モテキ

公開の時に映画館に行こうかどうしようか考えた作品。公開時はまだ森山未來に対する尊敬がそれほど高まってはなかったのですが、ヘドウィグを見た今は絶大なる敬意を抱いているので、さすがだなぁ〜と思って見ました。ダンスも歌も素晴らしい!
ストーリー自体も面白くて、女性陣も個性が際立っていて良かった。そしてラストが意外な感じで終わって「あら、まぁ」と驚いてしまいました。
エンドロールも面白かった。

モテキ DVD通常版

モテキ DVD通常版

ワイルド7

ここ数日の関ジャニ∞熱から見たくなっていたこちらを拝見しました。
丸ちゃんは主役ではなかったのですが、ちょいちょい出る度に見とれてしまいました。イイね。
そしてバイクに乗る皆さんがカッコイイ。中井貴一も熟年のいい味をお出しになられてました。
そして何より、深田恭子がめきめき役の幅を広げているのに感心しました。
でもって、ストーリーとしては7人のキャラがまるで生かされていなくて、前科(というか特徴)を生かした活躍があまりなかったなぁ。それこそ丸ちゃん演じるパイロウが爆弾を急ごしらえしたシーンがひとつあったけど、なんかあれも無理くり入れた感が否めなかった…。そして結局ワイルド7はみんないい人なんだね。って結論でいいのかしら。

ワイルド7 [DVD]

ワイルド7 [DVD]

『1Q84』村上春樹

発売されてすぐに初版本を購入したくせに、文庫が出る今まで手をつけていなかった大ベストセラー。そうです、文庫が出るというので慌てて読み始めました。
最近また巷を賑わせている宗教団体がイメージとして沸くのですが、物語はあくまで物語として別物になっております。章立てが二人(BOOK3では三人)の視点で描かれていて、伊坂さんの作品を思い浮かべてしまいましたが、伊坂さんのようにとても読みやすかったので驚いた。今までの村上春樹作品と言うと、書き方はすごく素敵なのですが、難解なところも多くて、むーん…と思ってしまう箇所がありまして。それがこの作品はそうでもなかった。ベストセラーになるのがわかるな。
BOOK1は1週間くらいかかって読みましたが、BOOK2は一日で読んでしまいました。BOOK3もどんどん読んでしまったのですが、読み終えるのがもったいなくて3日間かけて読みました。
BOOK2で終わったとしても、村上作品ならよくある放り出され方でしたが、BOOK3できちんと話が落ちていた。すごい。ベストセラーになっただけある。たくさんの読者にやさしい。
すごく読みやすくて、それなりに納得するお話でした。

1Q84 BOOK 1

1Q84 BOOK 1

1Q84 BOOK 2

1Q84 BOOK 2

1Q84 BOOK 3

1Q84 BOOK 3

MR.CHILDREN TOUR POPSAURUS 2012


ミスチル結成20周年という節目の年のツアー、素晴らしくないわけがないッ!ということで、ファンクラブに入ってチケットを取りましてございます。
ファンクラブ効果は絶大なるもので、東京ドームのアリーナ(!)しかも7列目(!!)という怖くなるほどの良席で観覧することができました。
さすがミスチル。登場からもう泣きそうなほど興奮しました。キャー!楽しい!!!!てな具合で。
アリーナ特有のキョロキョロ前向いたり後ろ向いたりしながら隅々までミスチルを堪能しましたねぇ。4回ほど泣きそうになりました。やばい。やばいくらいイイ。
きっとツアーの毎日がこんな感じでクオリティが高いライブをしてくれるんだろうなぁ…。某事務所の方々のように、ライブに当たり外れがないところが国民的アーティストだ…とつくづく思ったのでした。ずっと解散しないといいな。

『幽談』京極夏彦

怖いものとは何だろう
妻と離別した私は記憶を辿りながら、七年前と同じように汽船に乗って浜辺を歩き、侘しい岬に建つ一軒宿を訪れる。以前、私は妻とともに庭の見える部屋に泊まった。そして、月光が満ちた旅館の庭で艶めかしい女の手首を拾ったのだ。怪談よりも怪しく、奇談よりも奇妙な幽き物語たち。

京極さんワールド全開です。どのお話も何が何だかわからないものが出てきて、結局わからないままなのですが、どこかでこんな訳のわからないことが起こってるのかもね…なんて思ってしまうのは、やはり京極さんが上手だからなんでしょうね。思いっきり嘘っぽくもなくて、妙にリアリティがあって、それでいて真実を追及するのをためらわれるような、そんなお話ばかりでした。

幽談 (MF文庫ダ・ヴィンチ)

幽談 (MF文庫ダ・ヴィンチ)

『完全なる首長竜の日』乾緑郎

植物状態になった患者とコミュニケートできる医療器具「SCインターフェース」が開発された。少女漫画家の淳美は、自殺未遂により意識不明の弟の浩市と対話を続ける。「なぜ自殺を図ったのか」という淳美の問いに、浩市は答えることなく月日は過ぎていた。弟の記憶を探るうち、淳美の周囲で不可思議な出来事が起こり――。

第9回「このミステリーがすごい!」大賞受賞の作品。初めの方は「ミステリー?」と思いながら読んでいきましたが、だんだん「あれ?」と思う部分が出てきて、思いがけないオチが待っておりました。ラストは確かになんだか落ち着いた気分になります。主人公が強くなった気がして、読んでいるこちらも心地よいのでした。

『崩れる 結婚にまつわる八つの風景』貫井徳郎

仕事もしない無責任な夫と身勝手な息子にストレスを抱えていた芳恵。ついに我慢の限界に達し、取った行動は……。30代独身を貫いていた翻訳家の聖美。ある日高校の同級生だった真砂子から結婚報告の電話があり、お祝いの食事会に招待されるが……。家族崩壊、ストーカー、DV、公園デビューなど、現代の社会問題を「結婚」というテーマで描きだす、狂気と企みに満ちた8つの傑作ミステリ短編集。

久しぶりに貫井さんの作品を読みました。
短編集ですが、どれも読みやすく、えぇー……、とちょっと寒い気持ちにさせられるお話が多いです。日常と狂気の境界線からちょっと、狂気に傾いちゃった瞬間、て感じでしょうか。
作品の中の一つは、あれよね、「世にも奇妙な物語」で観たやつだった。

崩れる 結婚にまつわる八つの風景 (角川文庫)

崩れる 結婚にまつわる八つの風景 (角川文庫)