洋ナシのお酒
ブルターニュの特産は、シードル。
ご存知の通り、リンゴのお酒。
イギリスだとサイダーですね。
夏の暑い日差しの中で、しゅわしゅわ泡立つきりりと冷えたシードルで喉を潤すのは最高。
ビールに枝豆、ガレットにシードルですね。
レンヌの周りもりんご農家が多くあって、自家製シードルやリンゴジュースを販売しています。
フランスなのにブドウ畑はほとんど見たことありません。
やっぱりブルターニュなんですよね。
発泡酒の原料になるのはリンゴだけではありません。
これは洋ナシのお酒。
シードルと同じように発泡酒。
シードルに比べて甘さが少なくとてもすっきりとしていますが、かといって水っぽいわけでなく、洋ナシの香りと味わいがしっかりと残っています。
これは美味しいねえ。
雨と霧の国
フランス、ブルターニュの冬は、雨の降らない日が珍しいというぐらい本当によく雨が降ります。
大西洋からの湿った空気が流れ込んできて一日のうちで天候が二転三転します。
霧の濃い日もまた多く、昼の12時でもこのとおり。
ブルターニュはまるでイギリスのような気候です。
ブルターニュとは、「ブリテン」という意味で、もともと英国とのつながりの強い土地。
フランスにいながらも海を挟んだイギリスを意識することが多い不思議な場所です。
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モンゴルではパール、フランスではショファージュ
ウランバートルも連日マイナス30度以下の気温になっているようで、今が一年のうちでも一番寒さの厳しい季節。
モンゴルの場合、特に都市部のアパートには基本的にはパールと呼ばれる温水暖房が完備されています。
分厚い(40〜50センチ)壁の優れた断熱効果と乾燥した気候のおかげで、温水が供給されていれば建物の中は24時間快適な暖かさが保たれることになります。
ただ最近はウランバートル市内の建設ラッシュのせいで、火力発電所からの温水供給が厳しくなっているため建物ごとにボイラーの設置が求められたりしているようです。
パールは、都市化の際に旧ソ連によってモンゴルに導入されたわけですが、こうしたセントラル ヒーティング システムはもともと欧米で始まったとのこと。
考えてみればモンゴルの隣国はもうヨーロッパなわけで、かつてのモンゴルと旧ソ連との非常に緊密な関係からすると生活習慣や都市環境が欧風になるのは当然ですね。
社会主義時代には、ソ連のみならず東ドイツやポーランドなどとの間の人的交流もまた盛んだったわけですし。
まったくのアジア顔をしたモンゴル人にとって、心情的には日本よりもヨーロッパの方が近いのではないでしょうか。
ロシア人は「ロシアの兄さんたち」ですから。
いずれにしてもパールは、出火の恐れがない、空気が汚れない、小まめなメンテナンスが不要とあって、なかなか便利な暖房設備だと思います。
ここフランスにももちろんパールがあります。
フランス語ではショファージュ。
うちのショファージュはキッチンにあるガス給湯器でお湯を温めて循環させるタイプ。
必要のない時には節約で便利です。
なかなか快適な暖房ライフを送っていたのですが、浴室のショファージュが錆びが原因で水漏れを起こし、床がびしゃびしゃになるという一件がありました。
それっ
て、モンゴルといっしょじゃん。
ショファージュ、来週交換の予定です。
ガレットとゴロワルジン ボダー
モンゴル語で穀物は、「ボダー(будаа)」。
食料品店や市場では、小麦粉や穀物類がいろいろと売られております。
米は「ツァガーン ボダー(白い穀物)」、キビは「シャル ボダー(黄色い穀物)」、そしてソバは「ゴロワルジン ボダー(三角形の穀物)」。
ソバの実の形が三角形なので、こう呼ばれているようです。
乳と肉が食生活の中心のモンゴルですが、ロシア人の影響なのかこうした穀類もけっこう食されています。
ちなみに値段が高い順に、ソバ、米、キビ。
ソバの実、香ばしいような独特な味があってなかなか美味しいですよね。
ここフランスのソバ粉の料理といえば、ブルターニュ地方の郷土料理として有名なガレット。
大抵どこのスーパーでも生のガレット生地が売られており、日常的に食されています。
いろいろな具材を載せて食べるとけっこうなボリュームのある食事になります。
催し物などではガレットの屋台を見かけることが多く、ソーセージにガレット生地を巻いたスタイルもよく目にします。
これは歩きながら食べることができるので、ホットドッグとほぼ同じですね。
ブルターニュの人たちにとっては非常に身近な食材でもあるので、当然ながらガレット粉も簡単に手に入ります。
で、自宅でガレット生地を作ってみました。
