波間の玩具/マザーボックス

小学生のとき
今ここでこんなことをしてこんなことを考えているって
誰が想像することができたろう
人生というものは
何かを積み上げていくような感じでなくて
どこかのグランジ・オン・ザ・TVのように
すり減っていく感じでもなくて
抱えられるくらいの箱に
物を詰めていくかんじがする

人間の箱はリカオンよりは少し大きく
ミツバチよりもかなり小さい
なかなか死ねないからだ
ほおっておいても寿命は延びる
もちろんそのままイコールってわけじゃないけど

俺は子供の頃に色々つめすぎたと思う
だから最近になって色々出さなきゃならなかった
箱の数を増やすこともできるけど
どうせ減らしたくなるんだから
そんなことはやめておけ

気分でいえば
今何も入れたくない
フタも開けたくない
今入ってるものだって別にどうでもいい
でも怯えているだろう

おお
恐るべき空間よ
生命の


まるで無知なのか
年をとっても何も変わらず
ますますに外連を愛するようになる
慮外ながら本心を
床に並べてみてとれば
これに話すも疎ましい
あれに話すもいじらしい
置いてきぼりはなほ悔しい
それはさうと
あなたは何を想い何を必要としている

助六を気取って
春雨の中を
遠くにもっと遠くに
濡れて生きたいことではありませんか

Mis-Shapes
Pulp

Different Class

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