては、身代わりを張った状態で消費できる点とイバラムコンボ以外の方法でも物真似ハーブを剥がせる方法がある点の2点が理由となります。

自分はSVになってからドラパルトに100%身代わりを搭載した構築を結論としているぐらいにはドラパルトのこの技の信頼度が高く、今回のコンセプトもドラゴンアローとアクロバットの2枠だけで広い攻撃範囲を保っていることから相性がよいわけなのですが、イバラムコンボだと身代わりを張る前に自分のドラパルトに威張るをしないといけないので威張る役の技選択順番が制限されやすいです。しかし、そこが関係ない物真似ハーブなら先に別の補助技を使ってから威張るができるので、これが理由の一つとなります。

後者は、実際に物真似ハーブを使ったことがある人ならわかると思いますが、本来の目的以外でも何かしらの能力アップによって物真似ハーブでタダ乗りできる局面が結構あって思ってた以上に腐りにくい点です。

それにより、本来のコンボ以外で解除する手段があるというわけですね。

この構築で一番の狙い目が相手のコノヨザルに対して水ケンタロスと同時に出して負けん気タダ乗りルートだったり、物理に偏った出し方をすることで相手のビルドアップも誘発できる為、それで起動することも可能です。

 

勿論相手への威張るを起点にするギミックは、悪戯威張るの場合悪タイプで壁を作られてしまうとそもそも通らなかったり物理で固められてしまうと相手の攻撃力補助をしながらコンボしないといけないリスクが付きまとったりと、威張るの飛ばし先が安定しているイバラムに対してのデメリットもそれなりにあります。

 

 

2.なぜ威張る起動がタギングルなのか?

構築の見た目として一番インパクトが強いのがこのタギングルですが、悪戯心+威張るの動きに関しては汎用的な悪戯心でもあるオーロンゲでも可能です。

その上で何故タギングルを採用したのかというお話なのですが、こいつが優先された最大のポイントがタイプ面です。

元々SVは悪タイプとドラゴンタイプで構築を固める傾向がある関係でフェアリーの一貫がすごい所を前提に構築を組むことが多々あるのですが、タギングルは毒タイプなので、一貫を抑えることができます。

さらに、憤怒0倍ドレパン等倍と、コノヨザルにとても高い耐性を持ったタイプであることも特徴で、イッカコノヨに対する立ち回りやすさもポイントです。

オーロンゲ以上に地面が一貫しやすくなる弱点は抱えていますが、この構築に関してはドラパルトが飛行テラスを切る関係でむしろ地震を誘いながら身代わりを残しやすい動きを実現しており、メリットに変換させているまであります。

 

また、後から解説するタギングルの組み合わせパターンがどれも結果的にはオーロンゲではできない動きとなっていますが、これはメインのコンボが止まるだけでタギングルが出せなくなるのが不便に思って使い方を拡張させただけなので、理由としては後天的なものとなります。

 

 

3.タギングル関連ギミック

 

2で少し触れましたが、この構築のタギングルはドラパルト以外を相方にしても使えるギミックを多数仕込んで、メイン軸の威張る物真似ハーブが通らない時にタギングルの選出が縛られないようにしています。

 

①ドラパルト+タギングルで威張る物真似ハーブ(メインプラン)

②.水ケンタロスタギングルの威張る+ラムの実

②.サーフゴー+タギングルの怒りの前歯+眼鏡ゴールドラッシュ

 

②は、ドラパルトのプランとして見送ったイバラムコンボを別口で水ケンタロスで採用しているわけですね。相手が悪タイプで固まっていたり物理に偏って相手に威張るが打てないメインプランのコンボの弱点を逆の性質をもつイバラムを別に仕込むことで解決しているわけですね。

ケンタロス自体も、このラムの実をコンボ以外で鬼火避けとしての汎用アイテムとして使えて技もアイテム消費に依存しないため、ドラパルトより単体でラムの実をうまく使えます。

③はタギングルをイッカネズミの簡易版として使う運用となります。

普通にこのコンボだけを使うならば、そりゃイッカネズミの方が強いですが①と②の物理メインのコンボがいまいち通らなさそうな相手へのサブプランとして特殊の全体攻撃軸コンボがあると考えればそれは十分な性能だと思っています。

素早さもタギングル130,サーフゴー125、水ケンタロス126なのでコンボをする上でも問題ない設定値であり、水ケンタロスと合わせる際にもちゃんとアクアジェットの上から威張るが打てます。

ただし、水ケンタロスは単体運用軸の汎用的な調整を使いまわしていて攻撃実数値が155とかなり抑えめになっているので、このコンボ向けにするなら攻撃力をもう少し上げてもいいのかもしれません。

 

 

4.最後に

 

この構築で遊んでいて、タギングルの単体性能が思ってたより高くて驚きました。

振れたタイプ面ももちろんそうですが、怒りの前歯とアンコールが使える関係で単体で腐りにくく、今回のコンボを抜きにしても今のルールで考える価値でありそうなポケモンでした。

 

こんな感じで以降も思い付きで構築を作ろうってなったらまたダブルの動画投稿者に投げようかなって思っているので、視聴者構築を募集しているようなダブル動画投稿者がいたら誰か教えてください()。

 

JCS本戦使用構築 Wドラゴンパオジアン

SVの二つ目の構築記事となります。

レギュレーションBでは、納得のいく構築が完成する前にJCS採用ルールのレギュレーションCが発表されて、作った構築ががにゅオフで予選落ちしたイッカコノヨしかない状態でしたが、今回レギュCでやっとお披露目となりました。

今年のJCSはとにかくスケジュールが詰め詰めでトラブルもあったことから公開できる区切りが全くなく、本戦まで駒を進めたものの負けたしまったため、ある意味ではやっと公開することができるとも言えます。

 

 

1.概要


パオカイリューの基本概念とも言える、素の素早さと先制攻撃で縛って殴り勝つシンプルな構築です。
とにかくドラゴンを中心とした構築の基本に忠実で、ドラゴンを鋼、水、炎で補完しています。

構築最大の特徴は、カイリューとドラパルト両採用であり、ここに関して語るのがこの構築の特徴の大体を占めることとなります。

 

 

1-1.性質の違う2匹のドラゴン

カイリューとドラパルト、どちらも構成はとても攻撃的な物理ドラゴンですが、この2匹は得意なことと苦手なことがかなり異なっています。


・ドラパルト

  • 素早さ補助(スカーフ、Sブースト)をしていない相手全てを抜ける
  • クリアボディ+身代わりの構成で威嚇と状態異常に強い(特にウインディ耐性がとても高い)
  • 基本行動にテラスタルが介入しない
  • ディンルーやチオンジェン並に固いポケモンは一人で倒しに行けない
  • 素早さ補助をしている相手には何もできず倒されやすい
  • 守る+身代わりの構成なので行動の選択肢がとても広い


カイリュー

  • 素早さ補助してる相手も神速で縛れる可能性がある
  • 上を取られてもマルスケである程度の行動保証がある
  • テラスの依存度が高い
  • ディンルーやチオンジェン並に固いポケモンを一人でテラバーストで倒せる
  • 威嚇と状態異常耐性がない
  • 拘っているので、行動の融通が利かない

 

上記の一覧を見てもらえれば分かりますが、対ウインディ性能を始めとしたパオカイリューカイリューに対する返し手は分かりやすくドラパルトが対策可能であり、逆にドラパルトが苦手なシチュエーションはカイリューの得意分野となっています。

これにより、火力の高いドラゴンが両方咎められることが少なく、パオジアン+ドラゴンのパワーの高い組み合わせを広い選択肢から選択することができます。

 

