波間の玩具/マザーボックス
小学生のとき
今ここでこんなことをしてこんなことを考えているって
誰が想像することができたろう
人生というものは
何かを積み上げていくような感じでなくて
どこかのグランジ・オン・ザ・TVのように
すり減っていく感じでもなくて
抱えられるくらいの箱に
物を詰めていくかんじがする
人間の箱はリカオンよりは少し大きく
ミツバチよりもかなり小さい
なかなか死ねないからだ
ほおっておいても寿命は延びる
もちろんそのままイコールってわけじゃないけど
俺は子供の頃に色々つめすぎたと思う
だから最近になって色々出さなきゃならなかった
箱の数を増やすこともできるけど
どうせ減らしたくなるんだから
そんなことはやめておけ
気分でいえば
今何も入れたくない
フタも開けたくない
今入ってるものだって別にどうでもいい
でも怯えているだろう
おお
恐るべき空間よ
生命の
■
まるで無知なのか
年をとっても何も変わらず
ますますに外連を愛するようになる
慮外ながら本心を
床に並べてみてとれば
これに話すも疎ましい
あれに話すもいじらしい
置いてきぼりはなほ悔しい
それはさうと
あなたは何を想い何を必要としている
助六を気取って
春雨の中を
遠くにもっと遠くに
濡れて生きたいことではありませんか
Mis-Shapes
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