博多遺跡群で思考型ワークショップ

【博多遺跡群と「幸せ」】
「掘り出された古の博多展〜重要文化財になって博多のまちに里帰り〜」
http://faam.city.fukuoka.lg.jp/exhibition/detail/573
の特別イベント「ワークショップ 触れて・話して・考えて★「博多の魅力、再発掘!」」
http://faam.city.fukuoka.lg.jp/event/detail/718
が無事に終了!

参加者は高校生5名を含む約40名。
遺物に触れて、遺跡・遺物について話して考える場づくり。

《流れ 10:30〜15:00》
1.目的・目標の確認
2.アイスブレイク
3.博多遺跡群を知るワーク
4.重要文化財を知るワーク
5.博多遺跡群のこれからを自分ごとにして考えるワーク
6.まとめ

3.では、情報カードと遺跡図による遺物並べクイズ。
4.では、遺物をみて重要文化財かどうかをチームで考えるコンセンサスゲーム。
5.では、ワールドカフェ。

どれも活気があり、学びのある意味ある場になったことが、最後のアンケート結果からうかかえました。

また、こういう歴史系ワークショップができればなんて話を、今回の主催者である福岡市埋蔵文化財センターの方たちとしました(来年度に可能ありです♪)。

このような場にめぐりあえてうれしい限りです♪
参加者の皆さま、福岡市埋蔵文化財センターの皆さまに感謝です。


授業づくりは難しいが面白い2

【授業づくりは難しいが面白い2】
本日、勤務先で担当する授業「現代日本の歴史」の4回目。
出席者は93名(履修登録者は106名)。
入職当初から毎年前期・後期に授業をしており、テーマは基本的に変えておりませんが、授業内容のマイナーチェンジを常に行ってきました。

今日の授業は、戦後の高度経済成長期に入る前の日本社会について考える内容でした。
今年の後期は、考えを深めるためのレクチャー・情報提供のタイミングを前半のみにするのではなく、プレゼン後の後半にも意図的に入れる試みをしております。<本日の問い(目的)>
*戦後(1945年以降)の日本社会は、「幸せ」「平和」とどのように向き合ったか?
*「平和」は人々やあなたの「幸せ」「不幸」にどのようにつながるか?(を考える)<本日の目標(ルーブリック)>
Level1:1945年以降の日本社会の歴史を知ることができる
Level2:世界的に「平和」をめざす中で、戦後の日本社会の状況を知ることができる
Level3:戦後の日本社会について、「平和」「幸せ」を通じて理解しようとすることができる

<本日の授業の流れ>
1.本日の目的・目標の確認《5分》
2.ミニレッスン(情報・話題提供)《10分》
3.席替え《5分》
4.KPシート作成《25分》
5.プレゼン《10分》
6.本日の授業の目的・目標と配付資料との関係を確認+αのミニレッスン《25分》
7.出席カード&小テスト記入→担当者との対話→授業外学習配付《20分》

◆2.看図アプローチ(ピカソ「未来の鳩」1962年)
◆4.5.プレゼンはペアでそれぞれ違う文章についてKPシートにまとめて(構造化して)、アウトプットしてもらいました。
・題材A:
老川慶喜『もういちど読む山川日本戦後史』(山川出版社、2016年)34〜36ページ、42〜43ページ
・題材B:
野口悠紀雄『戦後経済史』(東洋経済新報社、2015年)18〜23ページ

◆6.+αのミニレッスンでは、2つの映像を紹介
NHK歴史秘話ヒストリア』「日本人とラーメン」(戦後部分)
オタフクソース「わたしの名はオオタフクコ〜小さな幸せを、地球の幸せに。〜」
https://www.youtube.com/watch?time_continue=1&v=S5OB3EDmiNU

◆学生たちは、戦後社会と今との対比の中で、自分の現状のあり方とこれからの生き方について考えているようなコメントを多く書いておりました。
直近の生き方として、映像を通じて「ラーメンが食べたくなった」と書きたくもなる昼前の2限でした(笑)

まさに、「現在」を考える上で「過去(歴史)」を学ぶ意味を理解することができ、そして、「現在」から「未来」について考えることができることを、体感したんだなと思う今日この頃です。