1-2.道具に頼らない状態異常対策

ドラパルトの身代わりとサーフゴーの黄金の体の組み合わせでラムや防塵ゴーグルに頼らずに状態異常から逃げることができる構造になっています。
その分拘りアイテム、オボン、珠といったパワーの高いアイテムを6匹全てに持たせることを実現しています。

 

1-3.物理偏重構築にも関わらずキラフロル耐性が高い

物理に偏った構築は、キラフロルの毒びしをほぼ回避できないため、基本的にキラフロルの毒びしがきつくなりやすいです。

しかしこの構築は、ヘイラッシャ相方を主としたキラフロルを起点にしたコントロールの動きをドラパルトの身代わりで簡単に遅らせることができて、有利な状況を作りやすいです。

正直これは、実際のシチュエーションを紹介した方が早いので一つ紹介します。

 

実際の例

相手キラフロル+ヘイラッシャ想定

ドラパルトマリルリスタート後ろサーフゴーカイリュー

 

ドラパは身代わり、マリルリはブレイクをキラフロル

キラフロルはキラスピスタートだとドラパの身代わりが壊れずラッシャが鋼テラスまで考慮した欠伸をドラパに合わせると完全に身代わりが残る。

マリルリの次行動はローリスクなのでドラパ守るマリルリラッシャにじゃれつく。

こちらのプランを知らなかったら相手は大体ドラパ狙ってくる。

これで相手の盤面はHP1のキラフロルとある程度削れたヘイラッシャ。ドラパルトはこの盤面で身代わりの中身から珠ドラゴンアローを打つことができる。

 

以降の展開はこちらの後続はサーフゴーとカイリューなのでどくびしを一切踏まない。

テラス権が確実に欲しいのはカイリューだけなので無理なく切れるし選出的にも基本的にタイプ的な一貫は切れている。


こんな感じで何をどう転んでも有利になることが多く、実際自分はこの構築でキラフロル+ヘイラッシャと30回以上は戦っていますが負けた回数は片手で数えられるレベルでした。
勿論上記パターンは頻繁に起こるとは言え理想的に近いパターンで、キラフロルが初手で草テラスを切ってくるパターンなんかもあります。

しかし、それはそれで相手は後続のアタッカーのテラス権を失っていて後半失速しやすくなるし、どこまでいってもキラフロル軸の選出はドラパルトの処理速度がとても遅くなるので、大体有利なパターンを作れます。

どれぐらい有利かと言えば相手のヘイラッシャの地割れがサーフゴーとマリルリに対してゲームの序盤中盤で2/2で当ててきても問題なく勝てたぐらいといえば伝わるかもしれません。

 

 

 

2.個別解説

 

ドラパルト

ステータス

163-172-96-*-95-213

 

調整

AS振り切り
HPは身代わりの消費量を上げないために振っていない。
※身代わりのHPが1増えても耐える仮想敵がいない。2回以上使うとHP消費量的に損する。

 

*個体概要

構築のドラゴンエースその1という枠で、つまりは軸です。
1-1で振れた通り融通の利く動きで、極端な素早さを持たない相手に対して盤面コントロールしながら戦うのが得意なポケモンですね。
基本的にはイルカバレルを始めとした受け寄りのグッドスタッフや、低速のコンボであるイッカコノヨ相手に積極的に出していきます。

 

*数値解説

ハバタクカミ、パオジアンの135族がいる環境下で最速にしない理由がありません。
耐久面も珠を持っていることから特に調整する優位性もなく、ゴーストダイブでのテラスを切ったハバタクカミを打ち漏らしたくないのでA振り切り。

 

*技

自分が採用しているドラパルトいつも身代わり入ってるからまたかよと思われそうで自分で自分に突っ込みをいれたぐらいでした。

といいつつも1-3で示した通り身代わりがとにかく相手のコントロール構築に強いです。

攻めるドラパルトの身代わりはゴーストダイブととても噛み合わせが良く、以下の二つのメリットがあります。

1.身代わりを残す→守るの流れをした後は集中攻撃を受けやすいが、ゴーストダイブでさらに逃げることで相手の攻撃をもう1回透かせられる。
 →ドラゴンアローの方がダメージバリューが高い時でもあえてゴーストダイブを選ぶこともある。

2.2ターン技の弱点である着地狩りのされやすさを身代わりで防ぐことができる。

これにより、ゴーストダイブのネックも身代わりが潰しており、対コントロール系への強さ、不意打ちケア、ダイブの弱点埋めとあらゆる要素から強い構成でした。

というかこのドラパルトSの高いドラゴンタイプ珠持って身代わりするという動きが完全に4~5世代のラティオスの転生体みたいな構成をしており、勝手にネオラティオスと呼んでました()。

 

*道具

ラスタルを切ったハバタクカミを可能な限り仕留めたいという理由で珠採用です。
ただし、珠+身代わりの構成は悪戯に身代わりを使うとHP消費が激しいのでHP管理に注意(正直白金玉適応するならそれ使いたい)。

 

*テラスタイプ

イッカコノヨとカミツツミの複合を例とした、ドラパを出したい相手がいるが高速組と複合している際にテラスを切って返せる余地がある鋼で採用しています。
バンギルガン相手に対してもマリルリと一緒に出して鋼テラスを切りながらジェット+ドラゴンアローで戦っていくこともあります。
基本的には素のタイプで戦う想定なので、切る時は初手の対面不利切り返し等の緊急対応であることが多いです。

 

 

カイリュー

ステータス

174-195-116-*-121-132

 

調整

A

飛行テラバーストで131-135テツノツツミ1発
神速で131-135テツノツツミ2発
A-1.雷パンチで202-109ギャラドス(※パオカイリューの神速耐え)1発

B

178ディンルーの鉢巻75%岩雪崩を99.7%で2発耐え
201イダイナキバの古代活性75%岩雪崩2発耐え
A1.167コノヨザルの250憤怒の拳を13/16で耐え

D

187ハバタクカミの珠テラスムーンフォース耐え
176テツノツツミのテラスフリーズドライを11/16で耐え

S

準速(可能な限り速くしてコノヨザルを多く抜けるようにする)

 

*概要

ドラゴンエースその2で、第2の軸です
こちらも基本的なことは1-1で書いた通りで、浮いてるポケモンだったり単純な行動保証があることからドラパより選出するパターンが多いです。
ただし、追い風+地震の攻める構築に対してはマリルリウインディみたいな選出をすることが多くウインディにテラス権が回ることが多いので、テラス権が確実に回ってこないような仮想敵に出すと打点が低くなりやすい点は注意です。
対コノヨザルに対して最も重要な役割を持っており、組み合わせ単位ではなく一人で完全にコノヨザルを倒せるのはこの構築だとカイリューだけとなります。

 

*数値解説

イメージは少し耐久に振ったASで、準速を必須として攻撃を削れる限界まで削って耐久に入れています。
コノヨザルに対して強いカイリューはAS両方高い必要があるため、最低でも準速は必須です。
本当にコノヨザルにだけ特化すると最速AS一択なのですが、攻撃を204から落とせば落とすほどできないことが増えていき、かといって耐久無振りだと行動保証という観点で
不安があったため、本当に切ったらダメな攻撃ラインのギリギリを攻めて少し耐久に入れています。

 

*技

神速と飛行テラバという採用理由と一致する事実上の必須枠二つの残り枠として雷パンチとドラゴンクローを採用しています。

・雷パンチ

ギャラドスを強く呼ぶ構築なので、ギャラドス地震持ちという選出に対して初手から雷パンチで倒してテンポを取りに行く。
テラス権を他に回した後でもヘイラッシャに高い打点を出せる。