ガレット・クレープ用フライパンで薄く延ばして焼きます。
お店では、ガレット一枚の大きさの分厚い鉄板で焼いていることが多いです。
(フランス国鉄のレンヌの紹介動画。1:30ぐらいからガレットが紹介されています)
生地がうまく出来たら、ブルターニュの塩バターを生地の表面に塗って、卵を割り落とします。
生地の上で目玉焼きを作る感じですね。
白身の部分だけをヘラなどで生地全体に広げたら、ちぎったハム、すりおろしたチーズなどを載せてしばらく火を通します。
黄身が半熟状態で白身に火が通ったら、ガレット用のヘラで生地を折りたたんで完成。
実に簡単です。
インスタントラーメンなみに手早くできます。
食する際には、半熟黄身をつぶして混ぜながら頂きます。
塩バターとソバ粉の香りがベースになった素朴な味わいで、二枚食べるともうお腹いっぱい、満足度高し。
ブルターニュ特産のシードルと一緒にぜひどうぞ。
モンゴルではゴロワルジン ボダー、フランスではガレット、どちらも美味しいですよ。
フランスでゲルを作ろう
近所の図書館から借りてきたフランスのDIY雑誌。
自分たちでゲルを作ってみようという記事が掲載されています。
ゲルではなくて、ユルトですね。
ゲル(ユルト)はモンゴルだけでなく中央ユーラシアの草原地帯でも用いられており、地続きのヨーロッパでもよく知られているようです。
昔に比べてモンゴルやカザフ、キルギスといった国からの人の行き来が増えたせいもあるのでしょうが、フランスにはゲル形式のホテルも意外なほど多くあります。
で、ゲルを自分たちで作っちゃおうということみたい。
モンゴルゲルの場合、間口がかなり低く、出入りの際にはかがまないと頭を打つ恐れがありますが、このフランスゲルは、ハナ(壁)の高さがなんと2メートル以上あります。
巨大です。
当然、天井までは4メートル以上になるので、なんだか無駄に背高なんじゃないかと思ったら、内部にはロフトまであったのでした。
さすがフランス人。
ゲルの天頂部は、ちゃんとモンゴル語の「トーノ」という言葉が使われているなんで嬉しいじゃありませんか。
この雑誌、読者がDIYでゲルを作れるように付録に図面までついてます。
ブルターニュの牡蠣味ポテチ
近所のスーパーで物色中に見つけた一品。
フランスの西端に突き出たブルターニュ地方は、海産物の豊富な土地柄。
牡蠣も特産品なのですが、ポテトチップスとはねえ。
ブルターニュ産をアピールしてあります。
お味のほうは…。
一口かじったところ、口腔から鼻腔を行き巡る強烈な磯臭さ。
うわあと思わず低く呻いてしまいました。
これは紛れもない牡蠣の味そのもの。
サクサクとしたポテチなのに生牡蠣の汁をちゅるちゅる吸っているかのような奇妙な感覚。
食感と味覚を脳内でうまく統合できないという得難い体験ができますが、慣れるとこれが美味しいんです。
最初こそとまどったものの、実は驚くほど旨いですよ、これ。
食べ始めたら止まらなくなってしまって、あっという間に食べきってしまいました。
白ワインにもぴったりじゃないかしら。
かっぱえびせん然り、チップス系とシーフード味って相性がいいんでしょうね。
ブルターニュの牡蠣味チップス、お勧めです。
モンゴル再訪です
大切な用事があって、10日ほどモンゴルに行ってきました。
今回は、レンヌからパリまでTGVで移動、パリからトルコ航空でイスタンブールまで行き、イスタンブール発ウランバートル行のトルコ航空を利用しました。
イスタンブールとウランバートル間は、途中でキルギスに寄って1時間ほど空港で待つことになるので合計9時間以上になります。
久しぶりのウランバートルですが、またまたビル群がにょきにょきと増えております。
また、交通渋滞の要所になるロータリーや交差点が大規模に改修されていたり、道路が拡幅されてレーンが増えていたりと短期間にかなりの改善が見られていてびっくりしました。
その効果なのか市内の渋滞も幾らか緩和されたような気がします。
ハーンオール地区から空港に向かう道路も拡幅工事中で、これで随分と利用しやすくなるでしょうね。
ウランバートルの空気の悪さだけは相変わらずですが、モンゴル社会の変化の兆しをいろいろと垣間見れたモンゴル再訪でありました。
空港の入出国審査も、今までになくフレンドリーだったり(にっこり笑顔を送られたときには我が目を疑いました)、出国カードが廃止されていたりと今までにない改革が行われている様子。
短い滞在でいろいろと所用をこなしましたが、今回のモンゴル行の目的の一つはこのお方、
テレルジ出自のミミさんは、ついにフランスへやってきたのでした。
モンゴル、キルギス、トルコ経由という長旅でしたが、フランスでも相変わらず元気なミミさんです。