授業づくりは難しいが面白い1

【授業づくりは難しいが面白い1】
先週金曜日、神奈川県立平塚中等教育学校で高校2年生51名に日本史Bの授業を担当。
教員研修の一環で、先方のオーダーは「すぐに使えるアクティブラーニングの手法をたくさん知りたい」とのことでした。<本日の問い(目的)>
*歴史(日本史)を学ぶ意味とは?
*歴史(日本史)を「幸せ」「自由」を通じて考えることで、どのような気づきがあるか?
*自分にとっての「幸せ」「自由」とは?(を考える)<本日の目標(ルーブリック)>
Level1:「過去(歴史)」を学ぶことの意義について知ることができる
Level2:「現在」を考える上で「過去(歴史)」を学ぶ意味を理解することができ、そして、「現在」から「未来」について考えることができることを知ることができる
Level3:歴史を学ぶことと「幸せ」「自由」をつなげることができる

<本日の授業の流れ>
1.本日の授業の目的・目標の確認《5分》
2.平安時代人物コンセンサスゲーム(4名)《10分》
3.マンダラート作成《10分》
4.マンダラートでプレゼン(2名)《5分》
5.本日の授業の目的・目標の確認《5分》
6.出席カード&小テスト記入《10分》

※私の授業スタンスは、プリントおよびKPシートをホワイトボードにはって提示。

◆2.平常の授業が鎌倉時代に入ったばかりということで、復習を兼ねて、平安時代の人物の「幸せ」について考えてもらうコンセンサスゲームを行いました。

◆3.4.プレゼンはペアでそれぞれ違う文章についてマンダラートでまとめて(構造化して)、アウトプットしてもらいました。
・題材A:
木村茂光他編『大学でまなぶ日本の歴史』(吉川弘文館、2016年)酈〜酛ページ
大日方純夫『はじめて学ぶ日本近代史・上』(大月書店、2002年)23〜25ページ
・題材B:
苫野一徳『教育の力』(講談社現代新書、2014年)16〜18ページ

◆6.「本日の問い」について、それぞれ自分なりにまとめて書いてもらいました。

◆生徒たちからは、非日常的な授業ということもあり、好意的な反応が多くて一安心。
「暗記の先にあるものがわかった」「とにかく考えた」「考えて疲れた」「面白かった」「この授業を受けたことが「幸せ」」「私、フロイト超えた!?」など。

歴史を学ぶ意味を伝えるだけではなく、自ら考えてみることに意味があると思う今日この頃です。

6月17日・アクティブラーナーが育つ場づくりセミナー

【理由があります!】
りゆうがあります』という絵本を知っていますか?
子どもが鼻をほじっていることにはそれなりの理由があると言い張る主人公、それ以外にも人の行動すべてに理由があるという温かいお話に溢れた絵本です。

小さいときの子どもって、物事一つひとつに理由をつける(言い訳ともいいますが・笑)ことができています。
それが歳を追うごとに、特に中学生・高校生くらいになると、「特に(何もない)」「別に(どうでもいい)」みたいな感じで物事を自分から離してしまう気がしてます
成長にともなう自我・フンベツなどがそうしてしまうのかもしれません。
しかし、もっと〈当事者〉感覚を持って、空気を読んで何もしないのではなく、個別の観察&全体の俯瞰をしつつ、主張できるようになって欲しいなと思うのは私だけでしょうか?

ちょっと先になりますが、6月17日(土)午後に、
「アクティブラーナーが育つ場づくり−「理由があります」と言える〈当事者意識〉を育む手法とは−」
というセミナーを開催します。
詳細・申込はコチラから↓
http://www.kokuchpro.com/event/ALB0617/
このセミナーは、アクティブラーニングを意識した授業を行うときのベースになる場づくりの発想と具体的な手法を学ぶセミナーです。
 今回は、全国の高校などで主権者教育の授業・ワークショップを実践する特定非営利活動法人YouthCreate代表理事の 原田 謙介 (Kensuke Harada)先生を講師にお迎えしました。さらにファシリテーターとして、皆川 雅樹先生と、米元洋次先生(Yoji Yonemoto)が参加し、学びを深めます。
《お申し込みは、こくちーずプロからお願いします。》
 http://www.kokuchpro.com/event/ALB0617/

関東学院六浦中高のブログで紹介

【研修をきっかけに】
今年1月に教員対象の研修講師を担当した関東学院六浦中高でのKP法の広がりが、同校のブログで紹介されております。
http://blog.kgm.ed.jp/?eid=3356
研修会では、KP法の活用方法とファシリテーションについてワークショップを中心に行いました。
こういう形で研修の影響があらわれること、うれしいです♪
生徒たちがイキイキワクワクする実践がもっともっと広がるといいですね。