・ドラゴンクロー
キョジオーンに対して手持ち全体で少しずつ殴る構造なので、キョジオーンのテラスに依存しない逆鱗を除いた安定最大打点。
非テラス、高火力等倍が欲しい、対象ランダムだとダメという状況が比較的発生するため、逆鱗ではダメでした。

 

*テラスタイプ

対コノヨザル耐性が一番高いポケモンとして使いたい、極端に固い敵ポケモンを一人で殴り切りたいことから飛行テラス採用です。
構築コンセプト上、削れた相手を一致神速で倒していくノーマルテラスもとても相性が良いのですが、固いポケモンを突破する手段がカイリューにないと押し負けることが多々あるため、ノーマルテラスの採用は断念しました。


*道具

ここまで書いた通り、火力が高いことが需要なため鉢巻

 

パオジアン

ステータス

155-172-100-*-86-205

 

調整

AS振り切り

 

*概要


軸その3と言ってしまえばそうなのかもしれませんが、実はパオジアンは一時期構築から外そうとしていた時期もありました

しかし、結果的に最も構築のパワーを上げられるポケモンであった為、採用されました。

パオジアンは元のタイプが悪+氷と、正直ドラゴン構造との噛み合わせはあまりよくないです(氷耐性が偉いぐらい。ドラパ視点だと悪ゴーストも)。
しかし、攻め方の構造を解析していくと、

飛行テラスカイリューより速くどっしりしているポケモン(イダイナキバ、ガブリアスetc)

ドラパルトが苦手な極端に速いポケモン

をそれぞれ素の速さと不意打ちの組み合わせでカバーしていています。

また、パオジアンと近い性能でもっとタイプ的に綺麗なポケモン自体は存在しますが、パオジアンは特性で味方含めたトータル火力を全体的な数値が高いポケモンと同等に出しており、構築が物理に偏ってることも相まってこの火力面が他のポケモンには真似できなかったことから互換となるポケモンが存在しませんでした。


*数値解説

ほぼドラパルト同じ理由で最速をきれないです。

持ち物も襷で特別耐久調整の意味はないのでASに振り切っています。

 

*技

結果的には基本的な4つ固まっています。
先制攻撃の重要性が高い構築なので、フィールド剥がしを優先して氷技は氷柱落としよりはアイススピナーを採用しています。
聖なる剣は霰パ相手にツツミを殴るパターン、ドドゲザンを殴ることがある、合体寿司相手にドラパと一緒に上から削るパターンがあるので他の技より優先度が高かったです。

 

*道具

シンプルに行動保証を求めて気合の襷採用です。

シングルのタイマン最強クラスポケモンだけあって、ダブルでも最後の詰めとして襷を盾にしたときの安定感は無類を誇ります。

展開的にパオジアンが作る縛りが最終防衛みたいになることが多いので、行動保証や生き残ることがとても重要です。

 

*テラスタイプ

コノヨザルのドレパンを避けながらテンポをとる動きがある、サーフゴーと並べてカイリューの神速を完全遮断する動きがあることでゴーストで採用しました。
実は、予選ではイッカネズミをワンパンしてイッカコノヨにイージーウィンしやすかったりバンギルガンに出しに行ける格闘テラスを使っていました。

しかし、結果を期待していた対バンギルガンに関しては、うまくいっていなかったです。

というのも、バンギルガンにパオジアンを出すと隣が防御デバフかかってる状態で雪崩連打で受けるのがきつく、あまり有利ではなかったわけですね。
以上から、ゴーストテラスの方が使い道が広いと判断してテンプレですがこれで採用しました。

 

 

ウインディ

ステータス

196-131-112-*-109-140

 

調整

B

204カイリューの災いの剣鉢巻一致神速耐え
204カイリューの鉢巻飛行テラバーストを15/16で耐え

D

205イーユイの災いの玉眼鏡悪の波動を13/16耐え
205ハバタクカミの眼鏡パワージェムを13/16で耐え

S

80~87族付近の準速をまとめて抜けるライン(カイリュー、イダイナキバ、サーフゴーetc)


*概要

対パオカイリューを一番に視野に置いた、上記までのドラゴン+悪と逆の耐性を持つ補完枠です。
ウインディの威嚇や鬼火を使った物理デバフは、SVだとコノヨザルを筆頭にした性能が高い負けん気、クリアチャーム、それらと組み合わせた炎テラスで簡単に止まってしまい相手をかなり選ぶようになりました。

それでも対パオカイリューはこれらを採用しないことが多くタイプ的にも対策として頭一つ抜けているので、ここに関しては他キャラの追随を許さない性能となっています。
一時期相手を選ぶという観点から構築の脱ウインディを目指して調整していた時期もありましたが、結局タイプ上の補完、ギャラドスなどと比べた相手のポケモンへの遂行の速さ等から代替は存在しないと判断して構築上では生き残りました。

 

*数値解説

徹底的に行動保証に特化した数値です。
Dを全部Aに回す(実数138)とフレアドライブで無振り程度のハバタクカミ、サーフゴー、剣が乗ったモロバレルに対して噛み合いが良くなりますが、想定される可能性が耐久無振りとは考えにくいことや、このウインディは生き残ることがひたすらに重要なので全て耐久に回しました。
H-Bを197-111にすると、飛行テラバーストも確定になりますが、オボンを持っていて偶数にしたかったため最大乱数で妥協しています。


*技

本戦1回目では鬼火、本戦2回目では遠吠えを採用しておりそれぞれ強い局面が異なります。

鬼火
シンプルに相性を超えて物理を止められるのでウインディ単体レベルで対応できる相手が広い。
ただし今は炎テラスを理由に不安定で致命的な腐り方をするときがある。

遠吠え
敵のテラスにも自分の命中の依存要素が消えて、構築上サーフゴー以外全員恩恵を受けて前のめりではない相手にイージーウィンできる。
ただしタイプ相性を超えた捲りをウインディ単体でできないため、選出できるパターンが減る。

調整段階で遠吠えの使用感がよかったことや、本戦までくると鬼火を遮断する手段を用意していることが多いと予想から、2回目で遠吠えにシフトしました。
しかし、合体するヘイラッシャへの対応窓口として鬼火が消えたのがかなり痛かったので、今は鬼火の方が結論に近かったと思っています(本戦2回目は遠吠えの強みがでた対戦もあったので、鬼火なら抜けられたかと言われるとそうとは限らない)。

神速か守るを切って鬼火遠吠え両採用の線もありますが、この構築がS操作に対して守るで逃げることを基本としていたりそもそもSVの守るは重要だから切るに切れません。
神速はHPミリの状態からでもパオジアンの襷やカイリューマルスケを削る場面が頻発して削ったら絶対支障がでるのが目に見えていることから、結局両採用はできませんでした。


*道具

ウインデイのオボンは他のポケモン以上に重要な働きを持ちます。
今回のウインディは威嚇なしでパオカイリューの神速を耐える設定になっていますが、実際はウインディは初手展開でも積極的に使うため、マックス且威嚇を入れていない状態での対面は少ないです。
カイリューに威嚇が入っている状態では、当然66%残っていると対応できるわけですが、オボンがあると41%までなら削れても許容できるため、パオカイリューに対して睨みを利かせられる許容HPがとても広くなります。
個人的にウインディの防塵ゴーグルは、よっぽど周りがパオカイリューに強くない限りは、花粉団子ありきの持ち物だと思っているぐらいです。

 

*テラスタイプ

行動保証が基本思想なので、炎と弱点関係が重複しておらず耐性が強い水で採用しました。
主に合体するヘイラッシャや追い風+地震の構築に対して切りにいきます。

 

 

サーフゴー

ステータス

188-*-116-187-112-125

 

調整

C

C2.75%ゴールドラッシュで183-106ガブリアスが14/16で落ちる
弱点10万ボルトで218-120アラブルタケ(≒大体一般的なモロバレル)が92%で2発

B

172パオジアンの災いの剣不意打ち耐え
204カイリューの災いの剣鉢巻一致神速耐え(等倍被弾)
204カイリューの鉢巻飛行テラバースト15/16で耐え(等倍被弾)
A-1.イダイナキバのぶちかまし耐え
216セグレイブの75%一致地震耐え

D

187ハバタクカミのシャドーボール耐え
187ハバタクカミの珠テラスムーンフォース耐え

S

イルカマンより基本的に速い状態にしたいことを目標に最速バンギラスまで抜ける

 

*概要


ドラゴン軍団の相性補完といえば鋼と言わんばかりに定石どおりに入ってきたポケモンですが、物理編重構成の中唯一の特殊枠であるサーフゴーは普通の鋼以上の重要性があります。
物理偏重である以上どうしても鉄壁やビルドを積んでくるアーマーガアの処理が苦労するのですが、悪だくみを積む特殊であるサーフゴーは対抗策としてとても有効な札となります。

悪だくみサーフゴーといえば壁やイッカネズミで補助するのが一般的であり、構築自体が非常に前のめりな構成なのに悪だくみを積めるのかという疑問もあるかもしれません。
元々サーフゴーの出動タイミングがパオジアン軸の攻撃体制を迎え撃つ物理受けの構えに対するさらなるカウンターという立場なので、実際はウインディのサポート程度で問題なく積みに行けます。

また、そもそもツツミ等の速くて柔い相手にタイプ相性だけを理由として迎え撃つこともあります。

この場合は悪だくみ0積みでプランを組み、技もそれが実現できるようになっている為、悪だくみはギミックの一つとしてとどめてる所もポイントです。

 

*数値解説

大体のことがなんでも一人でできるという数値コンセプトです。
テラス前後両方で行動保証を確保して、火力も素早さ全て考慮してる為、努力値は本当に510きっちり使い切っています。
火力面の指標だけを見るとガブリアスというわざわざ指標にする意味があるのか分からないポケモンとなっているのが疑問かもしれません。
これはガブリアス自体を考慮したものではなく、耐久調整した結果ガブリアスに近いラインになるポケモンというのが多々存在するため、ここに合わせるとある程度の耐久調整に対しても対応できるという意図で合わせています。

また、似たような話として耐久ラインを決め打ちしにくい対モロバレルに関しては、Hに振ったアラブルタケが大体世間一般的なモロバレルの耐久に近く一般的なバレルと同じ感覚てダメージ計算できます。
なので、アラブルタケを倒せる調整をしておくと大体のモロバレルにも対応できるという小技があり、このサーフゴーの10万ボルトもそういう合わせ方をしています。

素早さは他の数値の優先度を合わせて最低限ギリギリの125になっていますが、正直同系のサーフゴーに大体負けてるのでCをいくつか削ってSに回した方が実践的かもしれません。


*技

悪だくみサーフゴーですがシャドーボールを切って10万ボルトを採用しています。
最大の採用理由が悪だくみ0積みでツツミをワンパンできることで、特にこの構築は何かしらツツミがこちらに高打点を入れることができるので重要度が高いです。
そもそも構築全体がタイプ的に水タイプに決定打を与えにくい構造であるため、そこに対して電気を差し込める点も綺麗です。
得に遂行を早めないといけないノオーツツミに対してはこれがあるかで対応難易度が劇的に変わります。


*道具

構築内に守る持ちが多く時間も稼ぎやすく、仮想敵となる受けに回った相手に分かりやすく有効に働きやすい食べ残しを採用しています。
仮にウインディのオボンが浮いていたとしても瞬間火力が高いどっしりとしたポケモンと戦うことはあまり想定していないため、残飯が優先されます。


*テラスタイプ

鋼の逆を付ける耐性が水なので水テラスを採用しています。
水タイプもドラゴン軍団と噛み合わせが良いので、流行とは言え特に逆らう理由もありませんでした。

 

 

マリルリ

ステータス

201-112-106-*-101-71

 

調整
A

アクアブレイクアクアジェットで155-101パオジアンが落ちる
等倍じゃれつく+抵抗アクアジェットで130-101イーユイが落ちる

B

204カイリューの鉢巻飛行テラバーストを14/16で耐え
204カイリューの災いの剣鉢巻一致神速を13/16で耐え
201イダイナキバのテラスぶちかましを15/16で耐え

D

205イーユイの災いの玉弱点テラバースト耐え
187ハバタクカミの75%テラスマジカルシャイン2発耐え

 

*概要


ここの枠はかなり広域の仕事任せています。

具体的にはカミイーユイと戦える、水タイプないし地面タイプと打ち合ってほしいという耐久力が高い水タイプや地面タイプが得意な仕事となっています。
候補も多く、ディンルー、キョジオーン、ヘイラッシャ、ニンフィア(全部水テラス)とかなりの数を試していました。

結果的には、相手のハバタクカミの処理速度が速いこと、攻撃的な構築構造に一番あっている、ハバタクカミに縛られていてもアクアジェットで削って裏のパオジアンの負担を下げられるという理由でマリルリが採用されました。
ただ、マリルリは数値面はこのルールだとかなりギリギリなので、本当ならディンルーで完結させたかった枠でもあります(実際に予選はディンルーを使った)。


*数値

なんとレギュAのまもみが残飯ドラパで採用されたものと同じです。
これは使いまわしではなく、再計算した結果最適な値がこれだと判断したものです。

実はブログにパーティして公開しなかったレギュBで使ったイッカコノヨのマリルリもこの数値で採用されていて、個人的にチョッキマリルリの結論みたいな数値になっています。
元々カイリューの飛行テラバースト≒剣神速なので物理耐久が腐ることがないのでここが有効なのは当然だし、特殊方面もこれでギリギリイーユイの弱点テラバーストを耐えられます。

ただし、チョッキ持ってるのに、イーユイのテラバーストがギリギリっていうのが結構ネックな要素です。

というのも、対カミイーユイに対してウインディと併用するなどマリルリしか対応できない出し方をするとテラバースト+マジカルシャインを打たれて終わってしまうのでカイリューやサーフゴーを横に置くことで相手のヘイトを分散させることがとても重要になります。
今回の構築はマリルリが対テツノカイナが楽だとかなり偉いので素早さ振りたかったのですが、数値がギリギリということでそんなことできないという結論になり諦めました。


*技

レギュAの風変わりな技から一転してマリルリの基本的なものが4つ固まっています。
テツノツツミがいる以上格闘は馬鹿力しか採用できない、イーユイに対してテラス変換まで考慮して技を使ったりヘイラッシャを削る動きが多くじゃれつくも必須クラスになったため、結果としてレギュAで採用した特殊な技が全て普通の技に戻ってきました。


*持ち物
ハバタクカミやイーユイと戦ってほしいのとそもそも攻撃技4つ全部欲しいのでチョッキでの採用です。
チョッキ持ってても数値がギリギリなので、チョッキなしHAマリルリに今やらせたい仕事をさせるのは流石に無理がありそうです。


*テラスタイプ

基本的に素のタイプの価値を勝っているのであまりテラスを切ることはないのですが、胞子避けと対テツノカイナ両方を考慮した草テラスタルを採用しました。
だたしこのマリルリはチョッキ持ちである以上守るが使えず、さらにテツノカイナからヘイトを買いやすく猫騙しからの集中も受けやすいため、猫騙しと電気技両方対応できるゴーストテラスの方が使いやすかったかもしれません。

 

 

 

3.予選使用構築

※レンタルコードは切れています

 

予選構築についても少し触れておきます。
構築しての大きな変更点はディンルーがいたこと、サーフゴーではなくハバタクカミを採用してたことの二つです。

最初ディンルーのカタストロフィで削ってパオカイリュードラパの展開を作る動きでした。
正直合計種族値も凄まじく高く、構築としてのパワーは見た目こっちの方が高いですね。

こちらもキラフロル耐性は健在で、寿司コンボに関してはマリルリ以上に耐性が高いです。

予選は抜けたもののアーマーガアの突破手段が苦しい、前のめりな構築のSブーストハバタクカミに翻弄されやすい、ヤミカラスを削る速度が遅い(カミを連れて行くと隣の地面タイプに縛られたり11交換になったりする)という課題が残っていて、現在の形になりました。

ちなみにこの構築のカイリューの技構成である滝登り+炎のパンチは、自分が5世代の霰パで採用していたアクアテール+炎の牙ガブリアスの着想を使ったもので、時を超えて未来の自分にこの考えが貢献することになりました。

 

 

 

4.最後に

今回の構築は、結果的には自分が好きな要素の集大成という形になってますね。

僕はドラゴン大好き少年でドラパルトは神のポケモンだと思って使っているので、こいつがいなかったらSVの自分構築どうなってたのやらと。

構築の形としては直前まで迷走することが多かったですが、このコンセプトとしては結果的にある程度満足のいく出来だったのかなと思っています。

そもそもJCSの取り組みとかこのコンセプトを貫くことが正解だったのかという話はJCSの反省の話となって今回は構築記事なので、また別の機会に書くとしましょう。

 

 

 

ポケモンSVシリーズ1ダブル使用構築 まもみが残飯ドラパルトSVバージョン

 

昨日のシリーズ1総括記事の話を元にどんな構築を自分が作ったのかというお話です。

この構築は1/29日のきゅーぽけオフダブルで優勝して、ランクマッチではシーズン2の最終順位がメインロムサブロムで54位と62位にはなっています。

 

1.構築概要

 

まもみが残飯ドラパルトを軸にした構築です。
剣盾時代に一度まもみが残飯ドラパルトを詰めていた時期があり、その時はあまり強くなかったという結果に終わった過去がありましたが、今回は本当に強い構築として完成させられたと思っており当時のリベンジにもなりました。
構成自体は古臭さすら覚えるような受けを重視したグッドスタッフですが、基盤となっている戦術のヘイラッシャ耐性がとても高い所が最大のポイントとなっています。

 

1-1.SVのドラパルトの立場
剣盾のドラパルトは癖の強い技を全てダイマックス技として単純に強い技として打てた点と、ダイドラグーンの攻撃ダウンも含めてダイマックス中弱点で落ちないので特に状況を選ばず殴るという行為だけでとても強いポケモンでした。

しかしながら、当然SVにはダイマックスはなく技も耐久力も元々のドラパルトのポテンシャルで戦う必要が出てくるし、パルデア地方にはマスカーニャやドドゲザンといった超高火力の不意打ちが使えるポケモンが2匹も環境にいることや、得意だったドラゴン同士の殴り合いでは上をとってもテラスタルのタイプ変換によってそもそもこっちのドラゴン技で縛れているとは限らないといったように、下準備なしで上をとって殴ることの信頼性が落ちていることから流石に雑運用で既に強かった剣盾よりダブルにおける立場は悪くなっています。

といつつもドラパルトの素早さ自体はシリーズ1どころかパラドックスポケモンや準伝説も含めた上でマルマイン以外のすべてのポケモンに勝っているという絶対正義に等しい点、カイリューの神速が強いという環境の前提がありゴーストタイプである事実はプラス要素として働いています。

技に関しても幅広く強い攻撃技が使える状況ではなくなりましたが、ドラゴンアロー自体は物理ドラゴン技の中でも超高性能な技であり、事実盤面を作ってから最後にドラゴンテラス鉢巻ドラゴンアローで詰める動きは脅威度が高い動きで対面したらしっかり対策しなければならない程度の認識は持たれています。

総括するとドラパルトは剣盾時代に比べると単体性能がピーキーになってしまいましたが、ドラゴンアローを始めとした一部の技をこの素早さから打つ挙動自体は準備さえすれば強いままであると言えます。

 

1-2.今回のドラパルトの型決定について

では、メインとなっている今回のドラパルトの型方針はどうやって決めたのかというと、ドラパルトが使える技の中で強いものが限られているならば本当に強いものだけを安全圏から撃ちまくるという考えが今回の構築方針です。

世間で主流な鉢巻ドラパルトは採用技4つ中でドラゴンアローだけが強くて次点でとんぼ返りが使う価値がある、他は局所的な運用だけで基本使わないという強い技が少なくなっていることが顕著に表れている構成をしています。

ドラパルトは攻撃技に関してはほぼドラゴンアローだけが強い状態であり、それ以外は鬼火や壁といった補助技の方が神速を無効にするタイプや素早さの観点から優秀であり、今回はドラゴンアローと鬼火は強いからそれを身代わりの中身という安全エリアから使い倒すというのがコンセプトとなっています。

余談ですが、剣盾の時に祟り目ではなくドラゴンアローを連射するコンセプトはダメだったのかと言われると、剣盾ではこの指役にフェアリータイプで受けながらドラゴンアローを吸ってしまうトゲキッスがいたのでドラゴンアローだけを攻撃の軸にすることができませんした。

 

1-3.構築のメイン軸の対ヘイラッシャ性能の高さ
冒頭で書いた通りこの構築最大のポイントはメイン軸がシャリタツヘイラッシャの寿司コンボにとても強い点で、最後まで詰めることになった最大の理由となっています。
ドラパルトは合体したヘイラッシャより速いので上から鬼火を入れられる点、ドラパルト自身はまもみが残飯で攻撃が何回も直撃しないように立ち回れるため、ドラパルトの隣で水抵抗の威嚇を回すことで合体したヘイラッシャを特殊な技なしで封殺することができます。
こちらは個体数を4匹維持しながら戦うことがメインコンセプトなので眠るヘイラッシャがTODを仕掛けてこようとしても個体数負けがないどころか下準備で個体を1体失うことが多いのはヘイラッシャ側なのでTODはむしろ勝ちパターンとなりますし、ドラパルトがフェアリーテラスタルなのでいっちょうあがりによるステータス修正による切り返しもフェアリードラパルト+マリルリorドドゲザンという並びでほぼほぼダメージが発生しないハイリスクな行動にすることができます。

 

 

2.個別解説

 

ドラパルト

193-157-97-*-96-195

火力

ドラゴンアロー*2で167-111サザンドラが落ちる

物理耐久

A-1.162マスカーニャの1/2道具叩き落とすで身代わりが壊れない
205ドドゲザンの1/2黒いメガネテラスタルドゲザンで身代わりが82%で壊れない
1/2一致イカサマで50%で身代わりが壊れない

特殊耐久

177サザンドラの1/2悪の波動で75%で身代わりが壊れない

素早さ

最速タイカイデン+1

 

構築の軸でこのポケモンの説明の半分ぐらいは概要で書いている内容ですね。

概要に書いていない大きな特徴としてはフェアリーテラスタルの採用です。

概要で書いたように強力な不意打ちが沢山飛んでくる=悪タイプが大量にいるという状況は本来ドラパルトにとってはかなり都合が悪いのですが、その逆境を全てひっくり返す一手であり、耐久の項目に書いてある通り逆に多くの悪タイプの攻撃を起点に身代わりを残すことができるようになります。

その都合上ほとんどの場合ドラパルトでテラスタルを切るので、構築上はドラパルトがフェアリーである前提のタイプバランスをしています。

数値設定面は素早さ耐久⇒火力の順番で設定しています。

耐久の目的は上で書いた通りで、素早さは最低でもマスカーニャは抜いてほしいので193が下限、一つ上にタイカイデンがいてしかもタイカイデンが採用されいてる構築はとても前のめりな動きをしてきて素の速度で上をとることがすごく重要なのでタイカイデンまで抜かせる195に設定しました。
195はファイアローと同速ですが、ファイアローはそもそも初手は颯の翼で動いてくる上にその初手は大体追い風を使ってきてさらに素早さで負けてるターンが長く、195の素早さで同速合戦をすることがほとんどないと判断したので火力を優先しました。

特にタイカイデンは初速の追い風よりもドラパルトの行動が先である点が重要で、タイカイデン+サーフゴーの初手に対して守るではなく身代わりから入ることが許されているのでそれができるタイカイデンとできないファイアローには素早さを抜く価値の差がとても大きいです。
火力は言ってしまえば残分なのですが、ドラゴンアロー連射モードに入った時に、最低限脅威としてして成り立つ火力であることが重要だと考えており、そのラインは並以上の耐久を持つサザンドラがドラゴンアローを集中的に食らったら落ちるこのラインでした。

絶対にサザンドラを落としたいという意思があるわけではなく、単に火力が高い方が価値が高いシーンが多いと判断しただけなのでどうしても素早さが気になるなら1だけ素早さに回しても支障はないです。

技に関しては概要で書いた通りですが、当たり前なんですけどこの技だと構築単位で対ニンフィアをかなり頑張ることになってしまったので、構築コンセプト的には変わってしまいますが身代わり⇒ゴーストダイブにした構築を模索するのもありだと思っています。

ちなみに特性は実はクリアボディ以外の他二つ全部候補になっていて

身代わりするドラパルトが流行り出した場合(実際はなかった)⇒すり抜け

ニンフィアのハイボを封殺できる可能性を作りたい⇒呪われボディ

といったような可能性を考えていましたが、結局敵の水ケンタロスなどから威嚇を受けるとドラゴンアローの脅威度が無になってしまうのでクリアボディが一番無難だとは思います。

 

 

ボーマンダ

171-187-100-*-100-167

火力

鉢巻アイアンヘッドで202-86ニンフィアを81%で1発
(鉢巻飛行テラスダブルウイングで202-86ニンフィアが98%で落ちる)

素早さ

最速

 

ヘイラッシャを倒すプラン、身代わりを残すプラン、火力アップアイテム持ちガブリアスの攻撃を耐えるプラン諸々が威嚇を前提にした設計なので威嚇要因が必須となっています。ヘイラッシャの横で回すので威嚇要因は水の耐性が必要でドラパルトの身代わりを残すには隣がある程度前のめりに殴って圧相手に圧をかけてもらう必要があるため、その条件を一番満たしやすいボーマンダを採用しました。試す時間がなかったですが、他の候補としては水ケンタロスも一考できると思っています(ただし、後述するマリルリが諸々の対策にかなり綺麗にハマったので水ケンタロスにする場合マリルリの枠も別に探さないといけない)。

技道具数値テラスタイプは基本的にはニンフィアを倒せる確率を上げるためというのが根幹の理由となっています。

最初は意地っ張り+飛行テラスで使っていてニンフィアの主流なテラスタイプ関係なくダブルウイングを使えば倒せる可能性があるという構えをとっていましたが、ボーマンダが準速だとサザンドラウルガモス、最近増えた最速コノヨザル等のポケモン相手に窮屈でニンフィア以前の問題だったので最速運用として、ニンフィアの削りは最速を前提にした上の努力目標という方針になりました。一応HCニンフィア程度ならアイアンヘッドで落とせますが、総括記事で書いた通りこういう対策は極力テラス前後関係なく等倍で通る技で行うべきであり、しかもニンフィアは実態として耐久効率を求めるとC振り切りを前提にすると181-106みたいな物理耐久になるのでH振りだけが落とせる状態はそもそもあまり信用できない火力ラインです。

この耐久力は意地っ張りでしか対応できない為、少し削れたニンフィアを打ち漏らさないという程度の採用になっていました。

陽気にしたことで飛行テラスで刺しきれなくなったのでバンギルガルガン相手に投げた時に切れる可能性がある、他のテラス切りを確認した後ならどんなニンフィアでもアイアンヘッドで一撃で倒せるようになるという方針から最終的に鋼テラスでの採用となりました。

技はダブルウイングとアイアンヘッドは上記の通りとして、瓦割はドドゲザンを突破するための採用、岩雪崩はウルガモスカイリューに効率のいい打点を入れられるかどうかでゲームテンポの作りやすさが全く違うので採用しています。ウルガモスは一見ダブルウイングでも対応できますが、2回接触して炎の体を誘発しやすいので、その対策も兼ねています。

 

ドドゲザン

189-205-141-*-106-88

火力

黒いメガネドゲザン+不意打ちで183-116ガブリアスが落ちる
黒いメガネドゲザン+不意打ちでB実数116サーフゴーに等倍で最低ダメージ186

物理耐久

205ドドゲザンの2総大将2倍弱点けたぐり耐え(悪テラス状態で被弾想定)

特殊耐久

178ニンフィアハイパーボイス2発耐え
178ニンフィアの弱点テラバースト耐え
194グレンアルマの珠アーマーキャノンを等倍で94%で耐え

素早さ

可能な限り速く。準速ヘイラッシャ+1までは確保。

 

ドラゴンタイプを中心に組んだら鋼タイプと相性がいいというのはもはや道理であり、ドドゲザンはドラパルトの元タイプのゴーストが苦手なタイプを悪で受けられる、総括で書いた通り単体性能2強判定しているので入れない理由がありません。

対サーフゴーにおいて最も比重を置いているのがこのドドゲザンであり、サーフゴーを絶対にドゲザン+不意打ちで倒さないといけないので黒いメガネ+振り切りという構成をとっています。SVはトレンドの移り変わりが激しく、サーフゴーの耐久力は不特定要素となりやすいのでH振り切りのサーフゴーを落とせない限りは攻撃を全く妥協する気がありませんでした。

素早さを振った速いドドゲザンとなっていますが、これは先に耐久から計算していてドドゲザンとして成立耐久力のギリギリを攻めた値で残りを振れるだけ素早さに振った形となっています、

一応ヘイラッシャ+1という同族以外の大義名分も持った速度ではありますが、正直このドドゲザンは同種の素早さ合戦という意味では攻撃振り切り前提というハンデを背負ってる関係で体感3割~4割は負けてるので過信はできません。

そして実態としてはドラパルトの鬼火も組み合わせて行動保証に対する保険はかけています。
実際そんなことしているならSを抑えてもいいように思えますが、Sを抑えたニンフィアの上をとれるかどうかも対ニンフィアにおいて立ち回りの負荷軽減できるかどうかで重要な要素だったので、この値でも振っていた方がトータルで使いやすかったです。
もしドドゲザンの素早さを抑える場合は、代わりに後述するマリルリを速くすると思います、

技はけたぐりとアイアンヘッドが選択で最終日はアイアンヘッドを使っていましたが、ドラパルトを選出しなかったり、選出したとしても火傷を入れて数ターン後に敵のドドゲザンを都合のいいタイミングで処理する際にけたぐりがないと困る局面が多かったのでけたぐりの方が正解に近いと思っています。

テラスタイプに関しては単純な単体性能が一番強い悪タイプの採用で、自分がドドゲザンが単体性能2強だと思ってるのは悪テラス込みの話だったりもします。

エスパー0倍を残しながら炎弱点を消せるので対グレンアルマの観点でも重要ですし、何かしらの要因でドラパルトが早期に処理されたりテラスを切らないパターンになった場合ドドゲザンの単体性能に頼ることも多いです。

対ヘイラッシャ耐性の話でも語りましたが、基本的には4体全てが生存した状態で対戦が進むので、特性に関しても総大将はほとんど性能に期待ができない且起動してる時は盤面が崩壊してると思っているので負けん気が無難です。

初手でものまねハーブケンタロスを引いたとしても、マンダ交代の威嚇+ドラパルトの鬼火で簡単に無力化できるのでものまねハーブ返し耐性も構築単位で高いです。

 

 

ウルガモス

181-*-86-182-126-152

火力

モロバレルをオバヒで一撃突破できる範囲を広くするために可能な限り高く物理耐久

205ドドゲザンの黒いメガネテラスタル不意打ち耐え

特殊耐久

C1.194グレンアルマの75%Fワイドフォース耐え

素早さ

準速(スカーフ以外のサーフゴーを全て抜きたい)

 

ニンフィア等の構築の穴になりがちな特殊方面の相手を対応してくれるポケモンであり、何よりも対イエッサングレンアルマの切り札でもあります。

最大の特徴がものまねハーブの採用であり、グレンアルマの砕ける鎧にものまねハーブを反応させることでワイドフォースの上から虫の抵抗を打つことができるようになります。特に、ものまねハーブは砕ける鎧と弱点保険が同時発動した場合全部コピーする仕様があるので、そのパターンに入ったらその対戦はほぼ勝ちが確定します。
ニンフィアののどスプレーやイエッサンのサイコシードにも反応する為、トリルイエッサングレンアルマまで対応した戦術であることや対ニンフィアでも貢献してくれる点ではとても綺麗な採用となりました。

テラスタイプは上記の対グレンアルマに従って悪テラスとしています。
ものまねハーブが反応したら素のタイプでも問題ないのではないかと思う所はありますが、イエッサンのサイキネで削られる、グレンアルマがバックして2週目の対面が発生した際にエスパー無効にできないとウルガモスの体力がもたないパターンが明確に確認できたので悪テラスは必須であると判断しています。

技は説明済みの虫の抵抗を除くとオーバーヒートはよっぽど展開が上振れてない限りは蝶の舞までは積み切れずに局所的な対応を求められることが多いため、ドドゲザンサーフゴーモロバレルに対して確実に仕留める技ないしセグレイブに対する最大打点として採用しています。

ただ炎技は実際の所は炎の舞との選択で、オバヒと炎の舞は強いタイミングが全く異なっており、上記の迅速処理が必要なシチュエーション以外の暇な時に打つ炎技としては炎の舞が圧勝しています。ウルガモス運用時はそのどちらにも遭遇するためどっちが正解だったかは今でも結論が出ていない所でもあります。

ちなみに熱風は中途半端な打点でセグレイブの熱交換を反応させたりコノヨザルの憤怒カウントを悪戯に進めてしまうので不採用としました。
蝶の舞は基本的な仕事が虫の抵抗炎技守るで完結してるので、単体性能を上げる技としての採用をしていて対ニンフィア性能も上がります。ただし本当はこの枠はセグレイブの火力を削いだり弱点をとれる技があれば理想だったのですが、ウルガモスの技の中にはその条件に合致する技がテラバーストしか存在しなかったので諦めました。

数値設定は素早さ⇒耐久⇒火力の順番で決めており、素早さは構築全体がゆっくり立ち回る都合で相手のサーフゴーの行動回数を増やしがちなのでそこを緩和するためというのと追い風が絡まないサーフゴーは確実に削りたいのでサーフゴーまで抜きたいという理由で準速にしています。ただ基本的に対サーフゴーはドドゲザンで行っているので素早さは最速グレンアルマ+1の140まで落とすことは可能です。

耐久力はドドゲザンの前で行動を保証した耐久力を確保しているのと、対グレンアルマの際、相手の取り巻き次第で最初にテラス切らずに様子見⇒2手目以降テラスを切るか再考するパターンがあるので虫の抵抗入れた後の保険ワイドフォース耐えるようにしています。悪テラスなら虫の抵抗で倒しきってしまうことがほとんどですが、イルカマンのクイックターンで起動している場合は虫等倍の元タイプのままなのでここで必要な数値になります。

火力面がオバヒを採用しているのにモロバレルを打ち漏らすのが嫌だという理由で残りを振れるだけ振ってD120程度あるモロバレルも倒せるようにしていますが、現行の物理耐久ではセグレイブの巨剣突撃を耐えることができないので物理耐久を厚くして出せる相手を増やすのも選択肢だったように思えます。決めないといけないことの優先順位が低めな事柄だったので期間中にここまで結論が出せませんでした。

 

マリルリ

201-112-106-*-101-71

火力

瓦割で222-113セグレイブ2発
水テラスアクアブレイクアクアジェットでB実数116サーフゴーに最低ダメージ182

物理耐久

204カイリューの鉢巻飛行テラバーストを82%で耐え

特殊耐久

C2.194グレンアルマの75%Fワイドフォース耐え

素早さ

最遅グレンアルマ-1


ドラパルト、ボーマンダ、ドドゲザンを中心とした受け回しする際に水タイプが欲しいため採用しています。これもドラゴン鋼が入ると水が補完として綺麗であるという定石の補完方法ですね。
具体的な理由としてはヘイラッシャを受け出せる駒を増やしたい、セグレイブに対して受けて戦いたい、雨パに出した際に飛行弱点を使いたくないという理由で水タイプを求めていました。

この手の直線的な攻撃と受けしかできないポケモンを補完で採用すると、よくギミックに弱い構築ができるのですが、この構築は対ギミックを先に全部解決していて残りの課題が相性補完周りだけになった為、素直な補完ポケモンを採用するリスクがほとんどなかったのがとても大きかったです。
後はアイススピナーを習得してマリルリ自信がギミックに対する回答を得たのがあまりにもでかいです。
技の特徴はじゃれつくを切ってアイススピナーと瓦割の氷+格闘の構成で採用していることです。これは元々仮想敵となるドラゴンタイプはどうせマリルリを見たらテラスを切るため実質的に通りが悪いのであまり期待できなかったためです。
サザンドラには鋼変換を考慮して瓦割、カイリューガブリアスには飛行や地面への変換を考慮としてアイススピナーを使った方が一貫しやすいです。

そして何よりもアイススピナーがマリルリがずっと求めていた神の技であり、今まで苦手だったサイコフィールドを簡単にはがせる上にアイアンローラーと違って平時で使っても草やドラゴンに対する打点として成り立ってる為、マリルリの水タイプを中心とした挙動をサポートする理想的な技としか言いようがないです。本当にこの技はマリルリの使いやすさを各段に上げました。

格闘技は馬鹿力との選択肢になりますが、瓦割の段階でドドゲザンを9割近くけずれることと、セグレイブも2発で落とせるラインは達成しているので、安定して居座れる方を採用しています。

数値面は簡単にいうとHAをいい感じにいじくっただけのいつものマリルリです。そもそもマリルリは元のA種族値が低いのでここを削ると調整先の大義名分以前の所で大幅な性能ダウンを起こすのでよっぽどなことがない限りはAは振り切りだと思っています。

ドドゲザンと同じような対サーフゴー性能や対セグレイブの重要な駒な上で瓦割2発の達成ラインがほぼ全振り部分なので仕事観点でも実際切れないです。

ドドゲザンの項で少し触れましたが、マリルリとドドゲザンの素早さはどっちかを速くしてもう片方は遅くするいう方針で考えていて、これによって仮に突然トリル系のグレンアルマを引いても対応しやすくなります。

今回はマリルリが単純に数値が低くて素早さを振ると無茶が発生すると判断してドドゲザンの方を速くしました。また、トリルグレンアルマの耐性はアイススピナーが使えるマリルリの方が高い側面もありますし、ウルガモスがどうしても出せない時にイエッサングレンアルマ相手にマリルリのアイススピナーで立ち回る動きをすることがあることからも保険ワイドフォースまで耐えてもらう必要がありました。

耐久面はD方面がH実数201で上記の必要分を確保できたので若干Bに偏らせています。これは元々が物理環境なのもありますし、突撃チョッキを採用して守れないので一撃で落ちる可能性は可能な限り減らしたかった要因が大きいです。ちなみに純粋にHAで振り切ると鉢巻テラバーストを耐える確率が75%まで下がります。

突撃チョッキの採用は、総括記事で書いた極力守るを採用したいという観点と矛盾しているアイテムなのとこの構築自体守るをうまく使うことが重要なので採用に関しては最初は迷いましたが、そもそもマリルリの基礎スタッツが低いので持たせないと数値が足りない、突撃チョッキ自体は行動を保証するアイテムである、セグレイブ相手にしながらアイススピナーまで使おうとすると技4つ全部攻撃技である必要があるということでそれを加味しても突撃チョッキの方が有効だと判断しました。

テラスタイプは、火力面の説明で書いたように対サーフゴー第2の駒としたいので水技の火力アップをしてさらにサーフゴーを相手にする際に邪魔なフェアリーを消せる水で採用しています。
草抵抗のテラスは構築単位でマスカーニャを捌きやすいのと飛行弱点になるか水等倍になるかのどちらかで雨パに切りにくいのでなくても特に困らないです。
違うテラスタイプの候補を探すならワイドフォースを0倍にできる悪や憤怒の拳を0倍にできるノーマルあたりが候補になります。

 

キラフロル

159-*-101-182-111-151

素早さ

最速(同族及び80族~90族が密集している為。コノヨザルは可能な限り抜きたい。)

 

対イッカネズミコノヨザルの回答札です。
イッカネズミコノヨザルは中途半端な火力で殴ってくる敵に無類の強さを誇っており、この構築のその要件を綺麗に果たしてしまっていて最大の課題でした。
この指や怒りの粉で叩きを吸いながらロングゲームを仕掛けるなら絶対にコノヨザルを攻撃しない動きをしないといけないのですが、ドラゴンアローが勝手にコノヨザルを狙ってしまうので現実味がありません。

そもそもイッカネズミの処理速度も遅い構築なので挑発が絡むとすぐにまた袋叩きができる状態を作られてしまいます。
イッカネズミコノヨザルに対して構築のメインコンセプトを維持して戦える唯一のポケモンが、キラースピンでイッカネズミごと毒にして且となりのドラパルトと一緒に逃げているだけでコノヨザルを削りに行けるキラフロルのみでした。

実際採用してからはきっちり突破はしてるのですが、この対処法自体は知らない相手からしたら竜テラスドラゴンアローという脅威が見えているドラパルトから狙いたくなるからそこを身代わりで逃げながらキラースピンを無償で撃てたという背景ありきでもある気はするので、安定感のある対策とはいえないかもしれません。後述するテラスタイプの見直しで改善ができるのではとは思っています。
といっても、対コノヨザルを抜きにしてもキラフロルはフェアリーに弱点を付ける、どくびしやキラースピンの毒ばらまきがドラパルトの動きとすごく相性が良いという観点からそもそも構築的な相性が良く採用自体は大正解でした。被ダメを抑える代わりにスリップの入りが遅い火傷中心の立ち回りと被ダメは抑えられないがスリップの入りが速い毒中心の立ち回りを選択できるようになったのはでかいです。

技はパワージェムの枠が毒状態の技になったよくある4つで、サーフゴーを殴ってもらわらないと困るので大地は切れませんでした。

テラスタイプを暫定草で試していて、そもそも切ることがなかったので妥当性をきっちり判定できなかったのですが、一番テラスタルが生きるタイミングが憤怒の拳やワイドフォースを避けるタイミングだと思った為、本当は悪かノーマルが正解だったように思えます。

ちなみに特性は腐食の可能性も十分にあると思っていて、腐食を採用するとモロバレルを毒にできる点は理論上魅力的でした。ただ運用時流石にどくびしばら撒いた状況はシンプルに強かったので毒化粧で問題はないと思っています。

 

3.その他

 

3-1.誰も素早さ操作できないけど問題ないの?

結論からいうとそこはほぼ気になりませんでした。

総括記事で書いた通り、今の環境は素早さ操作中に単調な動きしかできないので守るできっちり時間を稼げば十分な切り返しができたこと、何も素早さ操作がない環境下だと基本的には自分側が採用しているドラパルトが一番上をとっているという点で自分の考えるSVの環境定石にのっとった切り返し方で対処可能でした。

先制攻撃による対応を主流としているのでそもそも実数値で勝負していない事、今まで先制攻撃軸の制圧で癌になりやすかったサイコフィールドをマリルリ自身が剥がせるようになったことで先制攻撃の完全な封殺が汎用性がイエッサンよりは低いリキキリンぐらいしかなくなった点も後押ししていました。

 

3-2.違う候補の軸

 

結論とした構築以外にも、ギャラドスガブリアスを軸とした違うパターンも調整していました。

こちらは鉢巻ガブリアスの対コノヨザルやキョジオーンの解決能力の高さが魅力で、特にヤミカラスが採用されたパターンでは嫌な音+地面テラス鉢巻地震でコノヨザルをフレンドガードの上から貫通して倒すなんて芸当も出来ました。

しかし、ギャラドスの遂行速度が遅く敵に圧をかける能力が低くてダメージレースで負けやすかったこと、ヤミカラス採用段階だと水耐性がなさ過ぎてヘイラッシャに勝てなくなるという本末転倒な事態が発生したので没となりました。

ヤミカラスの枠はモロバレルとかトロピウスとか水耐性があるポケモン試していましたが、結局大きな解決には至りませんでした。ただこちらはこちらで今の構築が苦手なイッカネズミにコノヨザルに強いというとても大きな強みがあるので時間があれば詰めて使い分けるとそれはそれで強かったのかもしれません。

 

 

4.最後に

とても長くなってしまいましたが、新作がでて2か月という短い期間でダブルでこういう納得感がある構築が一つ組めたのはかなり久しぶりに思えます。

SVは本当に歴代世代の中でもテラスタイプの確保は大変だし環境はよく変わるしものすごく忙しい世代でしばらくは自信が持てなかったのですが、なんとかシリーズ1で一つ形に残せて本当によかったと思っています。

ただ一部時間がなくて綺麗に結論が出せなかった要素もあったので、次の構築はその辺も綺麗に詰めた状態でシーズンを終わらせたいですね。